

少し前に、「2016年のネットPRで押さえておきたい3つのポイント」の記事で、「PESO」というキーワードを紹介して、ペイドメディア、アーンドメディア、ソーシャルメディア、オウンドメディアを活用した多角的な情報発信が重要であるとお伝えしました。
でも複数のメディアを管理・運営するのは大変で、「どれかがつい疎かになってしまう」、または「ネットPRを始めたいが何から手をつけていいかわからない」という声が多く寄せられてもいます。
そこで今回は、ニュースリリース、Twitter、Facebook、Instagram、ブログメディアなど、いくつものメディアを使って円滑に情報発信を行っている株式会社TOLOTのPR・マーケティングご担当者様に、どのようにネットPR活動に取り組んでいるのかを伺いました。

スマートフォンアプリで簡単にオリジナルフォトブックが作成できるTOLOT
お話を伺った方
田崎 豪介氏 株式会社TOLOT セールスプロモーション
──多角的な情報発信を行おうと思っても、複数のメディアをなかなか使いこなせないと感じているPR担当者が多い中で、TOLOTではどのようにメディアを使い分けているのでしょうか?
田崎氏(以下、敬称略):今、企業がパブリックリレーションズやマーケティングで活用できるメディアが多数ある中で、重要なのは、伝える情報に関して「誰に向けて」「何を伝えるのか」をきちんと意識的に組み立て、それを各メディアの特性に応じて割り振っていく包括的な視点だと思います。
当社では、メディアごとに別々に運用するのではなく、ワンソース・マルチユースの考え方で、例えば情報のボリュームを分けて発信しています。具体的には、ブログの情報を100%だとすると、お客様にお送りするニュースレターはそのうちの30%ぐらいのサマリーを記して、ソーシャルメディアではフックになる10%だけをお伝えする。コンテンツの構成もそれを前提に作ります。
各メディアの特性については大まかに、ブログは自分たちの伝えたいことが、演出も含めて100%表現できる場所で、ニュースリリースは、演出要素を省いた最もプレーンで純度の高い情報。ソーシャルメディアは、Twitterは140文字という制限の中できちんと言葉が立っていることが重要で、Facebookは画像とテキストのバランスが大事、Instagramは写真の質と捉えています。
またInstagramに関しては、当社からの情報発信だけでなく、たくさんのユーザーの方々が「#TOLOT」のハッシュタグで自作のフォトブックの写真を投稿してくださっていて、それが最も訴求力の高い情報になっています。非常にありがたいことだと思っています。
──スタッフ何人ぐらいで運用しているのでしょうか?
田崎:6人です。男女はちょうど半々ぐらい。ソーシャルメディア担当やニュースリリース担当というふうにメディア別に役割分担しているのではなく、コンテンツごとに責任者を決めて、ブログ記事の執筆からソーシャルメディアでの情報発信まで全体的にコーディネートするようにしています。
というのも、メディア別に担当を割り振ると、例えばFacebook担当者はFacebookのことしか考えなくなってしまう。
責任者がまずやることは、伝えたい情報を、コンテンツとして成立させ、伝えたい人に届ける最適な手段を考えること。大まかな内容は全員で練りますが、具体化な作業は、ほぼ一人で行います。
ネットのメディアは情報発信の結果がすべて数字で見えるので、各自が仮説を立てて試した結果は必ずグループ内で共有するようにしています。その過程は社内ナレッジを高めるために非常に重要で、これをくり返すことでPDCAが機能します。
大事なのは文脈とその組み立て方──一人一人が全体を見られるような仕事の配分にして、なおかつフィードバックを必ずみんなで共有しているんですね。
田崎:情報を届けるためには、当然いろいろなメディアのことを知っていなければなりませんが、メディアをめぐる状況は数年のスパンで激変していて、個々のメディアを深く研究しても2、3年後には何の役にも立たなくなってしまう可能性がある。
ですから、伝えたい情報を対象の文脈に合わせて体系的に導き出し、それをコンテンツにできる能力があれば、FacebookやTwitterなどに変わる新たなメディアが出てきた際も対応することが可能になります。
ターゲットごとに「主語」と「結論」を設定──重要なのは、発信する情報の組み立て方。一体どのように組み立てているのでしょうか。
田崎:例えば、ターゲットによって「主語」と「結論」が異なるという原理原則が、まずはあると考えています。すでにTOLOTの会員になっていただいているお客様にお伝えする情報の主語は「TOLOT」でかまいませんが、競合他社を含めて情報を求めている方にとっての主語は市場をさす「フォトブック」になります。
さらに、フォトブックサービスを知らない潜在層に向けた情報では、主語は「TOLOT」でも「フォトブック」でもなく、その人たちの生活シーンの中にある“何か”になって、結論としてフォトブックというサービスに関心が湧くような話題が提供できればいいと思っています。

