ネットショップ担当者フォーラム

「SHOPLIST」は規模拡大を優先――「売上最大化に投資し利益は出しません」と宣言

7 years 9ヶ月 ago

ファッション通販サイト「SHOPLIST」を運営するクルーズは、ECやオンライントラベルなどクループの流通額が1000億円を超えるまで、単年度の利益の全額を投資に回す計画を発表した。

事業規模を拡大することが長期的な利益の最大化につながると判断。短期的な利益の確保よりも市場シェア拡大を優先する。現在の売上高が約210億円の「SHOPLIST」は、年率30%以上の成長をめざす。

クルーズは、ECやオンライントラベルなどクループの流通額が1000億円を超えるまで、単年度の利益の全額を投資に回す計画を発表

クルーズは規模拡大を優先する(画像はIR資料を編集部がキャプチャ)

米Amazonが短期的な利益確保よりも成長への投資を優先していることを引き合いに出し、「SHOPLIST」の市場シェア拡大を優先することがクルーズの最終的な利益率向上につながると指摘。利益の全額を投資する理由について、IR資料で次のように説明している。

10億を1年で使っても2億ずつ5年かけて使っても使う金額は同じです。同じ金額を投資するなら我々はスピードを優先し、今後は全ての利益を売上拡大に投資します。

ゲーム事業売却で2018年3月期は減収減益

クルーズの2018年3月期における連結売上高は、前期比10.6%減の254億8600万円だった。営業利益は同65.5%減の7億2500万円、経常利益は同66.9%減の7億200万円、当期純利益は同96.7%減の1億500万円。

ゲーム事業の大半を売却したことなどが影響し、売上高と利益が減少した。2019年3月期からEC事業の強化と、ECに次ぐ第二・第三の柱の創出に取り組んでいる。

「SHOPLIST事業」の2018年3月期における売上高は、前期比12.6%増の214億5500万円だった。

「SHOPLIST」の売上推移

「SHOPLIST」の売上推移(画像はIR資料を編集部がキャプチャ)

中期事業方針として、「SHOPLIST」の年間ユニーク購入者数500万人、1人あたりの年間購入金額2万円をめざす。

年間ユニーク購入者数は2018年3月期の第4四半期時点で約160万人。計画を500万人に設定した根拠として、日本国内の16~45歳の総人口約4600万人のうち、11%にあたる500万人は達成可能と判断したと説明している。

「SHOPLIST」のクルーズが掲げる年間ユニーク購入者数の推移と今後の計画

「SHOPLIST」の年間ユニーク購入者数(画像はIR資料を編集部がキャプチャ)

年間購入金額の計画は、「SHOPLIST」における1回あたりの平均購入金額が約5000円であることから、顧客が春夏秋冬の季節ごとに年4回買い物することで達成できるとしている。

年間ユニーク購入者数と年間購入単価を目標に設定した理由として、リピート率を先に改善することで新規ユーザーの定着率が上がり、効率的に売り上げを伸ばせることをあげている。

「SHOPLIST」のクルーズが掲げる年間ユニーク購入購入金額の推移と今後の計画

「SHOPLIST」の年間購入金額(画像はIR資料を編集部がキャプチャ)

中期事業方針を達成するため、2019年3月期は配送日数の短縮や、キャンセル・返品に関する問い合わせ件数の削減に取り組む。

「SHOPLIST事業」の売上高は4年で2倍以上に拡大した。四半期ごとの売上高は約40億~62億円で推移しており、2018年3月期はすべての四半期で前年同期を上回った。

通期のプロモーション費用の売上対比は16.1%。第4四半期にプロモーション費用が増えた影響で、理想値(設定時点での理想の値)を2.6ポイント上回った。リピート率改善の兆しが見えたことから、プロモーション費用の増額に踏み切ったとしている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

[CtoC-EC市場2017まとめ]フリマアプリは4835億円、オークション全体は1.1兆円

7 years 9ヶ月 ago

個人間のEC(CtoC-EC)市場が拡大している。

経済産業省が2018年4月にまとめた「電子商取引に関する市場調査」によると、フリマアプリの2017年における推定市場規模は前年比58.4%増の4835億円。CtoCアプリが本格的に利用され始めた2012年から5年で、市場規模は5000億円近くまで拡大した。

経済産業省が2018年4月にまとめた「電子商取引に関する市場調査」のフリマアプリの2017年における推定市場規模

フリマアプリの推定市場規模(単位:億円) 

ネットオークションのBtoC-ECの市場規模は同3.2%増の3569億円。事業者による販売(BtoB)も含めたネットオークション市場全体は、同3.2%増の1兆1200億円となっている。

事業者による販売(BtoB)も含めたネットオークション市場全体は、前年比3.2%増の1兆1200億円

ネットオークションの推定市場規模(単位:億円)

経産省はネットショップ(BtoC-EC)によるリユース品販売額を約2600億円と推計。店舗にけるリユース品の販売額は約1兆円、自動車・バイク・原付バイクのリユース市場は約2兆円と試算した。

過去1年間で不要となった製品の推定価値は、自動車・バイク・原付バイクを除いて推定7兆6254億円に達していることから、モノの有効活用の意識が一層高まればリユース市場も拡大すると予想している。

リユース市場の全体像

リユース市場の全体像

各社のCtoCアプリの市場規模は?

CtoCアプリ大手の流通額は拡大を続けている。楽天が2017年12月期決算で公表した実績値では、CtoC事業の年間流通総額の規模は約1400億円(2017年12月度の流通総額から参照)という。

メルカリはCtoCアプリ「メルカリ」の月間流通額を100億円以上としている。

GMOペパボが運営するハンドメードマーケットアプリ「minne」の2017年の年間流通額は約102億だった。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

中小企業のECサイト運営がうまくいかない理由は、初期段階の判断ミスに有り | 竹内謙礼の一筆啓上

7 years 9ヶ月 ago

世の中の企業を「大企業」「中小企業」「零細企業」の3つに分類すると、「大企業」と「零細企業」は比較的ECサイト運営がうまくいく傾向にあります。

「零細企業」は経営者自身がeコマースに精通しており、組織も小さいので末端の社員にまで情報が行き渡り、正しい判断ができます。

また、「大企業」はECサイト運営を子会社や外部の企業に外注できるので、結果的にeコマースを運営するのは規模の小さい“零細企業”となり、正しく運営されているケースが多いと言えます。

しかし、ちょうど真ん中にあたる「中小企業」の場合は、ECサイトが正しく運営されていないケースが多いのではないでしょうか。今回はなぜ中小企業のECサイト運営がうまくいかないのかを掘り下げて考えてみたいと思います。

ほとんどの兼業EC企業はeコマースを理解していない

もちろん、eコマースを専業にしている中小企業であれば、企業規模に関係なくうまくいっているケースが多いのですが、私の経験上、従業員数が50人~300人くらいの企業がeコマースを本業として取り組まない場合、なぜかECサイト運営がおかしな方向に向かっていることが多いのです。

まず、ECサイトを本業としていない中小企業の経営者の99%はeコマースのことをよく理解していないといってもいいと思います。本を読んだり人の話を聞いたりして、なんとなくは理解しているとは思いますが、ECサイト運営は実経験で学ぶノウハウが多いために、ECサイト運営が本業ではない経営者は「eコマースがわからない」という状況から脱することが困難です。

社長「eコマースってわからないな……」

そうなると、経営者は自分自身がECサイトを運営するのではなく、自分の部下にやらせようとします。営業部、販売部、制作部と同じような感覚で、「ネット販売部」「直売部」のような部署を作り、そこの担当者に任せます。

しかも、経営者は自分のわからない仕事を、いきなり見ず知らずの人間に任せる度胸はありません。自分が一番信頼できる部下にやらせて「安心したい」というところがあります。自分が見込んでいる部下ならば、「自分のわからない仕事でも裏切ることなく必ず実績を作ってくれるだろう」という信頼感もあります。

しかし、ここが一番大きな判断ミスとなります。大抵の場合、その部下がeコマースに精通していることはないからです。むしろ、危機意識は中小企業の経営者よりも低くなるので、ネットビジネスに対する情報量や知識はさらに乏しくなります。

社長「eコマースってわからないな……」
ナンバー2「eコマースってわからないな……」

そのようなレベルの低い担当者がECサイト運営の責任者になると、一緒に仕事をする制作会社も当然、レベルの低いスタッフを抱える会社になってしまいます。

仮にECサイト運営に精通したホームページ制作会社と仕事をしたとしても、担当者がeコマースに詳しくないとわかれば、どんな業者であれ、多少の手抜きはしますし、見積りで高い金額を請求するようになります

なぜなら、担当者がネットビジネスの知識と経験がないとわかれば、仕事を一生懸命やろうと手を抜こうと、それを判断できない相手では、評価されることがないからです。報酬が変わらない仕事を一生懸命やるほど、下請けの制作会社には余裕がありません。

社長「eコマースってわからないな……」
ナンバー2「eコマースってわからないな……」
制作スタッフ「この人、わかってないな……」

これはネットビジネスに限ったことではありませんが、常に知識のない人がお金を巻き上げられてしまう構造は、昔からあるのです。

ダメな構造を修正できなくなる理由

このようなダメな構造が一度成立してしまうと、修正するのはなかなか困難です。社内は誰もネットビジネスに詳しくないので、ECサイトが正しく運営されているのかどうか、社内では誰も判断できません

仮に「自社のECサイト運営は間違っているのではないか?」と気付いた社員がいたとしても、担当者は自分が間違った仕事をしていることを隠したいので、その正しい意見を全力で握り潰しにかかります

「そんな社員がいるはずがない!」と思われる経営者の方もいるかもしれませんが、中小企業のサラリーマンはそれほどお人好しではありません。「自分の評価は下がってもいいから、会社の売上が伸びる選択をして欲しい」などと考える社員はいません。特に中小企業の場合、自分の社内評価が給与やポジショニングに直接影響があるので、正しい意見を受け入れるよりも保身を優先してしまうのです。

パートナーになっている制作会社も、新しい担当者に代わってしまうと自分たちが切られてしまう可能性があるので、現担当者と一緒になって正しい意見を全力で潰します。そして、その会社のECサイトは間違った方向性に進み続けてしまうのです。

社長「それ正しいの?」
ナンバー2「正しいですよ!」
制作スタッフ「正しいですよ!」

また、間違ったことを正しいことに変えようとすると仕事量が増えます。給料は変わらないのに、あえて大変になることを選択するサラリーマンは滅多にいません。そのような物理的な問題も中小企業が間違ったECサイト運営を続けてしまう要因の1つと言えます。

このような構造ができあがっていると、経営者が「これからはうちの会社もECサイト運営に力を入れるぞ!」と声高に叫んでも、うまくいくことはほぼ100%ありません。担当者の選択が間違っているので、何をやってもうまくいくはずがないのです。商材や手法以前の問題です。

私のような外部の専門家から見れば、会社の金をドブに捨てているようなECサイト運営は多々あります。方向性を正そうと思っても、社内評価を下げられたくない担当者と、仕事の契約を切られたくない制作会社に阻まれるケースも少なくありません。

間違ってしまった企業ができることとは?

