ネットショップ担当者フォーラム

企業のBtoC-ECの実施割合は18%。自社EC比率は約7割、モール出店は約4割

7 years 6ヶ月 ago

総務省が5月25日に公表した「平成29年通信利用動向調査」によると、電子商取引(インターネットを利用した調達・販売)を行なっている企業の割合は49.0%だった。

「消費者への販売」は18.3%、「企業への販売」は10.7%、「企業からの調達」は36.2%となっている。

電子商取引の実施割合を産業別に見ると「卸売・小売業」が60.5%で最も高い。次いで「金融・保険業」が57.6%、「情報通 信業」は53.0%、製造業は49.3%。

総務省の「平成29年通信利用動向調査」:電子商取引の実施状況
電子商取引の実施状況

資本金の規模別では、資本金が多いほど電子商取引の実施割合が高まる傾向にある。1000万円未満では39.1%だが、50億円以上では72.8%に達している。

自社サイトとモールの割合は?

電子商取引を行なっている企業のうち「自社サイト」を利用している割合は68.9%、「電子モールへの出店」は42.4%だった。

「自社サイト」の利用割合は前年比3.1ポイント低下。「電子モールへの出店」は同2.0ポイント上昇した。

総務省の「平成29年通信利用動向調査」:企業のインターネット販売モデル

インターネット販売モデル(複数回答)

インターネット利用企業の約3割がSNSを活用

インターネットを利用している企業のうち、ソーシャルメディアサービスを活用している割合は28.9%。産業別で利用割合の上位は「不動産業」(46.2%)、「情報通信業」(40.8%)、「金融・保険業」(39.2%)。「卸売・小売業」は32.1%だった。

総務省の「平成29年通信利用動向調査」:ソーシャルメディアサービスの活用状況

ソーシャルメディアサービスの活用状況

利用目的は「商品や催物の紹介、宣伝」(73.7%)、「定期的な情報の提供」(59.6%)、「会社案内、人材募集」(35.5%)が上位。

「通信利用動向調査」は世帯と企業を対象とし、1990年(企業調査は1993年)から実施している。

調査概要(企業調査)

  • 調査時期:2017年11月~12月
  • 調査範囲:公務を除く産業に属する常用雇用者規模100人以上の企業
  • 調査対象数(有効送付数):7257(6034)
  • 有効回収数(率):2592(43.0%)
  • 調査方法:郵送により調査票を配布し、郵送又はオンライン(メール)により調査票を回収

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

Instagramの投稿写真をSNS広告に使用したら新規顧客数が7倍、CPAが1/3になった事例

7 years 6ヶ月 ago

男性用コスメブランド「BULK HOMME」を展開するバルクオムは、ユーザーが撮影してInstagram(インスタグラム)に投稿した商品写真をSNS広告のクリエイティブに活用した結果、顧客獲得件数が7倍に増加し、顧客獲得単価(CPA)が3分の1に下がった。

Instagram上に投稿された約3000点の写真データを、専用ツールを使い一括で収集。SNS広告のクリエイティブに適した写真を選定し、広告を配信した。写真を投稿したユーザーに使用許諾を取っている。

商品の利用者が投稿した生活者目線の写真を広告のクリエイティブに使用したことで、広告がSNSのタイムラインに馴染み、新たなユーザー層への訴求に成功したと分析している。

さらに、SNS広告で効果の高かった写真を「ユーザーボイス」として通販サイトのランディングページに掲載。写真を閲覧してECサイトを訪れた潜在顧客に対し、自然な形で商品のクチコミを表示して購買を後押しした。

ユーザーがSNSに投稿した写真を広告クリエイティブに活用した

この事例は、バルクオムのSNS広告の運用を支援しているアライドアーキテクツが5月24日に公表した。

バルクオムのマーケティング・高橋文人氏は、こうしたユーザー生成コンテンツ(UGC)の活用について次のようにコメントしている。

以前から、お客さまが購入した商品を自然発生的にInstagramにアップしてくださっていることは認識していました。今までも自社でインフルエンサーへのサンプリング施策を行ったり、有名人の方が自発的にInstagramにアップしてくださったりしていて、それが売上につながっているのもわかっていたので、UGCは社内でも非常に注目していたのですが、それをプロモーションに使って認知を促したり、ご購入に繋げたりするような設計まではできておりませんでした。

今回の施策を通じて大きく変わったことは、SNS広告におけるクリエイティブ(画像)の検証速度が格段に上がったことと、UGCの活用によって今までの当社の視点では絶対に出てこないような斬新な商品写真が集まり、広告クリエイティブの幅が広がったことです。また、広告効果が改善し新規のお客さまが増えた結果、SNS上に新たなUGCが生まれる速度も上がり、それをまた広告に活用するという好循環も生まれました。

様々なUGCを活用して広告を出稿するうちに、写真の背景や商品と一緒に写っているもの、商品を写した角度など「こういうクリエイティブの広告効果が高い」という傾向が見えてきたので、そういった検証結果を参考にしながらUGCを選定するようにしています。また、一度出稿して効果の高かったUGCに新たにテキストを加えてみたり、スライドショー形式に加工したりと、単純に「このUGCが良かった!」だけで終わらせず、常に仮説検証を続けています。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

【ECマーケ】デジタルと紙媒体の強みを融合した「リップ」とは? 「高レスポンス」「即時性」「個別最適化」をDMなどで実現

7 years 6ヶ月 ago

プリントメディアが持つ高いレスポンスの強みはそのままに、(紙媒体の)課題だった最適なタイミング・最適なコンテンツによるCRMを、デジタルマーケティング施策と同列で実現することができる――。

レスポンスが(Webよりも)高い傾向の紙媒体、1人ひとりに最適なタイミングで最適なコンテンツを配信できるデジタルという両者の強みを融合した新しいEC向けのマーケティングツールが誕生した。

名称は「Re;p(リップ)」。ファインドスターと、デジタル印刷テクノロジーを活用したプロダクションワークフロー構築を支援するグーフが共同開発した。

ファインドスターと、デジタル印刷テクノロジーを活用したプロダクションワークフロー構築を支援するグーフが共同開発した「Re;p(リップ)」
「Re;p(リップ)」の仕組みと特徴

ファインドスターは蓄積してきたダイレクトマーケティング領域のノウハウを活用し、シナリオ設計・運用、レスポンスを最大化させるクリエイティブのA/Bテスト実行をサポート。グーフはデジタル印刷機で培ったプリントメディアの生産性コントロールノウハウを用い、「1枚でも1万枚でも同じ納期・同じコスト(単価)」を実現する支援を行う。

ファインドスターは「企業の顧客体験価値を向上させるソリューションとして提供が可能になる」としている。

ファインドスターと、デジタル印刷テクノロジーを活用したプロダクションワークフロー構築を支援するグーフが共同開発した「Re;p(リップ)」
グーフが保有する技術などを活用して「Re;p(リップ)」をサービス化した

MAツールとの連携で実現するプリントメディアの自動最適化

「Re;p」導入企業がMAツールを利用している場合、ソリューション連携でプリントメディアを活用したリテンション施策の自動最適化も可能になるという。

たとえば、ECサイトで一般的な「カゴ落ちメール」のシナリオ。Eメールと同じタイミングで紙DMの発送手配をかけるといった施策も行うことができる。

ファインドスターと、デジタル印刷テクノロジーを活用したプロダクションワークフロー構築を支援するグーフが共同開発した「Re;p(リップ)」
MAツールとの連携で、さまざまな施策が実行できるようになるという

プリントメディア・デジタルの強みと弱みが融合

DMなどプリントメディアによる顧客へのリテンションは、リーチ率やクリエイティブの高さなどから高いレスポンスを成果をあげてきた企業が多い。

しかし、制作などの準備期間に時間を要するため、メールやアプリのプッシュ通知のように、即時に顧客1人ひとりへ最適化したリテンション施策として活用することは困難だった。

一方、近年のデジタルマーケティングでは、メルマガ開封率の低下、クーポンなどのインセンティブを前提としたリテンションの乱発などが課題としてあがっている。

こうした課題の解決策の1つとして、デジタルとアナログを融合したマーケティング手法が台頭してきたのがここ1年。

紳士服大手のAOKIは2018年2月、ファッションブランド「ORIHICA(オリヒカ)」で、Eメールとダイレクトメール(DM)を併用した販促を実施した。「一見顧客」「休眠顧客」「離反顧客」を、それぞれ「Eメールのみ」「DMのみ」「EメールとDM」の3つのグループに分けて販促効果を調査。

その結果、「DMとEメール」で告知した場合は「Eメールのみ」の告知よりもCVRは2.5倍、売上金額は1.9倍に増加した。特に「離反顧客」では「DMとEメール」のCVRは「Eメールのみ」の3.9倍、売上金額は2.9倍だった。

ディノス・セシールは2017年11月1日、「EC」とカタログやDMなどの「紙」をリアルタイムで連携させたCRMの運用を開始すると発表。第1弾として、「ディノスオンラインショップ」においてカートから離脱した顧客に対し、内容を顧客ごとに最適化した紙のDMを最短24時間で発送する取り組みを行っている。

2017年9月末から2週間、試験的にこの施策を運用したところ、カート離脱対策メールだけを送った顧客に比べて紙のDMも発送した顧客の購入率は約20%向上したという。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

キャッチコピーの問題です。「機内は○○しています。ポカリスエットをどうぞ」 ○○に入る言葉は?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

7 years 6ヶ月 ago

欲しいときに欲しい場所で、欲しいものが目の前にあれば売れる。わかっているけど……という人は、訴求内容に「必要性」を盛り込んでみましょう。はまった人には買ってもらえるはず。

欲しくないものをすすめられても誰も買わない

売れないのは何故?「売りたい気持ち」が強い人ほど売れなくなるパラドックスについて | コマースデザイン
https://www.commerce-design.net/blog-staff/180521-harapeko/

まとめると、

  • 売上を作りたいなら、お客さんが商品を欲しくなっている状態(ハラペコ状態)をめがけて販促を仕掛けるべき
  • 典型的なフレーズは「もうすぐ◯◯ですね。〇〇を忘れていませんか?」「〇〇の準備は大丈夫ですか?」
  • 「売る努力」と「売上」は必ずしも比例しない

どんなにすごい提案をしても「タイミング」が違えば売れません。逆に、完成度が低くても「タイミング」があえば、驚くほど売れます。タイミングは、中身以上に提案の成否に影響するんです。

(中略)

弊社代表の坂本曰く、羽田空港の某売店には「機内は乾燥しています。ポカリスエットをどうぞ」という宣伝があるそうです。シンプルなメッセージですが、これも、必要性を思い出しますよね。

─コマースデザイン 大邉 勇介氏

欲しいときに欲しい場所で、欲しいものが目の前にあれば売れる。当たり前のことなんですが、この「欲しいとき」に気付かず、ひたすら販促をしているところは多いです。販促手法を追求するのもいいですが、タイミングと訴求内容を徹底的に考えたほうが効率が良いはず。

インフルエンサーは広告塔ではない

残念な企業の口コミマーケティングはどこがまずいのか? インフルエンサーが本音を語る | ITmedia
http://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1805/22/news040.html

まとめると、

  • インフルエンサーの普段の投稿を見ていないのに依頼をしてくる残念な企業がある
  • 投稿を見る人が不自然に感じるような細かい注文や、「いかにも撮影用」といった小道具は差別化しづらくて使いづらい
  • 依頼の時点で「PR表記を入れてください」と明言する企業の方が信頼できる

私の過去の投稿を見て、反響があった投稿の感想を書いて手紙を下さった企業があります。うちの商材も同じような形でPRしてほしいという内容でした。そうやって、きちんと自分の投稿を見てイメージを持った形で依頼してくださると、「理解してもらっている」と感じるので、そういう企業の投稿をするときは特別な気持ちになりますよね。

─インフルエンサー 赤埴奈津子氏

インフルエンサーを広告塔だと思っている企業って多いのではないでしょうか? 現役インフルエンサーの赤埴さんが言うとおり、インフルエンサーは生活者の代表でステマ(というか広告)の素人。インフルエンサーさんの個性を活かすような施策を考えたいですね。

着実にオムニチャネルが進んでいるのがよくわかる記事

三陽商会のEC売上が伸びている理由と自社通販サイトの強化策とは | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5453

まとめると、

  • 三陽商会の会員制度「サンヨーメンバーシップ」が三越伊勢丹グループでも利用可能になり、前期末時点で会員数が50万人を突破
  • 自社ECの欠品時に店舗在庫を引き当てて販売する「お取り寄せ購入」がEC売り上げに貢献
  • 三陽商会の前期EC売上高約50億円のうち、7割強の37億円が自社EC。他のアパレルと比べて自社EC比率が高い

レコメンド機能についてもAIを活用し画像検索で類似アイテムを表示する複数のツールを上期中にテストする三陽商会ではスマホ利用者の拡大に伴ってライトユーザーの訪問者が増えていることから、「商品と出会いやすくすることが大事」(安藤裕樹IT戦略本部ウェブビジネス部長)とする。

拡大に伴ってライトなユーザーが増えると検索性やタイミングが重要になってきます。それをカバーするために会員制度やポイントの統一、店舗との連携などが必要になってきて、店頭販売員へのEC啓発活動や評価制度もやらないといけません。オムニチャネルのお手本のような記事なので、関係する人は読んでおきましょう。

EC全般

BASE、初の常設リアルショップ「SHIBUYA BASE」を渋谷マルイにオープン | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/5700

リアル接点を作るのはお金がかかるので、こうしてお手軽な手段が出るのは大歓迎! という人が多いはず。

キーワードは“Inclusive” インバウンドの老舗・エクスポート・ジャパン高岡さんに聞く | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/5702

