ネットショップ担当者フォーラム

Amazonが「置き配」指定サービスのエリアを拡大

6 years 4ヶ月 ago

アマゾンジャパンは7月8日、顧客の自宅の指定場所へ注文商品を届ける配送オプション「置き配指定サービス」の対応エリアを拡大すると発表した。

「置き配指定サービス」は、デリバリープロバイダーを中心とした配送パートナーによって商品が配送されるエリア内で、商品注文時に配送オプションとして置き配が表示された顧客に限り利用できる。

サインなしで商品が受け取れ、従来のような不在配達票の確認や再配達の時間設定など、顧客側の負担も軽減することが可能。「置き配指定サービス」もこれまでの補償と同様に、顧客から状況を伺い、商品の再送、返品や交換にも対応する。

配送場所は「玄関」「宅配ボックス」「ガスメーターボックス」「自転車のかご」「車庫」「建物内受付/管理人」のいずれから選択可能。配達完了時、専用アプリで撮影した配送場所は、配達完了通知メールや配送状況確認画面で確認することができる(顧客の希望により撮影を行わない設定にも変更可能)。

アマゾンジャパンは、顧客の自宅の指定場所へ注文商品を届ける配送オプション「置き配指定サービス」の対応エリアを拡大する
「置き配指定」できる場所について(画像は「Amazon.co.jp」から編集部がキャプチャ)

天候などの状況により置き配指定場所への配達が難しい場合、顧客に連絡した上で都合や要望を伺い柔軟に対応する。

「置き配指定サービス」は以下のエリアで実施している。

  • 東京都
    江東区、渋谷区、新宿区、世田谷区、中野区、板橋区、北区、目黒区、杉並区、台東区、豊島区、大田区、品川区、練馬区、武蔵野市、三鷹市、西東京市
  • 神奈川県
    横浜市磯子区・栄区・青葉区・港南区、川崎市、綾瀬市、海老名市、三浦市、横須賀市、高座郡寒川町
  • 埼玉県
    春日部市、越谷市
  • 愛知県
    名古屋市昭和区・瑞穂区・中区・中村区・熱田区
  • 静岡県
    浜松市西区・中区・東区・浜北区・北区
  • 大阪府
    茨木市、高槻市、摂津市
  • 福岡県
    福岡市中央区・博多区

今後、大都市圏を中心に「置き配指定サービス」を順次拡大する予定。アマゾンジャパン合同会社、ジェフ・ハヤシダ社長は以下のようにコメントしている。

Amazonは、お客様のために常にイノベーションを追求することで、さまざまな配送サービスを提供してきた。そして、積極的に新しい配送サービスの選択肢を作り続けている。Amazonは常にお客様の声に耳を傾けており、「置き配指定サービス」についても、お客様からのたくさんの意見をもとに実現してきた。これからも、より多くのお客様に「置き配指定サービス」を利用いただけるように、引き続き実施エリアを拡大する。

石居 岳
石居 岳

SBペイメントサービスとセカンドサイトが資本・業務提携契約を締結

6 years 4ヶ月 ago

SBペイメントサービス(SBPS)とデータ分析などのセカンドサイトは7月3日、決済データとAI(人工知能)を活用したサービスの共同開発を目的に資本・業務提携契約を締結した。

SBPSは、セカンドサイトの普通株式の一部を取得する予定。

SBPSが保有する決済関連のビックデータとセカンドサイトのAI技術を活用し、与信・審査エンジンや不正検知エンジン、生体認証などを共同で開発。将来的には決済サービスの付加価値としてのサービス化も見据える。

SBペイメントサービス(SBPS)とデータ分析などのセカンドサイトは7月3日、決済データとAI(人工知能)を活用したサービスの共同開発を目的に資本・業務提携契約を締結した
共同開発のイメージ
瀧川 正実
瀧川 正実

Amazonプライムデー効果は他のECサイトにも波及する? 米・英の3割超のユーザーが「他モールでもショッピングする」と回答

6 years 4ヶ月 ago

ECモール分析ツールを開発するプロフィテロは7月5日、Amazonプライム会員はプライムデーの期間中、3分の1以上(米34%、英38%)が他のECモールでもショッピングをするつもりだとする調査結果を発表した。

実際、プライム会員の半数以上(米58%、英59%)が、Amazonでプライムデー商品購入前に、他のECモールの価格をチェックすると回答している。

プライムデーの期間中、プライム会員の4分の3が家電製品を購入予定

調査によると、Amazonプライム会員はプライムデー期間中に、年々より多く消費をする傾向にあることが判明した。米ではAmazonプライム会員の76%が2019年、プライムデーにショッピングをする予定と回答し、昨年の63%より13ポイント増えた。

プライムデーに対する興味は世界各国でも増加傾向にあり、英では67%が今年買い物をするつもりだと回答、2018年の52%より増加している。

ECモール分析ツールを開発するプロフィテロは7月5日、Amazonプライム会員はプライムデーの期間中、3分の1以上(米34%、英38%)が他のECモールでもショッピングをするつもりだとする調査結果を発表
Amazonプライムデー期間中にAmazonで買い物をした人の割合・買い物をする予定の人の割合

Amazonプライムデーの期間中に買い物をする予定と答えたプライム会員のうち、ほぼ4分3(米71%、英72%)が家電製品を購入するつもりだと回答。米会員の58%(英では31%)が洋服を買う予定だと回答した。米会員の56%(英では58%)は家庭用品を購入予定と答えている。

食料品は今年、大きく売り上げを伸ばすカテゴリーになると予想。過去のプライムデー期間中に買い物をしたプライム会員のうち、米ではほぼ4人に1人(24%)、英では5人に1人(18%)が2019年、Amazonで食料品を購入するつもりだと回答している。

ECモール分析ツールを開発するプロフィテロは7月5日、Amazonプライム会員はプライムデーの期間中、3分の1以上(米34%、英38%)が他のECモールでもショッピングをするつもりだとする調査結果を発表
2019年 Amazonプライムデー期間中に買い物をする可能性の高い商品タイプ

プライム会員の半数(米は56%、英では50%)が、もしプライムデー割引価格で売られていたら、普段買わない商品を試し買いするかもしれないと答えている(米は55%、英では46%)。

プロフィテロCEO兼共同創設者のVol Pigruksh氏は次のようにコメントしている。

昨年のプライムデー期間中、トラフィックを大きく伸ばした商品のうち66%がプライムデー後、少なくとも2週間後までトラフィックにおいて上昇傾向を維持したことが確認されている。メーカーはAmazonおよび他のECモールでの売り上げの最大化を図るべく、広告や宣伝キャンペーン、商品コンテンツや在庫管理を十分に最適化するべきだろう。

石居 岳
石居 岳

アスクルのBtoC-EC売上は28.7%増の652億円、流通総額は29%増の668億円

6 years 4ヶ月 ago

アスクルの2019年3月期連結決算における「BtoC事業」の売上高は、前期比28.7%増の652億円だった。BtoC事業のうち、日用品ECサイト「LOHACO」の売上高は同23.1%増の513億円に拡大。前々期に連結対象としたペット用品EC「チャーム」も増収に寄与した。

「LOHACO」の売上高と「LOHACOマーケットプレイス」経由の取扱高、「チャーム」の売上高を合算したした「BtoC流通総額」は同29%増の668億円だった。

BtoC事業の営業損益は92億円の赤字(前期は89億円の赤字)。物流改善や販促強化などへの投資フェーズが続いている。

「LOHACO」は2018年5月に「Yahoo!ショッピング」へ出店し、新規顧客を獲得した。2018年10月には、大手メーカー48社が出展した「暮らしになじむLOHACO展2018」を開催。「LOHACO」のブランド認知度の向上を図るとともに、メーカーとの共同開発によるオリジナル商品を強化している。

