ネットショップ担当者フォーラム

セブン&アイがスマホ決済の新会社「セブン・ペイ」設立、グループ内決済でCRM戦略支える

7 years 8ヶ月 ago

セブン&アイ・ホールディングス傘下のセブン・フィナンシャルサービスとセブン銀行は6月14日、共同出資で決済サービス会社「セブン・ペイ」を設立した。

新会社はスマートフォンをツールとした新たな決済サービスを提供する。関係当局への手続きを経て、2019年春頃にサービスを開始する予定。セブン・ペイの社長にはセブン・フィナンシャルサービスの小林強専務が就任した(兼務)。

新会社の資本金は1億5000万円。出資比率はセブン・フィナンシャルサービスが70%、セブン銀行が30%。決算期は2月。

グループ各社のアプリと連携

セブン・ペイの設立は、セブン&アイグループが取り組んでいるデジタル戦略の一環。グループ各社のアプリと連動した新たな決済サービスを2019年春をめどに開始する計画。

2018年6月にリリースした「セブンイ-イレブン」「イトーヨーカドー」のアプリに加え、今後リリースする「そごう・西武」「ロフト」「赤ちゃん本舗」のアプリと連携する。新たな決済サービスを軸にグループ内の金融関連情報の連携を図り、CRM戦略などに活用する。

「セブンマイルプログラム」の展開計画
セブン&アイがめざすCRM(画像はセブン&アイのIR資料から編集部がキャプチャ)

セブン&アイグループは2018年6月、新たな会員プログラム「セブンマイルプログラム」をスタートした。店舗やEC、ネットスーパーを利用するとマイル(ポイント)が貯まり、ポイント数に応じて、さまざまな特典を受けられる。

現在、ポイントの対象は「イトヨーカドーアプリ」「セブン-イレブンアプリ」、グループを横断したECサイト「オムニ7」。

「セブンマイルプログラム」の展開計画
「セブンマイルプログラム」の展開計画(画像はセブン&アイのIR資料から編集部がキャプチャ)

セブン&アイ・ホールディングスの2018年2月期におけるEC売上高は、前期比11.4%増の1087億8500万円た。セブンネットショッピングの売上高が同約1.5倍に増えたほか、グループのアカチャンホンポやイトーヨーカドー、そごう・西武、ロフトも売り上げを伸ばした。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

拡大が見込まれるシニア消費をECで開拓、メーカーと小売りが合弁会社設立

7 years 8ヶ月 ago

介護用品や福祉用具の製造販売を手がける幸和製作所は、EC事業を行う子会社を7月1日付で設立する。新会社を通じて自社の介護用品をオンラインで販売する。

新会社は介護用品のECサイトを運営しているネクストと共同出資で設立。メーカー・流通・小売りが連携する新たな販売チャネルの構築を目的としているという。

幸和製作所はEC子会社を設立する理由として、団塊世代の高齢化に伴い、高齢者のインターネットを活用した消費の拡大が見込まれることをあげている。

幸和製作所は介護用品のECサイトを運営しているネクストと共同出資でECの新会社を設立

幸和製作所はECでシニア需要を開拓する(画像は編集部が幸和製作所のHPをキャプチャ)

新会社の名称は6月15日時点で未定。資本金は4950万円で、出資比率は幸和製作所が56%、ネクストが44%。代表取締役社長にはネクストの渡部雅孝社長が就任する。幸和製作所の取締役1人と執行役員1人が取締役に就任する予定。 

幸和製作所の2018年2月期における売上高は、前期比11.5%増の50億9300万円。通販ルートへの販売金額は同9.2%増の1億3800万円だった。

ネクストは2004年設立。介護用品専門のECサイト「介護用品卸センター」などを運営している。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

【大阪府北部地震】EC企業の被害状況から見る教訓と課題

7 years 8ヶ月 ago

一般社団法人イーコマース事業協会(EBS)が会員に対して行った大阪府北部地震の被害状況についての緊急アンケートによると、「交通マヒによるスタッフ確保」に苦慮した企業が回答企業の半数にのぼった。

緊急アンケートに協力した事業所は40社(大阪府25社、京都府4社、兵庫県7社、奈良県2社、滋賀県1社、和歌山県1社)。

被害状況は50%の事業所が「交通マヒによるスタッフ確保」と回答。「運送会社の遅延・停止」に遇った事業所数は13社だった一方、「影響なし」も同数だった。

大阪府北部地震の被害状況(一般社団法人イーコマース事業協調査)

被害状況について

被害内容では、「楽天スーパーSALE期間中の休日明けで注文と問合せが殺到する中、電車通勤の受注系業務スタッフが出勤できず、対応が後手に回った」などスタッフ不在による対応に関するコメントが目立ったという。

地震当日の運営について(一般社団法人イーコマース事業協会の調査)

地震当日の運営について

サイト内での被害状況告知について(一般社団法人イーコマース事業協会の調査)

ECサイト内での被害状況告知について

顧客対応について(一般社団法人イーコマース事業協会の調査)

顧客対応について

こうしたアンケート結果や被害状況を踏まえ、事業所を大阪府内に構える一般社団法人イーコマース事業協会の吉村正裕理事長は、天災時の対応ポイントについて次の5つをあげている。

一般社団法人イーコマース事業協会の吉村正裕理事長
吉村正裕理事長
  1. 都市部の通勤時間帯に発生したため、都市機能の脆弱(ぜいじゃく)性が再認識された。電話は不通になるケースがあったものの、SNSでスタッフの安否確認や連絡を実施した人が多く、普段から連絡手段や連絡内容などを決めておく必要性を感じた。
     
  2. 阪神淡路大震災の時は巨大地震にも関わらず出勤しようとする人が続出、被害者を増やしたという教訓があった。今回はその教訓が生かされ、自宅待機などの措置をとる事業者が多かった。阪神淡路や東日本大震災の教訓から人命や家族第一という道義的責任を中小零細企業も認識したと言えるのではないか。
     
  3. ビジネス面に目をむけると、ECは商圏が全国であり、顧客対応をいかにするかが大命題である事は否めない。大企業のようにバックアップ体制や代替機能となる複数の拠点を保有しない中小零細のEC事業者は、当日の運営に多くの支障をきたした。

    今回は大阪北部に被害が集中したが、大阪の他の地域にも全国から問い合わせが寄せられた。ECサイトでの告知(地震の影響の有無、受注処理や発送の状況)などが必須となるが、今回の地震におけるその対応は迅速であったと言える。
     
  4. 今後の課題としては、勤務時間中に天災が発生した場合の対策を考えるべきであろう。職場の安全対策や避難物資の備蓄、スタッフの帰宅困難時の対応、スタッフと家族の安否確認の連絡手段を事前決定する――などである。被害状況や 職場及びスタッフの自宅の震度にあわせて休業や自宅待機をする判断基準を決めておくとともに、受注処理や発送処理の人員確保や流通状況に応じて、ECサイトでどんなメッセージを記載すべきかを決めておく必要がある。
     
  5. 天災はいつ発生するかわからない。備えておき、いざという時の被害や混乱を最小限にとどめる事こそ危機管理の要諦である。

イーコマース事業協会会員の事務所の被害

 

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

JD.com半端ないって。あいつ半端ない。ザリガニ3373万匹も売るもん。そんなんできひんやん、普通。【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

7 years 8ヶ月 ago

中国ECは取扱高だけが注目されがちですが、配送力と対応力も半端ないです。2兆円以上の売上分を当日か翌日配送して、1600万件のチャットボットへの問い合わせに対して、87%をAIが回答しています。日本との差は開くばかり……。

取扱高を支える配送網とAIがポイント

中国直販EC最大手JD.comの創立セール取扱高は2.7兆円! ザリガニは3373万匹も売った | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5546

まとめると、

  • JD.comが行った大規模セールイベント「京東618」で、6/1~6/18までの取引額は前年比32.8%増の1592億元(約2.7兆円)
  • 2017年の「独身の日」では、アリババグループの取扱高は1682億元(1元17円換算で約2兆8594億円)、JD.comの「独身の日」の取扱高は1271億元(日本円で2兆1607億円)
  • チャットボットへの問い合わせが約1600万件。そのうち87%をAIサポートサービスが解決

商品を顧客に届ける「ラストワンマイル」を自社で手がけるJD.comによると、キャンペーン期間中の注文当日もしくは翌日に配送が完了したのは注文全体の9割超にのぼったという。

膨大な注文や問い合わせへの対応については、本格導入した人工知能(人工知能)搭載のAIサポートサービスが24時間対応。チャットボットでの問い合わせ約1600万件の内、87%をAIサポートサービスが解決したという

取扱高もすごいですが、発送とサポートのレベルが半端ないですね。2.7兆円分のほとんどを当日か翌日に配送とか、AIサポートサービスが87%を解決している実情を見ると、日本はまだまだ遅れているというか、どんどん差が広がっている感じがします。

日本型デフレの原因はネット通販だった!?