「パッケージに書かれた情報を多言語で読めるようにするにはQRコードが一番つかえる」。まさにその通りかと。

定期購入の通販・EC企業が取るべき特商法改正への対応方法【事例をもとに解説】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5435

悪質な業者が増えたためにこうした対応するのも……と思いますが、ちゃんとやっておきましょう。

「契約した覚えがない」「納得できない」若者のトラブル110番、相談113件 | リセマム
https://resemom.jp/article/2018/05/23/44668.html

上記に関連して、若者でも定期購入のトラブルが増えてますね。

楽天市場で“イニエスタ祭り”が早くもスタート、出店者「イニエスタ効果」に期待の声 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5459

32億の男イニエスタ。サッカーファンには圧倒的な認知度なので、上手く乗っかってタイミングをつかみたいです。

今週の名言

信頼を得てもまた失う。でも決してあきらめないことが大事

アリババ創業者ジャック・マーがビジネスマンに贈る12のメッセージ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5409

つい最近では日大アメフト部の件がまさにこれですね。積み上げてきたものを失っても、あきらめずに信頼回復のために努力するのみです。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

“ECのプロ”が選んだ5つの優れたECサイトがやっている施策まとめ

7 years 6ヶ月 ago

今年で3回目を迎えた「JECCICA ECデザイン大賞」。“デザイン大賞”というものの、もちろん単純にデザインだけが評価されるのではない。顧客体験やユーザビリティー、デザインに込められた戦略など、さまざまな観点から審査される。

5月18日に行われた最終プレゼンに登壇したのは5社。米国拠点のアパレルメーカー、イタリアの調理器具ブランド、佐賀・福岡の漢方薬局、名古屋の酒販店、金沢のオーダーシャツ専門店……業種も業態も異なる5社が語った、それぞれの強みと課題、それに対する各社の取り組みをまとめた。

【ダイヤモンド賞】ECが家業を救った
「オーダーシャツ専門店 金沢・片町・金港堂」

オーダーシャツ専門店 金沢・片町・金港堂のトップページ
オーダーシャツ専門店 金沢・片町・金港堂 https://kinkodo.co.jp/

金港堂は石川県金沢市のオーダーワイシャツ専門店。ECサイトは2008年から運営している。フルオーダーで納品までおよそ1か月で前払い制。しかも値段は「多分、ネット上にある中では一番高い」(宮谷氏)。イージーオーダーとの違いを伝え、値段に納得してもらうことと、信用してもらうことが必要と考え、2004年にブログを書き始めて以来、毎日更新している。

オーダーの敷居を下げるために生地の選び方を5つに絞り、プルダウンで選択できるようにした。スマホからも同様に、選択するだけでオーダー可能にした。ページが長くなりすぎないよう、プルダウンメニューを設置。現在のユーザー比率は スマホが53.9%、PCが36.6%、タブレットが9.5%。2回目からは前回と違う個所だけ伝えれば良い設計にし、リピート率アップを試みた。

NHKの連続テレビ小説など、テレビドラマwwの衣裳も数多く手がけている。時代考証が伴うドラマの現場では、襟の形や大きさなど、細かな注文に応えてくれるフルオーダーは強い味方。有名人の顧客も得て、波及的に知名度が上がっている。

金港堂 代表取締役の宮谷隆之氏
金港堂 代表取締役の宮谷隆之氏。趣味はマラソン。東京マラソンの抽選を12回連続で落選しているという宮谷氏は、「賞金の10万円で来年の東京マラソンのチャリティー枠に申し込みたい」と会場をわかせた。

うちは85年続いているんですが、もしECというものがなかったら、多分、消滅していたと思っています。ECがうちの家業を支えてくれています。

これからも継続して良い商品をお客さまに届けられるよう、がんばっていきたいと思います。(金港堂 宮谷氏)

川連一豊氏と宮谷氏
JECCICA代表理事の川連一豊氏と宮谷氏

【プラチナ賞】コアなファンをつかむ
「ベルギービールJapan」

ベルギービールJapanのトップページ
ベルギービールJapan https://www.belgianbeer.co.jp/

「ベルギービールJapan」を運営する「木屋」は、愛知県名古屋市にある創業127年の酒販店。代表取締役の三輪 一記氏は4代目。事業を引き継いだ当時はお酒が飲めなかった三輪氏が、たまたま出会ったベルギービールでビールの美味しさに開眼。その後、ベルギーにも足を運び、2004年に現サイトの前身となるサイトをオープンした。ベルギーで見聞きした情報を発信し、全国のベルギービールファンとのつながりを作ってきた。

しかし、ネットでの売上は伸びず、飲食店向けに樽やケースでの販売を行うBtoBサイトも運営したが、こちらも売上が伸びないため、2016年に本店サイトのリニューアルとBtoBサイトの構築をAISHAの伊東美沙貴氏に依頼した。

リニューアルに際し、伊東氏はまず「ベルギービールJapan」の売上分析とアクセスログ解析を実施。月別の動向から特徴を見つけ出し、三輪氏が発信する専門性の高い情報と売上に関連性があることと、ベルギービールの熱心なファンをつかんでいるこがわかった。リニューアルの際にはこの2つを生かすことをテーマに設計した。売上はV字回復し、BtoBサイトも同じコンセプトで展開した。

デザイン的には配色をベルギーの国旗から、黒、赤、黄色に決め、ユーザーがコンテンツに集中できるようにシンプルにした。商品写真にもこだわり、スタイリング写真には料理を添えるようにしている。ショッピングカートは「EC-CUBE」を使用。そちらに商品情報を登録し、WordPressに80以上ある醸造所の概要や代表銘柄を登録し、相互にデータを呼び出してECサイトを運営している。

「ベルギービールJapan」を運営する株式会社木屋 代表取締役の三輪一記氏(左)と、制作を手がけたAISHA(アイシャ)代表取締役の伊東美沙貴氏(右)
「ベルギービールJapan」を運営する株式会社木屋 代表取締役の三輪一記氏(左)と、制作を手がけたAISHA(アイシャ)代表取締役の伊東美沙貴氏(右)。伊東氏はこの「JECCICA ECデザイン大賞」の第1回と第2回の優勝者昨年の授賞式のレポートはこちら

【ゴールド賞】明るい色合いにこだわった
「回生薬局漢方未病ラボ オンラインショップ」

回生薬局漢方未病ラボオンラインショップのTOPページ
回生薬局漢方未病ラボオンラインショップ
https://www.kaisei-drug.co.jp/wp/shop/

「回生(かいせい)薬局」は佐賀県と福岡県に店舗を持つ薬局チェーン。処方箋のドライブスルーなど、先進的な取り組みをしている。コーポレートサイトには漢方についての豊富なコンテンツがあったため、ECサイトも別ドメインにせず、コーポレートサイトの下に入れる形でオープンした。

コンセプトは「漢方薬のデパート」。品揃えと品質の良さ、薬剤師がセレクトし、厳しい基準をクリアした商品であることを訴求したいと考えた。「漢方」というと古めかしいイメージだが、店舗の中心顧客が30代から40代女性なこともあり、明るい色合いを心掛けた。 

モバイルファーストで設計し、PCサイトは後から制作した。90%以上がモバイルからのアクセス。

漢方薬にはさまざまな効果効能があると言われているが、薬機法に留意しなければならないため、サイト上で訴求できることが少ない。そのため、すでに生薬の名前を知っている目的買いのユーザーをターゲットにしている。また、特定の体の不調や単体の症状で訴求するのではなく、「梅雨の時期の養生」「夏の養生」というように、季節に合わせたおすすめテーマを提案し、“漢方からの卒業”がないようにコンテンツを用いて工夫している。

JECCICAの理事でもあるECコンサルティングの中谷昌弘氏
JECCICAの理事でもあるECコンサルティングの中谷昌弘氏

【シルバー賞】“男性向け”と“イタリアブランド”を意識した
「RISOLI Japan」

RISOLI japanのトップページ
RISOLI japan https://www.risoli.jp/

「RISOLI(リゾリ)」はイタリアの調理器具ブランド。広告代理店を営むヒューマンイノベーションの塚野香織氏が製品にほれ込み、独占販売契約を獲得。2017年から自社で販売している。調理器具は競合が多いため、差別化ポイントとして男性を意識してサイトを制作した。実際、Facebook広告からの流入を見ても男性が多いという。

サイトのコンセプトは「イタリアブランド」。ブランドショップにいるような雰囲気が出るよう、サイトをデザインした。新しいブランドなだけに商品認知度アップが課題。SNSやブログ、チラシなど、あらゆる方法で商品の魅力を伝えていきたいという。

ヒューマンイノベーション 塚野香織氏
「RISOLI(リゾリ)」を販売するプロデューサー兼店長を務めるヒューマンイノベーション 塚野 香織氏

【特別賞】表示速度にこだわった
「L.L.Bean」

「L.L.Bean」は米国に本社があるアパレルブランド。ECサイトの立ち上げは2002年だが、当初は米国で運営していた。2011年に現在のドメインで独立。2016年10月に株式会社ドーモのスマホサイト変換・最適化ツール「mobify(モビファイ)」でモバイルに最適化。コンバージョン率が20%改善した。売上自体はまだPCサイトの方が多い。

2018年に入ってモバイルの商品詳細ページの改善に取り組んでいる。商品画像が全面表示されるように自動スクロールを実装したり、数量欄を数字入力からタップに変更したりといった細かい改修を重ねているという。

ページの表示の速さにこだわっており、「SpeedCurve」というツールを導入し、毎日9時、12時、21時に計測している。近い将来、Amazon並みの表示スピードを実現できると考えている。すべてのマーケティングの効率を上げる意味で、スピードもデザインの一部だとお伝えしたい。(ドーモ 代表取締役 占部雅一氏)

L.L.Beanのみなさんとドーモの占部氏

プレゼンしたL.L.Beanの上原 桃氏(右)。L.L.Beanではチャネルごとにマーケティング施策を行っていたり、クリエイティブの制作を行っていたりした経緯があったため、「まずは、お客さまへのメッセージングを統一することろから取り組んでいる」

JECCICA ECデザイン大賞2018について

審査対象は2017年4月1日から2018年3月31日までに制作、またはリニューアルしたECサイト(1ページでも可)。エントリーはJECCICAサイトにおいて、2018年2月20日から4月13日の間に受け付けた。

エントリーされたサイトをJECCICA理事8名が採点し、平均点で順位を決定。 上位5サイトが決勝に進出。決勝会場では5分間の最終プレゼンを行い、その場に参加している全員の投票で各賞が決定した。

内山美枝子

内山 美枝子

ネットショップ担当者フォーラム編集部
内山 美枝子

日本トイザらスが「ZOZOTOWN」に出店、初のアパレル専門サイトを展開

7 years 6ヶ月 ago

玩具やベビー用品の専門店を展開する日本トイザらスは6月7日、ファッションECモール「ZOZOTOWN」に「トイザらス・ベビーザらス」のアパレル専門ショップを出店する。

プライベートブランド(PB)を含む子供服やベビー服などを販売。当初の取扱商品数は約400型で、順次拡充する。日本トイザらスがアパレル専門のネットショップを開設するのは初めて。

PBの「Babies“R”Us」「Kids“R”Us」のほか、国内外のブランドのベビー、子供服、肌着、パジャマ、靴、マタニティウェアなどを販売する。

「Buddy Lee」「Wrangler」「earth music&ecology」といったブランドとのコラボ商品も展開するという。

日本トイザらスは6月、ファッションECモール「ZOZOTOWN」に「トイザらス・ベビーザらス」のアパレル専門ショップを出店

日本トイザらス初のアパレル専門サイトになる

日本トイザらスは近年、ECと実店舗の融合を進めるなど、EC事業を強化している。2014年7月には、店頭で取り扱いがない商品や店頭在庫が切れた商品を店頭のタブレット端末などを使ってオンラインショップで注文できる「ストア・オーダー・システム」を導入した。

2017年秋には、店舗面積が平均的な売り場の約3~5割にとどまる小型店舗を、宮城県内と大阪府内の商業施設に出店した。店頭に陳列する商品は人気商品や定番商品に限定。店頭で取り扱いがない商品は、タブレット端末を使いオンラインショップでの購入を促すなど、ECを積極的に活用している。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

カードレス決済「atone(アトネ)」に実店舗で使えるQRコード決済機能を追加、今夏から実証実験開始

7 years 6ヶ月 ago

ネットプロテクションズのカードレス決済サービス「atone(アトネ)」に、実店舗で利用できる決済機能が追加される。2018年8月を目処に実証実験を開始する。

atoneは携帯番号とパスワードのみで決済し、翌月をまとめてコンビニで支払う仕組み。2017年6月の開始以来、LOWYA(ロウヤ)やTriumph(トリンプ)など、ECを中心に導入企業を増やしてきた。今回追加されるQRコード決済機能により、実店舗やイベント会場でもキャッシュレス決済が可能になる。

決済手数料1.9%。QRコード生成用のレジ端末(タブレット)とインターネット環境は別途必要だが、初期導入費用や月額運用費は発生しない(注:決済手数料の1.9%は実証実験のテスト価格)。

atone QRコード決済の流れ
  1. 利用者が店頭レジで「atoneで支払う」と伝える
  2. 店側がタブレット端末で専用のQRコードを生成する
  3. 利用者がそのQRコードをatoneのスマホアプリで読み取り、金額を確認し「決済する」ボタンを押すと決済完了

支払いは翌月以降に届く請求書を利用してコンビニで支払うか、口座振替で支払う。支払完了後には利用額の0.5%分のポイントが利用者に付与さる。従来どおり、利用者の購入代金はネットプロテクションズが立て替え、未回収リスクもネットプロテクションズが負担する。