アスクルの2019年3月期連結決算における「BtoC事業」の売上高は、前期比28.7%増の652億円だった
BtoCの流通総額推移(画像はアスクルの連結業績概要から編集部がキャプチャ)

独自商品強化、今期は売上高684億円を計画

2020年3月期のBtoC事業の売上高計画は、前期比4.8%増の684億円。BtoC流通総額は同7%増の720億円を計画している。

メーカーとの共同開発を強化し、LOHACOオリジナル商品の取扱比率を2倍にする計画。2019年9月には「暮らしになじむLOHACO展2019」を開催する。

化粧品と健康食品、酒類の「戦略カテゴリ」の売上高を1.3倍に増やす。戦略カテゴリの売上総利益率の向上や、1箱当たりの単価向上も図る。

広告事業では、ビッグデータを活用した販促力の高い広告を実現することで、ECサイト内の広告収入は前期比35%増をめざす。

渡部 和章
渡部 和章

9人月分の働きをするアスクルのAIチャットボット「マナミさん」「アオイくん」運用の裏側

6 years 4ヶ月 ago

アスクルでは2人(?)のAIチャットボットが活躍している。個人向け通販「LOHACO(ロハコ)」のマナミさんと、中小事業所向け通販の「ASKUL(アスクル)」、中堅〜大企業向け一括購買サービス「SOLOEL ARENA(ソロエルアリーナ)」で働くアオイくんだ。マナミさんが誕生して5年、アオイくんが誕生してから3年。アスクルでは試行錯誤を重ね、顧客に愛されるAIチャットボットを育て、顧客対応に役立ててきた。

お客様が自己解決できるツールとして誕生

マナミさんがいるのは「LOHACO」のサポートページ、アオイくんと会えるのは「ASKUL」のヘルプページだ。

こんばんは! LOHACOのマナミです
「LOHACO(ロハコ)」のマナミさん
こんばんは! アスクルお客様サービスデスクのアオイです。
「ASKUL(アスクル)」と「SOLOEL ARENA(ソロエルアリーナ)」のアオイくん
マナミさんとアオイくんの歴史
2014年 9月 マナミさん PC版リリース
2016年 5月 マナミさん スマホ版リリース
9月 アオイくん SOLOEL ARENAでリリース
11月 マナミさん LINE版リリース
2017年 2月 マナミさんのAIエンジンをWatsonに切り替え
4月 アオイくん ASKULでリリース
11月 マナミさんLINEスタンプ(第1弾)リリース
12月 アオイくんのAIエンジンをWatsonに切り替え
2018年 3月 マナミさんのLINE版AIエンジンをWatsonに切り替え
5月 マナミさんLINEスタンプ(第2弾)リリース
2019年 4月 アオイくん 注文データ連携機能リリース

マナミさんが誕生した2014年頃、LOHACOでは問い合わせをメールでしか受け付けていなかった。売上の上昇と共に問い合わせ件数も増え、サポート部門はメールをさばききれない状況になりつつあった。電話対応を始めなければならないのは間違いないものの、「お客様が自己解決できるツールは何かないだろうか?」という話し合いの中で、浮上したのがチャットボットだった。

弊社の新卒社員の声を聞くと、「わからないことがあってもなるべく電話はかけたくない。自分で解決したい」という声が多かった。自己解決の選択肢を増やすと言うことも導入の経緯です。

こう語るのはアスクル カスタマーサービス&エンゲージメント カスタマーエンゲージメント コネクトデスク マネージャーの横田香菜子氏。

アスクル カスタマーサービス&エンゲージメント カスタマーエンゲージメント コネクトデスク マネージャーの横田香菜子氏
アスクル カスタマーサービス&エンゲージメント カスタマーエンゲージメント コネクトデスク マネージャー 横田香菜子氏

リリース時はロゴだった!?

もともとLOHACOには「よくある質問」のコンテンツがあったので、それを元に会話を設計し、LOHACOのお問合せチームは3か月という短期間でマナミさんを誕生させた。しかし、まだマナミさんのキャラクターは存在していなかった。キャラクターを設定するとなると社内の確認や承認に時間がかかるため、まずはLOHACOのロゴマークで登場させたのだ。ところが、なかなか話しかけてもらえない

キャラクターがいないから話しかけてもらえないのでは?」そう考えて、サイト内を探したところ「マイ定番」のコーナーにお団子頭のキャラクターを発見。

チャットボットにこのキャラクターを使用したところ、セッション数が増加した。ちなみに「マナミさん」というのは立ち上げ時の担当社員の名前。キャラクターに自分の名前が付いたことで思い入れが強くなり、人格形成に力が入ったとか。

一方、アオイくんの名前の由来は、アスクル内でB2B事業のイメージカラーが青だったこと。また、企業の購買担当に女性が多いことから、親しみやすいさわやかな男性にしたそうだ。

メンテナンスは4人体制で

システムはりらいあデジタルの「Virtual Agent(バーチャルエージェント)」を使用している。「Virtual Agent」は回答を出す仕組みの一部にAIが使われているが、回答を考えるのはあくまでも人間。社内のアオイくん担当が1名、マナミさん担当が1名、りらいあデジタル側にもアオイくん担当が1名、マナミさん担当が1名おり、合計4名で毎月定例会を行い、課題の洗い出しやディスカッションをしている。

課題は毎月50件ほど上がる。回答文の修正や「こういう入力には、こう回答するようにしてほしい」という依頼を行う。入力語句のゆらぎについては、ひたすら同義語登録を行う。

とにかく地道なメンテナンスの繰り返しです。メンテナンスをしないと精度が上がっていかないんです。入力された文字列からお客様が何を求めているのかを探ってメンテナンスしています。(横田氏)

細かなキャラクター設定の理由

マナミさんとアオイくんには、細かいキャラクター設定がある。例えばアオイくんは「明るく社交的。野心家で努力を惜しまない。ネクタイの結び目を触るのがクセ。特技はアイススケート」。マナミさんは「趣味は雑貨屋さんやカフェ巡り、ネットショッピング。働くママさんで5のつく日が大好き※」。※5のつく日にはLOHACOでポイント優待がある

こうした設定は普段表面には出ないが、お客様との雑談の際に使われる。マナミさんもアオイくんもPRではなくサポートの領域に置いているので、雑談はそれほど多くはないが、それでも一定数のお客様は雑談も楽しんでいる。

例えば「あいうえお」と話しかけられると、マナミさんは「らりるれろはこ!」と回答するが、続けて「LOHACOについてのご質問はございますか?」と表示する。「あくまで業務はサポート領域です」と、さりげなく伝える工夫だ。また、回答速度をあえて少し遅く設定すると人間っぽさが少し出る……というようなことも、メンテナンスを繰り返す中で発見した。

雑談を楽しんでくださるお客様が意外といらっしゃるんです。マナミさんやアオイくんとの会話の中で、我々が気付かなかったような設定上の矛盾を見つけて、Twitterでつぶやいてくださることもあるんです。(横田氏)

9人月分の働きをするマナミさん

LOHACOは配達時間帯を夜間に指定する顧客が多く、そのせいかマナミさんのセッション数の約4割は深夜や早朝といった問い合せ窓口の対応時間外。「 窓口が閉まった後でマナミさんがお客様をフォローしてくれている。そういったところも導入効果として感じていること」(横田氏)。

