Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。
Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座「コンバージョン率」とは?
「コンバージョン率」とは?
「コンバージョン率」は、集計期間中の訪問数のうち、コンバージョンした割合を表す指標であり、下記の計算式で算出される。
コンバージョン率=コンバージョン数÷訪問数
サイト全体の場合は、コンバージョン数(=目標の完了数)をすべての訪問数で割った数値になる。
今回の例では訪問数は表示されていないが、サイト全体の訪問数は6,424だった。よって、コンバージョン率は、1,576÷6,424(サイト全体の訪問数)=0.2453となり、これを百分率で表すと24.53%となる(図2緑枠部分)。
目標別の「コンバージョン率」を確認できる
Googleアナリティクスのレポート
一方、目標別の「コンバージョン率」は、トラフィック系のレポートで表示される。たとえば[トラフィック]>[参照元]>[すべてのトラフィック]レポート(図3)などで確認できる。
- ページ上部のオレンジ色のメインメニューで[標準レポート]をクリックする。
- 画面の左側にあるメニューで、[トラフィック]をクリックする。
- メニューが開くので、[参照元]をクリックし、開いたメニューから[すべてのトラフィック]をクリックする。
これで、「すべてのトラフィック」というページが表示される(図3)。レポート内に「目標セット」タブ(図3赤枠部分)があるような場合に、それぞれのタブをクリックして開けば、目標別のコンバージョン率を確認できる(図3青枠部分)。
この例では、図2でも表示されていた「2ページ以上閲覧」(目標1)のタブを開いている。「2ページ以上閲覧」の完了(コンバージョン)数は、1,572だった。よって、この目標の「コンバージョン率」は、1,572÷6,424(サイト全体の訪問数)=0.2447となり、百分率で表すと24.47%となる(図3青枠部分)。
また、左から2つ目に表示されている「コンバージョン率」(図3緑枠部分)は、サイト全体のコンバージョン率である。
AdWordsのコンバージョン数とGoogleアナリティクスのコンバージョン数は一致しないことがある
ちなみに、Googleアナリティクスの「コンバージョン」と、AdWordsにおける「コンバージョン」は、同じ「コンバージョン」という言葉が使われているが、指し示している内容が違うので気を付けよう。
Google アナリティクスはサイト解析を目的としているので、ある訪問がコンバージョンに至ったかどうかが重要だ。そのためGoogleアナリティクスの「コンバージョン」は、コンバージョンした訪問に紐付く概念であり、「コンバージョン」は、コンバージョンした訪問があった日にカウントされる。
一方、AdWordsの方はというと、広告の費用対効果をトラッキングすることが目的なので、ある広告に対するクリックがコンバージョンにつながったかどうかが重要だ。そのためAdWordsの「コンバージョン」は、コンバージョンが発生した時点ではなく、広告がクリックされた日に記録される。
またAdWordsでは、同じ訪問内でコンバージョンに至らずセッションが切れたとしても、その後の訪問でサイト内でコンバージョンすれば、最後にクリックしたAdWords広告のクリックに対して「コンバージョン」がカウントされる。
その他にもAdWordsでは、
- 不正クリックをコンバージョンのカウント対象から外す
- Cookieの有効期間が30日である
などのルールがある。つまり、カウントしている対象自体がGoogle アナリティクスとは異なるのと、カウントするタイミングも違うのだ。つまり、同じ集計期間であっても、それぞれのコンバージョン数が異なることがあるということだ。
だからAdWordsのコンバージョン数とGoogle アナリティクスのコンバージョン数が多少違っていることを問題にするのは無駄なのでやめておこう。これについては、下記の「アナリティクス日本版公式ブログ」にも詳しく書いてあるので、もっと詳細に知りたい方は参照してほしい。
筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。
筆者が講義を行うGoogle アナリティクス徹底講座も、定期的に開催しています。 → Google アナリティクス ゼミナール
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