みなさん、Facebookは使っていますか? Facebookの投稿のなかには、セミナーの案内や商品の紹介など、広告が混じっているときがありますよね。Facebookで広告を出すと自分と同じような人にアプローチできるはず、と思ったマーケターも多いことでしょう。EC事業を展開する上で、効果的なマーケティング手法は不可欠です。
そのなかでもFacebook広告は、リーチの広さとターゲットオーディエンスへの正確なアプローチが可能なため、多くのEC事業者にとって魅力的な選択肢の一つです。ここでは、EC事業者がFacebook広告を効果的に活用するためのノウハウを詳しく解説していきます。
Facebook広告の基礎知識
Facebook広告の基本的なところをおさらいしておきましょう。Facebookは、世界で29億もの人が使用している巨大なSNSプラットフォームです。日本では月間利用者数 2600万人(2019年7月時点)が使用しており、近況報告やビジネスの交流などに使われています。
Facebook広告は、Facebookのフィードやストーリーズに表示される広告のことです。以下にFacebook広告の基礎知識3つをまとめました。それぞれ解説します。
- 広告目的の設定
- ターゲットオーディエンスの設定
- 予算と入札戦略
効果的に活用するため、基本的な概念と仕組みを理解することが重要ですよね。
①広告目的の設定
まずは、広告の目的を明確に設定しましょう。EC事業者にとって一般的な目的は、ブランド認知の向上、トラフィックの増加、コンバージョン率の向上などです。
たとえば、自社のECサイトに誘導して、商品を閲覧し購入するようにコンバージョン率の向上をめざすことなどが目的となります。EC事業者の目的に合わせて適切な広告タイプを選びましょう。
②ターゲットオーディエンスの設定
Facebook広告をうまく運用するには、ターゲットをしっかりすることが重要です。Facebook広告では、ユーザーのプロフィール情報やFacebookの行動履歴によって、セグメント分けされており、ターゲットオーディエンスを細かく設定することができます。
性別、年齢、地域、興味関心などの情報を活用し、自社のターゲットに最も適したユーザー層を絞り込みましょう。
参照:オーディエンス広告のターゲット設定|Meta
ターゲットに適したユーザー層を見つけ出そう
③予算と入札戦略
Facebook広告費用は、1日の上限予算や掲載期間内での上限予算など自身で設定できます。Facebook広告はオークション形式となっており、入札価格が高いほどユーザーに表示される傾向が高くなります。広告予算と入札戦略は広告の効果に直結する重要な要素といえるでしょう。予算を事前に設定し、適切な入札戦略を考える必要があるでしょう。
参照:広告オークションについて|Meta
広告のタイプ別活用方法
Facebook広告にはさまざまなタイプがあります。以下に代表的な広告タイプとそれぞれの活用方法を紹介します。
- リンク広告
- 動画広告
- カルーセル広告
- レコメンド広告の活用
(1)リンク広告
リンク広告は、EC事業者が特定の商品ページやキャンペーンページへのリンクを表示するための広告形式です。
たとえば、以下のような活用方法があります。
- 新製品のプロモーション
- セールや特別キャンペーンの宣伝
- 特定の商品カテゴリーのプロモーション
リンク広告の活用にあたっては、魅力的な画像やキャッチコピーを使い、ユーザーの注意を引くことが重要です。
また、リンク先のページがユーザーにとって魅力的で使いやすいものであることも大切です。
(2)動画広告
動画が掲載される広告は、視覚的な要素とストーリーテリングを活用してブランドや商品を魅力的に伝えることができます。たとえば、以下のような活用方法があります。
- ブランドストーリーの紹介
- 新商品のデモンストレーション
- ユーザーのレビューや体験談の共有
動画広告はユーザーの注意を引きやすく、高いエンゲージメントを生み出す可能性があります。
クオリティの高い動画コンテンツを作成し、ユーザーの感情や興味を刺激するようなストーリーを構築しましょう。
(3)カルーセル広告
