ネットショップ担当者フォーラム

【楽天SOY2019受賞店舗まとめ】総合賞、ジャンル賞を受賞した店舗を全掲載

6 years 4ヶ月 ago

「楽天市場」に出店する約5万店舗(2020年1月時点で4万9533店)のなかから、購入者からの投票や売り上げなどが優れたショップを選出して表彰する「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー2019」(楽天SOY2019)。

総合賞10店舗、ジャンル賞125店舗(42ジャンル)、サービス賞26店舗、特別賞12店舗の計173店舗(同一店舗による複数賞受賞含む)が表彰された。

「楽天SOY」を受賞した店舗はどこなのか? 以下に受賞した全店舗を掲載した。

総合賞

賞名店舗名企業名
総合グランプリA-PRICE株式会社MOA
総合2位くらしのeショップ株式会社山善
総合3位アルペン楽天市場店株式会社アルペン
総合4位サプリ専門SHOP シードコムス株式会社エフ琉球
総合5位アースコンタクト株式会社ブラスト
総合6位& Habit株式会社I-ne
総合7位Think Rich StoreThink Rich Store
総合8位タオル直販店 ヒオリエ/日織恵株式会社丸中
総合9位アットコンタクト株式会社カズマ
総合10位サンドラッグe-shop株式会社サンドラッグ

ファッション

賞名店舗名
レディースファッションジャンル大賞antiqua
レディースファッションジャンル賞丸井(マルイ)楽天市場店
レディースファッションジャンル賞and Me(アンドミー)
メンズファッションジャンル大賞2nd STREET 楽天市場店
メンズファッションジャンル賞だるま商店
メンズファッションジャンル賞MinoriTY マイノリティ
靴ジャンル大賞ABC-MART楽天市場店
靴ジャンル賞LOCOMALL(ロコンド公式ストア)
靴ジャンル賞SELECT SHOP LOWTEX
バッグ・小物・ブランド雑貨ジャンル大賞カバンのセレクション
バッグ・小物・ブランド雑貨ジャンル賞インポートセレクト musee
バッグ・小物・ブランド雑貨ジャンル賞LUCIDA
インナー・下着・ナイトウェアジャンル大賞サンテラボ
インナー・下着・ナイトウェアジャンル賞エメフィール(aimerfeel)
インナー・下着・ナイトウェアジャンル賞glamore(グラモア)
ジュエリー・アクセサリージャンル大賞cream dot
ジュエリー・アクセサリージャンル賞ボディピアス専門店 凛
ジュエリー・アクセサリージャンル賞KOMEHYO ONLINESTORE 楽天市場店
腕時計ジャンル大賞ジャックロード 【腕時計専門店】
腕時計ジャンル賞朝廷屋
腕時計ジャンル賞GINZA RASIN 楽天市場店
キッズ・ジュニアジャンル大賞Plus Nao
キッズ・ジュニアジャンル賞デビロック devirock
キッズ・ジュニアジャンル賞NARUMIYA ONLINE(ナルミヤ)
ベビー・マタニティジャンル大賞ナチュラルリビング ママ*ベビー
ベビー・マタニティジャンル賞レックダイレクト 楽天市場店
ベビー・マタニティジャンル賞n&o Living

グルメ・ドリンク

賞名店舗名
海産物ジャンル大賞越前かに職人 甲羅組
海産物ジャンル賞越前かに問屋「ますよね」
海産物ジャンル賞北海道産直グルメ ぼーの
米・雑穀ジャンル大賞こめたつ
米・雑穀ジャンル賞九州米大将
米・雑穀ジャンル賞ぎんしゃり屋
肉・野菜・フルーツジャンル大賞【 くまもと風土 】
肉・野菜・フルーツジャンル賞産直だより
肉・野菜・フルーツジャンル賞竹城青果
惣菜・食材ジャンル大賞板前魂 おせち
惣菜・食材ジャンル賞松屋フーズ
惣菜・食材ジャンル賞吉野家公式ショップ楽天市場店
スイーツジャンル大賞おいもや
スイーツジャンル賞横浜チョコレートのバニラビーンズ
スイーツジャンル賞母の日お中元内祝ギフトふみこ農園
水・ソフトドリンクジャンル大賞暮らし健康ネット館
水・ソフトドリンクジャンル賞クリックル【水・ソフトドリンク】
水・ソフトドリンクジャンル賞ベイシア楽天市場店
ワインジャンル大賞ワイン&ワインセラー セラー専科
ワインジャンル賞ワイン通販 エノテカ楽天市場店
ワインジャンル賞MyWineCLUB(マイワインクラブ)
ビール・洋酒ジャンル大賞リカーBOSS 楽天市場店
ビール・洋酒ジャンル賞お酒の専門店 リカマン楽天市場店
ビール・洋酒ジャンル賞リカオー
日本酒・焼酎ジャンル大賞越後雪国地酒連峰(新潟店)
日本酒・焼酎ジャンル賞世界のお酒ニューヨーク1号店
日本酒・焼酎ジャンル賞ベルーナグルメショッピング

住まい・暮らし

賞名店舗名
インテリア・寝具・収納ジャンル大賞ニトリ
インテリア・寝具・収納ジャンル賞リビングート 楽天市場店
インテリア・寝具・収納ジャンル賞収納・家具・寝具の収納宅配館
日用品雑貨・手芸・旅行用品ジャンル大賞タオル直販店 ヒオリエ/日織恵
日用品雑貨・手芸・旅行用品ジャンル賞ランドリープラス
日用品雑貨・手芸・旅行用品ジャンル賞BOS-SHOP
文房具ジャンル大賞ハンコヤストア
文房具ジャンル賞印鑑はんこ製造直売店@小川祥雲堂
文房具ジャンル賞オフィスランド
キッチン用品・食器・調理器具ジャンル大賞scope version.R
キッチン用品・食器・調理器具ジャンル賞キッチン・雑貨の店 ラクチーナ!
キッチン用品・食器・調理器具ジャンル賞Z-MALL
花ジャンル大賞花の専門店 行きつけのお花屋さん
花ジャンル賞アールdeフルール ボン・サーンス
花ジャンル賞LAND PLANTS 楽天市場店
ガーデン・DIYジャンル大賞DCMオンライン
ガーデン・DIYジャンル賞ガーデニングライフ
ガーデン・DIYジャンル賞ホームセンターヤマキシ楽天市場店
ペットフード・ペット用品ジャンル大賞ペットゴー 楽天市場店
ペットフード・ペット用品ジャンル賞Pet館~ペット館~
ペットフード・ペット用品ジャンル賞快適ペットライフ
百貨店・総合通販・ギフトジャンル大賞くらしのeショップ
百貨店・総合通販・ギフトジャンル賞ぱーそなるたのめーる
百貨店・総合通販・ギフトジャンル賞ディノス楽天市場店

美容・健康

賞名店舗名
ダイエット・健康ジャンル大賞サプリ専門SHOP シードコムス
ダイエット・健康ジャンル賞歯科医院専売品のデンタルフィット
ダイエット・健康ジャンル賞くすりのうみがめ君
医薬品・コンタクト・介護ジャンル大賞アースコンタクト
医薬品・コンタクト・介護ジャンル賞アットコンタクト
医薬品・コンタクト・介護ジャンル賞サンドラッグe-shop
美容・ヘアケア・ネイルジャンル大賞アンファーストア
美容・ヘアケア・ネイルジャンル賞ネイルタウン/NAILTOWN
美容・ヘアケア・ネイルジャンル賞ネイル工房
コスメ・香水ジャンル大賞プレコハウス
コスメ・香水ジャンル賞ルイール コン美ニエンスショップ
コスメ・香水ジャンル賞FANCL 楽天市場店

エンタメ・デジタル家電

パソコン・周辺機器ジャンル大賞HP Directplus楽天市場店
パソコン・周辺機器ジャンル賞コンプモト 楽天市場店
パソコン・周辺機器ジャンル賞オフィス文具堂
生活家電ジャンル大賞A-PRICE楽天市場店
生活家電ジャンル賞アンド ハビット
生活家電ジャンル賞THINK RICH STORE
TV・オーディオ・カメラジャンル大賞風見鶏
TV・オーディオ・カメラジャンル賞ディーライズ2号店
TV・オーディオ・カメラジャンル賞ウインクデジタル 楽天市場店
おもちゃ・ホビー・ゲームジャンル大賞ヤマダ電機 楽天市場店
おもちゃ・ホビー・ゲームジャンル賞ハピネット・オンライン
おもちゃ・ホビー・ゲームジャンル賞ゲオオンラインストア 楽天市場店
おもちゃ・ホビー・ゲームジャンル賞スーパーフジの通販 FUJI netshop
CD・DVD・本ジャンル大賞ブックオフオンライン楽天市場店
CD・DVD・本ジャンル賞VALUE BOOKS
CD・DVD・本ジャンル賞Joshin web CD/DVD楽天市場店
楽器ジャンル大賞chuya-online
楽器ジャンル賞島村楽器
楽器ジャンル賞サクラ楽器
スマートフォン・タブレット・周辺機器ジャンル大賞Hamee(ハミィ)
スマートフォン・タブレット・周辺機器ジャンル賞HANARO-SHOP
スマートフォン・タブレット・周辺機器ジャンル賞アンカー・ダイレクト楽天市場店

車・スポーツ

スポーツジャンル大賞アルペン楽天市場店
スポーツジャンル賞野球用品ベースボールタウン
スポーツジャンル賞adidas Online Shop 楽天市場店
アウトドア・レジャージャンル大賞スポーツオーソリティ 楽天市場店
アウトドア・レジャージャンル賞OutdoorStyle サンデーマウンテン
アウトドア・レジャージャンル賞Victoria L-Breath楽天市場支店
ゴルフジャンル大賞ゴルフ プレスト
ゴルフジャンル賞ゴルフパートナー 楽天市場店
ゴルフジャンル賞アトミックゴルフ
車・バイクジャンル大賞オリックス自動車
車用品・バイク用品ジャンル大賞クレールオンラインショップ
車用品・バイク用品ジャンル賞カーポートマルゼン 楽天市場店
車用品・バイク用品ジャンル賞シャチホコストア

サービス賞・特別賞

ラ・クーポン大賞サプリ専門SHOP シードコムス
ラ・クーポン賞アンド ハビット
ラ・クーポン賞leffe
あす楽大賞イーベストPC・家電館
あす楽賞サンテラボ
あす楽賞LOCOMALL(ロコンド公式ストア)
海外販売大賞You STYLE
海外販売賞ゴルフパートナー 楽天市場店
海外販売賞カメラ・レンズ・家電のDigiMart
中古販売大賞ブックオフオンライン楽天市場店
中古販売賞2nd STREET 楽天市場店
中古販売賞VALUE BOOKS
中古販売賞ブランド古着ベクトルプレミアム店
定期購入・頒布会大賞チャップアップ 楽天市場店
ギフト大賞おいもや
ギフト賞越前かに問屋「ますよね」
ギフト賞まるひろオンラインショップ
動画大賞インテローグ
動画賞家具インテリア DENZO
動画賞Sunflower (サンフラワー)
ROOM大賞家具・インテリアのベルメゾン
ROOM賞HAPTIC(ハプティック)
ROOM賞Z-MALL
スーパーDEAL大賞レンズ20
スーパーDEAL賞ブラウンビューティー公式ストア
スーパーDEAL賞脱毛ラボ通販 イーラボ公式ストア
NATIONS大賞tu-hacci(ツーハッチ)
NATIONS賞野球用品ベースボールタウン
NATIONS賞おもしろ雑貨通販エランドショップ
ふるさと納税大賞宮崎県都城市
ふるさと納税賞北海道白糠町
ふるさと納税賞山形県寒河江市
アライアンス大賞ヤマダ電機 楽天市場店
新人賞鶴西オンラインショップ
新人賞インテローグ
新人賞コンタクトレンズ通販のグランプリ
CSR賞オーガニックSHOPメイドインアース
ベスト店長賞サプリ専門SHOP シードコムス
瀧川 正実
瀧川 正実

デロンギ・ジャパンが挑む“買いやすい”“使いやすい”買い物環境作りとは――ブランド価値を引き上げるメーカー公式EC事例

6 years 4ヶ月 ago

欧米を中心に昨今メーカーが直接消費者とつながって商品を販売する、メーカー直販(D2C)モデルに注目が集まっている。イタリアの家電メーカーの日本法人である「De'Longhi Japan(デロンギ・ジャパン)」も、新たな顧客接点作り、製品のブランド価値向上という目的を掲げ、ECサイトを運営している。

