ネットショップ担当者フォーラム

セブンネットショッピングも宅配の送料無料を廃止、全国一律324円に変更

8 years 1ヶ月 ago

セブン&アイ・ホールディングス傘下のECサイト「セブンネットショッピング」は4月2日、宅配荷物の送料無料サービスを終了する。現在は同一の届け先で購入金額が1500円(税込)以上なら送料無料。4月2日午後1時以降は送料が全国一律324円になる。

セブン-イレブンなどの店頭受け取りサービスでは、4月2日以降も送料無料を続ける。雑誌の定期購読は4月2日以降も送料を追加徴収しないとしている。

「セブンネットショッピング」は4月2日、宅配荷物の送料無料サービスを終了

「セブンネットショッピング」で送料変更を告知(画像は編集部がキャプチャ)

「セブンネットショッピング」は書籍や雑誌、CD、DVD、電子書籍などを販売しているECサイト。セブン&アイグループのECサイト「omni7」の中の1つ。セブンイレブン・ジャパンと、セブンイレブン・ジャパン100%子会社のセブンネットショッピングが運営している。

送料を巡っては3月から4月にかけて、大手通販会社の送料値上げが相次いでいる。

ベルーナは総合通販(アパレル)の送料無料を3月末で廃止。食品やワインは送料無料の条件となる購入金額を4月以降に引き上げる。送料値上げの理由として、全国で配送運賃が高騰していることをあげた。

ニッセンも、インターネット経由で購入金額5000円以上の場合に適用している宅配の送料無料サービスを3月28日をもって廃止。29日以降はインターネットでの注文は送料が350円、電話・ハガキでの注文は540円となる。セブン-イレブンなどの店頭受け取りなら送料無料。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

LINEを活用したOne to Oneマーケティングはどうすれば実現できる? 課題を解決する方法は?

8 years 1ヶ月 ago

LINEを活用したCRMの課題としてあがっている自社EC会員とLINE@アカウントユーザーのコネクト率(ひも付けされるユーザ数)。通称「IDのひも付け問題」。LINE@や公式アカウントで多くの友だちを抱えていながら、ユーザーごとに適したメッセージを配信できているEC事業者はそんなに多くはない。LINE@や公式アカウントでOne to Oneマーケティングを行うにはどうすればいいのか?

LINE@で1to1マーケティングを行う上での課題

企業のデータベースとLINEのAPIを連携してパーソナライズなやり取りを実現する「LINEビジネスコネクト」によって、ユーザーごとに最適化したメッセージを配信できる機能を提供するシステムが増加している。ただ、課題がある。複数のEC事業者はこう話す。

LINEを活用したCRMの課題は、自社のLINE公式アカウント、あるいはLINE@アカウントのユーザーと、自社EC会員のコネクト率(紐づけされるユーザ数)が上がらない

LINEを活用したOne to OneのCRMを実現するためには、自社ECサイトの会員にアカウント連携をしてもらうといった消費者側の手間が必要になる。そのため、連携を承認する心理的なハードルが高く、効果的なCRMを実現できないケースは少なくない

LINE ID連携の承認を求めるECサイトのフロント画面イメージ
LINE@のEC活用でハードルになるのがLINE ID連携という

LINE@で多くの友だちを抱え、販促に活用するEC企業は多い。先を見据える企業は、One to Oneマーケティングを実施しようと検討するが、そこでネックになるのがID連携。CRMに精通しているプラスアルファ・コンサルティングの山崎雄司執行役員はこう言う。

LINEにはプロフィールIDがあるが、それは友だち同士をひも付けるためのID。企業側はそれを知っても何もできない。LINEをビジネスで活用するには、システムの裏側でログインしてもらわなければ取得できない仕組みになっている。LINEをECビジネスに活用するには、こうしたことを実現できるECシステム、ショッピングカート選びなどが重要になる。

プラスアルファ・コンサルティングの山崎雄司執行役員
プラスアルファ・コンサルティングの山崎雄司執行役員

利用者がLINE ID連携に承諾しなければ、One to Oneマーケティングの実現は絵に描いた餅になる。このハードルを下げるためには何が必要なのか。ECプラットフォーム側から見た課題解決方法を、フューチャーショップの安原貴之氏(事業戦略部長)はこう解説する。

LINE ID連携を行うとどんなメリットや価値があるのか。EC事業者はそれをまずは伝える必要がある。たとえば、最もテンションが高くなっている購入直後にID連携を提案し、ポイントやクーポンなどの提供を行う。そして、関連したステップの中で、メリットや価値を伝えていくことが重要になる。

フューチャーショップの安原貴之氏
フューチャーショップの安原貴之氏

安原氏がLINE ID連携の好事例としてあげたのがヤマト運輸のLINE活用。LINEとクロネコメンバーズの連携によって、荷物のお届け予定や不在連絡の通知をLINEで受け取ることができるようになるというもの。

「ヤマト運輸のコネクト率は高い」と話す安原氏。その理由は、利用者の「簡単に荷物を受け取りたい」「自分の予定に合わせて荷物を受け取りたい」といったニーズに対して、適切な課題解決方法としてLINE活用を提案しているからという。

ヤマト運輸が提供しているLINE連携サービスのイメージ
ヤマト運輸が提供しているLINE連携サービス

こうしたLINEを活用した個別メッセージの配信は「大手だからできるというわけではなく、システムとツールを組み合わせることで中小規模のEC事業者でも実現することができる」と安原氏は話す。

たとえば、抹茶スイーツなどのECを手がける伊藤久右衛門では、LINEと自社データベースを連携し、ターゲットを絞り込んだLINEメッセージを配信。すると、メッセージ経由からECサイトにアクセスしたユーザーの割合(送客率)は45.6%を記録した。LINE@の一斉配信でも送客率は平均30%という伊藤久右衛門だが、ターゲットにあったセグメント配信ではそれを大きく上回る成果をあげた。

誕生月限定メッセージ、クーポン、ポイントの期限前アラートメッセージなども実施。いずれも送客率は40%を超えてきているという。

ID連携~CRMを手間なくシステム面から解決する方法

システム面に関する連携課題は、「LINEビジネスコネクト」を活用したソーシャルログインサービスなどで解決できる。だが、システム側の改修などが必要となり、EC企業側には相応の改修費用や手間・時間が必要になる。

「もっと手軽にLINEを使ったOne to Oneマーケティングを行いたい」。こんなEC事業者の声に対応できるようにしたのがフューチャーショップとプラスアルファ・コンサルティング。

LINE@の認定開発パートナーであるEコマースプラットフォーム「FutureShop2」(フューチャーショップが開発・提供)が実装しているLINEログインによって、利用店舗はLINEアカウントと自社EC会員のIDをひも付けした状態で、CRM/マーケティングオートメーションシステム「カスタマーリングス」と連携できる仕組みを実現した。

LINE連携イメージ
連携サービスの利用イメージ

ECプラットフォーム側にログイン機能を組み込んでいるため、EC事業者にはシステムやUI(ユーザーインターフェース)の改修といったコストや手間はかからない。CRMシステムとの連携はオプションで提供しているため、接続に関する開発も必要ない。

機能面では、消費者がLINE ID連携を承諾するか否かを決めるステップ時(アカウント連携時)に、インセンティブとしてポイントを自動付与できる機能などを設け、連携を承諾するか否かといった消費者が抱える心理的なハードルを下げるようにしている。

ECプラットフォーム、LINE、CRMの連携イメージ
ECプラットフォーム、LINE、CRMの連携イメージ

安原氏はLINEを活用したマーケティングの利点やメリットについてこう話し、EC事業者へLINEのEC活用を提案する。

多くのEC企業がまだまだ、メルマガだけで販促活動をしている状況。LINEには即時性や反応の良さといったメリットがあり、活用しないのはもったいない。LINEを使った個別マーケティングは一部の大企業だけのものではなく、システムとツールを組み合わせることによって手軽に実現できることを知ってほしい。今後、EC企業はLINEを使ったマーケティング手法も検討すべき段階に入っている。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

日本トイザらス「米国事業の清算の影響は受けない」

8 years 1ヶ月 ago

玩具やベビー用品を販売する日本トイザらスは3月20日、米国トイザらス・インクが米国事業から撤退の意向を発表したことを受け、日本国内の店舗運営には影響がないとする文書を公表した。

日本法人の実質的な親会社であるトイザらス・アジア・リミテッドが発表した文章の全訳を公表。トイザらス・アジアが展開する日本を含むアジア地域において、店舗を通常通り営業するとしている。

トイザらス・アジアは、トイザらス・インクとファン・リテーリングの合弁会社。トイザらス・インクの出資比率は約85%。

日本トイザらスの広報によると、トイザらス・アジアは米国トイザらスと資本関係があるものの、資本政策や営業活動は個別に行っており、財務上独立しているという。

トイザらス・アジアは現在、中国、香港、マレーシア、シンガポール、台湾、タイで合計400店舗を展開。フィリピンとマカオではライセンス契約により事業を行なっている。日本国内の店舗数は約160店舗。

トイザらス・アジアのアンドレ・ジェイブスはリリースで次のようにコメントしている。

トイザらス・アジアは通常どおり営業をおこなっており、引き続きこれまでどおりのサービスをお客様に提供しています。当社は強固な財政基盤を有する、独自で資金調達を行っている小売事業であり、アジア地域において引き続き目覚しい成長と投資を実現しています。毎年、すべての市場において新店をオープンしており、特に中国においては現在展開する150店舗に加え、さらに30店舗を今後数ヶ月以内にオープンする予定です。

日本トイザらスは米国トイザらス・インクが米国事業から撤退の意向を発表したことを受け、日本国内の店舗運営には影響がないとする文書を公表

HPで「影響がない」とする文章を公表した(画像は編集部がキャプチャ)

日本トイザらスでは成長拡大に向けた施策として2016年11月に小型店舗の展開をスタート。大都市圏の駅前の商業施設など、従来は出店が困難だった立地に店舗をオープンすることで、新たな客層を開拓している。

2017年秋には、店舗面積が平均的な売り場の約3~5割にとどまる小型店舗を、宮城県内と大阪府内の商業施設に出店した。

店頭に陳列する商品は人気商品や定番商品に限定。店頭で取り扱いがない商品は、タブレット端末を使いオンラインショップでの購入を促している。2014年7月には、店頭で取り扱いがない商品や、店頭在庫が切れた商品を店頭のタブレット端末などを使ってオンラインショップで注文できる「ストア・オーダー・システム」を導入。ECと実店舗の融合を進めている。

日本トイザらスが進めている「ストア・オーダー・システム」

「ストア・オーダー・システム」は店舗に設置したタブレットやパソコンから注文可能

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

「もう吸収できる域を超えている」。EC業界に広がる“送料値上げ疲れ”【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

8 years 1ヶ月 ago

人がいないとか、労働時間が長いのを是正するために送料を上げるのは分かるのですが、何度も繰り返されると送る側としてはダメージが大きいです。いつまで、どれぐらい上がるのかを教えて欲しいですよね。

どこまで上がるのか、わからないのがツラい……

EC業界に訪れた送料値上げの“春闘”の現状――「もう持って行かないぞ」との圧力も | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5255
エコ配、配送料を100~300円値上げへ…配送エリアも縮小 | 通販通信
https://www.tsuhannews.jp/50160
ベルーナが総合通販の送料無料を廃止へ、「現状の送料価格の維持は大変困難」 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5264