日銀が分析するECビジネス――物価への影響は? 実店舗との関係は? Amazonをどう見ている? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5553

インターネット通販の拡大が物価に与える影響 | 日銀レビュー
http://www.boj.or.jp/research/wps_rev/rev_2018/data/rev18j05.pdf

まとめると、

  • 日本を含む10か国の多くでECの販売価格の方が実店舗よりも割安である
  • ネット通販の支出額が増えている日用品や衣類の物価は、食料品などに比べて弱めに推移している
  • 物流コストの増加は、ネット通販企業のコスト面での競争力を弱めることになる

インターネット購買比率の上昇は、既存の小売企業との競合関係が強まっている財を中心に物価を下押す効果を持つことが確認された。実際にインターネット購買比率が近年顕著に上昇してきたことを踏まえると、インターネット通販の拡大はわが国の物価に対して一定の押し下げ圧力をかけてきたものとみられる。もっとも、こうした物価下押しは、一般物価の下押しというよりは、小売セクター固有の部門ショックに起因するものであると解釈するのが妥当とみられる。

インターネット通販の拡大が物価に与える影響 | 日銀レビュー

日銀は物価上昇率の目標を2%としていますが、それが上がらない理由の1つにネット通販の拡大があるようです。確かにネットで買う理由として安さをあげるユーザーは多いですし、メルカリに代表されるCtoCも広がっているので物価に影響はしていそうですね。オンライン価格と実店舗価格の調査が4社だけなので注意してください。

無理にECをとは言いませんが、ユーザーが困っていたらやるべき

ECで買わない人はいても、リアルで買わない人はいない――オムニチャネルの誤解を解く | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/5776

まとめると、

  • 「電子商取引に関する市場調査」によるとEC化率は5.79%。つまり約95%はいまだにリアル店舗でを利用している
  • マスマーケティングが対応するような「多くの人」はいなくなり、スマートフォンなどテクノロジーの進化によって「たくさんの個人」が出現している
  • オムニチャネル施策は、リアル店舗とECがどのような関係があるのかを意識することが重要

小売業は今、変革を求められています。商品を並べていれば消費者が喜ぶ時代は終わりを告げ、次の時代へと突入してきています。リアル店舗はオンラインに顧客を奪われていると思いがちですが、伝統的な小売業こそ、その自社の強みを活かしてテクノロジーへの食わず嫌いをやめ、利用することによって顧客に最高の買い物体験を提供するべきです。

ネット通販が主語になってしまうとアレルギー反応を起こす人はいると思いますが、買いたくても買えない不便な思いをしている人のためのサービスだと考えれば導入しやすいのでは? とはいってもネットやめたら儲かった事例もあるので、どこまでどう広げるはよく考えて。

EC全般

「希望する決済方法がない」ECサイトで7割のユーザーは離脱 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5538

これはわかりますよね~。住所まで入れたのに代引きしかなったら暴れたくなります(笑)。

ヤフー、「ヤフオク!」の盗品流通対策を強化 | ASCII.jp
http://ascii.jp/elem/000/001/697/1697482/?rss

「Yahoo!ショッピング」の地震対応に出店者から称賛の声があがった理由 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5539

ヤフーさんの対応についての2記事。出店(品)者あってこその通販ですよね。

店頭の“かご落ち”要因をつぶそう -- ES一体の利便提供が不可欠 | 商業界オンライン
http://shogyokai.jp/articles/-/830

店舗とネットで同じ考え方をすれば、お互いの施策を活かせるはずです。

シリーズ:AMS運用最前線 第2回 - AMS運用の流れ、管理画面機能 | Unyoo.jp
http://unyoo.jp/2018/06/amazon-marketing-service-vol2/

AMSの詳しい記事って見かけないのでとっても助かります。Amazonが主戦場の人は必読。

Instagram、MAUが10億人突破 新アプリ「IGTV」発表 | ITmedia NEWS
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1806/21/news051.html

YouTubeに対抗できるのかどうか……。ここに広告が出てくると面白そうですね。

WEB×DMで成果4倍、通販業界で紙のDMに再注目 | 通販通信
https://www.tsuhannews.jp/53313

毎回送っても飽きられる可能性があるので、ここぞという時に出すのが良さそう。

景表法違反で2229万円の課徴金、サプリメントのEC会社が違法表示。アフィリエイトサイトにも波及 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5531

「消費者に違反事実を周知する際は、ECサイトにリンクしているアフィリエイトサイトも含める」ここがポイント。

今週の名言

・300人を超えて何が起きたか
かいつまんだ伝聞の情報で会社やサービスを批判をするコメンテータータイプのメンバーが出てくる
コメンテーターでなく問題があれば変革の実行者になれ コメントしてる暇があれば行動しろ というメッセージを何度も発信する
他者がパッと思いつきのアイディアで批判しても、大体は長時間考えたメンバーの方がいい答えだから向き合っているメンバーをリスペクトすべきという概念を伝えつづける

メルカリの小泉さんと組織の課題について話したら恐ろしい程勉強になった話 | tsukuruba Medium
https://medium.com/tsukuruba/...

ちょっと長めの引用です。行動しないけどコメントする人っていますよね。で、上手くいったあとに「オレもそう思ってた」とか言ってしまう。経営者から何が正しいかを伝えるのって大切ですね。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

阪急百貨店のECサイト&実店舗の顧客体験を変えた「Amazon Pay」の導入効果とは

7 years 8ヶ月 ago

EC専業会社や流通企業がECサイトの売上拡大を目指すうえで重要なことの1つに、満足度の高い「顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)」の提供があげられる。商品戦略や組織作り、システム構築、物流など取り組むべき業務は多岐にわたるが、決済の簡素化も顧客体験においては大きな役割を果たす。

ECサイトと実店舗の融合を推進するエイチ・ツー・オー リテイリング傘下の阪急百貨店は、Amazonの決済サービス「Amazon Pay」の導入により、商圏外である関東圏の顧客増加を実現したうえ、実店舗を利用する消費者の利便性向上なども図ることができたという。「Amazon Pay」というひとつの決済手段の導入がECサイトと実店舗にもたらした効果とは? オムニチャネル推進室の野田雄三シニアマネージャーと西脇裕之マネージャーに話を聞いた。写真◎打田浩一(打田写真事務所)

ECの本格化と同時に浮かび上がった「カゴ落ち」の課題

関西を中心に11店舗を展開する阪急百貨店。2016年に「オムニチャネル推進室」を立ち上げ、以降、店舗と店舗情報サイト、およびECサイト の3チャネルの関係を再構築するとともに、オムニチャネルにも本格的に取り組んでいるという。

阪急百貨店は、店舗の販売力が圧倒的に大きく、ECサイトの売り上げは店舗と比べてまだまだ小さい。そのため、まずはECの規模拡大をめざしています。ECがある程度の規模まで拡大すれば、店舗とのバランスが取れてオムニチャネルが本格的に機能すると考えています。(野田氏)

阪急阪神百貨店オムニチャネル推進室 シニアマネージャー 兼 エイチ・ツー・オー スタイル代表取締役社長の野田雄三氏
阪急阪神百貨店オムニチャネル推進室 シニアマネージャー 兼 エイチ・ツー・オー スタイル代表取締役社長の野田雄三氏

ECの規模拡大を図るため、2016年3月にECの基盤となるプラットフォームを刷新。商品カテゴリーごとに専門店としてECサイトを順次開設していった。1つのサイトで総合的に商品を扱うのではなく、カテゴリー特化型の専門サイトをいくつも展開していく戦略である。

現在は化粧品を扱う「HANKYU BEAUTY」、女性用ファッションの「HANKYU FASHION」、男性用ファッションの「阪急MEN’S ONLINE STORE」、食料品の「HANKYU FOOD」の計4サイトを運営している。

従来のバラエティー型のECサイトから、カテゴリーごとに商品を絞った専門店型のECサイトに変更し、それらECサイトの集合体として「HANKYU E-STORES」を運営しています。出店ブランドとも連携しながら、ビジュアルやクリエイティブにもこだわっています。(野田氏)

阪急百貨店のオンラインショップ「HANKYU E-ST」
阪急百貨店のオンラインショップは化粧品、女性用ファッション、男性用ファッション、食料品の4つのカテゴリーに分けて運営している

ECサイトの商品戦略や組織作り、システム構築、集客など、EC事業の成長に必要な施策を着実に進めてきた。だが、昨今の消費者がECサイトに多様化したニーズを求める現状を目の当たりし、さまざまな課題が浮かび上がってきた。その1つが、決済手段の多様化への対応である。

ECサイトの利便性を高めるには、決済手段の選択肢を増やすことが欠かせません。同時に、信頼性や安全性を担保するために、クレジットカードの不正利用や不正アクセスといった問題に対処する必要もあります。不正利用を防ぐためにセキュリティコードや3Dセキュアなどを導入すると、会員登録時の入力項目が増え買い物途中での離脱率が高まります。決済の利便性とセキュリティ対策を両立することが課題でした。(野田氏)

阪急百貨店が特にこだわったのは、会員登録画面でユーザーが離脱する「カゴ落ち」への対応だ。「HANKYU E-STORES」の利用者全体でクレジットカード決済の割合は7割を超えている一方で、せっかく商品をカートに入れても会員登録やカード情報の入力画面で離脱するユーザーは少なくなかったという。

「カゴ落ち」は阪急百貨店に限らず、多くのEC事業者が抱える課題。特にスマートフォン(スマホ)ではパソコン以上に「カゴ落ち」が発生しやすいとされ、スマホユーザーが増加するにつれ、「カゴ落ち」の問題はより深刻になる。

決済の利便性とセキュリティ対策を両立するため「Amazon Pay」を導入

こうした課題の解決策の1つとして、阪急百貨店は2017年11月に「Amazon Pay」を導入した。

「Amazon Pay」とは、Amazon.co.jpのアカウントに登録したユーザー情報やクレジットカード情報を使い、Amazon以外のECサイトでログインや決済を行える決済サービス。

決済時にAmazon Payを選択したユーザーは、ECサイトにクレジットカード情報や住所などをあらためて入力する必要がないため、事業者は会員登録時におけるユーザーの離脱を抑制する効果が期待できる。決済の利便性の高さから「Amazon Pay」を選択するユーザーが多いことは以下の調査結果からもうかがえる。

