最も推奨したい通販化粧品はファンケル、2位はハーバー研究所、3位はオルビス。「推奨者」の年間購入金額は「批判者」の1.6倍に | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2022年3月14日(月) 09:00
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NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(NTTコム オンライン)が実施した「NPSベンチマーク調査2021 通販化粧品部門」によると、顧客ロイヤルティを測る指標の「NPS(ネットプロモータースコア)」が最も高いのはFANCL(ファンケル)だった。

調査対象の通販化粧品8社でNPSトップはFANCL(ファンケル)で2.3ポイント。2位はハーバー研究所(-2.5ポイント)、3位はORBIS(オルビス、-5.6ポイント)だった。8社のNPSの平均は-10.7ポイント、トップ企業とボトム企業との差は24.6ポイント。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(NTTコム オンライン)が実施した「NPSベンチマーク調査2021 通販化粧品部門」に通販化粧品部門のNPSについて

通販化粧品のロイヤルティの要因を18項目で分析したところ、「効果・効能」「使い心地の良さ」「品質の良さ」といった化粧品としての品質や効果の実感がロイヤルティを醸成している。

「企業イメージ・ブランドイメージの良さ」「商品の信頼性・安全性」といった企業やブランドのイメージや信頼性に関連した項目もロイヤルティに寄与。また「有効成分の含有量」も利用者の関心が高く、今後は利用者の期待に対する背景要因の探索や深掘りをしていくことが期待される。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(NTTコム オンライン)が実施した「NPSベンチマーク調査2021 通販化粧品部門」に通販化粧品業界全体のロイヤルティ要因分析

FANCLは、企業・ブランドイメージの良さや商品の信頼性・安全性で評価が高い。さらに、キャンペーンやイベントの魅力、会員制度や長期契約者向け特典といった点も評価されている。

2位のハーバー研究所は商品の使い心地や品質の良さといった商品性で評価が高く、特に「無添加・添加物の少ない」という項目では業界トップの評価。3位のORBISはコストパフォーマンスの良さに加え、パッケージや容器のデザインでも満足度が高い結果となった。

利用している通販化粧品において、過去1年以内に店舗(サロンなど含む)やオンラインで実施している肌診断や肌の悩みなどを受け付けるスキンケアカウンセリングの利用経験があるかを調査した。全体の9.1%が店舗もしくはオンラインでのスキンケアカウンセリングを受けた経験がある。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(NTTコム オンライン)が実施した「NPSベンチマーク調査2021 通販化粧品部門」に左がカウンセリング利用経験別NPS、右が利用経験の有無の割合

スキンケアカウンセリングの利用経験の有無別にNPSを分析したところ、カウンセリングを受けたことがある利用者のNPSは-10.3ポイント。一方、カウンセリングの利用経験が無い利用者のNPSは-31.1ポイント。カウンセリング経験がある利用者のNPSが高くなった。

対面もしくはオンラインでのカウンセリング経験がある利用者に対して、美容部員やカウンセラーへの相談において求めていることを調査したところ、「自身の肌の状態や年齢に合わせた適切な商品の紹介」が最も高く62.0%だった。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(NTTコム オンライン)が実施した「NPSベンチマーク調査2021 通販化粧品部門」にスキンケアカウンセリングに求めていること

「スキンケア商品の適切な使い方」「商品の効果や効能、有効成分の含有などに関する知識」が続き、自社の製品に関する正しく豊富な知識を適切に紹介できることに対してニーズが高かった。

調査対象の通販化粧品利用者の年間購入金額を調査したところ、「批判者」(推奨度が「0」~「6」の回答者)の年間の平均購入金額を「1」とした場合、「中立者」(推奨度が「7」~「8」の回答者)は批判者の約1.1倍、「推奨者」(推奨度が「9」~「10」の回答者)は約1.6倍。推奨度が高いほど年間の平均購入金額が高い。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(NTTコム オンライン)が実施した「NPSベンチマーク調査2021 通販化粧品部門」に推奨セグメント別年間購入金額(批判者を1とした場合)

また、過去1年間に発信した肯定的な口コミの件数別についても調査したところ、「推奨者」は平均1.7件の肯定的な口コミを発信しており、「批判者」の約5倍、肯定的な口コミを発信している。

調査概要
  • 調査対象企業(アルファベット順、50音順):ASTALIFT(アスタリフト)、DHC、FANCL(ファンケル)、ORBIS(オルビス)、ドモホルンリンクル、ドクターシーラボ、ハーバー研究所、パーフェクトワン
  • 調査対象者:インターネットリサーチモニターのうち上記通販化粧品利用者(1年以内)
  • 調査方法:NTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケート
  • 調査期間:2022年1月28日~2月1日
  • 有効回答者数:2689人
  • 回答者の属性:<性別>女性:100.0%、<年代>20代以下9.6%、30代15.7%、40代22.7%、50代20.0%、60代以上32.0%
NPSとは?

推奨度が高ければ高い顧客ほどリピート率が高く、クチコミによる新規顧客の獲得にもつながるため、企業はNPSを向上させることで収益を上げることができるとされている。

NPSは次のように計測する。

「友人に(特定商品などを)すすめたいと思いますか?」と顧客に質問し、0~10点で推奨度を計測。次のように分類する。

  • 0~6点を付けた人 → 「批判者」
  • 7~8点を付けた人 → 「中立者」
  • 9~10点を付けた人 → 「推奨者」
ネットショップ業界(EC業界)のNPSに関する調査結果
NPSの計測方法

NPSは、「推奨者」の割合(仮に40%)から「批判者」の割合(仮に25%)を引いた数値(40%-25%=15%)のことを指す。「推奨度」を聞くことで、顧客がどれほど企業・ブランドに対してロイヤルティがあるかを数値化する。

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オリジナル記事:最も推奨したい通販化粧品はファンケル、2位はハーバー研究所、3位はオルビス。「推奨者」の年間購入金額は「批判者」の1.6倍に
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石居 岳
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