毎週30万人以上が利用する生協ECサイトの注文をもっと便利に。サイト内商品検索の改善でUXが向上! | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2019年11月21日(木) 09:00
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食品などを中心に、毎週30万人以上の生協組合員が利用するECサイトがある。関東信越1都7県、7つの生活協同組合(生協)が加盟する「コープデリ生活協同組合連合会」が運営するECサイト「コープデリeフレンズ」だ。

毎週更新される同サイトは、食品や日用品など1万点以上の商品を扱い、組合員は、パソコンやスマートフォンから1週間分の食材などをまとめて注文している。選べる商品が多数ある反面、商品の探しにくさといった課題もあり、特に商品検索については、組合員から改善を求める声が寄せられていたという。

組合員に「買いやすい」「利便性の高い」ECサイトを提供するため、商品検索の精度向上に取り組んだ、コープデリ生活協同組合連合会のECサイト改善策の舞台裏に迫る。写真:吉田浩章

組合員数500万人を超える大組織

コープデリ生活協同組合連合会は、宅配事業やスーパーマーケットなどの店舗事業などを展開。総事業高(商品などの供給高に共済や福祉事業収入を加えた金額)は年間5500億円を超える。組合員数は500万人超。

「コープデリeフレンズ」など宅配事業のメインは週1回商品を届ける「ウイークリーコープ」で、基幹カタログ「ハピ・デリ!」に掲載した商品を、専用OCR用紙、インターネット、電話などで注文する。

「ウイークリーコープ」を利用する組合員は毎週約150万人で、ECサイト「コープデリeフレンズ」の利用者はその内の2割にあたる約30万人。中心となる組合員は30~40代で子どもを抱える世帯。

ここで、コープデリ生活協同組合連合会のECサイト名にある「eフレンズ」に触れておきたい。PB商品の開発や提供など、全国生協の事業支援をしている連合会組織「日本生活協同組合連合会」が、全国生協に提供するインターネット注文システムの共通基盤の名称が「eフレンズ」で、多くの生協組織がこの基盤をネット販売に活用している。

コープデリ生活協同組合連合会も、この「eフレンズ」を利用して、2001年にECをスタートした。ネット注文の浸透などによって事業規模が拡大し、2016年、共通基盤を活用した運用から、独自基盤となるECプラットフォームを活用したECサイト運営に移行したが、サイトの名称はそのまま「eフレンズ」を継続して使用している。

コープデリ ハピ・デリ! ほぺたん 基幹カタログ コープデリeフレンズ ウィークリーコープ基幹カタログ「ハピ・デリ!」とコープデリのキャラクター「ほぺたん」(写真:吉田章浩)
組合員から寄せられる改善要望「欲しい商品を探しやすく」

ECサイトでの買い物が当たり前になり、組合員のITリテラシーも向上。それに比例するように「コープデリeフレンズ」へ求める組合員のサービスレベルも上がり、要望が増えていった。

改善事項として寄せられていたのが「サイト内商品検索の精度」。組合員から定期的に「商品を探しやすくして欲しい」という改善要望があがっていた。

具体的には「キーワードとのマッチング精度」「検索結果の並び順」といった課題があった。掲載商品が1万点以上あるため、欲しい商品へ簡単にたどり着くにはサイト内検索の精度は必要不可欠。だが、たとえば「とうふ」と検索した際、「砂糖不使用の〇〇ヨーグルト」の「さとうふしよう」の“とうふ”部分とマッチングし、「ヨーグルト」が最初に表示されてしまうようなケースもあり、検索の精度については大きな課題があった。

サイト内の検索精度対策に携わるスタッフは、さまざまな業務も兼任する担当者数名。辞書のメンテナンスに手が回らない状態が続いていた。また、使っていたのは、ECプラットフォームに標準搭載されていたサイト内検索エンジン。検索結果の精度を向上させるにはシステム的にも限界があった。

「goo Search Solution」は改善要望に対応できると判断

「『米』で検索すると豚や鶏などの肉類が最初に出てくる」(米を飼料にして育った豚や鶏の商品名に『米』が付いているものがあるため)。コープデリ生活協同組合連合会のECサイト改善業務に携わる櫻井 貴之氏(宅配インターネット事業部 開発グループ グループ長)は、定期的に組合員から指摘を受けたと振り返る。外部ツールの導入を2018年末から検討し、2019年8月にはサイトでの稼動をスタートした。

コープデリ コープデリeフレンズ ウィークリーコープ goo search solution 櫻井貴之氏櫻井貴之氏(宅配インターネット事業部 開発グループ グループ長)

導入したのはNTTレゾナントの「goo Search Solution」。課題だった「マッチング精度」と「検索結果の並び順」の解消が見込めるツールと判断したのが導入の決め手となった。参考にしたのは実際に導入されているサイト。