まとめると、

  • ヤマト運輸の送料値上げをきっかけに、佐川急便、日本郵便も値上げ
  • 運送業者からの値上げの要請は複数回になる場合も
  • 送料無料を廃止する通販業者も出てきた

佐川は集荷時間が2時間ほど早まったりなどサービスレベルが後退している。減車してコスト削減しようとしているようで、そのしわ寄せが明らかに来ている。集荷の荷物は以前であれば、その日の量に応じて配車を手配するというのが一般的な対応だったと思うが、『用意する車もないから持って行かない』というようなことになっている

エコ配、配送料を100~300円値上げへ…配送エリアも縮小 | 通販通信

送料無料が当たり前だった世の中が、あっという間に変わってしまいましたね。問題なのは何度も値上げ要請があることです。どこまで上がるのか分からないと、利益がどれだけ残るかが読めなくなってしまいます。送料が上がった場合のシミュレーションを細かくやっておかないといけないですね。

※関連記事

「ユーザーに誠実な対応をする」という当たり前のこと

定期購入事業者は知らなきゃマズい「改正特定商取引法」改定のポイント【事例あり】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5190

まとめると、

  • 平成28年改正特定商取引法では「定期購入契約である旨、および金額」と「契約期間その他の販売条件」の明示が義務化された
  • ECの普及によって増加している悪質な定期販売事業者を排除することが目的
  • 規則の対象はカタログ通販やテレビ通販など、通販ビジネス全般
	飲料	健康食品	化粧品2012年	44	386	2282013年	40	740	5172014年	105	1337	3712015年	322	2887	6972016年	1258	9678	2193
定期購入に関する相談(2017年3月31日までにPIO-NETに登録された消費者相談情報) 出典:「平成29年度消費者白書」を元に編集部で作成

健康食品や化粧品などの通信販売において、「“初回お試し500円”というコピーにひかれて申し込んだが、実際は1年間の定期購入コースへの加入が条件で、思った以上の料金を請求された」といった相談が急増したことを受けての改定です。

「最終的にいくらかかるの?」という疑問は、通販が始まってからずっとあるユーザーの要望なので、送料なども含めてわかりやすい料金表示を心がけましょう。ASPのカートを利用している人やモールに出店している人は、設定しただけではわかりにくい可能性もあるので注意ですね。

Amazon社内の縦割り文化が発端のようです

公取委VSアマゾン 協力金は「収奪」か「共栄」か、公取委が独禁法違反の疑いで立入り | 通販新聞
http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2018/03/vs-4.html

まとめると、

  • アマゾンは「COOP(コープ)費用」の名目で毎月取引金額の数%の負担を取引先に要請している(要請されていない企業もある)
  • COOP費用は、アマゾンが「共同マーケティングプログラム」と呼ぶサービスとみられ、サイト内で自社商品やブランドの紹介ページの充実、広告等を行うメニューのこと
  • 「強要とまではいえない」「新たな販促機能を使うことで収益改善につながる」などの声も

温度差の背景には、契約時期や事業規模で個別に異なる複雑な契約の態様もありそうだ。「あれだけの大きな会社組織だが、バイヤーの個人商店みたいなところがある。バイヤー決済も大きく、組織も縦割りで商品カテゴリの部署ごとで登録フォーマット、ルールも微妙に違う。これまで求めていなかった大口取引先の一部に『ベンダーセントラル』経由ではなく、個別に要請したことで明るみになったのでは」と見る事業者もいる。

一律で均等に負担を求めているわけではないんですね。バイヤーごとだったり、時期などでかなりの差があるようです。また、背景には送料値上げによる利益の圧迫もありそうです。「優越的地位の濫用」に当たるかどうかの判断も難しく、正確なことがわかっていませんので、今後の動きを見守るしかなさそうです。

EC全般

Amazon GO対抗の無人店舗、日中共同で拡大目指す | BCN RETAIL
https://www.bcnretail.com/market/detail/20180319_55050.html

【アマゾンゴー】、想定外の反応にアマゾン驚嘆!革新的すぎてウォークアウトできない? | 激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ
http://blog.livedoor.jp/usretail/archives/52049157.html

モノタロウ/初の無人店舗「モノタロウAIストア powered by OPTiM」 | 流通ニュース
https://www.ryutsuu.biz/store/k031929.html

無人店舗は急速に進んでいますね。万引き問題も常に付きまといますが、検証しながら良い方法を見つけていくのでしょうか。

「○○すると粗利は下がる」失敗例から学ぶ、粗利単価をアップさせるために避けるべきこと | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/5504

送料値上げ問題と関連して。利益の残し方をちゃんと考えておきましょう。

最も不快感を持つのは、「Webサイト」の動画広告 | マーケティングリサーチキャンプ
https://marketing-rc.com/report/report-video-20180320.html

これはもう出し方ではないのでしょうか? ホントに邪魔なところに出ますよね。

3月は家電の売り時?メルカリで家電平均単価が30%上昇 | 通販通信
https://www.tsuhannews.jp/50267

引っ越し時期に不要品が増えるのが家具と家電製品。

売れる本は「面白そうなにおい」がする? 様々な企画を打ち出す三省堂書店員・新井さん | りっすん
https://www.e-aidem.com/ch/listen/entry/2018/03/20/110000

売れる理由って探せば出てくるんですよね。この新井さんが特別だから、ではないです。

今週の名言

「あいつは一発屋だ」とか言ってる人って、基本ゼロ発屋だから。百発屋の人は、一発屋をバカにしないんです。

ピコ太郎を生んだ古坂大魔王がNo titleに伝授 ゼロ発屋にならない術 | CINRA.NET
https://www.cinra.net/interview/201803-kosakadaimaounotitle

苦労してきた人はその苦労がわかる。他人(他社)のことをグズグズ言っているうちは、苦労していないということですね。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

クロックスのECサイトが実践しているデジタルマーケティングの裏側を公開!【資料を無料提供】

8 years 1ヶ月 ago

「集客施策を効率的に実施したい」「効果的なパーソナライズ施策を行いたい」「成果を最大化するデジタルマーケティングを行いたい」――。こうした課題や悩みを抱えるEC実施企業は少なくない。どのような体制を築き、行動に移していけばいいのか。クロックス・ジャパンの事例から、こうした課題や悩みを解決に導くヒントが見えてくるはずだ。

詳しい資料をダウンロードできます

米国のフットウェアメーカー「クロックス」の日本法人クロックス・ジャパンは、ECサイト運用に課題を持っていた。2011年ごろまではECサイトの運用チームしかなく、集客施策を効率的に実施できていなかったという。

そこで、クロックス・ジャパンのイーコマース ディレクターである木村真紀氏が課題克服の第一歩としたのがチーム編成。ECサイト運用や商品ラインナップ検討のチームを構築する一方で、デジタルマーケティングチームを新設し、集客のための道筋をしっかりと確立させた。

こうしたチームのECサイト運用を支えているのが、「Salesforce Commerce Cloud」と「Salesforce Marketing Cloud」。この組み合わせが真価を発揮しているのが、「One to Oneマーケティング」施策だという。

たとえばクーポン施策。クーポンの利用状況をしっかりと確認しつつ、その利用データをもとに顧客とOne To Oneでのメール施策へとつなげることで、クロックス・ジャパンは、一斉配信メールでは実現できなかった新たな売り上げ20%を獲得したのだ。

顧客とのOne To Oneコミュニケーションの手段は、年々変化していく。中でも、木村氏がメールと並んで注力しているというのがLINEだ。企業がLINE公式アカウントを活用する例は増えているが、そこにはやはりLINEならではの特性があり、メールによる集客とはまた違った効果を上げているという。

「デジタルマーケターにとって新規顧客の獲得は最も重要なミッション」──この言葉に思わずうなずくWebサイト担当者・ネットショップ担当者は多いだろう。下記からダウンロードできるホワイトペーパーでは、木村氏がクロックス・ジャパンで実践しているOne To Oneマーケティング手法を惜しげもなく披露している。ぜひ一度、ご覧いただきたい。

PDFのご案内
PDFの掲載内容
  • チーム編成を刷新、結果を残せるインハウス体制に
  • One to Oneの実践で、どれだけ売り上げを上乗せできるか
  • 欠かせない「LINE」という選択肢
PDFのダウンロードはこちら 「Impress Business Library」(インプレス・ビジネスライブラリー)に移動します
池辺 紗也子

ファンケルも送料無料を廃止へ、宅配会社の値上げ要請は「過去に例のない規模」

8 years 1ヶ月 ago

化粧品や健康食品の通販大手ファンケルは4月19日から送料を値上げする。送料無料サービスを廃止し、現在の配送料金に一律100円を上乗せする。

委託先の宅配会社から大幅な値上げの要請があり、企業努力ではコスト上昇分を吸収しきれなかったことから送料を引き上げるという。

現在の送料は、購入金額3000円未満で360円、購入金額が3000円以上なら無料。4月19日以降は、購入金額3000円未満で460円、購入金額3000円以上なら100円を徴収する。

ファンケルは送料改定の理由として、通販サイトで顧客向けに次のように説明している。

昨今の報道にもありますとおり、宅配業界においては、配送量や再配達件数の増加により、労働力の不足が社会問題になるなど、様々な背景から従来の配送サービスの維持が困難な状況にあります。

そのような中で、弊社が委託している宅配会社様から、大幅な配送料金値上げの要請がございました。

こうした状況を受け、弊社では知恵と工夫をこらし、物流センターの効率化、配送箱の見直しなど、様々な努力を行いました。しかしながら、このたびの値上げは過去に例のない規模であり、その全てを負担し続けることが、困難な状況に陥っております。

そのため、非常に心苦しい限りではございますが、2018年4月19日(木)より、ご購入金額にかかわらず、現状の配送サービス料金に加え、一律100円の送料追加のご負担をお客様にお願い申し上げる次第でございます。

大手通販会社の送料値上げが相次いでいる。

ベルーナは総合通販(アパレル)の送料無料を3月末で廃止。食品やワインは送料無料の条件となる購入金額を4月以降に引き上げる。

ニッセンも、インターネット経由で購入金額5000円以上の場合に適用している宅配の送料無料サービスを3月28日をもって廃止。29日以降はインターネットでの注文は送料が350円、電話・ハガキでの注文は540円。セブンイレブンなどの店頭受け取りなら送料無料。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

JR西日本が駅ロッカーで宅配受取サービスを試行、手荷物預かりと宅配受取に対応

8 years 1ヶ月 ago

西日本旅客鉄道(JR西日本)グループは3月26日、手荷物の預け入れと宅配荷物の受け取りに使えるIC対応ロッカーを、高槻駅と新大阪駅、三ノ宮駅に設置する。

日本郵便が展開する宅配ロッカーサービス「はこぽす」と連携し、通勤や通学の際に駅構内で通販などの荷物を受け取れるようにする。

JR西日本グループは駅構内への宅配受取専用ロッカーの設置を進めており、これまで25駅で設置実績があるという。

今回、グローリー社が開発した手荷物保管と荷物受け取り兼用のロッカーを試験的に導入。利用実績を踏まえて設置場所を拡大する予定。

グローリー社が開発した手荷物保管と荷物受け取り兼用のロッカーを試験的に導入

手荷物用ロッカーを宅配用ロッカーとしても利用できるようにした

グローリー社のロッカーを導入することで、駅構内の限られたスペースを効率的に活用でき、宅配受取サービスをさらに展開しやすくなるとしている。

「はこぽす」は日本郵便が展開する宅配ロッカーサービス。「はこぽす」に対応した通販サイトで買い物をした際に、商品の受け取り場所として「はこぽす」のロッカーを指定すると当該ロッカーで荷物を受け取ることができる。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ニッセンがEC注文は送料140円値下げ、電話・ハガキは50円値上げへ