「atone QRコード決済」利用イメージ
レジ端末に表示されるQRコードを、利用者がスマホで読み取れば決済完了

ネットプロテクションズの調査によると、6割以上のユーザーが「実店舗で最もよく利用する決済は現金」と回答し、そのうちの7割が「手持ちがないために、そのお店での購入を買い控えたことがある」と回答した。

2018年5月2日~7日に実施した、10代~70代の男女1,261名を対象としたインターネット調査

ネットプロテクションズ 企画室 マネージャーの杉山 崇氏は、「現金派のユーザーが好んで利用するような現金以外の決済を用意できれば、店舗の売上向上が期待できる」と語った。

今後の目標は利用店舗数500店舗、会員数100万人、月間取扱額12億円。3年後には会員数1,000万人、年間取扱高1,000億円をめざす。

ネットプロテクションズ 企画室 マネージャー 杉山 崇氏
ネットプロテクションズ 企画室 マネージャー 杉山 崇氏

今年8月の初期リリースの段階では、社内やテスト店舗で実証実験を行い、2019年1月以降に本格的な展開を予定している。将来的には利用者がatoneアプリ上で生成したQRコードを、店舗側が読み取って決済する仕組みも開発する予定。

現在、ネットプロテクションズでは実証実験の参加企業を5社限定で募集している。期間中に「atone QRコード決済」に新規契約した企業には、3か月間、決済手数料無料(取引金額100万円/月まで)のほか、タブレットレジ(iPad Wi-Fiモデル)の無料配布の特典がある。

uchiya-m

「Google Pay」にソフトバンクペイメントが対応、E向けオンライン決済代行サービス

7 years 6ヶ月 ago

ソフトバンク・ペイメント・サービス(SBPS)は5月24日、オンライン事業者向けの決済代行サービス「オンライン決済ASP」が「Google Pay」に対応したと発表した。

「オンライン決済ASP」を利用している事業者は、自社のアプリやウェブサイトの決済手段として「Google Pay」を導入できる。

「Google Pay」は、Googleアカウントに登録したクレジットカード情報で支払いを行う決済サービス。ECサイトなどでの決済時にカード情報を入力する必要がないため、支払いの手順が簡素化され、離脱率の抑制が期待できる。

消費者の「Google Pay」利用イメージ

「オンライン決済ASP」が「Google Pay」と連携したことで、JapanTaxiが運営するタクシー配車アプリ「全国タクシー」の支払いを「Google Pay」で行えるようになった。

SBPSの「オンライン決済ASP」はカード決済や携帯電話キャリア決済、コンビニ決済、各種ID決済などを提供しており、決済に関わる手続きや契約、収納代金の入金管理などをトータルで行っている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

創業10年で売上210億円のドゥクラッセグループに学ぶ通販企業の店舗事業を伸ばすコツ | 通販新聞ダイジェスト

7 years 6ヶ月 ago

DoCLASSEグループは、実店舗事業が新しいステージへ進もうとしている。足もとでは婦人服ブランド「ドゥクラッセ」が43店舗、婦人靴の「フィットフィット」が52店舗を構えるなど店舗展開を加速しているが、6月22日には新宿アルタ1階に紳士服も含めたグループの大規模店舗を出店。統一感を持たせた店舗デザインや商品の新たな見せ方、幅広い品ぞろえで新規顧客層の開拓にも挑戦する。実店舗で苦戦する通販企業が多い中、アルタ出店でさらに勢いがつきそうな同社グループのリアル店舗の“強さ”にスポットを当てる。

実店舗は「店舗人件費と家賃、粗利を責任者がコントロールできなければ失敗する」

ドゥクラッセは、40~50代の体型をカバーしつつトレンドをとり入れ、品質を重視しながらも手ごろな価格で婦人服を提供して成長しており、最近では紳士服も強化している。フィットフィットは、デザイン性はもちろん、人間工学を熟知した靴の匠と組んで外反母趾にもやさしいコンフォートシューズブランドとして人気だ。

創業10年目の前期(2017年7月期)は、グループ売上高が210億円に拡大。カタログを中心に通販チャネルが好調だが、ブランド認知拡大や新客開拓、スケールメリット追求などを目的に店舗展開にも積極的で、前期の売上高に占める店舗事業の割合はドゥクラッセが約25%、フィットフィットは商品特性もあって約75%まで拡大した。19年末には婦人服で60店舗、婦人靴66店舗の販売体制を整える計画で、店舗事業の重要性はさらに高まってきそうだ。

これまで通販からスタートしたファッションブランドの店舗展開については、大手通販企業が百貨店に出店したものの百貨店顧客から相手にされなかったり、EC専業が店舗を増やして失敗したり、倒産した事例も少なくない

ではなぜ、ドゥクラッセグループの店舗展開は好調を維持しているのか。同社によると、店舗人件費と家賃、粗利(と原価)を店舗責任者がコントロールできなければ実店舗は失敗するという。加えて、「価値のある商品を最適なチャネルで提供することが大事」(岡田峰昌COO)と指摘する。

ドゥクラッセの店舗展開も最初は駅ビルや地下街などに出店していたが、最近では百貨店の顧客がブランドのターゲットにもっとも近いようで、関東では京王百貨店新宿店や小田急百貨店新宿店、関西では大丸梅田店やあべのハルカス近鉄本店などの主要百貨店でブランド認知が拡大。フロア内の売り上げは常に上位に位置しているという。

DoCLASSE 新宿アルタ店 レディース店内イメージ
実店舗を積極展開している(画像はDoCLASSE 新宿アルタ店 レディース店内イメージ)

通販チャネルの強さも店舗事業には好都合で、ドゥクラッセのカタログ会員230万人が毎月届くカタログを見た後に実店舗で商品を確認するケースは珍しくなく、新聞広告に掲載された商品の店舗売り上げは他商材に比べて確実に伸びるという。フィットフィットも通販チャネルが実店舗にとって「トラフィックのジェネレーター(発生源)になっている」(石川淳フィットフィット店舗事業責任者)とする。

一方、ドゥクラッセのカタログでは毎月約120品番を掲載しているが、実店舗で展開できるのは平均100品番程度で、かつ毎月すべての商品を入れ替えることはできないため、店舗事業では独自に強化品番を設定。効率よく販売を集中してトップラインを上げる手法を採用している。ただし、カタログの強化品番は店舗でも在庫をしっかり持って販売している。

専門部隊が全国で催事

通販企業に限らず、常設店を開設する前に期間限定店を構えて消費者ニーズなどを確認するケースは多いが、同社グループでもとくにフィットフィットは専門部隊が全国を駆け回って催事店舗を展開している。

フィットフィットはターゲット層が普段、婦人靴を購入する場所として百貨店が多いため、地方出店を計画する際はそのエリアで一番店の百貨店で催事を行い、販売実績を確認する。加えて、都市ごとの人口や世帯収入などから商圏のポテンシャルを割り出し、催事の結果と合わせて出店の判断材料にする。同社によると、年間の靴購入点数は世帯収入に比例する傾向があり、重視するポイントのひとつという。

一方、催事は期間限定ということもあって購入意欲の高い消費者が多く、常設店とは来店時のマインドが異なるため、単純に催事の売り上げだけで判断せず、来店客やニーズも見極めているようだ。また、催事の時期や実施期間、何階に出たかなどの条件によっても売り上げが左右されるため、できるだけ平準化して催事を行っている

購買客数はブランド力

実店舗事業が健全な状態にあるかの判断基準としてドゥクラッセグループが重要視しているのが“購買客数”で、「客単価よりも大事でブランド力の指標になる」(石川氏)とし、どの成長段階においても大事だという。

同時に、既存店売り上げの前年比にも注視しており、「既存店の前年比がとまるとか、購買客数が前年を割ることはブランドにとっての危機」(岡田氏)と指摘。ドゥクラッセでは売り上げの上位15店舗、フィットフィットも上位16店舗の経営状態をとくに重視しているようで、旗艦店には商品を集中させて商品の質に問題がないかを必ず確認している。

また、同社グループでは“商売人”としての原点を大事にするためにも、商品原価や家賃比率、本部経費、人件費率、間接費率など損益計算書の数字をすべて各店の店長に公開。経営者目線で店舗の状態を把握することは店長の大事な役目だ。商品在庫については、両ブランドとも現在は本部主導でコントロールしているが、将来的には商品の発注や在庫管理を各店で行えるようにしたい意向だ。ファッション業界では店舗ごとの在庫管理は企業によって考え方がことなるが、店長が損益計算書まで把握している企業は少ないようだ。

過去最大面積の旗艦店開設

店舗事業を拡大中の同社グループが一段上のステージに上る絶好の機会と位置付けているのが、6月22日に決まった新宿アルタへの出店だ。

ドゥクラッセは新宿アルタへ出店
新宿アルタ店のイメージ

ヤングマーケットが縮小していることを受け、新宿アルタはターゲットをピュアヤングからトレンドに関心の高い幅広い世代へと再設定。ドゥクラッセの婦人服と紳士服、フィットフィットが新宿アルタ1階の大部分に入居することで、従来は若者のイメージが強かった当該施設が、カップルや婦人など幅広い年齢層が楽しめるスポットとして生まれ変わるという。

両ブランドにとっても旗艦店となる新宿アルタ店は過去最大面積の店舗で、婦人服が約340平方メートル、紳士服が約142平方メートル、フィットフィットが約70平方メートルとなり、合計面積は約552平方メートルに上る。

同店は全国の店舗の中でもっとも豊富な商品ラインアップとし、幅広い年齢の消費者にさまざまなファッションを提案。ドゥクラッセはカタログに近い品ぞろえで臨むほか、強化品番や同ブランドの強みにもなっている柄物などを効果的に打ち出せる商品ステージを設けるという。フィットフィットも少し若い層向けの商品展開や、通販チャネルと新宿アルタ店だけの限定商品も提案する計画だ。

店舗デザインはグループの旗艦店として売り場全体に統一感を持たせ、夫婦で来店してもらえるように男性客が休憩できるコーナーも設ける予定だ。また、店舗外には大型看板を設置して集客につなげる。

fitfit 新宿アルタ店 メンズ店内イメージ
fitfit 新宿アルタ店 メンズ店内イメージ

店前通行量の多い好立地に最大店舗を構えることもあり、新宿アルタ店はグループ全体で2~3年後に年間25億円を売り上げる店舗を目指すとしている。

店舗事業のトップに聞く今期戦略の進捗は?

ドゥクラッセCOOの岡田峰昌氏(写真右)と、フィットフィット店舗事業責任者の石川淳氏に、両ブランドにおける店舗事業の重点取り組みや新宿アルタ店にかける意気込みなどを聞いた。

ドゥクラッセCOOの岡田峰昌氏と、フィットフィット店舗事業責任者の石川淳氏

――ドゥクラッセは店舗の大型化やMD強化を今期テーマに掲げる。

岡田「メンズを拡大しており、京都四条通店の地下にメンズコーナーを設けたり、あべのハルカス近鉄本店は約50平方メートル増床し、大丸梅田店も約26平方メートル増床した。また、近鉄百貨店和歌山店はレディースとメンズの併売店舗としてスタートし、町田東急ツインズ店もメンズ売り場を増床して大型化するなど、今春夏はメンズを踏まえた増床を実施した。現時点でドゥクラッセ43店舗のうち、メンズ商品を購入できる店舗はメンズ単独店1店舗を含めて13店舗に拡大した」

――メンズも支持されている。

岡田「メンズの店舗に行くと、お客様から『こういうブランドが欲しかった』という声をよく聞く。いま、当社がターゲットにしている40~50代くらいの男性が買えるブランドが少なく、そこに当社のメンズ商材がはまっている

――フィットフィットは利益構造の見直しなどに取り組んでいる。

石川「事業を筋肉質にする取り組みは順調に進んでいる。利益がしっかり出る構造を作ることが大事だが、単純にコストを削減しろと言うのは会社の文化としては良くない。コスト削減というネガティブな言葉を使わずにスタッフのモチベーションを高められるかが私自身の挑戦で、“ムリ・ムダ・ムラ”をなくすことで利益構造の見直しを図っている

――グループで新宿アルタに大型店を出す。

岡田「次のステージに上がるための大事な店舗になる。これまでの平均店舗面積は約115平方メートルだが、新宿アルタ店はグループ全体で約552平方メートルという過去最大の店舗で、1階の大部分を占める。いままでと品ぞろえや見せ方、オペレーションなどすべてを変えないといけない。オペレーションは、ドゥクラッセだけで店舗スタッフ20人体制で臨む。本部の補強も必要になる」

――見せ方や品ぞろえでのチャレンジは。

岡田「見せ方については、まだカタログに比べて店舗のインパクトが弱い部分があり、新宿アルタ店で大きく変えていきたい。例えば、強化アイテムやドゥクラッセの強みである柄物商品などを見せるステージをいくつも設け、月別にMDを組んで変えていく。品ぞろえについては、ほかの店舗は平均100型くらいを扱うが、アルタ店では130~140型程度の展開を考えていて、よりカタログの品ぞろえに近づく。メンズ商材も取り扱うため、夫婦で来店してもらえるようにターゲット年齢層を少し幅広く設定していく」

――フィットフィットの売り場は。

石川「次のステージの店作りとして、フィットフィットの売り場もドゥクラッセとの統一感を持たせ、グループ店舗内の靴売り場のイメージで店作りをしている。フロア全体の店舗設計を1社に任せ、全体のトーンを崩さないようにフィットフィットのブランドカラーである赤も入れた。両ブランドにとって従来にないデザインの店舗で、フィットフィットとしてはドゥクラッセのお客様も取り込んでいきたいし、少し若い方に向けた商品も展開する。まだ詳しく言えないが、他店では扱わず、通販チャネルと新宿アルタ店だけの限定商品も提案していく

――アルタ店の売り上げ目標は。

岡田「新宿アルタ店はグループ全体で2~3年後に年間25億円を売り上げる店舗を目指す。東京オリンピックの開催と重なってくるため、もっと上を目指せる可能性もあると思っている」

――新しい顧客層との接点にもなりそうだ。

岡田「店前の通行量が非常に多い立地やアルタという館のポテンシャルもあり、広告塔としても有益だ。新宿アルタ店ではさまざまなことに挑戦するためプレッシャーを感じているが、次のステージに上がるためのチャンスととらえている」

通販新聞

元ミニスカポリスでネット通販オーナーの大原がおりさんに聞く「ECで成功する秘訣」 | EC業界で活躍する女性の働き方に迫る“e-女”~Presented by売れるネット広告社~

7 years 6ヶ月 ago

こんにちは、売れるネット広告社の代表取締役社長・加藤公一レオです。EC業界で活躍する女性にフォーカスし、ネット通販に携わる経営者や担当者とさまざまなテーマについての対談企画4回目は、なんと、元ミニスカポリスとして知られるタレントで、現在はネット通販のドッグアパレルブランド「Otty(オッティ)」のオーナーである大原がおりさんと対談します。

芸能界からEC業界へ転身した理由

加藤公一レオ(以下加藤):2017年12月23日に放送されたバラエティ番組で、「大原かおり」から「大原がおり」に改名したと発表されましたよね?

