ネットショップ担当者フォーラム

ECの在庫管理作業をRPAで自動化、「作業負担減」「サービス向上」「売上増」を実現

6 years 6ヶ月 ago

ゲームなどのアミューズメント、音楽・映像などのホームエンターテインメントを提供するドラマは、ブレインパッドが提供するRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)「ブレインロボ(BrainRobo)」を導入した結果、EC事業における「作業負担減」「サービス向上」「売上増加」の効果を創出した。

毎日1時間を要していたECサイト上の在庫表示の更新業務を自動化。同時に更新頻度を上げることで、在庫切れ情報がサイトに反映さるまでのタイムラグを解消した。サービス品質の向上で売上高の増加につながり、導入後すぐに初期投資を上回る効果を得たという。

ドラマは従来、外部企業に委託して構築した専用システムを使用して商品リスト・在庫数を管理し、ECサイトに反映していた。しかし、ECサイトへの出店のたびにシステム構築を外注すると多くの時間と費用がかかり、RPA導入の検討を開始した。

新たなECサイトへの出店が急きょ決定し、2か月間という短期間の実装が求められる中、RPA活用に豊富なノウハウと実績を持つ「ブレインロボ(BainRobo)」の導入に至った。

RPA導入においては、ロボット化したい業務が明確であったことと、ブレインパッドがEC事業におけるRPA導入の豊富な実績を有していたことから、テスト運用からわずか3週間で本格導入を実現した。

ドラマは「ブレインロボ(BrainRobo)」を導入し、在庫管理業務の自動化
「ブレインロボ(BrainRobo)」を導入し、在庫管理業務の自動化

ドラマのリユース事業部WebグループITシニアマネージャー 小森誠一氏は次のようにコメントしている。

「ブレインロボ(BrainRobo)」導入後、すぐに初期投資を上回る効果が得られたことで、今後のさらなる有効活用に向けてターゲットとなる業務をじっくり見極める余裕も生まれました。単純な繰り返し作業が多いEC関連業務は、総じてロボット化の余地が大きいと感じています。まずEC関連業務でRPAの活動範囲を広げ、将来的には経理業務との連携などへも対応していきたと考えています。

石居 岳
石居 岳

オイシックス・ラ・大地の売上は640億円で純利益は23.8億円&2019年度の成長戦略

6 years 6ヶ月 ago

食品宅配大手のオイシックス・ラ・大地の2019年3月期における連結売上高は、前期比60.1%増の640億2600万円だった。

主力ブランド「オイシックス」の会員数が伸長したほか、らでぃっしゅぼーやを子会社化した影響もあり大幅な増収増益。営業利益は同159.4%増の23億1200万円となり、売上高と営業利益は過去最高を更新した。

らでぃっしゅぼーやを吸収合併したことによる法人税軽減効果が約12億円発生し、当期純利益は同906.4%増の23億8700万円。

オイシックス・ラ・大地の2019年3月期における業績
オイシックス・ラ・大地の業績(画像はオイシックス・ラ・大地の決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

「オイシックス」はミールキットが好調

オイシックス・ラ・大地は主に「オイシックス」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドを展開している。

「オイシックス」の売上高は同19.4%増の296億1900万円、セグメント利益は同22.7%増の40億3600万円だった。定期宅配サービス「おいしっくすくらぶ」やミールキットサービス「KitOisix」の会員数が伸びた。2019年1-3月期(第4四半期)における会員数は「おいしっくすくらぶ」が前年同期比21.4%増の20万5976人、「KitOisix」は同56.3%増の11万1169人。

「大地を守る会」の売上高は前期比2.8%減の109億200万円、セグメント利益は同6.1%減の16億3900万円と減収減益。LTV(顧客生涯価値)が低い販売チャネルを抑制し、サブスクリプション型の商品やサービスを強化した。

「らでぃっしゅぼーや」の売上高は180億2800万円、セグメント利益は33億4200万円だった。当期は決算期変更により13カ月分を計上しているため増減率は算出できない。送料体系を変更して低単価の注文を削減したほか、サブスクリプション型の商品を強化してアップセルに取り組んだ。その結果、2019年1-3月期(第4四半期)のARPU(顧客1人あたりの月単価)は、前年同期比3.8%増の1万7264円に向上した。

2020年3月期は売上高700億円計画、NTTドコモとの共同事業も開始

2020年3月期は連結売上高700億円、営業利益22億円を計画している。主要3ブランドの会員数は合計33万3000人(前期比7.8%増)をめざす。

「オイシックス」は成長分野のミールキットを強化する。「KitOisix」を中心に販促に取り組むほか、数日間の献立と食材がセットになった新商品なども開発する計画。

「大地を守る会」は副菜食材セットや、冷凍魚カテゴリーを強化するという。「らでぃっしゅぼーや」は、ぱれっと(食材の詰め合わせ)を顧客ごとにカスタマイズできるようにすることで、ニーズの多様化に対応する。

NTTドコモと共同でミールキット事業「dミールキット」を7月に開始する。オイシックス・ラ・大地がレシピ開発やマーケティング、フルフィルメントを担当。NTTドコモの顧客基盤を活用するほか、dポイントやd払いといったサービスを生かして新規事業を育成する。

オイシックス・ラ・大地の成長戦略
国内サブスク宅配の成長戦略(画像はオイシックス・ラ・大地の決算説明会資料から編集部がキャプチャ)
渡部 和章
渡部 和章

デジタル時代における実店舗の役割。考慮すべき6つのポイントとは? | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

6 years 6ヶ月 ago

シアーズ、ジンボリー、ペイレス、シャーロット・ラス、ディーゼル……これらのブランドは20年前、全米各地のショッピングモールの良い場所に店舗を構えていました。しかし2019年現在、他の数多くのブランド同様、これらのブランドも減衰しています。

多くの実店舗が閉鎖されているにもかかわらず、小売事業もeコマースも一般的には好調です。また、実店舗型小売事業も依然として業績を上げています。デジタル大手のアマゾンでさえ、実店舗を構えるようになりました。顧客が「没入型コミュニティ」を体験できるように、店舗を変えた事業者もいます。

小売事業者が適応しなくてはならない現代のカスタマージャーニーは、以前のそれとは大きく異なっています。小売事業者は、消費者の購入サイクルにおけるすべての接点を考え、その過程で何を達成したいかを考えなければならないのです。考慮すべき重要なポイントは次のとおりです。

① 消費者はなぜ実店舗とeコマース使い分けるのか?

消費者の中には、割引や最安値を求めて、比較のために実店舗を訪れる人もいます。ブランドはそのようなニーズを満たすために、デジタル戦略を修正しなければいけません。

一方で、混雑や長い列、店内での限定的な品ぞろえを敬遠し、代わりにオンライン購入を選んでいる消費者もいます。ブランドはユーザーエクスペリエンスを改善するために、物理的な存在感も演出し続けなくてはいけません。

アマゾンの猛烈な追い上げに対応するため、家電量販店のベスト・バイは2012年に新しいCEOを招聘(しょうへい)しました。新しいCEO ヒューバート・ジョリー氏の最初の行動の1つは価格保証。店内で商品を試した消費者は、価格保証のおかげで「その場で買っても良い」と感じました。

さらにジョリー氏は、ベンダーが消費者と交流できるように、アップル、マイクロソフト、サムスンなど大手ブランドのショールームスペースを設置しました。

② 実店舗は十分に活用されているか?

テレビが大画面に視覚、音声、および動作を映し出すことで価値を見出されているように、店舗でも3D・360度の体験を提供して、五感すべてに感動を与えることができるのです。デジタルでは、(まだ)それを実現することはできません。

ティファニーは、ロンドンのコベントガーデンにインスタ映えする雰囲気を作り出し、大きく飛躍しました。ティファニーは「ティファニーは好きだけど高価すぎるものは欲しくない」という消費者とつながりたいと考え、「Style Studio」 で手頃な価格の家庭用品やアクセサリーなどを紹介しています。消費者は買い物中に宝石に刻印することも可能です。

③ どうすれば、より体験を促す店舗になるのか?

革新的な事業者の中には、消費者がコミュニティを体験できるように店舗を変えた者もいます。ソノスやサムスンなどは、買い物客が製品を本物の環境で体験できるアパートのような雰囲気を作り出しています。また、パリのリーボックストアも、ショールームを文字通り「スポーツコート」に変え、利用者が遊ぶことができる、印象的な購入体験を作り出しました。

ビジョンに沿った最適な出会いを定義し、作り出すことが大切です。

④ ソーシャルメディアをどう活用すべきか?

フェイスブックページを持つことが、ソーシャルメディア戦略ではありません。小売事業者は、ソーシャルメディア上で消費者とどの程度深く関わりたいかを決定し、その関わりを継続するためのリソースを確保する必要があります。

例えば、ウェンディーズはツイッター上での存在感が強いですが、すべての小売事業者が同じような投資をできるわけではありません。ソーシャルメディアを使いこなす余裕がない場合、ソーシャルメディア上で消費者と対話することを期待してはいけません。

⑤ 店頭受け取りサービスを提供しているか?

実店舗の将来を考えた時、便利なクリック・アンド・コレクトサービスを提供することは必須です。消費者は買い物の利便性とスピードを得られる小売事業者を求めています。「BOPIS(Buy Online, Pick up In Store/オンラインで購入し、店頭で受け取る)サービス」は、運営コストを削減し、消費者を物理的に店舗に誘導して追加購入を促進することで、消費者だけでなく小売事業者にも利益をもたらしてくれます。

大手小売事業者10社を対象に、シークレットショッパーが実際のサービスを利用したBOPISに関する調査によると、第1位がベストバイで、最下位はウォルマートでした。

BOPISはまだ試行錯誤の段階です。注文を処理するのに10分(永遠のように感じます)もの時間を要した小売事業者が、消費者の貴重な時間を無駄にしないために、より自動化されたアプローチを取る必要があるのは明らかです。

⑥ 店舗のデジタル化の影響をちゃんと計算しているか?