ECで商品を購入する際に「Amazon Pay」を選ぶ理由
初めてのサイトでお買い物するとき、新たに情報入力しなくてもいいから 47.3%
ID・パスワードを覚えているから 35.7%
ECで商品を購入する際に「Amazon Pay」を選ぶ理由
(Amazonが2018年4月に実施したインターネット調査より)

また、EC事業者のECサイトにクレジットカード情報が保存されないため、事業者は情報漏えいのリスクを回避できるというメリットを享受できる。Amazonの堅牢なセキュリティシステムによってカード情報が守られるため、ECサイトを初めて利用する消費者にとって安心感がある。

ちなみに、事業規模の大きい企業ほど自社でシステムを作り上げていく「自前主義」の傾向があり、阪急百貨店も例外ではなかった。だが、「Amazon Pay」の導入はすんなり承認が下りたという。

Amazonは多くの消費者が利用しているECサイト。安全性や信頼度が高く、そして決済しやすい。多くの消費者がAmazonのID・パスワードを持っており、「Amazon Pay」はそれを活用した決済サービスなので、経営陣は導入メリットをすんなり理解できたと感じています。(野田氏)

半年で新規会員7,000人増、EC全体の売上高は1億円の純増

「HANKYU E-STORES」に「Amazon Pay」を導入したことで、新規会員の獲得や売上高の純増といった成果が早々に表れた。

「Amazon Pay」導入後、半年間で約7,000人の新規会員を「Amazon Pay」経由で獲得注文全体における「Amazon Pay」による決済比率は約16%にまで増え、Amazon Payでの売上高は半年間で1億円近いという。しかも、「クレジットカード決済や代引きなど、他の決済手段による売り上げは、ほとんど落ちなかった」(西脇氏)。

「Amazon Pay」を利用している顧客層は、クレジットカードや代引きなど既存の決済手段のユーザーと重複が少ないと感じます。「Amazon Pay」の導入により、半年で新規会員数が7,000人以上増え、Amazon Payでの1億円近い売り上げが純増となったと評価しています。(西脇氏)

阪急阪神百貨店オムニチャネル推進室 マネージャー ECシステム開発担当の西脇裕之氏 
阪急阪神百貨店オムニチャネル推進室 マネージャー ECシステム開発担当の西脇裕之氏

新規顧客と売り上げの増加に伴い、「HANKYU E-STORES」の会員も増えた。また、「Amazon Pay」を使った消費者の情報は、お客さまの同意など一定の条件を満たせば自社ECサイトの顧客情報として活用できるのも特長。つまり、「Amazon Pay」を利用して会員登録や決済をした会員情報および購入情報を、一定の条件の下、自社ECサイトが自ら管理できるわけだ。

「Amazon Pay」を利用した新規顧客はそのままECサイトの会員になるため、「Amazon Pay」の導入前後で比べると15%ほど会員が増えたという。

関東圏の顧客獲得にも成功

「Amazon Pay」を導入したことで、今まで開拓しきれなかった関東圏の顧客も増えている。阪急百貨店は関西に7店舗、福岡に1店舗、都内2店舗、そして神奈川に1店舗を展開。実店舗の利用者は関西圏が最も多く、おおむねそれに比例してECサイトの利用者も関西在住者が多い。

しかし、「Amazon Pay」で買い物をする利用者の所在地は、これとは大きく異なる分布だという。

「Amazon Pay」の利用者で最も多いのは東京在住のお客さまです。2位以下は大阪、兵庫、神奈川、埼玉、千葉となっています。他の決済手段では関東圏の顧客が上位に来ることはありません。「Amazon Pay」を導入したことで、関東のお客さまのシェアが高まりました。(西脇氏)

「HANKYU E-STORES」において「Amazon Pay」経由で購入された商品の内訳は、約7割が化粧品、約3割はファッションだという。化粧品は以前から顧客が全国に点在していたが、「Amazon Pay」を導入したことで顧客基盤がさらに広がったことになる。

阪急百貨店は関西では知名度が高いですが、地域によっては阪急百貨店のことをよくご存じない消費者もいるでしょう。そうした知名度が低い地域において、Amazonのブランド力、信用力によって新規会員登録を促す効果が出ていると思います。決済手段に「Amazon Pay」があると、初めてのECサイトでも安心して買い物ができると感じています。(野田氏)

販売事業者様のメリット① 新規顧客の獲得 ゲスト購入のうちAmazon Pay決済の場合40%から50% そのうち会員となった購入者の割合は、Amazon Payが60%~80%、その他の決済方法は20%~25%
「Amazon Pay」と連携しているASPカート「FutureShop2」やECパッケージ「ecbeing」などのデータによると、ゲスト購入者が選んだ決済手段の40~50%が「Amazon Pay」であり、「Amazon Pay」を利用した購入者の60~80%が会員登録をしている

20~30代の顧客獲得に期待

阪急百貨店のECサイトの主な顧客層の年代は、化粧品やファッションが30~40代、食品は40~50代となっています。「Amazon Pay」の利用者には20代も多いと聞いており、導入したことで従来よりも若い顧客層の開拓につながっていると感じています。また、ECサイトをきっかけに若い世代の顧客が百貨店に来店することにも期待を寄せています。

若い消費者の中には、百貨店は敷居が高いと感じている方もいらっしゃると思います。そういった方が「Amazon Pay」でECを利用してくだされば、その体験が実店舗で買い物をするきっかけになるかもしれません。(西脇氏)

「HANKYU E-STORES」において「Amazon Pay」の利用者が使うデバイスの内訳は、スマホが70%を超えているという。一方、すべての決済手段で見ると、スマホ比率は60%強。つまり、「Amazon Pay」はスマホでより多く使われていることになる。

ECを利用する際に使うデバイス タブレット スマートフォン
ECを利用する際に使うデバイス
(Amazonが2018年4月に実施したインターネット調査より)

店舗での買い物体験を向上させた「Amazon Pay」

「Amazon Pay」の導入によって、実店舗での買い物方法にも変化が起きている。

通勤中などの隙間時間に、スマホで購入しているユーザーが多いように感じます。(西脇氏)

Amazonが実施したインターネット調査でも、「Amazon Pay」が移動中やちょっとした隙間時間にスマホで利用されている比率が高いことが判明している。

ECを利用するシーン すきま時間、空き時間
Amazon Pay 利用者…53%
Amazon Pay 非利用者…42.5%
ECを利用するシーン(Amazonが2018年4月に実施したインターネット調査より)

移動時間や昼休みに「HANKYU E-STORES」で買い物をしたユーザーは、午後1時までの注文で当日夕方5時以降、阪急百貨店の店舗で商品を受け取ることができる。「Amazon Pay」の導入によって、この店舗受取サービスを使うユーザーが増加しているという(一部商品)。

有り難いことに阪急百貨店の化粧品売場は、仕事帰りのOLなどで5時以降は客足が途絶えない状況です。そのため、一方では、店舗での買い物に30分以上待つことが多く、お客さまにとってはとても不便な状況も発生しています。(西脇氏)

「Amazon Pay」の導入によって、隙間時間で買い物をするユーザーが増え、アフター5に店舗受取サービスを活用するOLなどの増加につながっているようだ。

阪急百貨店が展開している店舗受取サービス13時まで当日17時から
阪急百貨店が展開している店舗受取サービス

店舗の化粧品売り場などは、夕方の時間帯になると混雑し、待ち時間が30分ほどになることもあります。お客さまが待たずに買い物ができるように、店舗受け取りサービスを開始しました。今後、通勤中や昼休みにスマホで注文し、帰宅途中に店舗で商品を受け取る消費者は増えていくと思います。店舗受取サービスに加え、コンビニ受取など、外部と連携したインフラ整備も急務だと思っています。(野田氏)

野田氏は今後のオムニチャネルの展望を次のように語り、インタビューを締めくくった。

阪急百貨店のオムニチャネル戦略は道半ばです。今後、ウェブルーミングやショールーミングをシームレスに行えるようにしたいですし、ECサイトと実店舗のデータ統合やCRMも強化しなくてはいけません。そういうことを1つ1つ積み上げて、お客さまのお買い物体験の向上を図っていきたいと考えます。

阪急阪神百貨店オムニチャネル推進室 マネージャー ECシステム開発担当の西脇裕之氏(左)、阪急阪神百貨店オムニチャネル推進室 シニアマネージャー 兼 エイチ・ツー・オー スタイル代表取締役社長の野田雄三氏(右)
「Amazon Pay」の導入効果を踏まえ、実店舗でも簡単に注文できるようにしていきたいと野田氏は抱負を語っている

【関連リンク】

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ペイパルがクレカ不要の銀行口座経由の決済サービス、カード未保有者らのニーズに対応

7 years 8ヶ月 ago

PayPal Pte. Ltd.(ペイパル)は7月から、銀行口座とペイパル口座をひも付けることで、銀行口座経由でペイパルを利用できるようにする機能の提供を始める。

ペイパル決済の新たな機能は、銀行口座の振替機能を使用する仕組み。導入企業は、クレジットカードを持たないユーザーのネット通販、カードを利用したくないといった消費者ニーズに対応できるようになる。

従来、銀行口座からの振り込みには手数料がかかり、買い手側が負担するケースが多い。銀行口座経由でペイパルを利用できるようにする機能では、振込手数料はかからない。

企業側が負担する決済手数料は、クレジットカード決済の手数料と同率。月間のペイパル経由の売上高が1000万円の場合、売り上げに対して2.9%、1件あたり40円が決済手数料となる。