情報発信するコンテンツの考え方(TOLOT様ご提供資料)
──誰に伝えるか? によって「主語」と「結論」を明確に分けているんですね。
田崎:サービス側の都合としては「自分たちのお客様になってほしい」「買ってほしい」という結論にすぐ飛びついてしまいがちですが、長期的に段階を踏んで最終的なゴールに至っていただくことも戦略的に必要です。
コンテンツの目的設定も低くなることで営業的な影響も低くなりますが、その代わり主語の対象が増えれば多数の人と接点を設けることが可能になります。ソーシャルメディアはそれを自分たちでコントロールできることが最大の魅力です。
また、情報は必ずしも「TOLOT」というサービス名を覚えてもらう必要はないと考えます。
例えば外食するとき、よく行くお店でも店名を覚えていないことって多いんですよ。けれど、人を食事に誘うときに「あのハンバーグのお店に行こうよ」と言うだけでお互い把握できることもある。名称を知らなくても、自社のサービスを象徴するキーワードを2つか3つ覚えてもらえば、検索でかなりの確度でたどり着いてもらえる。
ですからコンテンツを作るときは、カギとなるワードをいくつか定めて、文章を書くときもほぼすべての単語に対して定義が適正か検討しています。実際、弊社サイトの検索流入キーワードで「500円」「スケジュール帳」「アルバム」などサービス名やフォトブック以外のワードが上位にいます。
情報の受け手との距離感や関係の深さを見極める──カギとなるワードを定めて、道順にビスケットの欠片を撒くみたいに段階的に情報発信を重ねているんですね。
田崎:情報発信の対象を「潜在的な顧客」「顧客」「ロイヤルカスタマー」に分けて考えると、対象によって有益な情報は異なります。対象人数は「潜在的な顧客」が最も多く、必然的に主語はサービス名とはかけ離れていきます。
反対に「ロイヤルカスタマー」の方々に向けた情報の主語はサービスと直結したワードになります。そのように、情報の受け手にとって「有益な情報とは何か?」ということを、顧客ステータスを軸にしたマトリックスを作ってコンテンツを企画しています。
会員数100万人を超えたら情報発信に変化が必要に──かなりシステマチックに情報の組み立てを行っているんですね。
田崎:当社のサービスも、おかげさまで会員が200万人を超えました。サービスの黎明期は、とにかく一人でも多くの方に知っていただくことが目的で、情報発信もシンプルだったのですが、会員数が100万人を超えたあたりから新規のお客様を増やすための話題だけでなく、既存のお客さまとのエンゲージメントを高めることも重要になってきました。そのあたりから、体系的に考える必要性が出てきたんです。
有益な情報を定義していくと、サービス以外の情報も必然的にコンテンツになっていきます。私たちのサービスはスマートフォンを使ったサービスで、なおかつ写真が必要なので、スマートフォンの操作でわからないことがある人に向けたお役立ち情報や、写真の撮り方に悩んでいる人に向けてのハウツー情報などがそれに当たります。

赤ちゃんの写真のかわいさをもっと引き出せる!スマホで撮影「10の基本」撮影編など、ハウツー情報を発信している
また、新規のお客様を増やすための情報発信では、サービスが直接的にもたらす価値だけでなく、間接的な付加価値を伝えていかなければと思っています。
コミュニケーションツールとして語るのであれば、お母さんがお孫さんの写真をフォトブックにしてプレゼントすることでお姑さんとの関係構築にもなりえます。それがプリントせずとも見られる写真をあえて形にする目的になると考えます。
──先ほど、ターゲットによって「主語」と「結論」が異なるというお話で、潜在的なお客様に向けては「その人たちの生活シーンの中にある“何か”」が主語になると言っていたのは、具体的にはそういうことなのですね。
フォトブックサービスの機能強化と情報発信の相乗効果田崎:そうです。その延長で主語をコンテンツだけでなく、サービスとして提供することもあります。今年の2月からスタートした、赤ちゃんの成長を月齢ごとに記録できる「マンスリーベビーアルバム」です。おかげさまで、これが非常に大きな反響をいただいたのですが、それだけでなく、これによって「成長記録」というワードでマーケティングができるようになったのが非常に意味のあることだと思っています。フォトブック以外でTOLOTのサービスを知っていただく入り口になりますし、提供できる情報の幅が広がってきました。

