Marketing Native特選記事

【中のひとになろう】会社員インフルエンサー採用! 人事はSNS対応をこう考える

インフルエンサーとして活躍する人を優先採用する企業が増えてきた。実際の企業や担当を紹介。

Marketing Native編集部でインターンをしている大学生のTです。私は普段、情報収集を行う手段の一つとしてTwitterやFacebookなどのSNSを活用しています。

最近、Twitterを利用する中で、実名で積極的に情報発信を行う企業の方が多くなったように感じています。中には多くのフォロワー数を抱え、ツイートがバズり、インフルエンサー的な役割を果たしている方もいます。また、個人の情報発信力に着目し、インフルエンサーとして活躍する人を優先的に採用する企業も登場しています。

今回は、インフルエンサー採用のことや、インフルエンサーとして活躍するビジネスリーダー・社員の方々について調べてみました。


※画像素材:emojoez / PIXTA

インフルエンサーが重要視される時代へ

消費者に与える影響力の大きさから、インフルエンサーを活かしたマーケティング施策が一般的になってきています。インフルエンサーとして活躍している人を社員として採用する企業もあります。

インフルエンサーがマーケティングに与える影響力が拡大

インフルエンサーに商品やサービスを宣伝してもらう「インフルエンサーマーケティング」のように、インフルエンサーを起用した宣伝方式の重要度は高まっています。広告のように企業が主体的に行う宣伝よりも、知人の口コミや、インターネット上のレビューのほうが、商品やサービスを利用する上で参考になると考える人が多くなっているからです。若い人ほど、その傾向は顕著に見られます。

個人を媒介して情報やサービス、商品が動くことが主流になりつつあり、企業名で商品を売るのではなく、個人の信用を活かして商品を売るという考え方を自社の社員で実践する企業も出てきています。

インフルエンサーマーケティングについては、下記の記事でも取り上げています。

インフルエンサーマーケティングの事例と実施する際のポイント

インフルエンサーを優遇する採用形態の登場

「インフルエンサー採用」を実施して情報発信力の高い人を社員として採用し、その影響力を活かそうとしている企業があります。実際に導入している企業を2つご紹介します。

OWNDAYS|オンデーズ

メガネの製造販売を手掛けるOWNDAYSは、2017年よりインフルエンサー採用を行っています。対象となるのはSNSのフォロワー数が1万人以上いる人で、通常の選考フローよりも優先的に最終面接に進むことが可能です。OWNDAYSではもともとSNSの活用を奨励しており、2017年10月には1500人以上のフォロワー数を有する社員に月5万円の手当を支給する制度を導入しています。このようにSNSの活用に積極的な姿勢なのは、スタッフ個人の魅力を活かして商品を販売できる企業になるためと言います。

インフルエンサー採用の応募者数は、2018年3月から9月までの半年間で約80名にも上ります。新卒で2名、中途で1名の採用が決まっており、内定者は入社後、店頭で接客販売をしながら、InstagramやTwitterを利用した宣伝などを行う予定です。

画像出典:OWNDAYS RECRUIT

サイバー・バズ

株式会社サイバー・バズは、インフルエンサーマーケティングやソーシャルメディアアカウントの運用代行など、ソーシャルメディアマーケティング事業を展開する企業です。サイバー・バズは2019年卒の学生を対象とした新卒採用よりインフルエンサー採用を導入しています。応募者の基準はフォロワー数でなく、SNSの投稿に付いた「いいね!」の数を重視。これは、サイバー・バズがインフルエンサーを起用したプロモーション支援を行う際、そのインフルエンサーがフォロワーの行動に与えたインパクトを重視しているためです。

内定者は入社後、インフルエンサーとして積み上げてきた発信力や発想力、研究心を活かす形で、アカウントプランナーやディレクター、プロデューサーといったポジションでの活躍が期待されています。

画像出典:サイバー・バズ 新卒採用2020

SNSで発信するビジネスパーソン

企業に属するビジネスパーソンが、実名で発信しているケースもよく見るようになりました。発信しているのはCEOに限らず、一般社員の方もいます。

個人名で意見や情報を発信し、インフルエンサー化するビジネスパーソン

Twitterやnoteといったパブリックな場で、実名と所属する企業名、役職などを明かして情報発信する人が増えています。スタートアップ企業の方が多く、CEOから一般社員にいたるまで、幅広い役職の人々が投稿しています。