では、すでに間違った方向に進んでいる中小企業のECサイト運営は、どうすれば良いのでしょうか。

1つはすべての仕事を外注に投げてしまうことです。自社で判断せず、すべての判断をECサイト運営のプロにお願いするのです。その方が、素人集団よりも正しい判断をする可能性ははるかに高いでしょう。

また、その場合は経営者直属の業務にしてしまったほうが良いと思います。経営者の耳に入ってくる情報に担当者のバイアスがかかっていては、結果的に間違った判断をしかねないからです。

理解しておいてほしいのは、無知なECサイト運営担当者と一緒に仕事をしたいという優秀なECサイト運営者はいないということです。どんなにお金を積まれても歌の下手な歌手と優秀なプロデューサーが仕事をしたくないのと同じです。ストレスになる仕事をわざわざやりたがる優秀な人材というのは、この世の中には存在しないと思った方が良いでしょう。

経営者やECサイト担当者は、戦略を考える以前に、まずは正しい情報がしっかりeコマース事業に注入されるような組織作りに注力するべきでしょう。

竹内 謙礼

有限会社いろは 代表取締役

竹内 謙礼(たけうち・けんれい)

1970年生まれ。大学卒業後、出版社に勤めた後に観光牧場に転職。企画広報担当を経て2004年に経営コンサルタントとして独立。楽天市場、ビッダーズ等で多くのネットビジネスの受賞履歴あり。また、千葉文学賞等の小説、エッセイでも数々の受賞暦を持つ。

大企業、中小企業のコンサルティングはもちろん、サイドビジネスや起業に対しての販促、営業、人材教育のアドバイスを行い、特に実店舗のキャッチコピー制作とネットビジネスへのコンサルティングには定評がある。また、低価格の会員制コンサルティング「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、180社近いコンサルティング指導を日々行っている。

販促、企画、会計、投資の書籍執筆の他、新聞や雑誌等でも連載を持っており、ラジオのパーソナリティとしても活躍。商工会議所や企業での講演、企業での人材教育等、経営コンサルタントとして精力的に活動している。NPO法人ドロップシッピング・コモンズ理事長。著書多数(詳しくはこちら

竹内 謙礼

フェリシモのジリ貧脱却策――「規模の経済は終了。顧客との継続的な関係性が生命線」 | 通販新聞ダイジェスト

7 years 9ヶ月 ago

この10年、売上高の減少傾向が続いているフェリシモ。地方自治体向けの支援事業など、これまでとは毛色の違う取り組みも始めているが、中核となるのは色・柄・デザインの違う商品が毎月1回届くコレクション(定期便)事業。しかし、近年は消費者がデザインを選べる商品の数を増やすなど、試行錯誤が続いている。売り上げ減に歯止めをかけるべく、新たに打ち出したのが「クラスター戦略」。じり貧脱却に向けた次の一手とは。

フェリシモの2018年2月期連結業績は、売上高が前期比5.2%減の292億8500万円、営業損益は8億5900万円の黒字(前年同期は4億9900万円の赤字)、経常損益は9億1500万円の黒字(同4億9300万円の赤字)、当期損益は9億9600万円の黒字(同75億4800万円の赤字)だった。17年2月期は物流センターの減損損失を計上していたため、減価償却費が減少したほか、広告費などの経費見直しにより、販管費が前年同期比12.5%減少したことで、黒字に転換した。

フェリシモの業績

ただ、売上高は前期も減収。顧客数は、商品CMとタイアップしたキャンペーン施策やウェブに注力した販売活動が奏功し、新規顧客は前期を若干上回る獲得実績に。ただ、継続顧客が減少したことで、コレクション事業全体の売り上げが減少した。19年2月期の業績予想は、売上高が前期比3.2%増の302億1500万円、営業利益は同39.8%減の5億1700万円。配送関連コスト上昇が響き減益となる見通し。

同社では近年、売り上げを大きく減らしており、5年前と比較すると約3分の2まで落ち込んでいる。10年前の08年2月期には、売上高が549億円あったことを考えると深刻だ。主力のコレクション事業において、顧客減が止まらない状況が続いていた。

これを受けて、同社では17年2月期、ファッションアイテムを中心として、消費者がデザインを選べるジャストワン(指定買い)で購入できる商品の数を増やす方針に切り替えた。しかし、「やってはみたものの、当社の強みとはリンクしないという感覚があった」(宮本孝一執行役員)。コレクションの弱点である返品率は下がったものの、継続購入率が低下したことで売り上げが落ち込み、17年2月期は二桁減収となってしまった。

そこで、同社では前期途中から方針を再転換。「顧客と継続的に毎月つながるコレクション事業において、独自の価値を提案していくのが強みと痛感し、一旦切った舵を元に戻した」(宮本執行役員)。そして、新しい方針として打ち出すのが「クラスター戦略」だ。

これは「ニッチではあるが確実にファンがいる商品やサービスを立ち上げる」というもの。ニッチなだけではなく、新しい切り口からの価値提案を行うという。例えば「フェリシモ猫部」は猫好きを対象とした事業だが、他社にはない、ユニークな切り口といえる。宮本執行役員は「こうした個人の喜びの源になるニーズをしっかりと切り取って、そこからマーケティングを展開していきたい」と話す。さらには、物販だけではなくサービス提供による収入も増やしていく。「猫部」であれば、猫のための保険を提供するなどといったものだ。

とはいえ、ネット販売の世界では、ニッチな需要にマッチした通販サイトが無数にある。こうした競合に打ち勝ち、存在感を示すにはどうすればいいのか。宮本執行役員は「クラスターを設計する上で重視しているのは『フラッグ』を立てること。『こんな社会を作りたい』というフラッグを立てた上で、クラスターを築いていく。顧客に対して、一緒になって未来づくりに参加する機会を提案していきたい」と話す。

例えば「猫部」は「殺処分される猫を1匹でも救いたい」という理念があり、「猫と人間が共に幸せに生きることができる社会を作りたい」という理想につながる。そのため、販売する商品には基金がついており、さらには、猫の譲渡会などのイベントも定期的に開催している。

こうした接点を活用し、「顧客と販売者という関係性を超えた関係を構築することで他社との差別化を進めたい」(宮本執行役員)。神戸市内にある「デザイン・クリエイティブセンター神戸」内に同社のスペースを展開しており、イベント開催などを実験的に行っている。今後は、積極的に顧客との交流会やセミナーといったイベントを開催していくという。

衣料品事業についてはこれまでとは立ち位置を変える。具体的には「衣料品だけを販売するようなブランドから脱却し、『フェリシモ的な価値観』を世の中に訴えるにはどうあるべきかという原点に立ち返る」(同)。例えば主力ブランドの「イディット」であれば、「AかBを選びなさい」と言われてきた女性たちに対して「AとBを両方選ぶ生き方もある」と提案していくのだという。「イディット的な服」を販売するだけではなく、「イディット的な旅行」や「イディット的なオフの楽しみ方」など、ファッションアイテム販売以外のサービスを展開しながら、「イディット的な価値」が楽しめるクラスターに育てる狙いだ。

フェリシモの主力アパレルブランド「EDIT(イディット)」
主力ブランド「EDIT(イディット)」

事業整理はしない

近年、大規模な事業整理を進める総合通販が出てきているが、宮本執行役員は「そうした考えはない」と断言する。すでにこの数カ月、離脱顧客が想定より少ないトレンドが続いており、これは「クラスター戦略が部分的に機能してきた成果ではないか」(宮本執行役員)。ようやく売り上げの下げ止まりがみえてきたようだ。

自前主義で事業を進めてきた同社だが、今後はM&Aや他社との提携も積極的に行う。宮本執行役員は「新しいクラスターの種になりそうな事業を手掛ける企業、サブスクリプション(定期)型のビジネスモデルを手掛ける企業、特定のテーマで一定の顧客を抱えるメディアやコミュニティーサービスを手掛ける企業、海外販路の開拓に役立つ企業という4つの切り口から検討したい」と話す。

同社では、クラスターを500個作ることを目標としているが、現段階でのクラスターは約20個。自社だけで500のクラスターを作るのは困難なため、外部との連携に活路を見出す。同社では、培ってきたノウハウやインフラなどを活用した支援事業を新規事業として立ち上げており、最初は同社の機能を外部企業に開放して使ってもらい、その後は一緒にクラスターを作っていく、と段階を踏んで協業を進めていくという。

また、現在のターゲットである30~50代女性向けだけでは限界があることから、新たな顧客層開拓も進める。すでに、若者向けのファッションブランドとして「MEDE 19F」を立ち上げているほか、シニア層向けファッションも強化する方針。加えて、マタニティーの領域も重要視しており、幅広い年齢層をカバーすることでライフタイムバリューの向上を図る。また、海外向け事業についてはパートナーを探している段階だが、それ以外でも越境ECを強化する。

クラスター1個あたりの売上高は10億円程度を想定している。クラスターの数を増やすことで、売り上げを積み重ねていく状況を作るのが目標で、宮本執行役員は「そうなれば結果として業績も成長軌道に乗るのではないか」と語る。

紆余曲折を経て、「ニッチ分野」における顧客との関係性強化に活路を見出すフェリシモ。独自の世界観に基づく商品にはかねてより定評があるが、継続率低下に悩んできた経緯があるだけにMD改革をどれだけスピード感を持って進められるかがカギになりそうだ。

【宮本執行役員に聞く今後の戦略】「得意な領域に時代がシフト」“2次拡散”で新規獲得

今後のクラスター戦略などを宮本孝一執行役員に聞いた。

フェリシモの宮本孝一執行役員
宮本孝一執行役員

――今後の方向性について。

規模を追い求める経済は終わったと思う。今後重要になってくるのは関係性を重んじた経済であり、顧客とどれだけ継続的に付き合えるかが生命線になる。現に、ネット動画サービスなどを中心に、サブスクリプション型のビジネスモデルがどんどん出てきている。当社はコレクションというスタイルで、こうしたビジネスを昔から手掛けてきた特殊な通販会社だ。当社が得意な領域に時代がシフトしてきているという感覚を持っている

――コレクションを重視する戦略に戻す。

「当社の売上高がこの10年、シュリンクしていた理由の一つとして挙げられるのが、カバーしている領域が狭くなっていったことだ。例えば、売上高が大きかった頃は子供服の分野が非常に強かったし、フェアトレード商品を扱う事業をやっていたり、左利きの人向け事業があったり、さまざまな領域をカバーしていた」

「現状の当社はカバーしている領域が以前に比べるとかなり狭くなっている。それを、これから新しいクラスターをどんどん作っていくことで、もう一度『面』を広げていきたい

――新規顧客の獲得策は。

「これまで通りカタログとインターネットが中心となるが、加えて考えていきたいのが2次拡散、つまり顧客から発信してもらうことだ。顧客に参画してもらい、その後に発信したくなるようなコンテンツが必要になるだろう。最近は従来型の広告メディアの反応が悪くなっており、届かない領域が増えている。そこを個人のSNSなどを使った2次拡散で埋めていく。猫部の商品などはSNSでも非常に人気があるが、まずは認知してもらうことが重要で、そこから長期的につながることができる関係性を育んでいきたい」

――衣料品の主力ブランド「イディット」について。

「『家庭か仕事か』など、いちいち選ぶ必要はない。『本当は両方選びたい』と思っている女性が生きやすい社会を作ろう、というのがイディットのフラッグだ。ファッションアイテム販売以外のサービスも展開したい」

「一貫した価値の中で事業の収益モデルを広げていく。フラッグが不透明だと価格競争だけになり、当社に勝機はない。フラッグを確立するのはもちろんのこと、ユニークであること、顧客から見て本気であると分かってもらえることも重要だ。クラウドファンディングなども活用しながら、顧客に参画してもらい、ブランドから生まれる価値観に基づいた社会を作っていきたい

――今後のクラスター戦略は。

「クラスターの数を増やすことで売り上げを積み重ねていく状況を作るのが目標で、結果として業績も成長軌道に乗るはずだ。ただ、あまり無理にクラスターを拡大するのは良いことだとは思っておらず、ビジネスのことだけを考えて投資していくのは、すでにあるコミュニティーを破壊することにつながる可能性がある。クラスターに属する顧客のことを考えて、そのスペースを守るためのマネージをすることが大切だと思う」

通販新聞

6/1福岡開催。アンファー、ふくや&オイシックスドット大地、越境ECモール「ドコデモ」成功事例など全7講演

7 years 9ヶ月 ago
本イベントのお申込受付は終了いたしました。
多数のお申込ありがとうございました。
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ファン作り、ブランディング戦略など顧客コミュニケーションを学ぶ1日

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ネットショップ担当者フォーラム、Web担当者Forumでは、地域におけるeコマース市場の現状と課題を把握し、その方策を導くため、「ネットショップ担当者フォーラム&Web担当者Forumミーティング2018 in 福岡」を開催します。