もしくは、デジタルにおける店舗の影響を考えているでしょうか? いずれにしても心配しなくて大丈夫です。ほとんど誰もそんな計算をしていません。

「近くにいる」と入力したときに、マップ上に魔法のように表示されるプロモーションピンの数を数えてみてください。1つ選んで押すだけで、デジタル地図が手元に表示されます。

これは、地域で企業の認知度を上げるのに役立つ1つの方法です。「Waze」アプリを使えば、小売事業者が自社ブランドのメッセージを画面に表示することも可能です。

もちろん、この分野ではフェイスブックを活用することもできます。位置情報を基にした広告で、検索を行っている消費者の注意を引き、ブランドの存在感を高めることができるのです。

これらの分析は、今日の小売において最も注目されています。小売事業者がデータ分析に大金を費やして、デジタル上の動きを販売時点まで細かく追跡しているのには理由があるのです。デジタルクーポンを使って、直接的なひも付けをすることもできるでしょう。

グーグルもフェイスブックも、オフラインの属性分析ソリューションを提供しています。昔ながらの計量経済学の回帰分析手法にも、まだそれなりの役割があるようです。

重要なのは、今の時点で正しいかどうかではありません。まずは道を歩み始めることです。ソリューションをテストし、ビジネスにどのように応用できるかを確認しましょう。完全な解決策はないかもしれませんが、停滞した先に待っているのは死しかないのです。

Internet RETAILER
Internet RETAILER

ヤマダ電機の直販と出店型のECサイトで3.7万件のカード情報流出か、セキュリティコードも漏えいの可能性

6 years 6ヶ月 ago

ヤマダ電機が運営する直販ECサイト「ヤマダウエブコム」とECモール「ヤマダモール」が悪意を持った第三者による不正なアクセス攻撃を受け、クレジットカード情報が最大で3万7832件流出した可能性があることがわかった。セキュリティコードも漏えいした恐れがある。2019年4月16日に判明し、5月29日に発表した。

一部の顧客のクレジットカード情報が不正利用された可能性があることを確認したという。原因は不正アクセスによって、ペイメントアプリケーションの改ざんが行われたため。

流出した可能性があるのは、2019年3月18日~2019年4月26日の期間に「ヤマダウエブコム」「ヤマダモール」で新規クレジットカード登録、およびクレジットカード登録の変更をした顧客のクレジットカード情報。クレジットカード番号、有効期限、そしてセキュリティコード。

「ヤマダウエブコム」「ヤマダモール」は4月26日時点で新規クレジットカード登録、クレジットカード登録の変更を停止している。

漏えいの可能性が判明した後、第三者調査機関「P.C.F.FRONTEO」に調査を依頼。調査が終了したため今回の発表に至った。監督官庁である個人情報保護委員会には5月28日に報告、警察当局にも年5月7日に報告・相談をしている。

ヤマダ電機は調査結果を踏まえ、システムのセキュリティ対策、監視体制の強化を行い、再発防止を図るという。なお、改修後の「ヤマダウエブコム」「ヤマダモール」の新規クレジットカード登録の再開日は、改めてWebサイト上に告知するとしている。

家電ECサイトへの不正アクセスを巡っては、家電量販店のコジマが5月23日、悪意の第三者が外部で不正取得されたと思われる他サイトの会員ID・パスワードを用いて、ECサイト「コジマネット」に不正アクセスしたことが発覚したと発表している。

EC業界におけるセキュリティ対策について

経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は、2017年3月8日に公表した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画-2017-」において、EC事業者に対して2018年3月までにカード情報の非保持化、もしくは「PCI DSS準拠」を求めていく方針を掲げた。

カード情報の漏えいの頻度が高い非対面(EC)加盟店については原則として非保持化(保持する場合はPCI DSS準拠)を推進。EC加盟店におけるカード情報の非保持化を推進するため、PCI DSS準拠済みのPSP(決済代行会社)が提供するカード情報の非通過型(「リダイレクト(リンク)型」または「JavaScriptを使用した非通過型」)の決済システムの導入を促進するとしている。

2018年6月1日に施行された「割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)」では、クレジットカードを取り扱うEC事業者などに対して、「クレジットカード情報の適切な管理」と「不正使用防止対策の実施」が義務付けられている。

また、独立行政法人情報処理推進機構では不正アクセス対策についての資料をまとめており、「安全なウェブサイトの作り方」などを閲覧することができる。

瀧川 正実
瀧川 正実

コメ兵、ワコール、ニッセン、中川政七商店など13社の「Web接客」ツール活用事例【無料提供】 | Impress Business Library

6 years 6ヶ月 ago

ECサイトでの「おもてなし」が実現できると言われる「Web接客ツール」。新規顧客の獲得、コンバージョン率(CVR)アップ、カスタマーエクスペリエンス向上などを目的に導入するEC企業は増えている。

いまでは業界、業種を問わず、さまざまな企業が「Web接客ツール」を導入。「見積依頼」「新規獲得」「カード入会促進」「ファン化」など目的もさまざまだ。

今回、無料提供する資料はメーカー、小売り、通販企業、EC企業など計13社の「Web接客」ツールの活用状況をまとめた事例集。

掲載している「Web接客」事例

  • LIXIL → 見積依頼
  • 三井住友カード → ファイナンス商品の登録促進
  • 丸井 → カード入会促進、新規獲得
  • サンリオ → コミュニティサイト、ファン化、直帰率改善
  • デサント → 新規獲得、CVR改善
  • ジョンブル → CVR改善、LINE@登録
  • すかいらーく→ 宅配の新規獲得、CVR改善
  • ニッセン → CVR改善、デバイス別の最適化
  • 中川政七商店 → リピート率改善、ファン化
  • 日本ピザハット → 会員登録促進、購買促進、UI/UX改善
  • コメ兵 → オムニチャネル促進
  • シャボン玉本舗 → クロスセル、リピート率改善
  • ワコール → CVR改善、ガイドナビ

この事例集を提供しているのはWeb接客ツール「Sprocket」の株式会社Sprocket(スプロケット)さん。充実した事例集から「Web接客ツール」の活用方法を学び、ECサイトの売上アップなどに役立ててほしい。

無料でダウンロードできる資料(PDF)のご案内
「見積依頼の増加」「新規獲得アップ」「入会登録の増加」「直帰率改善」「コンバージョン率アップ」などに成功した「Web接客」活用13社の事例
Web接客事例集

掲載企業:LIXIL/三井住友カード/丸井 /サンリオ/デサント/ジョンブル /すかいらーく/ニッセン/中川政七商店/日本ピザハット/コメ兵 /シャボン玉本舗/ワコール

  • 「見積依頼の増加」「新規獲得アップ」「入会登録の増加」「直帰率改善」「コンバージョン率アップ」などに成功した「Web接客」活用13社の事例
PDFのダウンロードはこちら 「Impress Business Library」(インプレス・ビジネスライブラリー)に移動します
ネットショップ担当者フォーラム編集部

「メルペイ」がオンライン決済に対応。導入先第1弾はファッションECの「SHOPLIST」

6 years 6ヶ月 ago

メルペイは5月29日、フリマアプリ「メルカリ」のスマホ決済サービス「メルペイ」が、オンライン決済機能の提供を開始した。メルカリやオフラインのメルペイ加盟店に加え、ECサイトでもメルペイの利用が可能になる。

メルペイのオンライン決済に対応しているECサイトでメルペイでの支払いを選択することで、メルカリの売上金や「メルペイあと払い」を利用して商品を購入できる(「メルペイあと払い」は購入代金を翌月にまとめて支払いできるサービスで、メルカリ利用者に段階的に提供を開始している)。

お店やECサイトで商品を購入
使わなくなったものをメルカリで出品
メルカリの売上金をECサイトで利用

第1弾の導入先はファッション通販サイトの「SHOPLIST.com by CROOZ」。5月29日からメルペイ決済が可能になった。使用できるのはスマートフォンのWebブラウザのみ。PCサイトや対象ECサイトが運営するアプリには今後対応予定。決済手数料は非公開。

対応サイトも順次拡充予定。「メルカリ」に登録しているアカウント情報を利用し、住所などを入力することなく商品を購入できる機能も提供予定。将来的には、「メルペイ」のネット決済を利用してECサイトで購入した商品を、過去の決済情報を元に、「メルカリ」で簡単に出品ができるような世界をめざす。

メルペイは2019年2月にサービス開始。非接触決済サービス「iD」決済に加え、3月にはコード決済に対応。4月、「メルペイあと払い」をリリース。メルカリにおける過去の利用実績などをもとに、商品購入代金を後払いで決済ができる機能も提供開始した。全国135万か所で利用可能(5月29日現在)。

内山 美枝子
内山 美枝子

フューチャーショップがデータフィード管理ツール「dfplus.io」との連携をスタート

6 years 6ヶ月 ago

SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供するフューチャーショップは、フィードフォースのマーケティング・広告運用チーム向けデータフィード管理ツール「dfplus.io」との連携をスタートした。

「dfplus.io」は、Googleショッピング広告、Criteoに代表されるダイナミック広告やInstagramショッピングなど、商品データを活用したマーケティング施策で必要となるデータフィードを簡単に作成・運用できるツール。

利用企業は広告用フィードのチューニングを管理画面から行うことが可能。連携先ごとに商品データを最適化するなど、さまざまな施策を実施できる。

今回の連携で、「futureshop」を利用中の企業は、運営するECサイト上の商品データを「dfplus.io」のマスターデータとして定期インポートすることが可能。作業負荷なくダイナミック広告やInstagramショッピング用データフィードを管理・運用できるようになる。

