情報通信、電子機器技術関連コンサルティングの日経BPコンサルティングは、海外での売り上げ上位の企業を中心にした日本企業100社のグローバルサイトのユーザビリティを評価した「企業グローバルサイト・ユーザビリティ調査2009/2010」の結果を10月9日発表した。全体の傾向として、一般的な企業サイトに必要な内容は整っているものの、グローバルサイトとして気を付けるべき要素が見落とされがちだった。最も使いやすいグローバルサイトは富士通で、三井化学、村田製作所、と続いた。
グローバルサイトを、企業全体か日本本社の会社情報、各国法人を紹介するコンテンツ掲載サイトと定め、6月上旬~8月下旬に調査を実施。実際にサイトを閲覧し、サイトの定義と構成、会社情報、各国法人の紹介、の3つのカテゴリーで54項目をチェックし、スコア化した。対象企業は、海外売上高を公表していて海外売上高比率が10%以上などの条件から、海外売上高順に100社選んだ。
グローバルサイトのポイントは「グローバルサイトと分かるサイト名」「各国法人を紹介するゲートウェイ機能」「事業領域の紹介」といい、3つのポイントが整っていたのは各半数以下だった。サイト名では「Global」「Worldwide」などグローバルサイトと分かる言葉を含むのが24サイトで、英文企業名だけが大半。現地法人サイトと区別がつかない可能性がある。全世界に企業情報を発信するサイトを日本本社サイトの英語版、と位置付ける企業が多く、グローバルサイトの考え方はまだ十分浸透していない現状が浮き彫りになった。
ゲートウェイ機能は8割近くのサイトにあったが、トップページから利用できるのは35サイト。各国法人を紹介するのがグローバルサイトの機能で、トップページで地域が選択できる機能をクローズアップすると効果的だと指摘している。事業領域に関しては、製品やサービスのカテゴリーを示して詳細情報に誘導しているのが37サイト。全体像を知るには情報不足であるケースが多かった。
総合スコアの4位以下は次の通り。(4)富士フイルム、(5)武田薬品工業、(6)パナソニック、(7)リコー、(8)第一三共、(9)三菱商事、(10)ダイキン工業
日経BPコンサルティング
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