基調講演
「スカルプD」で知られるアンファーのダイレクトマーケティング戦略とは
講師
アンファー株式会社
マーケティング本部
本部長
吉田 南音
株式会社アンファー
特別講演
国内拠点型の越境ECモール 「ドコデモ」 出店企業の成功事例を一挙公開!
講師
株式会社ベガコーポレーション
ドコデモ事業部マーケティンググループ
グループマネージャ
川井田 将城
株式会社ベガコーポレーション
パネルディスカッション
通販・EC戦国時代を勝ち抜くための策&生き残り策(オイシックスドット大地、元JADMA柿尾、ふくやが登壇)

パネリスト

  • 株式会社ふくや
  • システム業革プロジェクト
  • 部長
  • 平山 高久
株式会社ふくや
  • オイシックスドット大地株式会社
  • アライアンス/グローバル本部
  • マネージャー兼ファウンダー
    (カラビナテクノロジー株式会社 代表取締役社長)
  • 福田 裕二
オイシックスドット大地株式会社

モデレータ

  • 合同会社柿尾正之事務所
  • (元公益社団法人日本通信販売協会理事)
  • 柿尾 正之

今回の基調講演は、LINE@やLINEショッピングなど、LINEを使った顧客とのコミュニケーションをテーマにLINE藤井執行役員が登壇。

ゼネラルセッション、クロージング講演では、フェリシモのファン作り、Twitterビジネス活用、ヤッホーブルーイングのブランド戦略など顧客コミュニケーションについてさまざまな角度からお話いただきます。

そのほかにも、ECサイトの成功事例、CRM戦略、解析、決済、アプリについて講演など盛りだくさんの内容でお届けする1Dayセミナーです。

ネット通販、デジタルマーケティングに関わる全ての方にお役立ちの情報満載です。 あなたも、お知り合いをお誘い合わせのうえ、ぜひご参加ください。

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ご来場プレゼント

ご来場プレゼント1

参加者の方にはアンファー株式会社提供によるDou AS10、Danhoru、Johorichのサンプル商品ををご用意しております。
数に限りがありますので、お早目に会場にお越しください。

Dou AS10
Dou Danhoru
Dou Johorich

ご来場プレゼント2

当日、主催者アンケートにお答えいただいた方に下記をお渡しします。

EC物流最前線 送料値上げ時代を勝ち抜くためのヒント20選

  • 発行:インプレス
  • 発売:2017年10月31日
  • 定価:本体1,350円+税
EC物流最前線 送料値上げ時代を勝ち抜くためのヒント20選
スポンサー
  • アマゾンジャパン合同会社
  • 株式会社プラスアルファ・コンサルティング
  • 株式会社ヤプリ
  • 株式会社ロックオン

開催概要

イベント名
ネットショップ担当者フォーラム&
Web担当者Forumミーティング2018 in 福岡
日時

2018年6月1日(金)
セミナー:11:30~18:00(受付開始11:00)
懇親会 :18:30~20:00  ※有料

場所
福岡県福岡市中央区天神2丁目5-55 アーバンネット天神ビル 5F(地図
交通アクセス
西鉄福岡(天神)駅から徒歩2分
地下鉄空港線天神駅から徒歩5分
地下鉄七隈線天神南駅から徒歩5分
JR博多駅から天神まで地下鉄で5分
福岡空港から天神まで地下鉄で11分
天神バスセンターから徒歩3分
参加費
セミナー(事前登録制)
主催
株式会社インプレス ネットショップ担当者フォーラム
協賛企業
  • アマゾンジャパン合同会社
  • 株式会社プラスアルファ・コンサルティング
  • 株式会社ヤプリ
  • 株式会社ロックオン
特別協力
  • 九州ECミーティング
  • 一般社団法人ウェブ解析士協会
  • 一般財団法人ネットショップ能力認定機構
定員
120人
このページのURLhttps://netshop.impress.co.jp/event/201806fukuoka
お問い合わせ
株式会社インプレス イベント事務局
TEL:050-3356-0787
受付時間 10:00~18:00(土・日・祝日を除く)

タイムテーブル※講師・講演内容は予告無く変更される場合があります。予めご了承ください。

11:30~12:20
基調講演
「スカルプD」で知られるアンファーのダイレクトマーケティング戦略とは
講師
アンファー株式会社
マーケティング本部
本部長
吉田 南音
吉田 南音
セッション概要

「スカルプD」をはじめ、健康食品、サプリメントなど予防医学にまつわる商品を発売しているアンファー。

印象的なCMを行う一方で、2017年アンファーが注力したのが、ダイレクトマーケティング、CRM、顧客とのコミュニケーションです。

・リピート率をどうやって引き上げたのか
・定期購入してくれる顧客をどのように獲得し、育成していったのか
・アンファー製品にロイヤルティを持ってくれるファンをどのように作っていったのか

マスプロモーションとダイレクトマーケティングを融合させた戦略をご紹介いたします。

プロフィール

東海大学卒業後、2010年にアンファー株式会社に入社。
入社後、広告、ECサイト、CRM、モール、マーケティングの部署を経験。
2017年4月に部長に就き、ブランド、WEB、コールセンターの統括を行っている。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け

内容のレベル感への補足

小規模店舗の方、モール店舗の方の参考にもなると思いますが、商品力のある企業の顧客とのコミュニケーション作りに関心がある方向けです。

参加対象者

Eコマースを運営するマネージャークラスの方、そのマネージャーの右腕となる方

受講するメリット

顧客とのコミュニケーション、組織作りに課題を持たれている方、リピート率をあげる施策を考えられている方にとって参考になる内容です。

続きを読む
12:30~13:10
ランチセッション軽食をご用意しています。
成長するECサイトが続々とアプリを導入する理由とその効果
株式会社ヤプリ
講師
株式会社ユーザーローカル
取締役COO
渡邊 和行
渡邊 和行
-->
13:20~14:00
講演1
Amazon Payが実現する買いやすいECサイトの事例とコネクテッドコマースの世界
講師
アマゾンジャパン合同会社
Amazon Pay事業本部
営業部 部長
成田 建介
成田 建介
セッション概要

「Amazon Pay」はAmazon以外のEコマースサイトでもお客様がAmazonアカウントで簡単にログインし、お支払いできるサービス。
導入ECサイトでは新規会員獲得やコンバージョン率の改善などにその効果が表れています。
本講演では「Amazon Pay」の導入メリットや最新の導入事例をご紹介します。
また、オンラインだけでなく実店舗やAlexaを使った音声での決済におけるAmazon Payのソリューション=コネクテッド・コマースの世界もご紹介します。

プロフィール

2007年11月アマゾンジャパン株式会社入社。セラーサービス事業本部にて、Amazonマーケットプレイスの事業者様へ向けたサポート業務を担当。
2016年よりAmazon Pay事業の営業責任者として、「Amazon Pay」の日本での拡大をリードし、現在に至る。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け

参加対象者

自社ECサイト運営責任者・運営担当者、ソリューションプロバイダー、ECサイト開発者

受講するメリット

最新の決済サービスに関する情報が得られる、EC売上向上のヒントが得られる

こんなニーズや悩みにこたえられる内容です

新規顧客獲得、コンバージョン率向上

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14:10~14:50
特別講演
国内拠点型の越境ECモール 「ドコデモ」 出店企業の成功事例を一挙公開!
講師
株式会社ベガコーポレーション
ドコデモ事業部マーケティンググループ
グループマネージャ
川井田 将城
川井田 将城
セッション概要

2017年6月にプラットフォーム機能を公開して以降、導入企業が増加中の越境ECモール。商品数は約6万点、アプリDL数は世界46万を突破し毎月成長中。出店企業では月商3,000万円を突破した店舗が誕生、更に月商1000万円を突破する店舗がここ数か月で続出した。モール全体としての海外マーケティング手法ならびに出店社とともに行った海外販売施策を本セッションを受講頂く皆様に役立つようにご説明させて頂きます。

プロフィール

2007年 明治大学政治経済学部卒業後、 国内某大手広告代理店、データマーケティングの大手コンサルティング会社を経て、webマーケティングの集客から売上構築、引いては組織開発等、多岐に渡るコンサルティング実績を持つ。2015年4月より、株式会社ベガコーポレーションにて、越境ECモール事業のドコデモを立上げ、成功に向け、世界を相手に多国籍のメンバーと共に日々奮闘中。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け、モール店舗向け、 その他

内容のレベル感への補足

EC事業者様向けの内容をメインにご説明させて頂きます。

参加対象者

海外販売を検討中のメーカー様 小売業様

受講するメリット

海外向けの販路拡大・マーケティングレベル強化の施策検討中の方々へお役に立つ内容となります。

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15:00~15:40
講演2
成長通販450社から学ぶ、収益UPのためのCRM活用術
~最先端のアパレル、化粧品通販事例を大公開~
講師
株式会社プラスアルファ・コンサルティング
執行役員 カスタマーリングス事業部 副事業部長
山崎 雄司
山崎 雄司
セッション概要

ECが成長するために、顧客を知り、顧客に響く施策を実践する「CRM戦略」の強化は必須です。
本講演では、成果を出すための「CRM戦略」について、国内トップとなる成長通販400社の実績がある最新CRM/MAツール「カスタマーリングス」のデモを交え、LINEやWeb接客、オムニチャネル展開など最新のMA活用事例を解説します。

プロフィール

大学卒業後、大手テレマ会社を経て2011年株式会社プラスアルファコンサルティング入社。
一貫してCRMの推進をライフワークとし活動を続けており大手から中小にわたる様々な企業向けに電話やwebによるマーケティング支援/CRMプロジェクトを経験。
そのノウハウを生かし数多くの通販企業向けに、データマイニング/テキストマイニングなどIT技術を駆使したデータ活用から、マーケティング現場の付加価値を向上させるMAツールの企画・推進に従事している。
また、オウンドメディアにおいて、「マーケティングオートメーションLAB」として業界トレンドも執筆中。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け、モール店舗向け、 その他

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15:50~16:30
講演3
業界シェアNo.1のアドエビスが語る「マーケター1,000人への調査で判明したWebプロモーションのリアルシリーズ 2018 Spring~広告費が“増えた”企業と“増えない”企業の決定的な違いとは?~」
講師
株式会社ロックオン
マーケティング部
部長
デ スーザ・リッキー
デ スーザ・リッキー
セッション概要

広告効果測定市場で圧倒的シェアNo.1(42.9%、2017年度予測)*を誇るアドエビスがマーケターに調査する「リアル」シリーズ第2弾。今回の調査では「広告費が3年前と比較して増えたグループ」と「増えていないグループ」で集計し「差」を分析。結果、明日から使えるかもしれない「大きな違い」を発見するに至りました。数字は会場のみの公開となっております。ぜひ、ご聴講ください(*出典:ITR「ITR Market View:メール/Webマーケティング市場」広告効果測定市場:ベンダー別売上金額シェア)

プロフィール

Web制作会社でディレクター/企画営業の経験を4年積んだあと、特定企業のブランディングを行うため大手通信企業に転職。通算10年以上のマーケティング実務経験を持ち、同社在籍時にはWeb経由獲得数を数倍に伸長させた。2017年3月より株式会社ロックオンに参画し、アドエビスのマーケティングに従事。複数の担当業務で前月比150~700%成長を記録。6月より現職。

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け

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16:40~18:00
パネルディスカッション
通販・EC戦国時代を勝ち抜くための策&生き残り策(オイシックスドット大地、元JADMA柿尾、ふくやが登壇)
パネリスト
株式会社ふくや
システム業革プロジェクト
部長
平山 高久
平山 高久
プロフィール

1990年株式会社ふくや(福岡市博多区に本社を置く、辛子明太子の製造メーカー)に入社。
主に通信販売・商品企画・システム企画を担当し、現在に至る。
公益社団法人日本通信販売協会(JADMA) 理事・単品通販部会 部会長