そこで重要視しているのは、直営店舗と同様に、ECサイトでいかに消費者をおもてなしし、ECサイトを利用するにあたっての“使いやすさ”と“買いやすさ”を追及できるかだった。デロンギ・ジャパンの取り組みについて取材した。写真:吉田浩章

自社ECサイトは製品のブランディングが主目的

デロンギ社はイタリアの家庭用小物家電メーカーで、北部イタリアの都市ベネチアの郊外にあるトレヴィーソという町に本社を構えている。元々製造販売していたデロンギ・ブランドの製品群に加え、現在はブラウンのハンドブレンダーを中心とした家庭用小物家電の製造・販売も手がけ、全世界33か国に商品を供給している。「日本市場はさまざまな市場の中でも最重要マーケットの1つとして位置付けられています」(井上創介 オペレーション部 デジタル推進室 シニアマネジャー)

日本市場への参入は約40年前で、日本でのビジネスの歴史は長い。現在はヒーターや全自動コーヒーメーカー、ハンドブレンダーやケトルなどのキッチン家電など、日本の家庭に「手の届くプレミアム」商品を輸入・販売している。家電量販店や百貨店での販売の他、自社販売のチャネルとして表参道、御殿場および神戸三田のプレミアムアウトレットに出店。オンラインでは、自社ECサイト、Amazonでの販売やその他ECモールへの出店なども行っている。

デロンギ・ジャパンの製品
デロンギ・ジャパンが扱う製品

自社ECサイトは5年以上前に立ち上げていたが、主な目的は消耗品の販売だった。「オンラインが重要な顧客接点となることは明白でしたので、自社ECサイトの位置付けを明確化し、最終製品の紹介やブランディングにも力を入れていこうと考えてプロジェクトチームを組成しました」(井上氏)と方針を転換したのは約1年前。トップページやカテゴリページを刷新し、消費者にメーカーとして伝えたい情報を掲載するようにした。

スマートフォンなどを使って商品情報を簡単に検索できるようになったので、現在多くの家電メーカーは、自社チャネルにおいて商品の情報をしっかりと案内する事に力を入れていると思います。家電のような耐久消費財を購入する際、お客さまは必ず商品の情報を調べ、口コミや価格を確認されます。メーカーが公式のECサイトを展開する意味として最も大切な事は、お客さまにお届けしたい商品の特徴や使っていただく際の利点や注意点をお伝えすることが必要だと思いました

店頭で手にとっていただいた時に、その場でご購入いただければベストですが、後で少しでも気になってメーカーサイトに訪れた時に、お客さまが気になっていた点を解消できるようにすることをチームの皆に伝えるよう心がけています。(井上氏)

デロンギ・ジャパン 井上創介 オペレーション部 デジタル推進室 シニアマネジャー
デロンギ・ジャパン 井上創介 オペレーション部 デジタル推進室 シニアマネジャー

“買いにくい”“使いにくい”を改善しブランドの価値を向上

自社ECサイトの運営をスタートしてから5年。この間にオンラインでの商品購入は当たり前のこととなり、消費者はECサイトに対し、“使いやすさ”と“買いやすさ”を求めるようになってきた。消費者にとって“買いにくい”“使いにくい”ECサイトであれば、ブランド価値の毀損(きそん)につながってしまう可能性がある。ブランディング目的で運営される自社ECサイトが消費者のニーズに応えるにはどうすべきか。

商品購入における重要なプロセスである決済は、当初、代引き決済とクレジットカード決済のみでした。その後の世の中の変化を受けて、2019年から“使いやすさ”と“買いやすさ”を両立できるECサイトを作るためにはどうすればいいのかを、さまざまな角度から検討していました。(井上氏)。

こうした課題に向き合う中で、改善策の机上にあがったのが、Amazonが提供するID決済サービス「Amazon Pay」だった

デロンギ・ジャパンが導入しているECカートは、「Amazon Pay」のパートナーであるEストアーが提供する「ショップサーブ」。「ショップサーブ」では、店舗側が追加開発などを行うことなく自社ECサイトに「Amazon Pay」を導入することができる。

「Amazon Pay」はAmazonアカウントに登録された配送先情報やクレジットカード情報を使い、Amazon以外の自社ECサイトでログインや決済ができるID決済サービス。デロンギ・ジャパンがAmazon Payを導入した背景には、購入プロセスをよりシンプルにして、顧客体験のプロセスを向上させたい、という考えがあった。井上氏はこう言う。

デロンギ・ジャパンは40年日本でビジネスしていますが、まだまだ皆さんに認知されているブランドではありません。ECサイトにおいても、デロンギを知らないお客さまにとっては情報を登録するハードルが高く、購入の手前で止めてしまうお客さまも一定の比率でいらっしゃいました。

「Amazon Pay」ならAmazonでの購買体験を自社ECサイトでご提供することができ、お客さまへの安心を高めることができると考えました。弊社のようにブランディングに力を入れている他の家電メーカーさまが「Amazon Pay」を導入していることも導入の後押しになりました

「Amazon Pay」導入でカゴ落ち率が約10%改善

「Amazon Pay」なら、初めて利用するECサイトでも、Amazonアカウントでログインすることでクレジットカード情報などを入力する必要がない。「当時はカート離脱率が少し高かったことも課題でした」と振り返る井上氏。2019年8月の「Amazon Pay」導入後、どのように変わったのか。

導入前は代引き決済とクレジットカード決済を提供していたが、すぐに変化が現れる。「Amazon Pay」導入初日から「Amazon Pay」経由で注文が入り、「Amazon Pay」の利用率があっという間に約2割を超え、その後、3割前後にまで増えている

ECサイトで実施している他のさまざまな施策の要因もあるものの、売上高は昨対を超え、当初の目的だったカート離脱率も10%程度改善した。

ECシステムを提供しているEストアーから見ても、「Amazon Pay」導入による面白い効果が数字に表れているという。Eストアーの松本怜士ソリューション営業部プロモーションマネジメント ジェネラルマネージャーは次のように説明する。

ECサイト全体の月次受注における新規顧客:リピート顧客の割合は平均で8:2なのですが、「Amazon Pay」だけで見ると9:1。新規購入者による「Amazon Pay」の利用比率が高いです。初回購入時の「入力の手間」の改善につながっているのではないかと考えられます

Eストアー 松本怜士 ソリューション営業部 プロモーションマネジメント
Eストアー 松本怜士 ソリューション営業部 プロモーションマネジメント ジェネラルマネージャー

デロンギ・ジャパンによるAmazon Payの導入から約4か月後となる昨年11月に、井上氏はECサイト運営者として、顧客の購買行動の変化を感じたという。

自社ECサイトのリピーターであるお客さまが消耗品を購入される際にも「Amazon Pay」で購入するようになってきています。数百円のものから1個十数万円のものまで、さまざまな価格帯で「Amazon Pay」が利用されるようになっていることを感じます。(井上氏)

「Amazon Pay」で変わった「問い合わせ対応」「安心・安全の提供」

全体の決済利用率の3割程度まで拡大した「Amazon Pay」。これまでコールセンターへ寄せられていた問い合わせの一部が、「Amazon Pay」経由のメール問い合わせに移行しているという。

「Amazon Pay」の購入履歴には、購入したサイトの問い合わせ情報としてEメールアドレスなどが記載されているので、メール経由でお問い合わせされるお客さまが多いんです。購入履歴のフォーマットから察するに、Amazonを使っているような感覚で、問い合わせしやすい設計になっているのでしょう

Amazonのお客さまの多くはITリテラシーが高いと考えられるので、メールで簡単に問い合わせをしたいという場合には大きなメリットになると感じています。(井上氏)

注文履歴の確認>注文の詳細を表示→販売事業者に問い合わせ
「Amazon Pay」にログインし注文の詳細を表示。画面右側に販売事業者への問い合わせ情報が記載されている

また、井上氏は、「Amazon Pay」の導入によって自社ECサイトで2つの「安心・安全」を提供できるようになったと説明する。

1つ目が「Amazonマーケットプレイス保証」(Amazonマーケットプレイスでの購入時に、販売事業者と購入者の間で万一のトラブルが発生した場合に、配送料を含めた購入総額のうち、最高30万円までをAmazonが保証する制度)の適用。「Amazon Pay」経由で商品を購入すると、サービスやデジタル商品など一定の場合を除き、顧客には「Amazonマーケットプレイス保証」が適用される。

デロンギの製品は数万円から十数万円もする高価格帯商品が多い。初めて使うECサイトで高額商品の購入に不安を持つ人は多く、少なからず購入プロセスにおける心理的ハードルが上がる。「Amazonマーケットプレイス保証」の存在によって、不安などの払しょくにつながっていると推測できる。

2つ目がAmazonの堅牢なセキュリティー環境だ。「Amazon Pay」では、Amazonがアカウントやカードの不正利用を24時間365日監視する世界水準の不正検知システムを採用。「Amazon Pay」は、顧客とEC事業者の双方に「安心・安全」を提供している。

デロンギの製品

数ある○○Payの中からAmazon Payを選んだ理由は「マーケティングに活用できるから」

近年、ECサイトで利用できるオンライン決済が増えている。「ショップサーブ」も「Amazon Pay」のほか、各種オンライン決済サービスに対応している。そんな中、「Amazon Pay」をどのような基準で選択したのか。井上氏が振り返る。

Amazon Pay」では、お客さまの同意が得られれば、Amazonアカウントに登録された会員情報を、EC事業者がメール配信などのマーケティングに活用できるためです。Amazonを利用されているお客さまにプッシュ型でアプローチできるようになるメリットは大きいですね。

ただ、「カゴ落ち改善」「安心・安全」「マーケティング面での活用」といったメリットを理解しているものの、決済手数料率が決済金額の4%(デジタルコンテンツは4.5%)であることに二の足を踏む事業者は少なからず存在する。井上氏はこうした意見を一蹴するかのようにこう私見を述べる。

(「Amazon Pay」の手数料は)お客さまへの利便性向上、信頼性の提供に加え、新規購入者の増加効果といったことを考えれば気になりません。デロンギを知っている方もそうでない方も「Amazon Pay」なら安心してご利用いただけますので、事業者としてはとてもありがたく、効果的な決済サービスだと思います。

「Amazon Pay」を導入していることが自社ECサイトにおけるスタンダードに

「Amazon Pay」の活用を含めてECビジネスは好調に伸びているというデロンギ・ジャパン。その背景には、Eストアーの高いサポート力があるという。

EC業界では、Eストアーといえば「ショップサーブ」というイメージが浸透しているが、近年は売上アップなどのマーケティング支援にも非常に注力している。たとえば、「ショップサーブ」のAPIを開放し、新しい機能やサービスの開発、他のEC支援サービスとの連携強化などを進めている。

「Amazon Pay」の導入もEストアーの担当者からの紹介でした。この営業担当の方はデロンギの“ブランド力向上”という意向を理解し、サポートしてくださっています。ヘルプデスクの対応など、事業者へのバックアップ体制が素晴らしいと思います。(井上氏)

安心、安全、購入しやすいというECサイトの要素は、消費者にとってとても大事なことです。個人的には今のところ、「Amazon Pay」を越えるオンラインでの決済手段は他にないだろうと思っています。現在のクレジットカードのように、今後、「Amazon Pay」が決済手段に入っていないからこの自社ECサイトでは買わない、といったケースが増えていくでしょう

つまり自社ECサイトにおいて「Amazon Pay」はスタンダードになる可能性があると思うんです「Amazon Pay」を導入することが他社ECサイトとの差別化になるのではなく、「Amazon Pay」が決済手段として存在しないことがデメリットになる

こうしたことを踏まえ、Eストアーではクライアント企業様にとって最適な提案をしています。デロンギ様で言えば、“買いやすい”“使いやすい”ECサイトにするにはどうすればいいのか。その改善策の1つとして「Amazon Pay」の導入を提案しました。(松本氏)

デロンギ・ジャパンの井上氏とEストアーの松本氏
デロンギ・ジャパンの井上氏とEストアーの松本氏の会話は盛り上がり、話題は音声ショッピングへ。2人は「Webを介さないECがいずれやって来るはず」と話が進み、「Amazon Alexaへの対応も興味深い」と松本氏は答えた