大原がおり(以下大原):そうなんです。ずっと改名したくて、「大原がおり」に改名しました! 改名してからはとっても順調なんです。「大原かおり」という名前では笑いは起きませんが、「大原がおり」にすると、お会いする皆さんが「がおり~」とイジってくださり、笑いが生まれるようになりました。やはり芸能界にいる以上、関わるすべての方を笑顔にしたいと思っています。

今回の“e-女”

元ミニスカポリスとして知られるタレントで、現在はネット通販のドッグアパレルブランド「Otty(オッティ)」のオーナーである大原がおりさん
グラビアアイドルからネット通販オーナーへ転身した大原がおりさん
1996年グラビアでデビュー。その後バラエティを中心にCM・ラジオ・舞台など幅広く活躍。幼少のころから趣味だった洋服作りと犬好きが高じて2005年には自身が企画・デザインしたドッグアパレルブランド~Otty(オッティ)~を立ち上げ、現在に至る。

加藤:プロ根性というべきか、テレビで拝見してきた大原さんらしいというか……。大原さんはグラビアアイドルとしてタレント活動をされる傍らで、ドッグアパレルブランドのネット通販のオーナーとしても活動しています。ネット通販を始めたきっかけを教えてください。

大原:愛犬と飼い主さんとの毎日の生活がより一層楽しくなる商品を届けたい――ただ、それだけの思いで始めました。ブランド名は「Otty(オッティ)」です。由来は、「お手」からきています。最初に愛犬と飼い主さんとの心が通じた時の喜びを一生忘れないで、大切に楽しい人生を歩んでほしいという思いを込めて、ネット通販を始めました。

今から13年前、犬好き、洋服好きな私にデザインしてほしいという依頼が舞い込み、素人なりにペンと紙を持ってデザインをスタートしたことがきっかけです。すぐにいっぱい売れるだろう! という甘い考えとは裏腹に、スタート当時は全く売れませんでした。

それからというもの、夜な夜な仕事に取り組み、会社設立当初の「絶対に売ってみせる!」という決意を胸に、「Otty's world」という会社を立ち上げ、数名のスタッフを雇いました。スタッフは、インターネットに知見がある若い方を採用していろいろと手伝ってもらいました。当時の私は、パソコンの起動さえできませんでしたから。

スタッフが帰った後、まだまだ働くぞ! と思いパソコンを起動しようと思ったのですが、電源ボタンがわからず、その日は何もできずに終わったことも。それくらい私は何も知らない、できないオーナーだったんです。

元ミニスカポリスとして知られるタレントで、現在はネット通販のドッグアパレルブランド「Otty(オッティ)」のオーナーである大原がおりさん
ネット通販を手がける大原がおりさん

加藤:商品開発にはどのように取り組んでいるのですか?

大原:私が指示書やイラストレーターでデザインを仕上げ、ペットグッズのサンプルを作ります。そのサンプルがかわいければ、よりお客さまに満足いただける商品に仕上げるため、多くの服飾関係のバイヤーが集まる韓国へ素材などを買い付けに行きます。布地も手触りや長さ、幅はそれぞれ異なるので、生産量に応じて生地の要尺なども1人で計算しています。その後、納得のいく仕上がりになるまで何度もサンプルを作り直し、商品化しています。

加藤:商品開発へのこだわりを感じます。実は、“売れる”通販会社の共通点は商品へのこだわりがとても強いんですよね。というのも、今の通販業界はぶっちゃけ、マーケティングの力である程度上手くいく世界だと思っています。

ただ、お客さまに長く愛され、成長し続けている“売れる”通販会社は間違いなく、商品開発へのこだわりが強く、お客さまのニーズを最優先に考えています。大原さんの「Otty」が創業して13年経っても、なお愛され続けている理由がそのお話からよくわかります。どのような商品を取り扱っているんですか?

大原:洋服、首輪、リード、キャリーバッグ、ペット用カート、オーナーさん用のキーホルダーなど、小型犬から中型犬に特化した商品を販売しています。小型犬から中型犬に特化している理由は、日本では小型犬の人気が非常に高く、小型犬のオーナーさんは多頭飼いをする方が多いから。そのため大型犬の商品よりも小さめなワンちゃんに特化した商品展開をしています。

加藤:確かに! よく小型犬を何匹も連れて散歩している人を見かけます。反対に大型犬を何匹も飼っている人はあまり見かけません。マーケッターとしての目が鋭いですね!

売れない通販サイトから、“売れる”通販サイトへの転機

元ミニスカポリスとして知られるタレントで、現在はネット通販のドッグアパレルブランド「Otty(オッティ)」のオーナーである大原がおりさんが運営するECサイト
大原さんが運営するECサイト「Otty(オッティ)」

加藤:今まで13年間続けてきたということは、やはり“売れる”きっかけがあったんですよね?

大原:起業当初は、ネット通販の知識が全くなかったので、お客さま1人ひとりに手紙を書いたり、プレゼントを同梱して送っていました。ある時、ペットの洋服だけでなく、飼い主さんにも喜んでほしいと思い、クマちゃんのキーホルダーを販売することにしました。

そのキーホルダーは、ただのキーホルダーではなく、お守りとして持ち歩いてほしいという思いを込めて、パープルとベビーピンクは総合運、ショッキングピンクは恋愛運、黄色は金運、水色は仕事運というように、色によって運気を変えて作成しました。そのキーホルダーをお友達にプレゼントしたら、たくさんのお友達が「このお守りクマちゃんキーホルダー、抜群!」と喜んでくれて、ブログに掲載してくれたんです。すると……ある日、1日でまさかの800個の発注が。

加藤:ほんとですか!? すごいですね!

大原:「お守りクマちゃんが私にも幸運をもたらしてくれたんだ!」と喜んだのもつかの間、ネット通販の経験が浅かった私は、在庫数の上限を設けずに販売してしまい、当初仕入れていた在庫ではお客さまに商品が行き渡らないという問題が起きたのです。

加藤:今までの“売れない”通販サイトが、いきなり“売れる”ネット通販になってしまったものだから仕方ないですね。800個の受注はどうなったんですか?

大原:すぐに追加生産をお願いしました。私のことも含めて、クマちゃんのミラクルなパワーが噂になり、商品が多くのブログに掲載されていきました。そして、テレビでも話題になり、飛ぶように売れていったんです。結果的には2万個以上は生産しました。ただ、寂しいことにドッグアパレルブランドをやっていたのに、売れたのはクマちゃんのキーホルダーだったということです(笑)。

アイドル・大原さんがドッグアパレルブランドにこだわった理由

売れるネット広告社 代表取締役の加藤公一レオ
売れるネット広告社 代表取締役の加藤公一レオ

加藤:ドッグアパレルブランドをやっていたのに売れたのはクマのキーホルダーだったこと、当時ミニスカポリスで大人気だったグラビアアイドルの大原さんにとって、もっと“売れる”商品はあったと思います。たとえば、下着を中心としたアパレル系商品や化粧品などです。それなのにドッグアパレルブランドに固執した理由はなぜですか?

大原:そうですね。葛藤はありました。せっかくこだわりを持ってドッグアパレルブランドを立ち上げたのに、結局はキーホルダーなどの雑貨が売れるんだという落胆があったんです。ブランドの運営を辞めようとも思いました。それこそ、ゴルフウェアの販売のお話をいただいたり、下着ブランドの立ち上げのお話もありました。

しかし、ドッグアパレルブランドを始めた時の「愛犬と飼い主さんとの毎日の生活が一層楽しくなる商品を届けたい」という思いを捨ててまで、「ゴルフウェア始めたの!」「下着の販売をしているよ!」と販売商品を変えていくような芯のないことはしたくなかったんです。

当時の私は“大原かおり”という一芸能人として、一人間としての価値が問われている気がして。起業当初の思いを忘れずに、絶対にブレない気持ちを持って必死に踏ん張ってきた13年間でした。

加藤:その思いを気付かせてくれたのは、2万個以上を売り上げたキーホルダーだったのですね。お客さまのために商品を届けたいという思いを再確認することができた、とても貴重な出来事だったんですね。

大原:それから、ペットグッズが売れず、キーホルダーがなぜ売れたのかということを考えるようになりました。実はキーホルダーは全色同じ数を生産したのですが、“売れた”のは恋愛運のピンクなど、女性が好む色ばかり。反対に、ブラックやブルーは売れ行きが悪く、初めてお客さまの消費行動、何を好んで何を求めているのかということを意識するようになりました

その頃からやっとネット通販のオーナーらしくなれたというか、マーケッターらしくなれたと思います。それからは、在庫をある程度保有しながらも、徐々にではありますが順調に売れるようになっていきました。

加藤:売れなかった理由は、商品力不足ではなく宣伝力にあったということも考えられます。なぜなら、キーホルダーが売れた理由は当時の知名度を最大限に活用して宣伝したからです。芸能人の方の宣伝力は凄まじいと思います。広告費はかからないので、大原さんのその後の取り組みは大成功だったといえます。

大原:そうですね! 当時、インターネットが大成長していた時期でもありましたし、これからはブログやSNSの活用が必須になると確信しました

マーケッター・大原がおりのインフルエンサーマーケティング

元ミニスカポリスとして知られるタレントで、現在はネット通販のドッグアパレルブランド「Otty(オッティ)」のオーナーである大原がおりさんが運営するオフィシャルブログ
大原がおりさんのオフィシャルブログ

加藤ECサイトを立ち上げるだけでは “売れない”。そこで、大原さんは本能的にアフィリエイトや友達のブログ掲載の依頼をしていたんですね。この広告に関する働きかけは、今旬なインフルエンサ―マーケティングのようです。ビジネスを一から学び、ネットショップの売り方を肌で感じられたことはとても意義のあることだと思います。

大原どのように売るのか、お客さまはどのように「Otty」のことを知ってくれるのか、買ってくださるお客さまはどこにいるのか、ということを何度も失敗を積み重ねて経験できたことは本当に良かったです。

加藤:素晴らしい。“売れない”ネットショップが一夜にして800個の受注をしたことは夢のある世界といいますか、芸能人らしいなと思いますね。ブログの活用に着目した出来事は、マーケッターとしての才能が花開いた瞬間だったと思います。何も知らない状態から、広告手法を見つけ出して実績をあげたのですから!それ以降はどのようなマーケティングをしていったんですか? やはりブログを活用したのですか?

大原:当時はブログに広告要素を加えてもそれほど嫌がられる時代ではありませんでした。ブロガーの友人と商品をプレゼントし合い、ブログで紹介し合っていました。私も宣伝告知に協力し、アパレルブランドのURLを記載して宣伝をしていました。友人とお茶やご飯に出かけるときは、お互いのブログのリンクを付けて配信するので、その際に最新のブログを商品紹介の内容にしている方もいました。

加藤:面白い記事を提供することも重要ですが、見てくれているファンの方たちに広告と感じさせないスキルが求められますよね。今はブログというよりもSNSの方が盛んだと思います。特に大原さんが注力しているものはありますか?

大原:そうですね。今はダントツでInstagramです!