PayPal Pte. Ltd.(ペイパル)は、銀行口座とペイパル口座をひも付けることで、銀行口座経由でペイパルを利用できるようにする機能の提供を始める

EC企業が銀行口座機能を活用するメリット

対応銀行は、みずほ銀行、りそな銀行、三菱UFJ銀行、埼玉りそな銀行、三井住友銀行、三井住友銀行、ゆうちょ銀行。銀行口座からペイパル口座へのチャージはできない。

ペイパルの銀行口座決済はリアルタイム入金に対応。売り手保証制度も設け、未承認取引や商品・サービス未受領に基づくクレームなど、適用条件を満たした場合に損害を補償する。

また、継続課金や分割決済などにも対応する。ネット通販であれば主な利用シーンが定期購入ビジネス。クレジットカードを使いたくないために銀行振込で定期購入を申し込んでいた消費者場合、ペイパルの銀行口座経由を利用すれば、手数料の削減が期待できる。

「Peatix」を運営するPeatix Japanの共同創始者で代表取締役の岩井直文氏が会見に登壇。銀行口座振替の魅力について「ユーザーにとって大きなメリットだ」などと語った。

Peatix Japanの岩井氏が語ったペイパル銀行口座振替の魅力

Peatix Japanの岩井氏が語った銀行口座振替の魅力

7~8月にかけて順次、ペイパルユーザーのアカウントに銀行口座登録機能を対応していく。

ペイパルの銀行口座登録機能

銀行口座登録機能画面のイメージ

企業から個人への支払いを簡単に行う「受け取り」機能も

企業がペイパル口座へ簡単に支払いができるようにする機能も追加する。

個人ユーザーのペイパル口座(メールアドレス)と金額を指定するだけで、個人ユーザーに1回あたり10万円までの支払いができるようにする。

対応する銀行口座とオンライン連携することで本人確認を行い、1回あたり100万円までの支払いの受け取りや銀行口座への引き出しが可能になるという。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

「売れるネット広告つくーる」がIT導入補助金対象サービスに2年連続で認定

7 years 8ヶ月 ago

売れるネット広告社は6月25日、単品通販・EC向けのASPツール「売れるネット広告つくーる」がIT導入補助金対象サービスに2年連続で認定されたと発表した。

「売れるネット広告つくーる」を新規導入した場合、年間最大50万円分の補助を受けることができる。

「IT導入補助金」とは、経済産業省が推進する「サービス等生産性向上IT導入支援事業」により支給される補助金。ITツールの導入を支援することで、中小企業・小規模事業者等の生産性の向上を目的としている。

本補助金事業の対象サービスを導入した場合、費用の2分の1以内で下限15万円、上限50万円の補助金を受け取ることが可能。所定の条件に合致する中小企業・小規模事業者等が対象(一部例外条件もあり)。

現在実施中の二次公募の交付申請期間は、2018年6月20日(水)~8月3日(金)まで。

「売れるネット広告つくーる」は、Fusicと共同開発した単品リピート系商材向けのASPサービス。200社以上の通販・EC会社が利用している。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

4年でEC売上20億円超の「cyma-サイマ-」、スポーツサイクルの商品を拡充

7 years 8ヶ月 ago

自転車のECサイト「cyma-サイマ-」を運営するエイチームは6月22日、スポーツサイクル専門店「Y’s Road」を全国で38店舗展開しているワイ・インターナショナルと提携したと発表した。

「Y’s Road」で扱っているイタリアの自転車ブランド「Bianchi」「GIOS」を、「cyma-サイマ-」の取扱商品に追加。スポーツサイクルの品ぞろえを強化した。

「cyma-サイマ-」で注文した「Bianchi」「GIOS」の自転車は、「Y’s Road」の店頭で受け渡す。「Y’s Road」の店舗スタッフがスポーツサイクルの乗り方などを説明するという。

「cyma-サイマ-」を運営するエイチームはスポーツサイクル専門店「Y’s Road」を全国で38店舗展開しているワイ・インターナショナルと提携

「cyma-サイマ-」は取扱自転車を拡充する(画像は編集部がキャプチャ)

エイチームはワイ・インターナショナルと提携した理由について次のように説明している。

「cyma-サイマ-」はシティサイクル、いわゆるマチャリの販売に強みがあります。ワイ・インターナショナルと提携することで、スポーツサイクルのカテゴリーを強化できると考えています。(エイチーム広報)

エイチームは2013年12月に「cyma-サイマ-」を開設。国内外から仕入れた200種類以上の自転車を販売している。東海と関東、関西の3か所に物流倉庫を構え、整備士によって整備された完全組立自転車を顧客の自宅に届けている。2017年7月期のEC売上高は前期比64.7%増の20億100万円。

2018年7月期も売り上げを伸ばしており、2018年2~4月期(第3四半期)の売上高は四半期ベースで過去最高となる8億1200万円。通期のEC売上高は前期比24.9%増の25億円を見込んでいる。

国内における自転車の通販・ECは成長分野。自転車販売ショップ「サイクルベースあさひ」を展開する、あさひの2018年3月期のEC売上高は前期比43.9%増の37億2300万円(店頭受取を含む)だった。

【名古屋】ECスタート4年で売上20億円! エイチームの成長秘話など全7講演のセミナーイベント 7/6開催

ネットショップ担当者フォーラム/Web担当者Forumミーティング2018 in 名古屋

2018年7月6日(金)に「ネットショップ担当者フォーラム/Web担当者Forumミーティング2018 in 名古屋」を開催します。EC事業者さん、EC支援事業さんなどEC業界に携わる皆さんが抱えている課題や悩みを参加者で共有し、解決するための場です。

時間は11:00~17:20(受付開始10:30)で、名古屋駅からすぐ近くのJPタワー名古屋ホール&カンファレンスで開催します。

基調講演はエイチームさん。ラジオを使った新規顧客の獲得施策など、4年間の成長秘話を初めて明かします。ほかにも、Googleさんによる「検索最新情報 2018 ~MFI からスピード アップデートまで~」など、セミナー全体は全7講演になります。

最新の事例からECサイト運営のノウハウまで、成長のためのヒントが1日で得られる貴重な場です。ぜひ、この場でしか聞けない情報を、名古屋で聞いてみませんか?

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

注文方法の9割が「1:1トーク」! 野球ユニフォーム専門店のLINE@活用事例 | ある日突然、上司に「LINE@やって」と言われました。

7 years 8ヶ月 ago

消費者の好みのデザインで、オーダーメイドのシャツやパンツ、キャップを製作しているオリジナル野球ユニフォーム専門店「ファンゴ」。LINE@の「1:1トーク」機能を活用し、オーダーメイド商品の受注からデザイン決定などの業務工程を効率化・簡素化することに成功しています。代表の山田哲子さんにLINE@の活用方法についてお話を伺いました。

この記事のポイント
  • 野球チームだからこそLINEグループで共有しやすい
  • 注文方法の9割が「1:1トーク」経由
  • 「1:1トーク」でお客さまとの信頼関係を深められる

LINE@のやり取りが消費者との信頼構築に貢献

――「1:1トーク」を始めたきっかけを教えてください

プライベートでLINEを利用していたので、便利なことは知っていました。そんな時、競合他社さんがホームページに「LINE@はじめました」と掲載しているのを見て、乗り遅れてはいけないと思いスタートしたんです。

当初は、使い方も全く知らなかったんです。それまでは、電話やメールでのオーダーを実施していましたが、電話は詳細なデザインは伝わらないし、メールはやり取りに時間がかかっていました。お客さまから電話でメールアドレスを聞かれても、アドレスが間違ってしまうため、伝えるのも手間でした。

そこで、LINE@アカウントのプレミアムIDを取得(@fungo.jp)したところ、ビジネスに活用しても便利なことに気付いていきました。お客さまに伝えるとすぐに友だち登録してくれる、デザインを決めたり修正したりするやり取りも返事が早いんです。さらに、画像を送付したり、リンクを貼ったり、と便利なことだらけ。そして、積極的に「LINEでも注文ができます」とアピールしていくようになりました。

野球をプレーしている人たちは普段からメンバー同士でLINEグループを作り、LINEを使ったやり取りに慣れているため、「友だち登録をしてください」という声かけにも気軽に応えていただけます。新規の問い合せの入口は電話/メール/フォームですが、二次的に「もしLINEをやっていたら、友だち登録を先にしてくださいね」って伝えています。

実店舗がないため対面でやり取りができない分、LINE@を使って信頼関係を築くことができました。お客さまもストレートに要望を伝えてくれるし、やり取りもスムーズ。また、商材の特性上、相見積もりのためだけの問い合わせ(デザインと見積り)もありますが、「1:1」で即時のやり取りをすることで、コンバージョンにつながりやすくなったと感じています

オリジナル野球ユニフォーム FUNGOの代表・山田哲子さん
代表の山田哲子さん

――LINE@の運用の体制について教えてください

朝の8時半くらいから夜の8時半頃まで、私1人で運用しています。野球の試合や練習が土日にあるため翌日の月曜日、もしくはお客さまの仕事が終わる平日の夕方頃のお問い合わせが多いです。

当店は、実店舗がないオンラインショップです。「1:1トーク」なら電車に乗っていたとしても、お客さまと会話ができるのでとても便利。そのため、レスポンスは早くすると心がけているので、お客さまからの信頼感の獲得にもつながっています

――「1:1トーク」をどのように活用していますか?

「1:1トーク」でお客さまとのやり取りは、イメージカラーやデザインなどをヒアリングするところから始まります。最終デザインの決定後に送る見積書も「1:1トーク」です。野球チームの多くは、LINEでグループを作成しているので、代表者の方は当店とやり取りしたデザインの詳細や見積りなどをそのまま「コピー&ペースト」してチームのメンバーに共有しています。購入する側もとても便利なんですよね。

LINE@の「1:1トーク」機能
「1:1トーク」を活用したやり取り

注文方法の9割が「1:1トーク」経由

――利用前と利用後を比較していかがですか?