【Amazon Payからのお知らせ】

Amazonでは現在、ID決済サービス「Amazon Pay」をデモサイト「Amazon Payデモショッピングサイト」で体験すると、500円分のAmazonギフト券をプレゼントする企画を実施しています。

Amazonが用意した「Amazon Payデモショッピングサイト」で、あなたが普段利用しているAmazonのアカウントを使って、「Amazon Pay」で便利なお買い物を体験(デモサイトのため注文はされません)。その後、表示される専用フォームに必要事項を入力すれば、登録したメールアドレス宛に500円分のAmazonギフト券のご案内が届きます。

※お申し込みはこのバナーをクリック。「Amazon Payデモショッピングサイト」にジャンプします。キャンペーン期間は、2/19(水)23:59まで

1月に掲載した別記事の「お申し込み手順」と「注意事項」をお読みの上、この機会にぜひ「Amazon Pay」を体験してください。

瀧川 正実
瀧川 正実

【楽天SOY2019】総合グランプリはMOAの「A-PRICE」、2位は「くらしのeショップ」、3位は「アルペン楽天市場店」

6 years 4ヶ月 ago

楽天は1月28日、「楽天市場」に出店する約5万店舗(2020年1月時点で4万9533店)のなかから、購入者からの投票や売り上げなどが優れたショップを選出して表彰する「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー2019」(楽天SOY2019)を開き、家電やデジタル製品、日用品などを扱う「A-PRICE楽天市場店」(運営はMOA)が総合グランプリを初受賞した。

MOAは「PREMOA」の通販ブランドで知られる有力EC企業。求人情報によると、2019年6月期の売上高は490億円。2018年に投資ファンドのサンライズ・キャピタルの完全子会社となり、取扱商品の拡大やサービスの多様化を加速化させてきた。

総合2位は山善が運営する「くらしのeショップ」(運営はタンスのゲン)。「楽天SOY2018」では総合3位だった。

総合3位はアルペンが運営する「アルペン楽天市場店」。「楽天SOY2018」では総合7位。

表彰されたのは173店舗(同一店舗による複数賞受賞含む)。「楽天SOY」は2020年で22回目。

「楽天SOY2019」授賞式の総評で、三木谷浩史社長は出席した出店者に次のように述べた。

我々がやるべきことは、店舗と一体となってAmazonのようなファーストパーティ型の企業にいかに対抗していくことが重要だと思っている。グループの総力をあげてサポートしていきたい。

楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長
三木谷浩史代表取締役会長兼社長

 

「楽天SOY2019」総合賞上位10店舗
賞名店舗名企業名
総合グランプリA-PRICE株式会社MOA
総合2位くらしのeショップ株式会社山善
総合3位アルペン楽天市場店株式会社アルペン
総合4位サプリ専門SHOP シードコムス株式会社エフ琉球
総合5位アースコンタクト株式会社ブラスト
総合6位& Habit株式会社I-ne
総合7位Think Rich StoreThink Rich Store
総合8位タオル直販店 ヒオリエ/日織恵株式会社丸中
総合9位アットコンタクト株式会社カズマ
総合10位サンドラッグe-shop株式会社サンドラッグ

「楽天SOY2018」「楽天SOY2017」「楽天SOY2016」はどうだった?

2019年の「楽天SOY2018」では、スポーツ用品小売チェーンのヒマラヤが運営する「ヒマラヤ楽天市場店」が総合グランプリを初受賞。総合2位は「タンスのゲン Design the Future」(運営はタンスのゲン)。総合3位は山善が運営する「YAMAZEN くらしのeショップ」。

2018年の「楽天SOY2017」では、総合グランプリに女性向けアパレルや雑貨の「soulberry」(運営はグァルダ)。2位は自然食品を扱う「タマチャンショップ」(運営は九南サービス)、総合3位は「タンスのゲン Design the Future」(運営はタンスのゲン)が受賞した。

「楽天SOY2016」のグランプリは家電などを取り扱う「Joshin web 家電とPCの大型専門店」(運営:上新電機)、2位は「エディオン楽天市場店」(運営:エディオン)、3位は「ビックカメラ楽天市場店」だった。

瀧川 正実
瀧川 正実

売上を全額NPOに寄付するZOZOの「夢企画」、2020年に毎月実施

6 years 4ヶ月 ago

ZOZOは1月24日、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」の15周年企画として、衣食住や音楽、スポーツなど各界の著名人の私物などを販売するチャリティー企画「ZOZO夢」を開始した。

2020年を「ZOZOYEAR」と題し、毎月異なるテーマで商品を販売。売り上げの全額を、難民の子どもたちの教育支援などを行なっている特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)に寄付する。

1月は「初夢」をテーマに16品目を販売する。フランスのプロサッカーチーム「パリ・サン=ジェルマン」に所属するネイマール選手らの直筆サイン入りユニホーム(20万2020円)や、女優でモデルの水原希子さんが着用した私物コーディネート(2万200円)、写真家レスリー・キーさんにポートレートを撮影してもらえる権利(2万200円)などがある。

1月の出品内容は以下の通り。

  • 書道家・青柳美扇によるお子様の命名書
  • クロスフィットトレーナーAYAの特別パーソナルトレーニング
  • 藤原裕(ベルベルジン)のハンパねぇ私物ヴィンテージアイテム
  • アーティスト加賀美健が名前を書いてくれる権利
  • 天才ヴァイオリニスト木嶋真優の特別演奏
  • 人気コスプレグラドル九条ねぎとリアル脱出ゲームで1日デート
  • スタイリスト熊谷隆志のヴィンテージチェア2脚
  • レスリー・キーにポートレートを撮ってもらえる権利
  • 水原希子の私物コーデ一式プレゼント
  • 気学鑑定士/ビューティージャーナリスト中嶋マコトによる占い&メイクアップ指南
  • ネイマール・エムバペ・カバーニ 3名のサイン入りユニフォームパネル
  • ROLANDとの夢の一夜@THE CLUB
  • BEAMS設楽社長からNIKEが誇るあの未来のシューズを!
  • MANHOOD 辻のぞみの私物ヴィンテージアイテム4点セット
  • ALEXIA STAMのレセプションパーティーご招待&コーディネート提案
  • LIFE's 吉田怜香がコーディネート&ヘアメイクをしてくれる権利

応募者の中から抽選で購入者を決定する。抽選結果は当選者のみにメールで通知する。応募には「ZOZOTOWN」の会員登録が必要。支払い方法は銀行振込のみ。

なお、ZOZOでは、ファッション、食、住、音楽、スポーツなどさまざま分野の「ZOZO夢」商品を一緒に実現するパートナーを募集している。

 

渡部 和章
渡部 和章

「au Wowma!」が「au PAY マーケット」に名称変更、、「au Pay」のオンライン決済にも対応へ

6 years 4ヶ月 ago

KDDIは1月28日、グループで提供する決済・コマースサービスに関し、「au PAY」ブランドを冠したサービス名称へ2020年2月以降、順次変更すると発表した。

ショッピングモールの「au Wowma!」は「au PAY マーケット」へ名称変更となる。

KDDIは、グループで提供する決済・コマースサービスに関し、「au PAY」ブランドを冠したサービス名称へ2020年2月以降、順次変更すると発表し
「au PAY」ブランドを冠したサービスに名称変更する

「au PAY」は現在、オンライン決済に対応していない。ショッピングモール「au PAY マーケット」は2月以降、「au PAY」のオンライン決済に対応していく方針。

KDDIは2月4日、「au WALLET アプリ」を「au PAY アプリ」へと名称変更。「au PAY アプリ」は、1つのアプリで家計や日常生活に関わるすべての入り口となる「スーパーアプリ」をめざすとしている。

2019年4月にスマホ決済サービス「au PAY」の提供に合わせてアプリのリニューアルを実施。1つのアプリで決済・金融・コマース・でんき・エンタメなど、さまざまなサービスを管理、確認できるようにしている。

今後、「おつり投資」などの金融サービスをさらに拡充していくほか、「au PAY アプリ」上に公共料金の請求書払いの機能などを追加していくとしている。

KDDIは、グループで提供する決済・コマースサービスに関し、「au PAY」ブランドを冠したサービス名称へ2020年2月以降、順次変更すると発表した
「au Pay」のスーパーアプリ構想

 

瀧川 正実
瀧川 正実

EC事業本部を作るヤマトホールディングスがめざす「ECエコシステム」の確立とは?

6 years 4ヶ月 ago

ヤマトホールディングス(YHD)は1月23日、経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」を策定したと発表した。

宅急便のデジタルトランスフォーメーション(DX)、ECエコシステムの確立、法人向け物流事業の強化に向けた3つの事業構造改革と、グループ経営体制の刷新、データ・ドリブン経営への転換、サステナビリティーの取り組みの3つの基盤構造改革からなるもの。こうした改革を通じて、持続的な成長をめざすとしている。

ECエコシステムの確立では2021年4月、「EC事業本部」を新設。今後も進展が予想される「産業のEC化」に特化した物流サービスの創出に取り組む。

ヤマトホールディングス(YHD)は経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」を策定。ECエコシステムについて
ECエコシステムの確立について

まず2020年4月から、EC事業者、物流事業者と協業し、一部の地域でEC向け新配送サービスを開始する。外部の配送リソースとヤマトの拠点やデジタル基盤を融合し、まとめ配達や配達距離の短縮化、オープンロッカーや取扱店受け取り、安心な指定場所配達などを展開。EC事業者、購入者、運び手のそれぞれのニーズに応えるEC向けラストマイルサービスを構築、全国展開をめざす。

また、あらゆる商取引のEC化に対応する統合受発注、輸配送、在庫管理、決済、返品などを一括管理できるオープンなデジタル・プラットフォームを構築、2021年4月からの提供をめざす。EC事業者のサプライチェーンのスリム化や、輸配送のオープン化を通じて、社会のニーズに応えるECエコシステムを確立する。

ヤマトホールディングス(YHD)は経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」を策定。ECエコシステムの概念図
ECエコシステムの概念図

「YAMATO NEXT100」に基づき、現在の機能単位の部分最適を、顧客セグメント単位の全体最適な組織に変革し、経営のスピードをより速めるため2021年4月、現在の純粋持株会社であるYHDが、グループ会社8社を吸収合併および吸収分割することにより、リテール・地域法人・グローバル法人・ECの4事業本部と、4つの機能本部からなる事業会社に移行する。

具体的にはYHDが、ヤマト運輸、ヤマトロジスティクス、ヤマトグローバルロジスティクスジャパンを含む100%子会社7社を簡易吸収合併。100%子会社のヤマトシステム開発の事業の一部を簡易吸収分割により承継して事業会社となる。

事業会社となったYHDは、新たな経営体制である以下の4事業本部および4機能本部を構築する。YHDがヤマト運輸、ヤマトロジスティクス、ヤマトグローバルロジスティクスジャパンの各事業を再編し、リテール・地域法人・グローバル法人・ECの顧客セグメント単位の4事業本部を構築。輸送・プラットフォーム・IT・プロフェッショナルの4機能本部に再編する。

ヤマトホールディングス(YHD)は経営構造改革プラン「YAMATO NEXT100」を策定。事業会社後の組織体制
事業会社移行後の組織体制

 

石居 岳
石居 岳

「ビックカメラ 日本橋三越」(2/7開店)は電子棚札、家電コンシェルジュなどを展開

6 years 4ヶ月 ago

三越伊勢丹とビックカメラは1月23日、日本橋三越 新館に「ビックカメラ 日本橋三越」を2020年2月7日にオープンすると発表した。すべての商品に電子棚札を採用し、ビックカメラ全店舗およびインターネット通販で共通化している商品価格を、常に最新の表示で確認できるようにする。

「ビックカメラ 日本橋三越」は、三越のおもてなしと、ビックカメラの家電に関する専門的品ぞろえを融合した「家電の新スタイルショップ」。「ビックカメラ 日本橋三越」だけの「家電コンシェルジュ」が三越のスタイリスト(販売員)と連携し、家電製品の全般的な提案を行う。商品搬入の立ち会いやアフターケアまで買い物全般をサポートする。

ビックカメラは「ビックカメラ 日本橋三越」でも、店頭の電子棚札とECの連携を進める。NFC(近距離無線通信規格)を搭載した電子棚札には、ECのレビュー件数や評価を表示。スマートフォンをかざすと商品情報が閲覧できる。

ビックカメラの電子棚札(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

「ビックカメラ公式アプリ」を起動したスマートフォンを電子棚札に触れるだけで、購入者のレビューや商品情報、在庫などが見ることができる「アプリでタッチ」機能にも対応している。

取扱商品は、ハイエンド商品を中心に展開する。このほか、ビックカメラの既存店舗では取り扱いのない、百貨店限定モデルも取り扱っていく。

ビックカメラの2019年8月期連結決算におけるグループのEC売上高は、前期比約25%増の1081億円。EC化率は12.1%。

ビックカメラグループのEC売上高は、ビックカメラ、コジマ、ソフマップのEC事業の売上高と、楽天ビックへの卸売りを合計した金額。ビックカメラ単体のEC売上高の成長率は前期比25.0%増。コジマ単体のEC売上高は同37.7%増。

石居 岳
石居 岳

楽天の売上公式基準が変わった?! 専門家が語る「店舗への影響と対策、集客について」

6 years 4ヶ月 ago

「楽天市場のR-Karte(店舗向けのデータ分析システム)で表示される売上公式が、訪問者数(UU)基準からセッション数基準に変わった」と聞いて、「なぜ? これは大きなことでは?」と思った元楽天店長で現在は『ネットショップ担当者フォーラム』編集部の私、藤田。変更に至った背景や店舗への影響など、いろいろなことが気になる……。疑問解決のために、ECコンサルティングを手がける二天紀の山本頼和氏にお話を伺いました。

サードパーティーCookieのブロックが発端

――今回、R-Karteで表示される売上公式がセッション数ベースに変わった背景には何があるのでしょうか?