元ミニスカポリスとして知られるタレントで、現在はネット通販のドッグアパレルブランド「Otty(オッティ)」のオーナーである大原がおりさんが運営する「Otty」のInstagram
大原がおりさんが運営する「Otty」のInstagram

大原:タグ付けが主流になっているので「#Otty」と検索すると、「Otty」の洋服を着用したワンちゃんの写真をたくさん見ることができます。自分でデザインした洋服を着てくれているワンちゃんを見ることが私の1番の喜びです。最近はその喜びのお礼に、感謝の気持ちを込めて写真をリポスト(Instagramでほかの人の投稿を自分のアカウントでシェアすること)しています。ただよく見ると私よりフォロワー数が多かったりして……(笑)。

本当にかわいいんですよね! そんなお客さまとのコミュニケーションを私は大切にしています。お客さまが身近にいて、実際に利用しているところから改善点を見出すこともあります。

人生を楽しく、成功させたいなら、“今すぐ”行動を

元ミニスカポリスとして知られるタレントで、現在はネット通販のドッグアパレルブランド「Otty(オッティ)」のオーナーである大原がおりさん
対談ではマーケッターとしての顔を見せてくれた

大原:ネットショップを立ち上げた時に1つ夢に描いていたことがあります。それは、ビジネス業界人の方と知り合いになってお食事に行ったり、今回のe-女企画のような対談をしてみたいということです。それが、今まさに実現しています。本当に今まで13年間努力してきてよかったなと思っていますし、やはり何事も諦めないことが重要だなと感じています。

加藤:そう言っていただけて嬉しいです。私も大原さんの1歩ずつ成長を遂げられた“売れる”ドラマをお聞きして感激しています。抱えている課題や今後の取り組みについて教えてください。

大原:昔は売れないことが課題でしたが、今は店舗への卸販売も始めています。もちろん自社のネットでも販売しているのですが、卸と直販の在庫管理が連動していないということが課題です。卸先からオーダーをいただくと、ECサイト側の在庫から引き当てて発送しているのですが、そこがまだ仕組み化されていない状況です。

そのせいで、完売してしまった商品なのにネット上では在庫有になったままの状態にしてしまい、お客さまにご迷惑をおかけしてしまう事象が発生しています。また、これからは今まで以上にお客さまに喜んでいただけるような商品開発をしていきたいと思っています。

起業当時は、大赤字で必死な中、数多くの工場に足を運んでは断られ、原価が高騰しては交渉するといった問題があり、理想のデザインが実現できないことが多くありました。

加藤:一番の売りであるお客さまに喜んでいただけるデザインにこだわれなかった時期があったんですね。

大原:忙しく働いていても売れず、八方ふさがり。ですので、デザインに納得がいっていなくても販売せざるを得ない状況に置かれていました。ただ、そのような商品が売れることは決してありませんでした。逆に“売れる”商品は、一切の妥協なく作り上げ、自信を持って提供した商品だけでした。その時に、改めて自分の心に少しでも妥協の念があると、お客さまの心は動かないんだなということを思い知らされました。

加藤:ズバリ、お客さまはとても正直です。本当にいい商品がどうかを見抜く力を持っています。少しでも妥協したら売れません。それは大原さんが語ってくれた通りだと思います。

大原:それからというもの私は商品開発に100点ではなく、120点のクオリティを求めました。それ以降、従業員がいた頃よりも今の方が断然、売り上げがいいんです! 当時は従業員がやってくれて当たり前という「他人事」のような気持ちがありました。でも、いざ1人になってみると、自分がやらなきゃ誰がやるんだという「自分事」精神が芽生えました

加藤:やはり何事も「自分事」として捉え、成功に導いていかなくてはならないと思います。売れるネット広告社も“クライアントの目標を「自分事」として執着し、100%達成させるために命がけで「行動」し続ける”という行動指針を掲げています。全社員が「自分事」精神で取り組めば、どんなことだってやり抜くことができると私は信じています

大原:「自分事」として捉えることって本当に大切なことですね。身に沁みて感じました。そして何より行動することですね。私が今日に至るまで諦めずに続けられたのも、足を止めずに行動し続け、そしてその商品を気に入って購入してくださるお客さまがいたからだと思います。

加藤:本当にそう思います。この世の中って意外と行動できる人は少ないんですよね。行動すれば成功するとわかっていながらも行動しない。私は今まで数多くの講演を行ってきましたが、参加した人で実際に行動に移す方は10%以下。90%以上の人は単純に勉強しにきた凡人です。世の中で成功を望んでいる人はとても多いのに対して、実際に行動を起こす人は驚くほど少ない現実があります。

「来年になったら勉強しよう」「来年になったら起業しよう」「来年になったら仕事を頑張ろう」「来年になったら新規事業を会社に提案しよう」「来年になったら親孝行しよう」――こんなことを言っている人は、来年どころか、再来年も目標を達成できないでしょう。多くの人は目標に対してすぐに「行動」しません。

現状維持という名の“先送り”をしています。“先送り”をしている間に時間はどんどん過ぎていきます。チャンスはどんどん逃げていきます。行動を伴わない目標は、単なる妄想でしかありません目標と行動がそろって、はじめて達成でき、人生を変えられるのです。人生を楽しく、成功させたいなら、“今すぐ”行動です!

大原:そうですね! 私も改名したばかりですし、これからもっともっと行動していきます!タレント活動も皆さんの笑顔のために頑張ります!

加藤:今回は本当にありがとうございました!

対談を終えて

大原がおりさんと売れるネット広告社・代表取締役社長の加藤公一レオ氏

グラビアアイドルとして大活躍してきた大原さんにとって、下着を中心としたアパレル系商品や化粧品などを売ろうと思えば、簡単に売れたでしょう。ただ、13年もの間、“愛犬と飼い主の毎日の生活が一層楽しくなる商品を届けたい”という思いを届けたいという一心でネット通販に取り組みました。

そして、芸能人としての強みをフル活用して、“売れる”ネット通販にまで大成長させました。関わるすべての人の笑顔のために改名までしてしまう大原さんは本当に素敵です。これからも大原さんの芸能人として、そして“売れる”ネット通販オーナーとしての活躍に期待しています!

加藤 公一 レオ

株式会社 売れるネット広告社 代表取締役社長

1975年ブラジル・サンパウロ生まれ、アメリカ・ロサンゼルス育ち。西南学院大学経済学部卒業後、三菱商事株式会社に入社。

その後、Havas Worldwide Tokyo、株式会社アサツーディ・ケイ(ADK)にて、一貫してネットビジネスを軸としたダイレクトマーケティングに従事し、担当した全てのクライアント(広告主)のネット広告を大成功させる。その実践経験とノウハウをもとに、ネット広告のレスポンスを確実にアップさせてしまうため、クライアント企業から『レスポンスの魔術師』との異名をとる。やずやベストパートナー賞 受賞。Webクリエーション・アウォード Web人貢献賞 受賞。

「アドテック」「宣伝会議」「日経デジタルマーケティング」「通販新聞」など講演多数。広告・マーケティング業界のオリンピック『アドテック』で3年連続人気スピーカー“1位”。「九州インターネット広告協会」の初代会長も務めた。

著書に『単品通販“売れる”インターネット広告』(日本文芸社)。『100%確実に売上がアップする最強の仕組み』(ダイヤモンド社)、『伝説のEC猫レオレオ 売れるネットショップ繁盛記』(impress Digital Books)、通販のネット広告の費用対効果を最大化するASPサービス『売れるネット広告つくーる』を監修。

加藤 公一 レオ

オルビスが荷物の配送状況確認&コンビニ支払い機能搭載の新アプリ「ORBISアプリ」

7 years 6ヶ月 ago

化粧品通販のオルビスは6月1日、配送状況の確認や再配達依頼などの機能を搭載した新たなスマホアプリ「ORBISアプリ」の提供を始める。ウケトルが運営する再配達問題解決アプリ「ウケトル」と連携した。

「ORBISアプリ」は、既存の「ORBIS Point アプリ」で提供していたポイント機能などに加え、荷物の配送状況の確認や、電子バーコードでコンビニ払いを行う機能などを新たに実装る。コンビニ払い機能は「PAYSLE」と連携した。

スマホで簡単に商品の配送状況の確認、商品代金の支払いが可能となる。配送状況を確認できることで不在配達を防ぐなど再配達問題解決に貢献すると同時に、決済の利便性向上を図る。

オルビスは新たなスマホアプリ「ORBISアプリ」でウケトル、コンビニ払い機能は「PAYSLE」と連携

「ウケトル」連携機能のイメージ

「ウケトル」は宅配荷物の追跡や再配達依頼を行う無料アプリ。配送会社と連携しており、ユーザーは配送状況の確認や再配達依頼をアプリ上で行える。

「楽天市場」や「Amazon.co.jp」のアカウントに連携すると、配送ステータスを自動追跡できるほか、届く直前にプッシュ通知を受け取ることもできる。

2016年4月のリリースから約11か月でダウンロード数は10万DLを超えた(ウケトルの公表数値)。

ウケトルによると、ECの買い物から配送状況の確認、再配達依頼まで自社アプリ内で完結するのは「ORBISアプリ」が日本初という。

オルビスは不在再配達を減らすため、2017年7月に小型商品の配送を受領印不要で郵便受けに投函する「メール便」に切り替えた。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

6/28沖縄開催。沖縄イーコマース協議会&ネットショップ担当者フォーラム共同開催の夜型勉強会イベント

7 years 6ヶ月 ago
本イベントのお申込受付は終了いたしました。
多数のお申込ありがとうございました。
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// (function($){ // $(window).resize(function(){$('#mainImageArea').height($('#mainImageArea').width() * (300 / 1140));}); // $(window).trigger('resize'); // })(jQuery); 沖縄ネットショップオーナーミートアップNIGHT 沖縄ネットショップオーナーミートアップNIGHT

ファン作り、ブランディング戦略など顧客コミュニケーションを学ぶ1日

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一般社団法人 沖縄イーコマース協議会とネットショップ担当者フォーラムはGoogleやAmazonのプロフェッショナルたちから集客ノウハウを学ぶ!SEO、SNS、広告、ブログなど、ネットショップの集客について徹底的に学びあう夜型勉強会イベントを合同開催いたします。

開催概要

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イベント名
沖縄ネットショップオーナーミートアップNIGHT
日時

2018年6月28日(木)
セミナー:17:15~21:50(受付開始16:45)
懇親会 :22:00~

場所
〒900-0006 那覇市おもろまち3-6-14(地図
交通アクセス
西鉄福岡(天神)駅から徒歩2分
地下鉄空港線天神駅から徒歩5分
地下鉄七隈線天神南駅から徒歩5分
JR博多駅から天神まで地下鉄で5分
福岡空港から天神まで地下鉄で11分
天神バスセンターから徒歩3分
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参加費
  • セミナー:1,500円(事前登録制、お申し込み時に決済サイトよりお支払いいただきます)
  • 懇親会 :3,000円 (当日、会場でお支払いいただきます)
主催
一般社団法人沖縄イーコマース協議会、
株式会社インプレス ネットショップ担当者フォーラム
協賛企業
  • アマゾンジャパン合同会社
  • 株式会社Nint
特別協力
  • 九州ECミーティング
  • 一般社団法人ウェブ解析士協会
  • 一般財団法人ネットショップ能力認定機構
定員
100人
このページのURL https://netshop.impress.co.jp/event/201806okinawa
お問い合わせ
沖縄ネットショップオーナーミートアップNIGHT イベント事務局
TEL:03-6837-4633(担当:石井)
受付時間 10:00~18:00(土・日・祝日を除く)

今回の基調講演は、LINE@やLINEショッピングなど、LINEを使った顧客とのコミュニケーションをテーマにLINE藤井執行役員が登壇。

ゼネラルセッション、クロージング講演では、フェリシモのファン作り、Twitterビジネス活用、ヤッホーブルーイングのブランド戦略など顧客コミュニケーションについてさまざまな角度からお話いただきます。

そのほかにも、ECサイトの成功事例、CRM戦略、解析、決済、アプリについて講演など盛りだくさんの内容でお届けする1Dayセミナーです。

ネット通販、デジタルマーケティングに関わる全ての方にお役立ちの情報満載です。 あなたも、お知り合いをお誘い合わせのうえ、ぜひご参加ください。

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ご来場プレゼント

ご来場プレゼント1

参加者の方にはアンファー株式会社提供によるDou AS10、Danhoru、Johorichのサンプル商品ををご用意しております。
数に限りがありますので、お早目に会場にお越しください。

Dou AS10
Dou Danhoru
Dou Johorich

ご来場プレゼント2

当日、主催者アンケートにお答えいただいた方に下記をお渡しします。

EC物流最前線 送料値上げ時代を勝ち抜くためのヒント20選

  • 発行:インプレス
  • 発売:2017年10月31日
  • 定価:本体1,350円+税
EC物流最前線 送料値上げ時代を勝ち抜くためのヒント20選
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スポンサー
  • アマゾンジャパン合同会社
  • 株式会社Nint
主催
  • 沖縄イーコマース協議会
  • ネットショップ担当者フォーラム

タイムテーブル※講師・講演内容は予告無く変更される場合があります。予めご了承ください。

17:15~17:55
基調講演
Google 検索最新情報 2018 ~MFI からスピード アップデートまで~
講師
グーグル合同会社
Search Quality Team
Senior Search Evangelist
金谷 武明
金谷 武明
セッション概要

本セッションでは、Google 検索最新情報 2018 として、モバイル ファースト インデックス(MFI) 、新 Seach Console、スピード アップデートを中心に、Google 検索の最新情報についてお話します。

プロフィール

2007年よりグーグル株式会社勤務。2009 年より現職。Google 検索のエヴァンジェリストとして技術的な内容からウェブマスター向けガイドラインまで、Google 検索の公式情報の啓蒙活動を担当。
Google 検索 Q&A #ウェブマスターオフィスアワー(Twitterにジャンプします)、毎月実施中。
前職ではゲーム会社のウェブディレクターとして EC サイトの制作やサイトのプロモーションなどを担当。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け

内容のレベル感への補足

小規模店舗の方、モール店舗の方の参考にもなると思いますが、商品力のある企業の顧客とのコミュニケーション作りに関心がある方向けです。

参加対象者

Eコマースを運営するマネージャークラスの方、そのマネージャーの右腕となる方

受講するメリット

顧客とのコミュニケーション、組織作りに課題を持たれている方、リピート率をあげる施策を考えられている方にとって参考になる内容です。

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続きを読む
18:05~19:05
スペシャルトークセッション1
地方のネットショップが勝ち続けるための考え方と実践内容 ~高知と沖縄の人気ショップの本音セッション~
パネリスト
沖縄特産販売株式会社
代表取締役社長
與那覇 仁
與那覇 仁
プロフィール