赤ちゃんの成長を月齢ごとに記録できるマンスリーベビーアルバム
──情報発信とサービスの企画がそのような相乗効果を生んでいるんですね。このたびはいろいろと貴重なお話をいただき、ありがとうございました。
お話いただいたポイントをまとめると、
という手順でネットPRを行うと良いようです。
さらに、まだ接点がない潜在的なお客様に向けた情報発信では、主語は「その人の生活の中にある“何か”(興味関心があること)」とし、結論は自社の製品・サービスを含む市場の有益性に導く。受け手に覚えてもらいたい象徴的なワードを2つか3つ設定する、というようにシステマチックにトピックを組み立てる方法も参考になります。
というより参考にしたいお話が満載すぎて、上のように簡単にまとめてしまうのはもったいないほどです。時間を置いて何度か読み返し、じっくり吸収していきたいと思いました。
以上、みなさまのネットPRにもお役立ていただけると幸いです。

楽天は6月7日、商品キュレーションサービス「ROOM(ルーム)」(ROOMの詳細はこちら)で、影響力を持つ投稿者に多くの投稿を行ってもらうため、楽天スーパーポイントを6か月間で毎月1万ポイントを付与する「ROOMインフルエンサー100名募集」という企画を開始した。
インフルエンサーに対し、6カ月もの間、毎月1万ポイントを付与。そのポイントを使って「楽天市場」内で購入した商品を、購入者が撮影した写真と「#オリジナル写真」のタグとともにROOMに投稿してもらう。
影響力を持つユーザーによる投稿を活発化させるとともに、より内容の深い投稿をしてもらうことを期待する。
あわせて、新規の「ROOM」ユーザーがサービス開始時に、インフルエンサーを自動的にフォローするユーザーリストに追加する施策を実施。「おすすめユーザー」のコーナーでも紹介していくことで、影響力のあるユーザーに育成していく。
インフルエンサーは
といった条件を満たす希望ユーザーの中から、「いいね」数やオリジナル写真の投稿状況などを見て「ROOM」編集部が審査し、認定する。
まずは6月に50人、8月にはさらに50人を選出する予定。
「ROOM」は「現在の楽天市場で獲得できるユーザー層と、キュレーションで獲得できるユーザー層は違う」(河野奈保上級執行役員)として、楽天が注力しているサービス。
商品キュレーションメディアを活性化する目的でユーザーに買い物補助を行う施策では、「WEAR」で優れたコーディネートを投稿しているユーザーを「WEARISTA(ウェアリスタ)」に認定し、1年間で月間10万ZOZOポイントを付与する施策をスタートトゥデイが行っている(参照記事)。
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オリジナル記事:楽天が商品キュレーションサービス「ROOM」でインフルエンサー制度を開始
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EC支援のトゥルーコンサルティングは7月、EC市場の拡大が見込まれているタイの視察セミナーを実施する。期間は7月4~6日の3日間で、20人限定。東南アジア最大級のECモール「LAZADA THAILAND」などの視察を行う。
▼「海外マーケットへのチャレンジのためのタイ先進企業視察セミナー」の詳細はこちら
ツアーの視察先は次の通り。
タイのEC市場は東南アジア最大級の経済大国で、前年比50%増のペースで拡大しているという。視察ツアーではECサイトのほか、現地の小売店などの視察を通じて、ニーズや何が売れているのか、といったヒントを探る。

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オリジナル記事:東南アジアのEC市場開拓のヒントを探るタイ視察ツアーを7月開催、LAZADAなどを訪問
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アスクルは6月7日、大阪府吹田市に関西最大級の物流拠点「ASKUL Logi PARK関西」を新設すると発表した。稼働は2017年12月を予定。消費者向けのECサービス「LOHACO(ロハコ)」と法人向け通販の物流業務を担う。
新倉庫は物流業務のグローバル企業グローバル・ロジスティック・プロパティーズが建設を進めているもので、アスクルが1社単独で賃借する。地上4階建てで延べ床面積は16万5000平方メートル。流通業の1社単独の物流施設としては関西最大級で、アスクル最大の物流センターとなる。
アスクルとしては全国8か所目の拠点となり、関西では2か所目。

