政府は、トラックドライバーの時間外労働を規制する物流業界の「物流2024年問題」対策の一環として、通販・ECで購入した商品を置き配、コンビニ受取などで受け取った場合に、買い物で使えるポイントを付与する取り組みを始めると発表した。
10月6日に開いた「第3回我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」で、物流業界における輸送力不足への対応、宅配便の再配達率削減などについて議論。「物流革新緊急パッケージ」を取りまとめた。
再配達削減に向けた取り組み
現在12%の再配達率を6%まで減らす目標を掲示。ポイント還元を通じて消費者の行動変容を促す。荷物を受け取る消費者が、置き配やコンビニエンス受取といった柔軟な受け取り方法、ゆとりある配送日時の指定等を選択した場合、消費者にポイントを還元する。
「物流革新緊急パッケージ」ではこのほか、物流の効率化や商慣行の見直しなどにも言及している。
物流の効率化では、物流事業者や荷主企業における物流施設の自動化・機械化を推進。効率化や省人化、ドローン配送などにより物流業界における人手不足に対応する。このほか、鉄道や内航海運といった他の輸送手段を利用するモーダルシフトを推進。モーダルシフトによる輸送量・輸送分担率を、今後約10年で倍増させていく。
商慣行の見直しとして、年内にも物価動向の反映や荷待ち・荷役の対価等の加算による「標準的な運賃」の引き上げに対応する予定。また、物流事業者の適正な運賃収受や賃上げなどに向け、次期通常国会での法制化を推進する。
大手荷主・物流事業者の荷待ちや荷役時間の短縮に向けた計画作成の義務付けのほか、主務大臣による指導・勧告・命令等を実施。トラック事業における多重下請け構造の是正に向け、下請状況を明らかにする実運送体制管理簿の作成や、契約時の(電子)書面交付の義務付けなども行っていく。
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オリジナル記事:「置き配」「コンビニ受取」「ゆっくり配送指定」などでポイント付与【政府の再配達削減策】
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