山本氏:事の発端は、先日Googleが発表した「Chromeで2年以内にサードパーティーCookieのサポートを打ち切る」といった方針が影響したのではないでしょうか。Cookieがブロックされることにより、ユーザー情報の取得ができなくなるので、「今まで売上公式としていた訪問者数(UU)が将来的に使用できなくなる」と楽天が予測したからだと思います。

楽天 CVR 二天紀 集客 セッション数 訪問者数
二天紀 代表取締役の山本頼和氏

一番影響が出るのは意思決定

――店舗にどのような影響が出ると考えられますか?

山本氏:結論からいうと、意思決定に影響が出ると思います。今までは集客数を訪問者数(UU)のみで計測している店舗が多いと思います。

楽天市場のCVRは「売上件数 ÷ 訪問者数(UU)」で算出されています。今回の変更でCVRを求める公式が、「売上件数 ÷ セッション数」になるわけです。そうなると分母の数が増えるので結果的にCVRが下がったように見えるんです。ちなみにGoogleアナリティクスではCVRの分母はセッション数です。

このあたりを理解されていないと、変更後のデータを見た店舗は「集客は増えたのに、CVRが下がっている!? 」と思うでしょう。

扱っている商材特性や客層の特性にもよりますが、訪問者数(UU)が1,000とした場合、訪問数(セッション数)は1,200~3,000(1.2~3倍)くらいになると予想します。つまり、CVRは20%~60%ほどダウンしたように見えます

また、集客数は訪問者数(UU)とインプットされているはず。この集客数の値が訪問者数(UU)から訪問数(セッション数)に変わるのですから、集客が増えたように感じるでしょう。

つまり、集客が増えてCVRがダウンしたと読み取ると、意思決定を誤る可能性があるでしょう。

楽天 CVR 二天紀 集客 セッション数 訪問者数
CVRと訪問者数の見え方について。例として数値入力して計算してみると、訪問者数は1.3倍、CVRは3.1%から2.3%に下がっている

――セッション数ですが、1人のユーザーが同じ店舗で来店と離脱を繰り返したら、その度にカウントされてしまいますが、セッション保持期間はどのくらいなのでしょうか?

山本氏:毎回ではないですね。楽天は「30分以内の同じユーザーからのセッションは、何回でも1セッションとする」と明示しています。31分からは2セッション目になるということですね。

――従前の訪問者数(UU)ベースの各種データはもう見れなくなってしまうんでしょうか?

山本氏当面は過去のデータを含め、閲覧できるようにしているようですよ。店舗に強く勧めたいのが、「今のうちに過去のデータ、特にセッション数のデータをダウンロードしておく」ということ。今まで訪問者数(UU)基準でYoY(昨対比)のデータを見て分析・予算設定などをしていた場合、今後はセッション数を基準にする必要があります。その時、過去のセッション数がなければYoYを見ることができませんので。

CVRが下がるのはどんなジャンル?

――セッションが分母になると「CVRが下がる」と指摘していましたが、どのジャンルでも大幅に下がるのでしょうか?

山本氏:まず、もう一度おさらいですが、従来のCVRは「件数 ÷ 訪問者数(UU)× 100」、つまりUUのCVRでした。それが「件数 ÷ 訪問数(セッション数)× 100」という、セッションのCVRに変わります。セッションのCVRに変わることでCVRが大きく下がったように見える代表的なジャンルは、レディースアパレルだと予想します。服を買う時にサイズや色、デザインなどさまざまなことを比較、検討したり、購入までに複数回訪問する傾向があるので、1ユニークユーザーの購入までのセッション数が多いはずです。

反対に、そこまで下がらないと思うのは型番商品やコモディティ商品を扱うショップ。また、同一商品をリピート購入されているショップでしょう。たとえば水やコンタクトレンズなど、すでに購入する商品が決まっている、定期的に同じ商品を購入する場合は他の店舗と比較することも購入までの訪問回数(セッション数)も少ないはずなので、顕著に下がることはないと予想しています。

楽天に出店している店舗が現時点でできること、やるべきこと

――楽天に出店している店舗が「これだけはやっておくべき! 」ということを教えて下さい。

山本氏:おすすめすることは2つ。1つ目は、先にも言いましたが、過去のデータが閲覧できるうちに過去データをダウンロードしておくこと。そして、そのデータの中には訪問数(セッション数)も表示されているはずです。まず過去のデータはUUCVRのままでしょうから、セッション数で割り戻したセッションCVRに算出しておきましょう。

2つ目は、広告評価基準の見直しを行うこと。広告によると思うのですが、従来のレポートが見えるうちにこれまでの広告の集客数を、訪問者数(UU)から訪問数(セッション数)に置き換えて訪問数(セッション数)を分母としての広告別CVRの基準を残しておくことをおすすめします。

店舗の施策にどう影響する?

――意思決定やCVRの低下以外にも影響があると思いますが、他にどのような変化がありそうでしょうか?

山本氏:楽天市場に限らずEC事業者全般に思うことですが。1つ目が、サードパーティーCookieを使ったリターゲティング広告の効果が減少していく。サードパーティーCookieが取得できなくなると、ユーザーにひも付く情報が少なくなります。それに伴い効果が薄くなる可能性が高いリターゲティング広告の需要は減っていくのではないでしょうか。一方で、リスティング広告などの検索連動型広告・ショッピング広告の需要が上がるかもしれませんね。加えて、SNSでの広告が台頭してくる可能性もあります。

2つ目はユーザー検索数が増えるかもしれない。今までは自分から検索しなくても、Webページを閲覧していればリターゲティング広告で商品情報が表示されていました。しかし、リターゲティング広告が減れば、自ら情報や商品を探しに行くという行動が増えるかもしれません。

3つ目は、店舗にコンテンツマーケティング力の向上が求められるようになること。Cookieを使った広告が減るということはユーザーにアプローチできる“面”が減るともいえます。そうなると、ますますコンテンツマーケティングやSNSが重要になるかもしれませんね。また、訪問数が減少すると仮定すれば、訪問者の離脱率を減らしていく取り組みや、再来訪を増やす取り組みが必要になると思います。特にコンテンツを充実させれば店舗のリピーターやファンの増加につながる傾向になります

サードパーティーCookieが取得できなくなることで、リターゲティング広告マーケットも流入も減少していくとすれば、改めてSEOを見直す店舗も増えるでしょう。リスティング広告やGoogleショッピング広告へのシフトが始まるかもしれません。その場合は、クリック単価が高騰する可能性があります。また、この機会に店舗はコンテンツマーケティングに力を入れていったり、SNSプラットフォーマーも広告に力を入れていくかもしれませんね。

◇◇◇

こうした変化・対策を踏まえ、山本氏はインタビューをこう締めくくりました。

今回の楽天における基準変更は、大きな枠で捉えると、「集客について考える機会」だとも思います。

「集客」の単位は訪問者数(UU)、訪問数(セッション数)がありますし、集客する対象も「新規訪問の客」「リピート訪問の客」という訪問軸と「未購入の客」「購入済の客」という購入軸の4パターンが存在します

しかし、まだまだ多くの店舗は集客を “ひとつの塊”として考えているように感じます。また、集客アップを図るとなると無条件に「未購入の新規訪問客」を中心に設計する傾向があります。CVを増やそう、つまり「CVRを高める必要はない、CVを増やすことが大事」と考える際、「何回訪問していただくか」「どこから再訪問していただくか」といったユーザーが購入に至る過程を考慮することが重要になると考えます。

集客施策が多様化し、消費者のリテラシーが向上している時代こそ、訪問者がサイト内でどんな動きをしているかを考え分析し、施策を打つ力が大事になると考えています。

楽天 CVR 二天紀 集客 セッション数 訪問者数
藤田遙
藤田遙

「罪悪感? ありません」。ベストレビュアーも狙う中国のやらせレビュー業者の正体【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

6 years 4ヶ月 ago
ネッ担まとめ

もはやレビューはあてにできないと思わざるを得ない記事が公開されました。レビューではなく、実際に手に取ってもらうことを考えた方が良いかもしれません。

レビューの信頼性が崩壊中

アマゾン「やらせレビュー」の首謀者を直撃、楽天も餌食に | 日経ビジネス電子版
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00087/011700016/

まとめると、

  • Amazonや楽天市場で横行している「やらせレビュー」は、中国の深センにある坂田(バンティエン)地区で量産されている。Amazonで自社製品を購入させ(実際に購入するとレビュー欄に「Amazonで購入」と表示され信ぴょう性が増す)、指定したキーワードを盛り込んだレビューを書き込ませる
  • FacebookやLINEでヤラセに協力する日本人を募集し、チャットでレビューの書き方を指導する。Amazonに検知されないよう、レビュー数や書き込むタイミングを工夫している。五つ星ばかりでは不自然なので、あえて低評価のレビューを依頼することもある
  • レビュアーには報酬として商品代金をそのまま返金する。レビュアーは実質的にタダで手に入れた商品をネットで転売して自分の利益としている。ただし、ベストレビュアーは優遇する

アマゾンにやらせを検知されないように坂田地区の住人も日々腕を磨いています。例えばやらせレビューを掲載するタイミングです。ある日、突然レビューが増えたらアマゾンに不正を察知され、アカウントを凍結されかねません。そのため初日に10件、2日目に15件というように徐々に投稿するレビューの数を増やしていき、4日目に減らすといったことをやっています。初期の需要が一巡して、いったん販売が落ち着く状況を再現しています。

 それと五つ星ばかりが並ぶのも不自然です。通常であれば、一般の購入者が三つ星をつけたり、不良品を手にした購入者が一つ星をつけたりするものですが、いくら待っても低評価がつかないことがあります。その場合、あえて一つ星や三つ星のやらせレビューを依頼することがあります。

これを読んでしまうとAmazonや楽天市場のレビューだけでなく、他のサービスのレビューそのものが信用できなくなってきますよね。業者側もどんどん進化というか対応してきていますし、ベストレビュアーの中にもヤラセ業者がいるかもしれないということなので……。
この流れが強まると店舗で実物を見たくなる人やチャットで相談する人も増えるはずなのです。そういったところに商機を見出すチャンスかもしれません。

楽天内部でごたごたしている場合ではないのですが……

楽天ユニオンが公正取引委員会に陳情書。「送料無料一律化施策は、優越的地位の乱用にあたる可能性がある」 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7183

まとめると、

  • 楽天ユニオンは1月22日、楽天の送料無料化施策などが、独占禁止法で禁じている「優越的地位の乱用」にあたるとして、公正取引委員会に調査を求める陳情書を提出した
  • 陳情書の数は、楽天に出店する約5万店舗のうち約4,000署名
  • 提出された陳情書には「アフィリエイトサービスの料率が最大8%となった規約の撤回」「決済システム楽天ペイの撤回要求の調査」「楽天市場による違反点数制度、罰金制度の廃止および罰金返還要求」も含まれている