出荷能力は年間1000億円規模。アスクルの既存物流センターで培った設計・運営ノウハウを生かし、ロボットなど最先端設備を導入して生産性を高める。24時間365日稼働し、「eコマース時代に適したアスクル最大の物流センターとなる」(アスクル)という。
なお、「ASKUL Logi PARK関西」では約1000人の雇用を創出する予定。
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オリジナル記事:アスクルが大阪に新物流拠点、1000人の雇用を創出するEC時代の物流センター
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中国では越境ECに関する新しい税制制度が4月8日に発表され、約1か月半が経過しました。EMS(国際スピード郵便)を使った日本からの個別配送は従来通りの動きで特に変化はありませんが、保税区モデルでは商品が販売できなかったり、出荷が滞ったり、販売の競争力が一部弱くなる事態が発生しています。そんな中、5月25日の発表で、新政策の一部が1年間延期されることに。その中身を紹介します。
中国財務省関税管理課は5月25日、「财政部关税司负责人谈跨境电子商务零售进口有关过渡期监管措施」を通告し、越境ECにおける新政策の一部を1年間延期すると発表しました。

新制度の下では、保税区における「越境EC小売輸入商品リスト」の一部商品は通関証明書の発行が必要となります。それが今後、1年間発行していなくても販売できることになりました。これは、一般貿易の話ではありません。
そもそも、新制度が保税区モデルを対象にしたものということは意外と認識されていませんでした。
今回の延期の範囲は、通関証明書に関する通告です。つまり、
税金に関しては延期されず、4月8日施行の新税制でそのまま動くことになります。
通関関連を下記にまとめるとこうなります。

1年後、通関では原産地証明、検査検疫証明、許可書などが必要になります。
今回の延期の意図はいったい何なのでしょうか。
中国国内では「1年間かけてしっかり申請してください」という政府機関からのメッセージだと捉えられています。
たとえば化粧品などの場合、食薬監総局が指定した行政許可検査機構にサンプルを提出し、検査を実施してその後、食薬監総局に登録。このステップを踏むと最低でも1年ほど時間がかかります。
つまり、“1年をかけてしっかり申請してください”というメッセージとして認識することができるのです。内情を言うと、実は保税区内にストックされてしまっている(販売できない商品がどこにも動かせない状態になっている)商品が数多くなり、止むを得ない判断であるとも考えられています。

