新型コロナウイルスがサイバー攻撃にも影響? DDoS攻撃数が前年の3倍に【カスペルスキー調べ】
Kaspersky(カスペルスキー)の調査チームは、2020年第2四半期(4~6月)における「DDoS攻撃」の調査結果を発表した。同社のセキュリティソリューション「Kaspersky DDoS Protection」が検知およびブロックした攻撃数をもとに分析を行っている(日本未発売)。
「DDoS攻撃」(Distributed Denial of Service attack、分散型サービス妨害攻撃)とは、複数のシステムや機器、あるいは組織化されたボットネットを用いて、特定マシン・サービスにリクエストを行い、相手方を機能停止させるサイバー攻撃を指す。目的は嫌がらせや相手方の封殺が多いが、攻撃解除の対価として金品を要求するケースや他攻撃の端緒とするケースもある。
新型コロナウイルスの影響で、DDoS攻撃数が前年同期の3倍に
同社の調査によると、2020年第2四半期(4~6月)におけるDDoS攻撃の件数を、2019年同期と比較すると、316.67%にまで増大していた。2020年第1四半期(1~3月)にはすでに302.08%に達していたが、それよりもまだ、増加傾向を見せている。
またDDoS攻撃は、年初めである第1四半期に多く、第2四半期は減少する傾向がある。2019年は第1四半期から39%減少、2018年は34%減少していたが、2020年はほぼ横ばいだ。
こうした傾向の理由についてKasperskyは、「新型コロナウイルスの世界的な大流行で、夏の休暇の外出機会が減り、オンラインサービスを利用する時間が増えたため」と推測している。
国ごとの状況を見ると、単一攻撃対象数のトップ5は前期と変わらず、「中国」66.02%、「米国」19.32%、「香港」6.34%、「南アフリカ」1.63%、「シンガポール」1.04%だった。「日本」0.18%は初めて9位にランクインしている。
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