マーケティングの成果向上に「データマネジメントが重要」と、上場企業の87%が回答【アンダーワークス調べ】

すでに取り組みを進めているのは45%、今後1年以内に取り組む企業は25%で、計7割が前向き。

アンダーワークスは、「マーケティングデータマネジメント取り組み実態調査」の結果を発表した。顧客データマネジメントの市場動向や、大手企業の顧客データ管理への取り組みについて実態を調査したもので、東京証券取引所に上場している企業の役職者272人から回答を得ている。

データマネジメントの重要性、「コンピュータ製造業」は100%が肯定

まず「マーケティングの成果向上に、データマネジメントはどの程度重要か」を聞くと、「非常に重要」53%、「まあ重要」34%と合わせて87%が重要だと回答した。なお「非常に重要」の割合は、「コンピュータ製造業」で100%、「通信業」で83%と、IT関連でとくに高い割合を示した一方で、企業規模や業態(BtoC、BtoB)による違いはあまり見られなかったという。

 

次に「データマネジメントにすでに取り組んでいるか」を聞くと、「取り組んでいる」45%、「今後1年以内に取り組む予定である」25%で、合計7割の上場企業が取り組みに前向きだった。業態では「BtoC企業」が「取り組んでいる」53%と高い数字を示した。

 

「マーケティングデータの管理・利活用の状況」を7段階で聞くと、過半数にあたる53%が「ステージ2:部分的にデータを連携させているが、多くのデータは統合管理できていない」と回答。それより低い「ステージ0:そもそもマーケティングデータを全く収集できていない」5.9%、「ステージ1:個別データが散在し、全く連携ができていない」23.9%も合わせて3割ほど存在していた。ステージ2から、いかに上のステージに進むかが重要と言える。

 

「データマネジメントに取り組む際の課題」を選択式で聞くと、「組織間の連携や部門間調整」39.7%が最多で、以下「専門知識や人材」34.9%、「戦略立案やロードマップ策定」31.3%が続いた。

 

なお年商2,000億円以上の大手企業に限り、「データマネジメントにどの程度の年間予算を割り当てる想定か」を聞くと、「わからない」32.4%が多いものの、「1,000万円未満」は17.6%に留まり、残る半数は1,000万円以上の予算を割り当てる予定だった。「1億円以上~2億円未満」は14.7%に達する。「取り組みに期待すること」を聞くと、「顧客視点の把握、BIでの顧客の見える化、ニーズ分析・把握」55.9%が最多だった。

 

データマネジメントにどの程度の年間予算を割り当てる想定か(年商2,000億円以上の大手企業)

 

取り組みに期待すること(年商2,000億円以上の大手企業)

調査概要

  • 【調査対象】東京証券取引所に上場している全企業約3,800社(全業種)。これら企業のマーケティング、広報、経営企画、総務、情報システム、営業企画、商品企画、広告宣伝部などに所属する本部長、事業部長、部長、課長、主任クラス
  • 【調査方法】郵送調査/インターネット調査(日経BPコンサルティングに委託)
  • 【調査期間】2020年12月1日~25日
  • 【有効回答数】272社
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