インターネット広告媒体費、「検索連動型広告」と「ディスプレイ広告」で8割占める【電通グループ調べ】
D2C、CCI(サイバー・コミュニケーションズ)、電通の電通グループ3社は、「2018年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表した。電通が2月に発表した「2018年 日本の広告費」の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を、広告種別・取引手法別・デバイス別などの切り口で分析。あわせて2019年の予測を行った。
検索連動型広告とディスプレイ広告で全体の約8割
日本の2018年の総広告費は、6兆5,300億円。そのうち「インターネット広告費」は、1兆7,589億円で26.9%を占め、前年から116.5%の成長。「インターネット広告費」から「インターネット広告制作費」を除いた「インターネット広告媒体費」は、1兆4,480億円となっている。
インターネット広告媒体費の種別で構成比を見ると、1位「検索連動型広告」39.4%(5,708億円)と2位「ディスプレイ広告」38.9%(5,638億円)で、ほぼ8割を占める。以下、3位「ビデオ(動画)広告」14.0%(2,027億円)、4位「成果報酬型広告」6.8%(990億円)、「その他のインターネット広告」0.8%(117億円)が続く。
取引手法別で構成比を見ると、「運用型広告」が79.5%でトップ(1兆1,518億円)。以下「予約型広告」13.6%(1,971億円)、「成果報酬型広告」6.8%(990億円)が続く。取引手法別×広告種別で分解すると、「運用型の検索連動型広告」の構成比が39.4%を占めている。
モバイル広告費が初の1兆円超え、2019年も成長を牽引
デバイス別で構成比を見ると、「モバイル広告費」が全体の70.3%(1兆181億円)、「デスクトップ広告」が29.7%(4,298億円)。モバイル広告費は、初の1兆円超えとなった。
モバイル広告費の増大は2019年も続き、広告媒体費の成長を牽引。2019年のインターネット広告媒体費は、全体で前年比115.9%の1兆6,781億円と予測された(モバイル広告1兆2,493億円、デスクトップ広告4,288億円)。
調査概要
- 【調査内容】「インターネット広告媒体費」(インターネット広告費インターネット広告制作費を除いたもの)に関する分析。
- 【調査時期】2018年12月~2019年2月
- 【調査方法】以下の調査に基づき、推定作業を実施。
(1)インターネット広告媒体社等を対象としたアンケート調査(郵送調査/web調査)「2018年(2018年)日本の広告費 インターネット広告媒体費 についてのお伺い」として実施
(2)同、追加ヒアリング調査
(3)各種データ収集・分析
※電通「2018年 日本の広告費」より、インターネット広告費にマスコミ四媒体に由来するデジタル広告費が推定されたことにともない、本調査にも2018年より、マスコミ四媒体に由来するデジタル広告費が含まれる。これにより、前年との単純比較ができないため、2018年は広告種別・取引手法別・デバイス別の内訳の各項目において、2017年との比較数値は掲載されていない。 - 【広告種別の定義】
ディスプレイ広告:サイトやアプリ上の広告枠に表示する画像、テキストなどの形式の広告およびタイアップ広告。
検索連動型広告:検索サイトに入力した特定のワードに応じて、検索結果ページに掲載する広告。
ビデオ(動画)広告:動画ファイル形式(映像・音声)の広告。
成果報酬型広告:インターネット広告を閲覧したユーザーが、あらかじめ設定されたアクションを行った場合に、メディアや閲覧ユーザーに報酬が支払われる広告。
その他のインターネット広告:上記以外のフォーマットのインターネット広告。メール広告、オーディオ(音声)広告など。 - 【取引手法の定義】
運用型広告:検索連動型広告、およびデジタル・プラットフォーム(ツール)やアドネットワークを通して入札方式で取引されるもの。
予約型広告:純広告やタイアップ広告として、代理店・メディアレップ経由もしくは直接広告主に販売されるもの、およびデジタル・プラットフォーム(ツール)やアドネットワークを通して非入札方式(固定価格)で取引されるもの。
成果報酬型広告:インターネット広告を閲覧したユーザーが、あらかじめ設定されたアクションを行った場合に、メディアや閲覧ユーザーに報酬が支払われる広告。
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