従来から電話やメールも併用していますが、今では最終的な注文方法の9割が「1:1トーク」です。デザインの細かなリクエストは、電話の話し言葉では伝わりません。そんな時は「いたずら書き程度で結構ですので、紙に描いて説明していただけますか?」とお願いすると、気軽に描いて写真を「1:1トーク」で送付してもらえます。このスピード感はメールにはありません。よって、初回のお問合せから、ご注文までの時間が短くなりました

以前は、メールで約1か月かかっていたものが、LINE@を利用したら3日で完了したこともありました。今は平均1~2週間でやり取りが完了できています。

また、デザインは何度も修正されることが多いのですが、修正を重ねていくうちに、前のデザインに戻されることもあります。「1:1トーク」なら、少しスクロールするだけで、前のデザインと今のデザインを比較できますので、お客さま側は、デザイン比較が簡単にできているかと思います。

私どもは、決定したデザインの見返しや、初回時から発注までの流れの再確認が、画面のスクロールだけでわかるところが、すごく便利で気に入っているところです。

――運用面で工夫していることや気をつけていることはありますか?

頻繁に寄せられる質問を簡潔なテンプレートにまとめて、「こちらは大事なことなので必ずお読みください」と伝えるようにしています。また、メールの文章のような長い文章にならないように気を付けていますね。ユニフォームのデザインはテキストだけでなく、画像を送付してわかりやすく伝えするようにもしています。

LINE@の「1:1トーク」がオリジナルユニフォームの販売を効率化している

「1:1トーク」でお客さまとの信頼関係を深められる

――これから「1:1トーク」をはじめる方へアドバイスをお願いします

ファンを獲得するためにさまざまなアイデアを絞っていると思いますが、「1:1トーク」の活用は、お客さまとの信頼関係を深めることにつながると思っています。上手にコミュニケーションを取ることで、お客さまの信頼を勝ち取り、本当の意味でのファンの獲得につながると考えています。

当店は、先にお金をいただいてから商品をお作りする受注製作のため、お客さまから信頼いただかないと商売が成り立ちません。「1:1トーク」は、顔を突き合わせることはできませんが、ちゃんとリアルの場で向き合ったのと同じくらいの信頼関係を築くことができると実感しています。

ショップ概要

LINE@運営チーム

LINE Business Partners株式会社

LINE@は、日本国内で月間7100万人が利用(LINE調べ、LINEアプリ月間アクティブユーザー 2017年9月末時点)するLINEのユーザー基盤と高い利用率を生かした、ユーザーへのダイレクトな情報発信やビジネス活用が可能な店舗・企業向けLINEアカウントです。

LINE@運営チーム

アリババが推進する「ニューリテール」時代の顧客体験とは? テクノロジー&データが牽引する小売の未来

7 years 8ヶ月 ago

新しいテクノロジーがニューリテールを牽引する。IT部門の価値は、ビジネスを徹底的に理解したうえで、イノベーションを提案すること。アリババクラウドのミッションは、テクノロジーを活用してリテールビジネスに変革を起こすことにある。そして、小売事業者と顧客Win-Winの関係をもたらす。我々は、そのためのテクノロジーとメソッドを提供できる(アリババクラウド ユニーク・ソング氏)。

Interop Tokyo 2018の最終日である6月15日、中国アリババグループでクラウド事業を展開するアリババクラウドのジャパンゼネラルマネージャー ユニーク・ソング氏が基調講演に登壇。アリババグループが推進し、すでに中国で広がりつつある「ニューリテール」の戦略と同社のミッションを語った。

ニューリテールの基盤はオンライン・オフライン・物流の融合

「ニューリテール」とは、2016年10月にアリババのジャック・マー会長が提唱した10年~20年先の未来に訪れるだろうリテールのコンセプト。簡単に言えば、テクノロジーとデータを駆使し、オフラインとオンラインが融合したリテールビジネスによって、より優れた顧客体験を届けること。同時に小売事業者のビジネス課題も解決する。

アリババグループが考えるニューリテールのモデルでは、オンラインとオフライン、物流、データ、テクノロジーなどのすべてを統合して小売りに活用する。消費者体験が中心にあり、「顧客」「商品」「店舗」間のビジネスモデルを再構築し、事業を成長に導く。

ニューリテールの基盤について語るユニーク・ソング氏。

消費者はネット通販の登場でいつでも買い物ができるようになったが、実際に商品を手にとって試せないなど、オンラインのUXは限られている。一方、実店舗を運営するには、常に一定の在庫やスタッフを確保しなくてはならなず、事業者にとってはコストが課題になる。アリババが描くニューリテールの未来では、テクノロジーによってこれらの課題を解決する。

2016年に発表されたニューリテールのコンセプトはすでに実現し始めている。

たとえば、タオバオが展開するブランド体験ストアでは、顧客はタオバオアプリでQRコード認証して入店する。店内にはセンサーが設置されており、商品を選んでゲートを通過するとアリペイで自動的に決済される。自動化されているため従来と比べて運営コストを抑えることができる。

また、店舗展開では出店計画が重要になるが、アリババにはどの地域でどんな商品がどれだけ売れたのか、データが蓄積されている。こうしたデータを使えば、通販事業者は適切な出店計画を立てることが容易になる。

アリババグループの生鮮食品スーパー、「盒馬鮮生(ファーマーションシェン)」もニューリテール戦略を象徴する店舗として注目されている事例だ。

盒馬鮮生のすべての商品は、バーコードをアプリでスキャンすると詳細を調べることができて、オンラインで配送注文することもできる(5km圏内なら最短30分で配送)。店舗で買った商品はレストランで調理してもらうことも可能。支払いはアプリと連携させたアリペイで行う(現金レジも少数ある)。

アリババのミッションはデータの商用化を助けること

続けてソング氏は、データドリブンなニューリテールのモデルについて、いくつかの例を紹介する。

今、旅行慣れした中国の訪日客は、銀座を訪れることはないという。なぜなら、多くの中国訪日客は友人やネットのクチコミを参考に集中して銀座を訪れるため、欲しいモノが手に入らないからだ。

中国の友人から日本で買い物をするのは大変だと聞く。欲しいモノがあっても売り切れているから、プロのツーリストは銀座にいくことはない。これは小売事業者(店舗)にとって損失です。しかし、業務・データ中枢を一元的につなぐことができれば、どこで何がどれだけ売れているのかを把握し、物流をダイナミックに変更して顧客に商品を届けることができる。

オンライン・オフライン・物流の融合がなければ、こうした課題を解決することは難しいだろう。

この他にも、「何千とあるドン・キホーテ店内の商品をアプリで確認できたらどうか」「スーパーに欲しい商品があるかアプリで音声検索できたらどうか」など、ニューリテール時代の顧客体験の例を示す。わざわざ個人情報を取らなくても、こうした問い合わせデータの蓄積から購買パターンを分析することも可能だという。

テクノロジーもニューリテールに重要な要素。「Tモール(天猫)」アプリでは、化粧品の試用イメージをAR技術で事前に確認できる。

アリババクラウドのミッションは、前述のように「テクノロジーを活用して、リテールビジネスに変革を起こすこと」であり、顧客のデータに直接触れることはないとソング氏は強調する。アリババグループは、2015年に「データは顧客の資産である」というデータ保護方針を発表。多くの企業に受け入れられており、GDPRにもいち早く備えるなど、世界標準のコンプライアンスニーズに対応している。

日本においても、国内データセンターを整備して顧客データを日本に格納するなど、以前から準備を進めてきている。顧客企業の資産であるデータの活用を支援していきたい、ソング氏は最後に語った。

我々は、これまで多くのプラクティスをつくってきた。ニューリテールについて、事業者自身が何を課題としているか理解しなくてはならないが、もしわからないのであれば、我々が最適なビジネスアプローチを定義して提言することもできる。クラウドベンダーとしてだけでなく、中立的なパートナーとしてみていただきたい。ビジネス革新の先には消費者体験の向上がある、ともに協力していきたい。

厳しいコンプライアンス基準について信頼性をアピールする。

池田真也

ネットショップ担当者フォーラム編集部

家電量販店の法人通販から、Web担当者Forumの前身である『インターネットマガジン』(2006年5月号で休刊)の編集部へ。休刊までの半年ほど雑誌編集を経験し、Web坦の立ち上げを機にネットマーケティングにかかわりはじめ現在へ。編集兼Web担当者。2017年末からネットショップ担当者フォーラムと兼任。

池田真也

メルカリの流通総額は直近12か月で3200億円、”レディース以外”を戦略的に強化

7 years 8ヶ月 ago

フリマアプリ「mercari」を展開するメリカリの2017年4月~2018年3月における国内流通総額(GMV)は、前年同期比58.3%増の3202億円だった。

GMVは「mercari」、ブランド品に特化したフリマアプリ「MAISONS(メゾンズ)」、本やCD・DVDなどに特化したフリマアプリ「カウル」を合計した金額。

主要なECマーケットプレイスの流通総額(GMV)

主要なECマーケットプレイスの流通総額(画像はメルカリの公表資料をキャプチャ)

2018年3月度の国内月間流通額は324億円。当月の月間アクティブユーザー(MAU)は1050万人だった。

2017年7月~2018年3月期累計(第3四半期累計)の国内GMVは2507億円で、米国を含めたGMVは約2676億円。現在の成長率を踏まえると、2018年6月期のGMVは3000億円の大台を突破する見通し。

メルカリの流通総額(GMV)推移

メルカリの流通額推移(画像はメルカリの公表資料をキャプチャ)