「沖縄から世界へ笑顔のお裾分け」を実現する国内外への販売展開
沖縄県豊見城(とみぐすく)市に本社を置き、沖縄の特産品を販売しています。
沖縄の特産品・農産物を生産から加工、販売に至るまで、高付加価値商品に変えて全国への通信販売で実績を上げている。
その中でも、沖縄特産の柑橘類「シークヮーサー」の全国シェア50%以上を誇っている。

パネリスト
竹虎(株)山岸竹材店
四代目
山岸義 浩
山岸義 浩
プロフィール

明治27年(1894年)から続く老舗竹屋の四代目。100年続く会社が倒産の危機に直面。イギリスBBC放送など海外メディアも注目する高知にしか成育しない日本唯一の虎斑竹(とら ふだけ)を販売したいと1997年にウェブサイト構築するも大失敗。足元を見直して虎竹という地域資源のブランド力を再発見。クラウドファンディングで350万円を集めて製造した虎竹電気自動車「竹トラッカー」で高知から横浜まで1000キロを11日間かけて走破。
今年8月、メキシコで開催される世界竹会議に竹トラッカーを運び、keynote speakerと して登壇予定。

モデレータ
株式会社インプレス
ネットショップ担当者フォーラム
編集長
瀧川 正実
瀧川 正実
プロフィール

元プロボクサー。戦績は5戦3勝(1KO)2敗。その後の暴飲暴食がたたり現在はその面影なし。 流通・通販・インターネット通販の専門新聞の編集記者を経て、EC支援の事業会社で新規事業の立ち上げ、マーケティングを担当。その後、インプレスに入社、ネットショップ担当者フォーラムの立ち上げに参画。デスク → 現在は編集長。

セッション概要

※「九州柿尾会」とのコラボセッションになります。ニッセンのECを売上27億から300億円にまで成長させ、現在はオイシックスドット大地とカラビナテクノロジー社長を兼務する福田氏、(公社)日本通信販売協会の元理事を務めた柿尾氏、ふくやの通販・商品企画を担当した平山氏が登壇。「これからの通販・ECビジネスで必要なこと」などを、数多くの知見を持つ3者がパネルディスカッション形式で言及していきます。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け

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--> 19:15~19:45
講演1
データ分析ツール「Nint」で変わるECショップ運営
講師
株式会社Nint
ECソリューション
取締役 兼 ゼネラルマネージャー
西尾 宗哲
西尾 宗哲
セッション概要

「ビックデータ」「データ分析」などの言葉を良く耳にしますが、データを活用できている企業はどれだけいるでしょうか。『Nint』はe-commerce上の膨大なデータをクロール技術で収集し、中国で過去8年間蓄積したデータの統計技術を用いて、自社だけでなく市競合他社の売上・販売戦略や市場規模などデータを可視化しました。競合他社の動向がすべて見える今、ショップ運営は大きく変わりつつあります。

プロフィール

2014年 アドウェイズ入社。(2018年4月アドウェイズからの分社化により現株式会社Nint)
データ分析ツール「Nint for ECommerce」の立ち上げに参画。
より多くのショップ様にデータを提供し、リテラシー向上の為のサポートを行い店舗様の運営のお手伝いをしたいと考えています。

続きを読む
19:55~20:25
講演2
Amazon Payが実現する買いやすいECサイトの事例とコネクテッドコマースの世界
講師
アマゾンジャパン合同会社
Amazon Pay事業本部
シニアマネージャー
豊留 隆央
豊留 隆央
セッション概要

「Amazon Pay」はAmazon以外のEコマースサイトでもお客様がAmazonアカウントで簡単にログインし、お支払いできるサービス。導入ECサイトでは新規会員獲得やコンバージョン率の改善などにその効果が表れています。本講演では「Amazon Pay」の導入メリットや最新の導入事例をご紹介します。また、オンラインだけでなく実店舗やAlexaを使った音声での決済におけるAmazon Payのソリューション=コネクテッド・コマースの世界もご紹介します。

プロフィール

2011年6月アマゾンジャパン株式会社入社。セラーサービス事業本部にて、Amazonマーケットプレイスの事業者様へ向けたマスマーケティングを担当。 2014年よりAmazon Pay事業のプロダクトマネージャーとして、 「Amazon Pay」の日本での立ち上げをリードし、現在に至る。

続きを読む
20:30~21:30
スペシャルトークセッション2
ネットショップの売り上げを上げるためのコンテンツの考え方とは?
~SEO、SNS、モール、広告の視点から売り上げに繋がる”本質”を考える~
パネリスト
グーグル合同会社
Search Quality Team
Senior Search Evangelist
金谷 武明
金谷 武明
プロフィール

2007年よりグーグル株式会社勤務。2009 年より現職。Google 検索のエヴァンジェリストとして技術的な内容からウェブマスター向けガイドラインまで、Google 検索の公式情報の啓蒙活動を担当。
Google 検索 Q&A #ウェブマスターオフィスアワー(Twitterにジャンプします)、毎月実施中。
前職ではゲーム会社のウェブディレクターとして EC サイトの制作やサイトのプロモーションなどを担当。

パネリスト
株式会社EC-GAIN
代表取締役
村田 薫
村田 薫
プロフィール

2005年に国内ECモール最大手の楽天株式会社に新卒入社後、楽天市場にてECコンサルタントとして楽天SHOP OF THE YEARの店舗様などを多数担当&排出。入社3年目には年間で3度の社長賞を受賞。楽天大学の講師も務める。
2008年に独立後、2012年に沖縄に移住し、現在は沖縄県を中心に地域密着のコンサルティングを展開。
新サービス"temite"開発中。

■その他

  • ・沖縄イーコマース協議会 集中講座ECブートキャンプ講師
  • ・第6回 沖縄学生ビジネスプランコンテストブラッシュアップセミナー講師
  • ・沖縄県×那覇商工会議所×楽天株式会社オンラインショップセミナー特別講師
  • ・琉球大学 ベンチャー起業講座 特別講師
  • ・沖縄県産業振興公社登録専門家
  • ・中小機構 国際化支援アドバイザー
  • ・中小機構 地域活性化支援アドバイザー
  • ・一般社団法人沖縄イーコマース協議会理事
モデレータ
オキナワアイオー株式会社
代表
金城 辰一郎
金城 辰一郎
プロフィール

1987年沖縄県糸満市生まれ。webマーケティングを専門領域とし2011年からフリーランスとしてNHKなどを相手にソーシャルメディア運用、コンテンツ企画、イベント等のサポートを行なう。2013年に起ち上げ間もないBASEに入社し、様々な施策を通してBASEの成長を貢献する。2016年に独立し、沖縄におけるデジタルマーケティングエージェンシーとしてオキナワアイオー株式会社を設立。2016年10月に初の著書「チャットボット AIとロボットの進化が変革する未来」をソーテック社より出版。県内大手企業を中心にwebマーケティング支援を行なっている。

セッション概要

ECが成長するために、顧客を知り、顧客に響く施策を実践する「CRM戦略」の強化は必須です。
本講演では、成果を出すための「CRM戦略」について、国内トップとなる成長通販400社の実績がある最新CRM/MAツール「カスタマーリングス」のデモを交え、LINEやWeb接客、オムニチャネル展開など最新のMA活用事例を解説します。

プロフィール

大学卒業後、大手テレマ会社を経て2011年株式会社プラスアルファコンサルティング入社。
一貫してCRMの推進をライフワークとし活動を続けており大手から中小にわたる様々な企業向けに電話やwebによるマーケティング支援/CRMプロジェクトを経験。
そのノウハウを生かし数多くの通販企業向けに、データマイニング/テキストマイニングなどIT技術を駆使したデータ活用から、マーケティング現場の付加価値を向上させるMAツールの企画・推進に従事している。
また、オウンドメディアにおいて、「マーケティングオートメーションLAB」として業界トレンドも執筆中。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け、モール店舗向け、 その他

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--> 21:30~21:50
講演3
SEOアルゴリズム変更も乗り切った!
EC事業Webプロモーション設計 虎の巻
~EC事業担当者 400名の調査結果から読み解かれたリアル
講師
株式会社ロックオン
マーケティング部
部長
デ スーザ・リッキー
デ スーザ・リッキー
セッション概要

昨今のEC事業者を取り巻く環境は日々激変しており、中でもGoogleの「健康アップデート」に代表される施策により「アフィリエイトに頼るだけ」と言ったような展開を行ってきたEC事業者は壊滅的な打撃を受けています。その一方で、しっかりと「獲得の成果を戻している」事業者も増えいることもまた、事実です。この両社の違いを生み出しているものは何でしょうか? このセミナーではEC事業を営むマーケター400名への調査結果から見えた「差」と「リアル」について言及。今後行うべき、プロモーション設計について紹介いたします。

プロフィール

Web制作会社でディレクター/企画営業の経験を4年積んだあと、特定企業のブランディングを行うため大手通信企業に転職。通算10年以上のマーケティング実務経験を持ち、同社在籍時にはWeb経由獲得数を数倍に伸長させた。2017年3月より株式会社ロックオンに参画し、アドエビスのマーケティングに従事。複数の担当業務で前月比150~700%成長を記録。6月より現職。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け

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高嶋 巌

楽天市場で“イニエスタ祭り”が早くもスタート、出店者「イニエスタ効果」に期待の声

7 years 6ヶ月 ago

スペインの名門サッカークラブ「FCバルセロナ」から、アンドレス イニエスタ選手が完全移籍で「ヴィッセル神戸」に加入することを発表した楽天。「楽天市場」では、加入を発表した記者会見の翌日5月25日から、イニエスタ選手の加入に関するセールイベントを始める。

楽天は、アンドレス イニエスタ選手が完全移籍で「ヴィッセル神戸」に加入することを発表

楽天・三木谷浩史社長(写真左)とイニエスタ選手(写真は楽天が提供)

5月25日(金)10時~28日(月)9時59分まで、「ようこそイニエスタ 感動をありがとう!全ショップ対象エントリーでポイント2倍」を行う。

キャンペーンにエントリーすると、全ショップで付与されるポイントが2倍になるほか、イニエスタ選手が故郷で造るワインを購入するとポイント10倍となる企画を実施。「楽天市場」内のヴィッセル神戸オフィシャルグッズショップでは、イニエスタ選手の新ユニフォームを先行販売する。

イニエスタ選手はスペインの故郷ラ・マンチャという地域で畑とセラーを所有。2010年にヴィンテージから自らの名を冠したワインの販売を始めた。イエニスタの名前を冠したワインの販売キャンペーンでは、京橋ワインなどが参加している。

イエニスタの名前を冠したワインとユニフォームを京橋ワインが販売

セールに参加する京橋ワインが扱う商品(画像は編集部がキャプチャ)

楽天は2017年、公益社団法人日本プロサッカーリーグと「JリーグオフィシャルECプラットフォームパートナー」契約を締結。J1、J2、J3すべてのクラブのグッズ販売業務を受託している。

グループの楽天野球団、楽天ヴィッセル神戸などが試合で勝利した時などは、ポイントキャンペーンなどセールイベントが行われる。イニエスタ選手の加入により、「スポーツの試合後のセールイベントに注目が集まる」「サッカー関連グッズ店はイエニスタ選手加入の恩恵を受けそう」といった楽天出店者の声があがっている。

ワールドカップ後にチームへ合流するとされるイニエスタ選手。W杯後のシーズンからは、「楽天市場」での“イニエスタ祭り”が熱を帯びそうだ。

 

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

小売業の平均給与は10業種中最下位/ジャック・マーは若者の問いにどう答えたか【ネッ担週間ランキング】 | 週間人気記事ランキング

7 years 6ヶ月 ago

東京商工リサーチが公表した調査で、小売業の平均給与は475万円と、調査対象となった10業種中、7年連続最下位という結果でした。2位はアリババのジャック・マー会長が早稲田大学で行った講演のレポートです。

  1. 上場小売企業の平均給与は475万円、トップは建設業で695万円

    2017年決算の上場企業2681社の平均年間給与は、前年比0.6%増の599万1000円

    2018/5/23
  2. アリババ創業者ジャック・マーがビジネスマンに贈る12のメッセージ

    アリババグループの創業者で現在は会長のジャック・マー氏が、早稲田大学が輩出した3人の企業家と、来場者からの質問に答えた。

    2018/5/21
  3. ECで買わない理由は「会員登録が面倒」「手に取って確認できない」「送料」「信頼性」が上位

    マーケティングリサーチ事業を手がけるクロス・マーケティングが「オンライン消費に関する調査」を公表した

    2018/5/18
  4. オンライン決済の「Stripe」、JCBのカード決済に対応へ

    「Stripe」を導入した事業者は、国内外でJCBカード決済が利用できるようになる

    2018/5/22
  5. 定期購入の通販・EC企業が取るべき特商法改正への対応方法【事例をもとに解説】

    特定商取引法(特商法)の改正に関する「定期購入契約に関する表示義務の追加・明確化」への対応方法を、売れるネット広告社が解説

    2018/5/22
  6. 「TSUTAYA」のCCC、完全子会社めざすキタムラの4つの再建施策

    カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は5月15日、カメラ販売店「カメラのキタムラ」を運営するキタムラを完全子会社すると発表

    2018/5/18
  7. EC売上150億円めざす青山商事が進める3つのデジタル施策

    今期は「AI(人工知能)活用を視野に入れたマーケティング・オートメーション化」に取り組む。

    2018/5/21
  8. ZARAが始めたネット通販連動のショールーミングストアとは?