なお、利用には、下記2つの申し込みが必要。

  • 「dfplus.io」の申し込み
  • 「futureshop」管理画面から、「dfplus.io」連携オプションの申し込み

連携開始を記念し、「dfplus.io」連携オプションの初期費用2万5000円が無料になるキャンペーンを、2019年6月30日(日)まで実施する。

瀧川 正実
瀧川 正実

アマゾンがIT導入補助金2019のIT導入支援事業者に認定、Amazonビジネスで購入できるソフトウェアなどが補助金対象

6 years 6ヶ月 ago

アマゾンジャパンは5月27日、「平成30年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業(以下、IT導入補助金2019)」のIT導入支援事業者に認定されたと発表した。

法人向け通販サイト「Amazonビジネス」や「Amazon.co.jp」で販売されている、クラウド型で提供されるソフトウェアなど数百種類のソフトウェアが補助金の対象。

中小企業や小規模事業者が、購入金額80万以上300万円未満の補助金対象製品を購入した場合、 購入額の50%相当(上限150万円未満)の補助金を受給できる。

第1次の交付申請期間は2019年5月27日から6月12日まで。

Amazonは同日、「IT導入補助金申請サポートプログラム」のWebサイトを開設し、ITツールの情報提供や補助金申請のサポートなどを行っている。

Amazonが開設した「IT導入補助金申請サポートプログラム」のWebサイト
開設された「IT導入補助金申請サポートプログラム」のWebサイト(画像は「IT導入補助金申請サポートプログラム」のWebサイトから編集部がキャプチャ)

「IT導入補助金」は、中小企業や小規模事業者がITツールを導入する経費の一部を国が補助する制度。業務効率化や売上向上などを支援するのが目的。経済産業省の監督のもと、一般社団法人サービスデザイン推進協議会が事務局を運営している。

渡部 和章
渡部 和章

メンズアパレル、バイオリン製作、宝石印鑑……ECのプロが選んだ「優れたサイト」がやっていること

6 years 6ヶ月 ago

ジャパンEコマースコンサルタント協会(JECCICA)の「ECデザイン大賞 2019」の最終プレゼンが5月17日に開催された。ECデザイン大賞では、見た目のデザインだけでなくUXやUXも評価の対象。登壇した5サイトは業種も業態も異なるが、それぞれ創意工夫を凝らし、個性的で魅力的なWebサイト作りを実現していた。結果発表とそれぞれの特徴をまとめた。

【ダイヤモンド賞】
「TAYLOR STITCH(テイラースティッチ)」

TAYLOR STITCHのトップページ
TAYLOR STITCH(テイラースティッチ)」https://www.taylorstitch.jp/

2008年にサンフランシスコで誕生したメンズファッションブランド 「TAYLOR STITCH(テイラースティッチ)」は、2017年に日本に上陸。日本での事業はトランスコスモスが手がけ、鎌倉の七里ヶ浜に実店舗を構えている。

ECサイトのコンセプトは「洋服を売るだけでなく購入後のライフスタイルを提案する」。サイトでも「まず商品を出すのではなく、コンテンツを重視している」(トランスコスモス 長尾氏)。

TAYLOR'S CONNECT
アートディレクター、編集者、サーファーなどが登場する「TAYLOR'S CONNECT」のコーナー
テイラースティッチの商品ページ
商品ページのボタンの色などはA/Bテストを経て決定した。ユーザーが自分に合ったサイズを選べるようunisizeを導入。これにより売上が約2割上がった
テイラースティッチのAR機能
プラットフォームはShopifyを使用。iPhoneやiPadからアクセスし、ARアイコン(左の画像の丸で囲んだ部分)をクリックすると、ARで実空間に置いたイメージを閲覧できる
トランスコスモス デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター統括 グローバルEC・ダイレクトセールス本部 ライフスタイル事業部 ECストアー マネージャー 長尾真美氏(左)と、JECCICA代表理事 川連一豊氏

【プラチナ賞】
「高橋ヴァイオリン工房」

「高橋ヴァイオリン工房」のトップページ
高橋ヴァイオリン工房http://liutaio-takahashi.jp/

「高橋ヴァイオリン工房」があるのは高知県の四万十町。高橋氏はイタリアで10年間の修行を積み、故郷にバイオリン工房を開いた。四万十町は過疎指定地域。故郷を活性化させたいという思いもあった。しかし、工房に注文が来ない。そもそも県内にバイオリンの奏者がほとんどおらず、製作したバイオリンの9割は県外の楽器店への卸。そんな状況を打開したいと思い、Webサイトの立ち上げを決意した。

制作を担当した大塚氏は、県内の企業家やクリエイターを紹介するメディア「EIMONS(エイモンズ)」を運営しており、高橋氏と大塚氏もその取材の中で出会った。

「高橋ヴァイオリン工房」のヴァイオリン製作ページ
撮影も大塚氏が担当。1本のバイオリンができるまでおよそ90日。製作過程の一部始終を撮影するため、大塚氏は毎日工房に通い、写真と動画を完成させた
地元の魅力を伝えるため、四万十川にかかる沈下橋(ちんかばし)でイメージムービーを撮影し、トップページに掲載した。ドローン撮影も大塚氏の手によるもの

サイト完成後、念願のオンライン初受注が実現し、ヴァイオリン教室の生徒も倍の14名になった。「サイトを作ったことで、四万十町から世界に発信できると確信できました。あとは自分が世界に通用する製作家になれるようにがんばりたい」(高橋氏)

高橋ヴァイオリン工房 高橋尚也氏(左)とEIMONS 代表 大塚智裕氏
高橋ヴァイオリン工房の高橋尚也氏(左)と、制作を担当したEIMONS 代表の大塚智裕氏

【ゴールド賞】
「ROSE STONE(ローズストーン)」

「ROSE STONE(ローズストーン)」のトップページ
ROSE STONE(ローズストーン)」https://www.rosestone.co.jp/

小林大伸堂は福井県で120年以上の歴史を持つ印鑑店。伝統的な印鑑を取り扱う店舗を運営する一方、「ROSE STONE」では水晶やヒスイ、メノウといった貴石の印鑑を取り扱っている。

リニューアルを手がけたのはルグラン。モバイルからの流入を考慮して購入導線を改善し、それまで掲載されていた情報を整理し、シーン別に印鑑を提案するページを追加するなどした。

「ROSE STONE(ローズストーン)」のプロポーズのページ
印鑑本体やケースにメッセージを刻印できるほか、オプションで誕生石を追加するなど、カスタマイズメニューが豊富

サイトでは結婚や出産など、人生の転機での印鑑購入を提案している。店長の小林氏がブログを運営しており、「プロポーズや入籍を機に、男性から女性に印鑑をプレゼントする」という訴求をしている。ブログからの流入も多い。

「ROSE STONE(ローズストーン)」の商品ページ
商品ページでは「プロポーズ」「結婚」「出産」といったシーンから印材を探せるようにしている

リニューアル後、受注件数が20%増加高額商品が売れるようになり、平均購入単価も1.5倍になった。また、LINEチャットボットを導入したことで、問合せ件数が6分の1に減少した。グローバル展開も視野に入れている。

ルグラン 代表取締役 共同CEO 山辺仁美氏(左)と、小林大伸堂 専務取締役 小林美和子氏
ルグラン 代表取締役 共同CEO 山辺仁美氏(左)と、小林大伸堂 専務取締役 小林美和子氏

【シルバー賞】
「東急ベル」(SALUS ONLINE MARKETなど)

「SALUS ONLINE MARKET(サルース オンラインマーケット)」のトップページ
SALUS ONLINE MARKET(サルース オンラインマーケット)」
http://shop.tokyu-bell.jp/shop/salus/app/common/index

東急ベルは東急電鉄が運営する沿線特化型ホームコンビニエンスサービスを提供している。ECやネットスーパー、ハウスクリーニングサービスなどを扱っているが、今回はECのリニューアルを行った。制作を担当したのはドーモ。

「SALUS ONLINE MARKET(サルース オンラインマーケット)」のスマホサイト
東急ベルのスマホサイト。モバイルファーストで設計し、PCも共通のHTMLを使用した

ECサイトは東急ストアの「ネットスーパー」、東急百貨店と東急ストアのギフト商品を扱う「ギフト日和」、新しく立ち上げた「SALUS ONLINE MARKET」の3つで構成されている。

「SALUS ONLINE MARKET(サルース オンラインマーケット)」の東急沿線シリーズ
「SALUS ONLINE MARKETで沿線の魅力あるお店とお客さまをつなぎ、沿線地域のさらなる活性化をねらいたい」(東急電鉄 石原氏)

Mobifyを利用することで、PC共通のHTMLでありながらモバイルに最適化し、リッチなコンテンツも素早く表示できるよう工夫した。

株式会社ドーモ モバイルサービス部 山崎明日花氏(左)と、東京急行電鉄 石原裕太郎氏
株式会社ドーモ モバイルサービス部 山崎明日花氏(左)と、東京急行電鉄 リテール事業部 東急ベル・EC推進グループ EC企画担当 兼 リテール戦略グループ 事業推進担当マネージャー 石原裕太郎氏

【特別賞】
「Clara Nail(クララネイル)

「Clara Nail(クララネイル)」のトップページ
Clara Nail(クララネイル)」https://www.rakuten.co.jp/clarabeauty/

新日本ビューティーはネイルサロンを経営しており、「Clara Nail」ではネイルに使用するジェルやパーツなどを販売している。新日本ビューティーの瀧沢氏が目指すのは「眺めるだけでハイセンスを感じさせるサイト」。テーマは「高級感」「安心感と信頼感」「使いやすさ」。世界観を保つため、主に金髪の外国人モデルを採用している。