3,980円以上の商品購入時に発生する送料を店舗が負担することは、楽天が店舗に対し一方的にコストを押しつける強制的な行為である

楽天の試算では「送料無料制度を導入した場合、より多くの消費者が楽天市場に訪れ、売上が15%増加する」となっている。しかし実際の店舗で試算した場合、利益が減少し「直接の利益」が生じることはなく、不利益が生じる

本施策によって発生した送料負担は、出店契約時に計算できなかった不利益であり、「あらかじめ計算できない不利益」を与える行為にあたる

こうしたくなる気持ちもわかりますが……。価格は自分たちで変更することができますので、こちらの記事にもあるように、商品価格に乗せるという対応をするしかないかと思います。AmazonやPayPayモールがどんどん伸びていく中で、楽天内でのこうした騒ぎは何のメリットもありませんので、早めに収束してほしいものです。新春カンファレンスも近いので、その時に何かしらの動きがあると思われます。

関連記事

ニトリが化粧品とアパレルに参入

ニトリが化粧品販売に本格参入、スキンケアブランド「GUARDIO」を展開 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7175

ニトリがアパレルに本格参入 第2のワークマンになれるのか|NEWSポストセブン
https://www.news-postseven.com/archives/20200119_1526980.html

まとめると、

  • ニトリはスキンケアシリーズ「GUARDIO(ガーディオ)」の販売を開始した。デコホームとニトリの一部店舗で販売する
  • 女性衣料専門店「N+(エヌプラス)」も開始した。実験店は2020年に10店舗まで増やす予定(新規出店はすべて関東地方)
  • ニトリは長期的目標として2032年に3,000店、売上高3兆円を掲げている。これを達成するための切り札の1つがアパレル

ニトリの売り切る力の源泉はなにか。商品構成は、家具よりもホームファニシング(家庭用品)と呼ばれる商品が多い。毛布、カーテン、布団カバーなどの衣料系ホームファニシングは、家具よりも購買頻度が高い。

 また、トレンドに左右されないベーシックな売れ筋商品を効率良く回転させている。これがニトリの売る力の本質なのだ。ニトリ本体で、ベーシックな肌着や部屋着を開発してきた経験を、アパレル進出でも生かせるとみている。特に、物流まで自社で構築してきたことは、通販サイトとの連携が、より重要になってきた今こそ大きな戦力となる。
https://www.news-postseven.com/archives/20200119_1526980.html

市場規模が大きなところはどんどん異業種から参入されますよね。ワークマンがワークマンプラスで成長して今度はニトリ。引用文にある通りニトリの家具はベーシックでお手ごろな価格のものが多いですよね。それと同じ考えで化粧品やアパレルも伸ばすことができるのか? 実験店での売れ行きが気になるところです。

EC全般

中川政七商店の緒方氏が語る「ECと店舗の役割」「ブランディング」「自社ECのこと」 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7119

過去に何度か取り上げた中川政七商店の緒方さんのお話。1記事にまとまっていますので保存しておくと良いですね。

「とにかく一度食べてみて!」熊本の山と大地に育まれた「こめたつ 」のお米 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7014

送料無料の話もありますが、こうして自分たちがやれることをやり切ることからかなと思います。

TikTokがEC機能をテスト導入、勢いを増すソーシャルコマースの波。 | ZOZO FashionTechNews
https://ftn.zozo.com/n/n6ba6e65c8154

「1日で10万アイテムを販売、約3,000万ドル(約32億円)を売り上げた」とのこと。

成長するには「事業のヒリヒリ感」が必要 24歳EC事業部長が率いる「全員野球のEC運営」とは | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/7369

ECで結果を出さないことには店舗が付いて来てくれないのは知っておきたいですね。

自社ECで利用される決済方法はどう変化したのか 2020年、◯◯Pay時代を迎えるためのおさらい | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/7391

株式会社Origamiのメルカリグループ参画に関するお知らせ | 株式会社メルペイ
https://jp.merpay.com/news/2020/01/origami/

カード決済すら面倒になってきているので○○Payは必須です。そして、決済業界も再編が進んでいます。

Amazonの配送会社が急変し、熾烈になる競争。2020年EC物流大予測 | Agenda note
https://agenda-note.com/retail/detail/id=2353

通販・ECの差別化はフルフィルメントにあり! ARやロボットなど2020年の5大トレンド | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7171

Amazon、置き配の実証実験を東京都・大阪府の各3区と名古屋市・札幌市に拡大 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/7428

モールの独自配送が広がっています。その中で既存の配送業者との競争も激化。

今週の名言

最も危険なのが、経営陣が他社のECを見て焦り、早くそこに追いつけと現場にむちゃな指示を出してしまうことだ

サイト停止が相次ぐファッションEC ecビーイング林社長「ECのリプレースは駅の改修工事」 | 繊研新聞
https://senken.co.jp/posts/ecbeing-200122

これは7Payでも同じだったはず。先行している競合は長い期間積み重ねた結果なので、追う側はそれを知った上でどうするかを考えないと。

森野 誠之
森野 誠之

【ベトナムの最新EC事情】東南アジアでECの将来性が高いマーケットの今を解説 | ベトナムの最新ネット通販事情~トランスコスモスベトナムからの現地レポート~

6 years 4ヶ月 ago

ベトナムは、国内外のEC企業にとって大きなチャンスのある市場です。若年人口割合の高さ、高いインターネット普及率、伸び続けるスマートフォンの普及率により、東南アジア地域でEC事業の将来性が最も高い国の1つと言えます。

ベトナムのECに関する各種統計データまとめ

現在、ベトナムのECユーザー数は3,540万人とされ、2021年にはさらに660万人増加すると言われています。拡大するECユーザー数4,200万人は、ベトナム総人口の58%を占める計算になります

ベトナムの各種統計データ
ベトナムの各種統計データ(画像はトランスコスモスが執筆した『海外ECハンドブック2019』(インプレス刊)からキャプチャ)

ベトナムEC協会(VECOM=Vietnam e-commerce Association)の発表によると、ベトナムECは複数分野で爆発的な成長率を示しています。

  • オンラインリテール分野
    2017年、数千にものぼるECサイトの売上成長率が35%増加しました
  • 決済分野
    ベトナム国家決済株式会社(NAPAS=The National Payment Corporation of Vietnam)の2017年におけるオンライン上の国内カード決済件数が2016年から約50%増加、取引額は75%増加しています
  • オンラインマーケティング分野
    2017年に複数のアフィリエイトマーケティング企業が100~200%の成長を遂げています

ベトナムのEC市場は2013年から高成長率で拡大。EC市場の規模は2013年の22億ドル(USD)から2017年には62億ドル(USD)に拡大しました。年平均成長率は20%です。

アフィリエイトマーケティング売上がEC市場規模の約15%を占めていることも興味深い数値。ベトナムローカルブランドの約80%がアフィリエイトプログラムを利用しています

オンライン販売で最も人気のある商品は、衣服・フットウェア(靴その他履物類)および家庭用品(59%)、電子機器(47%)、家電(47%)など。

ベトナム政府も関与し新たなコマースの時代を築こうとしています。ベトナムの法体系や指針、特にECに関する「政令52号」は、リテールEC市場の高成長率を後押しするものとなっています。

政令52号とは、ECと従来の小売りの公正性を確保するためのものであり、EC事業者は従来の小売り事業者と同様の法規制を遵守しなければなりません。

ベトナムEC市場で活躍する主なプレーヤー

ここからはベトナムのEC市場で活躍するプレーヤーを見ていきます。

ベトナムのECプラットフォーム「Tiki」「Thegioididong」「Sendo」は、iPriceグループが発表した「東南アジアで最もアクセス数が多かったサイトTop10」にランクイン。月平均トラフィック数ランクでそれぞれ6位、7位、8位となっています。なお、1位2位には多国籍企業である「Lazada」と「Shopee」がそれぞれランクインしています。

iPriceのデータによると、「Tiki」「Thegioididong」「Sendo」は2018年にプラットフォームを大幅刷新。ユーザートラフィック数を大きく増やし、投資も得て次のステージに向かっています。

「Tiki」はベトナムで最も急速な成長を遂げるリテール企業で、業界トップとなるチャンスが最も高いと言われています。「Tiki」の月次Webトラフィック数は2019年1月から6月にかけて大幅に増加し、2019年8月にはトラフィック数でベトナムECサイトランクの4位から2位に上昇しました(1位は「Shopee」)。

一方、東南アジア最大のECサイトであるLazadaは、2019年大幅な低迷トレンドを示しています(※「SimilarWeb」の数値より)。

「Tiki」はマーケットプレイス型のECサイト。2017年には中国の直販EC最大手の京東が出資している
「Tiki」はマーケットプレイス型のECサイト。2017年には中国の直販EC最大手の京東が出資している(画像は「Tiki」のサイトから編集部がキャプチャ)

「Sendo.vn」の月次Webトラフィック数も「Tiki」同様、2019年に入り6か月で急増し、ベトナム4位を維持しています(2019年8月時点、「SimilarWeb」より)。

これまでに8万を超える店舗が「Sendo.vn」で事業を展開し、衣服からテックアクセサリーまで500万種類以上の製品を販売。2018年には、日本のSBIホールディングスを含む投資家から5100万ドル(USD)の資金を調達しています。

「Sendo.vn」はマーケットプレイス型のECサイト。ベトナム有数のIT企業であるFPTグループの傘下企業
「Sendo.vn」はマーケットプレイス型のECサイト。ベトナム有数のIT企業であるFPTグループの傘下企業(画像は「Sendo.vn」のサイトから編集部がキャプチャ)

ランクインした企業の中で最も驚くべきプラットフォームは「Thegioididong」です。電子機器という1製品カテゴリーに特化しながら、月平均2400万ビジターを獲得したとされています(「SimilarWeb」より)。

「Thegioididong」はスマホやパソコンなどを扱うECサイト
「Thegioididong」はスマホやパソコンなどを扱うECサイト(画像は「Thegioididong」のサイトから編集部がキャプチャ)

ベトナムECトップ1位&2位はLazadaとShopee

ベトナムEC市場のトップを競うのは、複数の国で順調に事業を運営する「Lazada」と「Shopee」。

東南アジア地域におけるEC店舗のパイオニアである「Lazada」は、売上面ではトップの地位を維持。インドネシア・マレーシア・フィリピン・シンガポール・タイ・ベトナムで事業を展開し、13万5000を超える現地・多国籍セラーが、5億6000万人以上の顧客に「Lazada」でサービスを提供しています。Alibabaは東南アジアで「Shopee」の拡大に対抗するため、Lazadaに20億ドル(USD)の追加投資を実施しています。

トランスコスモスベトナム
トランスコスモスベトナム

ECサイトが約1か月停止したアダストリア、EC売上は10%増の314億円[2019年度3Q]

6 years 4ヶ月 ago

「ローリーズファーム」などのファッションブランドを展開するアダストリアの2019年3-11月(第3四半期累計)におけるEC売上高は、前年同期比10.2%増の約314億円だった。国内売上高に占めるECの比率(EC化率)は20.0%で、前年の同期間と比べて1.4ポイント上昇した。EC化率は5年で約2倍に拡大している。

自社ECサイト「ドットエスティ」経由の販売がEC売上高の約50%を占めた。ドットエスティの会員数は前期末と比べて130万人増え、1000万人を超えた。

アダストリア単体の業績が安定成長したほか、ネット専業ブランドを展開するBUZZWIT社が好調に推移したという。

「ローリーズファーム」などのファッションブランドを展開するアダストリアの2019年3-11月(第3四半期累計)におけるEC売上高は、前年同期比10.2%増の約314億円
3QベースのEC売上推移(画像はアダストリアの3Q決算説明会資料から編集部がキャプチャ)

「ドットエスティ」は2019年8月上旬にシステムをリニューアルした際、システムに不具合が発生したことから、ECサイトの運営を8月8日から約1か月間休止した。

EC事業の主力チャネルである「ドットエスティ」は約1か月間休止したものの、2019年3-8月(中間期)におけるEC売上高は前年同期比16.0%増と増収基調。「ドットエスティ」は9月12日に運営を再開した。