「比較検討していた他社ツールの導入サイトを見ると、うちと同じく検索意図から外れた商品も検索結果の上位に出ていた。一方、『goo Search Solution』導入サイトを見ると、検索意図に沿った商品がきちんと上位に表示された。食品小売系ECサイトの実績はなかったものの、精度が高かったので組合員さんの改善要望に応えることができると判断した」と、櫻井氏はこう導入理由を説明する。

加えて、「他社ツールは定期的な辞書メンテナンスが必要なようだったが、『goo Search Solution』はAI型の自己学習機能により、今までやっていた辞書メンテナンスがほとんど不要になるといった点も評価した」(櫻井氏)と言う。

「コープデリeフレンズ」は、各生協(関東信越1都7県、7つの生協)分の商品マスタを2週間分(2企画分)ECサイトに掲載するため、「検索対象となる商品データは膨大な量になる」(櫻井氏)。そのため、検索アイテム数によって従量課金制となるツールではコストが大幅に増えるといった問題もあった。「『goo Search Solution』は割と柔軟な課金体系のため、コスト面でも他社ツールより導入メリットがあった」(櫻井氏)

コープデリ コープデリeフレンズ ウィークリーコープ goo search solution「米」と検索すると、適切なワードのサジェスト、および検索結果が表示されるようになった
導入後、検索結果に関する指摘がなくなる

導入後、その効果は顕著に表れた。「組合員さんから検索結果に対するご指摘は今のところいただいていません」。櫻井氏は驚きを隠さない。「コープデリeフレンズ」では、EC利用者の1割が検索から商品を購入。毎週3万人が商品検索を利用している。「検索後の閲覧ページ数が減り、検索結果経由のクリック率とコンバージョン率は向上した。数字上でも、組合員さんのユーザビリティが向上したことがわかる」(櫻井氏)

「goo Search Solution」では、ポータルサイト「goo」の表記ゆれ辞書と、自社サイトの検索結果から自動で作られる辞書、2つの辞書を使用している。辞書の併用によって表記ゆれを解消し、マッチング精度の向上につなげているのだ。 また、「goo Search Solution」はユーザーの検索後のクリック率やコンバージョン率から自動で表示順位を決定し、検索意図にあった順位で商品を表示することが可能。「検索しても表示されない商品があれば、管理画面からすぐに表記ゆれ対応ができ、反映も即時。指摘があればすぐ対応することが可能となっている」(櫻井氏)

可処分時間の拡大要望の増加で、商品検索の重要性はさらに高まる

「コープデリeフレンズ」を利用する組合員のメイン層は30~40代の子育て世帯。共働き世帯が増加し、今後、さらに生活の中の「可処分時間」の拡大を望む世帯が増えると予測される。

食品の購入から調理までの時間短縮ニーズが高まり、食品のECビジネスでもその顧客ニーズに対応することが求められる。こうしたことを踏まえ、櫻井氏はインタビューをこう締めた。

欲しい商品をすぐに見つけることができる商品検索機能は、掲載商品数の多い生協のECサイトでは機能向上が必須。商品検索からの注文は、EC注文全体の構成比からするとそれほど多くはないが、商品を探す時間をできるだけ短縮し、欲しい商品をすぐに見つけることができるECサイトを提供することで、組合員さんの生協利用満足を向上させることができると考えている。(櫻井氏)

 

「コープデリeフレンズ」が導入した「goo Search Solution」とは?

NTTレゾナントが開発・提供するサイト内検索サービス「goo Search Solution」は、膨大な単語の「表記ゆれ」のパターンを蓄積したデータベースを持つのが特徴。20年以上に渡って運営しているポータルサイト「goo」で収集した検索履歴から、膨大な量の「表記ゆれ」のパターンを蓄積し、いわゆる“表記ゆれの辞書”をEC事業者に提供している。

手間をかけず、効率的にECサイトの検索サービスの精度などを向上できるサイト内検索サービスで、トイザらス、アスクル、ふるさとチョイス、オンワード・マルシェなどさまざまなECサイトが導入。コンバージョン率アップ、業務効率化につなげている。

また、「goo Search Solution」の特徴の1つとして、人工知能(AI)が検索ログから学習して検索結果を自動で最適化する機能がある。ユーザーが入力した検索クエリやクリックした項目、購入まで至っているか否かといった情報をベースに、検索エンジンが最適な検索結果をキーワードごとに学習し、表示順位を決定。手間をかけずに、最適な検索結果をユーザーへ表示する。

EC事業者は検索エンジンの表示結果をメンテナンスしなくても、ユーザーが最も購買に結びつきやすい検索結果を自動で生成するため、運用負荷が軽減されるという。

goo search solution

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ネットショップ担当者フォーラム編集部
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