「Clara Nail(クララネイル)」の商品ページ
細かいパーツ商品も完成したネイルの写真を並べることで、直感的に選びやすくした
「Clara Nail(クララネイル)」のスマホページ
ユーザーがスマホをスクロールするスピードの速さを考慮し、スマホサイトでは写真で伝えることを主眼とし、文字は極力減らしている
アライバルクオリティー ディレクター  串尾知洋氏(左)と、新日本ビューティー 代表の瀧沢駿氏
アライバルクオリティー ディレクター 串尾知洋氏(左)と、新日本ビューティー 代表の瀧沢駿氏
内山 美枝子
内山 美枝子

家電量販コジマのECサイトにリスト型攻撃で不正アクセス、顧客情報が閲覧された可能性

6 years 6ヶ月 ago

家電量販店のコジマは5月23日、第三者によって外部で不正取得されたと思われる他サイトの会員ID・パスワードを用いて、何者かがECサイト「コジマネット」に不正アクセスしたことが発覚したと発表した。

詳しい事実関係は現在調査中としており、すでに警察当局に届け出を行い、捜査に全面的に協力している。

不正アクセスされたと思われる顧客の会員IDは、事案発覚後にパスワードを無効化し、パスワードの再設定のお願いを個別にメールで案内している。顧客には会員ID・パスワード管理の重要性を理解してもうらとともに、

  • 他のWebサイトなどと同一の会員ID・パスワードを使用しない
  • 「コジマネット」のパスワードを定期的に変更する

ことを実施するように顧客へ呼び掛けている。

なお、不正アクセスによって、顧客情報(氏名、住所、連絡先、メールアドレス、購入履歴)が第三者に閲覧された可能性があるが、クレジットカード情報は含まれていない。

今回の不正アクセスは、何らかの手段により他者のID・パスワードを入手した第三者が、これらのID・パスワードをリストのように用いてさまざまなサイトにログインを試みることで、個人情報の閲覧などを行うサイバー攻撃「リスト型アカウントハッキング(リスト型攻撃)」の手法で行われたと考えられる。

「リスト型アカウントハッキング(リスト型攻撃)」に関してはファーストリテイリングが5月14日、運営するECサイト「ユニクロ公式オンラインストア」「ジーユー公式オンラインストア」において、顧客以外の第三者による不正ログインが発生したと発表。

5月15日時点で判明している不正ログインされたアカウント数は、「ユニクロ公式オンラインストア」「ジーユー公式オンラインストア」で46万1091件。

「リスト型アカウントハッキング(リスト型攻撃)」への対応策

「リスト型アカウントハッキング(リスト型攻撃)」による不正ログインへの対応策については、総務省が2013年に次のような施策を事業者に向けて公表している。

攻撃を予防する対策

  • ID・パスワードの使い回しに関する注意喚起の実施
    サービス毎に異なるID・パスワードを設定するよう利用者に注意喚起する
  • パスワードの有効期間設定
    パスワードに有効期限を設定し、利用者に定期的に変更させる
  • パスワードの履歴の保存
    数世代前に使用したパスワードへの変更を認めないようにする
  • 二要素認証の導入
    ID・パスワード以外の認証要素(ワンタイムパスワードなど)を追加する
  • ID・パスワードの適切な保存
    サービス運営事業者において暗号化などID・パスワードの適切な保存を行う
  • 休眠アカウントの廃止
    長期間利用実績の無いアカウントをデータも含めて削除する
  • 推測が容易なパスワードの利用拒否
    パスワード・ポリシーを定め、推測が容易なパスワードの利用を拒否する

攻撃による被害の拡大を防ぐ対策

  • アカウントロックアウト
    同一のIDに対して一定の閾値以上の認証エラーが発生した際にアカウントを一時停止する
  • 特定のIPアドレスからの通信の遮断
    特定のIPアドレスから閾値以上のログイン要求が発生した際に、当該I Pアドレスからの通信を遮断する
  • 普段とは異なるIPアドレスからの通信の遮断
    通常ログインされているIPアドレスとは大きく異なるIPアドレスからのログイン要求が発生した際に、当該IPアドレスからの通信を遮断する
  • ログイン履歴の表示
    ログイン履歴を保存し、利用者がアカウントの利用実績を認識できるように設定する

総務省が公表した「リスト型アカウントハッキングによる不正ログインへの対応方策について(サイト管理者などインターネットサービス提供事業者向け対策集)」は以下のサイトから確認できる。

石居 岳
石居 岳

Instagramを使う10代女性ユーザーの50%以上が「ストーリーズ」を利用

6 years 6ヶ月 ago

ソーシャルマーケティングサービスを提供するクロスフィニティが実施した「Instagram」ユーザーに関する調査によると、「Instagram」を使う10代女性ユーザーの50%以上が、より多く「ストーリーズ」を見ていることがわかった。

「ストーリーズ」を見ているときは、「スクリーンショットする」が約44%、「アンケートに答える」が約30%と回答しており、何らかのアクションを取ることが多い結果となった。

10代で「ストーリーズを見ている時間が断然多い」ユーザーは全体の40%

女性の年代別に「タイムライン(フォローしている人の投稿)とストーリーズの閲覧時間で、最も当てはまるもを一つ選択してください」と聞いたところ、10代では「ストーリーズを見ている時間が断然多い」と回答した人が約40%、「どちらかというとストーリーズを見ている時間が多い」と含めると、全体の約50%以上が、より多く「ストーリーズ」を見ていると回答した。

クロスフィニティが実施した「Instagram」ユーザーに関する調査によると、「Instagram」を使う10代女性ユーザーの50%以上が、「ストーリーズ」をよく見ていることがわかった
「タイムライン(フォローしている人の投稿)とストーリーズの閲覧時間で、最も当てはまるものを1つ選択してください」との設問に対する回答

「ストーリーズ」を見ているとき、どのようなアクションを取ることが多いか、多いものを3つまで選択してください」とたずねたところ、以下のような結果となった。

「ストーリーズ」を見ているときのアクションは、40代では「メッセージを送信『コメント』する」が34%、30代の女性は「『もっと見る』または『詳しくはこちら』をスワイプしてリンク移動する」が34%。

クロスフィニティが実施した「Instagram」ユーザーに関する調査によると、「Instagram」を使う10代女性ユーザーの50%以上が、「ストーリーズ」をよく見ていることがわかった
「ストーリーズを見ている時、どのようなアクションを取ることが多いですか?多いものを3つまで選択してください」との設問に対する回答

「Instagram」の「ストーリーズ」は、通常のフィード(タイムライン)とは別に、日常的な写真や動画の投稿、ライブ配信が行える機能で、投稿は24時間で消える。

調査概要

  • 調査主体:クロスフィニティ株式会社
  • 調査内容:Instagramの利用について
  • 調査地域:全国
  • 調査対象者:16歳から49歳の女性
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査機関:スマートフォン特化型リサーチサービス「スマートアンサー」を通じて調査
  • 調査期間:2018年12月25日(火)
  • 有効回答数:555サンプル(10代:138s、20代:139s、30代:139s、40代:139s)
石居 岳
石居 岳

Googleの検索とは違う、売り手を考えた「メルカリ検索」の仕組みとは?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

6 years 6ヶ月 ago
ネッ担まとめ

メルカリは売り手と買い手が同じ検索結果を見ます。ここが根本的にGoogleなどと異なる点ですね。どちらかに偏ると売れなくなるというデータがとっても興味深いです。

メルカリ検索は売るための検索

メルカリが検索結果に「売れた商品」も表示するのはなぜ? 商品検索におけるUI/UXの考え方 | ログミーTech
https://logmi.jp/tech/articles/321231

まとめると、

  • 検索結果からSold商品を消去すると、出品転換率、購入率、取引総額などがすべて落ちる
  • メルカリでは売る人も検索をしていて、写真の撮り方や値付けを参考にしている
  • メルカリの検索結果を構成するのは「新着性」「再現率」「適合率」

まずは売っていただいて、たくさんお得な商品……自分にとっては必要なくなったけれど、誰かにとっては価値のあるものがたくさん増えてくると、それを買おうかなと思っている人たちの選択肢が増えてくるわけです。

そうすると、売った人が売れるので売上金が入って、その人もポイントがあるから買ってみようかなというふうに、今度は買い手に回る。こういう循環がメルカリのいいスパイラルなのかなと思っています。

─メルカリ Director of Search/AI/Data Engineering 森山大朗氏

メルカリは「CtoC」とか「フリマアプリ」と言われていますが、実際は「売るためのアプリ」ということでした。だから、売れてしまった商品のデータがないと、売り手がいなくなって売れなくなるということなんですね。単純に検索のシステムをいじっているだけではわからない、ユーザー行動を分析した良い事例です。

選ばれるための努力をしてますか?