    東京・六本木に専用アプリを介して試着予約やEC購入などができるポップアップストアを開設

    2018/5/21
  9. 外国人ウケする“日本っぽい”商品なんて無駄無駄無駄ァッ! 既存商品が売れる越境ECツールとは?【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2018年5月14日〜20日のニュース

    2018/5/22
  10. スマホサイトの「打消し表示」の監視を厳格化――消費者庁の方針は? 景表法違反にならいためには?

    今後、ECサイトや広告における打ち消し表示の実態把握を続けるとともに、景品表示法に違反する事案には厳正に対処するとしている

    2018/5/23

※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

uchiya-m

GDPR(EU一般データ保護規則)への対応状況は? 「内容を十分理解」は1割

7 years 6ヶ月 ago

トレンドマイクロが5月17日に公表した、欧州連合(EU)における個人情報保護に関する規則「EU一般データ保護規則(GDPR)」への企業の対応状況に関する調査によると、「GDPR」について十分に理解していると回答したのは全体の10%にとどまった。

「GDPR」はEUにおける個人情報保護のルールを定めたもの。2016年5月24日に発効、2018年5月25日から適用が開始される。

GDPRの認知度・理解度に関する質問で、「内容について十分理解している」と回答したのは全体の10.0%。「内容についてある程度理解している」は23.5%だった。

「名前だけは知っている」(28.1%)と「知らない」(38.4%)を合わせて、全体の66.5%が制度について理解していない。

部門別・役職別では、内容を理解していない割合は「情報システム責任者」は56.7%、「リスク管理責任者」は66.3%、「法務部門責任者」は70.4%、「経営企画責任者」は79.3%。

「EU一般データ保護規則(GDPR)」の認知度・理解度

「EU一般データ保護規則(GDPR)」の認知度・理解度

調査対象は日系および外資系の法人における、意思決定者や意思決定関与者998人。

理解している企業で「対応済み」は1割

欧州経済領域(EEA)参加国の国民の個人情報を取り扱っており、かつ「GDPR」の内容について理解していると答えた299人を対象にGDPRへの対応状況を調査した結果、「対応済み」と答えたのは10%だった。

「現在対応中」は19.7%、「対応を検討中」は43.5%、「ひとまず様子を見る」は23.1%、「特に何も対策をしていない」は3.7%。

「EU一般データ保護規則(GDPR)」対応状況

「EU一般データ保護規則(GDPR)」対応状況

トレンドマイクロはこの調査結果について、次のようにまとめている。

GDPRが国内法人組織にも影響があり、違反時には最大で全世界の売上高4%あるいは2,000万ユーロが制裁金として課せられる中で、70.3%が対応に着手していない現状は憂慮すべき事態といえます。

GDPR対応は施行日までに完了しなくても制裁はありませんが、欧州経済領域(EEA)参加国国民の個人情報を取り扱っている法人組織の53.2%が当該個人情報の漏洩を経験している中で、自組織で深刻な事態が起きる前に対応に着手することが急務と言えます。

日本貿易振興機構(JETRO)は「GDPR」ついて次のように説明している。

GDPRは、EUを含む欧州経済領域(EEA)域内で取得した「氏名」や「メールアドレス」「クレジットカード番号」などの個人データを EEA 域外に移転することを原則禁止しており、現地進出の日系企業に勤務する現地採用従業員や、日本から派遣されている駐在員も含まれるため注意が必要とされます。行政罰規定があり、違反行為に対しては、高額の制裁金が課されるリスクもあります。

調査概要

  • 調査名:「EU一般データ保護規則(GDPR)対応に関する実態調査」
  • 実施時期:2018年3月27日~2018年4月5日
  • 回答者:日系ならびに外資系法人組織における主任以上の意思決定者・意思決定関与者998名
  • 回答者属性内訳:(民間企業および官公庁自治体を含む)情報システム責任者(441名)、経営企画責任者(284名)、法務部門責任者(169名)、リスク管理責任者(104名)計998名
  • 調査手法:インターネット調査

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

スタートトゥデイが「株式会社ZOZO」に社名変更へ、グローバル展開の推進を見据える

7 years 6ヶ月 ago

ファッションECサイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイは、社名を「株式会社ZOZO」に変更すると発表した。6月26日の株主総会で決定し、10月1日に社名を変更する予定。

「ZOZO」は、新しい価値を生み出す、想像(Imagination)と創造(Creation)の行き交いを表現しているという。

スタートトゥデイは採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」で計測したデータを活用したプライベートブランド(PB)「ZOZO(ゾゾ)」を展開しており、PBの名称と社名を一致させる。

スタートトゥデイは採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」で計測したデータを活用したプライベートブランド(PB)「ZOZO(ゾゾ)」を展開

採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)

2018年4月に発表した中期経営計画で、PBの商品取扱高を2019年3月期に200億円、2020年3月期に800億円、2021年3月期に2000億円へ拡大させる計画を掲げた。PBの海外売上比率は3年後に40%、10年後には80%をめざす。

ファッションECの課題である「サイズの問題」を世界レベルで解消するため、今後、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念の実現に向け、グローバル展開を推進するしている。

なお、PBの「ZOZO」は、7月初旬から世界72か国にて販売を開始する予定。

社名の認知度は20%弱

スタートトゥデイが実施した「ZOZOTOWN」と「スタートトゥデイ」に関する認知度調査の結果、「ZOZOTOWN」の認知度は93.1%だった一方で、「スタートトゥデイ」の認知度は19.6%にとどまったという。

調査は5月18日~19日に全国15~49歳の男女1051人を対象に実施した。

これまでの海外展開

スタートトゥデイは現在、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」を欧米や中国などグローバルで運営。また、tensoが手がける代理購入サービス「Buyee」を通じて「ZOZOTOWN」の商品を海外ユーザーに販売している。

スタートトゥデイは「Buyee」を通じて「ZOZOTOWN」の商品を海外ユーザーに販売

スタートトゥデイは「Buyee」を活用している(画像は編集部がキャプチャ)

過去には2011年にソフトバンクと共同でECサイト「ZOZOTOWN」を中国の「タオバオ」内に開設したが、2013年1月に撤退している。

2016年3月には、米国の二次流通ファッションECプラットフォーム「Materialwrld.com」の運営会社や、マレーシアのファッションEC プラットフォーム「FashionValet.com」の運営会社に出資した。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

アパレルECのレイ・カズンが「ecbeing」「NP後払い」の自動連携機能を導入したメリットとは?

7 years 6ヶ月 ago

EC構築パッケージ「ecbeing」を提供するecbeingと、後払い決済サービス「NP後払い」のネットプロテクションズは5月22日、「ecbeing」と「NP後払い」を自動連携できるオプションサービスの提供を開始した。

「ecbeing」の導入企業は、「NP後払い」を利用する際に必要な取引情報登録などの作業コストが無料になるほか、開発費や運用費を抑えられる。

自動連携サービスを最初に利用したのは、レディースアパレルECを手がけるレイ・カズン。自社ECサイト「RC ONLINE STORE」において、既存の後払い決済サービスから「NP後払い」に切り替えた。

「ecbeing」と「NP後払い」の自動連携サービスを利用すると、主に次のようなメリットがある。

  • 「NP後払い」を利用する際に発生する作業(取引情報の登録、与信結果の取得、配送伝票番号の登録)を自動化するために必要な「NPコネクトプロ」の初期導入費20万円と、月額運用費2万円が無料になる
  • 「ecbeing」で「NP後払い」を利用する際の初期開発費用と月額運用費を大幅に抑えられる

ただし、「ecbeing」のバージョンやカスタマイズの有無によっては、追加費用が発生する場合があるという。

レイ・カズンが自動連携を利用した理由は?

レイ・カズンは他社の後払い決済サービスを利用していたが、「NP後払い」の与信精度と与信通過率の高さを踏まえ、顧客満足度と売り上げの向上が見込めると判断し、「NP後払い」への切り替えを決めた。

レイ・カズンのEC事業部・鹿内明日香部長は、「ecbeing」と「NP後払い」が連携したメリットについて次のようにコメントしている。

この度の自動連携により、「NP後払い」を低コストで導入することができ、メリットを得ることができました。与信精度と与信通過率も期待通りで、与信NGによるお客さまの取りこぼしが減ったように感じます。

レイ・カズンのEC事業部・鹿内明日香部長

レイ・カズンのEC事業部・鹿内明日香部長

レイ・カズンの顧客は20代前半が多いこともあり、後払い決済の利用率は全体の約30%に上るという。

「ecbeing」は1999年の発売以来、大手や中堅企業を中心に1000サイト以上の導入実績がある。システム開発のほか、マーケティング支援やサイト分析など、サイト開設後の売上拡大支援も手がけている。

ネットプロテクションズは「NP後払い」の2017年度(2017年4月1日~2018年3月31日)における実績について、年間ユニークユーザー数は1200万人、年間流通金額は2000億円と公表。後払い決済サービスの市場シェアは48%で、大手企業にける後払い決済シェアは70%としている。

ネットプロテクションズの「NP後払い」2017年度(2017年4月1日~2018年3月31日)における実績

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ファストファッションのスマホECサイトはなぜ使い勝手の評価が低い?

7 years 6ヶ月 ago

トライベック・ストラテジーが5月17日に公表した「スマートフォンユーザビリティランキング2018」によると、国内の10業種50サイトのうちスマホサイトの使い勝手1位は「NTTドコモ」。業種別では「通信」が1位で、最下位は「ファストファッション」だった。

子会社であるトライベック・ブランド戦略研究所のスマートフォンユーザビリティ診断プログラムを使い、国内の10業種50サイトについて「アクセス性」「サイト全体の明快性」「ナビゲーションの使いやすさ」「コンテンツの適切性」「ヘルプ・安全性」の5評価軸、全66項目について評価した。

企業別ランキングの1位は「NTTドコモ」。「ナビゲーションの使いやすさ」「コンテンツの適切性」「ヘルプ・安全性」が90点を超えた。

単純明快なナビゲーションが設計されていることに加え、マイページや店舗検索に関して、アプリや地図検索機能が適切に配信されていることなどから高い評価を獲得したという。

2位から10位は「au」「キリン」「SUUMO」「松井証券」「モスバーガー」「マクドナルド」「アクサダイレクト生命」「LIFULL HOME’S」「東京ディズニーリゾート」。

トライベック・ストラテジーが5月17日に公表した「スマートフォンユーザビリティランキング2018

スマホサイト上位10位ランキング

業種別では通信、賃貸、ファストフードが上位

業種別ランキングの1位は「通信」。トライベックはその理由として、スマホユーザーの利用体験を追求し、無駄を省いた直感的な操作性と利用体験価値の最大化を実現していることなどをあげている。

2位以下は「賃貸」「ファストフード」「飲料」と続いた。業種別の最下位は「ファストファッション」。ファストファッションの中で、1位は「ユニクロ」、2位は「FOREVER21」だった。

トライベック・ストラテジーが5月17日に公表した「スマートフォンユーザビリティランキング2018

ファストファッションのWebユーザビリティランキング(編集部がU-Rankからキャプチャ)

トライベックはファストファッションの評価が低かった理由を次のようにまとめている。

トップページやカテゴリトップにおいて訴求エリアを大きく使いブランドの世界観を魅力的に表現している反面、画像の多用により表示速度に悪影響が出ていることや、オンラインサイトでの購入プロセスがわかりにくいことから評価を落とす結果となりました。

調査対象は「人材サービス」、「賃貸」、「通信」、「自動車」、「飲料」、「ファストフード」、「ファストファッション」、「レジャー・テーマパーク」、「医療保険」、「ネット証券」の10業界50サイト。

ランキング全体については、ユーザーの利用ニーズをふまえてコミュニケーションを設計しているかどうかや、スマホサイトの役割や位置づけを明確にしたうえでユーザー体験を向上させているかがポイントになるとしている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ファッション分野でも進むAmazon化――老舗アパレルを抜きアマゾンは米国で人気No.1 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

7 years 6ヶ月 ago

消費者は、店舗内でインターネットを使って価格を比較します。約58%の消費者は、お店で試着もしくは品物を確認した後にオンラインで購入しています。

ファッションの最先端というわけではありませんが、Amazon(アマゾン)はオンラインでアパレル、靴、アクセサリーを買う人たちの人気スポットになっています。インターネットリテイラー社とBizrate Insights社が3,012人のアメリカ人消費者を対象に行った独自調査で明らかになりました。

過去12か月間で、どのオンライン通販サイトでアパレルを購入にしたかを聞いた際、24.3%がアマゾンと答えました。他のどのサイトよりも高い数字です(アマゾンは、「全米EC事業 トップ1000社データベース 2018年版」第1位)。

アマゾンの次にランクインしたのは、巨大小売事業者ウォルマート(同第3位)で13%。アパレルとアクセサリーを販売するKohl's(同第18位)が10.3%。それ以外の事業者は10%以下でした。

アパレル販売で人気のウェブサイト
過去12か月間で消費者が利用したオンライン通販サイト
*Zappos、Shopbop, East Dane含む
**Jet.com, Bonobos, Moosejaw, Modcloth, Shoes.com含む
***Banana Republic, Athleta, Old Navy, Intermix含む
出典:2018年4月、インターネットリテイラー社が3,012人の消費者を対象にBizrate Insights社と行った共同調査。複数回答可

オンラインで買い物する消費者のデータを収集・分析しているMeredith社傘下のBizrate Insights社代表、スコット・メイコン氏は次のように言います。

この結果から、アマゾンとその子会社がアパレル市場で大きな存在感を示していることがわかります。プライベートブランドを拡大することによって、アマゾンは精力的にアパレルカテゴリに注力してきましたが、その努力が実を結んでいるようです(スコット・メイコン氏)

