プロのログ解析の技を体験! 「第5回アクセス解析カンファレンス」参加レポート
「ログデイ(69day)」として2004年6月9日にスタートしたアクセス解析イベントの続編、「第5回アクセス解析カンファレンス」が東京渋谷にて6月24日に開催された。主催はアクセス解析カンファレンス実行委員会のCreatorsNet。
アクセス解析カンファレンスは、アクセス解析に関する事業社が一堂に会してセミナー+商談会を行う、日本にあるアクセス解析が揃うイベントだ。2005年に開催された第4回から、実に3年ぶりの開催となる今回は、アクセス解析に関する製品・サービスを提供する11社が参加した。展示会、セミナーともに満員の大盛況であった。
イベントは無料で参加できる展示会と事前登録のセミナー、そしてPCスクール形式の有料セミナーの3つを軸に行われた。
展示会場では、アクセス解析製品の説明を受けながら、直接製品に触れられるということもあって、アクセス解析の悩みから実際の製品に関する内容の濃い質問までされていたようだ。各社のセミナーに参加した後に、展示会場でさらに詳しい話を聞く人の姿も見られた。熱心に各社を比較して見て回る人、目的のブースに一直線で向かう人などさまざまであったが、「○○のデータがほしいけど取れるのか」「どんなレポートが見られるのか」「操作性はどうなのか」といった、突っ込んだ質問を、気になる製品・サービスの担当者に直接ぶつけることができるのも、アクセス解析カンファレンスの魅力だ。
アクセス解析のノウハウを各社が解説
午前10時より始まった無料セミナーは、主催者企画セミナーと出展者セミナーあわせて12のセミナーが開催。休憩時間15分という濃いスケジュールながら、最終セミナーまで満席と盛況であった。
出展者セミナーでは、各社が独自のアクセス解析ノウハウとともに、自社の製品・サービスによってどのようなデータを取って分析ができるのか、効率的に分析・改善を行うためにどのようなことができるのかを解説。
たとえば、広告効果測定ツールを提供するロックオンのセミナーでは、アクセス解析と広告効果測定システムの最大の違いとして、3大要素「データが正確(予算に関わる)」「リアルタイムな検証が可能(すぐにアクションが起こせる)」「豊富な広告分析機能がある(A/Bテストなど、広告ベースだけでなくいろいろな機能が必要)」が求められることを述べ、インターネット広告のCPAを下げるためには4箇所の施策があることを解説した。
- 媒体選び
Yahoo、MSN、gooなどの媒体。テキスト/バナー広告、サイトのどこに出すか - クリエイティブ
バナーのデザインを変えることでCPAを下げる - ランディングページ
ボタンの位置やキャッチなど - ウェブサイト
ランディング後のサイト内導線。コンバージョンまでをいかにスムーズにするか
アクセス解析(広告効果測定)ツールは、あくまで検証のためのツールでありどんなに高機能であっても改善に活かせなければ意味がない。ウェブサイトの目的によって指標は異なるが、上記のようにセミナーでは実際にどういった分析ができて、施策に活かせるのか、具体的なノウハウも語られていた。
プロの技を直接体験! 有料セミナーは即日満席の大盛況
カンファレンスでは、少人数によるパソコンスクール形式の有料セミナーも開催された。講師はWeb担当者Forumの筆者でもある、石井 研二氏と衣袋 宏美氏の2人。今までにない試みであるが、スクール形式のセミナーは、募集から数日を待たずして満席に。
午前中に始まった石井氏のセミナーでは、「アクセス解析の数字をこう生かす」をテーマに実際のログデータを使った講義がされていた。アクセス解析ツールでログデータを見たことはあっても、生ログに触れたことのある人は少ないのではないだろうか。4時間以上の講義では、実際の現場で出てくるデータをどのように処理して見せればいいのか、日本一のログ読み男でもある石井氏が培ってきたプロの手法を教授し、ひとりひとりがエクセルを使って演習形式で解析を行った。
後半の衣袋氏のセミナーでは、アクセス解析に役立つ基礎講座「数字力をこうしてアップする」として、日常扱うさまざまなデータのどこに気をつけるのか。一見すると何の変哲もないデータも、捉え方や報告のしかたで内容は変わってくるもので、講義ではアクセス解析でも陥る罠をサンプルデータを元に体験。実際にどこに気をつければいいのか、課題を投げかけられた参加者は頭をフル回転させながらデータと向き合っていた。
ソーシャルもやってます!