「どんなに売上がキツくてもこれだけはやる」があるか? To be first callを編集部に聞く | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/6650

まとめると、

  • 小売が目指すべきは「この商品なら、とりあえずここを探しておけばまあ間違いないだろう」と思ってもらえる存在になることこと
  • 選ばれる企業は毎月の売上もシビアに見ながら、長い目で見た施策も必ず続けている
  • 「自分たちがどうしたいか」より「お客様にどう思っていただくか」を意識している

余裕がないながらも、何か1個を買ってもらうこととは別に、お客様と長くつき合っていくために、ファンになってもらうために、どんなに売上がきつくてもこれだけは絶対にやろうというのものが必要なのではないかと、皆さんにお話をおうかがいして感じました。

─ECzine編集部 中村氏

どんなにきつくても続けていることがあるから認知され、ブランドになり、選ばれる企業になるということですね。続けていることが会社の理念につながっていることも必須です。売上がないからといって値引きをしても、売れないかブランドを毀損するだけです。

「知っている」に勝る信頼感なし

シニア層が使うECサイト上位は「楽天市場」が8割、「Amazon」が7割、「Yahoo!ショッピング」は5割超 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/6476

まとめると、

  • インテージの調査によると、シニア層が利用するECサイトは「楽天市場」が83.3%で最も多く、「Amazon」が70.3%、「Yahoo!ショッピング」は52.9%。
  • シニア層はインターネット上で話題になっているものや、口コミへの関心は低く、実際に自分で試して、より良いものを自分で選んで発見するという意識が見られる
  • シニア層にアプローチしたい企業は「スマホに特化しすぎないこと」「話題性より信頼性を高めること」
シニア層の消費意識
話題性があっても品質の裏打ちがなければ買わない
ものを買うときは価格に見合う価値があるか吟味する
安いものを買うときでも品質にこだわりを持って選ぶ
気に入った商品やサービスは長く買い続ける
良い物を自分自身で発見したい
ブランドにかかわらず自分が気に入ったものが最高
ものを買うときはデザインよりも機能を重視する
人の評価にかかわらず、良い物を判断する自信がある
etc.
増えるネット利用 シニア世代が今、求めるモノ」(インテージ)より編集部でキャプチャ

3大モールに偏る理由は「信頼性」=知っているということなんでしょうね。お得感よりも安心感が優先されるようです。ただ、お金に余裕があるかどうかにも影響されるので、保有資産とか貯金残高とかの軸のデータがあるともっと参考になったと思います。

EC全般

新規顧客獲得の極意 そのために必要な視点と注意すべきポイントとは | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/6657

「ロイヤリティの高いお客様を獲得できた経路に、予算を配分していく」。リピートしてもらってなんぼです。

【楽天ペイ第三弾】導入後「ここが困る!」の声から考えた、問題の具体例と解決策 | コマースデザイン
https://www.commerce-design.net/blog-staff/190521-rakutenpay/

マネジメント層にとっては些細なことかもしれませんが、現場にはとても重要なこと。

ZOZOTOWNの「ツケ払い」をリアル店舗にも提供、ZOZO子会社のアラタナとコイニーが共同で | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/6483

メルペイでメルカリの売上がリアルで使えるようになって、ZOZOはツケ払いを実店舗にも拡張。囲い込み方法は多様化しています。

配送料の値上げはいつまで続く……宅配大手は収益改善、食品通販・EC業界は大打撃 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/6479

売上が増えて荷物は増えて送料が上がって利益だけが減る。こうならないように適切な値付けを。

「良い値上げと悪い値上げ」その内容と対処法 -- 今後も断続的にあるので、今すぐ対策を! | 商業界オンライン
http://shogyokai.jp/articles/-/1728

上記の記事に関連して。値上げは計画的にじわっと。

マンガでわかる子供のための"商売の基本" | プレジデントオンライン
https://president.jp/articles/-/28710

書籍のダイジェストです。子ども向けの本ですが大人が読んでもためになる本でした。

中国ECを攻略するために重要な「WeChat」の「ミニプログラム」とは? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/6472

中国にいれば当たり前でも、日本にいるとわからないことがは多いですね。

今週の名言

「芸人がこれを言い出すと120%売れない」という言葉 それは「事務所が何もしてくれない」

─カンニング竹山

「これを言い出した芸人は一生売れない」カンニング竹山が持論を展開 | AbemaTIMES
https://abematimes.com/posts/7004265

他人のせいにしているうちは結果が出ません。自分で突破するための努力が必要ですね。

森野 誠之
森野 誠之

重くのしかかる物流コストの増加……家具ECのベガコーポは増収も配送費上昇で営業赤字

6 years 6ヶ月 ago

家具のECサイト「LOWYA」を展開するベガコーポレーションの2019年3月期決算は、売上高は前期比2.7%増の133億2200万円と増収だった一方、物流コストの増加などに伴い営業損益は2億9600万円の赤字だった。

スマホのAR技術を活用した家具の配置シミュレーション機能などをリリースし、旗艦店(自社ECサイト)を中心に売上高を伸ばした。ただ、配送会社による運賃の値上げで配送コストが上昇したほか、一部の配送会社が大型商材から撤退したことで物流ネットワークの再構築を迫られたことなどから、機会損失や収益悪化を招いたという。

2019年3月期は「LOWYA旗艦店」のブランディングやページ強化に取り組んだ。購入前の顧客の不安を解消するため、一部の商品ページに「3Dで試し置き」のボタンを実装し、スマホの画面上で家具の設置シミュレーションを行えるようにした。「3Dで試し置き」の対象商品は2019年4月18日時点で863品目。

「LOWYA旗艦店」のブランディングやページ強化に取り組んだ。購入前の顧客の不安を解消するため、一部の商品ページに「3Dで試し置き」のボタンを実装
ARを使ったシミュレーションサービス(画像はベガコーポレーションの決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

2019年1~3月期(第4四半期)における販路別の売上高の増減率を見ると、旗艦店は前年同期比27.4%増で、他の販路よりも大幅に伸びている。売上高が最も大きい楽天市場店が同10.9%減、Amazon店は同14.5%増、Yahoo!ショッピング店は同2.9%増だった。

2019年1-3月期におけるLOWYA事業の売上高に占める旗艦店の割合は24.5%で、2018年1~3月期の19.4%から約5ポイント上昇した。

2019年1-3月期におけるLOWYA事業の売上高に占める旗艦店の割合は24.5%で、2018年1~3月期の19.4%から約5ポイント上昇 モール販路別売上高の推移
モール販路別売上高の推移(画像はベガコーポレーションの決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

物流費の上昇に伴い利益率が悪化

配送会社による値上げにより、2019年3月期における売上高に対する荷造配送費率は、前の期の13.3%~14.8%から16.3~17.6%に上昇した。2018年10~12月期(第3四半期)には、配送会社が大型商材から撤退したことでキャリア変更も実施した。

売上高に対する荷造配送費率
売上高に対する荷造配送費率の推移(画像はベガコーポレーションの決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

また、配送費の上昇を受け、在庫の保管地を変更したことで保管費用が増加。コスト上昇分を価格転嫁したこともあり、売上高は計画に届かなかった。

利益改善に向けた今後の取り組み

2020年3月期は利益改善のために4つの施策に取り組み、事業拡大の足場固めを行う。

保管費の削減

  • 倉庫管理システムの導入
  • 在庫量の適正化
  • 保管効率向上のための設備導入検討

配送費の抑制

  • 在庫の適正配置
  • 梱包サイズの見直し

原価率の改善

  • 商品入替による原価低減
  • サプライヤーの選択と集中

商品構成の見直し

  • コスト構造に合わせた新商品および新ジャンルの投下
ベガコーポレーションが取り組む利益改善のための4つの施策
利益改善のための4つの施策(画像はベガコーポレーションの決算説明会資料から編集部がキャプチャ)
渡部 和章
渡部 和章

不正アクセス受けたECサイトでカード情報477件が漏えいの可能性

6 years 6ヶ月 ago

和菓子などの製造・販売を手がける藤い屋のECサイト「藤い屋オンラインショップ」が不正アクセスを受け、クレジットカード情報477人分が漏えいした可能性があることがわかった。

システムの一部の脆弱(ぜいじゃく)性を突いたことによる第三者の不正アクセスが原因。カード決済を選択したユーザーは、偽の決済画面へ誘導され、そこで入力されたクレジットカード情報が流出し一部カード情報が不正利用された可能性があるという。

2018年10月15日~2019年1月28日の期間中、「藤い屋オンラインショップ」においてクレジットカードで決済した477人のカード情報が対象。流出した可能性のある情報「カード名義人名」「クレジットカード番号」「有効期限」。

今後、調査結果を踏まえてシステムのセキュリティ対策および監視体制の強化を行い、再発防止を図るとしている。

なお、自社運営のECサイトは終了することを決定。改めてWebサイト上で今後の対応を告知するとしている。

EC業界におけるセキュリティ対策について

経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は、2017年3月8日に公表した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画-2017-」において、EC事業者に対して2018年3月までにカード情報の非保持化、もしくは「PCI DSS準拠」を求めていく方針を掲げた。

カード情報の漏えいの頻度が高い非対面(EC)加盟店については原則として非保持化(保持する場合はPCI DSS準拠)を推進。EC加盟店におけるカード情報の非保持化を推進するため、PCI DSS準拠済みのPSP(決済代行会社)が提供するカード情報の非通過型(「リダイレクト(リンク)型」または「JavaScriptを使用した非通過型」)の決済システムの導入を促進するとしている。

2018年6月1日に施行された「割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)」では、クレジットカードを取り扱うEC事業者などに対して、「クレジットカード情報の適切な管理」と「不正使用防止対策の実施」が義務付けられている。

また、独立行政法人情報処理推進機構では不正アクセス対策についての資料をまとめており、「安全なウェブサイトの作り方」などを閲覧することができる。

瀧川 正実
瀧川 正実

暑い日は「男性も日傘を」――環境省の呼び掛け&「Yahoo!ショッピング」では男の日傘購入が3.8倍に増えている

6 years 6ヶ月 ago

環境省は5月21日、暑さへの対策として「日傘」の使用を推進するように呼び掛けた。日傘を使用することで、「暑さ指数(WBGT)」の低減効果が認められているほか、汗の量を削減する効果があるためだ。

そんな中、ヤフーが5月24日に発表したニュースレターによると、普段から傘を常備する男性は女性の2倍。「Yahoo!ショッピング」の販売実績でも、「傘/レイングッズ、雨具」カテゴリで、男性が傘を購入する人は3年前と比較して3.8倍に増えていることが判明した。