マナミさんは、人間に換算すると9人月の働きをしている。アスクルとしてはコストカットのために導入しているのではなく、あくまで、人でないと対応できないことに人が集中できるようにするのに役立っているという。

人の対応が必要な問合せはサービスデスクへ、サイトで解決できそうな手続き関連はチャットボットに問い合わせる傾向がある。

LINEマナミさんの誕生

2016年、マナミさんがLINEでもデビューした。きっかけは「Yes率の壁」。会話の最後に「問題は解決しましたか?」というアンケートを表示し、「はい」と答えた割合を「Yes率」と呼んでいる。Yes率を上げるためにメンテナンスを繰り返してきたが、なかなか上がらなくなってきたのだ。

LINEマナミさんホーム画面

チャットボットで解決できなかったお客様に電話していただくのではなく、同じ画面上で解決できる仕組みはないかと探していました。すると、LINEさんも当時同じようなことを考え始めており、お話をいただいて即決しました。(横田氏)

LINEマナミさんの強みは有人対応に切り替わること。「問題は解決しましたか?」に対して「いいえ」をタップすると「お役に立てなかったようで申し訳ございません。先輩オペレーターに変わってもよろしいでしょうか」と伝える。その際に「はい」をタップすると、有人チャットに切り替わり、サービスデスクで働くコミュニケーターが対応を引き継ぐ。

スタンプを使うべきか否か

LINEといえばスタンプ。スタンプを導入するかどうかは社内でも議論になったが、「ここは振り切って使ってみよう」ということで、思い切って使ってみたところ、電話やメールでは表情が伝わらないが、その弱点をスタンプが補ってくれていると実感する結果になった。おわびしなければならない場面でも、返信に笑顔のスタンプを送ってもらえるようになった

フランクなやり取りができるのはLINEならでは。現場のコミュニケーターも「メール対応は苦手だけどLINEなら得意で楽しいです」という声がある。サービスデスク側で新たなスキルを発見できたこともメリットの1つ。(横田氏)

せっかくなのでLOHACOオリジナルのマナミさんスタンプも第1弾、第2と作った。

アオイくんで個別対応が可能に

2019年4月、アオイくんに新たな機能が加わった。これまではどのユーザーが話しかけても一律の回答しかできなかったが、会話の中でお客様の注文情報を参照できるようになった。これにより個別対応が可能になった。

例えば領収書の再発行の場合、これまでは「クレジットカードなら●●、月極め払いなら●●、その他の場合は●●」というように長い文言を返していたが、これからは注文履歴から参照するのでこのステップが不要になる。注文のキャンセルであれば、そのお客様の注文履歴から「これですか?」と回答できる。

アオイくん個別対応

ASKULでは①領収書発行 ②請求書再発行 ③注文キャンセル ④配送状況確認・配送日変更がアオイくんで対応可能になった。SOLOEL ARENAでは③と④のみ対応

これにより、Yes率が約8割まで向上すると見込んでいる。マナミさんについても同様の機能をリリース予定だ。

マナミさんとアオイくんの今後

アオイくんは注文完了画面にもアニメーションで登場している。アニメーションをクリックすると、アオイくんからのコメントがランダムに5パターンほど表示されるようになっている。ここで表示される内容は、サービスデスクで働くコミュニケーターから募集し、季節ごとに変更している。

お客様に親しみを持っていただきたいというだけでなく、サービスデスクで働くみなさんにもアオイくんに親しんでもらいたいと思って取り組んでいます。(横田氏)

アオイくん注文完了画面
アオイくんのひと言コーナー

このランダムなひと言のコーナーはTwitterでの反応も良い。

AIというと革命的なツールのように感じるかもしれませんが、裏側でやっていることは本当に地道で手探りですし、毎日考えながら向き合っています。そこのイメージさえ合っていれば導入すると便利なツールであることは間違いありません

あと、担当者としては非常に楽しい部分がありまして、キャラクターの設定を考えながら雑談を作成してみたり、それに対するお客様の反応がまたモチベーションになったりします。(横田氏)

課題は認知度向上だ。マナミさんやアオイくんをもっと使ってもらうように、法人向けのカタログにアオイくんを登場させたり、メルマガに「アオイくんのひと言」コーナーを設けたりしている。

また、Yes率を上げるべくメンテナンスを繰り返しているが、100%は難しい。今後はアオイくんにも有人対応を拡大してYes率を上げたい。また、政府の外国人労働者受け入れ拡大策に備え、まずは、メール、チャット、チャットボットの英語対応を目指す。

この記事はJADMA(日本通信販売協会)主催のセミナーを記事にしたものです。

内山 美枝子
内山 美枝子

ECとリアル店舗を使うユーザーは「洋服・鞄・靴」で33%、「化粧品」が24%【消費者のデジタルシフト調査レポート 2019】

6 years 4ヶ月 ago

オプトとコネクトムが設置する、有店舗事業者のデジタルシフトを支援する組織「オムニチャネルイノベーションセンター」は7月4日、新規事業創出や企業のインベーションを支援するイグニション・ポイントと共同で、「消費者のデジタルシフト調査レポート2109」を創刊したと発表した。

インターネットとリアル店舗の両方を利用する消費者が購入する商品は、「洋服・靴・鞄」が33%と最も高く、以下、「玩具」が29%、「化粧品」が24%と続いている。

オプトとコネクトムが設置する、有店舗事業者のデジタルシフトを支援する組織「オムニチャネルイノベーションセンター」は7月4日、新規事業創出や企業のインベーションを支援するイグニション・ポイントと共同で、「消費者のデジタルシフト調査レポート2109」を創刊
ネットおよび店頭の両方を利用する消費者

品目ごとのネットでの購入経験を年代別に調査したところ、「本」や「旅行」などは年代によって偏る傾向はみられなかった。一方、「洋服・靴・鞄」や「家具」といったカテゴリーでは、若年層の方がネットでの購入意向が強い結果となっている。

オプトとコネクトムが設置する、有店舗事業者のデジタルシフトを支援する組織「オムニチャネルイノベーションセンター」は7月4日、新規事業創出や企業のインベーションを支援するイグニション・ポイントと共同で、「消費者のデジタルシフト調査レポート2109」を創刊 年代別ネット及びリアル店舗での購入に関する実態
年代別ネットおよびリアル店舗での購入に関する実態

ネットでの購入経験比率が最も高い品目は「本」で、63%の人がネットでの購入体験があると回答。「旅行」(60%)、「玩具」(59%)、「洋服・靴・鞄」(53%)、「家電」(47%)の順で、ネットで購入している消費者の比率が高い。

「生鮮食品」(12%)、「医薬品」(15%)、「日用品」(16%)などの品目は、ネットでの購入経験が少ない人が多く、ネットでの購入意思が低いことが読み取れる。

オプトとコネクトムが設置する、有店舗事業者のデジタルシフトを支援する組織「オムニチャネルイノベーションセンター」は7月4日、新規事業創出や企業のインベーションを支援するイグニション・ポイントと共同で、「消費者のデジタルシフト調査レポート2109」を創刊 ネットで購入している消費者の比率
ネットで購入している消費者の比率

