BCPを考慮したWebサイトのバックアップの方法を比較してみた
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震災前までは、Webサーバのバックアップの必要性を感じられている人はあまりいなかったと思います。しかし、震災以降、上長から急にWebサーバのバックアップと遠隔地での復旧の話が出てきたりしてませんか?
特に全国展開している企業では、局地的に拠点がダウンしてしまった場合でも、他の地方が事業が行われているので、有事においてもWebサーバーは稼働している必要があります。なぜなら、有事においても会社の情報発信・確認のための方法として確立されているからです。
でも、バックアップって作業が面倒ですし、そもそもコストもかけたくないですよね。
そこで、BCPに適したバックアップ方法を比べてみましたので、興味がある方は読んでみてください。
以下、代表的なバックアップ方法と特徴を書いてみます。
テープバックアップ:
磁気テープに対象サーバのデータ領域をバックアップする手法です。最も普及している方法ですが、バックアップにかかる時間、復旧時間にかなりの時間を有するので、運営側は手間です。またまれに戻らないこともあるのでリスクも高いです。しかし、テープ媒体にバックアップするので長期保管に向いてます。復旧させるためには、バックアップ対象のサーバー環境と同等の環境が必要です。よって意外に高くついたりします。
イメージバックアップ:
近年、急激にシェアを取ってきた方法です。バックアップ対象となるサーバのハードディスク・ボリュームをイメージを焼き付けるように丸ごとバックアップを取ります。丸ごととるので、復旧させるのも楽です。ただし、丸ごととって丸ごと戻すので、ローカル内のバックアップに向いており、遠隔地に復旧させるBCP対策としては不向きです。なぜなら、ネットワークコストが尋常ではなくなるからです。但し、かなり安価な構成で済むので、ローカル保管であれば十分使えると思います。
CDP(継続的データ保護)のストレージ構成(高価なストレージの機能で対応):
メインサイトと二次サイトの両方に同一構成のシステムを構築し、二次サイトに完全レプリケーションする方法です。常に二重化されているため、復旧時間は非常に速いですが、二重化しているのでコストはダブルにかかります。回線費用も高額になります。バブルな感じのシステム構成です。
CDP(継続的データ保護)のファイルレベル・レプリケーション構成(ソフトウェアで対応):
初期のCDP技術です。差分で二次サイトにバックアップするのですが、差分の単位がファイル単位なので、多少の変更でもファイル単位で遠隔地にバックアップしてしまいます。前時代的な割に金額もそれなりです。ネットワークコストもそれなりです。
CDP(継続的データ保護)のブロックレベル・レプリケーション構成(ソフトウェアで対応):
最新のCDP技術です。差分で二次サイトにバックアップするのですが、差分の単位が4kくらいのブロック単位なので、差分バックアップで遠隔地にレプリケーションされる量が少ないです。よって回線費用が安く済みます。そして、CDPなので、戻したい時間のデータに一発で簡単に戻せます。最近では仮想技術の併用によりTBを超える大規模システムも安いコストで10分以内に復旧できるようになりました。
以上、簡単に比べてみました。まとめると、、、
ローカルにバックアップするのであればイメージバックアップが安く確実で手間もかかりません。しかし、遠隔地にバックアップする場合は、ブロックレベルのCDPがコスト的に安く済みそうですし、復旧もイメージバックアップより早いです。
ちなみに、クラウドCMSでもブロックレベルのCDPを採用しているサービスがあります。詳しくは以下をご覧ください。
http://www.shinwart.co.jp/press/pdf_press/PressRelease%28HeartCore_SaaS-...
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