暑さ指数の低減効果が高い日傘

環境省は熱中症発症者数の増加が見込まれる初夏から夏季を中心に、「WEGT」の低減効果が比較的高い日傘の活用推進を呼び掛けた。日本百貨店協会、日本洋傘振興協議会などと連携し、「日傘の活用推進」をめざすとともに、熱中症対策の促進に向けた呼び掛けを実施する。

日傘の効果を分かりやすく説明したチラシを作成して提供し、5月下旬から全国の百貨店などで日傘による暑さ対策を呼び掛けていく。

環境省の発表によると、昨年度9都県市と連携して行った「日傘無料貸出イベント」での「WBGT」の測定では、日向に比べて1~3度ほどの「WBGT」提言効果があった。

また今年度、人口気象室(気温30度、湿度50度、日射量1.2kw/平方メートル、風速0.5m/s)で15分間の歩行運動を2回、男性6人により、帽子だけを被った場合と、日射を99%以上カットする日傘を使った場合との比較を行った結果、汗の量が約17%減ることが分かった。

環境省が2011年度に行ったヒートアイランド現象に対する適用策の効果調査でも、上着を着用して歩行するケースに比べ、上着を着用しないクールビズを実施するケースの熱ストレスが約11%低減し、さらに日傘を併用すると合計約20%低減できること、街路樹がないケースで日傘を差す効果は、10m感覚で街路樹を形成する効果に匹敵するなど、熱ストレスの観点から日傘の活用は望ましいことが判明した。

常に傘を持ち歩く男性は女性の2倍に

ヤフーが5月24日に発表したニュースレターによると、常に傘を持ち歩いている人は全体の12%。そのうち8%は男性で、4%の女性とは2倍の差があることが分かった。「Yahoo!ショッピング」の「傘/レイングッズ、雨具」カテゴリでも、男性による傘の購入者は3年前と比較して3.8倍となるなど、常備傘に対する需要が増加傾向にある。

ヤフーが5月24日に発表したニュースレターによると、常に傘を持ち歩いている人は全体の12%。そのうち8%は男性で、4%の女性とは2倍の差があることが分かった
ヤフーが5月24日に発表したニュースレターによると、常に傘を持ち歩いている人は全体の12%。そのうち8%は男性で、4%の女性とは2倍の差があることが分かった

男性は傘の大きさや丈夫さを重視

Yahoo!クラウドソーシングユーザー5000人(男性2800人、女性2200人)を対象に今年5月、アンケート調査を実施した結果、傘を購入する際に重視する点は、「傘の大きさ」が男性の29%(女性は18%)、「軽さ」は男性の18%(女性は16%)、「耐風、丈夫さ」は男性の16%(女性は10%)が重視している。

(関連表)

「日傘」を差す男性の数はまだ少ないが、ここ1~2年、都内でも日傘を差す男性を見かけることが珍しくなくなってきた。暑さ対策の一助として、「日傘」への需要が年々クローズアップされていることは間違いないようだ。

石居 岳
石居 岳

ECサイトのLP・バナー・画像制作の修正&確認作業を効率化する方法とは? 効率化ツールを使った「神戸フランツ」に聞いてみた

6 years 6ヶ月 ago

通販サイトのランディングページ(LP)、商品画像、バナー、HTMLメールなどの制作業務における「校正」「修正指示」「確認」といった作業は、制作を行う現場担当者、確認を行う責任者ともに負担が大きい。毎日作業に忙殺される担当者や責任者は、どうすれば効率化できるのか?

今回、クリエイターズマッチが3月にリリースしたクリエイティブ業務の効率化ツール「AdFlow Proof」をEC事業者に使ってもらい、「校正」「修正指示」「確認」といったECの作業がどのように変わるのか試してもらった。ツールの活用によるクリエイティブ業務の効率化の可能性を探る。

EC事業者のクリエイティブ制作では何が課題?

今回「AdFlow Proof」を試用したのは、「神戸魔法の壷プリン」「神戸苺トリュフ」「神戸半熟チーズケーキ」などで知られるスイーツ専門店「神戸フランツ」のクリエイティブ担当者とEC事業の責任者。

「神戸フランツ」のサイト
神戸フランツ」は実店舗も運営する有名店舗

「神戸フランツ」は自社ECサイトのほか、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどでスイーツを販売。大手モールのアワードを幾度も受賞するなど、EC業界の有名店でもある。そんな「神戸フランツ」EC事業の責任者 中林慎太郎氏は、現場や責任者の問題点についてこう説明する。

EC業界の変化は著しく、2割の業務が終わってもすぐに新しい業務が2割増えるようなイメージ。そのため、現場担当者も僕も日々の業務に忙殺されてしまっている。多くの店舗がそのような状況だと思う。(中林慎太郎氏)

EC事業部責任者の中林慎太郎氏
EC事業部責任者の中林慎太郎氏

クリエイティブ制作をすべて内製している「神戸フランツ」では、“神戸フランツ”というブランドイメージを統一するため、LPや商品写真などのクリエイティブは、すべて中林氏の最終チェックを通さなければ公開しないルールを設けている。責任者の目でクリエイティブの統一性を維持でき側面はあるが、一方で課題もある。たとえば中林氏が業務に忙殺されてしまうと、制作したクリエイティブがチェック待ちの状態になってしまい、現場担当者の業務に支障が出るという事態も。

現場側でも次のような意見があがっている。

優先度が高いキャンペーン系のページ制作に忙殺されてしまい、変えたいと思っているLPに手を付けることができていない。(「神戸フランツ」の制作担当者)

責任者である中林さんは忙しいため、なかなかつかまらないことがある。チェックの催促をするのに気を遣ってしまう。(「神戸フランツ」の制作担当者)

「校正」「修正指示」「確認」は社内チャットツール「Chatwork」を使っているものの、スピーディーに責任者のチェックを受け、チェック漏れを完璧に防ぐといったところまでは至っていないという。

中林氏の「Chatwork」上ではさまざまなやり取りが同時進行し、チャットの会話がタイムライン形式ですぐに流れていってしまうケースがある。フラグを立てるなどしてチェック漏れを防ぐ対策をしているが、チェックを後回した際にはタイムラインを過去にさかのぼって確認しなければならないため、業務効率という視点ではあまり芳しくない。

また別の問題も。中林氏は言う。

ECサイトは365日運営されているので、毎年やっていることは同じ。バレンタインデー、ホワイトデー、母の日、父の日、お中元……昨年の季節イベントに関するクリエイティブをデータベース上から引っ張り出せるようになると、EC企業はとても助かると思う。現在のところ、中小企業でも容易に利用できるツールを探すことはできなかった。

」業務管理ができつつ、昨年の作業を振り返ることができるツールがあれば、季節イベントごとに作業が発生する現場にとっても責任者にとってもとても有用だと思う。(中林氏)

「AdFlow Proof」がECのクリエイティブ制作で解決できる課題

ECサイトのクリエイティブ制作における現場や責任者の課題を解消できるのか体験してもらうため、「神戸フランツ」に利用してもらった「AdFlow Proof」について説明しておこう。

「AdFlow Proof」は、ECサイトなどにおける動画、バナー、カタログ、パンフレット、提案書など、あらゆるクリエイティブの校正・修正指示業務を効率化するオンラインレビューツール。修正したいクリエイティブに四角やポイントなどの図形やテキスト、マーカーなどで注釈を書き込むことができ、編集・修正したい箇所を社内のチームはもちろん、外部の制作会社やデザイナーと共有し、校正・修正の抜け漏れゼロを実現するという。

ページのキャプチャやPowerPointやExcelでの修正指示、バージョン管理、タスク管理といった、校正・確認業務にかかる時間を劇的に削減できる

導入前(10ステップ)
①URLを開く
②スクショする
③パワポを開く
④画像を貼り付ける
⑤修正指示を記入する
⑥ファイルを保存する
⑦メールを作成する
⑧ファイルを添付する
⑨メールを送信する
⑩修正タスクを確認する

導入後(4ステップ)
①「Proof」を開く
②自動キャプチャ
③修正指示を記入する
④修正タスクを確認する
「AdFlow Proof」導入前と後での現場作業の比較

現場スタッフも責任者も日々の業務に忙殺されているため「タスク管理の漏れ」「チェック漏れ」「忙しいのに作業量が多い」「多忙によるコミュニケーション不足」といった課題が発生する。それらの課題を「AdFlow Proof」は以下のような機能で解決できるという。

WebサイトはURLの入力で自動キャプチャ → スクリーンショット不要で作業効率アップ

URLを入力すると自動的にページをキャプチャし、すぐに校正・修正依頼ができる。ベーシック認証ページもキャプチャ可能。

Webページキャプチャ画面
URLを入力するだけで校正確認したいサイトのクリエイティブが「AdFlow Proof」上に表示される

修正指示は箇所を指定してコメントするだけ → 校正待ちなどの時間削減で作業効率アップ

PowerPointなどを使ってコメントを書く必要はない。校正したいファイルをアップした後、修正したい箇所を、囲み、ポイント、手書きオブジェクトなどで指定してコメントを入れるのみで修正依頼が完了する。校正戻しは宛先を指定すればメールで通知する。外部アカウントもゲストとして追加できる(10アカウントまで)。

修正指示のイメージ
修正指示のイメージ

タスク管理&チャット機能 → チェック漏れを防止

レビューコメントを自動的にタスク化し、ステータス管理が可能。タスクごとにチャットが可能で、認識のズレを防止する。タスク完了ボタンもある。

タスクごとにチャットできる
タスク管理とチャット機能を搭載し、チェック漏れを防ぐ

バージョン管理で先祖返り防止 → 制作物のバージョンを徹底管理

修正過程を管理でき、自動的に最新版が整理される。1案件で複数のファイル(ページ)を管理することも可能。

過去の制作物との比較
バージョン管理で過去の制作物との比較も容易にできる

プロジェクトごとに管理 → 過去の季節イベントの振り返りができる

プロジェクトごとにタスクを管理し、オンライン上で蓄積することが可能。昨年のクリエイティブおよび関連のやり取りを振り返りながら、今年のクリエイティブ制作にいかすことができる

タスク管理とステータス管理
プロジェクトの管理イメージ

「AdFlow Proof」を実際に触ってみた感想は?

