スマホ利用時間は平日112分、休日132分。NPSはMVNOとキャリアで25ポイントの差【MM総研調べ】

MM総研は携帯電話/スマートフォンの利用実態を通信事業者の形態別に分析し発表した。

MM総研は、携帯電話の月額利用料金や音声通話・データ通信サービスの利用実態を、通信事業者の形態別に分析し発表した。いわゆる3大キャリアであるNTTドコモ・au・ソフトバンク(以下「MNO 3社」)、そのサブブランドであるワイモバイル・UQモバイル(以下「サブブランド」)とMVNO各社(以下「MVNO」)、それぞれの音声通話サービス利用者に対するアンケート調査に基づき分析している。

スマホ利用者の月額料金、MVNOは3大キャリアの半額以下

通信事業者形態別の月額利用料金について、端末料金を含む実際の支払総額を分析した結果、MNO 3社のスマートフォン利用者の月額利用料金は7,630円となった。サブブランド利用者の月額利用料金は4,171円(MNO 3社のスマートフォン利用者比54.7%)、MVNO利用者の月額利用料金は3,458円(同45.3%)。MNO 3社のフィーチャーフォン(いわゆるガラケー)利用者は2,952円(同38.7%)。

月額利用料金

端末購入金額はキャリアのスマホ > MVNO > サブブランド > ガラケー

端末の購入金額について質問したところ、MNO 3社のスマートフォン利用者は46,789円、MNO 3社のフィーチャーフォン利用者は16,376円、サブブランド利用者は28,994円、MVNO利用者は34,030円となった。

端末購入金額

端末購入金額を含まない通信サービスの月額利用料金についても分析したところ、MNO 3社のスマートフォン利用者が5,680円、サブブランド利用者は2,963円、MVNO利用者は2,040円となった。MNO 3社のフィーチャーフォン利用者は2,262円。

月間データ通信量は平均5.7GB。中央値は3.0GB

スマートフォン利用者の前月のデータ通信量について分析した結果、「わからない」と回答したユーザーを除いた平均データ通信量は5.7GB(ギガバイト)、中央値は3.0GBとなった。有効回答のみを対象とした場合、月間通信量は「1GB」23.8%、「2GB」19.8%、「3GB」14.2%となり、57.8%のユーザーが3GB以下の通信量となった。なお、「5GB」までの累計では約75.2%を占めた。

なお、2016年12月の前回調査では、平均4.2GB、中央値3.0GB、「5GB以下」までの累計は約75%で、平均データ通信量が今回の調査では約1.5GB増加した。MM総研では「前回調査以降に通信事業者が提供している大容量のデータ通信プランがユーザーへ浸透してきた」ことを要因として挙げている。

1週間の通話時間:MNO 3社 44.7分、サブブランド 43.5分、MVNO 32.4分

スマートフォン利用者に対して、音声通話時間を携帯電話番号とIP電話・アプリ電話とに分けて質問したところ、1週間の平均通話時間は携帯電話番号からの場合、MNO 3社 27.6分、サブブランド 22.0分、MVNO 15.8分となった。IP電話・アプリ電話からの場合は、MNO 3社 17.2分、サブブランド 21.6分、MVNO 16.6分。携帯電話番号とIP電話・アプリ電話からの通話時間を合算すると、MNO 3社 44.7分、サブブランド 43.5分、MVNO 32.4分となる。

週あたりの通話時間(分)

スマートフォン利用者の平均利用時間は平日112分、休日132分

スマートフォンの利用時間を平日と休日、それぞれについて質問した結果、スマートフォン利用時間は平日が112分、休日は132分となった。通信事業者別に利用時間を見ると、MNO 3社が平日116分、休日137分。サブブランドが平日105分、休日125分。MVNOが平日95分、休日113分となった。

1日あたりのスマートフォンの利用時間(分)

平日と休日の利用時間を1週間分に換算し、用途別に分析した結果、スマートフォン利用者全体では「インターネット検索・情報収集」198分(24.1%)が最も多く、次いで「メール・メッセージの送受信」142分(17.3%)、「ゲーム」115分(13.9%)、「SNS」106分(12.8%)、「動画視聴」83分(10.0%)、「音楽視聴」42分(5.0%)、「カメラ撮影(写真撮影)」32分(3.9%)などとなった。上位7項目で87.0%を占めた。

通信事業者形態別に見ても上位5項目は同様で、利用時間1位は「インターネット検索・情報収集」であった。MNO 3社では「動画視聴」がサブブランド・MVNOよりも30分以上多くなっており、MM総研は「大容量プランや速い通信速度を活用している」と考察している。

サブブランドでは「メール・メッセージの送受信」・「SNS」がMNO・MVNOよりも多い。2項目の利用時間を合算して比較すると30分以上多くなっており、「コミュニケーション志向の利用者に選ばれているようだ」(MM総研)。またMVNOではMNOと利用状況の傾向は似ているものの、実際の利用時間は150分ほど少ない。MNOと比較して「ゲーム」や「動画視聴」、「音楽視聴」の利用時間が少なく、情報収集やコミュニケーション用途などの機能を利用しているとのこと。

3大キャリアのNPSは−57.1、MVNOは−31.5

この調査ではスマートフォン所有者に対して、現在利用している通信事業者について推奨意向を聞き、NPS(ネット・プロモーター・スコア)の計測を行っている。通信事業者全体でみると1~6点を選択した回答者(「批判者」)は61.1%、7~8点を選択した回答者(「中立者」)は30.5%、9~10点を選択した回答者(「推奨者」)は8.4%。その結果、通信事業者全体のNPSは−52.7となった。

通信事業者の形態別に見ると、MNO 3社のNPSは−57.1(「批判者」64.1%、「中立者」28.9%、「推奨者」7.0%)、サブブランドのNPSは−47.5(「批判者」57.6%、「中立者」32.2%、「推奨者」10.2%)、MVNOのNPSは−31.5(「批判者」46.9%、「中立者」37.8%、「推奨者」15.4%)となり、MVNOが最も高かった。MM総研では「月額利用料金が安く抑えられていることが高評価に繋がっているようだ」と推測している。

調査概要

  • 【調査対象】2018年4月~6月に新品のスマートフォンを購入したユーザー
  • 【調査方法】インターネット調査(ネットリサーチ)
  • 【調査時期】2018年9月
  • 【回答者数】プレ調査:24,551件/本調査:1,103件
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