パネリスト
オイシックスドット大地株式会社
アライアンス/グローバル本部
マネージャー兼ファウンダー

カラビナテクノロジー株式会社
代表取締役社長
福田 裕二
福田 裕二
プロフィール

1995年に株式会社ニッセンへ入社。2000年よりeコマースに携わり、ニッセンオンラインの売り上げを27億円 → 300億円まで牽引。2009年にOisixに移る。EC事業本部副本部長として新規獲得とLTV向上を推進。リクルートとのJVである、ごちまるを立ち上げ、その後人事室長、ソリューション事業部副部長として他社ECをコンサルティング。

2015年から、オイシックスを兼務しつつ、カラビナテクノロジー株式会社を立ち上げ。システム開発をメインに現在30名体制で、ECのシステム受託開発を行っている。

好きなことは、新規立ち上げ。これまでにやったことないことするのは大好き。あとはお酒。塩をツマミに飲む派。

モデレータ
合同会社柿尾正之事務所
(元公益社団法人日本通信販売協会理事)
柿尾 正之
柿尾 正之
プロフィール

マーケティング会社にて小売業・外食産業等のリサーチ・コンサルティング業務に従事。
1986年4月、公益社団法人日本通信販売協会(所管:経済産業省)に入局。
おもに調査、研修業務を担当。主任研究員、主幹研究員を経て、理事・主幹研究員。2016年6月、退任。
現在、企業顧問、社外取締役。関西大学大学院商学研究科、東京国際大学商学部講師(非常勤)。
日本ダイレクトマーケティング学会理事。著書に「通販?不況知らずの業界研究?」(共著:新潮社)等多数

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け

内容レベル

大規模店舗向け、中規模向け、小規模店舗向け

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高嶋 巌

セミナー「アフィリエイターを味方につけて売上を拡大する集客方法」5月17日 東京・墨田区

7 years 9ヶ月 ago

5月17日、墨田区の国際ファッションセンターで「アフィリエイターを味方につけて売上を拡大する集客方法」が開催される。

アフィリエイト広告の使い方やネットショップ担当者がやるべき運用施策、アフィリエイターとの付き合い方など、元運用担当者でありASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)担当者の経験を持つ鈴木氏が、事例と体験を交えて売上拡大につながるコツをレクチャーする。

開催概要
  • 第82回月例勉強会 鈴木珠世氏セミナー「アフィリエイターを味方につけて売上を拡大する集客方法」
  • 2018年05月17日(木)18:30~20:30
  • 会場:東京都墨田区横網1丁目6番1号[地図
  • 受講料:4,000円(会員)、6,000円(一般) ※共に税込
  • 定員:24名
  • 主催:国際ファッションセンター株式会社
詳細・申し込み
uchiya-m

カスタマイズもできる定期購入システム「たまごリピートNext」、3か月無料のキャンペーン

7 years 9ヶ月 ago

定期購入に特化したショッピングカート「たまごリピート」を提供するテモナが、カスタマイズも可能な新たな定期通販用ショッピングカート「たまごリピート Next」の3か月無料提供キャンペーンを始めた。

2018年5月1日から2018年5月31日の期間に「たまごリピートNext」を申し込んだ顧客が対象。

「たまごリピート Next」は定期購入、頒布会、ステップメール、ページ一体型購入フォーム、電話受注システムといった機能を実装。既存製品「たまごリピート」では対応できなかった通販における課題を解決するため、新システムとして2018年4月にリリースした。

APIによりCRMや倉庫など外部システムと連携が可能で、画面や機能などを個別にカスタマイズできる。年商100億円以上の事業者にも対応する。

「たまごリピート Next」の連携イメージ

「たまごリピート Next」のAPI連携イメージ

既存の「たまごリピート」は今後数年で順次「たまごリピートNext」に移行・統合する。既存製品からデータを移行する際は、テモナが提供する移行専用ツールを使う。

テモナでは、今後も各種特別キャンペーンを継続して企画するとしている。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

楽天の国内EC流通総額は11%増の8576億円【2018年1Qまとめ】

7 years 9ヶ月 ago

楽天の2018年1~3月期連結業績(第1四半期)における国内EC流通総額は、前期比11.4%増の8576億円だった。成長率は前年同期(2017年1~3月期)と比べて1.3ポイント減少した。

楽天の

国内ECの流通総額推移(画像は編集部がIR資料からキャプチャ)

国内EC流通総額は「楽天市場」「楽天トラベル」「楽天ブックス」「楽天マート」「楽びん」「フリル」「ラクマ」などのほか、楽天ダイレクトなどの流通額を合算した金額。

2016年にスタートした「スーパーポイントアッププログラム」(SPU、エントリー不要でポイントを最大7倍付与する施策)への参加サービスの拡充(Rakutenブックス、Rakuten BRAND AVENUEなど)といった施策が、流通総額の伸長につながったとしている。

楽天の河野奈保氏(常務執行役員兼ECカンパニー プレジデント)は「SPUによって休眠ユーザーが再び楽天のサービスを再び使うようになった」と説明。休眠顧客の掘り起こし、LTV(顧客生涯価値)の向上にも寄与しているとした。

「スーパーポイントアッププログラム」(SPU)でサービス間の利用が加速

「SPU」施策によって他サービスとのシナジーが生まれたとうい(画像は編集部がIR資料をキャプチャ)

人気ブランド500以上を取扱う楽天のファッション通販サイト「Rakuten BRAND AVENUE」の流通総額が同37%増と高成長を維持していることも要因。

なお、国内ECの営業利益は164億円で前年同期比8.3%減だった。楽天ダイレクトなどの直販事業、CtoC事業の「ラクマ」で実施している手数料無料施策といった戦略投資がマイナス要因。

楽天は直販ビジネスの拡大を進めている

楽天は直販ビジネスの拡大を進めている

「楽天市場」の流通総額に占めるモバイル比率(スマホ、タブレット、フィーチャーフォンの合計)は66.5%で前年同期比3.7ポイント上昇した。

2018年3月末時点の楽天市場の出店店舗数は、前年比1258店舗増の4万5860店舗。楽天カードの決済比率は拡大基調で、55.8%だった。

楽天市場流通総額における楽天カード決済比率

「楽天市場」の流通総額における楽天カード決済比率(画像は編集部がIR資料からキャプチャ)

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

ベルメゾンの利用客にDM送付で新規ユーザー獲得を支援、千趣会とFIDが連携

7 years 9ヶ月 ago

千趣会とECシステムの開発を手がけるFIDは5月8日、千趣会の法人向けのダイレクトメール(DM)発送サービス「ベルメゾンダイレクトメールプロモーション」を活用し、DMの効果測定や追加発送を自動で行える新サービスを開始した。

DMを使ってカゴ落ちユーザーにリマインドするなど、売上拡大につながるマーケティング施策を実現。活用するEC企業の新規顧客獲得を支援する。

FIDのマーケティングオートメーションツール「MOTENASU(モテナス)」と「ベルメゾンダイレクトメールプロモーション」を提携してサービスを構築した。

FIDと千趣会が連携、法人向けのダイレクトメール(DM)発送サービス「ベルメゾンダイレクトメールプロモーション」を活用し、DMの効果測定や追加発送を自動で行える新サービスをスタート

新サービスのフロー

「ベルメゾンダイレクトメールプロモーション」は、千趣会の通販「ベルメゾン」を利用する約1500万人の顧客基盤を活用したDM送付サービス。クライアントの希望に合わせて、年齢や性別などの条件で送付先をセグメントできる。

「MOTENASU」と連携した新サービスでは、DMに顧客専用のQRコードを印刷する。QRコードにアクセスしたユーザーのウェブサイトの滞在時間、ページ遷移、ECサイトのカゴ落ちといった行動を追跡。マーケティングシナリオを組むことで、DMの追加発送などを自動化する。

千趣会の法人事業部広告チームは、新サービスについて次のようにコメントしている。

DM送付の媒体を提供するだけではなく、DMの効果測定から追加配送まで全自動で行えるようになった

FIDはリピート通販専用カート「侍カート」を提供している。近年はマーケティングオートメーションツールの開発にも力を入れており、オンラインとオフラインを活用した「オンオフ融合マーケティング」を提唱している。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

Amazonにない自社ECの強みとは?/2017年版・ネット通販市場 調査データ【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

7 years 9ヶ月 ago

2018年4月20日~2018年5月10日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?

  1. アマゾン化が進むネット通販が抱えるリスク、Amazonにはない自社ECの強みとは?

    ネット通販で生き残って行くには、主導権を持つことが大切です

    2018/5/10
  2. 【2017年】ネット通販市場は16.5兆円、EC化率は5.79%、スマホEC市場は3兆円

    国内のEC市場について、「物販系BtoC-EC事業者が二極化(売上を伸ばしている事業者と停滞している事業者)」していると指摘している

    2018/4/25
  3. 「ZOZOTOWN」での広告事業スタートなど、スタートトゥデイの中期経営計画まとめ

    2021年3月期を最終年度とする中期経営計画では、3年後にBtoB事業で300億円、広告事業は100億円の売り上げをめざす

    2018/5/7
  4. ゴールデンウィークは「洗車」「車中泊」「バーベキュー」に商機あり! Yahoo!の検索キーワードに見る商品需要

    ヤフーの検索データから見るGWの消費トレンド(連載第11回)

    2018/4/23
  5. 1位「Amazon」、2位「楽天市場」、3位「Yahoo!」――ブランド力が高いECサイト

    「ブランド・ジャパン2018」における「EC・通信販売」の上位20ブランドは?

    2018/4/20
  6. 『えんとつ町のプペル』はなぜ売れたのか? キングコング西野亮廣が語る“お金”と“広告”

    日本eコマース学会の第1回シンポジウム基調講演で、お笑い芸人キングコング西野氏が絵本ヒットの戦略を語った

    2018/5/7
  7. 注目株のファッションEC「fifth」(フィフス)が急成長、5年で80万人の会員突破

    Instagramでインフルエンサーマーケティングを行い会員増につなげた

    2018/4/23
  8. フォントに興味がない人にも知ってほしい、世にも奥深い「フォントの世界」

    サイトや広告のクリエイティブに欠かせないフォントについてもっと知ろう! Adobe「フォントの日」記念イベントレポート

    2018/4/24
  9. 楽天と西友のタッグが始動、「楽天ダイレクト」で西友のPBを販売

    「爽快ドラッグ本店」「ケンコーコム楽天市場店」などで、西友のPB商品約380品目を販売

    2018/4/24
  10. 大塚家具がAmazonでの販売をスタート、EC事業強化の一環

    シーツやピローケース、ソファ、マットレスなど約130品目をAmazonで販売

    2018/5/9

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    uchiya-m

    EC荷物を料金一律&全国のファミマ店舗で受け取れる「コンビニ受取サービス(コトリ)」をスクロール360が開始

    7 years 9ヶ月 ago

    スクロール360は5月9日、通販・EC事業向けの物流代行サービスとして、消費者がECサイトで購入した商品を全国のファミリーマートで受け取ることができる「コンビニ受取サービス(コトリ)」を開始した。

    EC事業者は「コトリ」を利用することで、コンビニ店頭での受け取りサービスを顧客に提供できる。

    配送費用は全国一律450円。荷物の大きさは100サイズまで。コンビニ店頭で商品代金を支払うことも可能で、代引き手数料は一律200円。

    ファミリーマートの店舗数は3月末時点で1万5875店舗。

    「コトリ」の商品配送フローは以下の通り。

    1. 消費者が商品を注文、通販事業者からスクロール360の物流センターへ商品を出荷 (スクロール360の物流センターへの配送料金は別途必要)
    2. スクロール360の物流センターからファミリーマート各店舗へ商品を配送
    3. 店舗に商品が到着したことを消費者にメールで通知
    4. 消費者が店頭で商品を受け取る

    スクロール360が提供する全国のファミリーマートで受け取ることができる「コンビニ受取サービス(コトリ)」「コンビニ受取サービス(コトリ)」のサービスフロー

    コンビニでの商品保管期間は、商品が店舗に到着してから1週間。 保管期間を過ぎた商品はスクロール360の物流センターを経由して通販事業者へ返送する。

    スクロール360は「コトリ」の提供を通じ、宅配業界における人材不足や再配達問題の解決をめざすとともに、今後も消費者や通販事業者にとって便利なサービスを提供するとしている。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    [越境ECまとめ]最も購入されるサイトはAmazon。日本から米中向け市場は約2兆円

