権利がクリアな写真を低コストで使うにはどうしたらいいの?/【漫画】僕と彼女と著作権・特別篇

有料でもいいので、サイトのイメージに合った、著作権的にクリアな写真を使いたいけど、何に注意すればいいの? 教えて、有栖川さん!

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写真素材を商用利用するとき注意すべきポイントとは?

ゲッティ イメージズサポートセンターです。お問い合わせありがとうございます!

商用 Webサイトでの写真素材の利用を検討しています。僕はサイト制作会社の者で、画像を利用するのはクライアント企業です。ライセンスの内容や利用上の注意、サービスの特徴や費用について教えてもらえますか?

かしこまりました。

  1. ライセンスの種類と内容
  2. 利用時にチェックすべきこと
  3. サービスの特徴・利用料金

についてご案内します。

お願いします!

写真素材(「イメージ」ともいいます)には、

  • 「クリエイティブイメージ」……広告・販売促進に利用できる
  • 「エディトリアルイメージ」……報道目的のみ

という区別があります。今回は、商用Webサイトでのご利用とのことですので「クリエイティブイメージ」に絞ってご案内します。

ライセンスの種類と内容

「クリエイティブイメージ」を利用する際のライセンスの種類と内容について教えてください。

はい。まず、大きく分けて2種類のライセンスがございます。「ライツマネージ」と「ロイヤリティフリー」です。

「ライツマネージ」は、どういうライセンスでしょう?

「ライツマネージ」は、使用目的・範囲などを自己申告で設定いただくライセンスです。料金は、申告した用途に応じて変わりますので、すべての利用用途を申告してもらう必要があります。また、一部のコンテンツは、追加料金にて独占利用することができ、他社に同じイメージを使われる心配がありません。

「ロイヤリティフリー」は、どういうライセンスですか?

「ロイヤリティフリー」は、ライセンスの使用許諾内で、何度でも追加料金なしに利用できる、という意味のライセンスです。

試用許諾内なら自由ということで、フリー=無料という意味ではないんですね。

おっしゃるとおりです! ロイヤリティフリーライセンスは、各社、各サイトによって変わります。よろしければ、弊社が運営するサイトのロイヤリティフリーライセンスの簡単な比較ページをご覧ください。

利用時にチェックすべきことは?

ロイヤリティフリーイメージを検討しているのですが、購入や利用にあたって、チェックすべきことを教えてください。

はい、以下のような点をチェックいただければと存じます。

 項目チェック内容iStock(標準ライセンス)ゲッティ イメージズ ロイヤリティフリー
1被写体の権利モデルやプロパティ(第三者の所有・管理にかかる物)の広告利用許諾(リリース)の有無必要なすべてのモデルリリースおよび/またはプロパティリリースは取得済み各写真、動画の詳細ページにリリース状況の記述あり
2免責サービスや法的補償の有無、および内容リリースがない場合、免責サービスや法的補償でカバーされるものは何か・上限額はいくらか補償範囲はサイト参照。賠償金上限は1万ドルまで補償範囲はサイト参照。賠償金は無制限
3使用制限印刷部数制限、販売製品で利用できるか、利用できる業種か、問題ある態様で使用していないか部数50万部以下まで。 詳しい制限についてはこちら部数無制限。写真メインの販売製品での利用可。その他制限についてはこちら
4ライセンス先購入者だけなのか、指定が可能か素材を加工・編集する人が所属する会社のみ素材を加工・編集する人が所属する会社以外も可
5画像操作者一人だけなのか、複数利用が可能か、業務委託者も含むか1人10人まで(業務委託先可)
6コスト予算内か、サービス内容と制限内容を踏まえて妥当か1点22円~9,000円~

「クレジット」と「定額使用」はどう違うの?

今回、コスト的にiStockになると思うのですが、iStockにはクレジット定額使用がありますよね。

はい、いずれのプランも、

  1. ハイクオリティ
    • エディターによる審査
  2. 安心
    • リリースや寄稿者との契約など法的基盤の整備
    • 万が一、画像に権利侵害(知的財産権やプライバシー権、パブリシティ権等)があったときの補償サービス
  3. 幅広いカテゴリーでiStockは数千万点以上の写真・イラストを保有

という特長がございます!

権利侵害があったときに補償があるのがいいですね!

この2つのプランは、ざっくり言って、どう違うのでしょうか? ライセンス内容と、購入にかかる費用をおおまかに教えてください。

はい。クレジットは、事前にiStockで使える通貨=クレジットを買っていただくことで、必要な分を必要なときにダウンロードできるプランです。

  1. 1点購入は1,200円~
  2. 柔軟な追加ライセンスを付与可能

一方、定額使用プランは、さらにリーズナブルになっています!