8 years 1ヶ月 ago

ニッセンホールディングスの通販子会社ニッセンは3月29日、通販の送料を改定する。インターネットでの注文は送料を140円値下げし、電話やハガキの注文は50円値上げする。

現在、送料は全国一律490円。インターネット経由の注文で1回の購入金額が5000円以上の場合は送料無料。

3月29日以降は、インターネットでの注文は送料が350円、電話・ハガキでの注文は送料が540円になる。

また、インターネット経由で購入金額5000円以上の場合でも、送料無料は適用しない。

現在実施しているセブンイレブンの店頭受け取りサービスは3月29日以降も継続する。店頭受け取りサービスは、インターネットでの注文金額が3000円以上で利用でき、送料は無料。

ニッセンが送料を改定

ニッセンの送料改定内容(画像は編集部がニッセンのECサイトからキャプチャ)

ニッセンは2017年5月、配送会社による運賃値上げなどを受けて通常送料を390円から490円に改定していた。

大手通販会社の送料をめぐっては、ベルーナも2018年4月1日以降の送料の値上げや送料無料サービスの廃止を決定している。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ランクアップの成長秘話――“常識を覆す”商品開発、17時退社の働き方改革に迫る! | EC業界で活躍する女性の働き方に迫る“e-女”~Presented by売れるネット広告社~

8 years 1ヶ月 ago

こんにちは、売れるネット広告社・代表取締役社長の加藤公一レオです。EC業界で活躍する女性の経営者や担当者とさまざまなテーマについて対談する企画の3回目は、株式会社ランクアップさんが登場。17時退社という通販業界では驚きの働き方改革を徹底しながら売上高は100億円以上と、今最も勢いのある通販会社であるランクアップ・取締役の日高由紀子さんと対談しました。

今回の“e-女”

株式会社ランクアップの日高由紀子取締役
株式会社ランクアップ・取締役の日高由紀子さん
大学卒業後、出版社の営業を経て、ダイレクトマーケティング専門の広告代理店に入社。そこでランクアップ代表取締役の岩崎裕美子氏と出会い、ランクアップを共同で設立。同時に代表取締役を務める広告代理店を起業し、クライアントの広告制作から広告の出稿、既存顧客へのフォローまで幅広く手がける。現在はランクアップにおいて、宣伝部、販売促進部、製品開発部、カスタマーサービス部、システム部など通販事業の全部署を統括している。

加藤公一レオ(以下加藤):本日はお越しいただきありがとうございます。よろしくお願いします!

日高由紀子(以下日高):こちらこそ、ありがとうございます。よろしくお願いします!

通販は“教育業”である

加藤:通販業界に入り、会社を設立したきっかけを教えてください。

日高:ランクアップを立ち上げる前は、ダイレクトマーケティング専門の広告代理店で新規営業をしていました。媒体の広告提案だけでなく、製品を試して「製品の同梱チラシも分かりやすくした方がいいのでは?」「2回目の価格が分かりにくい。このままでは離脱が増えるのではないですか?」といったユーザー視点からの改善点も提案していました。

しかし、製品・サービスの内容に関する提案が採用されることはありませんでした。その後、当時の上司だった代表の岩崎と、ランクアップを立ち上げました。代理店時代の経験を踏まえ、「自分たちの会社では、とことん納得のいく製品・サービスを開発し提供できる会社を作ろう!」と思ったんです。

加藤:それで化粧品の通販を始めたんですか?

日高:そうです。実は、代表の岩崎は肌がボロボロで、当時10歳以上も老けて見られていたんです。何とかしようとたくさんの化粧品を試すんですが、なかなか効果を実感できるものに出会えなかったんですよね。だったら、自分で効果が実感できる化粧品を作りたい! と思い、化粧品の会社を立ち上げることにしたんです。私自身も肌にはコンプレックスがあり、岩崎の思いには共感していたので、めちゃくちゃ熱い情熱を持ってスタートしました。

株式会社ランクアップの日高由紀子取締役
「納得のいく製品・サービスを開発し提供できる会社を作りたい」という思いで起業したと振り返る日高さん

加藤:会社を立ち上げた当初は、広告の知見は豊富でも、商品の作り方やフルフィルメント関連はわからないことばかりだったのでは?

日高:そうなんです! わからないことばかりで、とても大変でした。当初、発送を自分たちでやっていたのですが……何度も確認しているつもりなのに、なぜか最後に残った伝票と納品書の名前が合わないんですよね。これは私たちには向いてないなと感じ、早々に自社発送は諦めました(笑)。

また、製品の開発も本当に大変で……。素人の私たちを相手にしてくれる製造会社を見つけることが大変。とても時間がかかりました。

加藤:しかし、今ではランクアップさんは売上高100億円を突破したそうですね。そんな勢いが止まらないランクアップさんの企業理念を教えてください。

日高:100億円という数値を意識していたわけではありませんが、100億円突破はそれだけお客さまに愛用いただいた実績なので、とても嬉しいですね。

ランクアップの企業理念は「効果が実感できる製品・サービスによって女性の悩みを解決し、輝く女性を増やします。」です。どうしても女性はライフステージによって環境が左右されやすいのですが、どんな状況になっても、女性が諦めずにいつまでも輝き続けられる世の中にしようという思いを込めた企業理念なんです。

今は化粧品に特化した事業を展開していますが、今後は化粧品以外にもさまざまな女性の悩みを解決できる事業を増やしていく予定です。新規事業についても活発に議論していますし、2018年は新規事業を必ずやる! と決めています。

加藤:素晴らしいですね。私は、通販はお客さまの悩みを解決する知識を提供する“教育業”だと思っています。世の中の化粧品、健康食品は、正直、似たりよったりの製品ばかり。通販だけではなく店舗でも買うことができます。ただ、通販は同梱物やその後のフォローメールなどで、お客さまにさまざまな知識を提供することができます。「綺麗になった気がする」「前向きになれた」「未来が明るい」「美容について気を付けよう」と思えるきっかけが提供できるんです。

日高:私たちの化粧品を使っていただいたことで、「肌がキレイになって人生が変わりました!」「結婚できました!」というお客さまの声を多くいただきます。通販が“教育業”とはおっしゃる通りで、製品・サービスを通してさまざまな知識を届けることで、お客さま自身のセルフケア意識は向上し、効果をはっきりと実感していただけるようになりました。肌の変化といった効果の実感は人の人生をも変える力がある――お客さまと直接コミュニケーションができる通販って本当に素敵な販売チャネルだなと思うことがよくあります。

“売れる”製品・サービスを生み出す秘訣は、常識を覆すこと。

「“売れる”製品を生み出す秘訣は、開発者自身が心から欲しいものを作ること」と話す日高さん
「“売れる”製品を生み出す秘訣は、開発者自身が心から欲しいものを作ること」と話す日高さん

加藤:ランクアップさんの製品・サービスについて教えてください。

日高:私たちは「マナラ ホットクレンジングゲル」をメインに、化粧品を販売しています。15秒に1本売れる当社No.1のヒット製品で、2018年2月には累計販売本数900万本を突破しました。

支持され続けている理由は、クレンジングなのに成分のほとんどが美容液でできているから。多くの女性が使っている洗浄力の強いクレンジングは、石油系の界面活性剤が多く配合されています。メイクはスッキリ落ちますが、肌に必要な潤いや油分まで根こそぎ洗い流してしまうのです。

そこで私たちは、石油系界面活性剤を使用せず、植物由来の界面活性剤を最小限の配合量にとどめ、しかも美容液成分で肌を守りながら洗い上げる化粧品開発に取り組みました。その結果、洗顔後の乾燥や毛穴に悩んでいた多くの女性に支持され、ヒット製品となりました。

ランクアップが運営するECサイト「[公式]マナラ化粧品」
ランクアップが運営するECサイト「[公式]マナラ化粧品

加藤:当社の女性社員のほとんどが定期購入しています。実は妻も愛用しています。今までさまざまな化粧品を乗り換えてきたのに……。驚きでした。

日高:本当ですか!? とっても嬉しいです!! 「マナラ ホットクレンジングゲル」は毛穴の黒ずみが取れるということで有名になったんですけど、「黒ずみはきれいになったけど、ひらいた毛穴はどうしたらいいの?」など、黒ずみ以外の深刻な毛穴の悩みを相談されることが多くなりました。

そこで開発したのが「オンリーエッセンス」です。2017年 7月に販売を開始して、あっという間に3万5000人を越えるお客さまに定期購入していただきました。今、一番勢いのある製品です。

ランクアップが販売する化粧品「オンリーエッセンス」
3.5万人以上が利用する「オンリーエッセンス」

加藤:効果が実感できる製品は、お客さまの信頼を得ることができ、新製品にも注文が殺到するということですね。集まったお客さまの声をその後の製品開発に生かせたことは、“売れる”ことが約束されたようなことだと思います。ズバリ、“売れる”製品を生み出す秘訣(ひけつ)を教えてください。

日高:“売れる”製品を生み出す秘訣は、開発者自身が心から欲しいものを作ること。この話をするとよく驚かれます。マーケティングリサーチを行い、ターゲットを決め、価格帯を決定するというのが一般的ですから。でも、私たちは自分の悩みを解決するための製品開発がモットーですので、自分たちの理想を基に製品を作ります。それにより、完成したら原価が必要以上にかかり、すごく売値が高くなってしまうこともよくあります(笑)。

「マナラ ホットクレンジングゲル」(通常価格は4104円)を販売した当時、クレンジングの販売価格は2000円台が主流でした。しかも、洗浄力の高いクレンジングが多かったんです。さらにダブル洗顔が当たり前。そんなクレンジングの常識を、私たちは一気に覆したんです。美容液でクレンジングするという新たな発想と、ダブル洗顔不要を打ち出したのです。しかも価格は4000円以上。マーケティングリサーチをしていたら、このクレンジングは誕生しなかったと思います。

お客さま第一で取り組むことの意義と意味

売れるネット広告社 代表取締役社長 加藤公一レオ氏
売れるネット広告社 代表取締役社長 加藤公一レオ氏

加藤:日高さんと初めてお会いしたのは5年前の売れるネット広告社の勉強会でした。売れるネット広告社と共にツーステップマーケティングに取り組んできていかがですか?