初めて「AdFlow Proof」を使った「神戸フランツ」の現場担当者、責任者の目には、専用ツールを使った「校正」「修正指示」「確認」といった作業フローの業務効率化はどのように映ったのか。現場担当者、責任者の意見をそれぞれ紹介したい。

船井さん現場担当者 船井さんの感想
  • たとえば、楽天市場で公開するクリエイティブと他のモールに掲載するクリエイティブを並べてチェックするということもできるのでとても便利だと思う
  • 「Chatwork」ではタイムライン形式でやり取りが流れてしまう。校正や確認に関するコメントがタイムラインのように流れないのは有り難い
  • HTMLメルマガの校正確認にも利用できそう
長いLPを俯瞰する
「楽天市場」店の長いページ、各種LPなども、俯瞰して全体を確認することができる
片野さん現場担当者 片野さんの感想
  • プロジェクト名から過去の校正履歴を探せるため、過去のやり取りやクリエイティブを確認できるのは業務効率のアップにつながる
  • 長いLPの場合、全体が完成する前にクリエイティブをパーツごとに切り取り、校正確認を行っていた。「AdFlow Proof」を使えば、完成前でもパーツごとに修正しながら、同時に全体を俯瞰して確認できる
  • アラートを出せる機能があるということなので、上長に対して優先度を簡単に伝えることができそう
校正・確認イメージ
「AdFlow Proof」を使った校正・確認に関するやり取りのイメージ

現場のクリエイティブ制作担当者から共通してあがったのは、「直感的でとても簡単に操作できる」という声だ。こうした現場担当者に対して、責任者である中林氏はどのような感触を得たのだろうか。

中林慎太郎氏責任者 中林慎太郎氏の感想

従来行っていたキャプチャの作業などがなくなり、小さな作業が簡略されていくので全体的に業務の効率化につながると思う。保存形式1つをとっても作業効率は上がるだろう。「Chatwork」を使った校正確認では、クリエイティブをJPG化しなければならないため、制作担当者はaiデータをいったんJPGで保存しなければならない。校正の確認作業はこの繰り返し。それがなくなるので、大きな業務効率化につながる。

リンクデータはアウトライン化すればaiデータをそのまま「AdFlow Proof」にアップして校正確認できるので、現場の作業負担軽減、およびチェックのやり方が劇的に変わると思う。

こうした業務効率化はもちろんだが、チェック漏れ防止機能がそろっているのは有り難い。さまざまなプロジェクトが同時進行していると、どこまで確認作業を終えたのかわからなくなる。タスク完了ボタンがあると、確認作業が終わったのかが可視化できるのでとても有効だと思う。(中林氏)

プロジェクト管理画面のイメージ
「AdFlow Proof」のプロジェクト管理画面のイメージ

「AdFlow Proof」のプレミアムプランでは動画レビューにも対応している。動画を再生しながら、気になる尺でコメントを入れることが可能。どの尺に修正指示があるか、直感的に修正指示ができるので、従来に比べて修正作業を簡素化できるという。中林氏も動画校正のこの機能を評価。「尺単位で修正を指示できる機能は動画を活用する企業にとってはとても便利だろう」と話す。

動画の修正指示のイメージ
動画の修正指示のイメージ

また、「AdFlow Proof」では過去のプロジェクトを振り返ることができるので、新しく入った新人制作担当者や外注先に自社の「トーン&マナー」の理解促進にもつながるといった効果もある。

◇◇◇

日々、ECサイト運営の現場で行われているLPや商品画像、バナー、最近は動画も含めた大量のクリエイティブ制作業務。「ツールを使うと業務効率や修正漏れといったリスクが低減することが、EC業界にはまだあまり広がっていない」(クリエイターズマッチ)と言う。 「AdFlow Proof」をクリエイティブ制作の現場に導入すれば、

「画面キャプチャを取るのが面倒」
「パワポやExcelへの貼り付けが手間」
「メールやチャットでの添付送信が面倒」
「ファイル便でのやり取りが手間」
「依頼通りに修正されたかわからない」
「依頼内容の対応の抜け漏れが心配」

こうした課題を解決することができる。クリエイターズマッチでは、ツールを使った「校正」「修正指示」「確認」といった作業フローの効率化を、現場担当者、責任者に体感してもらおうと、3日間の無料トライアルを提供している。

「AdFlow Proof」無料トライアル

編集後記
─ネットショップ担当者フォーラム編集長 瀧川正実

今回の記事を作成するあたり、編集部では「AdFlow Proof」を使って校正・確認業務を行ってみた。従来、Wordで初稿を提出し、変更履歴を使って修正指示などのやり取りを行っていたが、バージョン管理や視認性といったところで課題があった。

「AdFlow Proof」は校正指示の視認性が高く、バージョン管理といった課題が簡単に解決でき、「確認」「修正」にかかる作業量が大きく改善されると感じた。

中林氏が指摘するように、ECサイトの現場は日々の業務に忙殺されているケースが多い。

自社ECサイトのほかECモールに出店していれば、展開するチャネルごとにLPや商品画像などを制作するケースもある。また、モールで頻繁に行われるキャンペーンへの対応などもあるので、クリエイティブの制作業務は想像以上に忙しい。

今回はECサイトのクリエイティブに関する制作・確認・修正といった業務にフォーカスしたが、記事の校正業務も含め「AdFlow Proof」はさまざまなクリエイティブ制作者の作業負荷軽減、確認する側である責任者の負担を軽減する校正ツールといえよう。

実は校正業務で校正ツールが大いに役立つとは知らなかった。IT化が進む今、業務効率アップやクリエイティブの精度向上には、こうしたツールの存在をまずは知っておかないといけないと痛感した取材だった。

ネットショップ担当者フォーラム編集部
ネットショップ担当者フォーラム編集部

KDDIが「+メッセージ」で法人向け公式アカウントサービス開始、「Wowma!公式アカウント」もスタート

6 years 6ヶ月 ago

KDDIは5月23日、携帯電話番号を使ったメッセージ配信サービス「+メッセージ」の公式アカウント機能を企業向けに提供すると発表した。サービス名は「KDDI Message Cast」。企業は自社の顧客に対し、テキストや画像、動画などのメッセージを配信したり、双方向のやり取りをしたりできる。

公式アカウントの第一弾は新生銀行。新規口座開設のキャンペーンや本人認証などを行う。今後、じぶん銀行や三菱UFJニコス、讀賣テレビ放送も順次導入する予定。

また、KDDIグループのauコマース&ライフは同日、総合ECモール「Wowma!」の「+メッセージ公式アカウント」運用を開始した。

「Wowma!」の「+メッセージ」公式アカウント
「Wowma!」の「+メッセージ」公式アカウント
「Wowma!」の「+メッセージ」公式アカウント
「Wowma!」の「+メッセージ」公式アカウントでは、商品検索機能や商品ランキングの機能より商品の検索が可能。おトクなセールやクーポン情報なども配信予定

「KDDI Message Cast」を使った公式アカウントは、エンドユーザー向けの情報配信や契約更新の通知、アンケートの連絡、予約情報のリマインド、問い合わせへの対応など、さまざまな用途が想定される。

配信したメッセージの開封状況を企業側が把握するこも可能。あらかじめ登録した複数のメッセージ (シナリオ) を、決められたタイミングで自動配信する「オーケストレーション機能」も備えている。「+メッセージ」を利用していない顧客には、同じ配信システムでSMSによる代替配信を行うこともできるという。

「+メッセージ」の公式アカウント機能を企業向けに提供する「KDDI Message Cast」
「KDDI Message Cast」の仕組み

「+メッセージ」はSMS (ショートメッセージサービス) の機能を進化させたサービス。KDDIとNTTドコモ、ソフトバンクの3社が2018年5月に開始した。

渡部 和章
渡部 和章

ジャパネットがBS放送の新規参入申請、吉本興業やディズニーなども

6 years 6ヶ月 ago

ジャパネットホールディングス傘下でメディアバイイングなどを手がけるジャパネットメディアクリエーションは、総務省が公募しているBS放送の新規参入業者の申請受付に申し込んだ。

チャンネル名「BS Japanet Next(仮)」として申請した。ジャパネットグループは2017年、JリーグクラブV・ファーレン長崎をグループ会社化。スポーツコンテンツ、既存の通販事業などとの相乗効果なども狙う。

埋もれた素晴らしい商品・サービス・情報・エンタメを選び抜いてテレビで紹介、生活の変化を通して“ワクワク”を広げていくチャンネルになると説明。「買って楽しむ」をよりリアルに体験できる環境を生み出し、社会課題の解決をめざすとしている。

ジャパネットホールディングス傘下でメディアバイイングなどを手がけるジャパネットメディアクリエーションは、総務省が公募しているBS放送の新規参入業者の申請受付に申し込んだ
将来に向けた取り組み