    7 years 9ヶ月 ago

    世界の越境ECで最も多く利用されているECサイトは「Amazon」、主要10か国の越境EC利用者数は約1億8200万人――。

    経済産業省が2018年4月にまとめた「電子商取引に関する市場調査」から、最新の越境EC市場の動向を読み解く。

    越境ECにおける購入先事業者の1位はAmazon

    世界31市場で越境ECを行ったネットユーザー(2万8892人)が、購入先として利用したEC事業者の1位は「Amazon」(25%)だった。

    2位以下は「eBay」(18%)、「Alibaba/AliExpress」(14%)、「Wish.com」(8%)、「Zalado」(2%)、「Apple」(1%)、「Asos」(1%)。「Other(その他)」は31%。

    越境ECを行う場合の購入先事業者(世界31市場対象)経済産業省の調査

    越境ECを行う場合の購入先事業者(世界31市場対象)

    中国の越境EC利用者は7000万人

    2015年における国別の越境EC利用者数は、中国が7000 万人でトップ。2位は米国(3400万人)、3位は英国(1400万人)、4位はドイツとフランス(1200万人)。

    5位以下はカナダ(1100万人)、韓国(1000万人)、日本(900万人)、イタリア(600万人)、オランダ(400万人)となっている。上位10か国の合計は1億8200万人。

    主要国の越境EC利用者数(2015年)経済産業省の調査

    主要国の越境EC利用者数(2015年)(単位:万人)

    世界の越境EC市場規模は2020年に109兆円

    2017年の世界の越境EC市場規模は、前年比32.5%増の5300億米ドルだった。1ドル=110円換算で約58兆円。

    2020年まで20%以上の成長率が見込まれており、2020年の市場規模は9940億米ドル(約109兆円)になる見通し。

    世界の越境EC市場規模(単位:億米ドル)経済産業省の調査

    世界の越境EC市場規模(単位:億米ドル)

    国別市場規模は米国と中国が圧倒的

    国別の消費国としての越境EC市場規模(BtoC、2015年時点)は、米国が400億米ドル、中国は390億米ドルで他国を大きく引き離している。3位以下は英国(120億米ドル)、ドイツ(90億米ドル)、カナダ(70億米ドル)、フランス(40億米ドル)と続いた。

    主要国のBtoC越境EC市場規模(2015年)(単位:億米ドル)経済産業省調査

    主要国のBtoC越境EC市場規模(2015年)(単位:億米ドル)

    日本から米国と中国向けに販売する越境ECの市場規模は、2017年時点で合計2兆106億円。米国が7128億円、中国は1兆2978億円。

    日本・中国・米国の越境EC市場規模(2017年)

    越境EC市場規模(2017年)

    2021年には日本からの購入額が2か国合計で4兆412億円に達すると推計されている。

    越境ECポテンシャル推計値(2017年時算出)経済産業省の調査

    越境ECポテンシャル推計値(2017年時算出)

    「電子商取引に関する市場調査」は各種調査機関が公表した調査データや文献、事業者へのヒヤリング結果などを経済産業省がまとめたもの。国内EC市場規模やEC化率などの数値を毎年公表している。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    ユナイテッドアローズのEC売上は235億円で16.4%増(18/3期)、EC化率は3割めざす方針

    7 years 9ヶ月 ago

    アパレルブランドを展開するユナイテッドアローズの2018年3月期におけるEC売上高(単体)は、前期比16.4%増の235億2500万円だった。

    2017年4月に各ブランドサイトと「ユナイテッドアローズ オンラインストア」を統合。オンライン裾上げサービスなどEC関連のサービスを拡充したほか、ECの在庫を増やして販売機会損失を減らしたことなどで売り上げを伸ばした。

    単体売上高は1283億5600万円。EC比率は18.3%で、2017年3月期と比べて1.6ポイント上昇している。

    自社ECサイトと「ZOZOTOWN」でEC売上高の約8割を占めた。自社ECサイトの売上高は前期比34.9%増。自社ECサイトと「ZOZOTOWN」における客単価は同4.9%増、客数は13.5%増だった。

    2019年3月期のEC売上高計画は、前期比1.1%増の237億7900万円に設定している。

    長期目標は連結EC化率25~30%

    ユナイテッドアローズは2017年4月に公表した「UAグループ中期VISION」(2020年3月期を最終年度とする中期計画)において、「実店舗の強みを活かしたEC拡大」を打ち出した。

    2017年4月にブランドサイトとECサイトを統合。EC在庫の積み増しやSNSを活用した新規顧客の獲得、ECも踏まえた販売員の評価制度の見直しなどに取り組んでいる。

    長期的な目標として、連結売上高に占めるEC売上高の比率を25~30%に引き上げる方針。2017年3月期時点のEC化率は16.0%だった。

    実店舗に「RFID(電子タグ)」の導入も進めている。「グリーンレーベル リラクシング」や「コーエン」では棚卸し業務の時間が平均80時間から13時間に短縮できるなど生産性が向上したという。

    また、「RFID」を活用し、顧客が試着したものの購入に至らなかった商品を特定。購入しなかった理由を洗い出し、商品政策に反映させるとしている。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    森永乳業のECサイトでカード情報2.3万件が漏えいか。セキュリティコードも流出の恐れ

    7 years 9ヶ月 ago

    森永乳業は5月9日、健康食品のECサイト「健康食品通販サイト」から顧客のクレジットカード情報約2万3000件が流出した可能性があると発表した。セキュリティコードも漏えいした懸念も明らかにしている。

    5月9日現在、2017年1月10日~2018年4月24日の間にクレジットカードを使って商品を注文した約2万3000人分のカード情報が漏えいした可能性がある。

    流出の懸念があるのはカード番号、名義、有効期限、セキュリティコード。

    カード情報の漏えいの可能性がある「健康食品通販サイト」(画像は編集部がキャプチャ)

    2018年4月24日、カード会社からカード情報が不正に使用されるといった被害が生じているとの報告を受け、同日にクレジットカード決済を停止。

    第三者調査機関「Payment Card Forensics 株式会社」(PCF社)へ調査を依頼、4月25日から調査を始めた。5月末日までにPCF社から最終調査報告書を受領する予定。

    EC業界におけるセキュリティ対策について

    経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は、2017年3月8日に公表した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画-2017-」において、EC事業者に対して2018年3月までにカード情報の非保持化、もしくは「PCI DSS準拠」を求めていく方針を掲げた。

    カード情報の漏えいの頻度が高い非対面(EC)加盟店については原則として非保持化(保持する場合はPCI DSS準拠)を推進。EC加盟店におけるカード情報の非保持化を推進するため、PCI DSS準拠済みのPSP(決済代行会社)が提供するカード情報の非通過型(「リダイレクト(リンク)型」または「JavaScriptを使用した非通過型」)の決済システムの導入を促進するとしている。

    2018年6月1日に施行される「割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)」では、クレジットカードを取り扱うEC事業者などに対して、「クレジットカード情報の適切な管理」と「不正使用防止対策の実施」が義務付けられた。

    また、独立行政法人情報処理推進機構では不正アクセス対策についての資料をまとめており、「安全なウェブサイトの作り方」などを閲覧することができる。

    瀧川 正実

    ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

    通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

    瀧川 正実

    「Amazon Pay」は導入して当たり前の時代?「侍カート」が実現した標準実装のスゴさとオプション提供との違いとは

    7 years 9ヶ月 ago

    Amazon(アマゾン)が提供するオンライン決済サービス「Amazon Pay」の導入店舗の多くで、コンバージョンレート(CVR)やLTV(顧客生涯価値)が向上している。つまり、消費者にとって使いやすく、求められている決済方法だということ――。

    こうした状況や考えの下、FIDは定期購入ができるASPカート「侍カート」に「Amazon Pay」を標準実装した。カートなどのECプラットフォーム側では「Amazon Pay」は決済手段の1つとして、オプション提供するのが一般的。「侍カート」は標準化によって、ECサイトの開設と同時に「Amazon Pay」が利用できるようになる(Amazon側での審査は必要)。

    ECプラットフォーム側で「Amazon Pay」が標準実装されるのは日本初のケース。FIDは、Amazonのアカウント情報を使って他の自社ECサイトでネットショッピングができるようになる「Amazon Pay」の標準実装を通じて、「多くのECサイトの収益アップに役立てたい」と意気込む。「Amazon Pay」を導入する自社ECサイトの急拡大を予感させる今回の取り組みが実現した背景などについて取材した。 写真◎吉田 浩章

    「Amazon Pay」の標準実装とは何なのか?

    EC事業者が「Amazon Pay」を利用するには、「Amazon Pay」に対応したASPカートなどのECプラットフォーム、ECサイト構築パッケージなどを使う必要がある。かつ、ECプラットフォーム側ではオプションとしての提供が一般的であり、月額利用料などを徴収しているケースが多い。

    また、ECサイト構築パッケージを使うEC事業者であれば、「Amazon Pay」を導入するための開発が必要となり、追加コストや新たな手間などが発生する。

    今回、「侍カート」ではECサイト開設ステップの中に「Amazon Pay」を標準機能として組み込んだ。「Amazon Pay」の審査に申し込み、審査が通ればすぐに利用できる環境を整備している(既存顧客も同様)。

    実際には、「Amazon Pay」の審査を、「侍カート」のシステムアカウントを発行した段階で申し込むように開設ステップの流れの中に組み込んだ。審査を通過すれば、EC事業者は手間とコストをかけることなく「Amazon Pay」を利用できるようになる。日本では初めてのケースであり、グローバルで見ても初の標準実装で、「画期的な取り組み」との声があがっている。

    定期通販ECのすべてがここに 定期購入ができるEC構築ならショッピングカートASPの「侍カート」
    日本で初めて「Amazon Pay」を標準実装した「侍カート」は、「Amazon Pay」のCertified(認定) Partner。スモールスタート企業から、年商10億円を突破している企業まで対応する幅広いラインナップを用意している

    「侍カート」ではこれまで、「Amazon Pay」の利用には月額利用料金として5000円を導入企業から徴収していた。それを今回、標準機能として組み込むことで、「Amazon Pay」の利用料金を無料にし、決済手数料はAmazon側が定めている決済金額の4%(デジタル商材は4.5%、クレジットカード決済手数料込み)で提供する

    ECプラットフォーム側で発生する「Amazon Pay」に関する開発コスト、運用コストを月額料金で回収および補塡(ほてん)していくモデルを捨て、まずは「侍カート」導入店舗の収益アップの達成につなげるという方針に転換したことを意味する。FIDはこう説明する。

    FIDは「侍カート」に「Amazon Pay」を標準実装することによって、「侍カート」を利用している販売事業者のビジネスの成長を加速させることをめざしている。消費者の満足度アップがEC事業者(クライアント)の満足につながっている。消費者が求めるサービスを導入するのは必然であり、消費者の満足度を向上させる方法を考えると「Amazon Pay」の導入は必須だと考えた。自社の収益も必要なのだが、それ以上にエンドユーザーのことを考えると、「Amazon Pay」を標準実装しない理由はなかった。(FIDの和田聖翔社長)

    株式会社FIDの和田聖翔社長
    株式会社FIDの和田聖翔社長。FIDは定期購入に特化したASPカート「侍カート」、MAツール「MOTENASU」の開発・提供会社で、ECサイト構築から集客支援、運営のアウトソーシングまでを手がける

    「侍カート」が惚れ込んだ「Amazon Pay」とは

    「Amazon Pay」は、Amazonアカウントに登録した情報を使い、Amazon以外の自社ECサイトなどでログインや決済を行えるようになるオンライン決済サービス。2015年のサービス開始から約3年で、利用ECサイト数は数千社に達している。アメリカ、イギリスやドイツなどでも展開しているが、日本の伸び率は他の国と比べて高く、自社ECサイトからの利用ニーズが急増しているという。