「消費者のデジタルシフト調査レポート2019」は、消費者のデジタルシフトの実態を明らかにすることを目的とし、約1000人に対するアンケートとグループインタビューを実施した結果を、デジタルコンシューマー総研がまとめたもの。デジタルコンシューマー総研は、オムニチャネルイノベーションセンターとイグニション・ポイントが、生活者・小売店舗・ネット・メーカー・テクノロジー企業の中立的な結節点となり、消費者のデジタルシフトを捉えて新たな「お買い物体験」を研究・創出することを目的に設立した。

石居 岳
石居 岳

「似ている商品を探したい」を実現する「Yahoo!ショッピング」のAI搭載類似画像検索機能とは

6 years 4ヶ月 ago

ヤフーは7月3日、スマホカメラで撮影した画像などを使い、見た目が似た商品を検索できる類似画像検索機能を「Yahoo!ショッピング」に実装したと発表した。

「似た商品を探したい」「名前が分からない商品を探したい」といった検索ニーズに対応。類似画像検索機能は同日時点ではファッションカテゴリーに限定しているが、今後は他のカテゴリーや「Yahoo!ショッピング」以外にも対象を広げることを検討している。

類似画像検索の方法は、Android端末とiOS端末で異なる。「Yahoo!ブラウザー」アプリ(Androidのみ)では、カメラ機能で対象物を撮影すると類似商品を検索できる。「Yahoo!ショッピング」アプリ(iOSのみ)では、商品詳細ページで商品画像に表示される虫眼鏡アイコンをタップすると検索が可能。

ヤフーは、スマホカメラで撮影した画像などを使い、見た目が似た商品を検索できる類似画像検索機能を「Yahoo!ショッピング」に実装
ヤフーは、スマホカメラで撮影した画像などを使い、見た目が似た商品を検索できる類似画像検索機能を「Yahoo!ショッピング」に実装

「Yahoo!ブラウザー」アプリへの実装は6月24日、「Yahoo!ショッピング」アプリへの実装は7月2日に行ったという。ユーザーは、各アプリを最新バージョンに更新すると類似画像検索機能を利用できる。

ヤフーによると、「Yahoo!ショッピング」に実装した類似画像検索機能は、深層学習を用いてYahoo! JAPANが独自に開発した画像認識技術と、ベクトル近傍検索技術「NGT(Neighborhood Graph and Tree for Indexing)」を利用しているという。

「NGT」はテキストや画像、商品データ、ユーザーデータなど、複数の特徴を持つデータをデータベースの中から高速に検索・特定できる技術としてヤフーが開発。2016年11月からオープンソースソフトウェアとして公開している。

渡部 和章
渡部 和章

Amazonの年間利用者数が5千万人突破/サンワカンパニーの働き方改革【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

6 years 4ヶ月 ago
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    2019年4月時点のPCとスマートフォンの重複を除いた「トータルデジタル」でオンラインショッピングサービスの利用者数をみると、「アマゾン」が5004万人(昨年同月比10%増)、「楽天市場」は4804万人(同8%増)と堅調に伸びている

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    2019/7/2
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    オーダースーツ事業を手がけるのは初めて。5年後の2023年度に売上高25億円を計画している

    2019/7/1
  6. ヤフーが新しいeコマースサービスを開始。「PayPayフリマ」「PayPayモール」今秋オープン

    「ヤフオク!」「 Yahoo!ショッピング」とも連携。将来的には実店舗との在庫連携も

    2019/6/28
  7. 「メルマガはもう効果がない」は間違い。メルマガとその他、顧客とのコミュニケーションツールの考え方

    (連載第11回)

    2019/7/3
  8. 【2018年度】食品の通販・ECランキングTOP20。トップはオイシックス・ラ・大地

    通販新聞社が6月に行った食品通販売上高ランキング調査によると、主要50社の18年度売上高合計は4961億円600万円になった

    2019/7/2
  9. 大塚家具がメディアECをスタート。読み物コンテンツからネット通販へ誘導

    インテリアを提案するオウンドメディア「LIFEinTERIOR(ライフインテリア)」を開設。毎月1人にインタビューし、記事を通じて家具やインテリアの商品選びのポイントや、使い方などを読者に伝える

    2019/6/28
  10. 1万人が答えた「平成の消費観・消費行動に影響を与えたもの」2位に「ネット通販」

    1位は「携帯電話・スマートフォン」、3位は「パソコン」。1位の「携帯電話・スマートフォン」、2位の「インターネット通販」、4位の「100円均一ショップ」については、男女すべての年代で10位以内に入った

    2019/6/28

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    イオン九州とソフトバンクがタッグ、ネットスーパーの22時以降配送を実証実験

    6 years 4ヶ月 ago

    イオン九州とソフトバンクは7月2日、物流分野において協業すると発表。第1弾として6月から、イオンショッパーズ福岡店のネットスーパーの注文品を、22~23時を含む時間帯に顧客宅へ商品を配送する実証実験を開始した。

    ネットスーパーの商品を22時以降に夜間配送するのは国内初となる。第2弾として、ネットスーパーの注文品を顧客宅まで配送する業務を、地域の配送ドライバーとマッチングするシステムの実証実験に取り組む。

    両社が物流分野で協業したのは、イオン九州の店舗からの商品配送をICT(情報通信技術)によって効率化を実現するため。需要に応じた配送車両の手配や配送コストの最適化を実現することで、夜間を含めて顧客ニーズに合わせた配送サービスを行うことをめざしている。

    イオン九州とソフトバンクは7月2日、物流分野において協業すると発表
    実証実験の様子(イオンショッパーズ福岡店)

    実証実験では協業パートナーであるCBcloudの配送マッチングサービス「PickGo」を活用。荷物の量に応じて必要なときに必要な車両数だけを手配し、地域ドライバーとマッチングして配送を行っていく。

    これにより、これまで十分に対応できなかった22時以降の配送需要にも対応して顧客の利便性向上を図る。両社は、イオンショッパーズ福岡店での実証実験を踏まえ、今後さらに配送対応時間の拡大をめざす。

    石居 岳
    石居 岳

    1か月で30社超がトライアル申込した「服を採寸する」カメラアプリとは?

    6 years 4ヶ月 ago

    ソフトウェア開発のNTCは7月3日、衣類のサイズを自動的に採寸するカメラアプリ「mysizeis.clothes(マイサイズイズ・クロージズ)」のトライアル申し込み件数が、リリースした5月29日から1か間で30社を超えたと発表した。

    「mysizeis.clothes」は、スマートフォンやタブレット端末のカメラで服を撮影すると、肩幅、着丈、袖の長さ、身幅などのサイズを自動で採寸するという。ジャケットやTシャツ、パンツ、スカート、ワンピースなどを採寸することが可能。採寸結果はアプリやWeb上で確認できる。

    ソフトウェア開発のNTCは、衣類のサイズを自動的に採寸するカメラアプリ「mysizeis.clothes(マイサイズイズ・クロージズ)」のトライアル申し込み件数が、リリースした5月29日から1か間で30社を超えたと発表
    「mysizeis.clothes(マイサイズイズ・クロージズ)」を使った採寸イメージ

    NTCによると、撮影した洋服の写真に対し、AI(人工知能)と画像解析技術を応用した処理を行っているという。

    採寸結果はクラウド上に保存されるため、採寸結果をメモしたり、システムへ入力したりする必要はない。

    アパレル通販における商品の採寸作業を効率化する目的で開発した。商品撮影を在宅ワークで行うなど、企業の人手不足解消にも貢献できるとしている。

    ソフトウェア開発のNTCは、衣類のサイズを自動的に採寸するカメラアプリ「mysizeis.clothes(マイサイズイズ・クロージズ)」のトライアル申し込み件数が、リリースした5月29日から1か間で30社を超えたと発表
    「mysizeis.clothes(マイサイズイズ・クロージズ)」を使った採寸の流れ