さらなる成長に向け、「mercari」は女性関連以外のカテゴリーを戦略的に強化している。

2018年1~3月期(第3四半期)の国内GMVは938億円で、カテゴリ別のGMVは次の通り。

  • 女性関連カテゴリー(アパレル、アクセサリー、その他レディース商品を含む) → 357億円
  • メンズ(アパレル、アクセサリー、その他メンズ商品を含む)→ 158億円
  • エンタメ→ 168億円
  • 家電・スマホ・カメラ→ 72億円
  • スポーツ・レジャー→ 53億円
  • その他→ 126億円

メルカリは女性関連以外のカテゴリーの戦略的な強化を進めている

カテゴリーごとの流通額(画像はメルカリの公表資料をキャプチャ)

2016年1~3月期からの年間平均成長率は、女性関連カテゴリーが45%だったのに対し、女性カテゴリー以外の成長率は65%。

「メルカリ」は2013年にサービスをスタートし、GMVは2015年6月期が630億円、2016年6月期は1420億円、2017年6月期は2480億円と急成長している。

流通総額、利用者ともに右肩上がりを続ける(画像はメルカリの公表資料をキャプチャ)

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

大阪北部地震でYahoo!ショッピングが出店者に配慮【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

7 years 8ヶ月 ago

6月18日に大阪府北部で発生した地震をうけ、Yahoo!ショッピングでは、「低評価率集計から全注文の評価を一定期間除外する」と同日中に発表しました。地震による出荷・配送の遅延を考慮したもので、出店者からは感謝の声が上がっています。

  1. 「Yahoo!ショッピング」の地震対応に出店者から称賛の声があがった理由

    出店者が「配送遅延を考慮した低評価レビューへの対応」「『Yahoo!ショッピング』のヘッダーでお知らせ」について称賛の声をあげた

    2018/6/19
  2. LINEで365日24時間の顧客対応を実現――業務の1/3を自動化する取り組みとは?

    LPガスの販売などを手がける北海道エア・ウォーターは、月間約2万5000件の問い合わせの内、3分の1を自動化できるとしている

    2018/6/21
  3. スタートトゥデイの前澤社長、田端氏らが語るZOZOグループの「成長戦略」「将来像」

    「ZOZO」グループのスタートトゥデイ・前澤友作社長、田端信太郎氏、スタートトゥデイテクノロジーズの金山裕樹社長、アラタナの濵鍋伸次社長が対談

    2018/6/18
  4. 景表法違反で2229万円の課徴金、サプリメントのEC会社が違法表示。アフィリエイトサイトにも波及

    根拠なく「飲むだけで痩せる」などと表示していたほか、不当な二重価格表示もあった

    2018/6/18
  5. 「希望する決済方法がない」ECサイトで7割のユーザーは離脱

    Paidyが実施したオンラインショッピングの決済に関する調査レポートで判明

    2018/6/21
  6. 「もの忘れ」「認知力」「記憶力」はアウト! 認知系健康食品の広告における注意点

    NGワード多数! 写真やイラストにも注意が必要な認知系健康食品(連載第41回)

    2018/6/20
  7. ネット通販の荷物、西日本地域を中心に配送遅延の可能性あり

    日本郵便やヤマト運輸、佐川急便といった配送キャリアは配送遅延の可能性について言及。上新電機やニトリでは商品の出荷に遅れが発生している

    2018/6/18
  8. ヤマトが「クロネコメンバーズ」連携のID決済「クロネコペイ」を開始、導入方法は?

    通販・EC事業者のECサイトにおいて「クロネコメンバーズ」の会員情報で決済ができるようになるID決済サービス「クロネコペイ」の提供を始める

    2018/6/15
  9. 千趣会、コメ兵が語る「LINEショッピング」を使って売上拡大を実現する方法

    千趣会は自社の「LINEショッピング」活用事例を解説、コメ兵は自社のOtoO戦略とLINE活用の狙いを説明した

    2018/6/20
  10. Amazonの1-Click注文特許失効が与える影響&モバイルECのCVR改善に期待が高まる理由

    アマゾンの「1-Click注文」の特許失効によって、多くの企業が新たなメリットを得ることができます

    2018/6/21

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    uchiya-m

    日銀が分析するECビジネス――物価への影響は? 実店舗との関係は? Amazonをどう見ている?

    7 years 8ヶ月 ago

    日本銀行(日銀)は6月18日、ネット通販が国内の物価に与える影響を調査した「インターネット通販の拡大が物価に与える影響 」を公表した。EC企業が配送センターを増やしていることが宅配コストの削減につながり、結果的に物価下押しに影響しているとの見方を示した。

    ECと実店舗の価格比較

    日銀は、ECの販売価格が相対的に低い理由として、実店舗を持たないことによるコスト削減効果があると推察。海外の調査結果を引用し、日本を含む10か国の多くでECの販売価格の方が実店舗よりも割安であることを紹介した。

    日本銀行(日銀)は6月18日、ネット通販が国内の物価に与える影響を調査した「インターネット通販の拡大が物価に与える影響 」を公表

    オンライン価格と実店舗価格(画像は日銀の資料をキャプチャ)

    物流網の整備が進むにつれ宅配の平均輸送コストが下がり、販売価格が下がりやすいとの仮説をあげた。

    米国でAmazonは配送センターの拠点数を増やすことで宅配の平均輸送距離を短縮し、配送コストを引き下げてきたとする先行研究を踏まえ、日本におけるEC企業の配送センターの設置状況を調査した。

    都道府県別にみたAmazon 配送センター(FC)からの平均輸送距離
    都道府県別にみたAmazon 配送センター(FC)からの平均輸送距離 2010年末(画像は日銀の資料から編集部がキャプチャ)
    都道府県別にみたAmazon 配送センター(FC)からの平均輸送距離
    都道府県別にみたAmazon 配送センター(FC)からの平均輸送距離 2018年末(画像は日銀の資料から編集部がキャプチャ)
    ※都道府県ごとの距離は、各都道府県の人口重心と現在存続しているとみられる最寄りの配送センターの直線距離。配送センターの設置時期については、報道情報などから推定。報道情報等では計画段階にあるとされる北海道の配送センターが2018年末までに開業されると仮定。最も濃い赤は、その都道府県内に配送センターが所在。その次に濃い赤は、別の都道府県だが100km以内に配送センターが所在。薄い赤は、100km超 200km以内に配送センターが所在。

    その結果、日本でもAmazonの配送センターからの平均輸送距離の短縮が進んでいることが確認されたという。

    また、他のEC企業を含め倉庫の建築が近年大幅に増加し、輸送距離の短縮がEC企業のコスト競争力を高めることに寄与してきたとの見方を示した。

    Amazon配送センター(FC)から の平均輸送距離の日米比較

    Amazon配送センターからの平均輸送距離の日米比較(画像は日銀資料をキャプチャ)

    国内物価への影響は?

    日本の消費者物価指数(CPI)は、 原則としてECの販売価格を対象外としている。日銀は、ECの価格変動自体がCPIに直接影響を与えるわけではないとしているが、「インターネット通販の拡大を受けて競争環境が変化すれば、既存の小売企業の一部が対抗措置としての値下げを行うことで、結果的にCPIで計測される物価が下押しされる可能性はある」と指摘した。

    その上で、ネット通販の支出額が増えている日用品や衣類の物価をみると、食料品などに比べて弱めに推移していることが確認できるとしている。

    今後、ECは物価にどのような影響を与えるか

    日銀はEC市場の今後の展望を踏まえ、物価に与える影響を次のように予測している。

    • 女性の労働参加が進むもと で、共働き世帯の増加傾向が続くとみられることなどから、インターネット通販のさらなる拡大を通じて既存の小売企業を取り巻く競争環境が一 段と厳しくなる可能性がある。
    • 人手不足を背景とする物流コストの増加は、インターネット通販企業のコスト面での競争力を弱めることを通じて、既存の小売企業との競争環境を緩和させる方向に作用する可能性がある。
    • これまでコスト削減に寄与してきた配送網についても、充実化の余地が少なくなってきていることも考えられる。
    • 競争の結果として業界内での淘汰が進み、インターネット通販業界における一部企業の寡占度が大きく高まれば、インターネット通販企業の価格設定行動が変化する可能性もある。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    アパレルの自社ECと「ZOZOTOWN」の在庫連携を実現、クラウドECプラットフォーム「ebisumart」

    7 years 8ヶ月 ago

    クラウド型のECサイト構築システム「ebisumart(エビスマート)」を展開するインターファクトリーは6月20日、ファッションECサイト「ZOZOTOWN」のフルフィルメント支援サービス「aratana gateway(アラタナゲートウェイ)」との接続を開始したと発表した。

    「エビスマート」で構築した自社ECサイトの在庫データと「ZOZOTOWN」の在庫データを一元化する。どちらかのショップには在庫が残っているのに他方は在庫切れになるといった事態を防ぐ。

    「aratana gateway」は自社ECサイトとZOZOBASE(ZOZOTOWNの倉庫)の在庫データを一元管理するほか、ECに関連する業務をアラタナに委託できるサービス。

    「ebisumart」で構築したECサイトが「aratana gateway」を利用すると、在庫データの一元化に加え、物流や撮影、採寸、カスタマーサポートといったフルフィルメント業務をアウトソースできる。

    「ZOZOTOWN」での販売実績やユーザーの商品閲覧傾向、購入者データを自社ECサイトの運営に活用することも可能。

    「ebisumart(エビスマート)」を展開するインターファクトリーはファッションECサイト「ZOZOTOWN」のフルフィルメント支援サービス「aratana gateway(アラタナゲートウェイ)」との接続を開始