ランクアップが取り組んでいるツーステップマーケティング
ランクアップは売れるネット広告社主導のもと、ツーステップマーケティングに取り組んでいる

日高:売れるネット広告社さんと出会わなければ、ツーステップマーケティングには取り組んでいなかったですね。導入して本当によかったと思っています。

当時、モニターとして購入した後の本商品への引き上げはかなりハードルが高いと思っていました。しかし、「売れるネット広告つくーる」を導入したことで、その考えは覆されましたね。実感したのは、完璧に仕組み化されたツーステップマーケティングを実現すれば、私たちの思いはお客さまに届くということ。

「確認画面でアップセル」(確認画面に移動したタイミングで「アップセル/クロスセル」を行う売れるネット広告社の施策 ※特許出願中)を用いると、モニターとしての商品購入を検討していたお客さまが、納得した上で定期購入に申し込んでくれるところが魅力的でした。この“納得した上で定期購入をしていただけるということ”がとても重要なんですよね。最近問題となっているワンステップマーケティングの強制定期などとは違い、お客さまと良好な関係を築くマーケティングを実行できると感じています。

売れるネット広告社の施策「確認画面でアップセル」のイメージ
「確認画面でアップセル」のイメージ

加藤:最近、行政の目が厳しくなっているワンステップマーケティングの強制定期購入は、由々しき問題ですよね。「初回お試し○○円」とだけ書かれたランディングページを見て、試すだけのつもりで申し込んだものの、実際には定期購入の契約に勝手になっている――この強制定期購入は、たとえば、合コンで出会った女性に「自分はハーバード大学卒で、資産家の息子で、テニスを日本のプロリーグでやっていた」と猛アタックしたその後に、「だから俺と結婚してくれ」とプロポーズするようなものと、周囲には例えて説明しています。それで、結婚したら話が違うじゃないか、と。離婚しようとすると、今度は慰謝料が請求される、というイメージです。私にはお客さまの気持ちを踏みにじっているとしか思えません。本当にひどいと思います。

日高:私もそう思います。きっと、商品へのこだわりや愛着があって通販をしているというよりも、ワンステップマーケティングの強制定期購入というマーケティングの力を使ってビジネスをしようとしているからこのようなことができるのだと思います。

加藤:悪質な手段で定期購入を迫る通販会社について、国は本気で取り締まりを行っているので、2018年はそういった類の多くが排除される動きになりつつあります。

日高:どの通販会社もそうですが、お客さまを第一に取り組んでほしいですね。売り上げを維持・拡大するために大切なのは、強制定期に誘い込むことやお手頃価格だと装うことではなく、何度もリピートしていただけるような効果を実感できる製品を提供するということだと思います。

消費者庁は、購入条件を明確に表示せずに申し込みを誘導する定期購入への対応を強化
消費者庁は、購入条件を明確に表示せずに申し込みを誘導する定期購入への対応を強化。12月1日に施行した特商法の施行規則では、新たに定期購入に関する規定を盛り込んでいる(画像は平成28年の改正特定商取引法についての消費者庁公表資料)。特商法の施行規則に関するポイントはこちら

17時退社に込められた会社の思い

加藤:17時退社制度などすでに業界ではとても有名なランクアップさんの働き方改革ですが、改めてどのように取り組んできたのか教えてください。

日高:17時退社制度は私たちにとって大きなチャレンジの1つでした。今まで広告業界でバリバリ働いていた経験がある私にとって、「17時!?本当に帰れるの?」と不安だらけ。しかし、長い時間残って仕事をするよりも、短い時間の中で業務に集中し、そして仕事を早く終わらせるという目標はとても明快だったので、前向きに取り組むことができました。

株式会社ランクアップの日高由紀子取締役
「17時退社は前向きに取り組んだ」と振り返る日高さん

加藤:ただ、17時退社制度を始めてから、初年度は売り上げが落ち込んだのではないでしょうか?

日高:全く落ちませんでしたよ。逆に上がったんです! ポイントは“仕事を整理する”ということ「何が一番重要」「何を今やらなきゃいけないのか」ということを明確にしました。また、就業時間が決まっているので、だらだら仕事をしなくなったということも要因の1つだと思っています。

加藤:なるほど。本当に素晴らしいですね。売れるネット広告社は200社以上のクライアントがいるのですが、通販部門の担当者さまはどこもとても熱心で、長時間勤務されています。ランディングページやフォローメールなどの「A/Bテスト」といった細かい作業が多いので、どうしても時間がかかってしまうのだと思います。そんな中で、ランクアップさんが17時退社制度に取り組まれたので、当初は、売り上げが落ち込んだとばかり思っていました。

日高:確かにその懸念はありました。パートナー会社さんと連携し、その道のプロにお任せした方が効率がよい業務はアウトソーシングし、コア部分を自社で担当するという仕組みを作りました。そのため、売り上げを落とすことなく、働き方改革を実現することができたのだと思います。

私たちには、「女性の悩みを解決し輝く女性を増やす」という使命があります。そのためには、私たち自身がモデルケースになる必要があると思っています。ですので、仕事のキャリアも子育てもあきらめずに活躍して欲しいという思いを持って、これからも働き方改革を推進していきます。

加藤:最後にズバリ、これからどのような会社にしていきたいと思っていますか?

日高:いつかは“ノープロモーション”で成長していける会社になりたいですね。お客さまが「こんなふうに変われるんだ」「綺麗になれるんだ」ということを実感することで、広告を打たなくても自然に口コミが広がっていくようになりたいです。

「ランクアップの製品・サービスだったら、効果が実感できる!」と思っていただき、「次は何が発売されるんだろう」と楽しみにしてもらえるような会社にしたいですね。そして、お客さま自身が情報を発信する場であったり、それをお互いに承認し合える場のような、ネットだからこそできることがあるのではないかと日々模索しています。これからもランクアップの成長を楽しみにしてください!

加藤:ランクアップさんならきっとできると思います!今後も効果が実感できる素敵な化粧品をたくさん生み出してください! 本日は今一番勢いのある通販会社ランクアップ・取締役の日高さんとお話ができてとても素敵な対談になりました。ありがとうございました!

対談を終えて

売れるネット広告社の代表取締役社長 加藤公一レオ氏、ティーライフ株式会社 鳥居麻理さん 株式会社ランクアップ 日高由紀子さん

「効果が実感できる製品・サービスによって女性の悩みを解決し、輝く女性を増やします。」という企業理念を実現できたのは、創立メンバーである日高さんの熱い思いがあったからこそ。そして、キャリアウーマンとして働きながらも、すべての女性が目指す“夢”や“希望”になろうとする姿は本当に素敵でした。これからも日高さん、そしてランクアップさんに注目していきます。

加藤 公一 レオ

株式会社 売れるネット広告社 代表取締役社長

1975年ブラジル・サンパウロ生まれ、アメリカ・ロサンゼルス育ち。西南学院大学経済学部卒業後、三菱商事株式会社に入社。

その後、Havas Worldwide Tokyo、株式会社アサツーディ・ケイ(ADK)にて、一貫してネットビジネスを軸としたダイレクトマーケティングに従事し、担当した全てのクライアント(広告主)のネット広告を大成功させる。その実践経験とノウハウをもとに、ネット広告のレスポンスを確実にアップさせてしまうため、クライアント企業から『レスポンスの魔術師』との異名をとる。やずやベストパートナー賞 受賞。Webクリエーション・アウォード Web人貢献賞 受賞。

「アドテック」「宣伝会議」「日経デジタルマーケティング」「通販新聞」など講演多数。広告・マーケティング業界のオリンピック『アドテック』で3年連続人気スピーカー“1位”。「九州インターネット広告協会」の初代会長も務めた。

著書に『単品通販“売れる”インターネット広告』(日本文芸社)。『100%確実に売上がアップする最強の仕組み』(ダイヤモンド社)、『伝説のEC猫レオレオ 売れるネットショップ繁盛記』(impress Digital Books)、通販のネット広告の費用対効果を最大化するASPサービス『売れるネット広告つくーる』を監修。

加藤 公一 レオ

AI活用した無人店舗「モノタロウ AI ストア」をモノタロウがオープン

8 years 1ヶ月 ago

工具通販大手のMonotaRO(モノタロウ)は4月2日、佐賀大学の本庄キャンパス内で工具や作業服などを販売する無人店舗をオープンする。

利用者はスマホのカメラで商品バーコードを読み取り、オンラインで決済する。モノタロウが無人店舗を開設するのは初めて。

無人店舗の名称は「モノタロウ AI ストア powered by OPTiM」

AIを活用した無人店舗の外観

無人店舗の名称は「モノタロウ AI ストア powered by OPTiM」。切削工具や研磨材などの工具をはじめ、軍手、作業服、テープ、研究用品など約2000品目を販売する。店舗の延床面積は約30坪。

無人店舗で買い物をするには、専用アプリ「モノタロウ店舗」を起動し、「入店コードを発行する」をタップしてログイン。スマホに表示されたQRコードを入店ゲートにかざして店に入る。

商品を購入する際は、商品や棚札のバーコードをスマホのカメラで読み取り、商品情報を確認してバスケット(カート)に入れる仕組み。バスケット画面で決済を確定させ、表示された退店用QRコードを退店ゲートにかざして店を出る。

「モノタロウ AI ストア powered by OPTiM」のエントランスイメージ

「モノタロウ AI ストア powered by OPTiM」の店内

モノタロウは「モノタロウ AI ストア powered by OPTiM」をオープンするにあたり、人工知能・ビッグデータプラットフォームなどを手がけるオプティムと業務提携した。

モノタロウの取扱商品数は約1500万品目。登録ユーザー数は約282万人(2018年3月12日現在、公表値)。2017年12月期の連結売上高は883億円。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

「KARTE(カルテ) for App」とは?/中国ECのリアル【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

8 years 1ヶ月 ago

プレイドのCXプラットフォーム「KARTE(カルテ)」のアプリ向け版「KARTE for App」が、19日より提供開始されました。すでにZOZOTOWNやクックバッドが導入しており。注目を集めています。3位はトランスコスモスチャイナによる新連載。中国市場の“いま”をお伝えします。

  1. ネットショップ担当者フォーラム2018春 eコマースコミュニケーションDay 4/12(木)開催

    【EC事業者限定セミナー】eコマースにおける役割、事例、最新情報が学び、仲間を作っていただく1Dayフォーラム

    2018/3/16
  2. 「ZOZOTOWN」も導入を決めたCX向上支援の新サービス「KARTE for App」とは

    「KARTE」のアプリ向け版。アプリ利用者の行動をリアルタイムに解析し、セグメントごとにメッセージ配信やプッシュ通知などを行う

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    2018/3/19
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    宅配便大手3社が新運賃を適用したことで、2018年春以降、通販企業は顧客負担額をアップせざるを得ない状況になると見られる

    2018/3/19
  5. 定期購入事業者は知らなきゃマズい「改正特定商取引法」改定のポイント【事例あり】

    定期販売を手がける事業者は知っておくべき「定期購入契約に関する表示義務の追加・明確化(施行規則第8条第7号等)」を図版で解説

    2018/3/22
  6. 「ZOZOスーツ」認知率33%、Instagramでファッション情報入手するのは22%

    【15~40代女性の実態調査】マクロミルが15~49歳の女性を対象にファッションに関する実態調査を実施した

    2018/3/19
  7. 「失敗しない越境EC」のポイントは? 「藤巻百貨店」「転送コム」「PayPal」が成功の秘訣を大公開

    藤巻百貨店」を運営するcaramo、「転送コム」を手がけるtenso、「PayPal」を提供するPayPalの3社が語る「失敗しない越境EC」のポイント

    2018/3/20
  8. アマゾンが推奨する購入者へのレビュー依頼を戦略的に管理する方法

    アマゾンのレビューを戦略的に管理する方法を解説します

    2018/3/22
  9. 30分で37,400いいねを獲得! 原口あきまさ、ライブコマースでぬいぐるみと圧力鍋を売る【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2018年3月12日〜18日のニュース

    2018/3/20
  10. ヤマト運輸、4月からTポイント付与/ロコンド、ファッションEC同盟でzozoに対抗【今週のアクセスランキング】

    2018年3月9日~15日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?