    将来的には、フリマアプリやネットオークションなどを利用している個人向けに提供することも検討している。

    渡部 和章
    渡部 和章

    石井スポーツのECサイトに不正アクセス、カード情報が最大650件漏えいの可能性

    6 years 4ヶ月 ago

    石井スポーツ(旧ICI石井スポーツ)は7月3日、運営する「Ski&Winter Sports Online Shop」が第三者による不正アクセスによって、クレジットカード情報が最大で650件流出した可能性があると発表した。一部顧客のクレジットカード情報が不正利用された可能性があることを確認したという。

    システムの一部の脆弱(ぜいじゃく)性を突いた第三者の不正アクセスを受け、ペイメントアプリケーションが改ざんされたという。「Ski&Winter Sports Online Shop」はすでに運営を停止している。

    個人情報流出の可能性があるのは、2018年9月10日~2019年3月20日の期間中、「Ski&Winter Sports Online Shop」でクレジットカード決済を利用した顧客。最大650人分の「カード名義人名」「クレジットカード番号」「有効期限」「セキュリティコード」が漏えいした可能性がある。

    2019年3月20日に一部のクレジットカード会社から、「Ski&Winter Sports Online Shop」を利用した顧客のクレジットカード情報の流出懸念について連絡があり、3月20日にECサイトでのカード決済を停止。同時に、第三者調査機関による調査も行った。

    調査機関による調査は5月8日に終了。事実の解明と不正利用への対応準備を整えた上で、今回の好評に至った。

    なお、「Ski&Winter Sports Online Shop」の運営を再開する予定はないという。また、調査結果を踏まえてシステムのセキュリティ対策、監視体制を強化し、再発防止を図るとしている。

    石井スポーツは2019年4月にヨドバシホールディングスの傘下入り。6月3日に「株式会社ICI石井スポーツ」から「株式会社石井スポーツ」へ社名変更している。

    EC業界におけるセキュリティ対策について

    経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は、2017年3月8日に公表した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画-2017-」において、EC事業者に対して2018年3月までにカード情報の非保持化、もしくは「PCI DSS準拠」を求めていく方針を掲げた。

    カード情報の漏えいの頻度が高い非対面(EC)加盟店については原則として非保持化(保持する場合はPCI DSS準拠)を推進。EC加盟店におけるカード情報の非保持化を推進するため、PCI DSS準拠済みのPSP(決済代行会社)が提供するカード情報の非通過型(「リダイレクト(リンク)型」または「JavaScriptを使用した非通過型」)の決済システムの導入を促進するとしている。

    2018年6月1日に施行された「割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)」では、クレジットカードを取り扱うEC事業者などに対して、「クレジットカード情報の適切な管理」と「不正使用防止対策の実施」が義務付けられている。

    また、独立行政法人情報処理推進機構では不正アクセス対策についての資料をまとめており、「安全なウェブサイトの作り方」などを閲覧することができる。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    アマゾンのホールフーズ買収で、米国の食料品市場はどのように変化したのか | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    6 years 4ヶ月 ago

    Amazon(アマゾン)によるWhole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)の買収で、多くの伝統的な食料雑貨店や量販店が刺激を受け、自社のECサービスを強化しています。オンラインの食料品市場では、アマゾンは大きなシェアを持っているかもしれませんが、リアルも含めた全体的な市場ではまだまだ規模が小さいのが現実です

    アマゾンが食料雑貨店チェーンのホールフーズを137億ドルで買収してから2年が経ちました。ホールフーズを傘下に収めたアマゾンは、この2年間でプライム会員の認知度向上と特典強化に注力してきました。

    多くのアナリストが「オンラインとオフラインの両方で、アマゾンが食料品市場を支配するだろう」と予測していましたが、実際のところどうなるかはまだわかりません。しかし、この買収によってアマゾンのオフラインのリーチは著しく拡大し、食料雑貨業界がオンラインとオフラインのサービスを強化するのを後押したことは間違いありません。

    Amazonが得たもの

    アマゾン(全米EC事業トップ1000社データベース 2019年版 第1位)は、ホールフーズの買収によって以下のようなメリットを得ました。

    • ホールフーズの数十店舗でオンライン注文を受け付け、60以上の都市で2時間以内に届けるPrime Now(プライムナウ)が可能になった
    • プライム会員は、いくつかの都市でホールフーズのオンライン注文を店頭で受け取れるようになった
    • プライム会員に対し、割引を提供したり、アマゾンVISAカードを使ってホールフーズで買い物した際に5%のキャッシュバックを行うなど、プライム会員プログラムの認知度を高めつつ、プログラム内容を強化している
    • オンラインの注文品を受け取るためのアマゾンロッカーの場所が確保できた
    • オンラインで注文した商品をホールフーズ内のロッカーで受け取る際、追加の買い物が発生する

    コンサルティング会社Retail Systems Research社の共同創設者でマネージングパートナーのポーラ・ローゼンブラム氏は、今回の買収の主な利点の1つは、目には見えないメディアでのPRだと述べています。

    (主な利点は)PRに事欠かず、世界中の食料雑貨店に恐怖心を植え付けられていることです。(ポーラ・ローゼンブラム氏)

    小売り大手がこぞってサービスを強化

    アマゾンの脅威を前に、大手食料雑貨店や量販店の一部は、ホールフーズ買収後の数年間に食料雑貨サービスを強化しています。以下がその事例です。

    • 2017年11月、食料品チェーンのアルバートソンズ(全米EC事業 トップ1000社データベース 2019年版 第200位)は、同社の食料雑貨店 セーフウェイの宅配プログラムに加えて、一部の市場でJewelOsco.comの注文に対する食料雑貨のオンライン配送を開始
    • 2017年、ターゲット(同 第16位)は、食品を同日配達するサービスShipptを買収すると発表
    • 6月、ウォルマート(同 第3位)は生鮮食料品の店頭受け取りサービスやオンライン配送サービスに加え、ヒューストン、マイアミ、ソルトレイクシティ、タンパで食料品配達定期サービス「Delivery Unlimited」を発表

    ここ数年、消費者は食料雑貨のオンライン購入に意欲的で、『全米EC事業 トップ1000社データベース 2019年版』(インターネットリテイラー・刊)にランクインしているスーパーのオンライン販売とECシェアも上昇を続けています。

    	2016年	2017年	2018年
クローガー	14	15	58
アルバートソンズ+セーフウェイ	77	54	83
セーフウェイ	21.9	21.9	21.9
    食料品店のオンライン売上成長率の推移(2016年〜2018年)
    Internet RETAILERの資料をもとにネットショップ担当者フォーラム編集部で作成
    	クローガー	アルバートソンズ+セーフウェイ	セーフウェイ
2016年	2.4	0.2	10.9
2017年	2.6	0.2	11.9
2018年	4.1	0.4	20.9
    食料品店におけるECシェアの推移(2016年〜2018年)
    Internet RETAILERの資料をもとにネットショップ担当者フォーラム編集部で作成

    オンラインのみで食品を購入する消費者も増加傾向

    Food Marketing Institute が2019年2月、全米の成人1,786人に対象に調査を行い、最近発表したレポート『U.S. Grocery Shopper Trends 2019』によると、一般的な食料品消費者の33%が食料品をオンラインのみで購入しています。2018年には28%、2017年には25%、2016年には20%、2015年には16%でした。