  1. 「定額使用」1年間定額使用16,500円/月~ 月間750点までダウンロード可能
  2. 制限内での使用で、なるべくコストを抑えたいという方にオススメ

ふ~ん、定額使用だと、ダウンロードし放題、って感じね

印刷物への転用はOK?

iStockの「ロイヤリティフリー」イメージは、Webサイトに使ったイメージを、パンフレットなどの印刷物に転用してもOKでしょうか。

ライセンスの使用許諾内ならWebサイトや印刷物で何度利用いただいてもOKです。追加料金もかかりません。なお、印刷物で使用する場合、iStockの標準ライセンスですと50万部未満までOKです。iStockの拡張ライセンスでは無制限にOKです。ただし、ユーザー数(画像操作者数)に制限がありますので、2名以上制作にかかわるようでしたらマルチシートをお勧めしています。

へ~、そんなシステムなんですね。ほかにも追加のライセンスが必要な場合はありますか?

iStockの拡張ライセンスは、

  • 無制限の複製可(部数制限なし)
  • マルチシート(無制限ユーザー)
  • 再販商品、再販用電子製品での利用可
  • 拡張法的補償サービス

などがあるのね。

はい。拡張ライセンスはお客様のニーズに合わせてお選びいただけますよ!

今回の場合は、今回クライアントからWeb利用のほかにパンフレットの作成にも使いたいと聞いているのでクライアントを権利者(ライセンス先=ライセンシー)とする必要があるわね。ちなみに、今、我が社が権利を持っているイメージを「仮」で使用しているけど、クライアントには権利がないから、このまま納品することはできないわよ。

おっしゃるとおりです。なお、iStockは購入者=権利者となりますので、クライアントを権利者にしたい場合は、クライアントに購入していただく必要があります。

なるほど、わかりました!

あと、被写体の権利と使用制限に関連して、モデルやプロパティのリリースがある場合でも、あらゆる利用方法について許諾されているわけではないことに注意してよね。まあ、この話はまた別の機会に。

今後のことを考えるとプレゼンやほかの仕事にも気軽に使える定額使用がよさそうだな。

定額使用には、選べる画像の点数によって料金の異なる「Essentials定額使用」と「Signature定額使用」プランがあります。

「Essentials定額使用」だとおいくらですか?

1か月間のご利用だと21,000円(税抜)です(2014年12月現在)。

それなら今回の予算で大丈夫です。今回は弊社が業務委託されているので、最終的に使う素材のみ、別途マルチシートを付与したクレジットパックでクライアントに買ってもらいましょう。

わかりました。じゃあ、僕の方で定額使用の購入手続きをしておきますね。

定額使用だと料金計算は楽よね! 写真点数を気にせずデザイン案をどんどん出せるし。

ありがとうございます。ちなみに、定額使用・年間契約だとさらにお得になりますし、都度の請求書のやり取りがなく、予算管理も楽ですよ。たくさんご利用になられるお客様にはおすすめです。また、拡張ライセンスを使う機会がありそうでしたら、よりお得に使うためにクレジットパックも購入いただくと便利です。iStockのクレジットは有効期限がないので、必要なときにお使いいただけますよ。次の機会に、ぜひご検討ください。

それは耳よりね~!

親切に教えていただき、どうもありがとうございました。

わからないことがあれば、いつでもサポートへお問い合わせください!

八瀬さん:
サポートが
親切で
よかったです!
有栖川さん:ホントね!
有栖川さん:
定額使用は
楽でいいわ~
八瀬さん:
法的整備も
頑張ってるし
補償もあって
安心ですよね!
有栖川さん:そうね~
右:
予算管理って
面倒……
左:
権利侵害しちゃったら
大変……
山ノ内くん:
盛り上がってますね
何の話ですか?
八瀬さん:あ、お帰りなさい
有栖川さん:
やっぱり
めんどくさいとか
手が掛かるのは
嫌よね~っていう話よ
八瀬さん:
安心できない
信用できない
とかも最悪ですよね!!
山ノ内くん:
お二人とも
それぞれいいところも
ありますよ……?
有栖川さん:
えっ!?
いったい何の話を
してるのよ!?

より詳しく写真の権利について学びたい方は……

不定期で画像の権利についてのセミナーを実施しています。現場で気をつけるべきことや、クライアントに説明する際にわかっているべき著作権の基礎知識などを説明します。実施情報は以下Facebookページにて案内しています。

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