マスメディアの論調と日本人の気分 | 業界人間ベム

業界人間ベム - 2010年6月3日(木) 07:35
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 鳩山首相の辞任を報道するメディアはどこかウキウキしているようにも見える。また、あれだけ「辞めろ」という論調をつくっておいて、「辞めるのは責任を果たしていない。」とまたしても批判を流してみせる。
 この国の不毛の本当のところは何だろうか。まずは鳩山氏のような確かに首相の資質には欠ける人材しか登場しないこと。ただしこれを「誰がやっても同じ」と切り捨てる議論は全くの間違いだ。必ずやり切れる人材はいるはずで、また国民がやりきれるように支援しなくてはできない。首相たる人材を育てることができないのは、その国の国民の責任でしかない。にもかかわらず、マスメディアは、理屈のたった批判だけではなく、理屈のない非難を繰り返す。自分に意見を持たない国民は(もちろんしっかりとした見識をもっている人はたくさんいる。)メディアの論調に流される。
 マスメディアの一番のパワー、権力は、「今はこのテーマが一番重大なこと」と話題を指定してしまう力である。そして、特にテレビは文字に残らないので、否定的なムードをつくるという手法で、本当は自分の意見をもたない人たちにいかにも「自分の意見」をもったかのように思わせる。
 さて、何故メディアはこうも「否定すること」に夢中になるのだろうか。

そういえば、従来こんなに毎週のように世論調査をして政権支持率など発表していただろうか。マスメディアはどこか、ソーシャルメディアなどの台頭による自らの地盤沈下に潜在意識に大きな不安感を抱いているのだと思う。そして、それが故に必要以上にマスメディアの力の誇示をしようとしているのではないかと思う。
 もちろん実際に鳩山首相のやってきたことが批判の対象にならないとは全く思わない。しかし論調は非難一辺倒で、その結果「ほら、支持率落ちたでしょ。」という、メディアが世論を動かしているぞと誇示したい、ないしはそれで自己の力を確認したいという思いがあるのだろう。おそらくはあまり意識的ではないのだろうが、こうしたことが「否定すること」に夢中になる要因のような気がする。

 もうひとつは今の日本人に鬱屈した「もやもや」があって、他人を誹謗することでその「憂さ」を晴らしたいとの意識が根底にあることだ。マスメディアのこうした行動様式は日本人全体の気分を表しているのであって、私がこうしてマスメディアに批判的なのも含め、お互い「悪口」ばっかり言っている国になっちゃったというのが本質かもしれない。

 権力に対して批判勢力がしっかりしていることはたいへん重要だ。だが自省は全くせずに他人を攻撃することばかりに夢中になる社会が健全である訳がない。


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