    昨年には43%の消費者がオンラインで食料品を注文。10%の消費者は「少なくとも2週間に1度は食料品をオンラインで購入している」と回答しました。

    オンラインでの食料品販売では、アマゾンが消費者に最も人気のある選択肢です。Brick Meets Click社が2018年に米国の成人4,855人を対象に行った調査によると、2018年の最初の数か月で、アマゾンが米国内のオンライン食料雑貨売上の30%を占めましたが、この数字はすべての食料雑貨チェーンのオンライン売上を合算した金額に相当します。

    Bloombergによると、アマゾンは2018年に食料品をオンラインと店舗の両方で254億ドル販売しましたが、これには消耗品の236億ドルは含まれていません。

    しかし、Brick Meets Click社によると、2018年のアメリカの食料雑貨販売のうち、オンライン販売は全体の5.5%に過ぎませんでした。2019年には6.3%に成長すると見込まれています。

    食料雑貨の総売上高では、アマゾンはまだ競合の大手チェーンや大手小売店に大きく引き離されています。Bloomberg Newsによると、食料雑貨市場全体で、アマゾン/ホールフーズは食料雑貨販売の3.7%しか占めておらず、ウォルマートが依然として最大の食料雑貨店として君臨しています。

    • 25%……ウォルマート/Sam's Club
    • 11%……クローガー
    • 6.8%……アルバートソンズ/セーフウェイ
    • 6.4%……コストコ
    • 47%……その他
    Internet RETAILER
    Internet RETAILER

    大雨の影響で九州南部の一部地域への荷物の配送停止・遅延が発生中

    6 years 4ヶ月 ago

    九州を中心とする大雨の影響で、九州南部へ届ける荷物の配送に遅延などが生じている。

    7月3日までにヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の大手配送キャリアは大雨による荷物の配送、および集荷の遅延に関する情報を公表した。

    • ヤマト運輸
      7月3日17時点で、全国から鹿児島県宛ての荷物の荷受けを停止した。一部地域で集配、営業所での受付業務を停止。その他地域でも荷物の配送に遅れが生じる可能性あるとしている。
    • 佐川急便
      7月3日17時点で、鹿児島県、宮崎県全域で集荷・配送業務を停止。その他地域でも、天候や道路状況によって荷物の集荷・配達に遅延が発生する可能性があるとしている。
    • 日本郵便
      熊本県と宮崎県の一部地域、鹿児島県で荷物の引き受け、郵便物・ゆうパックなどの荷物の配送に遅れが生じているという。鹿児島県では一部の郵便局の窓口業務を休止している。

    こうした状況を受け、素早い対応をとったのが「楽天市場」。PC・スマホ向け、アプリのトップページ上部に「九州を中心とする大雨の影響による配送遅延について」を掲載。

    「楽天市場」では、PC・スマホ向け、アプリのトップページ上部に「九州を中心とする大雨の影響による配送遅延について」を掲載
    PC向けの「楽天市場」トップページに掲載されている「九州を中心とする大雨の影響による配送遅延について」(画像は「楽天市場」から編集部がキャプチャ)

    「交通状況によっては、九州以外の地域の運輸・配送にも影響が出る場合がございます。お客様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます」などと案内を掲載し、各配送キャリアのお知らせページへのリンクを設置している。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    後払い決済サービス「Paidy」が台湾進出、越境EC支援などのトライリンクを買収

    6 years 4ヶ月 ago

    後払い決済サービス「Paidy」を展開するPaidyが、台湾のEC市場に進出する。

    台湾で後払い決済サービスの提供と台湾・東南アジアEC進出支援を行うトライリンクアジア、決済サービス提供を担う現地法人「三環亞洲股份有限公司」を買収。トライリンクの経験と実績を生かし、台湾で「Paidy 翌月払い」の拡充を推進する。

    台湾EC市場は、10%以上の成長が続いており、2016年の市場規模は1兆1277億元(4兆1725億円)となっているという(『台Biz~台湾進出ガイド~』調べ)。

    「Paidy 翌月払い」は、決済翌月にまとめてコンビニエンスストアや銀行振込、口座振替で支払うことができる後払いサービス。メールアドレスと携帯電話番号、SMS(ショートメッセージサービス)などで本人認証を行い、クレジットカードを所持していなくても利用できる。アカウント数は220万口座超。

    台湾進出について、Paidyの杉江陸代表取締役社長は次のようにコメントしている。

    EC市場の成長と環境整備が急速に進んでいる台湾において、Paidyの優れたUXデザインとビッグデータ・アナリティクスに立脚した卓越したリスク管理能力を活用して決済事業を推進します。トライリンクのチームがもたらしてくれる豊かな経験と実績を合わせ、現地企業はもちろんのこと、台湾市場に興味を示しているPaidy加盟店様の自社ECによる同地進出の支援も推進します。また、弊社最大の投資家である伊藤忠商事は同市場において広範なビジネスネットワークを有しており、様々な協業が期待できます。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    イーベイ・ジャパンが日本・米国の車種適合を簡単に行うツールを提供、カーパーツの越境EC支援を強化

    6 years 4ヶ月 ago

    イーベイ・ジャパンは6月27日から、オンライン・マーケットプレイス「eBay(イーベイ)」で日本車パーツを販売する事業者に向けて、現地車種との適合を容易にするツール「Car Fitment Tool(カーフィットメントツール)」を販売事業者向けサポートサイト「セラーポータル」で公開した。

    海外では米国を中心に日本車の人気が高まっており、「eBay」でも日本車のパーツの需要が拡大しているという。

    ただ、同じ日本車でも米国と日本では名称、型式、サイズが異なる場合があり、販売事業者からは「現地で適合する車種がわかりにくい」、消費者にとっては日本の販売事業者が扱う商品が探しにくいといった課題があった。

    「Car Fitment Tool」はこうした課題を解決するために、イーベイ・ジャパンが販売事業者向けに独自開発したツールで、日本車の人気車種約200車種をデータベース化。販売事業者は販売するパーツに合った日本車のメーカー、モデル、型式を選択することで、適合する米国の車種データを「eBay」の出品フォーマット(Auctown/MIP形式)で簡単に取得できるようにした。

    イーベイ・ジャパンは6月27日から、オンライン・マーケットプレイス「eBay(イーベイ)」で日本車パーツを販売する事業者に向けて、現地車種との適合を容易にするツール「Car Fitment Tool(カーフィットメントツール)」を販売事業者向けサポートサイト「セラーポータル」で公開
    「Car Fitment Tool(カーフィットメントツール)」のイメージ

    米国車種で出品することにより、消費者は自分の車に合致する車種で検索した際、日本の販売事業者の出品が露出されやすくなる可能性があるとしている。

    「eBay」で自動車関連だけで常時8000万個以上が出品されており、毎秒3個のペースでカーパーツが取り引きされているという。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    BEENOSとワールドグループの合弁会社がファッション越境ECサイト「FASBEE(ファスビー)」をスタート

    6 years 4ヶ月 ago

    BEENOSとワールドグループによる合弁会社FASBEE(ファスビー)は7月2日、日本のアパレル商品を海外に販売するグローバルファッションECサイト「FASBEE」の運営を正式に開始した。

    出店企業は商品データを「FASBEE」と連携すると、120の国や地域へ商品を販売できる。当面は台湾と香港、中国を戦略的重点地域と位置付け、現地でプロモーションを行う。

