ヤフー「広告サービス品質に関する透明性レポート」2020年度上半期を公開、1億超の広告素材が非承認に
ヤフー(Yahoo! JAPAN)は、2020年度上半期(2020年4月1日~9月30日)の審査実績をまとめた「広告サービス品質に関する透明性レポート」を8月6日に公開した。
「広告サービス品質に関する透明性レポート」は2020年8月に初めて公開されており、配信されるタイトルや画像など、広告素材の審査について、広く周知を計るのが狙い。2019年度年間では約2億3千万件の「広告素材(広告のタイトル、説明文、画像、リンク、キーワードなど)」が、広告販売ルール(掲載基準や入稿規定)に抵触したため非承認にされている。
今期は目立ったのは「コンプレックスを強調した画像・動画」、その他「定期購入」は4倍増
それによると2020年度上半期は、約1億1千万件の広告素材が非承認になった。全体の傾向としては、「ユーザーに不快感を与えるような表現」として、体型・毛髪などのコンプレックスを強調した画像・動画が目立ったという。なおヤフーでは「コンプレックス部分を露骨に表現したもの」の広告出稿を禁止している。
その他では「最上級表示、No.1表示」「薬用化粧品(医薬部外品)、化粧品」の基準に抵触する広告素材が多かったという。前期(2019年下半期)と比較すると、「最上級表示、No.1表示」が倍近く増加しているが、「ユーザーに不快感を与えるような表現」自体は減少している。
また、「定期購入(継続購入)」を条件としたサービスについて、審査をより一層強化した結果、前期から約4倍(15万7,502件→62万8,384件)の広告が非承認となっている。国民生活センターによれば、健康食品などにおいて、消費者被害が増加しているという。
その他ヤフーでは、多数の広告掲載基準への抵触があったり、 悪意をもって審査をすり抜けようとするような不正行為や詐欺行為のおそれのあるアカウントの停止も行っており、今期は2,436件のアカウントを停止した(前期2,005件)。また、ブランドセーフティとアドフラウドについては、前期と同じく約18%が非承認となっている。また2020年4月には、新型コロナウイルスに関連する広告について、感染が「予防」「治療」できるような誤解を与える広告や不適切な広告は掲載できない旨を、広告主に注意喚起している。
「広告サービス品質に関する透明性レポート」はヤフーの公式サイトより、PDFファイルがダウンロード・閲覧可能。
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