なぜ成果に繋がらない?失敗から学ぶ「成果が出るコンテンツ」の作り方
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「Web上の集客には記事コンテンツが効果的」「これからはコンテンツSEOに力を入れるべき」…そんなアドバイスを元にコンテンツ施策を始めたけれど、いまいち成果に繋がらない。こうしたコンテンツ施策の失敗は、なぜ起きてしまうのでしょうか?
今回は実際によく起きるコンテンツの失敗談を通して、コンテンツ施策の成功と失敗を分けるポイントについて解説していきます。
「作っただけ」で役に立たないコンテンツは、なぜ生まれる?
アクセス数やCV数アップのために読み物コンテンツを作ったけれど、いまいち効果に結びつかない。一応サイト内からリンクを繋いでいるけれど、どう活用すればいいかも分からない。そんなコンテンツは、多くの場合「ユーザーニーズが見えていないこと」が原因で生まれます。
会社名や商品名などの指名キーワードでは十分にアクセスがあるけれど、それ以外のキーワードではアクセスがなく頭打ちになっているサイトでアクセス数アップのためにコンテンツを作る場合、「商品やサービスと親和性の高いユーザー」や、「サービス・商品と親和性の高い悩みを抱えているユーザー」が検索するキーワードをテーマにしていく必要があります。
つまり、既に商品やサービスを認知しているユーザーではなく、「まだ商品やサービスを認知していないけれど今後顧客になりうるようなユーザー」をターゲットにしていかなければいけません。
しかし、「商品・サービスと親和性が高いのはどんなユーザーで、そのユーザーはどんなキーワードで検索しているのか」を把握しないままコンテンツを作ってしまうと、サイトに来てほしいユーザーまでコンテンツが届きません。
具体的にどのようなことが起きるのか、失敗談を交えて解説していきます。
うまくいかないのはなぜ?コンテンツの失敗談
「よく検索されているキーワードで対策!」サイトと無関係の記事が大量に…
コンテンツを作って検索からの流入を増やそうと考えた際、陥りやすいのが「サイトやサービスとまったく関係ないテーマで記事を作る」というケースです。
世の中には美容や健康、季節のイベントなど、多くの人に検索されるキーワードがあります。高需要キーワードで検索上位に表示できれば多数のユーザーの目につきますし、サイトを訪れる人も増えることでしょう。
こうしたキーワードを狙ってコンテンツを作っていった結果、サイト内にさまざまなテーマの雑学や便利情報を集めたブログがある、というサイトは少なくありません。
しかしこうした「キーワードの需要だけを意識したコンテンツ」は、多くの場合検索上位に表示されません。なぜならサイトのテーマはまったく別のところにあり、サイトとコンテンツのテーマが一致している競合に比べて情報量が少なく、専門性が低くなりやすいためです。
仮に上位表示されたとしても、そのページだけで直帰するユーザーが大多数を占めるため、「サービスを認知してほしい」「問い合わせや購入などコンバージョンを増やしたい」などの成果にはなかなか寄与しません。コンテンツを作りはしたけれど当初の目的は果たせていない、という失敗例です。
「売り上げに繋がるようにサービス紹介!」でもユーザーが欲しい情報は…
今度は、サイトやサービスと同じテーマでコンテンツを作ろうとした際に陥りやすい失敗例です。
例として、スキンケア化粧品を取り扱う会社(A社)のサイトを想定しましょう。
まだA社の商品を認知していないユーザーにアプローチするため、「肌荒れの改善策」など、商品と親和性が高いユーザーが検索しそうなテーマで読み物コンテンツを作成することにしました。
肌荒れに悩んでいるユーザーにぜひ商品を認知してほしい。そう考えた担当者は、いかに自社の商品が優れているか、他社の商品とどのような点で違うのかをふんだんにコンテンツに盛り込みました。
しかし、サイトにコンテンツをアップしてもなかなかアクセスが伸びない…こういったケースもよく見受けられます。
原因は、ユーザーがどんな情報を求めて検索しているか理解できていないことにあります。
例えば肌荒れの改善策なら、多くのユーザーは肌荒れに効く食事や生活習慣、正しいスキンケアの手順などを求めています。「よく効くスキンケア商品を知りたい」というニーズもありますが、少なくともユーザーが知りたいのは「A社の商品がいかに優れているか」ではありません。
ユーザーニーズに合致しなければ、検索上位に表示されることも、ユーザーに読んでもらうことも難しくなります。
「質より量!コンテンツを作ることが重要!」結果、誰にも見られてない…
とにかく大量のコンテンツを作ってサイトのページ数を増やそうという「質より量」戦法も、コンテンツ施策には不向きといえるでしょう。
大量のコンテンツがあるのに一本一本の情報量が薄く、コンテンツとしての質が低いせいで検索エンジンからの評価を十分に得られていないケースもよく見受けられます。
もちろん、サイト内にコンテンツが多いことは評価に繋がります。しかしそれは、それぞれのコンテンツがユーザーにとって有益な場合です。
ユーザーのためになる情報を多数蓄えることでサイトの評価が上がっていくのであって、コンテンツが多数あること自体が評価に繋がるわけではありません。
「数打てば当たる!同じテーマでたくさん記事を作ろう」評価の奪い合いで共倒れに…
これも、コンテンツの作成そのものを重視するあまり生じてしまう失敗です。
ひとつのテーマやキーワードに対して似たようなコンテンツを作成したり、同じような文章をいくつものコンテンツに分けて掲載すると、一見コンテンツの量は豊富に見えます。しかし「コンテンツはあるのに、思ったような評価が得られない」という状況に陥りやすくなります。
ひとつのテーマで複数コンテンツを作ったり、同じ内容を別々のコンテンツに分けて載せると、それだけ検索エンジンからの評価が分散します。自分が作ったページ同士が評価を奪い合うのは望ましい状況ではありませんし、1ページに評価が集約されている場合と複数ページに評価が分散している場合を比べた際には、前者のほうが評価が高くなります。
「コンテンツの中身は完璧!」でもなぜか成果が振るわない…
最後に、コンテンツの中身には問題がなさそうなのになぜか検索結果での順位や流入が振るわない、という例です。
このような場合は、タイトルに問題があったり、コンテンツ以外の場所に問題がある可能性が高いです。
ユーザーに「欲しい情報が得られそうだ」と思ってもらえなければクリックして貰えません。検索結果に表示されるのはページタイトルと説明文(ディスクリプション)が中心。言い換えれば、タイトルとはユーザーに直接アピールできる数少ない手段です。
また、コンテンツそのものは質が高くても、サイトに問題があったり検索エンジンが評価しにくい作りになっている場合は、思ったような成果が得られないことがあります。他にも関連するページ同士のリンクの取り回しやページを読み込む際のスピードなど、ユーザーが使いやすいサイトになっているかどうかが重要になってきます。
成果に繋がる「よいコンテンツ」とは
ここまで、コンテンツ施策において陥りやすい失敗例を挙げてきました。
では、成果に繋がるコンテンツを作成するにはどうしたらよいのでしょうか?