    アパレル企業は商品データを「FASBEE」と連携し、商品をFASBEEの国内倉庫に送る。海外の消費者から注文が入ると、FASBEEの倉庫から顧客へ商品を配送する。

    荷姿や配送規格を標準化して配送を効率化しているほか、商品決済と配送費決済のプロセスをまとめるなど購入手続きを簡素化したという。

    BEENOSとワールドグループによる合弁会社FASBEE(ファスビー)は、日本のアパレル商品を海外に販売するグローバルファッションECサイト「FASBEE」の運営を正式に開始した
    サービスフロー

    ECサイトの言語は、言語選択ボタンで日本語、英語、繁体字・簡体字に切り替えることが可能。現在の出店ブランドは300以上。今後、商品数を拡充していく。

    FASBEEは将来的に、海外のマーケットプレイスへの出品代行や、ファッション企業の直営公式ECサイトを越境化するソリューションを提供することも視野に入れているという。

    BEENOSとワールドグループによる合弁会社FASBEE(ファスビー)は、日本のアパレル商品を海外に販売するグローバルファッションECサイト「FASBEE」の運営を正式に開始した
    従来の越境ECとの比較

    BEENOSと、ワールド子会社のファッション・コ・ラボは2019年3月、共同出資でFASBEEを設立した。出資比率はBEENOSが51%、ファッション・コ・ラボが49%。資本金は2億円。決算期は9月。

    ワールドは近年ECを強化している。2011年、新たなECプラットフォーム事業の構築をめざしファッション・コ・ラボを設立。2011年10月にはファッション・コ・ラボを通じてファッション通販事業「FASHIONWALKER(旧fashionwalker.com)」を買収・統合した。

    ワールドの2019年3月期決算資料によると、当期の連結決算におけるEC取扱高は前期比6.9%増の329億7500万円。連結取扱高に占めるEC取扱高の比率(EC化率)は13.0%だった。

    渡部 和章
    渡部 和章

    宅配便の再配達率は16.0%(2019年4月調査)、前年同月比1.0ポイントの上昇

    6 years 4ヶ月 ago

    国土交通省は6月26日、2019年4月における宅配便の再配達率が約16.0%だったと発表した。地方の再配達率は若干前年同月を下回ったものの、都市部および都市部近郊の再配達率は前年同月を上回った。

    2018年4月における宅配便の再配達率は15.0%だったため、前年同月比1.0ポイントの上昇となった。

    国土交通省が発表した、2019年4月における宅配便の再配達率
    2019年4月の調査結果

    年2回、佐川、ヤマト、日本郵便の貨物を調査

    2019年4月の調査結果によると、対象エリアにおける宅配便の総取扱個数は235万2389個。このうち再配達数は37万7270個だった。

    「宅配便再配達実態調査」は、宅配事業者の側から定量的に調査を行うことにより、宅配便の再配達状況の時系列変化を把握することで、宅配ボックスの普及促進をはじめとする多様な受け取り機会の提供など取り組み結果を明らかにするための、基礎資料を得るために実施している。

    毎年4月と10月の2回、3エリア(都市部、都市近郊部、地方)が含まれる営業所単位ごとに、佐川急便、日本郵便、ヤマト運輸の各事業者が取り扱う貨物を調査している。今年4月の調査は4月1~30日に実施した。

    2020年度に13%程度まで削減するのが目標

    国交省は2017年10月から年2回(4月と10月)、宅配便の再配達率のサンプル調査を行っている。調査は2019年4月度で4回目。

    2018年1月に総合物流施策推進会議がまとめた「総合物流施策推進プログラム」では、宅配便の再配達率を2020年度に13%程度まで削減する目標を設定している。

    石居 岳
    石居 岳

    「メルマガはもう効果がない」は間違い。メルマガとその他、顧客とのコミュニケーションツールの考え方 | EC部長が担当者に読んでもらいたいこと

    6 years 4ヶ月 ago

    「メルマガは、もう効果がない」と物知り顔で言う人がいます。確かに、以前と比べれば効果は下がっていますが、顧客とコミュニケーションを図ったり、タッチポイントを作ったりする上で、メルマガはまだまだ有効な手法の1つであることは間違いありません

    新しいツールが登場してきて、そちらに目移りしてしまい、メルマガは駄目だと感じているEC担当者もいるようです。しかし、決してそんなことはありません。メルマガの基本を理解し、きちんと運用すれば、十分に効果を発揮します(テレビCMや新聞折込チラシも以前よりパワーがなくなってきていますが、いまだに圧倒的な結果を出す媒体、手法です。ところが、デジタルシフトが進む中、実体以上に効果がないと言われているのとよく似ています)。

    EC担当者は、世の中のあいまいなオピニオンに左右されず、メルマガを適切に活用することが重要です

    顧客にとって意味のあるメルマガとは、どのようなものか。タイトルや内容、配信のタイミング、配信対象の絞り込みの考え方など、メルマガを運用する上で押さえておくべき基礎的な考え方を解説します。そして、これらのメルマガでの基本が、LINEやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などを使って顧客とコミュニケーションを取る上でも役に立つはずです。

    メルマガは、まだまだ有効なツール

    これまでの連載でサイトの役割などについてお話してきましたが、メルマガは、サイトや広告と同様にとても強力なタッチポイント(顧客との接点)です。それも、SNSや広告などと違い、「自前のメディア」であることがとても重要です。

    ある程度、いろんな施策をやりつくしたECサイトなどでは、新しいツールやソリューションを導入し、少しでも結果や効率を上げることに力を注いでいますが、それでもメルマガなどを十分に活用しています。

    欧米のマーケティング手法を見ていても、メルマガを活用した事例の紹介は大変多いと言えます。特に実店舗との連携で、来店客とつながるための手法としては大変有効とされています。日本ではなかなか考えにくいですが、来店客に携帯番号を聞き、SMSでクーポンなどの特典を送り、メールアドレスを登録してもらい、メルマガを送るなどといった手法が徹底されています

    最近、メルマガとDMを組み合わせるといった販促手法も紹介されていますが、効果が上がるのは至極当然のことといえます。昔から、DMと電話、WEBとチラシなどの合わせ技、要は顧客との接触頻度を増やして、コンバージョンを高めてきたのです。よって、DMに限らず、メルマガと他の媒体との組み合わせが有効なのは間違いありません。

    メルマガは、サイトや広告と同様とても強力なタッチポイントの1つ 。SNSや広告などと違い「自前のメディア」であることも魅力です。

    意味のあるメルマガとは? 成果を出すための基本的な考え方

    メルマガの基本的な考え方は、「情報の配信を希望したお客さまに、情報を配信する」ということです。メルマガの運用に関して、筆者がよく気になるのは次のようなことです。

    • いたずらに、いくつもメルマガを送ること。
    • 意味のないメルマガを送ること。
    • メルマガの配信で、意味もなくターゲットするために、やたら配信対象を絞り込むこと。

    お客さまに送るメルマガ(=メッセージ)は、送る意味のあるものでなければなりません。メルマガもやたら送れば、嫌がられてメルマガを解除されてしまいます。しかし、単に数を絞ればいいのではなく、送るべきタイミングに、送るべき内容を送ることが重要なのです

    メルマガで送るべき情報
    • ビジネスの周期に合わせたコンテンツ。サイトやコンテンツが定期的に更新されるのであれば、更新されたときに送る定例号的なもの
    • お客さまが登録した特定の情報の更新や、商品の入荷のお知らせ
    • 臨時のキャンペーンや、お客さまに告知しなければならない情報(お得な情報など)