今回の通告で一旦、商品を1年間販売できる状態になりましたが、今後、保税区モデルを使った越境ECの配送メリットは徐々になくなりつつあります。
では、中国向けのECを本格化したい日本企業はどうすればいいのでしょう。私は、EMSを使った販売を続けるか、香港を活用することをおすすめします。
EMSを使った直送モデルは、EMSの金額が6月1日から値上がりましたが、それでもいろんなリスクを考えると今はベターでしょう。
香港の倉庫を経由する越境モデルに注目しておきましょう。香港は商品を輸入しやすい環境にあり、税金も高くありません。香港からの個配モデルを構築すること(簡単ではないですが)ができれば、中国だけでなく、東南アジアやインドなどに向けた越境ECにも対応することができるようになります。リスクヘッジというメリットも享受できます。
中国のこうした状況を受け、香港の倉庫経由で個配する越境モデルの活用が増えると思いますので、今後注目しておきたい施策でしょう。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:中国越境ECに大きな変化。新施策の一部が1年間延期、その詳細と延期の理由とは | 上海で働く駐在員の中国EC市場リポート
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モバイル(スマートフォン)専用のインデックスの開発をGoogleは依然として続けているようだ。モバイル専用のインデックスの開発にGoogleが取り組んでいることが、2015年3月のSMX Westで明らかになっていた。導入状況について情報提供が何度かあったもののしばらくは途絶えていた。先日のSearch Marketing Summit 2016で、Illyes氏はまだ開発に取り組んでいることを明らかにした。
- 発表から1年以上たった今も、スマホ専用インデックスの開発をGoogleはまだ続けていた -
Posted on: 海外SEO情報ブログ - SuzukiKenichi.COM by Kenichi Suzuki
*リンク先は全て英語となります。
*2016年4月の記事のため、一部追記を行っています。
モバイルページをスピードアップする時が来た。
Googleがモバイルフレンドリー・アップデートをローンチし、ランキング要素の1つとして以来、サイトオーナーはモバイル体験を高速化することへの関心をより強めている。
モバイルユーザーのためにページを最適化することは非常に好ましいことだ。しかし、そもそもページが素早く読み込まれなければ、ユーザーがあなたのコンテンツを楽しむ妨げになってしまうだろう。
解決策は何か?
*リンクをクリックすると、名前とメールアドレスの入力が求められます。入力すれば、PDF版のガイド(英語)がダウンロードできます。
Accelerated Mobile Pages。そう、AMPと呼ばれる技術だ。
スピードはWebページをデザインする上で、欠かすことのできない要素だ。KISSmetricsのデータによると、「読み込みに3秒以上かかるWebページの場合、およそ40%のユーザーが離脱してしまう」、ということだ。
10万ドルを一日で売り上げるオンライン・ショッピングサイトの場合、読み込みが1秒遅れることで、毎年250万ドルの損失となる可能性がある。
Googleによれば、AMPを用いることで、読み込み時間が15%から85%短縮できるという実験結果もある。
2015年の12月にGoogleは、AMPがランキング要素となる可能性も示唆している。
そのため、WebマスターやマーケターやSEO担当者は、AMPがモバイルページに与える影響について分析をし始めた。その結果、AMPは実際にランキングに大きな影響を与えると指摘する事実も報告されている。
簡単に言えば、AMPに対応したページは上位に表示され、読み込み速度が速く、訪問者を顧客にコンバートしやすいようだ。
最近では、イギリス版のWhiteboard Fridayにて、distilled社のウィル・クリシュロウズ氏とトム・アンソニー氏がAMPの仕組みと、そこから得られる利益についての解説を行っている。
モバイルユーザーへのリーチの重要性を理解しているデジタルマーケターとして、AMPの詳細とメリットを詳しく把握したいのであれば、下記の記事を読み進めて欲しい。
AMPはモバイルコンテンツ戦略の一部となるべきである。
AMPはGoogleとTwitterのコラボレーションにより産まれた。
簡潔にいえば、Accelerated Mobile Pagesはモバイルページを高速化させるために設計されたプロジェクトである。要素を基本的なものに絞り込むことで、始めからモバイル・フレンドリーであり、読み込み速度の速いページを作成する。
詳細は、オープンソースのプラットフォームに記載されているので、ぜひ、確認してほしい。
AMPは、Googleがユーザーにフォーカスしているという、何よりの証拠となっている。
Googleがこのような新しいアップデートをロールアウトすれば、「より多くの利益をGoogleが得るために行われている」、と考える人もいるだろう。
この意見は非常に正しいと言える。なぜなら、ユーザーが幸せになればなるほど、よりGoogleに接する機会が増えることになり、Googleの広告ビジネスに大きな利益をもたらすことになるからだ。
しかし、そもそもGoogleは検索ユーザーへの大きな情熱を抱いている。そして、あなたも同様に情熱を持つべきなのだ。
Accelerated Mobile Pages (AMP) はオープンソースのプロジェクト、もしくは、プラットフォームであり、パブリッシャーがモバイルページの速度と可読性を改良する手助けとなることを目的としている。
つまり、「速度の速いモバイルページ+読みやすいコンテンツ=より良いユーザー体験」、ということになる。
Search Engine Landのポール・シャッピロ氏は、AMPの3つの構造を整理している。
AMPは、HTMLタグを削減しモバイルユーザーに適したもののみを読み込むことで、モバイルページの読み込み速度を劇的に向上している。
下記の図表と解説はウィル・クリシュロウズ氏のWhiteboard Fridayからの引用であるが、AMPのプロセスを簡潔に説明している。
【画像内和訳】
