NTT西日本子会社で勤務していた元派遣社員による約900万件の個人情報流出問題で、通販事業者にも影響が出ている。
テレマーケティング業務をNTTマーケティングアクトProCX(NTT-MA)に委託していた山田養蜂場は約400万件、東洋新薬グループのフォーマルクラインでは、約19万件の顧客情報が不正に持ち出された可能性があると公表した。クレジットカード情報は流出していない。
通販などのテレマーケティング業務を受託しているNTTマーケティングアクトProCXでは、コールセンタシステムの運用保守業務を担うNTTビジネスソリューションズのシステムを利用。山田養蜂場とフォーマルクラインの顧客情報流出は、NTTビジネスソリューションズで運用・保守業務に従事していたスタッフ(NTTビジネスソリューションズに派遣された元派遣社員)が顧客情報を不正に持ち出し、第三者に流出させたことが原因としている。
NTTマーケティングアクトProCXのお知らせ(画像はWebサイトからキャプチャ)
2019年9月2日から2023年2月1日までの期間、NTTビジネスソリューションズのシステム運用保守従事者が、個人情報が保管されているサーバーへ不正アクセスして顧客情報を持ち出し、第三者に流出させたことが確認されている。現在警察が捜査中という。
山田養蜂場で流出した件数は400万件の可能性
テレマーケティング業務の一部をNTTマーケティングアクトProCXにアウトソーシングしていた。不正に持ち出された可能性がある情報は、氏名、住所、電話番号、生年月日、性別。クレジットカードやマイナンバーの流出はない。
山田養蜂場によると、2016年2月~2023年1月の期間が対象と報告を受けているものの、詳細は確認中としている。
テレマーケティング業務のアウトソーシング先による顧客情報流出だが、山田養蜂場は「今回の事態を重く受け止め、再びこのようなことがないよう、委託先の管理を含め、より一層の管理体制の強化に努め、真摯に対応していく」とコメントしている。
フォーマルクラインは約19万件の流出可能性
外部流出した可能性がある個人情報は、会員ID、漢字氏名、カナ氏名、電話番号、携帯電話番号、郵便番号、住所、性別、年齢、誕生日。クレジットカード情報や代金引換などの決済方法に関する情報は含まれていないという。
対象となる顧客情報の件数は、2022年8月以前、主にテレビ通販番組やテレビCMから商品を購入した18万8507人。なお、10月17日15時点で個人情報等の不正利用は確認されていないという。
フォーマルクラインは10月2日、NTT-MAから顧客の個人情報が不正持ち出しの被害に遭った可能性があると連絡を受け、10月3日にNTT-MAへの業務委託を停止した。
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オリジナル記事:NTT西日本子会社の個人情報流出問題が通販企業にも影響。山田養蜂場は約400万件、フォーマルクラインは約19万件の流出可能性
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