    2018/3/16

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    uchiya-m

    競合店の動向、トレンド商品、売れ筋価格帯などを 統計・集計できるツール「Nint」とは | 『EC物流最前線 送料値上げ時代を勝ち抜くためのヒント20選』ダイジェスト

    8 years 1ヶ月 ago

    競合店の動向や売れ筋ジャンル、人気価格帯、効果の高い広告クリエイティブなど、さまざまな指標から販売データを統計・集計できる「Nint(ニント)」。ツール1つでECサイト運営に役立つデータを収集・分析できるという。「Nint」の活用法などをアドウェイズに聞いた。

    大手モールの販売データを統計・集計する

    EC事業者の悩みの1つに「頼りにできる指標がない」がある。どのサイトが売れていて、どの広告の効果が高いのか、どのジャンルが売れ筋なのか――「Nint」はこんな悩みを抱えているEC事業者の課題を解決する販売データの統計・集計ツールだ。データを見ることでECサイトが進むべき方向性を見出すことができるようになる。

    こう話すのはアドウェイズの吉野順子氏(データソリューションDiv.ゼネラルマネージャー)。「Nint」はWeb上に公開されているランキング、レビュー、商品情報を収集し、独自に統計・集計するツールで、2014年にサービスを提供開始、多くのEC事業者が利用している。対象は「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazon.co.jp」。

    競合店、業種、商品、広告など多様なデータを集計

    「Nint」が「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」から統計・集計したデータによって、利用企業は「業種分析」(各ジャンルの市場規模や売れ筋商品のトレンドを分析)、「ショップ分析」(競合店の売上や人気商品を月別日別に分析)、「商品分析」(指定した条件にマッチする注目商品の売上動向を分析)、「広告分析」(競合店のモール内広告展開について分析)などができるようになる。

    「Amazon.co.jp」は競合店を調べることができる「セラー分析」、書籍以外の商品を識別する10桁の番号「ASIN」ごとに月単位や1日単位で売上データを分析できる機能などを搭載。この「ASIN分析」から当該ASINの市場規模、カテゴリごとの売上構成、商品ごとの売上データなどを統計・集計することが可能だ。

    「Nint」は「さまざまな利用方法がある」と吉野氏は言う。たとえば販売価格の設定。「最も売れている価格帯を調査でき、安くなくても売れるということがわかったりする。価格設定の参考にできるほか、仕入れなどにも活用できる」(吉野氏)。

    Nint管理画面での分析データの表示イメージ
    管理画面での分析データの表示イメージ

    独ドメ店、メーカー、小売もトレンド調査などに活用

    「Nint」はECモール店のほか、独自ドメイン企業、メーカー、小売企業など、活用できる事業者の範囲は幅広い。ECでもっとも利用されている売り場であるモールのデータを集計することで、最新のトレンドなどを把握、サイト運営や商品戦略などに生かすことができる。統計・集計したデータは管理画面で、グラフなどを用いて表示されるため、「社内資料などにも利用できる」(同)という。

    また、「天猫国際」「淘宝Global」「京東Global」「Kaola.com」といった中国の大手越境ECサイトにも対応。中国でどのような商品が売れているのか把握することも可能だ。

    Nint
    ECサイトの販売データを分析できる「Nint」を提供。化粧品・食品・家電などの大手メーカー、大手商社、楽天市場、Yahoo!ショッピング運営者などが導入。
    ネットショップ担当者フォーラム編集部

    ベルーナが総合通販の送料無料を廃止へ、「現状の送料価格の維持は大変困難」

    8 years 1ヶ月 ago

    総合通販大手のベルーナが通販の送料を4月1日以降、順次値上げする。総合通販(アパレル)や看護服は送料無料を廃止。食品やワインは送料無料の条件となる購入金額を引き上げる。

    全国で配送運賃が値上がりする中、コストの上昇分を内部で吸収しきれなくなったことから送料を見直す。ベルーナは送料改定の理由について、通販サイトなどで顧客向けに次のように説明している。

    近年の宅配業界では、配送件数の増加及び人手不足の問題が起きており、全国で配送運賃が高騰しております。弊社グループとしましては、お客様にご負担をおかけしないよう、できる限り内部でコストを吸収し、送料価格の維持、増加幅の抑制に努めてまいりましたが、現状の送料価格を維持することが大変困難な状況となっております。

    「アパレル」は現在、1回の注文金額5000円以上で送料無料となるが、4月1日以降は送料190円を徴収する。1回の注文金額が5000円未満の場合、4月1日以降も送料は従来通り490円。

    食品を扱う「ベルーナグルメ」は現在、1回の注文金額が5000円以上で送料無料だが、4月3日以降は送料無料の条件を7000円以上に変更する。

    ワインを販売する「マイワインクラブ」は4月3日から、定期コースの送料を従来の無料から200円に変更。コース以外の商品の送料無料の条件を、従来の1回の注文金額5000円以上から7000円以上に変える。

    看護服を扱う「ナースリー」は4月10日に送料無料を廃止。現在は1回の注文金額が5400円以上で送料無料だが、4月10日から送料529円を徴収する。5400円未満の送料は従来通り529円。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    「Instagram」の利用者1800万人超え、1年間で約1.5倍成長【ニールセン調査】

    8 years 1ヶ月 ago

    視聴行動分析サービスを提供するニールセンデジタルが公表した「DIGITAL TRENDS 2017」によると、「Instagram」の国内におけるアプリ利用者数は2017年12月時点で前年同月比48%増の1818万人だった。

    Facebook、twitter、Instagramのアプリ利用者数を2017年12月と2016年12月で比較。Twitterは同18%増の2765万人、Facebookは同8%増の2250万人となっている。調査対象は18歳以上の男女。

    各SNSアプリの利用者数推移(ニールセン調査)

    各SNSアプリの利用者数推移

    大手フリマアプリの利用者数に関する調査結果も公表した。「メルカリ」の利用者数は2017年12月時点で1474万人。1年間で462万人増えた(45.6%増)。

    「フリル」の利用者数は481万人で1年間で利用者が倍増している。

    フリマアプリの調査対象も18歳以上の男女。

    メルカリ・フリルの利用者数推移(ニールセン調査)

    メルカリ・フリルの利用者数推移

    「DIGITAL TRENDS 2017」は、パソコン版のインターネット視聴率情報「Nielsen NetView(ニールセン ネットビュー)」と、スマートフォン視聴率情報「Nielsen Mobile NetView(ニールセン モバイル ネットビュー)」のデータをもとに、2017年のパソコンとスマートフォンの利用実態をまとめたもの。

    結果の一部をニールセンデジタルが2月27日に公表した。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    宅配ボックス設置で再配達率が43%から15%に減少、配送業務は17時間/月の削減効果

    8 years 1ヶ月 ago

    宅配ボックスの再配達削減効果に関する実証実験を行ったパナソニックと京都市、京都産業大学は3月19日、宅配ボックスを設置したことで再配達率が43%から15%に減少したとする調査結果を公表した。

    実証実験は2017年11月から2018年1月に実施。京都市内にあるアパート(5か所、合計106世帯)にパナソニック製のアパート用宅配ボックス「COMBO-Maison(コンボ-メゾン)」合計39台を設置したほか、京都産業大学のキャンパス内にも公共用の宅配ボックスを置いた。

    アパート住民への出口調査やモニターへのアンケートなどで宅配ボックスの利用実態を調査したところ、配達総数117回のうち、1回で受け取ったのは66回(57%)、宅配ボックスで受け取ったのは33回(28%)、再配達は18回(15%)だった。

    宅配ボックスで荷物を受け取った割合(28%)を再配達削減効果とみなした。

    パナソニックなどが実施した「京(みやこ)の再配達を減らそうプロジェクト」の再配達率の結果パナソニックなどが実施した「京(みやこ)の再配達を減らそうプロジェクト」の再配達率の結果

    再配達の主な理由として、「大きすぎて入らなかった(9回)」「冷蔵品であった(2回)」「ボックスがいっぱいだった(2回)」「使い方不明(1回)」があがった。再配達の理由の半数は荷物の大きさが原因だったことから、大型の宅配ボックスを利用することで再配達率をさらに削減できるとしている。

    また、再配達の減少で、宅配事業者の業務時間が3か月間で約50時間削減できたとする独自の試算結果も示した。

    パナソニックなどが実施した「京(みやこ)の再配達を減らそうプロジェクト」の再配達率の結果

    業務時間削減にも効果があったという(画像は専用サイトから編集部がキャプチャ)

    実証実験のプロジェクト名は「京(みやこ)の再配達を減らそうプロジェクト」。京都市が主催し、パナソニック、京都産業大学、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便が協力して実施した。

    パナソニックはこれまで、福井県あわら市と共同で宅配ボックスの実証実験を実施。宅配ボックスを設置したことで、再配達率が設置前の49%から月間平均8%に減少したことなどを公表している。

    調査内容

    • アパート
      3か所66世帯で、7日間/月×3回(11月、12月、1月)で出口調査を実施、モニター学生11名にアンケート調査を実施
    • 京都産業大学
      学生と職員のモニター数51人。そのうち利用者29人の利用ログデータ、および、宅配事業者による未納品荷物調査より把握。また、モニター学生と職員12名にアンケート調査を実施

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    アマゾンが推奨する購入者へのレビュー依頼を戦略的に管理する方法 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    8 years 1ヶ月 ago

    Amazon(アマゾン)ではレビューがとても重要です。そんなアマゾン内のレビューを戦略的に管理する方法があります。

    アマゾンのマーケットプレイスは年々競争が増し、激戦区になっています。

    アマゾンが、インターネットリテイラー社発行の『全米EC事業 トップ500社 2017年版』で第1位であることを考えれば、驚くべき事実ではないかもしれません。9,000万人以上のプライム会員(2016年から40%増)と、何百万人の非プライム会員は、どんな事業者にとっても無視することができない存在です。

    CIRP社の予測では、米国Amazonの2017年9月時点でプライム会員数は9000万人を超えている(編注:調査会社のCIRP社発表資料を編集部がキャプチャして追加)

    消費者からの要求に応えていく販売業者が増加するにつれ、明らかになっていることがあります。それは、アマゾンではレビューが重要だということです。今回の記事では、販売事業者がどのようにアマゾン内でレビューを管理しているのかを紹介します。

    自由放任主義

    販売事業者用の専用ページを利用していると、同じようなコメントを何度も目にすることがあるでしょう。たとえば、次のような内容のコメントです。

    アマゾン利用者はレビューを求められたくない。顧客の期待値を超えて、感激させることができれば、レビューは自然に増えるはず。顧客のニーズに応えていれば、彼らもお返しをしてくれる。

    この「自由放任主義」アプローチが利用される理由はいくつかあります。

    まず、1日の時間は限られているということです。新しい商品を調達し、価格を調整して、消費者からのオーダーを手配するだけで1日が終わってしまい、購入者にレビューを求めるための時間はほとんど残りません。

    加えて、多くの販売事業者はレビューを依頼する際、アマゾンが課しているルールをあまり理解していないのです。レビューを依頼するのはよくない行為だ、という誤った認識を持つ販売事業者が数多くいるのです。

