数字でわかる最適レンタルサーバー

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数字でわかる最適レンタルサーバー

~もう迷わないサービス選びのコツ~

清水 武

レンタルサーバー選びというと、初期費用や月額料金といった、料金がまず気になるところだ。しかし、いくら安価でも、スペックが不足していて目的を果たせないレンタルサーバーを選んでしまっては意味がない。レンタルサーバー選びでは、料金以外にも、ディスク容量や転送量制限などの数値も重要な要素となるのだ。

とはいえ、必要なディスク容量なんてはっきりわからないことが多いし、適切な転送量なんて自分が教えてもらいたいくらいだろう。困った挙げ句、「どうせメールとウェブだけだから」と適当に決めてしまうのは危険だ。サービスを開始したあとでレンタルサーバーを引っ越すのは手間がかかるし、メールやウェブは意外に多くのディスク容量や転送量を必要としているからだ。

この記事では、ディスク容量や転送量などのリソースの算出法を紹介するので、今後のレンタルサーバー選びの目安としてほしい。

考慮すべき3つの基本要素

レンタルサーバーを選ぶ際に考慮すべきスペックは目的に応じて異なるが、少なくともディスク容量、転送量、メールアドレス数は基本要素としてチェックすべきだ。それぞれについて、ポイントや注意点を順に説明していく。

1.ディスク容量~余裕を持った選択を

基本要素の中でも最も基本といえるのが「ディスク容量」だ。これは、文字どおり「サーバー内で利用できるディスクの容量」で、50MB程度のコンパクトなものから数百GBにいたるまで、さまざまなものがある。

容量はメールとウェブで共有というところもあれば、メールとウェブが別々に割り当てられるところもある。メールとウェブが別々に割り当てられている場合、1つのメールアドレスごとにディスク容量の制限があるというケースもある。

詳細については後述するが、メールは意外と多くのディスク容量を必要とすることがある。たとえば、社員100人の事業所で、1MBの添付ファイル付きのメールが全員に届けば、それだけで100MBのディスクを使うことになる。

ディスク容量の制限を少しでも超えると使えなくなる厳密な管理を行っているところや、多少は容量オーバーしても使用できるような緩やかな管理を行っているところなど、運用ポリシーはサーバー事業者によって異なるが、ディスク容量は余裕を持って選んでおくべきだ。

2.転送量~ファイルサイズに注意

レンタルサーバー事業者の中には、サービスの中で「転送量制限」を明示しているところがある。たとえば、「月間の転送量は15GBまで」というような制限だ。これはディスクの使用量とは無関係に、レンタルサーバーが送受信できるデータサイズの上限を表す数字になる。

たとえば、月間に10万PV(PVはページビューの略)あるウェブサイトを運営しているとしよう。このサイトでは、ページ当たりの平均転送サイズ(画像やテキストの合計)が100KBと仮定すると、1か月の転送量は10万×100KB=1,000万KB=10GBということになる。

自社のウェブサイトで、カタログファイルや財務報告や年次事業報告書のようなサイズの大きなファイルのダウンロードサービスを提供している場合は、瞬く間に転送量が制限値を超えてしまう可能性があるので注意が必要である。

3.メールアドレス数~従業員数だけでは不足

共用レンタルサーバーのサービスでは、設定可能なメールアドレス数に制限があるところも少なくない。従業員一人ひとりがメールアドレスを持つなら、従業員の人数分は言うに及ばず、会社の代表アドレス(info@○○○.comのような一般的な代表アドレス以外にも、recruit@○○○.comのような人材募集用のアドレス、sales@○○○.comのような営業用のアドレスなど)も必要となる。

さらに、将来の従業員の増減なども考えると、従業員の人数分だけではなく、余裕を持ってメールアドレスを作成できるかどうかを考慮してメニューを選択しておくべきだ。

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