渡部 和章
渡部 和章

家電EC大手のストリームが物流支援(3PL)事業に参入

6 years 4ヶ月 ago

家電EC大手のストリームは1月23日、物流倉庫・受注管理・出荷の包括的な物流支援サービス(3PL:Third Party Logistics)を事業化に向け強化していくと発表した。将来は事業の柱として育成する。

ストリームはこれまでも、家電ECサイト「ECカレント」をはじめ、サイト運営で培った販売から物流までをワンストップで管理するシステムを他のEC事業者に提供してきた。

ストリームの倉庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)の特徴は以下の通り。

  • 荷主から提供された出荷データをもとに、ロジックなど様々な仕様構成が可能
  • 出荷実績データのインターフェースを自由に変更が可能
  • 各種上位システムにも簡単な作業でアップロードが可能

顧客企業であるEC事業者が、現在使用している注文管理システム(カートや受注管理ソフト、基幹システム)と、ストリームのWMSとのシステム連携を構築する。また、APIなどを用いて顧客企業ごとの固有のシステムカスタマイズにも柔軟に対応する。

物流業務は、ストリームの現場スタッフが中心となって対応する。経験の浅いスタッフでも迷うことなく作業ができるように、人材教育に力を入れ、ローコストオペレーションでの運営が可能となっているという。

物流センターは埼玉・さいたま市岩槻区にあり、保有面積は約8910平方メートルの規模。

ストリームの2019年1月期連結決算における「インターネット通販事業」の売上高は、前期比2.8%増の197億6900万円。売上高は前期を上回ったものの、広告宣伝費や配送費用などが増えたことで9000万円の営業赤字となった。

3PL事業への本格進出は、新たな収益手段を育成するとともに、前期は送料値上げなどでセグメント利益が赤字となったことから、他社の出荷業務を請け負ってボリュームを増やし、送料単価を減らす狙いがあるとみられる。

石居 岳
石居 岳

BEAMSとfifthの事例に学ぶ売上&ファンを増やし続けるECサイト運営 ~スタッフ主導のコンテンツ作りにおける動画・画像の活用法を徹底解説 ~

6 years 4ヶ月 ago

社内スタッフが「インフルエンサー」となりオンラインで情報発信することで、顧客との距離を縮めファンになってもらう――。近年、アパレル業界で浸透しつつあるスタッフによるコーディネート情報発信。人気ファッションECサイトを運営するBEAMSとfifthは、売上アップを目的にこうした取り組みを始めたわけではないが、ファンが増えたことで結果として売り上げの増加につながっている。2社が注力する動画と写真を活用した「ファン作り」とは。

EC化率20%超え、BEAMSのオウンドメディア活用例

EC化率が20%を超えるBEAMSは、オンラインを活用した先進的な取り組みを続けることで知られる。仕掛け人は、ビームス 事業企画本部 コミュニティデザイン部 部長の矢嶋正明氏だ。同氏が中心となり、スタッフが様々な方法で情報を発信できるようにと、公式サイトの「オウンドメディア化」を進めてきた。

「当社の強みは『ヒト』。ファッションが大好きで、個性的なスタッフが多いという資産を店頭だけではなくオンラインでも活かしたかった」と矢嶋氏が目をつけたのが、オウンドメディアを通じたオンライン接客だ。オンラインであれば、「24時間・365日接客が可能になる」(矢嶋氏)。

ビームス 事業企画本部 コミュニティデザイン部 部長 矢嶋正明氏

スタッフが紹介したコンテンツを経由して、店頭販売以上に売り上げるスタッフもいるなど、オウンドメディアはBEAMSのECサイト運営において欠かせない存在となっている。

現在BEAMSがオウンドメディアを通じて発信するコンテンツは、主に4つある。

①スタイリング

スタッフ自らが着こなし方法やコーディネートを紹介する「スタイリング」

②フォトログ

全国のスタッフが出会ったおすすめアイテムを、一枚の画像と短めのテキストで紹介する

③ブログ

スタッフがそれぞれの目線で、素材や着心地だけでなく、アイテムにまつわるストーリー背景を語ることで商品の付加価値を高める

④ビデオ

新しい訴求方法として、1年ほど取り組みを強化している「ビデオ」。スタッフの個性や人柄がより伝わるように、撮影から投稿までスタッフが自ら行う

売り上げを目標にしない! 動画閲覧数が投稿モチベーションを高める

BEAMSが行っていることは、魅力あるスタッフのオンライン接客での活用だ。多くのスタッフはインスタグラムなどSNSの活用には慣れているが、「訴求」を目的にした動画となると事情は異なる。

そこでまず会社がマニュアルをつくり、おすすめの編集アプリを紹介するほか、視聴されやすい動画にするためのアドバイスを提供。動画に慣れていないスタッフでも取り組みやすい環境を整えた。それらの努力が実を結び、動画をアップするスタッフ数は徐々に増加。この1年で2,035本(2019年11月13日時点)の動画コンテンツが投稿されている。

スタッフが投稿するビデオ例。社内マニュアルには、「テキストはカラフルにしない方が見やすい」などのアドバイスが書かれているという

たくさん動画がアップされれば視聴者数の増加は期待できるが、一方で動画コンテンツが増えればサイトが重くなるという問題も発生する。

BEAMSの動画は、アプリである必要はなく、スマホに標準搭載されているブラウザ上でタイムライン再生する。BEAMSの動画投稿システムを技術面で支援するCRI・ミドルウェアの幅朝徳氏(インターネット事業部 部長)は、次のように説明する。

iOS、Androidどちらの場合でも、ブラウザ上に複数の動画を載せると途端に重くなり再生されにくくなる。当社は大量の動画を高画質かつ軽いままブラウザ上で再生できる技術を持っているが、それでもBEAMS様が求める、非常に高水準の「速い」「軽い」「綺麗」のリクエストに応えるのは簡単ではなかった。CRIが有するミドルウェアのチューニングを行うとともに、例えばバックフォワードキャッシュの最適化などスマホブラウザでの視聴を徹底的に快適化するためのさまざまな調整を行うことで、要望に応えることができた。(幅氏)

BEAMSの動画コンテンツを技術面でサポートするCRI・ミドルウェア インターネット事業部 部長 幅朝徳氏

日頃からさまざまな企業の動画活用を支援している幅氏だが、「たった1年で2,000本以上の動画がアップロードされるのは驚異的」として、BEAMSの矢嶋氏に、スタッフの投稿モチベーションを高めるための工夫について質問があった。

「スタッフ1人ひとりが手持ちのスマホから投稿用のCMSにログインして、閲覧数や動画経由の収益を確認できる」と矢嶋氏が回答する通り、数値の可視化によってスタッフのモチベーションを高めているようだ。

また、「最初から動画投稿に対して売り上げを求めてしまうと、スタッフが構えてしまう」(矢嶋氏)。あえて売り上げをKPIにしないことで、スタッフが自分のペースで楽しく投稿できるようにしたとも付け加えた。

月間売上数億円のファッションEC「fifth」の事例

ハイビジュアル&ロープライスで差別化を図る

「ハイビジュアル&ロープライス」をメインコンセプトに急成長を遂げるのが、立ち上げから7年目を迎えるファッションECサイト「fifth」だ。

ZOZOTOWNやファッションウォーカーなどモールへも出店しているが、「自社サイト売上が大半を占める」とfifthを運営するCODE SHARE の南出憲吾氏(取締役副社長)が説明するように、「fifth」の強みは自社ECサイトに多くの顧客が集まっていることにある。

現在自社ECサイトの会員数は150万人、月間売上は数億円規模。月間UU数は170万UU、月間PV数は3,000万PV。

「fifth」のようにロープライスで勝負するファッションECサイトは多いが、顧客から支持され成長を続ける理由は、なんといっても画像枚数の多さにあるようだ。

写真で見たときと、手元に届いたときのイメージのギャップがないようにするため、いろいろな角度から撮影した写真を多めに掲載している。ギャップがあるとリピート顧客にはなってもらいにくい。(南出氏)

1アイテムだけで100枚以上の画像を掲載しているケースも。数色展開の場合には、1SKUごとにモデルのコーディネートを組んで撮影し掲載する

写真枚数が多いとそれだけデータ量が増えるのでサーバー負荷がかかり、コストも割高になる。以前は画質を落とすことで対処していたが、2018年11月から画像圧縮技術に優れる、ウェブテクノロジの「SmartJPEG」を導入。画像の質は保ちつつ、1枚あたりの画像容量を半分程度にすることに成功し、「体感的には、3分の1くらいのローディングタイムになった」(南出氏)という。

fifthを運営するCODE SHARE 取締役副社長 南出憲吾氏

この「SmartJPEG」の圧縮技術は、fifthだけでなく、BEAMSの画像コンテンツでも導入されている。両社の画像コンテンツを技術的に支援しているウェブテクノロジの三上夏代氏は、次のように述べた。

SmartJPEGは、画像の内容に合わせて1枚ずつ最適な圧縮処理を施しているため、「綺麗さ」と「軽さ」の両立を得意としている。自動処理なので、人の手を煩わせることもない。20数年間、ゲーム業界で培われたノウハウを盛り込んでおり、「この赤をもっと良くできないか」というような導入ユーザーの声を反映したチューニングを繰り返して、圧縮時に劣化しやすい色味の調整にも長けている。(三上氏)

画像を軽くすることでサイト運営コスト削減やUX向上に貢献できることから、「画像の多いEC運営企業には『画像軽量化』を施策のひとつとして取り入れていただきたいとオススメしている」(三上氏)という。

当セッションのモデレーターを務めたウェブテクノロジ 三上夏代氏

インスタアカウントのフォロワー数は80万弱、1回のインスタライブ売上が1200万円を突破したことも

fifthはインスタグラムマーケティングに力を入れている。2年前は8万フォロワー程度しかいなかったという公式アカウントのフォロワー数は、この2年で急増。現在は80万フォロワーに迫る勢いだ。

ここ2年でフォロワー数が急増。76万フォロワーを抱える

フォロワー数が増えている理由の1つに、「インスタライブ」の活用がある。インスタライブを通じてフォロワーとのコミュニケーションが活性化し、フォロワー数、売り上げともに増加傾向にある。

fifthのインスタライブ配信パフォーマンス実績。配信から24時間で、1,200万円を売り上げたことも

インスタライブの魅力は、「お客さまのリアルな質問に対して、リアルなタイミングで回答できるところ」と南出氏はいう。

ライブ配信で活躍するのは、著名なインフルエンサーではない。全員、CODE SHAREの社員だ。日頃は商品部として勤務しており、販売に長けているわけでもない。しかし、そこがウケている要因だと南出氏は分析する。

販売のプロではないスタッフが、どうしたら視聴者が欲している情報を届けられるかを工夫した結果、同時に2000人が視聴する人気コンテンツになった。その要因を南出氏は、「応援」という言葉を使って説明する。

実際の商品が手にとれないからこそ、等身大の人間がどう思うかがユーザーに刺さったのではないか。ライブ配信はカッコつけない方が応援してもらえる。社内でもスタッフがライブ配信を通じてやりたいことを、全員で応援していくというカルチャーを作るよう心がけている。(南出氏)

現在はライブ配信に注力しているが、「まだコンテンツ開拓の余地はある」と南出氏が今後の展開に意欲を見せ、セッションを終了した。

公文 紫都
公文 紫都

Amazonが「置き配」の標準配送めざし都内3区や大阪府3区、名古屋市などで実証実験

6 years 4ヶ月 ago

アマゾンジャパンは1月23日、商品の配送方法として「置き配」を標準配送とした場合の利便性や効果を検証するため、都内や大阪府内などで実証実験を行うと発表した。実証実験の対象地域では「置き配」を標準とし、顧客が在宅か不在かに関わらず玄関などの指定場所に商品を届ける。再配達を減らすことによる配送ドライバーの負担軽減効果や、CO2削減効果などを検証する。

実証実験の対象地域は東京都江東区・文京区・練馬区、大阪府豊島区・西淀川区・生野区、名古屋市、札幌市。1月27日から順次開始するという。

顧客は商品の受け取り場所として「玄関」「宅配ボックス」「ガスメーターボックス」「自転車のかご」「車庫」「建物内受付/管理人」のいずれかを選択する。商品を受け取る際に、対面での対応やサインは必要ない。