    実際、販売事業者による購入者へのレビュー依頼をアマゾンが推奨していると知って驚く人が多いでしょう。レビューを改善する方法(編注:Amazon.co.jpでは「購入者から高い評価を受けるには」)というアマゾンのガイドラインを見てみてください。

    商品やサービスに満足していても、レビューを書く消費者が少ないことをアマゾンは理解しています。この課題を解決するため、アマゾンは商品を発送した後、レビューを書いてもらうよう丁寧なリクエストを購入者に送ることを販売事業者に推奨しています。

    レビューの効果がなければ、アマゾンがこのような推奨をすることないでしょう。それにもかかわらず、アマゾンの推奨を無視して、消費者に関わらないというより「安全」な方法を選ぶ販売事業者もいます。

    本当に「自由放任主義」がいちばん安全な選択肢でしょうか? きっと違います。販売事業者は多くの好レビューを集める必要があります。ほかの条件がすべて一緒だとしたら、レビューが低い販売事業者よりも、良いレビューがたくさんある販売事業者のほうが有利でしょう。ですからレビューを依頼しないという選択肢は、多くの場合不利に働くのです。特にレビューを積極的に求めている企業と競争する場合は不利になります。

    編注:amazon seller centralには「評価・パフォーマンス」を上げるため、amazonが推奨する取り組みなどが記載されている

    敏感に反応する

    ネガティブなレビューは自社の評判を落とします。「自由放任主義」のアプローチを取っている場合はなおさらです。アマゾンはレビューを通じて会社の信用性を消費者に伝えていることを忘れないでください。レビューはアマゾン利用者なら誰でも見られますし、好レビューの比率まで表示されます。

    たとえば、あなたがアマゾンで販売を始めて、500のオーダーを無事に発送できたとします。購入者にレビューを求めない限り、好レビューは少数(5つ程度)にとどまるでしょう。ネガティブなレビューを書かれる前であれば、100パーセントポジティブなレビューが集まりますが、1つ星または2つ星のレビューが書かれた瞬間に好レビューの比率が83パーセントに落ち込んでしまいます。

    これに対抗する方法があります。アマゾンは、販売事業者が顧客と直接話し合ってネガティブなレビューを改善することを許可しているのです。

    問題を解決するために購入者に直接連絡を取ることをお勧めします。購入者の心配事が解決されたら、ネガティブなレビューの削除をお願いしましょう。

    アマゾンはこのように勧めています。ネガティブなレビューが削除されれば、好レビュー比率は以前のレベルに戻されます。

    編注:amazon seller centralの「購入者から高い評価を受けるには」を編集部がキャプチャして追加

    ネガティブなレビューの削除だけに注力することが、反応するという戦略の最も多い事例でしょう。その場合、ポジティブなレビューを求めることを行っていません。

    事例にも示したとおり、消費者からの反応にリアクションしているだけではネガティブなレビューが1人歩きしてしまいます。そうすると、そのレビューを削除することの重要性が高くなってしまうのです。また、必ずそのレビューを削除してくれるという保証はないので、こうした状況にとどまるのは危険です。

    先回りする

    先回りしてアマゾンのレビューを管理するという方法が、最も現実的なやり方だと思います。何もしないで良い結果を待つのではなく、自ら行動を起こして以下の目標を達成しましょう。

    最も満足している顧客からポジティブなレビューをもらう

    パーソナルでフレンドリーなやり方で顧客にアプローチできるよう自動化し、レビューを依頼してみましょう。どのようなレビューを書けばいいか、どうしてレビューを書かなければいけないのか、顧客が理解できるように伝えましょう

    ネガティブなレビューをリアルタイムでチェックする

    購入者がネガティブなレビューを投稿したらすぐに、メールかテキストでアラートが来るように設定しましょう。問題に素早く気づいた方が早く解決ができます。

    ネガティブなレビューの削除をシステム化する

    ネガティブなレビューを削除してもらうには顧客とのやり取りが何度も発生します。レビュー削除をお願いする前にどのような段階を踏んで顧客の問題を解決するのか、把握しておく必要があります。すぐにレビュー削除を依頼するのは、まったく依頼しないのと同じぐらい危険が伴います。

    全体的なお客さま満足度を上げる

    アマゾンが販売事業者に求めている事は1つ。それは、全体的なお客さまの満足度を上げるということです。レビューは、直接的に顧客満足度を反映します。ですから、顧客に積極的にアプローチするときは常にレビューを意識しておきましょう。

    ◇◇◇

    テクノロジーが進んだ現代社会では、上記の目標は簡単に実現できるでしょう。アマゾンマーケットプレイスのウェブサービスAPIを利用して、アマゾンの「Seller Central」のアカウントと統合しようとしている販売事業者もいます。

    一方、アマゾン以外のプラットフォーム、たとえばFeedbackFive(編注:フィードバックと製品レビュー管理のためのオンラインツール)など、他社のプラットフォームを利用している事業者もいます。もちろん自動化には時間や費用の投資が必要になります。自社で統合しようとする場合、開発コストとメンテナンスコストが発生します。すでに完成しているソフトウェアアプリを使えば、毎月の利用料が発生するでしょう。これらのコストは、自動化されていないときに発生する機会損失に照らし合わせて考える必要があります。

    どの戦略を試すべきか

    先に述べたように、アマゾンのレビュー管理にはいくつかのアプローチがあります。自社の戦略を決める前に、まずはしっかりと情報を集めてリサーチをしましょう。アマゾンはレビューに関して役立つリソースをたくさん提供しています。

    Internet RETAILER

    世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

    Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

    Internet RETAILER

    定期購入事業者は知らなきゃマズい「改正特定商取引法」改定のポイント【事例あり】 | 徹底追跡 消費者契約法・特定商取引法の見直し動向

    8 years 1ヶ月 ago

    「平成28年改正特定商取引法」(2017年12月施行)ではいくつかの大きな改定があり、EC事業者が知っておかなければならないのが、定期購入契約について、支払総額や契約期間などの販売条件を明記することが義務化されたこと。消費者庁が購入条件を明確に表示せずに申し込みを誘導する定期購入への対応を強化したものなんです。EC事業者が知っておくべきこと・順守しなければならないことなどをまとめました。消費者庁の情報と合わせてお読みください。

    定期購入の申込ページに表示しなければならない内容と表示方法とは?

    定期購入契約に関する表示義務の追加・明確化(施行規則第8条第7号等)

    「平成28年改正特定商取引法」では、いわゆる定期購入契約に関し、通信販売の広告やインターネット通販における申し込み・確認画面上に、下記の2点を明示することが義務付ました

    • 定期購入契約である旨、および金額(支払代金の総額等
    • 契約期間その他の販売条件(それぞれの商品の引渡時期や代金の支払時期など

    これは、健康食品や化粧品などの通信販売において、「“初回お試し500円”というコピーにひかれて申し込んだが、実際は1年間の定期購入コースへの加入が条件で、思った以上の料金を請求された」といった相談が急増したことを受けての改定です。

    	飲料	健康食品	化粧品2012年	44	386	2282013年	40	740	5172014年	105	1337	3712015年	322	2887	6972016年	1258	9678	2193
    定期購入に関する相談(2017年3月31日までにPIO-NETに登録された消費者相談情報)
    出典:「平成29年度消費者白書」を元に編集部で作成

    趣旨としては、顧客の意に反して売買契約の申し込みをさせようとする行為を禁止するものです。

    「支払代金の総額」について、「1か月に1箱(○○円)」と決まっていない商品でも、半年または1年の消費量から、目安となる金額を明示する必要があります。以下に良いとされる例・悪いとされる例を示します。

    良い例①のポイント

    良い例①
    注文内容確認注文内容を確認し、注文を確定してください(これが最後の手続きです)。下記の注文内容が正しいことを確認してください。「注文を確定する」ボタンをクリックするまで、実際の注文は行われません。注文明細  変 更 商品名	5か月間購入コース 商品価格	1,000円(税抜)	※初回(月)分	3,000円(税抜)	※第2回〜第5回分 送料	2,500円(税込)	※5か月分 消費税	1,040円 総額	16,540円	※5か月間購入コースお届け先  変 更ネッ担 太郎〒101-0051東京都千代田区神田神保町1-105発送方法宅配便  変 更支払方法  変 更△△カード XXXX-XXX-XXXX有効期限 06/2020TOPに戻る(注文は確定されません)注文を確定する

    申し込みの最終確認画面に消費者が締結することになる定期購入契約の主な内容(契約期間または商品の引き渡しの回数、消費者が支払うことになる金額(各回の商品の代金、送料、消費税などの総額)がすべて表示され、その画面上で「注文を確定する」といったボタンをクリックして初めて申し込みが確定する。

    良い例②のポイント

    良い例②
    注文内容確認注文内容を確認し、注文を確定してください(これが最後の手続きです)。下記の注文内容が正しいことを確認してください。「注文を確定する」ボタンをクリックするまで、実際の注文は行われません。注文明細  変 更 商品名 5か月間購入コース 商品価格	1,000円	(税抜)	 送料 500円	(税込)	 消費税	80円 総額	1,580円 ※5か月間購入コースのうち初月分・税込5か月間定期購入コースの内容を確認する(内容を確認するまでは申込みができません)クリック・定期購入コースは5か月間の定期購入契約となり、総額16,540円になります・初(月)回のみ、お支払額は1,580円(送料・税込)になります・第2回から第5回までのお支払額は1月あたり3,740円(送料・税込)になります・初月を含めた5か月間のお支払の総額は16,540円になります

    「内容を確認する」といったボタンをクリックすることにより、定期購入契約の主な内容のすべてが表示され、この操作を行って初めて申し込みが確定する

    悪い例①のポイント

    悪い例①
    ○○コース 初回特別価格通常価格 3,000円→1,000円(33%OFF!)商品説明・○○コースは5か月間の定期購入契約となります・5か月間の定期購入を条件に、初(月)回が1,580円(送料・税込)になります・第2回から第5回までのお支払額は1月あたり3,740円(送料・税込)になります

    申し込みの最終画面に定期購入契約のすべての内容が表示されていない。または、容易に認識できないほど離れた場所に表示されている

    悪い例②のポイント

    悪い例②
    ○○コース 初回特別価格通常価格 3,000円→1,000円(33%OFF!)注文を確定する

    申し込みの最終画面に定期購入契約のすべての内容が表示されていないか、容易に認識できないほど離れた場所に表示されており、「注文内容を確認する」といったボタンの設定や、「ブラウザの戻るボタンで前に戻ることができる」旨の説明など、契約内容を確認、または訂正するための手段が提供されていない

    定期購入契約に関する各事業者の取り組み

    実例として、消費者庁のインターネット消費者取引委員会の配布資料より、ファンケルと「Rakuten RAXY」(楽天ラクシー、運営は楽天)の取り組みをご紹介します。

    ファンケル

    ファンケルでは健康食品とサプリメントの定期便「健康・得楽便」において、電話の場合はトークスクリプトの中に定期サービスであることや次回のお届けについて伝えるように徹底。ネットでは「ご利用ガイド」やFAQ、利用規約を設け、利用者がサービスについて調べやすい工夫をしているほか、下記のタイミングで繰り返しサービス内容を案内している。

