企業ホームページ運営の心得

新人でもできるオンリーワンのブランディング。真説Webけもの道

ソーシャル・オウンドメディアでは常に最新情報をと構えがちですが、日々の仕事にオンリーワンの情報はあるものです
Web 2.0時代のド素人Web担当者におくる 企業ホームページ運営の心得

コンテンツは現場にあふれている。会議室で話し合うより職人を呼べ。営業マンと話をさせろ。Web 2.0だ、CGMだ、Ajaxだと騒いでいるのは「インターネット業界」だけ。中小企業の「商売用」ホームページにはそれ以前にもっともっと大切なものがある。企業ホームページの最初の一歩がわからずにボタンを掛け違えているWeb担当者に心得を授ける実践現場主義コラム。

宮脇 睦(有限会社アズモード)

心得其の403

SNSはマスト

OSTILL/iStock/Thinkstock

取引を開始する前に、相手の社名で「検索」をかけることはビジネスシーンでは常識です。さらにSNSの普及によって、担当者の「名前」でも同じ作業をする時代になりました。もちろん、すべての社会人がSNSを利用している訳ではありませんし、LINEのように閉じられた環境であれば、外部から動向を知ることはできません。

しかし、人間とは勝手なものです。相手の名前がヒットしなければ「なんでないんだよ」と、自分がSNSをやっていなくても、身勝手に悪態をつくものです。だからWeb担当者なら、SNSの利用はマスト。それは「ブランディング」にもつながり、成功のためのWebの物理法則でもあります。

今回は新年度企画第2弾、新人Web担当者向け「けもの道のススメ」です。

本当の変化は数年単位

Web担当者のSNS利用は、パソコン通信時代に「ROM(Read Only Member)」と呼ばれたような、他人のツイートやフィードを読むだけの利用では意味がなく、なにがしかの「情報発信」が不可欠です。

Web担当者としての「情報発信」を決心したとき、どうしても「最新情報」を発信したくなります。特にWebの世界にドップリと浸るようになると、毎秒単位で生まれる最新トピックをキャッチアップしなければならないと、ある種の強迫観念に襲われてしまいますが、ご安心ください。錯覚です。変化の早い業界ではありますが、大きなトレンドの変化は数年おきに一度あるかないかです。

なにより、現実問題として、新人でもベテランでも、一介のWeb担当者が「最新情報」を発信し続けることはできません。

最新情報がマイナスに働くことも

常に最新情報を発信できるのは、情報源との距離が近い人です。具体的には、情報を提供する側の大企業やマスコミ、専業のネット媒体などです。既報をもとに語る「最新情報」は、すでに「最新」ではありません。しかも、チョイスした情報が古ければ「(情報)感度の悪い人」というマイナスのブランディングになってしまいます。だから「けもの道」をススメるのです。

私のススメる「けもの道」とは、「今日食べる分のドングリのありかを仲間に知らせ、飲み水の場所を伝えるぐらいの身近な情報」という意味で、日々の雑感、業務のなかで知り得た情報、経験談、感じたことを発信するということです。「けもの道」とは、野山を住処とする少数の「けもの」だけが利用する道です。必然的に「ニッチ」な情報となり、それは「オンリーワン」であることが多く、「オンリーワン」の情報発信を続ければ、「ブランディング」へとつながります。

もちろん、個人的な悪口や、違法・脱法行為、守秘義務に触れる話題はNG。わざわざ断るのは、「現場」において目にすることがあるからで、これも「けもの道」の歩き方です。本稿では触れませんが、「現場」に危険は一杯です。

ニッチとはオンリーワン

「けもの道」といえばWeb業界の巨星、梅田望夫氏が『ウェブ時代をゆく』のなかで、大企業を離れてフリーランスを選択することをこう表現していました。しかし、梅田氏の唱える「けもの道」は、せいぜいバイパスに沿って走る農道のようなもので、未舗装ではあってもすでに人の往来があるルートです。そもそも、彼はシリコンバレーというWeb業界の中心地を拠点にしており「情報源に近い人」です。やはり真似できるものではありません。

ただし、Web担当者には梅田望夫氏の『ウェブ進化論』を読むことをオススメしています。Webのざっくりとした歴史を知ることができると同時に、当時(2006年)の「最新情報」と現在をすりあわせることで、「本当の変化はそれほど頻繁に起こらない」ことを確認できるからです。

「けもの道」の証明

「けもの道」的なネタにだれが食い付くか、と疑問に思うかもしれません。しかし、この連載は「けもの道」です。

本サイトの安田編集長にお目にかかった際、日々の業務から気がついたWebへの取り組みを紹介していたメルマガの話をしたところ、それがそのまま連載となり、いまに至ります。最新情報に触れることは滅多になく、経験からの考察を紹介しているだけですが、男女差の視点から考える「地図の作り方」を紹介した記事から関西テレビの取材が入り、先日もラーメンチェーンの「幸楽苑」のメニューの並びを解説した記事をきっかけに、週刊ポストにコメントを求められました。

それぞれオーソリティとしてのオファーですから、Web業界のメインストリームから見向きもされない「けもの道」なネタでもブランディングになる証拠だといえるでしょう。

もっとも、マスコミへの露出はオマケに過ぎません。地デジアンテナを自力で設置した顛末を自分のブログで紹介したところ、知人の電気工事会社の社長から「水くさい」と連絡が入り、そのまま商談へと移行します。その他にも、TwitterやFacebookを見てくれているクライアントは多く、SNSという接点はかけがえのない「営業機会」となっています。そこに「Web業界の最新情報」は不用です。

Web世界の物理法則

冒頭に述べたように、けもの道による情報発信は「ブランディング」だけではなく、Webの成功法則でもあります

栄枯盛衰の激しいWebの世界では、昨日の成功法則が今日の足枷になることは珍しくありません。そんななかで、黎明期から今に至るまで変わらずWebを支配する「物理法則」があります。

情報は引力

サイトの情報量の増加は、サイトへの引力を強くします。発信する情報量が増えれば増えるほど、訪問者が増えるといってもいいでしょう。それはSNSでも同じです。もちろん「質」も問われ、オンリーワンな情報が有利に働くのはいうまでもなく「けもの道」が強い引力を発します。

「情報は引力」については近日、紙幅を割いて「2015年度新人Web担向けファイナル(仮)」として紹介する予定です。

今回のポイント

「けもの道」的なニッチ情報を発信

身近なネタが自分を彩る

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