日本のスマートスピーカー所有率は3%。スマートデバイスに対する「感度が低い」【デロイト調べ】
デロイト トーマツ コンサルティングは、デロイトのテクノロジー・メディア・テレコムインダストリーが全世界35ヶ国・地域を対象に実施した「世界モバイル利用動向調査(Global Mobile Consumer Survey)」を日本向けに編集し、公開した。
携帯電話やデバイスを取り巻く現状に関して、英国・中国・オーストラリア・カナダの4カ国と日本を比較分析。さらに、日本における調査結果として、3大キャリアのユーザーとその他のMVNO/MNOユーザーの利用動向などの違いについて、サービス、利用端末、購入経路、5G利用意向といった多面的な比較を行っている。
デバイス:日本のスマートスピーカー所有率は3%。スマホ市場は各国で飽和状態
スマートフォンの所有は各国で8割程度と昨年から大きな変化がなく、横ばいとなっている。日本では従来型の携帯電話に置き換わる形で漸増した。
スマートスピーカーの所有率は他国では1割程度で、中国では2割を超えている。各国で昨年の2倍近く所有率が伸びたが、日本は発売開始が2017年であり、調査時点では3%に留まっている。
またスマートテレビに関してデロイトは、「日本は“つながる”ことを認識できていない人も多い」と指摘。「スマートデバイスに対する感度が低い」状況だと総括している。
キャリア:若年層では「その他のキャリア」が28%に
キャリアのシェアは昨年から大きな変化はなく、MVNO事業者の成長も踊り場を迎えている。しかし、18歳~24歳の年代では3キャリア(NTT docomo、au、SoftBank)以外のユーザーがすでに28%を占めており、若年層での存在感を示している。
3キャリアのユーザーと比べ、MVNO等の他キャリアのユーザーは価格に見合ったサービス、ネットワーク品質をより重視している。
5Gの導入に関しては半数以上が「重要」だと感じている。月額追加料金の支払いについては、MVNO等のユーザーの価格感度は高いが、3キャリアのユーザーよりも積極的となっている。今後の5Gのサービス提供は現時点では3キャリアに楽天を加えた4社のみが予定しているが、デロイトは「5Gの提供開始により、ユーザーのキャリア選択傾向が変化する」と推察している。
店舗とWebサイトの利用状況を比較したものがこちら。3キャリアのユーザーはWebサイトよりも店舗でのサポートを好む傾向にあるが、契約/料金/請求書にはWebサイトを活用しているようすがうかがえる。
調査概要
- 【調査方法】オンラインアンケート(PC、スマートフォン等)
- 【対象国】35カ国・地域
- 【対象年齢】中国は18歳~50歳、英国は16歳~75歳、日本を含むその他の国は18~75歳
- 【回答者数】54,150名(うち英国4,000、中国2,000、日本2,000、オーストラリア2,000、カナダ2,000)
- 【調査時期】2018年7月~8月
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