ビジネスパーソンたちがTwitterで発信する内容は企業情報だけでなく、ニュースについてのコメントや、日々の業務から得たマインドセットなどです。共感が得られたツイートはフォロワーにリツイートされ、それがフォロワー数の増加だけでなく企業名の認知拡大にもつながっている印象です。

OWNDAYS代表取締役社長の田中修治さん(@shuji7771)も、Twitterやブログで積極的に発信しているビジネスリーダーの一人です。自社のニュースや、オープンした店舗に関するツイートのほか、日々の仕事にまつわる写真付きの投稿が多くを占めています。投稿の数々からは、日本国内だけでなく世界を忙しく飛び回る姿や、多様な交友関係がうかがえます

 

 

人事担当者も積極的に情報を発信

就職活動をしていると、企業の人事担当者が個人名で発信しているアカウントもよく見られます。新卒採用と中途採用の双方で売り手市場が続くなか、企業のアピールに貢献し、優秀な人材の確保につなげるため、SNSを始める方が多いのかもしれません。学生・企業から注目を集める人事のPR方法就職活動に関するアドバイスや、採用に対する思いなどを発信し、就活生や転職希望者が自社に興味を持ってもらうきっかけをつくっています。

実際に発信している人に聞いてみた

Twitterで情報発信している人は、どのような意図で始めたのでしょうか。今回はツイッター上で「ウインナー人事」として話題のベルフェイス株式会社・西島悠蔵さんに、アンケート形式でお話を伺いました。

西島悠蔵さん(@NishijimaYuzo

ベルフェイス株式会社で人事広報チームのマネージャーを務める西島悠蔵さんは、Twitter上で自身の採用経験を中心にツイートしています。

 

▲新卒採用事業をゼロから立ち上げ、採用まで結び付けたストーリーが話題を集めました。

SNSで情報を発信し始めたきっかけは?

西島さん:

Twitterを始めたのは2018年8月です。ちょうどその頃は、会社としても積極的に情報発信しようとしていたタイミングでもありました。もともと社内の役員がTwitterを利用していたこともあって、人事として「親しみやすい企業」であることを発信できればと思い、始めました。

SNSで発信する際に意識している点は?

西島さん:

僕がTwitterで発信する際に意識していることとして、4つポイントがあります。

  1. 1. 誰かが傷つくようなツイートではないこと

    2. 真面目なことを少しだけ面白くすること

    3. よく見られる時間帯を考えること

    4. 起承転結を少しだけ意識すること

    140字だからこそ、多少はこだわるようにしています。

 

SNSで情報を発信した効果や反響は?

西島さん:

会社の名前が予想以上に広まった印象があります。面接や面談を行う際に、就活生から「Twitterを見ました!」と言ってもらえるようになりました。DM(ダイレクトメッセージ)での直接応募も増えていますね。

イベントのお誘いなど、個人的に仕事の依頼が来るようになり、個人ブランディングにもつながっていると思います。

SNSで発信した結果、予想外だったことは?

西島さん:

元カノにTwitterを見られていたことです(笑)連絡があり、「そんなところにまで広がっているのか」と驚きました。あと、こんなに「ウインナー人事」として名を馳せるとは思いませんでした。

※西島さんが「ウインナー人事」と呼ばれる理由は、こちらの記事で紹介されています。

今後の目標は?

西島さん:

いずれは「SNS採用」を会社の新たな採用の形にしていきたいと考えています。僕とのSNSでの交流がきっかけとなり、新卒採用や中途採用につながっていけば嬉しいです。

個人の情報発信が企業のブランディングにつながる

商品やサービスの情報がインターネット上に氾濫している現代において、ユーザーは自身が信頼する人の情報を頼りに選択の意思決定を行う傾向にあります。企業に属しながらインフルエンサーのように活躍するビジネスパーソンは、それぞれのパーソナリティを活かしたツイートでファンを獲得し、企業の認知度向上につなげています。また、ベルフェイスの西島さんのように、企業のアピールを目的としてTwitterを始めた結果、個人ブランディングにつながったケースもあります。こうした個人のパーソナリティを活かした企業ブランディングは、今後も注目を集めていくでしょう。

「Marketing Native」掲載のオリジナル版はこちら会社員もインフルエンサー!SNSで発信する効果とコツは? | Marketing Native(マーケティング ネイティブ)

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