共通して言えるのは「ユーザーファーストであること」への意識です。キーワードをどのくらい含めるか、文字数は何文字以上かといったテクニック論になりがちですが、元を正せば情報を届けたいユーザーがいて、そのユーザーに読んでもらうためのコンテンツのはず。ユーザーが欲しい情報は何か、どのように伝えればいいかを突き詰めてゆくことが、成果に繋がる「よいコンテンツ」を作る近道になります。
サイトやサービスと親和性が高いテーマを見極める
まずはどんなコンテンツを作ればよいのかを見極め、土台を固めましょう。
サイトやサービスのテーマを一言で表すならどんなキーワードになるか、どんなキーワードで検索しているユーザーに認知してほしいかを調査して、コンテンツ作成の軸となるキーワードを決めていきます。
その際、競合他社がタイトルやコンテンツテーマにどんなキーワードを用いているか、既にサイトに訪れているユーザーは会社名やサービス名以外にどんなキーワードで検索して流入しているかを調べるのも良いヒントになります。Google Search Consoleの流入クエリを参照するとよいでしょう。
「ユーザーが求めている情報」にとことん向き合う
次に、そのキーワードで検索するユーザーがどのような情報を求めているかを徹底的に調査しましょう。
実際に検索してみるのが最も手軽で役に立つ調査方法です。どのような内容のページが表示されるか確認し、そこからユーザーニーズを読み解いていきましょう。
上位のページを見比べると、どのページにも掲載されている情報と、ページごとに有無が分かれる情報があるはずです。共通して掲載されているような情報はしっかり担保しつつ、これを読めば他のページを見なくてもユーザーニーズを満たせるといえるようなコンテンツを目指しましょう。
また、質の高いコンテンツとは「他では読めないような独自の情報」を持っているものです。自社だからこそ書ける情報を盛り込み、オリジナリティの高いコンテンツにしていきましょう。
質の高いコンテンツを丁寧に作る
ユーザーニーズを把握できたら、その内容を反映しながら一本一本のコンテンツを丁寧に作っていきます。
「文字数で基準を設けたほうがよいのか」という質問を受けることがありますが、これはおすすめできません。
文字数が多くても、無駄な情報をだらだらと書き連ねているだけでは、冗長で読みにくいコンテンツが出来上がってしまうだけです。
どのくらいの文字数にすればよいかは、どのくらいの情報量を求められているかに比例します。そのテーマにまつわる情報を幅広く解説すべきであれば自然と文字数は増えますし、細分化されたテーマについてピンポイントで解説する場合はそこまで多くの文字数は必要ないかもしれません。
求められている情報をしっかりと含めたうえで、読みやすくまとめていくことが大切です。
1テーマ1記事!コンテンツを重複させない
同じテーマでいくつもコンテンツを作ると評価が分散し、作ったコンテンツ同士で評価を競い合うことになったり、1本あたりの情報量が薄くなって評価されにくくなったりします。
ひとつのテーマにつきコンテンツは1本に絞りましょう。また、既に似たようなコンテンツが複数存在する場合は1本に統合するのも手です。
検索エンジンが理解しやすいページを作る
検索上位に表示するには、検索エンジンのクローラーが読み取りやすいページにしておく必要があります。そのためにSEO(サーチエンジン最適化)が重要になってきます。
タイトルや見出しにキーワードを含めているか、関連ページ同士をリンクで繋いでいるか、読みやすいソースになっているか…などひとつひとつはテクニック的ですが、突き詰めるとこれも「ユーザーが使いやすいサイトになっているか」というポイントの積み重ねです。コンテンツの制作と併せて、サイトのSEOも行っていきましょう。
さいごに
コンテンツ施策は、これまでアプローチできていなかった数多くのユーザーをサイトに呼び込むことができる非常に有効な手法です。しかし、簡単に始められる一方でつまづきやすいポイントも多く、なかなかうまくいかないと悩んでいる方が多い手法でもあります。
まずはサイトやサービスのテーマを見つめ直すこと。そして、アプローチしたいユーザーのニーズをとことん突き詰めていくことが重要です。
デジタルアイデンティティでは、ペルソナ設定から成果に繋がるキーワードの選定、ライティング、成果測定まで一気通貫でご提案します。また、サイトやメディアのSEO対策も併せて実施が可能なため、SEOに強いサイト作りと新たなユーザー層の集客を同時進行で行うことが可能です。
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