日本企業のNPS導入率は10%。約8割が効果を実感【IMJ調べ】

IMJは「日本企業におけるNPS導入の実態把握調査」を実施した。

アイ・エム・ジェイ(以下「IMJ」)は、「日本企業におけるNPS導入の実態把握調査」を実施し、結果を発表した。日本企業でNPSがどの程度導入され、どのように活用されているかの実態を把握することが目的で、2016年1月に続いて2回目。

以下、NPSの導入率や導入業種については事前調査、NPS導入の効果や変化については本調査によるもの。事前調査と本調査の対象者属性を後段の調査概要に記載しているが、両者の業種/売上規模/事業対象を比較することで、NPSの導入がどういった企業で進んでいるかがうかがえる。

NPS導入率は1ポイント増の10.1%。「エネルギー」「趣味・娯楽」「医薬・医療」が高い

自社のマーケティングに携わる6,420人に、顧客との関係性強化を図るための共通指標を設けているかたずねたところ、「NPS」と回答した比率は前回より1.0ポイント増の10.1%となった。「顧客満足度」は52.1%(前回より3.5ポイント減)。

NPSを指標として導入している割合を業種別に見ると、「電気・ガス・水道・鉱業・エネルギー」(19.6%)、「趣味・娯楽・遊技施設」(17.6%)、「医薬・医療/介護用機器」(16.8%)が上位を占めた。

NPS導入による変化は「顧客の声を聴く文化」「PDCAを回す体制」「複数部署をまたいだ共通指標」

NPSを指標として導入している297人にNPS導入による効果を聞いたところ、「効果、成果があった」が18.5%、「やや効果・成果があった」は59.9%となり、約8割が効果を感じている。

NPS導入による変化としては、「顧客の声を聴く文化ができた」(77.8%)、「PDCAを回す体制が整った」(67.7%)、「複数部署をまたいだ共通指標ができた」(66.7%)などが挙がっている(複数回答)。

上図における水色は全体(297人)、紺色は「効果を実感した」と回答した233人、グレーは「どちらともいえない」もしくは「なかった」と回答した64人の結果を示す。効果を感じていない層(グレー)でも「顧客の声を聴く文化ができた」との回答は多いことから、IMJでは「文化ができた」ことだけでは効果ととらえていない可能性を指摘している。

なお、この調査の詳細レポート(PDF、17ページ)がダウンロード可能となっている。NPS効果実感のポイント、活用・運用の体制や悩み、現状できていることと今後実現したいことなどが解説されている。

https://www.imjp.co.jp/report-data/report/2018/0608/
*企業名・氏名・連絡先情報の入力が必要

調査概要

  • 【調査地域】全国
  • 【調査方法】インターネット調査(ネットリサーチ)
<事前調査>
  • 【調査対象】20歳以上の顧客戦略・自社のマーケティングに携わる有職者
  • 【調査時期】2018年4月16日~4月17日
  • 【回答者数】6,420名
<本調査>
  • 【調査対象】NPSを指標として導入している方
  • 【調査時期】2018年4月18日~4月19日
  • 【回答者数】297名
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