メルカリの研究組織「メルカリ総合研究所」が実施した「リユース人気カテゴリーにおける消費動向調査」(18歳~57歳の男女600人を対象に実施)によると、フリマの利用やリユース品の活用が消費者に積極的な購買行動を促していることがわかった。
「リユース人気カテゴリーにおける消費動向調査」では、次の3つのポイントについて調査を実施した。
- リユース市場の拡大とともに利用が広がるフリマサービスが、人々の消費行動にどのような影響を与えているのか
- そのなかでも拡大傾向にある、「推し活(エンタメ・ホビー)」、「ファッション」、「家電」のカテゴリーにおいて、フリマサービスの利用は人々の消費行動とどのような関係性にあるのか
- フリマサービスは先述の3つのカテゴリーにおいて、どのように消費行動を変えているのか
フリマサービスが購入意欲アップの背景に
各カテゴリーにおいてフリマサービスで取引をしたことがあるかを聞いた質問では、「推し活」が約半数、「ファッション」では約3割、「家電」では約4割が取引を行ったことがあると回答した。
過去にフリマサービスを利用したことがある層のみに同じ質問をしたところ、「推し活」では約7割、「ファッション」では約6割、「家電」では約8割が、取引を行ったことがあると答えた。
「推し活」グッズ、「ファッション」「家電」商品をフリマサービスで売り買いしたことがある人の割合
フリマサービスで売れることで、買い替え・購入をしやすくなったと感じるかを聞いたところ、「推し活」で55.2%、「ファッション」で34.5%、「家電」で32.5%だった。各カテゴリーで、フリマサービスが一定の層の買い替え・購入意欲を促進していることがわかった。
フリマサービスで売れることで買い替え・購入しやすくなったと感じる人の割合
家電:壊れるより前に高く売ってお得に次の家電へ購入する「買い替えサイクルの短縮化」
「家電」カテゴリーでは約8割が取引経験者で、フリマサービスの主な利用カテゴリーになっている。
家電カテゴリのフリマの利用経験と買い替えへの影響
生活家電買い替え時の処分方法は「粗大ごみで出す」(55.6%)「家電量販店・リサイクルショップへ下取り」(45.8%)「回収業者に引き取ってもらう」(39.2%)に次いで、「フリマ・オークションサービスで売却する」(20.6%)が多い。
買い替える前に利用していた家電の処分方法
生活家電の買い替えは「壊れた・調子が悪くなった時」が多いが、「フリマサービス利用者」は壊れた時以外でも買い替えを検討する意向が高い。
生活家電を買い替えたいと思うとき
ファッション:3人に1人が「フリマのおかげで買い替えしやすい」
「ファッション」では、フリマサービスがあることでファッションアイテムの買い替えがしやすくなっていると全体の35%が回答した。
ファッションカテゴリのフリマの利用経験と買い替えへの影響
ファッションアイテムの買い替えを考えるタイミングを世代別に見てみると、Z世代はメディアで見たときや新作発表、給与や収入があった時など買いたい時に買い替えをしている傾向が見られた。Z世代を中心に、季節の変わり目など特定の時期にまとめて衣替えするのではなく、その都度必要なアイテムに入れ替えていく傾向があることがわかった。
ファッションアイテムを買い替えたいと思うとき
推し活:フリマで売れることが買い替えを促進
「推し活」グッズをフリマサービスで売ったことがある人の理由で最も多かったのは「譲りたい」(44.0%)だった。「推し活」では、「推し変」(自分の推しを変えること)、あるいは推し以外のグッズを他の人に譲るといったときにフリマサービスを利用。「フリマサービスで保有グッズが売れることで、他の推し活グッズを買いやすくなっている」は55.2%に達している。
「推し活」カテゴリのフリマの利用経験と買い替えへの影響
調査概要
- 調査時期:2023年10月21日(土)~10月23日(月)
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:全国、18~57歳、男女600人
- 調査機関:シグナルリサーチ
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:フリマ、リユースは購買を後押しする? リユース人気カテゴリー「家電」「ファッション」「推し活」に見る最近の消費動向
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