    ファンケル「健康・得楽便」最終確認画面
    定期便「健康・得楽便」の最終確認画面で、コース名とお届け開始年月を明記
    ファンケル「健康・得楽便」最終確認画面
    同じく最終確認画面。規約の下に「規約に同意し申し込む」というボタンを設置
    ファンケル「健康・得楽便」活用ガイドブック
    商品の到着10日前に「お届け内容のご案内メール」を送信。また、初回お届け時に「健康・得楽便」 のガイドブックを同梱。登録内容の確認、変更、停止について説明
    ファンケル「健康・得楽便」商品お届け明細
    商品お届け明細書にも次回分がいつ届くのかを記載
    ※画像はすべて 第27回インターネット消費者取引連絡会配付資料より、編集部でキャプチャ

    Rakuten RAXY

    コスメの定期購入サービス「Rakuten RAXY」には1か月プランと3か月プランがあり、解約手続きが行われなければ自動更新される。意図しない購入を防ぐために、プラン選択ページ、最終確認画面、メールやマイページでプランの詳細と解約について案内している。

    解約受付期間と併せ申込ボタン前に表示注意事項を最終確認画でも改めて表示
    プラン選択ページに自動更新の旨と解約期間を記載。最終確認画面にも重ねて記載
    自動更新月前にメールでの通知を実施
解約ボタン近くにも解約期間を表示
    更新月にはメールとマイページで解約期間についての案内を記載

    また、利用者からの解約や住所変更についての問い合わせが多かったため、下記のような改善を行った。

    解約に関するページ改善(例)
マイページにて、「解約」ボタンを設け、分かりやすく。改善前 改善後
    ヘルプページに具体的な例や手順を記載すると共に、マイページに「送付先の変更ボタン」と「解約ボタン」を設置し、手続きをわかりやすくした。この改善により、問い合わせが約8割減少した
    ※画像はすべて 第27回インターネット消費者取引連絡会配付資料より、編集部でキャプチャ

    まとめ

    「平成28年改正特定商取引法」のガイドラインではECの定期購入の表示例を示していますが、施行規則の対象はカタログ通販やテレビ通販なども含んでいます。通販ビジネスに全般に対する規制なんです。

    皆さん、数年でECビジネスに対する行政の規制強化が少しずつ強まっているのはご存知ですか?

    記憶に新しいのが、消費者契約法・特定商取引法の見直し。「『勧誘』に広告を含めるようにし、不当勧誘にもとづく取消権(注文キャンセル)をECサイトでも認めるべきではないか」という「勧誘概念の拡大」が議論されました(結局は法律に盛り込むことは見送られることになりましたが、継続的に議論されています)。

    こうしたことを含めて、法改正の動向を注視すると同時に、業界全体で問題を改善していかなければ「法律でビジネスががんじがらめにされてしまう」可能性はゼロではないということを知っておきましょう。

    「平成28年改正特定商取引法」は、ECビジネスの台頭によって増加している悪質な定期販売事業者を排除することが目的にあります。

    「平成28年改正特定商取引法」に関する行政の情報をまとめましたので、ぜひぜひ目を通してください

    定期購入契約に関する表示義務の追加・明確化(「ガイドライン」)
    顧客の意に反して売買契約の申込みをさせようとする行為に該当しないと考えられる例(編集部が消費者庁の資料をキャプチャし追加)
    定期購入契約に関する表示義務の追加・明確化(「ガイドライン」)
    顧客の意に反して売買契約の申込みをさせようとする行為に該当すると考えられる例(編集部が消費者庁の資料をキャプチャし追加)
    ネットショップ担当者フォーラム編集部

    買い物弱者問題はネットでどう解決する? シェアリングエコノミーでうるるがアプローチ

    8 years 1ヶ月 ago

    主婦向けクラウドソーシングサービス「シュフティ」を運営する、うるるは3月16日、近所の住民同士で買い物をサポートする地域密着型の買い物代行サービス「Twidy(ツイディ)」を本格的に開始すると発表した。

    スマホアプリ(iOS、Android)を通じてサービスを提供する。2020年3月末までに利用者1万人をめざす。

    「Twidy(ツイディ)」は、主婦などが自分の買い物のついでに近隣住民の買い物リクエストに応えて商品を届けるサービス。地域住民同士が買い物をサポートする「地域シェアリングエコノミーサービス」で「買い物弱者問題」の解決を図る。

    2018年2月1日から都内で実証実験を行った。丸正総本店(新宿区)とエヌマート(荒川区)の2店舗が参加し、「シュフティ」に登録している消費者や、地域の日経新聞販売員が買い物を代行した。

    実証実験中に登録者数が100人を超え、注文数も着実に伸びているという。

    「Twidy(ツイディ)」のスキーム
    「Twidy(ツイディ)」のスキーム

    サービスを提供する上でシステムや店舗運営に問題がないことを確認ができたことから、本格展開に踏み切った。

    今後、サービスの対象店舗を全国のスーパーマーケットなど約1万8000店舗に拡大する計画。東京海上日動火災が「Twidy」専用の保険プログラム(買い物代行中の対人・対物事故に伴う賠償責任、及び商品の損害対する補償)を提供する。

    「Twidy」はインターネットサービス事業を手がけるダブルフロンティアとの共同事業。

    買い物弱者は推計約700万人

    日常の買い物が困難になる「買い物難民」は近年、問題化している。経済産業省の調査によると、買い物弱者は2016年10月時点で推計約700万人。2010年の調査と比べて約100万人増えた。

    買い物弱者は2016年10月時点で推計約700万人
    経済産業省が2015年4月に公表した買物弱者問題に関する調査結果から(編集部が資料をキャプチャ)

    同省は買い物弱者の定義を「流通機能や交通網の弱体化とともに、食料品等の日常の買物が困難な状況に置かれている人々」としている。

    食品宅配市場は堅調に推移しており、2016年度の市場規模は矢野経済研究所の推計値で前年度比3.3%増の2兆782億円。

    食品宅配市場は堅調に推移
    食品宅配総市場規模推移と予測

    日本スーパーマーケット協会などが2016年10月に公表した「スーパーマーケット年次統計調査」によると、ネットスーパー事業を全店・またはほぼ全店舗で実施している事業者は20.7%。

    店舗外販売・配送サービス実施状況(スーパーマーケット年次統計調査報告書)
    店舗外販売・配送サービス実施状況(スーパーマーケット年次統計調査報告書)

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    30分で37,400いいねを獲得! 原口あきまさ、ライブコマースでぬいぐるみと圧力鍋を売る【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

    8 years 1ヶ月 ago

    ライブコマースってインフルエンサー的な人がひたすら商品を紹介するイメージがあったんですが、芸人さんがやると完全にエンターテインいメントですね。ツッコむのも楽しいし、コメントに流されて自分も買ってしまうこともありそう。

    ツッコミやすさがライブコマースを盛り上げる秘訣かも?

    「Yahoo!ショッピング」+ライブコマースの裏側に潜入! テレビとIT企業のコラボはスゴかった! | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/5225

    まとめると、

    • 「Yahoo!ショッピング LIVE」はスマホを使って配信できる。今回の公開配信もスマホで配信
    • ライブ中にコメントをしてる人の名前を呼ぶと喜んでもらえる
    • フリップとかアングルとかカンペのように、テレビ的なテクニックはライブコマースにも効果的
    「Yahoo!ショッピング LIVE」の配信画面
    公開配信の様子

    画像を見てわかるように、タレントさんが出ているライブコマースはかなり盛り上がりますよね。しかも、原口あきまささんというツッコミどころ満載のタレントさんなので、コメントも面白いw ライブコマースはTVとネットの融合の極みという感じなので、これからあっという間に広がりそうです。見たかったな~。

    ユーザーに合わせれば“無人接客”もあり

    洋服も接客なしで店頭で買える時代に 渋谷の無人店舗体験レポート | Yahoo!ニュース(砂押貴久)
    https://news.yahoo.co.jp/byline/sunaoshitakahisa/20180315-00082756/

    まとめると、

    • 渋谷パルコ パート2の跡地に開業した「ホテル コエ トーキョー」では、21時~23時の2時間で無人店舗を実施している
    • ハッシュタグやWi-FiのID/PASSを記載したカードが置いてある。そのため、いつもはできない店内撮影もOK
    • 支払いはセルフ&キャッシュレスの「スマートレジ」。万引き対策はRFID

    アパレル業界は21時以降も営業しているショップ自体が少ないため、これまで遅い時間しか買い物ができない方々は休日やECサイトでしか購入できませんでした。この店舗では店頭購入のニーズにお応えするためロー・コストオペレーションの手段として実験的に無人店舗を導入しました

    ─ストライプインターナショナル「koe」事業部クリエイティブディレクター 篠永奈緒美氏

    ポイントは「無人」ではなくて「接客」です。店員から話しかけられない方が心地良いと感じる人にはこうした“無人の接客”は選ばれるでしょうし、アドバイスをしてほしい人は“有人の接客”を選べばいいことですよね。関連記事にもあるように、無人ばかりが目立つAmazonもデータやテクノロジーを駆使した接客をしています。

    関連記事

    自分に合った売り方を見つけることが重要

    ぼくたちの仕事はクライアントに自走してもらうこと|中小ネットショップを支えるコマースデザイン代表取締役の坂本悟史さん | marketeer
    https://marketeer.jp/sakamoto/

    まとめると、

    • 楽天時代にクライアントの売上と利益を上げることを必死に考え、ネットでの売り方を学んだ
    • 売上が上がればげれば必ず幸せというわけではない。その人に合ったショップの運営を見つけたい
    • 中小でお店をやっている人の「人生に寄り添える位置」にいたいと思っている

    商売が上手な人って、構造を観察してその構造の異常値とかを見つけるのが上手な人なんじゃないかと。業界の常識では品揃えが大事だと言われているけど、実はお客さんはそんなに品揃えを求めていないとか、売り場面積が広くないといけないと思われているけど実は1坪でいいとか、そういうのを見つけられる人は業界をひっくり返してドカンと売り上げを上げることができる。世の中の仕組みを見つけてハックするのが上手な人は本質的に商売が上手な人だと思います。

    ネットショップ業界では有名なコマースデザインの坂本さんのインタビュー記事。どこを読んでも参考になります。「売り方ではなく、売れる隙間を見つけられる人が商売がうまい人」というのも納得ですね。じっくり読んでみてください。

    EC全般

    アマゾンが「協力金」要請、悩む取引先の本音 | 東洋経済オンライン
    http://toyokeizai.net/articles/-/212167

    アマゾン「協力金」要請は独禁法の優越的地位の濫用にあたるか | ダイヤモンド・オンライン
    http://diamond.jp/articles/-/163509

    公取委、アマゾンジャパンに立ち入り検査 | LOGOS
    http://blogos.com/article/283951/

    話題に事欠かないアマゾン。力を持つとこうなってくるのでしょうか。

    悪質クレームに国が対策へ 顧客暴言などパワハラ報告書明記 | 産経新聞
    http://www.sankei.com/life/news/180315/lif1803150007-n1.html

    「紛争を仲裁する第三者機関があれば企業として対応しやすい」。これは私も同感です。良い仕組みができるといいのですが。

    「失敗したらやり直せばいい」ナノ・ユニバース越智さんと探る、コンテンツのあり方と実践の方法 | ECzine
    https://eczine.jp/article/detail/5464

