ネット通販を利用するユーザーのニーズは時とともに変化し、検索で使うキーワードも変わっていきます。“商戦対策”におけるキーワード対策には、ユーザーのニーズの変化に対応していくことも重要です。今回はネット通販業界の大きな商戦となったハロウィンから、ニーズや商品購入に至るキーワードの変遷を見ていきましょう。
EC事業者が押さえるべきポイント
- 「ハロウィン」の検索ボリュームは「クリスマス」を超えた
- 「ハロウィン」は大きな商戦になってきた(ファミリー層にも「ハロウィン」が浸透)
- 商品と同様に、検索キーワードにもトレンドがある
- 時代のニーズに応じたページ作りがユーザーの心をつかむ一歩になる
ハロウィンはクリスマスの3倍?
年々規模が拡大しているハロウィン市場(一般社団法人日本記念日協会によると2016年のハロウィンの推計市場規模は前年比約10%増の約1345億円)。
店頭ではハロウィン限定のパッケージに入った食品や飲料が並んだり、各地ではハロウィンイベントが行われたりと、いつの間にか日本でもハロウィンが定着していることを実感します。
「クリスマスに並ぶのではないか」とも感じるハロウィンの盛り上がり。検索データから関心度の推移を見てみましょう。
ハロウィンとクリスマスの検索ボリューム推移
2011年に「ハロウィン」は「クリスマス」の検索ボリュームを逆転。なんと、現在では3倍もの差があるのです。
検索ボリュームの差を単純に市場規模に置き換えることはできませんが、ハロウィン商戦ではECに注力して損はない状況と言えるでしょう。
使われる言葉は、時とともに変化する
おもいおもいの「衣装」で「仮装」を楽しむのは、ハロウィンのハイライト。ハロウィンと一緒に検索されるキーワード(関連キーワード)の内、最も多いのが「コスプレ」です。
「衣装」「仮装」「コスプレ」という代表的なキーワードが出てところで、過去4年間の検索ボリュームの推移を確認しました。
衣装とコスプレと仮装の検索ボリューム推移
「コスプレ」の検索数が年々上昇しているのに対し、「衣装」の検索数は減少しています。
また、2016年には「コスプレ」が「仮装」を逆転。ハロウィンの盛り上がりに引っ張られる形で「コスプレ」というキーワードも浸透しています。その一方で、「衣装」や「仮装」の使用頻度は減ってきています。
ネットショップ運営ではSEO対策が必要不可欠。商品にトレンドがあるように、検索キーワードにもトレンドがあることを意識してください。
Yahoo! JAPANのビッグデータから見えた「ハロウィンニーズの移り変わり」
4年前と現在のハロウィンでのニーズはどのように変わったのでしょうか。
「ハロウィン」を検索したユーザーが一緒に検索するキーワード(関連キーワード)を、見てみます。
ハロウィンと一緒に検索されるキーワード上位50件
「子供」というキーワードを含んだ検索が順位を上げ、検索数も3倍以上増加しています。
さらに、Yahoo! JAPAN検索を経由し、ショッピング関連サイトへ流入したキーワードを確認してみると、「子供」「赤ちゃん」「男の子」といったキーワードが上位に入っています。
ショッピング系サイトへ流入しているハロウィンキーワード上位20件
つまり「若者世代」中心だったハロウィン市場が、ファミリー層にまで着実に浸透してきているのです。ニーズの広がりを、ご確認いただけたでしょうか?
まとめ
今回はハロウィンを題材に、ユーザーのニーズは時とともに変化し、検索されるキーワードも変わっていくというお話でした。御社の品ぞろえや商品説明は、変化に対応していますか?
世の中の「流行廃り」を敏感に察知し、時代のニーズに応じたページ作りがユーザーの心をつかむ一歩になるかもしれません。
自社の商品がどんな探され方をしているのか常にアンテナをはり続けたいものですね。
それではまた。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:「ヤフーのビッグデータ」に学ぶ商戦期のキーワード対策。ニーズと検索行動はどう変わった?【ハロウィン編】 | ヤフーの検索ニーズから学ぶ「トレンド研究所」
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.