Will:この図表を見てほしい。通常のWebページで使用されているアイデアだ。図表内ではWWWと記載しよう。これは通常のデスクトップバージョンのページということだ。もしAMPバージョンのページがあれば、通常のページのソースコード内でAMP HTMLで記載したページへのリンクをrel=”canonical”で指定する。このリンクはAMP対応したページへ向けられているが、AMP対応したページをここでは、”hosted AMP page”と呼ぶことにしよう。
つまり、このAMPページというものは、必要なものだけを備えたHTMLで構成された、あなたのドメイン内にあるページである。実際にこうしたAMPページを見てみるために、Guardianを例に挙げてみよう。GuardianはAMP対応を行っている早期のパートナーの一つだ。GuardianのWebサイトに行き、どこかのニュース記事のURLの末尾に”/amp”と追加すれば、AMP HTMLのページを見ることができる。また、(通常のページの)ソースコードにAMP HTMLのリンクが確認できるだろう。
これが、”Hosted AMP”だ。Googleに対し、何かする必要はない。ただ作成すればよく、読み込み速度が速くなるように設計されている。しかし、キャッシュページのプラットフォームも用意されており、この図表では”gstatic”と記載している。
AMPは最適化されたHTMLによって記述されたページをレンダリングする。そして、そのページの読み込み速度は非常に速い。なぜなら、ページの読み込みを遅延させるHTMLタグの使用が許可されていないからである。
JavaScriptを使用しているページの場合は、AMPページではそのスクリプトはレンダリングされない。
その他のAMPについて知っておくべき情報を、下記に記載しておこう。
さらに、AMPバージョンのページを作成し、モバイルページの向上を図る場合、読み込み速度と読みやすさが問題となるため、記事の共有といった要素は重要視されていない。そのため、ソーシャルシェアボタンが適切に表示されない場合もある。なぜなら、ソーシャルシェアボタンの多くは、JavaScriptを使用して開発されているからだ。
*2016年5月にAMPはソーシャルボタンの機能を追加しました。
サイトスピード、ページビュー、検索順位の間には強い相関関係がある。
覚えておくべきことは、読み込み速度が速ければ、モバイルユーザーはサイト内でより多くのページを閲覧し、結果として直帰率が下がるということだ。
直帰率が下がり、サイトでの体験が向上すれば、Googleはそのページへ恩恵を与える。そのため、AMP対応のページがAMP対応でないページよりも上位に表示されていても、大きな驚きではないだろう。下記の二つのバージョンを比較してほしい。
読み込み速度の速いコンテンツの提供を可能としているFacebookのインスタントアーティクルズのように、AMPはユーザーのモバイル体験を次のレベルへと導くものである。
事実、AMP対応にすることで、多くの利益がもたらされる。その中でも、特に大きい5つのメリットを挙げてみよう。
1.Webページを即時に読み込む
スピードはモバイルページにおける真髄のようなものだ。優れたコンテンツは必要だ。しかし、ページへのアクセスが可能でなければ、ユーザーはそのコンテンツを読むこともない。
モバイルでの読み込み速度が1秒遅れることで、コンバージョン率が3.5%、ページビューが9.4%下がり、直帰率が8.3%増えるというデータもある。
このことからも、ページの読み込み速度を向上させる必要性が感じられると思う。そして、AMPはその目的を達成させる手助けとなるのだ。
人々がコンテンツ(記事、ブログ、動画、ポッドキャストなど)を消費する方法は劇的に変化している。コンテンツが配信される頻度は特にだろう。
もしも、あなたのモバイルページの読み込み速度がでんでん虫のように遅ければ、ターゲットとしたモバイルユーザーを顧客へとコンバートさせることは難しいだろう。AMPによって劇的にページスピードを向上させるための準備をしておこう。
AMPはあなたをモバイルページの向上を目的とした行動に駆り立てる存在である。
Googleは継続して自身のシステムを改良している。今のところ、モバイルフレンドリーは最も大きなアップデートだと考えられるが、AMPプロジェクトが頭角をあわらしてきた。
そして、この事態はある事実を意味している。つまり、Googleは完成されていないということだ。新しい検索アルゴリズムのアップデート、高度な新機能やツールの開発などは今後も行われるだろう。
さあ、準備を始めよう。AMPプロジェクトのサイトに訪問し、あなたのモバイルページを加速化させるのだ。
2.コンテンツマーケターのために、モバイルにおける露出を高める
Googleは自然検索結果内におけるAMPページの表示を開始した。検索結果に緑色(*注)のAMPという表記があるため、すぐに発見できるだろう。
*注:実際は灰色ですが、原文ママで緑色と記載しています。
検索結果内で目を引けば、クリック数が高まることは明らかだろう。
この緑色のAMPという表記は、他の検索結果よりも目立って表示されるため、クリック率の向上に一役買うことになるだろう。
そして、ユーザーは検索結果内でAMPページを探すようになるだろう。なぜなら、AMPページは通常のモバイルページよりも素早く読み込まれるからだ。
3.ランキングの上昇
サイトスピードとコンバージョン率には強い関係がある。読み込み速度の速いサイトでユーザーが幸せになれば、リストを購読したり、商品を買ったりといった行動を起こしやすくなる。
多くの予測がされているが、GoogleはAMPをランキング要素にはしていない。
読み込み速度とモバイルフレンドリーは良く知られた要素であり、AMPはモバイルページと密接にかかわりあっている。
これが、AMPが独立したランキング要素となっていない理由である。なぜなら、AMPはモバイルページのみの仕組みであり、デスクトップバージョンのページには何も影響を与えないからだ。
つまり、モバイルフレンドリーなサイトが自然検索結果で上位に表示されるため、AMP対応のページは、AMP対応でないページよりも、モバイルの検索結果ページで上位に表示されるということなのだ。
4.柔軟な広告サポート
多くの人がWebサイトやブログを開始する理由に、お金を稼いだり、日々の仕事の補完にといった理由を挙げるだろう。
デスクトップとモバイルのページを見てみれば、多くの違いがあることに気が付くはずだ。
