ドラッグストアチェーンを展開するサンドラッグがEC事業の強化を進めている。
中期経営計画では2026年3月期に連結売上高1兆円を掲げており、その事業戦略の1つにEC事業の強化をあげている。
2022年3月期のEC売上高は125億円。2023年3月期は155億円、2027年3月期には440億円まで拡大する計画を掲げる。
EC売上高の推移と計画(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
EC事業では2022年4月以降、2022年9月末までに従来比1.5倍の商品を追加。食品・ペット・カー用品など多様な商品の取扱拡大も予定している。
また、配達までのリードタイムの短縮、生活利便性向上に向けたドローン実証実験を始める予定。店舗受け取りの促進と利便性向上を進める。
マーケティング面では、リアルとネットの一元化による1to1マーケティングを実施。カスタマーエンゲージメントプラットフォームの導入による顧客管理も図る。データ活用・CRM強化による既存顧客のロイヤル化や、デジタルマーケティングの強化による新規顧客の獲得も図っていく。
収益構造の変化では、物流効率化と生産性向上に向け、DC一体型拠点追加による物流効率化向上、拠点分散による配送コスト削減(関西・中京地区を検討中)、需要予測によるコスト最適化を図る。さらに、情報一元化や自動化ツールの導入による生産性向上のほか、グローバル基準への転換とオペレーションの再定義といった仕組み作りをめざす。
業態の融合でさまざまな購買チャネル・商圏・顧客層をカバーする(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
リアルとネットを融合するECサイトのリニューアル
EC事業強化の一環として、ECサイトのリニューアルを実施。リアルとネットをつなげた新サービスで買い物ができるようにしたという。
実店舗とオンラインの購入履歴をマイページで確認する機能を実装。指定場所への配達、店舗受取、店舗在庫の確認など消費者がECサイトで買い物に必要な情報を利用・確認できるようにした。
決済方法を拡充。クレジット決済の他、d払い、楽天ペイ、PayPay、コンビニ払いといった決済手段を拡充した。
ネットとリアルの融合をめざしたECサイト(画像は編集部がキャプチャ)
また、
- 現在位置から実店舗までの経路を表示する「店舗検索機能」
- 「お気に入り店舗」を登録すると「店舗受取」「店舗在庫」をすぐ確認できる機能
- 薬の錠形でフィルターをかけられる検索機能
- 入荷お知らせメールが届く機能
- 画像やビデオを投稿できるカスタマーレビュー機能
- 商品などをSNSへ投稿ができる機能
といった機能を実装。売るための機能だけではなく、健康情報や美容情報など専門知識を要したサンドラッグのスタッフが従来の情報配信に加え、ブログなどで情報を発信する。
また、ECサイトは英語と中国語(簡体字)による多言語化サイトを実現。インバウンドで日本を訪れた外国人がサンドラッグのECサイトを利用できるようにした。
今回のリニューアルでは、ECプラットフォーム「Shopify」の最上位プラン「Shopify Plus」を採用している。
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オリジナル記事:EC売上高を2023年3月期に155億円、4年後に440億円まで拡大する計画のサンドラッグがEC事業を強化
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