    自社ECと「ZOZOTOWN」の在庫連携イメージ

    6月19日に「アラタナゲートウェイ」を導入した女性アパレルブランドのメイウッドは次のようにコメントしている。

    以前にも自社ECサイトを運営しておりましたが、効率的な在庫運用や商品データ作成のスピード感など課題も多かった為、一時期運営をストップしておりましたが、今回その課題が改善できると考え、導入を決定いたしました。今後は、ZOZOTOWNとも差別化を図り、よりブランドの特徴を出し、客単価アップを目指す事で、EC全体の売上規模を拡大していきたいと考えています。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    セブンイレブンの宅配「セブンミール」が音声注文に対応、「Google アシスタント」と連携

    7 years 8ヶ月 ago

    セブン‐イレブン・ジャパンは6月18日、弁当や惣菜などの宅配サービス「セブンミール」において、音声認識による注文受付を都内2600店舗で開始した。

    Googleが提供している人工知能搭載の音声認識アシスタント「Google アシスタント」のスマホアプリで注文を受ける。商品の受け渡しは店舗受け取りのみ。店舗のレジで会計する。

    「セブンミール」の利用者の約6割は60歳代以上という。音声による注文方法を追加することで、若年層顧客の取り込みを狙う。

    スマートフォンに「Google アシスタント」アプリをダウンロードして起動、「セブンミールにつないで」と呼びかけてから、音声と画面操作で注文する。音声注文の取扱商品は約30種類。7月2日から約50種類に増やす。

    「セブンミール」の音声注文フロー

    サービスを利用するには、セブン&アイグループのECサイト「オムニ7」の会員登録とセブンミールの店舗登録が必要。

    「Google アシスタント」を活用した注文は2018年4月から、都内40店舗で試験的に実施していた。都内2600店舗での利用状況を分析し、対象地域の拡大を検討する。

    なお、セブン&アイ・ホールディングスの2018年2月期連結決算によると、「セブンミール」の売上高は前年比0.5%減の265億4800万円だった。

    「Google Home」での注文にも対応予定

    セブン&アイ・ホールディングス広報によると、今後はGoogleの家庭用音声認識デバイス「Google Home」でも注文できるようにする予定。

    「Google Home」は「Google アシスタント」を搭載しており、ユーザーは声で検索や音楽の再生、予定管理などを行える。

    米国では「Google Home」を活用した音声注文によるショッピングが拡大。食品などの宅配サービス「Google Expressプログラム」に参加している店舗などが商品販売を始めている。

    Googleはショッピング分野の開拓を強化しており、「Googleショッピング」の新たな機能として、検索エンジンや「Google Express」「Google アシスタント」「Google Home」に商品情報を掲載し、商品購入までをサポートする売上課金型の広告商品「Shopping Action(ショッピングアクション)」などを展開している。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    LINEで365日24時間の顧客対応を実現――業務の1/3を自動化する取り組みとは?

    7 years 8ヶ月 ago

    北海道でLPガスの販売などを手がける北海道エア・ウォーターは6月20日、LINEのチャットボットを活用したカスタマーサポートサービスを開始した。

    LPガスや灯油を使用する顧客からの保守点検の申し込み、ポイントサービスの手続きなどの問い合わせに対し、LINEで24時間365日対応する。

    北海道エア・ウォーターはLINEのチャットボットを活用したカスタマーサポートサービスを開始

    LINEで24時間365日対応を実現

    保安点検や開栓などの作業依頼はLINE上で完了。ガスコンロの使い方を問い合わせた顧客に対しては、チャットボットが使い方の画像を表示したり、説明ページに誘導したりする。

    北海道エア・ウォーターはLINEのチャットボットを活用したカスタマーサポートサービスを開始

    保安点検や開栓などの作業依頼はLINE上で完了

    問い合わせの内容に応じてオペレーターも対応する。

    これまで電話を中心に行ってきた顧客サポート業務をLINEでのやり取りに移行することで、月間約2万5000件の問い合わせの内、3分の1が自動化できると見込んでいる。保安業務や顧客管理の効率化も期待できる。

    消費者は北海道エア・ウォーターのLINEアカウントを友達登録すると、カスタマーサポートサービスを利用できる。

    トランスコスモスが自動応答システムを開発

    北海道エア・ウォーターの自動応答システムを構築したのはコールセンター大手のトランスコスモス。

    トランスコスモスが独自に開発したプロダクト「DEC Connect(デック コネクト)」がハブとなり、トランスコスモスが提携する米国Reply, Inc.のbot構築プラットフォーム「Reply ai」と「LINE ビジネスコネクト」、日本オラクルの「Oracle Service Cloud」が接続。LINE上で問い合わせに対応する。

    「LINEビジネスコネクト」はLINE社が公式アカウントの各種機能を企業向けにAPIで提供し、各企業がカスタマイズして活用できるサービス。

    「LINE ビジネスコネクト」を活用すると、LINEユーザーへの一方通行のメッセージ配信だけでなく、特定のユーザーに対して最適化されたメッセージを送り分けることができるようになる。企業の持つ既存のデータベース、自社システムとLINEアカウントを連携させることで、顧客管理(CRM)ツール、業務ソリューションツールとしての利用も可能になる。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    Amazonの1-Click注文特許失効が与える影響&モバイルECのCVR改善に期待が高まる理由 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    7 years 8ヶ月 ago

    アマゾンの「1-Click注文」の特許が2017年に失効し、競合企業には新しい機会が生まれました。モバイルでのカート離脱率の減少が一番大きなメリットになるでしょう。

    1990年代中盤からAmazon(アマゾン)の成長に大きく寄与してきた革新的な「1-Click注文」の特許は、2017年9月に失効しました。「1-Click注文」の特許だけがアマゾンの成長に寄与してきた理由ではありませんが、数あるマーケットプレイスのなかでエッジを立たせ、早い段階から継続的な成長を遂げる一因になっていました。

    特許が失効した今、多くの人が「アマゾンや他のEC事業者は、次に何を仕掛けてくるのだろう?」という疑問を持っていることでしょう。

    「1-Click注文」が重要だった理由

    初期のECビジネスにおいて、アマゾンの「1-Click注文」は非常に便利で、利用者の信頼を集めていました。アーリーアダプターたちがオンラインショッピングの利便性と期待値を向上させるための方策を探っている段階で、住所や支払い情報を保存しておくことがオンラインでの買い物に便利であり、所用時間も短くなるという事実を彼らに提示したのです。

    「1-Click注文」のおかげでアマゾンへの信頼感、ひいてはEC企業全般への信頼感が生まれました。消費者がプライバシーに関わる情報を第三者と共有し、小売事業者がそれらを保存して、購入のたびにその情報を呼び出すことを可能にしたのです。

    アマゾンでは「1-Click注文」が当たり前になっていますが、消費者が「1-Click注文」を利用したことで、他のEC企業にも革命的な大変化をもたらしました。

    1997年に提供開始された「1-Click注文」。今後、さまざまなプラットフォームで同様の仕組みが実装される可能性がある(編集部が画像を追加)。

    アマゾンがさらに進化するための考え得る戦略

    もちろんアマゾンは、さまざまなプラットフォーム上で引き続き「1-Click注文」ボタンを使用することができます。「1-Click注文」機能を今まで通り利用することは可能ですが、その技術をコントロールできなくなると同時に、アップル社など他社へのライセンシングフィーから得られた収益もコントロールできなくなります。

    アマゾンの成功要因の1つは、買い物を簡単にして、利用者の負担を減らす戦略に一貫して注力していることです。事実、アマゾンは革新的な「1-Click注文」を開発してから、購入プロセスの簡素化のための技術をいくつも生み出しています。

    Amazon Dash(アマゾンダッシュ)のボタンは、「1-Click注文」を物理的な生活空間に置けるようにしたもので、スマートフォンやPCにアクセスすることなく特定の商品を注文することが可能です。Amazon Echo(アマゾンエコー)は、アマゾンダッシュよりもより広くECの可能性を広げ、音声アシスタントのAlexa(アレクサ)を使ってさまざまな商品が買えるようになっています。

    このような展開を見れば、アマゾンが買い物を魅力的で、シンプルかつ簡単にするソリューションを見出そうとしていることがわかるでしょう。アマゾンが今後も、消費者の使いやすさを考えたプラットフォームを開発し、業界を揺るがす新しいイノベーションを起こし続けることを考えると、「1-Click注文」の特許失効はまったくと言っていいほどアマゾンには影響がないのです。

    特許失効で得をする競合他社

    アマゾンの「1-Click特許」失効により、会社の規模に関係なく、多くの企業が新たなメリットを得ることができるようになります。最も大きなメリットは、カート離脱率が高いモバイルの世界で実感できるでしょう。モバイルコマースでは、フォームや支払い情報記入に時間がかかるため、カート離脱率が90%から95%になることもあります。

    ショッピングカートでのカート離脱率に関する世界平均値(Barilliance調査)
    カート離脱率(カゴ落ち率)の世界平均値やデバイスごとの平均値。モバイルでの世界的なカート離脱率の平均値は77.8%(画像は編集部が調査会社Barillianceの『Black Friday 2017 Cart Abandonment Stats』の資料から追加)。

    モバイル利用が増加しているにもかかわらず、多くの消費者はいまだにデスクトップやラップトップのPCを利用して買い物をするのです。ECソフトフェアのデベロッパーたちが効果的にモバイル向けの「1-Click注文」をプラットフォームに追加すれば、現在の状況を大きく変えることができるはずです。モバイルデバイスからの買い物がもっと簡単になれば、カート離脱率は改善されるでしょう。