調査によると14.9%の消費者は、今までオンラインでアパレルを購入したことがないそうです。店舗ではアパレルを購入しないと答えた6.4%と比べると、まだ成長の機会があると捉えられるかもしれません。しかしながら、週に一度はオンラインでアパレルを購入すると答えた人が20.4%、週に一度は店舗でアパレルを購入すると答えた人が19.6%と、購入頻度に関してはあまり差がありませんでした。

アパレルの購入頻度 オンライン vs 店舗

アパレル、靴、ファッションアクセサリーをオンラインで購入する頻度
  • 少なくとも週に1回
  • 少なくとも月に1回
  • 2~3か月に1度
  • 年に1度か2度
  • オンラインで買わない
アパレル、靴、ファッションアクセサリーを店舗で購入する頻度
  • 少なくとも週に1回
  • 少なくとも月に1回
  • 2~3か月に1度
  • 年に1度か2度
  • 店舗で買わない
出典:2018年4月、インターネットリテイラー社が3,012人の消費者を対象にBizrate Insights社と行った共同調査

リアルタイムで比較する消費者

アマゾンやその他のオンライン通販事業者との競争は、パソコンかスマートフォンかという話ではありません。多くの消費者は店舗で買い物する傍ら、インターネットを使って情報集めています。その事実を考えると、オフラインの売り上げを上げるには、お店へのトラフィックを増やすだけでは足りないのです。57.5%の消費者が店舗で実際に商品を確認したり、試着したりした後にオンラインでアパレル、靴、ファッションアクセサリーを購入したと答えています。

店舗で買う前にオンラインで商品を確認するか

店舗で商品を確認、試着したあとにオンラインでアパレル、靴、ファッションアクセサリーを買ったことがありますか
  • はい
  • いいえ
店舗でアパレル、靴、ファッションアクセサリーを買う際、レジに並ぶ前にインターネットで価格をチェックしますか
  • 毎回ではないですが、よくチェックします
  • たまにチェックします
  • 毎回チェックします
  • チェックしません
出典:インターネットリテイラー社が2018年4月にBizrate Insights社と3,012人の消費者を対象に共同で行った調査

今回の調査結果を見ると、消費者がオフラインとオンラインのチャネルをうまく使い分けていることがわかります。約58%の消費者が、店舗で商品を確認したり、試着したりした後にオンラインで購入しています。それだけではありません。店舗内でインターネット使って価格をチェックすることが当たり前になってきています。約4分の1の消費者が、店舗でアパレルや靴、ファッションアクセサリーを購入する前に必ずインターネットで価格を比較すると言っています。毎回ではないけれども、よく価格をインターネットでチェックするという消費者も3分の1にのぼっています。

アマゾンのアパレルを牽引するのはベーシックブランド

多くのアパレル小売事業者がeコマースに参入していますが、アマゾンとウォルマートの人気は際立っています。オンライン通販事業者の上位1000社のうち、266社はアパレル、靴、ファッションアクセサリーを専門に販売しています。Kohl’sに加え、メイシーズ(6位)、ノードストローム(16位)、J.C.ペニーなどの百貨店や、オンライン販売に特化したスポーツウェアブランドFanatics(29位)、ラグジュアリー商品を販売するYoox Net-a-Porterグループ(78位)などです。

アマゾンはオンラインのアパレル販売で最も利用されているサイトではありますが、高価格でスタイリッシュな商品を求めている消費者が、必ずしもアマゾンを訪れるわけではありません。今年初めにマーケットリサーチ会社Gartner L2社が発表した調査では、ホリデーシーズン期間中でも、Tシャツや下着といった安価でベーシックな商品がアマゾンのアパレルカテゴリを牽引しています。

データ分析企業One Click Retail社の調査では、2017年の第3四半期でアマゾンのアパレルカテゴリで最も成長したのはベビー用品でした。

アマゾンのベビーアパレルの成長
2017年の第3四半期 昨年度対比の売り上げ
出典:One Click Retail社

だからといって、アマゾンがハイファッションの市場を諦めているわけでありません。昨年アマゾンは、洋服を購入する前に自宅で試着できるサービス「プライムワードローブ」を立ち上げました。またテーマによってアパレルをグループ分けし、おすすめ商品を紹介しています。そうすることで消費者が新しい商品を見つけやすくなり、スタイリングのアイデアも探すこともできるのです。

プライムワードローブはファッションアイテムをお試しして購入できるプライム会員向けサービス(編集部が動画を追加)

一方、ウォルマートはオンラインの小売事業者を買収し、より富裕層の消費者にアピールしようとしています。Jet.com, Bonobos, Moosejaw, Modcloth, Shoebuy.comの買収によって、ウォルマートは収入や教育レベルの高い消費者をサイトに呼び込むことに成功しています。

ウォルマートの買収によって、より高収入で高学歴の消費者にアピール
  • 左図:少なくとも大学の学位を持っている消費者
  • 右図:世帯年収が少なくとも7万5,000ドル以上の消費者
  • 黄色:ウォルマートが占める割合
  • 黒色:買収先企業が占める割合
出典:インターネットリテイラー社とBizrate Insights社による2018年4月の分析

ウォルマートは富裕層を狙っているとはいえ、価格に敏感な消費者を無視しているわけでありません。ウォルマートは、女性、子ども、大きなサイズを対象にした安価な洋服ブランドを立ち上げています。アマゾンの利用者を取り込み、アパレルの売り上げを増加させる狙いがあるのです。

Internet RETAILER

世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

Internet RETAILER

三陽商会のEC売上が伸びている理由と自社通販サイトの強化策とは | 通販新聞ダイジェスト

7 years 6ヶ月 ago

三陽商会は、EC事業を成長戦略の柱のひとつとして、商材や顧客接点の強化・拡充などに努め、2018年12月期のEC売上高は前期の約50億円から65億円に引き上げる。

前期のECについては、自社EC売上高が37億円他社モール経由が13億円で、それぞれ前年から20%弱伸びたほか、自社ECの割合が74%と他のアパレルに比べて高い比率で推移している。

三陽商会のEC売上高の推移 2018年12月期のEC売上高は前期の約50億円から65億円に拡大
三陽商会のEC売上高の推移(画像は編集部が2018/2/14公表の資料をキャプチャして追加)

主力の自社ECは実店舗と連動した会員獲得が奏功し、前期末時点で会員数が50万人を突破した。同社は16年9月に店頭とECで顧客情報およびポイントの統合を始動し、主力の売り場である百貨店でも対象店舗を広げ、昨年12月に三越伊勢丹グループでも三陽商会の会員制度「サンヨーメンバーシップ」が利用可能になり、ほぼ全店に導入。同社ブランドと親和性の高い層に通販サイト「サンヨー・アイストア」としてもリーチできるようになり、新客獲得を下支えした。

加えて、自社ECだけで実施していたポイントキャンペーンなどの販促が実店舗との共通施策として実施できるため、両チャネルで相互送客が進んできているようだ。

また、自社ECの欠品時に店舗在庫を引き当てて販売する「お取り寄せ購入」サービスがEC売り上げに貢献している。店頭販売員へのEC啓発活動や評価制度の浸透もあり、自社EC売上高に占める同サービスの割合は10%前後で推移。自社ECの拡大に伴って金額も増えている。

他社モールについては、影響力のある「ゾゾタウン」が実施する施策に左右される部分も大きいが、ブランドクーポンやタイムセールなどの販促施策をうまく活用したことで、売り上げを伸ばしたブランドも出てきている。

「Sanyo Innovation Plan 2017」成長戦略施策の進捗状況
三陽商会は2017年に新経営計画Sanyo Innovation Plan 2017を公表」。2018年2月に成長戦略施策の進捗状況を公表した(画像は編集部が2018/2/14公表の資料をキャプチャして追加)

今期は、自社ECで扱う商材の拡充に着手する方針で、EC専用ブランドの販売や、「サンヨー・アイストア」で他社商材を販売するモールビジネス化などに取り組む。

同社はブランドの多くが百貨店を主販路とし、EC市場では高価格帯の商品が大半を占めるため、既存ブランドだけではEC利用者のニーズに応えきれないと判断した。また、構造改革に伴って複数ブランドを廃止しており、品ぞろえを厚くするためにもEC専用ブランド「ルジュール」を昨年9月にスタートした。

同ブランドは16年に休止した婦人服ブランドをEC専用に転換したもので、大きな投資をしなくても迅速に立ち上げられる利点があった。

ターゲット層は従来と同じ20代半ばから30代の働く女性に設定する一方、EC専用ブランドとしてウェブビジネス部が主導権を持ち、データなどを活用しながら商品を企画するほか、EC利用者が買いやすい価格に抑えて展開する。

自社ECでは商品の原価率をある程度高めても利益が得られるため、オリジナル商品だけでなく、ターゲット層が好む商品の買い付けも行っており、「ルジュール」ではバッグやアクセサリー、アロマディフューザーなどの雑貨も提案する。

三陽商会のEC売上の拡大:モールビジネス・EC専用商品
三陽商会のEC売上拡大策(画像は編集部が2018/2/14公表の資料をキャプチャして追加)

自社ECのモールビジネス化についても既存客との親和性をベースに品ぞろえを広げ、売り場の魅力を高める狙いで、新たな商品・サービスを提供できるプラットフォームを構築する。第1弾としては昨年12月に時計のセレクトショップ「ノルディックフィーリング」の商品を期間限定でテスト販売し、クリスマスのギフト需要に時計がマッチしたこともあって予想以上に売れたという。

今期は、アンケートなどで得た自社会員の購入意欲が高い商材をテスト販売したり、三陽商会が展開する「マッキントッシュフィロソフィー」や「ポール・スチュアート」といった人気ブランドでは衣料品以外のサブライセンス商品もあるため、こうした商品の販売も視野にある。

三陽商会の2017・18年度施策
三陽商会がEC拡大に向けて2017年度に行った施策と、2018年度の実施施策計画(画像は編集部が2018/2/14公表の資料をキャプチャして追加)

自社ECの検索機能など改善、外部モールへの出店も加速

三陽商会は今期、EC事業の成長に向けて顧客接点の拡大や自社通販サイト「サンヨー・アイストア」の利便性向上などに取り組む

消費者との接点を増やす施策では、4月中をメドに独自のウェブメディア「サンヨー・スタイル・マガジン」を開設する予定で、ブランド横断型のファッションコンテンツを毎月30程度発信して自社ECへの新規送客や既存顧客のリピート化につなげる。

オリジナルメディア「SANYO Style MAGAZINE」を18年4月よりスタート
オリジナルメディア「SANYO Style MAGAZINE」を2018年4月にスタート(画像は編集部が2018/2/14公表の資料をキャプチャして追加)

また、外部のファッションECモールへの出店を加速して新たな客層にリーチを広げる方針で、ストライプインターナショナルの「ストライプデパートメント」と三井不動産の「アンドモール」には3月から、「伊勢丹オンラインストア」をはじめとする三越伊勢丹のECモールや丸井の「マルイウェブチャネル」には4月から順次、出店を進める。新規の外部モールとは機会ロスなどのリスクを回避するためデータ連携を前提に出店する。

三陽商会の前期EC売上高約50億円のうち、自社ECは37億円と全体の7割強を占め、他のアパレルと比べて自社EC比率が高く、外部モールを通じた販売については新規出店を強化することで“伸びしろ”は大きいと見ており、外部EC経由は前期の13億円に対し、今期は20億円を計画する。

また、同社ではヤマトホールディングスが都内の商業施設「アトレ大森」で今年1月から始めたファッション通販サイトの商品の受け取り・試着や返品ができるサービス「フィッティングステーション」にもスタート時から参画して消費者とのタッチポイントを増やしている

一方、EC事業の軸となる自社ECのユーザビリティー向上にも本格着手。前期上期までにゲスト購入機能や楽天ID決済に対応したが、今年2月には自社EC上で気になる商品と、過去の購入アイテムや手持ちの服とのサイズ比較ができるバーチャサイズ社のサービス「サイズをチェック」を導入したほか、今後は検索性などの使い勝手を追求し、サジェスト(入力補助)機能を導入するほか、レコメンド機能についてもAIを活用し画像検索で類似アイテムを表示する複数のツールを上期中にテストする。三陽商会ではスマホ利用者の拡大に伴ってライトユーザーの訪問者が増えていることから、「商品と出会いやすくすることが大事」(安藤裕樹IT戦略本部ウェブビジネス部長)とする。

また、同社はライフスタイル型ストア事業の強化に乗り出しており、一環として、家具やインテリアのネット販売で成長しているベガコーポレーションと今年2月に業務提携。ECチャネルでの取り組みもカギになると見られ、まずはベガのインバウンド型越境ECサイト「ドコデモ」を通じた自社ブランドの海外販売を始める考え。

ベガは買いやすい価格帯のインテリアや家具を企画・製造し、通販サイト「ロウヤ」などで販売しており、百貨店の売り場が主力のファッションブランドを展開する三陽商会とは取り扱い商材の価格差があるものの、「組み合わせの妙でシナジーが生まれる」(杉澤幸毅執行役員)と見ている。

同社によると、昨今の消費者は服や雑貨、インテリアなどライフスタイルに欠かせない商品を購入する際、お金の使い方はすべての商材で同水準ではないことから、「価格はミックスでいい」(同)と判断。加えて、ベガは「楽天市場」など競争が激しい総合ECモールでも商品とコンテンツ、マーケティング力をベースに売り上げを伸ばしており、「縦売りできる商材を開発できるノウハウは、とくにECでは重要」(安藤部長)としている。

両社は今後、新たなライフスタイルブランドの共同開発なども含め幅広く協業を検討していく考えのようだ。

通販新聞
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