    「Amazon Pay」の利用イメージ

    「Amazon Pay」を導入したECサイトでは、その自社ECサイトを使う消費者に対して次のようなメリットを提供できる。

    • 「Amazon.co.jp」のID/パスワードひとつで買い物できる
    • 住所やクレジットカード情報の入力が不要
    • Amazonアカウントへのログインと注文確定の最短2クリックで決済が完了する

    そのため、「Amazon Pay」を導入したECサイトでは、①新規会員が獲得しやすくなる②CVRが向上しやすくなる③不正注文が防げるようになる④LTVが向上しやすくなる――といった効果を期待することができるという。

    新規会員獲得&CVR向上に役立つ

    Amazon Pay事業本部 井野川拓也事業本部長によると、あるクライアント企業では導入後に「購買率・新規顧客数がともに1.5倍になったと事例がある」と言う。初めて利用するECサイトでは、顧客情報の入力が必須。だが、「Amazon Pay」を導入しているECサイトであれば、その手間や時間を省くことができる

    入力作業が面倒で買い物していなかった消費者が「Amazon Pay」の利用をきっかけに購入するようになったのではないか。情報入力が手間で買うことをやめてしまった消費者に対して、便利な買い物環境を与えることができていると思う。(井野川本部長)

    また、自社ECサイトへのAmazonのロゴ掲載、「Amazon Pay」が利用できる、といった表示の部分が安心感の提供となり、商品購入につながるケースが多いというEC事業者の声もあると井野川本部長は語る。

    「Amazon Pay」で商品を購入いただくと、マーケットプレイス保証の対象にもなる。それが購買の後押しになっている可能性がある。初めてのECサイトで購入するというのは、少なからず消費者の心理的ハードルが上がる。「Amazon Pay」がそこを少しでも払しょくできるといいと思う。(井野川本部長)

    井野川本部長が指摘したAmazonマーケットプレイス保証とは、Amazonマーケットプレイスでの購入時に、販売事業者と購入者の間でのトラブル時において、配送料を含めた購入総額のうち、最高30万円までAmazonが保証する制度のことで、「Amazon Pay」を利用した場合には、同等の保証対象となるというもの(一部対象外となる商品・サービスも有り)。

    Amazonの堅牢なセキュリティー環境

    「Amazon Pay」はAmazonがアカウントやカードの不正利用を24時間365日監視しているため、不正注文を防ぐ効果もある。「Amazon Pay」を導入したことでリスク管理のコストを削減し、不正注文の被害も減ったという事例もあるという。

    「Amazon Pay」はAmazonがグローバルで展開している不正検知システムを利用している。「Amazon Pay」は消費者とEC事業者の双方に安心感を提供できると考えている。(井野川本部長)

    LTVの向上が期待できる

    Amazonは日本で最も利用されているECサイトの1つ。そのため、Amazonアカウントに登録されているクレジットカード情報は、常にリフレッシュされ最新の状況になっているケースが多いと考えられる。

    そのため、「カードの期限切れといったリスクが少ない最新情報にアップデートされた状態になっているため、『Amazon Pay』がLTV向上を期待していただける1つのメリットになっていると思う」と井野川本部長は分析する。

    Amazon Pay事業本部 井野川拓也事業本部長
    Amazon Pay事業本部 井野川拓也事業本部長。「Amazon Pay」は2015年5月にリリースされ、3年間で数千社が導入する規模にまで広がっている

    「侍カート」利用店舗、「Amazon Pay」経由の受注件数&決済金額は大幅増加

    「侍カート」は定期購入に特化したECサイト構築のショッピングカートで、サンプル提供やお試し商品の購入から本購入へつなげていくツーステップマーケティングなど、定期購入に必要案作業を自動化することに集中した開発を行っているのが特徴。

    「Amazon Pay」は、定期購入などに活用できる「Auto Pay機能」(購入者が注文時に選択したクレジットカードを利用し、今後も支払いすることに同意すると、「自由に金額やタイミングを設定し、請求することが可能」「顧客へのサービス提供内容に応じて、頻度や金額などのカスタマイズが可能」というもの)を実装している。定期購入+追加購入にも対応できるため、「侍カート」との相性も良い。

    「侍カート」を利用しているある事業者では、「Amazon Pay」の導入月と直近月を比較したところ、受注件数、決済金額ともに増加。そして、「Amazon Pay」の利用率、決済金額もともに増えている。

    Amazon Pay導入月の受注件数&決済金額→2018年4月の受注件数&決済金額
    ある「侍カート」利用サイトにおける「Amazon Pay」導入月と2018年4月度の比較

    FIDの和田社長はこう言う。

    「Amazon Pay」の導入によってスムーズな買い物が可能となり、従来はカゴ落ちして購入に至っていなかった消費者が商品を購入している可能性がある。

    また、コンバージョンだけでなく、LTVの向上にも寄与している数値も出ている。LTVの向上は、クライアント企業が長く商売を続けていくためには必要不可欠な指標であり、「Amazon Pay」はそれに大きく貢献していると思う。

    自分自身、クレジットカード情報をいろんなサイトで入力するのは手間がかかると感じるし、不安を感じて入力したくないケースもある。「Amazon Pay」の便利さ、安心感がLTVの向上に一役買っているのだと感じている。(和田社長)

    ちなみに、FIDが参加したあるコンペで案件を獲得した際、発注企業から「当社はエンドユーザーの利便性などを考えると、Amazon Payを使わなければならない。だからFIDを選んだ」といった意見を言われたことがあるという。そのことを踏まえ、和田社長はこう語る。

    新規顧客を獲得できなければ、リピート購入にもつながらない。まずは消費者に商品を買ってもらう必要がある。それを達成するには決済手段のバリエーションを増やすことが1つの重要な要素。それは、顧客満足度の向上、そしてゆくゆくはLTVの向上にもつながる。(和田社長)

    株式会社FIDの和田聖翔社長 アマゾンジャパン合同会社 Amazon Pay事業本部 井野川拓也事業本部長
    5月9日、通販ソリューション展内のFID出展ブースで行われた「Amazon Pay」とFIDのスペシャル対談で、「侍カート」による「Amazon Pay」標準実装が公表された。ネットショップ担当者フォーラム編集長の瀧川もモデレータとして参加

    今後の展望

    「Amazon Pay」を標準実装するECプラットフォームが増えれば、自然と「Amazon Pay」を導入するECサイトが増える。こうした流れが生まれてくると、「自社ECサイトでAmazon Payで決済するのが当たり前の時代になるかもしれない。

    FIDが踏み切った標準実装は、こうした可能性を秘めているという声が出ている。事実、和田社長は今回の標準実装を機に、「侍カート」のさらなる飛躍を見据える。

    開発者目線でのサービスの開発ではなく、消費者の声を聞いた上でこれからも開発を進めていきたい。たとえば、デジタルコンテンツや役務の分野。家賃の支払いなど定期的に支払いが発生するサービスに対して、今回のような仕組みが生かせる時代がやってくるはず。消費者が買い物・支払いがしやすい、よりよい社会作りを担っていきたい。(和田社長)

    井野川本部長も、Amazonの進化に応じて、「Amazon Pay」も変化対応していくと話す。たとえば、クラウドベースの音声認識サービス「Amazon Alexa」に日本語対応した「Amazon Echo」などのボイスコマース分野。

    現在、音声を通じて「Amazon プライム」対応商品を購入できる機能が搭載されている。それが、将来的にはさまざまな自社ECサイトの商品を、声を通じて探し、購入できるようになるかもしれない。井野川本部長はこう説明する。

    今後、ボイスコマースの分野を含めて、「Amazon Pay」はいろんな使い方が出てくるだろう。実際に欧米では「Alexa」で「Amazon Pay」を使った決済サービスがスタートしている。新しい分野にも積極的に取り組んで、お客さまの利便性向上に取り組んでいく。(井野川本部長)

    株式会社FIDの和田聖翔社長 アマゾンジャパン合同会社 Amazon Pay事業本部 井野川拓也事業本部長
    「Amazon Pay」リリースから3年後の2018年5月。「Amazon Pay」は標準化という新たなステージに入った

    【関連リンク】

    瀧川 正実

    アマゾン化が進むネット通販が抱えるリスク、Amazonにはない自社ECの強みとは? | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    7 years 9ヶ月 ago

    オンラインで商品を販売する際、ネット上の巨大勢力Amazon(アマゾン)とパートナーシップを結ぶことはもはや避けられないでしょう。しかし、小売事業者は自社にしかない強みを保っておくことが必要です。

    年に1度の小売事業者の大規模カンファレンス「Shoptalk」がラスベガス開催された際、いつも通りMacy's(メイシーズ)やWalmart Inc.(ウォルマート)、Nordstrom(ノードストローム)といった巨大企業の話が出ました。しかし、今回みんなが話したがったのは、(驚くべきことに)アマゾンについてでした。

    小規模オンライン通販事業者から、伝統的な実店舗ブランドまで、みんなが同じ質問をしたのです。

    アマゾンがマーケットシェアを独占するなか、自社ECサイトでの販売に意味があるのか?

    他に類を見ないアマゾンの顧客数を利用して、アマゾンだけで販売した方が得策なのか?

    その答えは「両方とも正解」です。

    アマゾンに関しては、アマゾンを打ち負かすとか、アマゾンとパートナー組む、という単純な話ではすでになくなっています。最も確実なことは、ネット上で急速に成長しているアマゾン号に乗り込むと同時に、オンライン上での自社のアイデンティティを確立していくことです。なぜその中庸なやり方が最も確実な方法なのか、理由を解説します。

    アマゾンは諸刃の剣

    オンライン上の売り上げの43%を占めるアマゾンの影響を無視することは、実際は不可能です※1。今のアマゾンは15年前のウォルマートのようです。

    どこからでもアクセスでき、インターネットで商品を探すときに消費者が最初に訪れる場所となっています。規模の小さな小売事業者のみならず、卸売販売業者もアマゾンに参加したいと思うはずです。

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    ※1 米国ネット通販市場におけるアマゾンの売上比率(編注:編集部が過去記事をもとに追記)
    出典:インターネットリテイラー、ChannelAdvisor、Slice Intelligence、米国商務省
    ※市場シェアにはアマゾンが自社で販売した製品および、同社のマーケットプレイスで販売された製品が含まれる

    しかしながら、アマゾンと組むことで払わなければいけない代償があります。多くのアマゾン顧客はアマゾンへのロイヤルティが高く、アマゾンでしか買い物をしません。そのため、自社のブランディングをアマゾン内で行っても、ロイヤルティを高めることは難しいのです。また、アマゾンは小売事業者や商品に対して忠誠心などまったく持っていません

    ウォルマートと同様に、アマゾンは中間事業者です。パートナーシップを組めば、アマゾンのサイト内で販売できますが、販促用のプレミアムを得たり、バーチャルな陳列棚で良い場所が確保できたりする保証はありません。検索結果で4ページ目に表示されるような事態になったら、真剣に商品を探している消費者の目にしか止まらないでしょう。

    つまり、アマゾンにすべてを委ねると、小売事業者は多くのメリットを失います。ブランディングを行い、ストーリーを伝え、消費者と関係性を築いていくといった機会を失うのです。

    トイザらスが最も良い事例でしょう。2000年にトイザらスはアマゾンと10年間の独占契約をしました(編注:トイザらスの公式サイトをアマゾン内に開設し、玩具ジャンルで唯一販売業者となる契約内容だったという)。

    しかし、2004年には他のおもちゃ販売業者がアマゾンに大量参入してきました。トイザらスはアマゾンでの競争力を失っただけではなく、ECのオペレーションをアマゾンに頼っていたたため、オンライン上で自社のアイデンティティを築くことができませんでした。アマゾンで売り上げが落ち込んだとき、消費者がブランドとつながる別の場所がまったくなかったのです。

    このことが、トイザらスを襲った経営難の理由の1つになったとも言えるでしょう。トイザらスはかつて、大変尊敬されていたブランドでしたが、2018年には、古いやり方で失敗した犠牲者の1つになりました。