ヘッダー画像、ナビゲーションのメニュー、サイドバー、ソーシャルボタン、フォーム、ポップアップ、その他の不要な要素などはコンバージョン率を下げる要因となっている。
しかし、AMPでは、モバイルページにおけるこうした阻害要因を取り除くことが可能なのだ。
全てのHTMLタグが使用されているわけではなく、合理的なCSSが使用されており、JavaScriptの問題は発生していないということが理由だ。また、コードも6倍軽くなっている。
これは、広告からの収益をより簡易に得られることを意味している。
例えば、AMPバージョンのThe Guardianを分析してみると、通常のページよりも、広告がより柔軟でよりユーザーフレンドリーに表示されるように設計されていることに、すぐに気が付くだろう。
AMPバージョンのページをクリックすれば、ほぼ瞬間的にコンテンツが読み込まれる。
AMP対応のページでは、広告は下記のように表示されている。
AMPページでサードパーティーからの広告を表示させれば、広告も瞬時に表示されるだけでなく、ユーザーの注意を惹きつけ、計り知れない価値をもたらすことになるのだ。
既にご存知の通り、こうしたコンテンツマーケティングによるアプローチは、あなたの影響力を高め、ユーザーが持つ疑問に対する答えを提供し、広告費におけるROIを向上させる、非常に簡単な方法であるのだ。
AMPページでのマネタイズの準備をするために、下記に現在AMPの広告に対応している広告ネットワークを記載しておく。
5.ユーザーのトラッキングをシンプルに
モバイルページへトラフィックを送るだけでは不十分だ。ユーザーがどのようにしてあなたのサイトにたどり着いたかを知る必要がある。
トラッキングは、ユーザーがどこからきて、どのページを見たか、などを判断する手助けとなる。
ユーザーとサイトのパフォーマンスをトラッキングすることは、AMPでは非常に簡単だ。なぜなら、すでに分析用のツールが準備されており、AMPバージョンのページを詳細に分析することが可能となっているからだ。
ユーザー行動は、あなたがトラッキングを行ったとき初めて影響を持つようになる。AMPでは、パブリッシャーは2つのタグから選択することができる。
これらのタグは、クリック、コンバージョン、動画、リンク、訪問数、新規顧客、既存顧客などの重要なデータ自動的にトラッキングしてくれる。
Digivateによれば、およそ16,000のモバイル対応のサイトが、AMPによって毎日レンダリングされているということだ。The New York Times、The Guardian、Financial Times、BBC、News Corp、Washington Postなどの主要なトップブランドやニュースメディアはすでにAMPに対応している。
また、WordPress、Parse.ly、Chartbeat、LinkedIn、Adobe Analytics、Pinterest、Twitterなどのテクノロジーソリューション・カンパニーもAMPに対応している。
Accelerated Mobile Pagesは発展途上の技術である。AMPプロジェクトの開発者によれば、Githubにて、”我々は毎週木曜日に全てのAMPページに対し、新しいリリースをしている”、とのことだ。
新しい機能も追加されるだろう。例えば、AMPバージョンのページか通常のモバイルページかをユーザーが選択できる機能が追加されると考えている。
どちらにせよ、AMP対応の準備は進めておく必要がある。そうすることで、今後何が起ころうとも、あなたは勝者の側に立つことになる。
AMPに対応する方法を検討する際にはいくつかの選択肢がある。初心者であれば、少なくとも2つのバージョンのページを保持することだ。
オリジナルのコンテンツはモバイルフレンドリーであるだろうが、それとは別に、AMPバージョンのページを作成する。そして、このAMPページが、劇的に読み込み速度を速めることになる。
また、AMPでは、フォーム要素やサードパーティー製のJavaScriptが許可されていないことを思い出してほしい。
マーケターとして、e-mailのリストを構築したいと誰もが思うだろう。AMPの弱点は、この目的が簡単に達成できないことだ。
さらに、コメントや他のアクションなど、ユーザーがモバイルページのコンテンツに参加することをAMPは許可していない。
繰り返しになるが、注目すべきはスピードであり、可読性なのだ。
WordPressのユーザーであれば、AMPを今すぐ開始するために、GitHubでプラグインをダウンロードしてインストールすればよい。
単純に、“Download Zip” をクリックしよう。
*WordPressのサイトですが、プラグインはこちらでダウンロードできます。
このプラグインは、通常のプラグインのように、WordPressのダッシュボードからインストールすることもできる。非常に簡単だ。
プラグインをインストールし実装すれば、各ブログ投稿のURLの末尾に “/amp/”と追加すればよい。ブラウザでの表記は下記のようになる。
また、The GuardianのAMPバージョンのページは下記の通りだ。
パーマリンクを設定していなければ、“?amp=1”を代わりに追加すればよい。
そして、GoogleのSearch Consoleにて、バリデーションと修正を行うことを忘れずに。これを行うことで、GoogleがあなたのAMPバージョンのページを発見する手助けとなる。
AMPは非常に強力だ。モバイルページをアップグレードすることで、サイトスピードにおける、Googleの期待を満たす手助けとなる。
将来は、Accelerated Mobile Pagesはソーシャルメディアにおける、モバイルとのかかわりに大きな影響を与えるだろう。私はそれを確信している。
AMP対応に注目すると同時に、モバイルマーケティングの戦略もしっかりと行うことだ。こうすることで、あなたのサイトへのモバイルトラフィックを発生させ、あなたのビジネスを成長させる原動力となる。
この記事を読み終える前に、一つだけ尋ねさせてほしい。モバイルページのスピードと可読性を高めたいと思うだろうか?もし思わないのであれば、何があなたをそうさせるのだろうか?
この記事は、NEILPATELに掲載された「The Definitive Guide to Accelerated Mobile Pages (AMP)」を翻訳した内容です。