    Instagram(インスタグラム)やFacebook(フェイスブック)といったソーシャルメディア企業や、それらの企業と提携している小売事業者たちも、特許失効によって大きな利益を得ることができるでしょう。SNSのサイトから、小売事業者のホームページに見込み客を誘導する際に必要ないくつものステップも、「1-Click注文」を使えば省略することができます。フェイスブックもインスタグラムも、すでにマーケティング用のプラットフォームとして広く利用されていますが、「1-Click注文」を使えば、商品購入が大きく増えるようになります。

    デメリットとしては、ソーシャルメディア企業がこれらの機能を持つことによって、小売事業者が人質に取られてしまう可能性があることです。ソーシャルメディア企業は広告費を釣り上げ、大きな売上マージンを要求するかもしれません。アマゾンの特許失効により、最初に大きなインパクトを感じるのはソーシャルメディアになるでしょう。

    Snapchat(スナップチャット)はすでに、Shoppable Augmented Reality(編注:ARカメラから購入サイトに誘導できる広告主向けの新機能)で「1-Click注文」を実装し、利用者がアプリから直接購入できるようにしています。小売企業はソーシャルメディア企業と提携し、フォトフィルター広告を出せば、消費者に自社サイトに訪問してもらったり、アプリを変えてもらったりすることなく関連商品を購入してもらうことが可能です。

    このようにコンテンツにひも付いたサービスを提供することにより、プラットフォーム、小売事業者、消費者の間にある種の絆を生み出すことができ、いつも利用しているアプリを使って購入に至らせるきっかけになります。このスナップチャットのアプローチを真似る企業がすぐに出てくるでしょう。

    小売事業者にとってのハードルは、複数の事業者が同じようなデータを入手できるようになるため、購入データのエッジが鈍くなってしまうことでしょう。たとえば、さまざまな百貨店が同じ顧客データを保有することになる、ということです。Macy's(メイシーズ)が保有している特定の顧客データは、KOHL'S(コールズ)が持つ同顧客のデータと違う部分もあるかもしれませんが、重複部分が出てきます。そうなると、細分化して商品をオススメしにくくなるのです。他社と差別化するためには、目的をはっきりさせ、使える機能とワークフローを精査して、競合他社のなかで目立つ必要があります。

    「1-Click注文」の独占終了がもたらす新たな可能性

    特許失効によって、「1-Click注文」が広く採用にされるようになり、市場もそれに対応せざるを得なくなります。これは、アマゾンのような巨大EC企業に対抗できるよう、ソーシャルネットワークを再構築する機会なのです。

    Google(グーグル)は、クロームから直接購入できるような検索機能を開発できるかもしれません。理論的には、消費者がクロームの検索バーに打ち込み、アレクサに頼むときのようにグーグル検索が商品をオーダーすることが可能です。「購入」という言葉と一緒に商品名を打ち込めば、クロームに保存された支払いデータを使って、アレクサに頼む時と同じように、スムーズで簡単な支払いプロセスを実現することができます。

    グーグル、フェイスブック、インスタグラムなどの先進的な企業は、イノベーションを起こし、小売事業者が消費者により簡単にリーチできるような方法論を見つけることができるでしょう。

    「1-Click注文」の特許失効で、アマゾンの独占は終わりましたが、同時にアマゾンや他の小売事業者がこの技術を利用して、新しい可能性を切り開いていく新たな時代が来たとも言えるのです。

    Internet RETAILER

    世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

    Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

    Internet RETAILER

    「希望する決済方法がない」ECサイトで7割のユーザーは離脱

    7 years 8ヶ月 ago

    EC向け後払い決済サービス「Paidy」を展開するPaidyが実施したオンラインショッピングの決済に関する調査レポートによると、ネット通販利用時の際に希望する決済手段がなかった場合、7割以上のユーザーはそのECサイトを離脱することがわかった。

    ECサイトに希望する決済方法がなかった場合の行動について質問したところ、「他のサイトで購入する」は55.4%、「オンラインショッピングでの購入自体をやめる」は16.3%だった。合計71.7%はそのECサイトから離脱している。

    「希望と異なる決済方法で購入する」を選んだのは27.5%。

    ネット通販利用時の際に希望する決済手段がなかった場合、7割以上のユーザーはそのECサイトを離脱する

    ECサイトに希望する決済方法がなかった場合の行動について

    オンラインショッピングで買い物をする際に最もよく利用する決済方法を質問。「クレジットカード」が圧倒的で72.6%。「前払い」は5.9%、「代金引換」は5.4%、「後払い・翌月払い」は2.7%。

    普段利用しているショッピングサイトで「後払い・翌月払い」を使いたいか質問したところ、「利用すると思う」は31.2%、「どちらとも言えない」は26.0%、「利用しないと思う」は42.8%。

    オンラインショッピングで買い物をする際に最もよく利用する決済方法

    オンラインショッピングで買い物をする際に最もよく利用する決済方法

    決済手段別の認知度は「クレジットカード」(97.7%)、「代金引換」(93.9%)、「電子マネー・プリペイド」(87.3%)が上位。

    「後払い・翌月払い」の認知度は50.2%で、Paidyが2017年に実施した同様の調査と比較して5ポイント以上増加しているという。

    決済手段別の認知度

    「Paidy」はメールアドレスと携帯電話番号の入力だけで完了する決済サービス。事前の会員登録は不要。クレジットカードがなくてもECサイトで買い物ができる。本人確認はショートメールか自動音声案内による認証コードで実施。決済した代金は、翌月まとめてコンビニ払いや銀行振込、口座振替で支払う。

    調査概要

    • 調査名:お買い物に関するアンケート
    • 調査方法:インターネット調査
    • 調査対象:18歳~59歳の男女のうち、半年以内にオンラインショッピングを利用した人
    • 調査期間:2018年3月22日~3月27日
    • 発表日:2018年6月14日
    • 有効回答数:1034人

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    JA全農がecbeing子会社に出資、農畜産物のECモール「JAタウン」の事業拡大へ

    7 years 8ヶ月 ago

    全国農業協同組合連合会(JA全農)は6月18日、ECサイト構築システム「ecbeing」を展開するecbeingの子会社に出資したことを明らかにした。

    JA全農が運営する農畜産物などのECモール「JAタウン」の業務全般をecbeingの子会社に委託。ecbeingと連携して「JAタウン」の事業拡大を図る。

    JA全農が出資したのは、ecbeingの100%子会社だった「ふるさとサポート」。2018年3月末に出資を行い、発行済株式の49%を取得。「ふるさとサポート」は6月8日付で社名を「全農ECソリューションズ」に変更した。

    全農ECソリューションズは「JAタウン」のシステム構築やサイト運用、顧客対応業務、出店者支援などを手がける。資本金は2000万円。

    全国農業協同組合連合会(JA全農)は6月18日、ECサイト構築システム「ecbeing」を展開するecbeingの子会社に出資

    「全農ECソリューションズ」が運営する「JAタウン」(画像は編集部がキャプチャ)

    「JAタウン」はJA全農が運営するインターネットショッピングモール。全国の農協や生産者などが農畜産物や特産品を販売している。2001年10月開設。出店数は98店舗、会員数は約36万人(2018年年6月時点)。

    Ecbeingは10年間、「JAタウン」のシステム構築や運用管理を受託しているという。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    スマホで使うECサイトは「楽天市場」「Amazon」が5割以上で拮抗

    7 years 8ヶ月 ago

    視聴行動分析サービスを提供するニールセンデジタルが実施したスマホECに関するユーザー調査によると、2018年4月度にスマホで利用されたオンラインショッピングサイトは「楽天市場」と「アマゾン」が56~57%で拮抗している。

    スマホでの利用率が高いオンラインショッピング上位3サービスは「楽天市場」(57%)、「アマゾン」(56%)、「Yahoo!ショッピング」(36%)だった。

    オークション/フリマサービスでは、「Yahoo! オークション」が25%で最も高い。2位は「メルカリ」(23%)、3位は2018年2月に「フリル」と統合した「ラクマ」(11%)。

    スマホからのECサービス アクティブリサーチ

    スマホからのECサービス アクティブリサーチ

    年齢別で見ると、18~24歳女性はオンラインショッピングのアクティブリーチで「ZOZOTOWN」が3位。25-34歳女性のオークション/フリマサービスの1位は「メルカリ」だった。

    スマホからのECサービス アクティブリサーチ属性別

    スマホ利用者はPCの3~4倍

    2018年4月度におけるデバイス別のECサービス利用者数(上位3サービスの合計)は、オンラインショッピングではスマホが5142万人、PCは1674万人。スマホとPCは約3倍の開きがある。

    オークション/フリマサービスではスマホが2749万人、PCは683人。スマホはPCの約4倍の水準。

    利用時間シェアはオンラインショッピングとオークション/フリマサービスのどちらもスマホが圧倒的に高い。

    スマホ、PCからの各ECサービスの利用者数、利用時間シェア

    スマホ、PCからの各ECサービスの利用者数、利用時間シェア

    調査概要

    ニールセンデジタルがPC版インターネット視聴率情報「Nielsen NetView(ニールセン ネットビュー)」、スマートフォン視聴率情報「Nielsen Mobile NetView(ニールセン モバイル ネットビュー)」のデータをもとに、2018年4月の日本におけるオンラインショッピングサービスとオークション/フリマサービスの利用状況を発表した。

    Nielsen NetViewは、日本全国に4万人以上のオンライン視聴者パネルを構築し、データを収集、報告している。職場にも2200人以上のパネルを構築。

    Nielsen Mobile NetView は日本全国の8000人(iOS、Android 各4000名)の調査協力モニターから取得するアクセスログ情報を元に作成している。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章
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