受賞企業が教える「セミナー作りのコツ」

協賛セミナーで視聴登録者数が目標の3.5倍以上! サービス紹介はほぼゼロでもCVを得るコツ

Web担主催イベントで「スポンサー部門最優秀コンテンツ賞」を受賞したユミルリンク株式会社に、集客数・満足度・CV数が上がるセミナー作りのコツを聞いた。

Web担当者Forumが主催するセミナーイベント「Web担当者Forum ミーティング」。最新トレンドや成果を上げている企業のノウハウを、最先端で活躍するマーケターやベンダーがセミナー形式でお届けしている。

2022年11月に開催された「Web担当者Forum ミーティング2022 秋」で、スポンサー部門のうち、視聴者満足度が最も高いセミナーを「スポンサー部門最優秀コンテンツ賞」として表彰することになった。

初めてとなる今回は、メール配信システム「Cuenote FC」を提供するユミルリンク株式会社が受賞した。

(左から)Web担当者Forum編集長 四谷志穂、株式会社ライトアップ iクリエーショングループ マネージャー米澤信弘氏、ユミルリンク株式会社 マーケティング本部 マーケティング部 マーケティング課 マネージャー 五十嵐崇之氏 ※取材時の役職

受賞を記念して、「『メルマガを見て購入』するユーザーが4割。ロイヤルカスタマー育成に欠かせない『メルマガ活用』の最新トレンド」に登壇した、ユミルリンク株式会社の五十嵐崇之氏、株式会社ライトアップの米澤信弘氏に、視聴者満足度の高いセミナーコンテンツの作り方についてお話をうかがった。

視聴登録者数は目標数の3.5倍以上! 

メール配信システム「Cuenote FC」を提供するユミルリンクの五十嵐氏と、Webマーケティング支援、メールマガジンの制作代行を行うライトアップの米澤氏。今回、登壇した二人は2017年からすでに20回ほどセミナーを共同で開催していた経験があるという。

今回イベントに登壇することになって、二人がまず驚いたのが集客数だった。インプレスの担当者から伝えられた視聴登録者数は目標数の3.5倍以上。そして、講演後の視聴者アンケートでは、集客数が多いにもかかわらず満足度が高い結果となった。

多くの方にご視聴いただけて本当に嬉しいです。視聴者数が多いと評価が下がり、辛口意見も多くなる傾向なので覚悟しましたが、想定以上に評価が高くて驚きました。手応えを感じたのは、セミナーで紹介したレポートが講演終了後立て続けにダウンロードされたことです。

講演終了後は、通常の10倍近くダウンロードがあり、セミナーからのコンバージョン率がすごく高くなりました(五十嵐氏)

なおセミナーでは、直接クリックできるURLやQRコードを用意しなかったという。ダウンロードしたユーザーは講演終了後に検索してダウンロードページに辿り着いたと想定される。ここからも講演内容が好評だったことが伺える。

ユミルリンク株式会社 マーケティング本部 マーケティング部 マーケティング課 マネージャー 五十嵐崇之氏

サービス・製品紹介はほぼゼロ。ユーザーが求めている情報にこだわった

協賛セミナーとはいえ、自社サービスやプロダクトのセールスに終始してしまうと、視聴者の期待に応えられないと考え、二人は視聴者が求める情報を用意して、提供することを目指したという。その肝となるのが、メルマガ購読者のユーザー動向調査をまとめたダウンロード資料だった。

講演では、メルマガを購読している人が、どうメールを見ているのかをリサーチし、その結果を紹介しました。リサーチの結果、メルマガがきっかけで購買に至る人が4割いることがわかり、セミナーのタイトルにしました。視聴登録数が伸びた要因として、メルマガ経由の購入が4割あるという事実に私たちも驚いたくらいですから、その点に興味を持った人が多かったのかなと思います(米澤氏)

株式会社ライトアップ iクリエーショングループ マネージャー米澤信弘氏

メルマガ担当者は、開封率、クリック率などの数値は測れるものの、メールがどう読まれているのかがわからないままに、日々の業務に追われていることがある。そうした中で、ユーザーがメルマガをどう捉えているかというデータは、求めていた情報として受け止められたようだ。

45分の講演の中で、サービス・製品紹介はほぼゼロ。冒頭の自己紹介で製品名を伝える程度にとどめたという。二人が製品紹介よりも、役立つ情報提供に徹底的にこだわったのは、メルマガ市場の今後を見据えてのこともあるという。

メールマーケティングは下火と言われることがありますが、メールの効果を調査結果から示し、担当者に自信を持ってもらいたいと思いました。また、上司から『メールは効果あるの?』と言われる担当者も多いと思います。私も、前職では量販店のマーケティング部門で、メルマガ担当をしていましたが、内外からメルマガの効果はどうなのかと言われて歯がゆい思いをしていました(五十嵐氏)