    自社サイトで販売するメリット

    アマゾンで販売すれば、露出も増え、ブランドを見つけてもらえる可能性が高くなりますが、思い出に残るカスタマーエクスペリエンスを提供することはできません。記憶に残るカスタマーエクスペリエンスこそが、顧客との長期にわたる関係を築いていくのです。

    消費者は、興味のある商品について多くの情報を求め、気に入ったブランドとのユニークなカスタマーエクスペリエンスを期待しています。実店舗であってもオンライン上であっても同様です。ですから、自社ECサイトを持つことが極めて重要なのです。

    アマゾンがブランドを最初に試してもらうための前菜だとしたら、自社サイトは5つの料理が用意されたフルコースのようなものです。ここで重要なのは、自社サイトを最大限に生かすためには、アマゾンで提供しているような面白みのない在庫表示やチェックアウト方法を提供するだけではいけない、ということです。

    消費者にとって、真の目的地となる必要があります。成功している小売事業者のサイトは、多くのことを同時にうまくこなしています。ブランドのアイデンティティを示し、より多くの在庫を表示し、消費者との直接的な会話を可能にし、消費者の購買行動を表す貴重なデータを収集してます。最も大切なことは、サイトへの流入を促すだけではなく、実店舗への訪問も促進していることです。

    この点において成功しているのがAldo社です。モールへ出店しているブランドが苦戦しているなか、カナダの靴メーカーであるAldoはオンライン戦略に成功し、数年前に立ち上げたサイトで売り上げが倍増しました。

    2,000以上ある実店舗でもコンバージョン率が増加しています。最も成功した施策は、消費者がお店の前を通り過ぎる時、オンラインでチェックしていた商品をモバイルのアプリを通じて知らせることだったそうです。

    全米中のモールに出店していないとしても、ブランドに親しみを持ってもらうためには、自社サイトを立ち上げることは不可欠です。規模の小さい小売事業者には特にメリットが大きいでしょう。

    何年にもわたって、アマゾンでひっそりと販売しているカナダ・ケベック州の企業Shore Furniture(編注:家具の製造販売業者)のような卸売販売者業者にとってもメリットがあります。

    オンラインで成功しようと模索していた時、Shore Furniture社の最大の特徴はカスタマーサービスだということがわかりました。第三者のベンダーでは超えることができないサービスを持っていたのです。

    オンラインでお店を持つことによって、より人間味溢れる企業になり、2週間早く出産した女性のために、ゆりかごが間に合うように送付するなど、顧客のために労を厭わない企業の姿勢が強調されるようになりました。以前は大きな百貨店でしか商品を見つけられなかった消費者と、自社サイト通して直接コミュケーションできるようになったのです。

    小売パートナーにもまだ販売していますが、自社サイトだけで売り上げを伸ばすことができるのは、常に変化している小売業界では非常に重要なことです。

    ◇◇◇

    アマゾンに大きな注目が集まるなか、アマゾンだけが唯一の方法だと考えるのは簡単なことです。しかしながら、自社のECサイトを持つことでアイデンティティを確立し、消費者との関わりを持ち、強固でロイヤルティの高いファン層を作ることが不可欠です。

    この先何年もアマゾンはオンラインのマーケットプレイスを独占していくかもしれませんが、アマゾンを打ち負かす努力をするにしても、アマゾンとパートナーを組むにしても、この先、小売事業者が生き残るには主導権を持つことが大切なのです。

    Internet RETAILER

    世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

    Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

    Internet RETAILER

    モール店から自社ECサイトへ強化軸を移すベガコーポレーションの戦略

    7 years 9ヶ月 ago

    家具ECを展開するベガコーポレーションは2019年3月期、旗艦店(自社ECサイト)の強化に取り組む。

    配送費の高騰などで利益が圧迫される中、販売チャネルの軸を価格競争が起こりやすいショッピングモールから、利益率が高い自社ECサイトへシフトすることで収益改善を図る。

    自社ECサイトの平均購入単価は2万1000円で、モール店舗と比べて8000円高い。また、売上高に占める販売管理費の割合は、自社ECサイトの方がモール店舗より約8%低いという。

    ベガコーポレーションは今後、自社ECサイトの強化を進める

    ベガコーポの今後の戦略(画像は編集部がIR資料をキャプチャ)

    2018年3月期の単体売上高は前期比18.4%増の129億7700万円だったものの、営業利益は同32.2%減の5億6100万円で増収減益。大手ショッピングモール内の価格競争が激化し、コモディティ商品の値下げを行ったほか、配送会社の値上げで配送コストが上昇したことが営業減益の要因となった。

    今後は自社ECサイトへの積極的な広告投資や、検索エンジン最適化などに注力する。

    ベガコーポレーションの業績

    17/3期と18/3期の業績(画像は編集部がIR資料をキャプチャ)

    2018年3月期における自社ECサイトの売上高は約16億6100万円。EC売上高に占める自社ECサイトの比率は急速に拡大しており、2018年1~3月期(第4四半期)は前年同期比約2.5倍の19.2%となった。

    自社ECサイトの年間アクセス数は前期比329%増で、2018年3月度は前年同月比約4.3倍の151万ユニークユーザー。

    ベガコーポレーションの自社ECサイト「LOWYA」はアクセス数が急増している

    自社ECサイトはアクセス数が急増している(画像は編集部がIR資料をキャプチャ)

    なお、ベガコーポレーションは家具・インテリア市場の「トレンド LOWプライス」において、ファストインテリアのジャンルを確立するとしている。

    自社ECサイト「LOWYA」のポジショニング

    自社ECサイト「LOWYA」のポジショニング(画像は編集部がIR資料をキャプチャ)

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    着物の楽しさをネットで世界中に届けたい。伝統を守り革新を続ける「きもの京小町」の挑戦 | STORY of BACKYARD ─ECサイトの裏方たち─

    7 years 9ヶ月 ago

    「着物に興味があるけど買い方がわからない。ネットで気軽に購入できたら……」。そんな願いに応えるのが京都発祥のECサイト「きもの京小町」だ。「Enjoy!! KIMONO」をスローガンに2012年にオープンしたこのサイトは、看板商品の「着物デビューセット」をはじめ、初心者にわかりやすい独自の商品が支持されている。サイトを支える“着物愛”に迫る。

    国内・海外のファンに着物を楽しんでもらうために

    きもの京小町がオフィスを構えるのは、京都でも呉服業者が多く集まる室町エリア。古くからこの地で呉服卸業を営んいた同社は、京都呉服界の中でいち早くネット通販に参入した。ネットショップの運営は社内のインターネット事業部が行っている。メンバーは社員4人にパート6人。みな“着物愛”にあふれたメンバーだ。事業部をまとめる齋藤亜耶さんに話を聞いた。

    きもの京小町 インターネット事業部 マネージャー 齋藤亜耶さん

    齋藤さんが入社したのは11年前。最初は商品の撮影や出品や受注処理などを担当していたが、前任のWeb担当が辞めることになり、知識も経験もないのにインターネット事業部に配属、Web担当になった。業務に必要なスキルは独学で身に付けてきた。

    齋藤さんの一日
    9:00出社。お問い合わせメール見る
    お問い合わせに返信
    10:00サイト上でセールなどイベントを更新する
    バナーやページデザインをFireworksとDreamweaverで行う
    商品ページを作り込む
    12:30昼食
    午後〜セールの売上をチェック
    売上の施策を立てる
    発送メール処理
    梱包作業
    きもの京小町の看板

    着物って、難しそうなイメージがあって、一歩入ってもらうのが大変なんです。そこで“お洋服と何ら変わらないものですよ”というイメージを持ってもらうために、社長が考案したのが「Enjoy!! KIMONO」というスローガンでした。(齋藤さん)

    きもの京小町の帯

    課題は伝統を守りつつ敷居を下げること。国内の顧客は東京、九州が多く、地元京都は5位くらい。年代は30代が多い。3月の卒業式、4月のお花見など、着物が必要になるイベントではキャンペーンを行うようにしている。一番の繁忙期は浴衣が必要とされる夏のちょっと前の6月と7月。

    海外の顧客も多い。海外のモールへの出店も、世界中の人に着物を楽しんでもらいたいという思いから。

    現在は海外Amazon、eBay、PriceMinisterに出店しています。以前は楽天インドネシア、楽天アメリカにも出店していました。海外出店では多言語の問い合わせへの返信や、配送事情の違いが問題になります。24時間以内に問い合わせに返答しないとお店の評価が落ちてしまうし、ちょっとした住所の不備で届かなかったり、常識のくい違いがあったり、思ってもみないトラブルがあるんですよね。(齋藤さん)

    きもの京小町では、インターネット事業部でフランス語対応スタッフを雇用し、不測の事態にも対応できるよう体制を築いている。嬉しいのは海外の人に着物文化が受け入れられること。

    ヒジャブを巻いたインドネシアの方が、着物を着ている写真を送ってくれたりするんです。フランスの方はファッションに敏感なので、価格が高いものも買ってくれたり……。海外の見本市に出店する時にも、現地にいるファンの方が手伝ってくださるのが嬉しいです。(齋藤さん)

    高額商品が多いだけに、気を使うのは「梱包」 だ。

    きもの京小町 梱包
    きもの京小町 梱包
    正絹のお着物は大変滑りやすくなっております。必ず水平のまま運んでいただけますよう、お願いします。

    海外向けだと梱包資材で送料が高くなってしまうので、梱包には工夫を凝らしています。箱はつぶれてしまうのでビニールの方が良い。板を入れたり軽いものでクッションをかませたり……ノウハウもたまってきました。(齋藤さん)

    初心者に寄り添う丁寧なコンテンツ作り

    きもの京小町が他店と一線を画しているのは企画力。「最初に何を買えばいいのかわからない」という初心者のための「着物デビュー20点セット」や、メンズのためのセットなども人気だ。着用イメージをふんだんに掲載した特集ページや、動画での着こなし解説など、自社で精力的にオリジナルコンテンツを制作している。

    実際に着ているところを見ていただかないと着物の良さがわからないので、正統派のモデルさんに着ていただいたイメージを中心にコンテンツを作成しています。コンテンツで心がけているのが“敷居は下げても品は下げない”ということ。最近は肩を出して着る浴衣やミニスカタイプの浴衣などもありますが、スタンダードな魅力を伝えることに注力しています。(齋藤さん)

    解説動画においても、初心者は手順が1つでも違うと戸惑ってしまう。そこで、着付け小物セットがリニューアルされるごとに、新しい動画を作成している。初心者に寄り添ったコンテンツ作りが求められているのだ。

    お問い合わせでも、「1人で着られますか?」と心配されている方が多いんです。動画だけではわかりにくい場合は、写真を入りのマニュアルも作ります。(齋藤さん)

    きもの京小町の企画力は、オンライン上だけではなく、リアルでのイベントにも発揮されている。

    「着物でどこに出かければいいのかわからない」というお声をいただくことが多いので、店舗でお茶会をしたり、着物で祗園祭や時代祭を見に行ったりといった体験的なイベントを企画しています。イベントによって、着物や浴衣を着る場を提供していきたい。物を売るだけがきもの京小町の仕事ではないんです。

    そうしたイベントの際に、ネットのお客様とお店で顔を合わせるのも嬉しいこと。イベントだけでなく、きもの京小町の着物を通して、ユーザー同士の交流も生まれているそうだ。

    東京で展示会をすると、お客様がお菓子持参で来てくださって、お客様同士で5時間ぐらいおしゃべりされているんです。みなさんうちで買った着物で来て下さるんですが、お客様同士で「それ可愛いですね」みたいに褒め合っていている姿を見るのはすごく嬉しいです。(齋藤さん)

    いま企画しているのは、「着物で食べ放題のバイキングに行く」というイベント。きもの京小町の創意あふれるイベントによって、着物の道に一歩踏み出す人が増えてほしい。

    お買い物の時にはお客様にウキウキしてもらいたい

    もう1人お話を聞いたのは亀山雅代さん。亀山さんは元プログラマー。Uターンで京都に戻り、「着物に関わる仕事がしたい」という思いできもの京小町に入社した。着物が好きになったきっかけは、家族が時代劇好きだったこと。時代劇に出て来る女性の着物の色合いが綺麗だなと思っていた。