配送ドライバーは商品を指定場所に届けた後、商品を置いた場所を撮影する。顧客はAmazonの配達状況確認ページで荷物が届いたことを確認できる。

実証実験の対象地域では「置き配」が標準配送となるが、商品を対面で受け取ることも可能。

アマゾンジャパンは、商品の配送方法として「置き配」を標準配送とした場合の利便性や効果を検証するため、都内や大阪府内などで実証実験を行うと発表
「置き配指定サービス」の配送イメージ

岐阜県多治見市での実証実験を拡大

アマゾンジャパンは2019年11月6日から12月5日にかけて、置き配を標準配送した場合の実証実験を岐阜県多治見市で行なった。期間中、顧客の約70%が置き配を利用し、再配達を約50%削減できたという。

アマゾンジャパンのジェフハヤシダ社長は、置き配の実証実験について次のようにコメントしている。

昨年の多治見市での実証実験では、お客さまとコミュニケーションを取って配送サービスを向上させる貴重な機会をいただき、多治見市の皆さまに感謝申し上げます。Amazonは、本取り組みが配送に関する社会的課題解決のために重要な役割を果たすと考えています。Amazonは、常にお客さまの声に耳を傾け、今後も引き続きお客さまへより利便性と安全性の高い配送とお受け取りのサービスを提供できるよう、努めてまいります。

渡部 和章
渡部 和章

I-neの「BOTANIST(ボタニスト)」が5周年。SDGs推進に取り組むブランドマニフェストを表明

6 years 4ヶ月 ago

I-neはボタニカルライフスタイルブランド「BOTANIST(ボタニスト)」が5周年を迎えるにあたり、「SDGs」(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)に沿ったブランドマニフェストを1月23日に発表した。ボタニストはシリーズ累計7,000万本の出荷を突破、ヘアケア部門のシェア3位に成長したという。

環境に配慮したサスティナブルな社会を目指す取り組みの第一歩として、環境に配慮したバイオマス容器を採用した「ヴィーガンライン」を発表した。

ボタニストのヴィーガンラインとは

「ヴィーガンライン」はアフリカの砂漠に自生する保湿力の高い植物「ミロタムヌス」に着目した商品。動物由来原料、シリコン、パラベン、鉱物油、合成着色料などを使用せず、容器にもCO2削減が期待できるバイオマス容器(サトウキビ由来ポリエチレン容器)採用した。

1月23日から、ラッグシップショップBOTANIST Tokyo(東京都渋谷区)と公式サイトで販売する。

ヴィーガンシャンプー モイスト(左)と ヴィーガントリートメント(右)
ヴィーガンシャンプー モイスト(左)と ヴィーガントリートメント(右)。価格は共に税別2,400円。製品に動物由来原料や素材が含まれていないことを示す「Vegan」認証と、動物由来原料不使用及び製品の動物実験を行っていないことを示す「PeTA」認証を取得済した製品

エシカル、ヴィーガン市場は成長中

I-neの調査によると、2016年以降、世界のヴィーガン製品の割合は年々増加傾向という。I-ne独自開発のAI予測システム「KIYOKO」(世界中のニュースサイトや口コミサイト、SNSなどから消費者の潜在的ニーズを読み取り、消費者インサイトをビックデータから解析するI-ne独自のシステム)でも、過去2年間のトレンド内で1年あたり10%の成長率が見られ、化粧品や日用品のカテゴリでも「エシカル」「ヴィーガン」のライフスタイルが広がると予想している。

ヴィーガン製品割合の推移(世界の美容化粧品・家庭用品・ペット・ヘルスケアのカテゴリ内において「Mintel GNPD」を使用してI-neが調査)

今秋には循環型ショッピングプラットフォーム「Loop」に参加する。「Loop」は食品や日用品を専用容器で販売し、宅配で配達・回収・再使用する事業。「プラスチックの持続可能な利用に向けた新たなビジネスモデル」として東京都に採択されている。I-neの他には江崎グリコ、ロッテ、サントリー食品インターナショナル、資生堂などがパートナー企業として参加している。

「Loop」の専用リユース容器の試作品

動画でブランドメッセージを訴求

2020年は「共に生きる」をテーマに4本の動画を配信する。第1弾ではヴィーガン料理のケータリングを行う「SUNPEDAL(サンペダル)」のYOKO氏が登場。「動画の中ではさまざまなボタニカルライフスタイルをフィーチャーし、この時代をより豊かに暮らすためのヒントを探求していきます」(I-ne広報)

用語解説

SDGs(持続可能な開発目標)

「Sustainable Development Goals」の略。2015年9月の国連サミットで採択された世界を変えるための17の項目。さまざまな企業がSDGsへの貢献を表明しているが、EC関連では1993年から「フェアトレード」(開発途上国の商品を公正な値段で継続的に取引すること)を推進している「ピープル・ツリー」(運営:フェアトレードカンパニー)が先駆者的存在。

楽天市場も2018年11月に持続可能な消費を提案する 「EARTH MALL with Rakuten」を開始している。

 

サステナブル/サステナビリティー

SDGsを構成する17のゴールと169のターゲットのうち、「目標12・つくる責任つかう責任(持続可能な消費と生産のパターンを確保する)」を推進するために重要なのが「サステナビリティー(持続可能性)」。

アディダスは2015年からサステナブル製品を販売しており、「海洋プラスチック汚染を終わらせるために、2024年までに製品に使用する素材をすべてリサイクルポリエステルに移行する」としている(参考)。ファーストリテイリングも「UNIQLO Sustainability」で2020年までに店頭での使い捨てプラスチック包装を85%削減すると宣言している。

 

エシカル消費

環境、社会、地域に配慮された倫理的消費。消費者庁の定義では「消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うこと」。「サステナブル」同様、環境に配慮された製品を購入、使用することを指すが、「エシカル」(倫理的な)という言葉の通り、製造過程において労働者からの搾取など、倫理に反することがないこと含む。

 

ヴィーガン

動物性の原料を含むものや、製造過程で動物を犠牲とするものを一切口にせず、化粧品や衣類として身に付けることもしないライフスタイル。「ベジタリアン」と似ているが、ベジタリアンは卵や乳製品は食べる。目的は美容、健康、動物保護、環境、宗教などさまざま。

内山 美枝子
内山 美枝子

スマホでのECサイト利用、「応答速度が遅くて離脱」が約6割

6 years 4ヶ月 ago

ジャストシステムが1月22日に発表した「Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2019年12月度)」によると、スマートフォンでのEC利用時、約6割に「応答速度が遅くて買い物をやめた」経験があることがわかった。

スマートフォンからECを利用する人のうち、購入意向があったにもかかわらず、ECサイトまたはECアプリの応答速度が遅く、タップしても反応しない、ページが遷移しないといった理由から離脱したことが「頻繁にある」人は13.4%、「ときどきある」人は44.1%で、合わせて57.5%にのぼった。

経験がある人の割合を年代別に見てみると、10代(59.0%)、20代(67.0%)、30代(64.5%)、40代(58.5%)、50代(44.3%)、60代(37.0%)。20代と30代の6割以上が、応答速度の遅さを理由に離脱した経験があることが判明した。

スマートフォンでのEC利用時、約6割に「応答速度が遅くて買い物をやめた」経験がある
ECサイトまたはECアプリの応答速度が遅く、タップしても反応しない、ページが遷移しないといった理由から離脱した経験について

スマートフォンからのEC利用時、ECサイトやECアプリの応答速度の遅さが原因で離脱した経験がある人に、離脱したときの平均的な時間を聞いたところ、「1秒未満」と回答した人は2.9%。「1~2秒未満」は6.1%、「2~3秒未満」は9.0%、「3~5秒未満」は18.4%。ECサイトやECアプリが反応しなくなってから5秒未満でも、36.4%が離脱している。

なお、「5~7秒未満」(10.6%)と答えた人も足すと47.0%となり、7秒に至るまでに約半数が離脱していた。

スマートフォンからのEC利用時、ECサイトやECアプリの応答速度の遅さが原因で離脱した経験がある人のうち、その後、ECサイトやECアプリに再訪して買いたかった商品を購入した経験が「頻繁にある」人は19.2%。「ときどきある」人は63.3%だった。合計で82.5%が、一度離脱したにもかかわらず、購入に至っている。

「頻繁にある」と答えた人の割合を年代別に見てみると、10代(42.3%)、20代(32.8%)、30代(10.0%)、40代(12.5%)、50代(3.7%)、60代(5.9%)。10代は4割以上にのぼっている。

2019年末のセール認知率は?

2019年末に開催された大手ECサイトのセール認知率は「楽天スーパーSALE」(50.3%)が最も高く、次いで「Amazon Cyber Monday」(45.0%)、「Yahoo!ショッピング年末感謝セール」(25.1%)。

認知者のうち、実際に購入した人の割合が最も高かったのは「楽天スーパーSALE」(41.8%)。「Yahoo!ショッピング年末感謝セール」(36.6%)、「Amazon Cyber Monday」(34.5%)が続いた。

今回の調査は、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」で、ネットリサーチサービス「Fastask」を利用して実施。17歳~69歳の男女1100人が対象。

石居 岳
石居 岳

ニトリからスキンケアブランド「GUARDIO(ガーディオ)」誕生/PayPay、はなまるうどんなどで40%還元キャンペーン【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

6 years 4ヶ月 ago
  1. ニトリが化粧品販売に本格参入、スキンケアブランド「GUARDIO」を展開

    「マロニエゲート銀座店」「新宿タカシマヤタイムズスクエア店」など都内一部の店舗のほか、デコホーム、ECサイトで販売する

    2020/1/21
  2. PayPayが「40%PayPayボーナスが戻ってくる」キャンペーンを実施。吉野家、松屋、はなまるうどんなど6500店舗以上が対象

    2月1日からキャンペーンを開始。吉野家やはなまるうどんなどの実店舗やコカ・コーラの自販機も対象に。有名飲食チェーンと協力することで「キャッシュレスをより身近に感じてもらいたい」

    2020/1/17
  3. 無印良品のネットストアがシステムメンテナンスから復旧・再開

    当初1月1日にシステム更新を終える予定だったが、1月上旬の再開に延期。それをさらに1月下旬の再開に再延期した

    2020/1/22
  4. 中川政七商店の緒方氏が語る「ECと店舗の役割」「ブランディング」「自社ECのこと」

    仮想モールからの退店やブランド価値向上、自社ECの存在意義、店舗とEC相互の融合や使い分けなどさまざま面で独自のあり方を進める戦略について、取締役/コミュニケーション本部本部長の緒方恵氏が語る。

    2020/1/21
  5. 楽天ユニオンが公正取引委員会に陳情書。「送料無料一律化施策は、優越的地位の乱用にあたる可能性がある」

    楽天が3月18日から始める「楽天市場での購入が3,980円以上の場合は送料無料」とする施策は、一方的に送料を出店店舗に負担させるなど独占禁止法に抵触すると主張

    2020/1/23
  6. 「キャッシュレス還元開始後、キャッシュレス決済利用が増えた」が約4割。クレジットカードやスマホ決済も増加

    日本在住の20歳~69歳の男女5万人に調査。約半数が日本国内のキャッシュレス化が進んでいると体感(MMD研究所調べ)

    2020/1/22
  7. 楽天と西友が「楽天西友ネットスーパー」の物流センターを神奈川県横浜市に新設

    三井不動産が開発する神奈川・横浜の大型物流施設「三井不動産ロジスティクスパーク横浜港北」の全フロアを賃借し、両社が協働運営するネットスーパー事業「楽天西友ネットスーパー」の新たな物流センターを開設する

    2020/1/17
  8. 「PayPay請求書払い」が通販に対応。第1弾は「キューサイ」「やずや」「わかさ生活」など

    1月17日から27社の通販に対応。利用者には支払額の0.5%がPayPayボーナスとして戻ってくる

    2020/1/21
  9. セブン&アイのEC売上は13%減の736億円[2019年度3Q]

    ブランド別の売上高は、「セブンネットショッピング」が前年同期比25.0%減、「セブンミール」は同20.2%減、「イトーヨーカドー」は同0.3%増、「ネットスーパー」は同6.4%減、「アカチャンホンポ」は同4.1%増、「そごう・西武」は同8.7%増、「ロフト」は同1.1%増

    2020/1/17
  10. 約2万文字! 中小事業者がAmazonに打ち勝つための秘策は「じゃないほうのユーザー」を捕まえること!【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2019年1月13日〜19日のニュース

