スマートデバイスのビジネス導入を検討するための基礎知識

スマートデバイスをビジネスに導入するための基礎知識をご紹介します。
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2010年末、「2011年にヒットが予想される商品・サービスは何か?」を日経産業地域研究所が専門家106人に実施したアンケート調査の結果、インターネットに接続して様々な用途に使える電子機器で1位になった「スマートデバイス」。米アップルの多機能携帯端末「iPad」の大ヒットをはじめ、各社が続々と競合商品を投入し、市場は急速に拡大している中、この「スマートデバイス」をビジネス利用の目的に導入する企業も増えてきました。本コラムではスマートデバイスのビジネス導入を検討するにあたって、現時点であまり詳しい知識がない方でも理解しやすいように、まずはスマートデバイスとは何かというところから始まり、その活用方法についてご紹介します。

スマートデバイスとは

まず、スマートデバイスとは何かについてですが、定義は様々ある中で、大抵はスマートフォンとスマートタブレットの端末の総称として用いられます。いずれも共通しているところとしてはOSが入っており、パソコンの機能があること、3GやWi-Fiを利用してインターネット接続ができること、大画面でタッチパネルであることなどがあげられます。

スマートデバイスの特徴

  • OSが入っていてパソコンの機能がある
  • 3GやWi-Fiを利用してインターネット接続が可能
  • 大画面でタッチパネル仕様

スマートフォンとスマートタブレットの代表的な違いですが、スマートフォンにはPDA(携帯情報端末)の機能が備わっているので通話ができるということと、端末自体の大きさや画面のサイズが小さめになっていることがあげられます。タブレットの中には通話機能のあるものも一部ありますが、種類が少ないこと、その大きさゆえに使い勝手がいまいちな現状から、大きな切り分けとしてタブレットに通話機能はないものと捉えてします。米調査会社ガートナーによると、タブレット端末の世界販売台数は2010年の1950万台から急増し、2012年には1億台を超える見通しといわれています。

現状のタブレットの主な用途はWeb閲覧など

出荷台数の急増が予想されるタブレットですが、消費者はどのような用途で利用しているのでしょうか。NPD Group社が発表した調査によると、消費者がiPadを使って行なっていることの上位3位は、ネットサーフィン、電子メール、ゲームでした。スマートフォンと比較すると画面のサイズが大きいことくらいしか特徴が見つからないタブレットですが、上記の利用用途を考えるとそれだけでも十分魅力的な特徴と言えるようです。

ビジネスレベルでの活用の可能性が高いスマートデバイス

タブレットをビジネスで活用することを考えるとき、既存のノートPCとどのような違いがあるのかがまず議題にあがるかと思いますが、ノートPCとの比較をベースにしたタブレットの代表的な特徴として以下の3つが挙げられます。

  • 立ち上がり(起動)が素早い
    タブレットの端末により差はありますが、一般的なノートPCより早い起動が可能
  • インタラクティブなコミュニケーションが可能
    カタログやサービス資料を電子化することで、スムーズな情報訴求をすることが可能
  • スマートデバイスならではの機能が有効活用できる
    地図やGPSなどマーケットに活用できるアプリが多数存在している

上記のような理由から、スマートデバイスは企業の生産性を高めるためのツールとしてさらなる普及が見込まれています。

スマートデバイスの活用ケース

次に、上記で紹介したタブレットの特徴をビジネスに活用するケースを紹介します。

  • 営業支援ツールとして
    効果的なコンテンツとデバイスを利用し、相互に画面を操作しながら、共有することで理解促進が得られます。
  • 店舗支援ツールとして
    インタラクティブなコンテンツ提示で顧客とのコミュニケーション促進が期待できます。
  • スマートデバイス活用事例

    ニューヨーカーでは、店舗にてスタッフが来店客に接客する際に、iPadで情報を提供して販売を支援しています。iPadの画面上では、コーディネートの提案や、在庫の有無を提示することなどができます。また、全製品のページに掲載したQRコードが掲載されており、来店客がモバイル端末で読み込むことで、店頭で購入しなくても後でモバイルECサイトで購入できるようなっています。

    コクヨでは、2010年9月現在、グループ全体でiPadを導入し、オフィス家具のコクヨファニチャーで90台、文具のコクヨS&Tで49台、オフィス用具の通販を手掛けるカウネットで53台と、全社で約250台のiPadを利用しています。役員会議、カタログや提案資料のビューア、仮想デスクトップ端末などの用途など、さまざまな目的で活用していますが、以下の3種類が代表的な活用用途になるようです。

    • 会議での資料閲覧用の端末
    • カタログや提案資料などのプレゼンテーション用端末
    • 外出先から利用する仮想デスクトップ

    紙のカタログや資料をなくしてiPadで閲覧できるようになり、営業マンが会社に資料を取りに戻ることもなくなり、営業現場での機会損失が減少。ビジュアルで表示することでユーザーも理解しやすく、それほど専門知識のない社員でも顧客への説明がしやすくなっているとのことです。また、営業マンが持ち運んで利用するだけではなく、「コクヨ総合カタログ(ファニチャー編)」をiPad向けにデジタル化し、無料配信しています。

    さらに、オフィスの必需品を直感的操作で、楽しみながら探して買えるようにと、カウネットのiPad向け無料アプリ「Office!」の配信も行っています。本アプリでは、スマートデバイスの特徴である、直観的に操作して楽しめるインターフェースを利用して、各部屋にさまざまなトリックや隠しアイテムが存在させて、トリックを見破ると新しいアイテムが手に入り、利用者はこのアイテムを使いながら楽しい小冒険を行うことができるようなエンターテイメント性を盛り込んだアプリとなっています。

    スマートデバイスの導入にあたり

    このように、ビジネスレベルでの活用の可能性を十分に秘めたスマートデバイスですが、導入にあたっては端末の選定や目的を実現するためのアプリケーション開発、社内の運用フローの策定など、検討すべき事柄も多くあるのも事実です。導入に失敗しないためにも事前に十分な検討が必要と思われます。

     

    ■本コラムの元記事はこちら
    スマートデバイスのビジネス導入を検討するための基礎知識

     

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    ■株式会社マイクロウェーブ

    株式会社マイクロウェーブは、Webを活用した事業戦略立案、マーケティング、
    Webサイト構築、Webシステム開発から、スマートフォン/タブレット用アプリ
    ケーションの開発等を行っています。

    HP: http://www.micro-wave.net/

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