メールマーケティングをきちんと続ければ効果があります。そのことをエビデンスを基に伝えられれば、メールマーケティングの裾野が広がり、いずれはメールマーケティング支援を行う我々の会社や配信システムを提供するユミルリンクさんのビジネスにもつながります(米澤氏)

視聴者も会話に参加しているようなライブ感。台本は作らず、二人の情報共有も最低限

セミナーの感想には、「二人の掛け合いがおもしろかった」という声があった。二人が意識しているのは、台本を読むのではなく、その場で生まれるやりとりのライブ感だという。

意識しているのは視聴者の参加感です。二人が話しているのを、横で一緒に相槌を打ちながら聞いているような気持ちになってもらうことを目指しています。参加感があると、集中力が途切れずに聞いてもらえます。五十嵐さんが、視聴者と同じ感覚で質問、反応するので、視聴者が憑依しやすいのだと思っています(米澤氏)

二人のライブ感は、これまで実施してきた自社セミナーで培われてきた。自社セミナーの場合は、五十嵐氏によるメールマーケティングの基本の解説、米澤氏によるメルマガの添削、視聴者からのQ&Aという3部構成になっている。

米澤氏が添削するのは、参加者から事前に募集した「生のメール」だ。視聴者に公開されてしまうが、プロの添削を受けられることが人気で、1回のセミナーで10社以上から添削依頼がある場合や、何度もチャレンジしてくる人もいるという。ここからも、メルマガ担当者が普段相談する相手がおらず、改善のための知識を得たいというニーズが見えると米澤氏は話す。なお、このセミナーは参加無料で開催されているという。

米澤さんは、ズバズバと指摘するだけでなく、メールの制作代行を通して得られた知識、ノウハウをもとに解説してくれて、改善策も提案してくれます。最新の検証結果を踏まえて、米澤さんの普段の仕事を無料で披露しているので『次はうちも出したい』と言ってくれる参加者も多くて、米澤さんのコーナーがファンを呼んでいます(五十嵐氏)

毎回、寄せられるメールが違うのでリピーターの視聴者も多い。なお、応募されたメルマガを米澤氏が受け取るのが、セミナーの数日前。それを1~2時間で添削して、事前打ち合わせはなしで本番に臨む。五十嵐氏も、その添削内容は知らずに登壇するので、ライブ感があるやり取りができているという。

そして、Q&Aコーナーでもたくさんの質問が寄せられて、そこでも参加者を巻き込んだ議論が行われる。事前に質問を受け付けておき、最初にそれに答えていると、さらに他の質問が寄せられてくるそうだ。

質問には、あえてキツめに回答すると、さらに質問がやってきます。けなすのではなく、なぜだめなのか納得のいく説明をして、メルマガ担当者が抱える悩みや疑問に応えています。『こういう事情でこうしているのですか』と私が問えば、そこから質問者が事情を話してくれるということもあります。五十嵐さんが素の反応をしてくれるので、質問しやすい雰囲気を作ってくれています(米澤氏)

なお、自社セミナーの場合、メルマガのトレンドも業界や業種によって異なることもあり、業界、業種、本人の職位などによって、セミナーの内容を変化させているとのこと。

メールマーケティングで成果を上げるための業界ごとのコツを伝えて、メールマーケティングにポジティブに向かい合ってもらうことを目指しています。メールシステムとして弊社を選ぶかどうかよりも“今日から使える生きたヒント”を持ち帰ってもらうことを目指しています(五十嵐氏)

取材の様子

メルマガというコミュニケーションを盛り上げていくために

最後に今後セミナーを通してやっていきたいことについて話をうかがった。

コロナ禍が終わったら、ユーザー会のようなものを開催して会食しながら担当者同士が話し合える場所を作りたいです。ベンダー単位のユーザー会はありますが、もっと広くメールマーケティング担当者が集まれる場所でつながれるようにしたいです。メールマーケティングの担当者が活気を持って取り組んでくれれば、読む人も喜びます。セミナーを見てメルマガを続ける人を増やしていきたいです(米澤氏)

今回の参加者アンケートで『メルマガを続けるか、やめるか迷っていたが、セミナーの内容を踏まえて社内を説得できそう』という声がありうれしかったです。日々地道な作業を繰り返しているマーケターを支えられるように、セミナーでお伝えする内容が皆さんの装備の足しになるようにしたいです(五十嵐氏)

受賞の背景には、これまで二人で積み重ねてきたセミナーの経験、ユーザー参加型にするためのライブ感などがあることがわかった。何よりも、製品やサービスの紹介にこだわらず、孤独になりがちなメルマガ担当者に寄り添い、よりよいメールマーケティングのためになる情報を発信し、業界を盛り上げていきたいという二人の熱い思いがあった。

 

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