    「お客様をコントロールしようとすると上手くいかない」。無人店舗の考え方と同じですよね。

    ヤマト運輸、確実な荷物の受取方法にTポイントを付与(初回のみ) | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/5240

    ゆうパック、受取人の依頼なければ再配達しないことに 従業員の負担軽減も期待 | HUFFPOST
    https://www.huffingtonpost.jp/2018/03/15/yupack-re-delivery_a_23386225/

    配達方法にまた工夫が。受け取る方の都合を無視した再配達は困ることが多いので、これは良い判断だと思います。

    [30~40代の消費意識]約2割がスマホにECアプリを入れている、「家族との交流」にお金を使う | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/5228

    デジタルに精通した新世代「ミレニアル世代」の消費行動とは? | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/5231

    調査データを2つ。こちらはライブコマースの記事と関連して。

    今週の名言

    飽きるっていうのは無理があるっていうことだと思うんですけれど、コーヒーに関しては嫌々じゃない。常に新しい発見ができる。

    15歳のコーヒー焙煎士・岩野響さんに聞いた「僕が学校をやめて焙煎士になった理由」 | メシ通
    https://www.hotpepper.jp/mesitsu/entry/hiro-watanabe/18-00018

    「飽きるっていうのは無理がある」。う~ん、これは納得ですね。楽しいことは続けられるし、飽きたときが終わる時なんでしょうか。

    森野 誠之

    運営堂

    運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

    森野 誠之

    「失敗しない越境EC」のポイントは? 「藤巻百貨店」「転送コム」「PayPal」が成功の秘訣を大公開

    8 years 1ヶ月 ago

    日本をテーマにした逸品を販売するECサイト「藤巻百貨店」が、一時中断していた越境EC(日本から海外へのネット通販)を再開した。不正注文対策や海外発送オペレーションの構築といった越境ECに関する課題を克服するために、「転送コム」「PayPal」を新たに導入。アジアを中心に海外市場の開拓を進めている。

    藤巻百貨店はなぜ「転送コム」と「PayPal」を活用して越境ECに取り組むことを決めたのか? 藤巻百貨店を運営するcaramo、「転送コム」を手がけるtenso、「PayPal」を提供するPayPalの3社がトークセッションを実施。越境ECを始める際に必要なこと、失敗しないためのポイントを語った。写真◎Lab

    藤巻百貨店が越境ECを中断した理由とは?

    「藤巻百貨店」は、カリスマバイヤーとして知られた実業家の故・藤巻幸大氏(本名:藤巻幸夫)がプロデュースしたECサイト。2012年5月にオープンした。

    取扱商品は雑貨、アパレル、革小物、食品など幅広く、すべて日本製。商品選定のポイントは「日本をテーマにしたもの」「ストーリーのあるアイテム」「元気・幸せ・豊かさを感じる」「オリジナリティが高い、個性が強い」こと。

    商品の魅力をストーリーで伝えるために、商品ページごとに商品を紹介するオリジナルの記事を掲載し、「商品にまつわる物語を語る」(caramo・小出勝洋執行役員)と言う。

    ECサイトに掲載する商品写真はすべて自前で撮影するなど、コンテンツ制作へのこだわりは強い。「商品の魅力を伝えるためのコンテンツ制作のノウハウが、藤巻百貨店の強みだ」(小出氏)。

    日本をテーマにした逸品のみの商品構成
    取扱商品は雑貨、アパレル、革小物、食品など幅広く、すべて日本製

    「藤巻百貨店」は過去に一度、越境ECに取り組んだものの、いくつかの課題に直面したため一時中断した。

    課題となったのは、海外で発行されたクレジットカードの不正利用が頻発したことと、海外配送のオペレーションが煩雑になり、コストが上昇したこと。

    越境ECに取り組む上で、クレジットカードの不正利用は多くのEC事業者が直面する課題の1つ。「藤巻百貨店」においても、海外で発行されたクレジットカードの不正利用が度々発生し、チャージバックによる金銭的被害もあったという。

    また、海外発送のオペレーションを構築するには、物流会社のシステムや人員などを海外発送専用に準備する必要があった。関税や送料は配送先の国ごとに異なるため、注文ごとに対応するなど、業務フローが複雑になる。その結果、「それらが、すべてコストに跳ね返ってきた」(小出氏)。

    そして、「こうした課題を解決できるまで、越境ECを中断することにした」(小出氏)と振り返る。

    株式会社caramo 執行役員 小出 勝洋氏
    株式会社caramo 執行役員 小出 勝洋氏

    海外発送の負荷軽減は「転送コム」で実現

    「藤巻百貨店」が越境ECの再開を決めたのはなぜか。小出氏は、「転送コム」と「PayPal」を活用することで、「クレジットカードの不正利用対策や、海外配送のオペレーションの課題を解決できると判断した」と説明する。

    まず、「転送コム」を導入したことで、海外発送のために専用のオペレーションを組む必要がなくなった。

    「転送コム」を導入すると、ECサイトに「転送コム」のバナーを貼るだけで、EC事業者は国内向けの発送と同じオペレーションで海外配送を行える。その仕組みは次のようになっている。

    まず、ECサイトに海外からアクセスしたユーザーが「転送コム」のバナーをクリックすると、「転送コム」のサイトへ移動する。サイト内で会員登録すると、「転送コム」の日本国内の倉庫の住所が発行されるので、買い物をする際は配送先の住所欄に「転送コム」の国内倉庫の住所を入力する。

    注文を受けたEC事業者は、転送コムの国内倉庫に商品を発送。すると、tensoのスタッフが商品の確認や梱包、インボイスなどの必要書類の作成を行い、海外に出荷する。

    「転送コム」を活用すると、国内向けのEC事業と同じ感覚で、越境ECに取り組むことができる。(tenso・浜田祐輔執行役員)

    浜田氏によると、「転送コム」を利用して越境ECに取り組んでいる企業は1700社以上、登録会員数は約80万人という。

    転送コムのサービスフロー ①サイト訪問 ②日本住所付与 ③日本住所で商品購入 ④転送コムの倉庫(国内倉庫)へ発送 転送コム国内倉庫 ⑤海外発送 海外ユーザー
    「転送コム」のサービスの流れ
    tenso株式会社 執行役員 浜田 祐輔 氏
    tenso株式会社 執行役員 浜田 祐輔 氏

    「PayPal」で不正注文防止や集客に期待

    「藤巻百貨店」が「PayPal」を導入した理由について、小出氏は「不正注文対策や、集客にメリットがあると考えた」と説明する。

    「PayPal」は、EメールアドレスでIDを登録し、IDに紐づいたクレジットカードや銀行口座(一部地域)で支払いを行うオンライン決済サービス。「創業以来、特に力を入れているのがリスクマネジメント」(PayPalの野田陽介・事業開発部長)であり、不正が疑われるユーザーをシステムや目視で監視している。

    PayPal Pte. Ltd. 事業開発部 部長 野田 陽介氏
    PayPal Pte. Ltd. 事業開発部 部長 野田 陽介 氏

    さらに、クレジットカードの不正利用が発生した際は、一定の条件下で、販売事業者に対してチャージバック補償を行う。そのため、「PayPalを導入することで、不正注文のリスクを減らせる」(小出氏)と判断した。

    また、利用者数は世界で2億2700万人、年間決済額は40兆円に上る「PayPal」を導入することで、「PayPal会員の(ECサイトへの)流入を期待している」(同)と言う。

    ペイパルの仕組み カード情報をペイパルが安全に保護
・買い手はカード情報を売り手に渡すことなく決済できる
・売り手はカード情報を扱う必要がなく情報漏えいの心配がない
・不正取引防止のため24時間365日監視
    PayPalを使った決済の仕組み

    「決済の信頼性」も重要に

    「PayPal」の野田氏は、ECサイトに「PayPal」を導入するメリットとして「消費者心理の面からも、売上拡大の効果が期待できる」と話す。

    「PayPal」が実施した消費者アンケートでは、越境ECサイトを選ぶ基準として「安全な支払い方法」をあげるユーザーは4割超。また、越境ECサイトで買い物をやめる理由として、ECサイトのセキュリティへの懸念や、他国の通貨を使うことへの不満などが多い

    「PayPal」で決済する場合、ECサイトにクレジットカード番号を入力する必要がない。そのため、「消費者にとって、海外のECサイトを利用することへの心理的なハードルは下がる。カゴ落ち(カートに商品を入れた状態でサイトを離脱すること)を防ぎ、売り上げアップが期待できる」(野田氏)。

    越境ECで購入率を高めるドライバー 安全な支払い方法の提供は購入の可能性を高める
    越境ECユーザーは「安全な決済方法」を求めている

    越境EC市場規模は米国7.1兆円、中国4.8兆円

    世界の越境ECの市場規模は現在、どのような状況にあるのか。

    「PayPal」の野田氏は、同社が調査した各国の越境ECの市場規模を紹介。2016年時点(1ドル=108円換算)で米国は7兆1000億円、中国は4兆8000億円、インドとフランス、英国は、それぞれ9000億円であると説明し、「海外に目を向けると、これだけ大きな市場が存在する」(野田氏)と強調した。

    EC市場規模 越境EC市場規模
    PayPalが調査した世界の越境EC市場規模

    また、中国人が越境ECで買い物をする際、購入先の国・地域として日本が最も多く選ばれていることも説明した。

    中国 越境ECユーザーの購入先国 過去12か月、オンラインでどの国または地域から購入しましたか?
    中国の越境ECユーザーは日本製品を求めている

    越境ECの成功の秘訣は「投資を抑える」こと

    数多くの企業の越境ECを支援してきたtensoの浜田氏と、PayPalの野田氏は、越境ECの成功確率を上げるためのポイントとして、「できるだけ初期投資を抑え、国内の運営のままで、海外のニーズを探ってみること」をあげた。浜田氏は次のように言う。

    最初から物流や決済、プロモーションなどに大きな投資を行うと、投資回収のリスクが増える上、現場の業務負担が重くなり、事業が続かないこともある。越境ECに参入するか迷っているのであれば、まずは小さく始めて、「売れる兆し」を確認してから本格参入すると、失敗しにくい。(浜田氏)

    「藤巻百貨店」が越境ECに取り組む3つの理由

    最後に、「藤巻百貨店」が越境ECに取り組む理由を紹介する。

    小出氏は越境ECに取り組む理由として、①海外からのニーズに応える②東京・銀座の実店舗との相乗効果が見込める③新たなマーケットへの挑戦――の3点をあげた。

    「日本の逸品を販売する」というコンセプトを掲げる「藤巻百貨店」には、メイド・イン・ジャパンの製品を求める海外ユーザーのアクセスも多いという。「そうした海外からのニーズの受け皿として、越境ECが重要だと感じている」(小出氏)。

    また、訪日観光客の増加に伴い、東京・銀座の実店舗に多くの外国人観光客が来店。その観光客が帰国後に商品を購入するチャネルとして、越境ECサイトを運用することで、実店舗との相乗効果を狙っている。

    そして、越境ECに取り組む理由の3つ目は、「成長する海外市場に挑戦する」(小出氏)こと。PayPalの野田氏が紹介したように、世界の越境EC市場は大きく、日本製品へのニーズもある。小出氏は「まずは中国や韓国、台湾などアジア市場を開拓したい」と越境ECへの意気込みを語った。

    会場風景

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章
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