マイボイスコムが実施したインターネット広告に関するアンケート調査によると、直近1年間にインターネット広告をクリックした人のうち、広告の商品などを購入した(申し込み含む)割合は5.1%だった。
調査の実施期間は2016年5月1~5日で、1万1474件の回答を得た。
直近1年間にインターネット広告をクリックした人(96.5%)に対し、ネット広告が表示された際に行ったことを聞いたところ、意図的にリンクをクリックした人は25.8%。間違えてクリックした人は25.2%。広告を閉じた人は24.0%だった。
「広告の商品・サービス等を購入・利用した、申し込んだ」は5.1%。

意図的にクリックした広告の種類を聞いたところ、最も多かったのが「バナー広告」で73.2%。「動画広告」(23.4%)「メール広告」(20.8%)が続いた。

どのようなケースで意図的にクリックしたかを聞いたところ、「興味がある商品・サービス」が81.9%。「キャンペーンやお得な情報がある」「印象に残る」「購入・閲覧・検索した商品やサービス等に関連する広告」が1~2割となった。

直近1年間に表示されたインターネット広告の商品・サービスなどで、実際に購入・利用・申し込みをしたものは、「食料品・お菓子、飲料、アルコール」が14.6%、「衣類、 衣類小物、装飾品」「化粧品、美容関連用品」が8~9%。
調査概要は次の通り。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ネット広告からの商品購入は約5%、7割のユーザーが「バナー広告」を意図的にクリック
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