「デジタル終活」してないと発生しそうなトラブル、「死後も○○」が1位!【終活協議会調べ】
一般社団法人 終活協議会/想いコーポレーショングループは、「デジタル終活」に関する調査結果を発表した。10~90代の男女(終活ガイド資格検定2級、3級資格取得者)1,005人が回答している。
「デジタル終活」とは、スマホやSNS、サブスクやネット銀行などのログイン情報やデータを生前に整理することを指す。解約・消去だけでなく、他者にひきつぐ必要があるデータの保護、逆に他者には見られたくないデータの処分なども含まれる。
デジタル終活のメリットは「遺族が困らずに済む」こと
まず「『デジタル終活』という言葉を聞いたことがあるか」を聞くと、「ある」50%、「ない」50%で見事に分かれる。終活ガイド資格の所有者でも、「デジタル終活」に限ると認知がかなり下がる。
具体的に「スマホやSNS、サブスクやネット銀行などのログイン情報を共有している相手はいるか」と聞くと、「いる」22%、「いない」78%となった。デジタル終活を実践している人が少ないことに加え、個人情報や機微情報が含まれるため情報共有されていないことが多いようだ。
また「スマホやSNS、サブスクやネット銀行などのログイン情報をノートなどに残しているか」も、「残している」31%、「残していない」69%と、デジタル終活まで意識している人は少なそうだ。


そこで、「デジタル終活をしないことで生じる一番のリスク」について聞いてみると、「解約処理ができず、死後もサービスの支払いが発生してしまう」47%、「遺された家族や親戚がネット上の金融資産を把握できない」33%が上位。「見られたくない写真などのデータ類を見られてしまう」「スマホのロックが解除できず、葬儀に呼ぶべき相手の連絡先が分からない」各9%という声もあがる。

「デジタル終活をする一番のメリット」では、「遺された家族や親戚が困らずに済む」69%が特に多く、「いざというときの不安を解消できる」12%、「自分のプライバシーを守れる」11%、「金銭トラブルを未然に防げる」8%などアナログ終活と変わらない事情がうかがえる。

逆に「デジタル終活をする一番のデメリット」では、「個人情報が漏洩するかもしれない」60%が特に多いが、「デメリットは感じない」28%も多い。実際には適切なデータ管理は情報漏洩を防ぐことにつながるので、むしろふだんからの情報整理が重要だと考えられる。「自身の死を考えて、暗い気持ちになる」12%も一定数いるのは心情的に仕方ないところだろう。

なお、自分の想いや大切な情報をあらかじめ書き残しておく「エンディングノート」について「知っている」とした人は81%。「今後デジタル終活」に取り組みたい」とした人は85%だった。また「デジタル終活に取り組む上で最も大切なこと」については、「定期的な内容更新、利用サービスの見直し」29%、「共有相手に保管方法や保管場所を知らせておく」28%、「事故や病気など、もしもの事態は誰にでも起こり得ることを自覚する」26%が上位だった。

調査概要
- 【調査対象】10~90代の男女(終活ガイド資格検定2級、3級資格取得者)
- 【調査方法】インターネットを利用したアンケート調査
- 【調査時期】2025年2月18日~3月31日
- 【有効回答数】1,005人
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