    2020/1/21

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    オイシックス・ラ・大地のファンド、離乳食宅配などのスタートアップ3社に出資

    6 years 4ヶ月 ago

    食品宅配大手のオイシックス・ラ・大地は1月15日、2019年10月に設立したファンド「Future Food Fund」の最初の投資先として、食品宅配を手掛ける企業などスタートアップ3社に出資したと発表した。

    Future Food Fundが出資したのは、サブスクリプション型の離乳食宅配サービス「Mi+ミタス」を手がけているMiL、酪農・畜産向けIoTソリューションを提供しているファームノートホールディングス、ヴィーガンのインスタントヌードルを販売しているFifty Foodの3社。

    投資・提携方針(Future Food Fundのサイトから編集部がキャプチャ)

    Future Food Fundはフードイノベーション領域に出資先を限定している。日本の食のスタートアップエコシステム(スタートアップ企業を成長させ、事業を加速させる仕組み)を作るために設立した。2019年6月に開設したECサイト「Oisixクラフトマーケット」でのテストマーケティングやデータ分析などを通じ、出資先を支援することも可能という。

    オイシックス・ラ・大地は出資先企業とのシナジーも視野に入れているとしている。

    渡部 和章
    渡部 和章

    バイク用品のECサイトに不正アクセス、カード情報が最大3103件流出の可能性

    6 years 4ヶ月 ago

    バイク用品を販売しているダートフリークは1月15日、ECサイト「ダートバイクプラスオンラインストア」から顧客のクレジットカード情報が最大3103件流出した可能性があると発表した。ECサイトのシステムの一部に脆弱性があり、第三者による不正アクセスが発生したという。

    情報漏えいの対象は、2018年12月27日から2019年7月3日に「ダートバイクプラスオンラインストア」でクレジットカード決済を行なった顧客。流出した情報は「カード名義人名」「クレジットカード番号」「有効期限」「セキュリティコード」。

    2019年7月1日にカード会社から決済代行会社を通じ、情報漏えいの懸念があると連絡を受けたという。社内で調査した結果、漏えいの懸念が判明したことから「ダートバイクプラスオンラインストア」を休止。第三者調査機関による調査結果が出たことから被害を公表したとしている。

    ダートフリークは再発防止に向けセキュリティー対策と監視体制の強化を行う方針。「ダートバイクプラスオンラインストア」におけるクレジットカード決済の再開日は、決まり次第Webサイト上で告知するとしている。

    EC業界におけるセキュリティ対策について

    経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は、2017年3月8日に公表した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画-2017-」において、EC事業者に対して2018年3月までにカード情報の非保持化、もしくは「PCI DSS準拠」を求めていく方針を掲げた。

    カード情報の漏えいの頻度が高い非対面(EC)加盟店については原則として非保持化(保持する場合はPCI DSS準拠)を推進。EC加盟店におけるカード情報の非保持化を推進するため、PCI DSS準拠済みのPSP(決済代行会社)が提供するカード情報の非通過型(「リダイレクト(リンク)型」または「JavaScriptを使用した非通過型」)の決済システムの導入を促進するとしている。

    2018年6月1日に施行された「割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)」では、クレジットカードを取り扱うEC事業者などに対して、「クレジットカード情報の適切な管理」と「不正使用防止対策の実施」が義務付けられている。

    また、独立行政法人情報処理推進機構では不正アクセス対策についての資料をまとめており、「安全なウェブサイトの作り方」などを閲覧することができる。

    渡部 和章
    渡部 和章

    流通額2000億円を超えたLINEショッピングの活用法とは? ECビジネスの拡大に役立つプッシュ&プル型マーケ事例

    6 years 4ヶ月 ago

    LINEショッピングがスタートしてから1年半。流通額が2000億円を突破するなど、堅調に成長を続けるLINEショッピングの強みは、月間利用者数8200万人を超えるメッセージアプリのLINEを筆頭に、決済アプリや企業公式アカウントなど、LINE社が手がけるあらゆるサービスとの連携にある。これらのサービスの利用動向から得られたユーザーデータをどうショッピング事業に活かしているのか。マーケティング成功事例とともに、2020年に向けた展望を紹介する。

    LINE社の「コマースゲートウェイ」戦略

    ECサイトに送客

    従来、EC事業者の多くは集客や認知、売り上げの拡大を目的にモールに出店し、新規ユーザーを獲得してきたが、モール出店の場合、自社で顧客IDを取得できないというデメリットがあった。

    LINEショッピングはこうした課題を解決するべく、ショッピング目的のユーザーを集めるプラットフォームを作り、提携ECサイトに送客。そこで会員登録や購入までしてもらう「コマースゲートウェイ」に取り組んでいる。

    LINEのO2Oカンパニー ショッピングチーム 高柴慶人氏は、コマースゲートウェイを推進する理由を、「自社顧客管理時代の到来」と説明する。

    IDを自社で管理できればブランディングに活かせる上に、蓄積した情報を次のマーケティング施策に利用できる。(高柴氏)

    LINE O2Oカンパニー ショッピングチーム 高柴慶人氏

    LINEでは決済アプリのLINE Payから企業公式アカウントまで、EC事業者が顧客との接点を持ち、ユーザーデータを取得できるさまざまなサービスを展開している。

    LINEショッピングやSHOPPING GOを始めとする「LINE Commerce Gateway」で送客し、ユーザーが自社ECを利用することで、自社でID管理を行う事が可能になる。また、LINE PayでCVRを上げたり、LINE公式アカウントでリテンションを促すことができるなど、入口・出口戦略で顧客ID化をサポートしている。(高柴氏)

    LINEが提供する各種サービスを組み合わせ、入口から出口までEC事業者を支援する

    なぜ、LINEショッピングは流通額2000億円を達成できたのか?

    LINEショッピングは開始から1年半で流通額2000億円を突破した。急成長の要因を高柴氏は、「ユーザー数」と「分析データ量」の多さにあると分析する。

    現在、メッセージアプリ「LINE」の国内のMAU(月間利用者数)は、日本人口の64%以上に相当する8200万人。全ユーザーに対するDAU(1日1回以上したユーザー)は86%にのぼる。LINE社はLINE ショッピングや、LINEデリマ(LINEのフードデリバリーサービス)などLINEユーザーが利用できる複数の連携サービスを展開し、各ユーザーの利用データを蓄積している。

    LINEショッピングの場合、ユーザー1人ひとりのLINEショッピング内の行動履歴やさらには位置情報(利用対象の情報および利用目的を事前に提示し、同意を得たユーザーに限る)をも掛け合わせることで、唯一無二の顧客データを作り上げている。これこそがLINE社のコマースゲートウェイ戦略最大の強みともいえる。

    サービスの利用データにプロフィールデータ、位置情報を組み合わせ、強力な分析データを作り上げている

    位置情報を取得できれば、ユーザーの生活スタイル、移動手段、現在地など細分化された情報が分かり、より分析できるフィールドが広がる。それは、ECや実店舗でも、広告主が顧客1人ひとりに合わせた、より精度の高いマーケティング施策を展開できることを意味する。

    顧客ステータスに合わせたマーケ施策。プッシュ型&プル型、それぞれの特徴と活用例

    LINE社は、LINEアカウントを基盤にして各ユーザーの顧客ステータスを管理し、分析に役立てている。「誰に、どういう方法で訴求したら良いのか」など、顧客ステータスに応じて細かくマーケティング施策を変えるためだ。

    ロイヤルユーザーと未購入ユーザーでは、購買行動から欲しい商品まで異なる。そのため顧客ステータスを管理し、各ステータスに沿ったマーケ施策を展開することが重要になる

    現在LINEショッピングが行っている顧客のステータスに応じたマーケティング施策のそれぞれの特徴と活用例を見ていく。

    各施策の特徴

    • プッシュ型施策:即時性、時間指定
    • プル型施策:習慣化、顧客ID活用

    プッシュ型施策活用例

    ① 配信時間

    同じ広告クリエイティブを顧客に送る場合でも、配信時間帯によって効果は異なる。下記は毎週金曜日に行っている「ポチポチフライデー施策」のテストマーケティング事例だ。

    LINEショッピングでは、20時以降に購入件数が伸びる傾向にあり、その直前に広告を配信すると、同じクリエイティブでも、午前10時に配信した場合と比べCTRが39%向上した事例もある。

    「ポチポチフライデー」のキャンペーンは0時〜24時まで行っているが、LINEショッピングに訪れないとユーザーがキャンペーンの存在に気づくことはない。LINEの公式アカウントからの広告配信は時間指定ができることから、「購入件数が増える直前」などを狙ったタイミングで訴求することで、より高い効果が得られるという。

    同じクリエイティブ&同じ曜日でも、配信時間帯によってCTRが大きく異なる

    ② 割引率

    もう1つのプッシュ型施策事例は、割引率に関するものだ。以下の事例は、1万2000円の商品を訴求した場合のテスト配信結果だ。

    1万2000円の商品を訴求する広告クリエイティブ比較

    結果としては、左の「2000円相当還元」の方が、CTRが190%高かった。実際には20%還元の方が還元される金額は多いが、「2000円相当が還元される」という直接的な表現の方がユーザーにとってはわかりやすかったと考えられる。

    この結果は、「マーケティングコストを抑えられる」という意味でも広告主にとってメリットが大きい。

    20%還元と比較すると、2000円還元の方が実質返金する金額が低いので、企業はマーケティングコストを抑えつつ、CTRの向上も実現できる。(高柴氏)

    プル型施策活用例

    プル型施策は、習慣化することで顧客を育成できる特徴がある。顧客IDを活用し、ステータスに合わせたマーケティング施策を行えば、より高い広告効果が見込める。

    LINEショッピングの場合、3回購入するとリテンション率が格段に上がるという結果が出ている。こうした特性を活かし、購入回数が0回のユーザーに対して、「新規ユーザー獲得キャンペーン」を行うのか、購入回数が1~2回のライトなユーザー向けの「長期的なロイヤリティ化」を目指したキャンペーンにするのか、顧客ステータスに応じて施策を変えていく。

    顧客ステータスによってリテンション率が異なるため、キャンペーン内容も変更する

    事前値引き訴求(新規ユーザー獲得)

    まだ購入経験がないユーザー向けには、事前値引き訴求(クーポンや値引きなど、決済が行われる前で値引きされている状態)が有効だ。

    以下の画像でいうと、左が該当する。LINEショッピングが行ったテストマーケティングでは、右の画像に比べ、左の画像の方が、CVRが約2倍高いという結果が出た。

    事前値引き訴求は新規ユーザー獲得に有効

    事後値引き訴求(長期的なロイヤルユーザー化)

    一方、購入回数が1~2回のライトなユーザーを、長期的なロイヤルユーザーにすることを目的にするのであれば、事後値引き訴求(ポイントバックやキャッシュバックなど、決済後のタイミングで実質値引きになる状態)が効果的だ。

    上記画像の右が、該当する。LINEショッピングが行ったテストマーケティングでは、左の画像に比べ、右の画像の方が、リテンション率が37%高かった。

    LINEショッピング2020年の展望――MakeShopとの連携&広告申し込みの簡素化

    セッションの最後に高柴氏は、「LINEショッピングの次の打ち手」として、「コンテンツ外部連携」と「提携企業数の最大化」という2つの展望を紹介した。

    LINEショッピングは現在約230社のEC実施企業が参加している。LINEショッピングに掲載されると、これまで自社のECサイトに訪問歴のない潜在的なユーザーにアプローチできるメリットがある。一方で、LINEショッピングは掲載におけるハードルが高いという課題もある。

    そこで2020年以降、掲載ハードルを下げて提携企業数を増やせるように、GMOメイクショップのASPサービス「MakeShop」との提携を開始する。「MakeShop」を利用する事業者は、「ボタン1つでLINEショッピングへの掲載が可能になる」(高柴氏)。2020年2月に募集を開始し、半年間は固定費が発生しないオープニングキャンペーンを行う予定だ。

    また従来はLINE社と契約したり、最低出稿金額の設定があったりと、8200万ユーザーを有するLINEユーザー向けの広告配信プラットフォーム「LINE Ads Platform」を利用するにはさまざまなハードルがあったが、2019年11月18日からオンライン申し込みを開始。より気軽に事業者がLINE Ads Platformを活用し、LINEユーザーとの接点を持てるようにした。

    公文 紫都
    公文 紫都
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    29 分 11 秒 ago
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