Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。
Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座モバイル分析の進め方
モバイル分析の進め方
モバイルの重要度が低いサイトも高いサイトも、次はしばらく中期スパンでこのトレンドを追っていく必要がある。そのためには、「アドバンスセグメント」の機能を使おう。
- [アドバンスセグメント]をクリックする(図4赤枠部分)。
- 「すべての訪問」と「モバイルトラフィック」のチェックボックスをONにする(図4青枠部分、「すべての訪問」は同じリストの一番上にある)。
- [適用]をクリックする(図4緑枠部分)。
「すべての訪問」と「モバイル トラフィック」というセグメントを選択し(図4)、[ユーザー]>[モバイル]>[サマリー]レポートの集計対象期間を1年くらいに伸ばして表示したのが図5だ。
図5で、月次の折れ線グラフ(図5赤枠部分)を見ると、この約1年間のモバイル割合は、時系列で何となく増えている傾向があるように見える。この傾向を、もう少しクリアに数字で把握できないだろうか。
アドバンスセグメントを「モバイル」と「モバイル以外」に変えてみる
図5では、アドバンスセグメントで「すべての訪問」と「モバイルトラフィック」を指定した。この「すべての訪問」には、もちろん「モバイルトラフィック」のデータも含まれている。「モバイルトラフィック」の増減がハッキリわかるようにするには、「モバイルトラフィック」と「モバイル以外」というセグメントで表示してみるとよい。
しかし、アドバンスセグメントには「モバイル以外」というセグメントは存在しない。「モバイル以外」というセグメントを表示するには、「カスタム セグメント」という機能で設定する必要がある。
- [アドバンスセグメント]をクリックする。
- 右下にある「+新しいカスタムセグメント」をクリックする。
- 名前に「モバイル除く」と入力する。
- 図6の赤枠部分で、左から「除外」「モバイル(タブレットを含む)」「完全一致」を選択する。
- 図6の青枠部分に「Yes」と入力する。
- [セグメントの保存]をクリックする。
この「モバイル除く」というセグメントは、タブレットやスマートフォンを含んだディメンションである「モバイル(タブレットを含む)」を選択して、これに該当するものを除くという指定になっている。説明したように設定は簡単だが、面倒くさいという方は、以下のURLからこの設定を共有できる。自分のGoogle アナリティクスにログインした状態でリンクをクリックすれば、設定を取り込むことができるので試してみていただきたい。
- このリンクをクリックして「モバイルを除く」アドバンスセグメントを取り込む
※Googleアナリティクスにログインした状態でクリックすると、確認画面が表示される
図7は、図5と同じ期間の同じデータを、「モバイル」と「モバイル除く」という2つのセグメントを選択して表示したものだ。モバイル比率が高まっていることが、より直感的にわかるようになる。
「モバイル トラフィック」「モバイル除く」セグメントを使えば、ご覧のようにトレンドはわかる。しかし、月次でのモバイル比率の算出をしたいときには、毎月のデータをいちいち抽出しなければならないので少々不便だ。
そこで次回は、モバイル分析を行うのに大変便利な、とっておきのカスタムレポートを紹介しよう。
筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。
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