コンテンツに加え、オリジナルスマホアプリの連動なども予定している。

申請しているのはジャパネットメディアクリエーションを含めて9社。

  • 株式会社SMCブロードキャスティング(株式会社ストリームメディアコーポレーションの100%子会社)
  • 株式会社カワイイアン・ティービー(吉本興業株式会社の100%子会社)
  • 株式会社キノテレビジョン(設立中)(株式会社ギークピクチュアズが66.7%、株式会社木下グループが33.3%出資)
  • 株式会社ジャパネットメディアクリエーション(株式会社ジャパネットホールディングスの100%子会社)
  • 日本映画放送株式会社(株式会社フジテレビジョンが33.3%、ソニー株式会社が15.4%、東宝株式会社が15.4%が出資)
  • BS松竹東急株式会社(設立中)(松竹ブロードキャスティング株式会社が60%、東京急行電鉄株式会社が40%を出資)
  • 株式会社4GTVグループ(設立中)(株式会社イヴォルバーが66.7%、株式会社木下グループが33.3%が出資)
  • 株式会社プラットイーズ衛星放送(設立中)(株式会社プラットイーズの100%子会社)
  • ブロードキャスト・サテライト・ディズニー株式会社(ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社の100%子会社)
ジャパネットホールディングス傘下でメディアバイイングなどを手がけるジャパネットメディアクリエーションは、総務省が公募しているBS放送の新規参入業者の申請受付に申し込んだ
BS放送(右旋)に関する申請(画像は総務省が公表した資料を編集部がキャプチャ)

今後、総務省が審査を実施し、年内には9社のうち3社に対して衛星基幹放送業務の認定を行う。新規参入企業は2021年以降、新たな放送をスタートできる予定という。

過去にはTV通販トップ2社が申請も……

BS放送では2011年、新たに9事業者が新たに参入した。この新規参入を巡り、通販・EC業界からはテレビ通販のトップ2社、1位のジュピターショップチャンネル(申請者は100%子会社で衛星基幹放送事業を手がけるSCサテライト)、2位のQVCジャパン(申請者は100%子会社で衛星基幹放送事業を手がけるQVCサテライト)が公募に申し込んだ。

結局、テレビ通販企業2社は選考漏れ。WOWOW、スター・チャンネル、放送大学学園、競馬・農林水産情報衛星通信機構、ジェイ・スポーツ・ブロードキャスティング、キッズステーションなど7社・1団体・1学校が選ばれた。

テレビ通販企業にとってテレビショッピングの放送枠を広げることは、売上拡大に直結する。BSでは民放キー局の通販事業が系列局で自社のテレビショッピングを展開するほか、ショップチャンネル、オークローンマーケティングといったテレビ通販企業、化粧品・健康食品企業など多種多様な企業が枠を買い取り、テレビ通販を実施している。

瀧川 正実
瀧川 正実

シニアがよく使うECサイトは?/PayPayがオンライン決済に対応 | 週間人気記事ランキング

6 years 6ヶ月 ago
  1. シニア層が使うECサイト上位は「楽天市場」が8割、「Amazon」が7割、「Yahoo!ショッピング」は5割超

    60歳代のシニア層によるインターネットの利用実態調査によると、シニア層が利用するECサイトは「楽天市場」が83.3%で最多。「Amazon」が70.3%、「Yahoo!ショッピング」は52.9%

    2019/5/21
  2. 「PayPay」がオンライン決済に対応、「Yahoo!ショッピング」「ヤフオク!」「LOHACO」へ6月導入

    「Yahoo!ショッピング」「ヤフオク!」は6月3日、ヤフーとアスクルが運営するECサイト「LOHACO」は6月18日に導入予定

    2019/5/23
  3. 【2018年】ネット通販市場は18兆円、EC化率は6.22%、スマホEC市場は3.6兆円

    経済産業省が5月16日に発表した2018年の「平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」によると、引き続きEC市場が堅調に拡大している

    2019/5/17
  4. EC業界の光と影─ 18兆円市場に拡大するも、倒産件数は過去最多【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき、2019年5月13日〜19日のニュース

    2019/5/21
  5. ライザップグループ夢展望の売上高は36%増の69億円、2019年度に取り組むことまとめ

    ナラカミーチェ ジャパンを連結子会社化したことなどからアパレル事業が大幅増収。2020年3月期はサイトリニューアルやモールへの集客強化などに取り組む。

    2019/5/20
  6. オンワードのEC売上は26%増の255億円、直営の割合は7割超&3か年計画の施策

    連結売上高に占めるECの割合(EC化率)は10.6%で、前の期と比べて2.3ポイント高まった。新たに策定した3か年計画では「FtoC」事業の加速を掲げた

    2019/5/20
  7. 創業来初の減収、TV通販最大手ジュピターショップチャンネルの売上高2.3%減の1593億円[2018年度]

    ジュピターショップチャンネルの2018年度(2018年4月~2019年3月)売上高は前期比2.3%減の1593億円、創業以来の連続増収は21期でストップ

    2019/5/17
  8. 配送料の値上げはいつまで続く……宅配大手は収益改善、食品通販・EC業界は大打撃

    大手3社はここ数年、適正運賃収受の取り組みを推進。値上げ交渉の進捗を受け、直近となる前期は大幅に収益改善が進んだ。一方、そのしわ寄せを受けるのが、年末など繁忙期に出荷が集中する季節商材を扱う食品通販だ

    2019/5/22
  9. 中国ECを攻略するために重要な「WeChat」の「ミニプログラム」とは?

    中国のソーシャルECの潮流に、独自の強みを発揮するだろうと多くの中国EC関係者が予想しているのが「WeChat(ウィーチャット)」の「ミニプログラム」というソリューション。このミニプログラム誕生の背景から、サービスの優位性、相関するソーシャルECソリューションについて解説します

    2019/5/20
  10. EC領域を攻めるGoogleの新施策――新しい「グーグルショッピング」とは?

    YouTubeや画像検索からもショッピングが可能に

    2019/5/23

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    [2018年]中国・米国向け越境EC市場は2兆3583億円&世界のEC市場まとめ

    6 years 6ヶ月 ago

    経済産業省が5月16日に発表した電子商取引に関する市場調査によると、2018年の中国・米国向け越境EC市場は前年比17.3%増の2兆3583億円だった(推計値)。

    内訳は米国向け越境ECが同15.6%増となる8238億円、中国向けが同18.2%増の1兆5345億円。

    消費国としての米国の越境BtoC-EC(日本・中国からの購入)の総市場規模は1兆3921億円。このうち、日本経由の市場規模は8238億円、中国経由の市場規模は5683億円。

    消費国としての中国の越境BtoC-EC(日本・米国からの購入)の総市場規模3兆2623億円で、日本の越境EC市場規模の11倍強。このうち、日本経由の市場規模は1兆5345億円、米国経由の市場規模は1兆7278億円だった。

    各国間の越境EC市場規模の推計結果は、次に示す図表の通り。

    経済産業省が5月16日に発表した電子商取引に関する市場調査によると、2018年の中国・米国向け越境EC市場は前年比17.3%増の2兆3583億円
    日本・中国・米国間における越境ECの規模(画像は経済産業省が発表した電子商取引に関する市場調査から編集部がキャプチャ)

    越境ECのポテンシャル

    2018年の日本、米国、中国間における越境EC市場規模をベースに、2022年までの推移を想定した越境EC市場規模のポテンシャルを推計している。

    ポテンシャル算出の論拠は、2018年の越境EC市場推計と同様に2018年の市場規模に各種調査機関、文献および越境ECを行っているEC事業者のヒアリングを行って得た市場成長率を乗じて算出している。

    経済産業省が5月16日に発表した電子商取引に関する市場調査によると、2018年の中国・米国向け越境EC市場は前年比17.3%増の2兆3583億円 越境ECポテンシャル推計値
    越境ECポテンシャル推計値(画像は経済産業省が発表した電子商取引に関する市場調査から編集部がキャプチャ)

    越境ECの取引額は、法規制や為替の変動に大きく影響を受けるため、あくまでも参考数値として活用を勧めている。なお、多くの国内EC事業者から「2020年開催の東京オリンピックによりインバウンドも増え、2020年度以降、日本企業の越境ECの売上高も大きくなると期待している」との声が聞かれたが、不確定要素のため、推計ではその分の期待的観測分を加味していない。

    世界のEC市場規模は313兆円、越境EC市場は2017年で5300億米ドル

    世界のEC市場規模は313兆円、このうち、アジア太平洋地域は190兆円で61%を占めている。中国がEC市場に占める割合は52%となっており、18%を占める米国の3倍近い数値となっている。

    世界の小売市場に占めるEC市場規模は約12%だった。

    経済産業省が5月16日に発表した電子商取引に関する市場調査によると、2018年の中国・米国向け越境EC市場は前年比17.3%増の2兆3583億円 越境ECポテンシャル推計値 世界の小売市場・EC市場における地域別および主要国が占める割合
    世界の小売市場・EC市場における地域別および主要国が占める割合(2018年推計値、画像は経済産業省が発表した電子商取引に関する市場調査から編集部がキャプチャ)

    世界の越境EC市場は2017年で5300億米ドルと推計されており、今後も20%超のペースで拡大を続け、2020年には9940億米ドルに達すると見込まれている。

    地域別では、アジア太平洋地域が2180億米ドルで、世界全体に占める割合は41%。2020年には4760億米ドルと2倍以上の規模に成長し、世界全体に占める割合は48%にまで高まると推計している。

    経済産業省が5月16日に発表した電子商取引に関する市場調査によると、2018年の中国・米国向け越境EC市場は前年比17.3%増の2兆3583億円 越境ECポテンシャル推計値 世界の越境EC市場規模
    世界の越境EC市場規模(画像は経済産業省が発表した電子商取引に関する市場調査から編集部がキャプチャ)
    石居 岳
    石居 岳
    確認済み
    32 分 52 秒 ago
    ネットショップ担当者フォーラム フィード を購読

    人気記事トップ10

    人気記事ランキングをもっと見る