アプリのアンインストール率、日本を含む各国でAndroidはiOSのほぼ倍に【AppsFlyer調べ】
AppsFlyer Japanは「アプリアンインストール」に関する最新レポートを発表した。AppsFlyerが保有する2,000以上のアプリデータ、2020年1月~11月における約8億件のアプリインストールデータを分析した内容となっている。
ゲームアプリのアンインストール率が加速、カジュアルでもハードコアでも苦戦
AppsFlyerのデータによると、世界でインストールされたアプリの約2分の1が、ダウンロードされてから30日以内にアンインストール(削除)されていた。2019年7月~2020年11月の動向を見ると、2020年1月、2020年3月~11月がとくにアンインストール率が高い。1月は年明け早々のアプリ見直し、3月以降はコロナ拡大での在宅時間増・モバイル利用時間増、それに乗じたゲーム各社のユーザー獲得キャンペーンなどが影響したと推測される。
また、アプリをアンインストールしたユーザーは、「24時間(1日)」以内での削除が4割以上を占めており、初動でユーザーの興味をつなぎとめられるかどうかが、重要と思われる。アプリのジャンル別では、ソーシャルアプリとファイナンスアプリが、他カテゴリと比べて24時間でのアンインストール率が35%高いという。
また、アンインストールされるかどうかでジャンルを見ると、やはりゲームアプリのアンインストール率が高い。近年は手軽に遊べる「カジュアルゲーム」が人気だが、そのぶん保管寿命が短くなっている。逆にハードコアゲームも敷居の高さから、早々と敬遠されるケースがあるようだ。
国別では、発展途上市場と先進国市場が明確に分かれており、発展途上市場(ブラジル、インド、インドネシアなど)のアンインストール率は平均56%に達しているが、先進国市場(米国、英国、日本、韓国、フランス、ドイツ)は平均20%未満に留まっている。発展途上市場のアンインストール率は、先進国の1.33倍だという。
またOS別では、Androidにおけるアンインストール率は、iOSのほぼ倍を示している。これらの傾向の理由としては、「Androidの多くは発展途上国で使用されている」「平均的なAndroidデバイスのストレージ容量が小さい」「iOS端末は平均的な品質が高く、高いエンゲージメントを維持できている」などがあがっている。
なお、こうしたアプリアンインストールによるマーケティング予算の損失は、月間約600万円と試算されている。ジャンル別では、とくにショッピングアプリの損失が大きいという。これはショッピングアプリのインストール数が31%増加、インストールコストが35%増加したことが原因と分析されている。
調査概要
- 【調査対象】AppsFlyerが保有するアプリデータ、アプリインストールデータ
- 【調査期間】2020年1月~11月
- 【対象データ数】アプリデータ2,000以上、アプリインストールデータ約8億件
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