カルーセル広告は、1つの広告内で複数の画像やリンクを表示することができる広告形式です。たとえば、以下のような活用方法があります。
- 複数の商品を一度に紹介する
- 商品の特徴やバリエーションを比較する
- ストーリーテリングを通じて商品の魅力を伝える
カルーセル広告は情報量が多く、ユーザーが興味を持つ可能性が高いです。商品の魅力や特徴を効果的に伝えるために、各画像やキャプションの配置や順序にも工夫を凝らしましょう。
(4)レコメンド広告の活用
レコメンド広告は、ユーザーに対してよりパーソナライズされた体験を提供することができます。ユーザーの関心や購買履歴を分析し、最適な商品やオファーを提示することで、コンバージョン率の向上が期待できます。
データ分析+最適化で効率アップ
Facebook広告の効果を最大限に引き出すためには、データの分析とキャンペーンの最適化が欠かせません。以下のマーケティング手法を活用しながら、常にデータをモニタリングし改善を行いましょう。
- インサイトの確認
- A/Bテストの実施
- リターゲティングの活用
(ⅰ)インサイトの確認
Facebook広告マネージャーを使用して、広告のパフォーマンスデータや指標を分析しましょう。
クリックしたかどうかの割合を示すCTR(クリック率)、その商品を申し込みしたかどうかの割合を示すCVR(コンバージョン率)、広告費用対効果などを把握し、改善の方向性を見つけましょう。
(ⅱ)A/Bテストの実施
異なる広告バリエーションやターゲット設定を比較するために、A/Bテストを実施しましょう。ターゲットオーディエンス、広告コピー、画像などを変えてテストし、より効果的な結果を得るための最適な組み合わせを見つけましょう。
A/Bテストによる検証が広告の効率アップにつながる
(ⅲ)リターゲティングの活用
リターゲティング広告は、webサイトに以前訪問したユーザーに対して表示される広告のことをいいます。
ユーザーの行動や関心に基づいて、既存のユーザーやウェブサイト訪問者に対してリターゲティング広告を配信しましょう。
カート放棄者へのリマーケティングや類似商品の提案など、ユーザーの関与を高める施策が有効です。
顧客エンゲージメントを高めるために
Facebook広告を活用して集めたリードや顧客との関係構築は、EC事業の成功に欠かせません。以下の方法を活用し、顧客エンゲージメントを高めましょう。
- メールマーケティングの統合
- コミュニティの構築
- ソーシャルメディアの活用
(Ⅰ)メールマーケティングの統合
Facebook広告のリストを使用してメールリストを作成し、メールマーケティングキャンペーンを展開しましょう。
新商品情報や特別なオファーを提供することで、顧客との関係を深め、リピーターや熱量の高い顧客を育てましょう。
(Ⅱ)コミュニティの構築
Facebook広告を通じて、自社のコミュニティを構築しましょう。グループやページを作成し、顧客との対話や情報共有の場を提供します。コミュニティのメンバーとのつながりを強化し、ブランドへの熱量を高めることができます。
(Ⅲ)ソーシャルメディアの活用
Facebook広告の効果を最大限に引き出すために、他のソーシャルメディアプラットフォームとの連携を図りましょう。
たとえば、若い世代が中心のInstagramや幅広い世代に人気があるTwitterなどのプラットフォームでもターゲットオーディエンスにリーチし、ブランドや認知度向上に使えます。
SNSを活用した認知向上でターゲットオーディエンスにリーチしよう
◇◇◇
EC事業者がFacebook広告を効果的に活用するためには、基礎知識の理解、適切な広告タイプの選択、ターゲットオーディエンスの設定、データ分析と最適化の実施、顧客エンゲージメントの強化などが重要なのがわかりました。
ステップバイステップで計画を立て、戦略的なFacebook広告キャンペーンを展開しましょう。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:【知識ゼロからわかるFacebook広告】タイプ別活用法+運用の基礎+顧客エンゲージメントを高めるための基礎知識 | 「ECタイムズ」ダイジェスト
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