    きもの京小町のインターネット事業部 お問い合わせ担当 亀山雅代さん
    きもの京小町 インターネット事業部 お問い合わせ担当 亀山雅代さん

    亀山さんはAmazon店を担当している。Amazonの特徴は売れるものが決まっていないこと。高価な反物も売れるし、小物などすぐに欲しい消耗品なども需要が高い。着物をネット上で販売する上で気を使うのは「色」。

    着物で重要なのは何と言っても色です。商品画像は補正して、本物となるべく色が近くなるように気を付けています。誰もがわかるような色の名前を書くことも重要です。反物で高価なものは、事前に送ってお客様に見てもらうこともあります。人によっては顔が暗く見えるような色もあるので、後悔なく買い物をしていただきたいんです。(亀山さん)

    着物京小町社内風景
    着物京小町社内風景

    また、文化の違いによっても受け取られ方も変わってくる。

    着物セットは便利なんですが、こちらが在庫の中でいろいろと考えてコーディネートして送っているので、お客様から「違うものが良かった」と言われることも当然あります。嫌いな色は避けて、クールにするのか可愛くするのか、お客様の好みに合わせてお送りしても、どうしても「イメージと違う」ということはあります。関東・関西でも感覚が違います。(亀山さん)

    お客様の感性と合わなかった場合は、対応できる範囲でコーディネートをし直して交換を行っている。実際に商品を見てもらうことができないネットショップで着物を売るには、事前・事後のきめ細やかな対応が重要だ。そのほかに、亀山さんがいつも心がけているのは、「お買い物の時にはお客様にウキウキしてもらいたい」ということ。

    お買い物ってすごく楽しいことですよね。その気持ちをネット上でもお客様に味わっていただきたいと思っているんです。私は着物が好きという気持ちで転職したのですが、知識はまだまだ。初心者の方の気持ちがわかるというか、同じ気持ちで着物に向かっています。(亀山さん)

    着物京小町社内風景

    お問合わせの中で着物のTPOに関する質問は特に多い。

    お客様からは、「お茶の席や、入学式などにこの着物はふさわしいものですか?」というような具体的な質問をよくいただきます。季節や格式によってもふさわしい着物は違ってくるので、自分で判断できないケースは、会長や業者さんなど、呉服のプロの知識をお借りします。

    オフィスのある室町通りは呉服関係の業者が集まっているので、着物のベテランの方々に教えていただきやすい環境にあるのが幸いです。仕入れに行くのも歩きか自転車だし、メーカーによって着付けが得意なところもあれば、着物が得意なところもあって、それぞれのプロの意見を拝聴しています。(亀山さん)

    通常なら店舗でサイズを図るオーダーの着物も、きもの京小町ではネットで受け付けて仕立てている。その場合にはよりシビアなサイズ確認をお客様にお願いしなければならない。

    着物は実はサイズがシビアなものなんです。サイズが合っていないと格好良く見えないんですね。サイズを5種類から選べるセミオーダーからフルオーダーまで対応していますが、オーダーの際にお客様がお困りになるのは「サイズをどうやって測ればいいのか」ということ。

    ご自分の着物を送っていただいて同じサイズで作ることもできますが、それがない場合は「裄(ゆき)丈」の測り方を細かくお伝えします。一人ひとりサイズは全然違うものだし、洋服とも違うサイズ感なので、丁寧に説明するようにしています。

    着物京小町社内風景

    最後に、亀山さんが初心者におすすめすの着物について教えてもらった。

    最初はやっぱり入りやすい浴衣から始めるのがおすすめですが、浴衣を入り口としてお客様には着物にステップアップしてほしいと思っているんです。初心者なら綿の着物が良いですよ。綿だと生地が滑らずツルツルしていないので、慣れていない人でも着付けが楽です。浴衣だと夏しか着られませんが、着物ならお花見も紅葉狩りにも行けますよね。(亀山さん)

    眼を輝かせて話す亀山さんを見ていると、着物文化に踏み出してみたい気持ちになってくる。こうした担当者の情熱が、京都の歴史ある着物文化を支えていくのだろう。

    B.Y

    B.Yは、普段表に出ないEコマースのバックヤード(受注、出荷、顧客対応)担当者を取材した“日本初”バックヤードに特化したWEBメディア。 バックヤードの人々が実践する「運用業務の創意工夫」「仕事への向き合い方」をSTORY、「バックヤード運用ノウハウ」をTOPIC、として発信している。本来Eコマースがもつ可能性を拡げ、バックヤードの人がいきいきと働けるキッカケを提供することでEC業界全体を支援している。

    B.Y

    大塚家具がAmazonでの販売をスタート、EC事業強化の一環

    7 years 9ヶ月 ago

    大塚家具は5月1日、Amazonで寝具や家具などの販売を開始した。経営計画に掲げたEC事業強化の一環。シーツやピローケース、ソファ、マットレスなど約130品目を販売している。

    Amazonでの販売を通じて、既存の顧客とは異なる客層へアプローチする。

    大塚家具がAmazonでの商品販売をスタート

    大塚家具はAmazon内での販売をスタート(画像は編集部が該当ページをキャプチャ)

    大塚家具は2017年3月に発表した「経営ビジョン」の中で、インターネットと店頭、外商が連動した「商品とサービスのオムニチャネル化」の推進を掲げている。

    インターネット上での存在感を高め、OtoO施策を強化することで店舗への集客を強化するとともに、品ぞろえと価格競争力を武器にECを店舗と並ぶ第二の柱にするとしている。

    2017年以降、商品紹介サイトとECサイトの統合や、EC商品の拡充を推進。9月には靴やファッションのECを展開するロコンドと提携し、家具のECサイト「LOCONDO HOME(ロコンドホーム)」を開設した。

    2017年10月には会員向けのポイント制度を変更し、リアル店舗で実施してきたポイントプログラムをECサイトにも拡大。会員制度「IDCパートナーズ」のポイントを、オンラインショップ「IDC OTSUKA オンライン」で利用できるようにした。また、「IDC OTSUKA オンライン」で購入した顧客にもポイントを付与している。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    スタートトゥデイグループのテクノロジー戦略は? 新会社の久保田社長と金山CIOに聞く | 通販新聞ダイジェスト

    7 years 9ヶ月 ago

    スタートトゥデイ子会社の旧スタートトゥデイ工務店とVASILY(ヴァシリー)、カラクルが4月1日に合併し、スタートトゥデイテクノロジーズが発足した。グループの技術力を集結した新会社には2人の代表取締役が就任し、専門性の高い分野でも迅速な意思決定とスピード感のある経営を行うという。同社の久保田竜弥社長と金山裕樹CIO(チーフ・イノベーション・オフィサー)に新会社での役割分担や経営ビジョンなどを聞いた。

    スタートトゥデイテクノロジーズの久保田竜弥社長(写真左)と金山裕樹CIO(チーフ・イノベーション・オフィサー)
    久保田竜弥社長(写真左)と金山裕樹CIO(チーフ・イノベーション・オフィサー)

    ――テクノロジー系3社が合併した。

    金山「3社が合併した理由は攻めと守りの両面がある。攻めの部分は機能的に似ている3社がノウハウの共有や人材交流を含め、テクノロジーと生み出すモノの価値をより高めていくためには、各社で技術開発を行うよりも、一丸となった方が良いと考えた。まずは、主にソフトウエア開発の技術力向上とお客様価値の増大に取り組む」

    ――守りの部分は。

    金山「テック企業の情報の取り扱いは非常にセンシティブな問題だ。3社で統一された情報セキュリティーレベルを設定するなど、コンプライアンス意識をさらに高める必要があった。それには、1社の方が効率的で、かつリスク管理がしやすいと判断した」

    ――新会社でのふたりの役割分担は。

    久保田「スタートトゥデイ工務店のときから人工知能や機械学習というワードは出ていたし、現場からもリクエストがきていたが、既存事業の開発に時間をとられ、なかなか手を付けられない状況だった。今回の合併で足りない部分を補えるため、新しい技術の開発などは金山に任せる。自分自身はこれまで通り、既存事業を大きくしていくことに全力をつくす。昨年はPBや『おまかせ定期便』とひとつのサービスで会社が作れるくらいの規模のローンチが相次いだ。PBも始まったばかりで、ゾゾスーツの供給体制やPBの国内外での販売など、取り組むことは多い。ただ、ECチャネルでの販売手法がこの先ずっと続く保障はない。次のトレンドの発掘などは金山に依頼して準備を進めてもらう

    ――業務範囲が増えるのか。

    金山「ヴァシリーでも新規事業創出や研究開発を行っていた。人員と予算をもらってスケールアップして取り組めるようになり、研究結果を披露する場ももらえる。業務範囲というよりは大きな舞台に立てるチャンスが広がった。『ウェア』は1000万人の利用者がいるが、『アイコン』は200万人とまだまだ規模が小さく、“地産地消”という感じだった。『ゾゾタウン』と連携すれば決済や物流、ゾゾスーツにPB販売もあり、可能性が広がる」

    ――スタートトゥデイ研究所のプロジェクトリーダーも務める。

    金山「プロジェクトリーダーは研究員が気持ちよく研究できる環境を整え、研究されたものが実用化できるように導いていくのが役目だ。予算も含めて健全に運営できるようにマネジメントしていく」

    ――新会社の人員は。

    久保田「213人でスタートした。3社の人員を合わせただけでなく、3~4月に採用を積極化し、新卒者も採用した。職種はエンジニアとデザイナーが大半を占めている。拠点は青山と幕張、福岡の3カ所に分かれており、例えば、『ゾゾタウン』の開発はカスタマーサポートや物流拠点、ブランドEC支援の部隊がいる幕張に置き、コミュニケーションをとりやすくしている」

    ――研究所の体制は。

    金山「15人程度でスタートしている。旧カラクルの10人は福岡に、ヴァシリー出身の5人は青山を拠点にしている」

    ――研究所を運営する上でのKPIは。

    金山「最終的にはどのくらい事業にインパクトを与える発明ができるかが重要で、そのためには特許の申請数や基となる論文の数も大事にしたい。機械学習や画像認識などコンピューターサイエンス分野の学会に論文を通し、その内容を特許としてパッケージ化し、現実のビジネスに実装して価値を生むことが大切だ。1~2年で結果が出るとは思っておらず、腰を据えて取り組める体制を作っていきたい」

    ――研究範囲は。

    久保田「スタートトゥデイグループは現状、ECやメディア事業にとどまっているが、もっとファッションの範囲を大きく見ており、例えば、服を作る工場のラインや原料になる綿の栽培をいかに効率化するかとか、素材の研究やデザインプロセス、もっと言えば、物流倉庫のロボット化、自動運転なども事業対象の範囲に入ってくるかもしれない。ファッションという大きな軸で見たときに、事業の対象になりそうな部分で必要な研究開発には取り組みたい。領域が広くなって研究員がいなければ、求める知見のある人を採用したり、外部の有識者と共同研究していけばいい。何を優先的に取り組むとか、研究テーマにするかどうかは、基本的には当社経営陣と前澤で判断するが、その根底にはファッション産業を盛り上げたいという気持ちがある」

    ――今期、新会社として優先することは。

    金山「まずは組織だ。200人以上のメンバーが集まっており、各自が自分の能力を十分に発揮できる組織、環境作りを急ぎたい」

    久保田「当社はテクノロジーの会社ではあるが、根底にファッションがあるからこそユニークだと思う。技術の力でファッションの課題を解決する企業文化やミッションを発信し、共感する人が集まって、より強い組織が作れるようにしたい」

    ――海外拠点も増えていきそうだ。

    金山スタートトゥデイグループはPB販売を通じてグローバルカンパニーへと成長し、10年後の取扱高は国内よりも海外の方が大きいくらいでないといけない。そういう意味でも、世界中どこにいても同じ水準でストレスなく仕事ができる環境は大事。外国籍の社員が増えてくる中で、いま働いている人の意識改革も必要になる」

    通販新聞
    確認済み
    41 分 12 秒 ago
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