ニッピコラーゲン化粧品に聞く「売上100億円構想」「物価高騰対策」など。「送料無料」表示は10年前から「当社負担」で対応 | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2023年11月8日(水) 07:30
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コロナ禍を経て、主力のコラーゲンサプリを中心に売り上げを伸ばしているニッピコラーゲン化粧品。新規、リピートとともに好調という。足元の状況と今後の構想を鈴木社長が語る

ニッピコラーゲン化粧品の業績が好調だ。コロナ禍を経て健康食品事業が伸長し、23年3月期の売上高は前期比7.7%増の65億円。創業35周年の節目となる今年6月、代表取締役社長に就任した鈴木基道氏に現状と今後の展望を聞いた。

顧客は新規もリピートも堅調 コロナ禍で通販が追い風に

――好業績の要因は。

健康食品が伸びた。主力商品「ニッピコラーゲン100」(粉末低分子コラーゲンサプリ)は8月31日時点で900万箱を突破。コロナ禍において消費者の健康意識の高まりと当社の商品性が合致した結果で、通信販売の優位性も追い風となった。消費者の「実感」によって当社商品が信頼を勝ち得ていると考えている。

主力の「ニッピコラーゲン100」(画像は編集部がニッピコラーゲンの自社ECサイトからキャプチャ)主力の「ニッピコラーゲン100」(画像は編集部がニッピコラーゲンの自社ECサイトからキャプチャ)

――新規顧客の獲得状況は。

コロナ禍前と比較して新規顧客数は2ケタ増となった。既存顧客と同様に50~60代以降の女性が中心。一部、若年層の購入も見られたが一過性の傾向があるようだ。

――リピート率は。

リピート率の高さが当社の特長。現在は顧客全体の7~8割の方に継続的にご購入いただいている。

課題は物価高騰、鈴木社長「ダメージは甚大」

――今年10月から「ニッピコラーゲン100」の価格を改定した。影響は。

苦渋の決断だ。発売22年で初の価格改定となった。これまでは経費削減で何とか乗り越えてきたが、ここ2年ほどの原材料高騰によるダメージは甚大。継続購入していただいているお客様にとっては言わば「生活必需品」でもあるため、本体価格は変更せず、2箱・3箱セットの割引価格の改定という結論に至った。現状では一定の理解を得られていると思うが、本格的な評価・判断は今後下ることになるだろう。

――物流問題への対応は。

売上拡大に伴い当社の荷物量も増えているので、パートナー企業とは友好関係を築けている状況。再配達は以前から日時指定を承っているが、より小刻みな時間設定を求められる場面もあるので今後の課題だろう。

送料無料表示については、この問題が顕在化した約10年前から基本的に「当社負担」と表示するなど、いち早く対応している。今後も全体の方向性に沿って進めていく方針。

代表取締役社長 鈴木基道氏代表取締役社長 鈴木基道氏
上半期は健食事業好調、化粧品も回復傾向に

――上半期の状況は。

健康食品事業が順調に推移している。前期との違いは、コロナ禍でやや落ち込んだ化粧品事業に回復傾向が見られる点。ただ、景気や社会情勢など不透明な要素も影響するので楽観はしていない。

――化粧品事業では10月に新シリーズ「COLLESSENCE(=コレセンス)」を発売した。狙いは。

2018年に発売した基幹商品「スキンケアジェル」のデザインリニューアル品に新たに4商品を加えてシリーズ化したもの。創業35周年を機に原点回帰し、あらためてコラーゲンに特化したシリーズを打ち出した形だ。シリーズ名は「コラーゲン+エッセンス(本質)」の意味。コラーゲンの“本質”を肌で実感していただきたいという思いを込めている。

新シリーズ「COLLESSENCE」(画像は編集部がニッピコラーゲンの自社ECサイトからキャプチャ)新シリーズ「COLLESSENCE」(画像は編集部がニッピコラーゲンの自社ECサイトからキャプチャ)

――販促施策は。

スキンケアジェルとローション、ミルクがセットになった「コレセンス2週間実感セット」(税込1480円)を11月1日から販売する(編注:この記事は10月19日に「通販新聞」が配信した記事を転載しています。11月8日現在は発売中です)。アフターコロナの影響はまだ見極められないが、当該商品を中心に化粧品事業を伸ばしていく考えだ。

数年内に売上高100億円を計画

――今期の見込みは。

今期売上高は前期比10%増の71億円を見込む。この増収ペースを維持し、数年内には100億円到達をめざす。健康食品と化粧品の売上構成比はおおむね8対2だが、当面はこの比率のまま数字を積み上げていきたい。

――今後の展望は。

2001年に入社して管理部門で業務してきたが、社長就任で見える景色も変わってきた。当社の強みは社員が自社商品を愛し、自信をもって販売していること。個々の能力を存分に発揮してもらうためにも、営業チームとは毎日ミーティングを行い、他部署の社員とも雑談レベルのコミュニケーションを頻繁にとり、自発的なアイデア創出を促すようにしている。自由闊達な社風から新規性のある商品が生まれると信じている。

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