アダストリアは12月1日付で、自社ECやモール運営を中心とした「and ST(アンドエスティ)」関連事業を、9月に新設した100%子会社であるアンドエスティへ承継する。10月23日開催の取締役会で決議した。
なお、ECサイト名などの「and ST(アンドエスティ)」は、10月23日付で「.st(ドットエスティ)」から名称変更している。
「and ST」はECの直販とモールの運営、関連する事業を手がけており、2024年2月期の流通総額は約360億円。国内EC売上高は前年同期比6.8%増の345億円。約1860万人の会員を抱えている。
アダストリアの中間期決算ではEC売上高は6.8%増の345億円に(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
アダストリアは2022年にECサイトの「オープン化」に着手。外部企業が出店するモール型ビジネスを展開し、他社ブランド製品の取り扱いによるカテゴリーの充実やライフスタイル提案の強化を進めてきた。現在17社22ブランドが出店している。
ECモールの運営を中心とした「and ST」事業を独立するため、新会社を設立した。外部企業の参画を加速させる目的。アンドエスティの資本金は1000万円で、アダストリアが100%出資。取締役CMOには、アダストリアの執行役員マーケティング本部長兼ドットエスティ事業本部長の田中順一氏が就いている。
承継方法は、アダストリアは「and ST」事業を分割し、吸収分割方式でアンドエスティへ承継する。事業承継によるアダストリアの連結業績に与える影響は軽微としている。
アンドエスティは、「and ST」を「ファッショントータルプラットフォーム」へ進化させるため、商品カテゴリー拡張を目的に新規パートナー企業の出店拡大を進める。また、デジタルとリアルの融合のを推進するOMO型店舗「and STストア」の出店を拡大、2025年には旗艦店の出店を予定している。業界初となる「and STポイント」「dポイント」「楽天ポイント」のトリプルポイント付与も始める予定。
将来的には、現在アダストリアグループが手がけている「BtoBプロデュース事業」(リテールビジネス、ブランドビジネスのプロデュースからモノ作り、従業員ユニフォーム、企業ノベルティやコラボアイテムのプロダクトデザインなど)、「デジタルソリューション事業」(「and ST」への参画企業にデータ連携や物流倉庫連携などのマーケットプレイス機能の提供など)領域においても、「and ST」参画企業とのシナジーを追求していく。
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オリジナル記事:アダストリアがEC直販・モール運営事業を新設子会社「アンドエスティ」に移管、「and STポイント」「dポイント」「楽天ポイント」のトリプル付与も計画
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