オークションや共同購入への出品を単なる安売りで終わらせないために
この記事は、書籍『楽天市場公式 ネットショップの教科書』の内容を、Web担当者Forum用に抜粋してオンライン版として公開するものです。本書は楽天市場に出店するネットショップの運営ノウハウ、繁盛する秘訣を楽天スタッフ自らが書き下ろした、唯一の公式解説書です。
『楽天市場公式 ネットショップの教科書』
- ISBN9784844324607
- 1,600円(税込 1,680 円)
- 楽天大学 編 /三木谷 浩史 監修
エンターテイメント型販売で活性化する――人を呼び込むオークション・共同購入の秘訣3
オークションや共同購入に出品した商品は、確かに売れ行きが好調です。ただ、お店からすれば、オークションや共同購入で販売した商品は通常販売よりも価格を引き下げて売るケースも多くなります。そこで、オークション・共同購入を「単なる安売り」で終わらせず、お店全体にメリットをもたらすところまで展開させるためのアイデアが重要になります。お店としては何を目的にオークションや共同購入を開催するべきか考えてみましょう。
アクセス増
前述したように、オークションなどに出品すると「露出」が増えるので、アクセスの増加が期待できます。ここで重要なのは、来店したお客様に、いかにしてそれ以外のページを見てもらうかということです。そのためには、オークションなどのページから、お店の中の他のページへ上手にナビゲーションを行なうことが大切になります。
お店全体に「安心感」「楽しさ」を出す
お客様をインターネットショッピングに巻き込む要素として「安心」「楽しさ」がありますが、これをオークションなどで作り出すことができます。オークションなどのページで出てきた「ひとけ」や「にんき」をトップページやメールマガジンで「入札続々!大人気のまぐろオークション」などのような形で表現することで、お店全体に「安心感」「楽しさ」を醸し出すことができます。
質の高い顧客リストの収集
例えばプレゼント企画で集まったお客様は、「タダでもらえるなら」ということで応募している方もいますが、オークションで入札したお客様は、お金を払ってでもその商品を欲しいと思っています。プレゼントに集まったお客様よりも、オークションに集まったお客様のほうが、後々、購入につながる可能性が高いのです。つまり、オークションの場合は質の高い見込み客リストを得ることができるのです。
市場調査
オークションは、マーケティング調査にも活用できます。新たに取り扱う商品をいくらで販売するのが適当か、またはどのくらい仕入れればよいのかの判断に迷ったとき、オークションに出品して、入札状況・落札価格を手がかりに以後の販売価格や出品数を決めた事例があります。
在庫品の一掃処分
処分したい在庫商品などを安価に販売する用途にも向いています。商品の数が少ない場合はオークション、数が多い場合は共同購入が、比較的、適しています。
オークションや共同購入は、こうした目的を持って開催されることになります。もちろん、最終的な目的とは、企画を単発で終わらせずにお店全体を活性化し、全体の売り上げを伸ばすための起爆剤とすることにあります。
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