集英社は通販売り上げが順調に伸びており、主力通販誌「エクラプレミアム」以外にも柱となる媒体が育ってきているようだ。
デザイナーズブランドを扱う女性向け通販サイト「ミラベラ」については、昨年8月にジュピターショップチャンネルから事業を譲り受けて以降、自社の雑誌「シュプール」との連携を深めているが、来年1月にはメンズ版サイト「ミラベラオム」を本格始動。男性客の開拓に本腰を入れる。
「ミラベラオム」の主要ターゲットは40歳前後のファッション好きな男性で、対象となる具体的な人物像を据えて商品を選定しているという。
商品政策はエッジのきいた商材、モード系の商材と、買いやすいスタンダードなアイテムの2軸で展開する。
集英社では10月8日に同サイトをプレオープンし、話題性の高い商品を企画して会員獲得につなげる。スタンダードなアイテムとしては、空間プロデューサーの中原慎一郎氏を中心としたクリエイター集団「コジーコープ」がメード・イン・ジャパンの産地にこだわり、デザインや着心地を追求したベーシックな商品を開発。雑誌「ウオモ」12月号に特集ページを設けた。第1弾ではウールTシャツを販売するが、今後はスウェットなど約10アイテムを順次、開発する計画だ。
モード系の商材では、セレブバッグとして女性の支持を集める「プロエンザスクーラー」が初めてメンズバッグを商品化。ネットでは「ミラベラオム」でしか買えないという特別感で攻める。
「ミラベラオム」の見せ方については、ブランド名を知らなくても閲覧しやすいよう、例えば「ワンランク上のデイリーウエア」や「大人の週末スタイル」「パーティーシーン」といったスタイル提案を重視する。
「LEE」11月号で展開した「丸ごと通販LEEマルシェBOOK」
集客面は雑誌「ウオモ」と連携する。創刊10周年となる来年4月号ではコラボ商品を大々的に展開。16ページの冊子を制作し掲載商品を丸ごと「ミラベラオム」で購入できるようにして誘導する。サイト内には冊子で紹介した以外のアイテムを充実させ、ショップとしての魅力を高めることで次回の訪問につなげる。
また、「メンズノンノ」12月号でも通販企画を展開し、14ブランドとのコラボ商品を提案するが、同誌のウェブサイトではコーディネートを360度あらゆる角度から閲覧できるページを制作。そこから集英社の通販サイト「フラッグショップ」とファッション通販モール「ゾゾタウン」に誘導して販売しており、自社通販サイトでは企画ページ内で「ミラベラオム」も紹介し、ハイブランド好きな若い男性にもサイト認知を図る。
一方、雑誌「LEE」に紐付く通販も存在感が増している。同誌11月号で展開した「丸ごと通販LEEマルシェBOOK」(画像)は10月の受注額が1億320万円となり、単月では初めて主力媒体の「エクラプレミアム」を超えた。
「LEEマルシェBOOK」は44ページのボリュームながら、モデル着用のスタイリングや商品画像を含め、飽きさせないページ作りが奏功。カタログ化して通販顧客にも送付した。
巻頭に配した「トラディショナルウェザーウェア」とのコラボ商品など編集部の目利き力はもちろん、当初から1億円の目標を掲げ、定番でもある「コンバース」のスニーカーや、「LEE」のオリジナルブランド「トゥエルブクローゼット」のワイヤー衿ネルシャツなど、商品在庫を積んで臨んだ本気の通販が結果につながったようだ。
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オリジナル記事:“本気の通販”仕掛ける集英社、「メンズノンノ」「LEE」など雑誌連動型通販が伸びている理由 | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム
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