    その他にもあるかと思いますが、基本は「送る意味のあるものを送る」ということ。サイトの更新が義務的で、意味のない更新をしていれば、メルマガも当然意味のないものになります。

    メルマガはお客さまのためになっているという前提が必要です。メルマガの話をしていると、配信が義務的になっていることや、迷惑になるからこの程度にしておかなくては、という話ばかりになることも多く、本末転倒です。

    「サイトに新しい情報がアップされた」「キャンペーンが始まった」「新しい商品群がアップされた」といった情報は、お客さまにお知らせしなければならないことです。もしそれが迷惑になるのであれば、サイトの更新情報自体に意味がないということになります。メルマガで送って迷惑になることをサイトで行うこと自体が本来は間違いです。

    その上で、大量の情報の中から、お客さまの興味がより高いものを、ある程度絞り込んで、お送りするということです。

    お客さまが受け取るメルマガの選択肢が、カテゴリーやブランドなどの個別情報ばかりで、サイト全体の情報を受け取れないようでは、ネットショップとして考える「お客さまが興味を持つであろう情報」を送ることはできなくなってしまいます。

    そして、覚えておかなければならないのは、バリューのある、意味のある、お客さまに合った内容のメルマガでも、送ればある程度の割合でメルマガの購読は「解除」されます。それを踏まえ、解除に過敏になり過ぎないように、送るタイミング、内容を決定していかなければなりません。

    読まれやすいメルマガ配信のタイミングとは?

    メルマガはいつ送るべきでしょうか。それは上にも書いたように、「意味のある情報を更新したタイミング」です。そして、自社のビジネスの周期に合わせて配信したり、読まれやすい時間帯を狙ったりすることが重要です

    メルマガを配信するタイミングは、この3つがポイント!①ビジネスの周期に合わせる ②読まれやすい時間帯を狙う ③問い合わせの受付時間内に送る

    ビジネスの周期に合わせて配信する

    メルマガを何日に、何曜日に送ればよいのかは、上にも書いたようにビジネスの周期に合わせる問題です。周期があれば定例号はそれに合わせるべきでしょう。キャンペーンや新商品の展開を開始するタイミングなど、店頭と連動して開始の日付、曜日が決まっていることが多いと思います。

    ビジネスの周期がないのであれば(ないはずはないのですが)、サイトやメルマガにとって最良の日を検討する必要があります。たとえば、週末に売り上げを取るために、金曜日の朝にチラシをまき、商品を入れ替える、キャンペーンを始めるといった施策を踏まえ、最良の日を検討してください。配信するのが毎週なのか隔週なのか、特定の日付なのかは、それ次第です。

    読まれやすい時間帯を狙う

    メルマガの定例号はできるだけ、同じ時間帯に送付することをお薦めします。また、タッチポイントの密度を上げるという意味でも、ビジネス周期に合わせて、他の施策の展開と同日にメルマガを送ると良いでしょう。たとえば、新聞折込チラシが朝一に届くことに合わせて、できるだけ早い時間帯にメルマガを送るといった方法です。

    筆者も昔は、サイトの更新もメルマガも不定期の方がワクワク感があるなどと考えていました。しかし、こういった告知は決まったタイミングで行い、お客さまへ刷り込んでいくことが、お客さまも安心できるし、効果的です。

    メルマガを送る時間帯を決める際は、すぐに届かないことを念頭に、何時くらいに届けたいかを考えます。通勤中、帰宅途中、帰宅後、午前中、午後遅くない時間帯など、サイトの更新と自社のお客さまに最も効果のある時間帯を狙うと良いのでしょう。たとえば、会社員の方には通勤時間帯や帰宅途中に配信すると効果的ともいえます。

    問い合わせの受付時間中に送る

    新しい企画やキャンペーン、人気商品などの情報をメルマガで送る場合は、できるだけECサイトの問い合わせ受付時間の数時間前(最低でも1時間前)までには、メルマガが届き終わるように計画することをお薦めします。情報送付後、何かあっても問い合わせができないということは、お客さまに対して大変失礼な場合があるからです。

    また、それ以外でも、20時以降とか、深夜のメルマガは、熟慮のうえ決定すべきです。筆者が以前いた会社では、毎日0時に新商品が紹介され、その時間のメルマガの希望者も多かったのですが、それでも毎日深夜0時のメルマガは特別の配慮が必要でした。

    メールはリアルタイムでは届かないことも

    覚えておかなくてはならないのは、メールは送信し始めたらすぐに届くわけではないということです。最近はいろんなことが当たり前になりすぎていて忘れがちですが、元々のインターネットはリアルタイムメディアではありません。また、今はずいぶん改善されたと聞いていますが、大量のメールを一気に送るとプロバイダーやメールサービスがスパムメールと判断し、迷惑フォルダーに仕分けられたり、そもそもメールが送られなくなれることもあります。

    メルマガツールには、スパムと判定されないように、システム内で大量のメールをいくつかに分割して、わざとゆっくり送る機能などもあり、その工夫をツールプロバイダーさんが行っています。それを踏まえて、送り始めと届く時間、お客さまが開封するであろう時間の見込みを考えることが大切です

    リンク切れは絶対NG。そして、ECサイトのコンテンツとの連動が必須

    メルマガを送付するタイミングに関して、筆者が一番気にすることは、「メルマガに掲載されている情報やリンクが、サイト上で有効であること」です。メルマガが届いたのでリンクをクリックしたら、リンク切れでしたというのでは、誰もメルマガを見なくなりますし、リンクをクリックしなくなります。ひいては、解除の嵐となります。

    リンク切れの原因は、単純な不手際でリンク先が間違えているとか、準備ができていないといったこともありますが、メルマガを送付したときに、掲載のコンテンツが期間外ということが多いのです。

    たとえば、紙のチラシと同じ考え方で、キャンペーンや商品展開の予告のためにメルマガを送信する場合などによく起きます。百貨店などの店舗チラシは、催事が木曜日から始まるとすると、当日の朝からお客さまに来店してもらうために、チラシは予告的に前日の水曜日に撒きます。それに合わせて、メルマガも水曜日に送信すると、届いたメルマガのリンクはほとんどリンク切れです。こんなメルマガを誰がクリックするのでしょう。ネットビジネスは、メルマガに限らず即応性が命です。紙や旧来の考え方のままで本当に良いのか、十分検討する必要があります。

    また、店舗の開店に合わせてメルマガを送るのであれば、その段階で、サイトのコンテンツは更新が終わっていて、メルマガのリンクがちゃんと有効になっていることが大事です。

    これらは、極めて当たり前のことですが、できていないことが多いのです

    メルマガのリンクが切れていないか必ず確認!

    送信先の絞り込みはどこまで必要?

    メルマガの送付対象を絞り込む際に、よくある問題が「意味のない絞り込み」です。

    ダイレクトメールの発想が残っているのではと思うことさえあります。DMは、開封率を上げて、コンバージョンを上げるために、お客さまに分かりやすい、開封しやすい、興味のある内容で、申し込みやすい印刷物を作ってきました。こう考えるとWEBのUXそのものです。

    そこには、メルマガとの大きな違いがあります。印刷費用と郵送代です。もちろん、メルマガも無料ではありません。でも、DMの費用に比べれば微々たるものです。DMは費用をかけないように、できるだけ送付数を絞り込む必要があります。メルマガの話しているうちに、なんだか、DMの発想で、発送の費用の話になることがあります。その時代の人が話していたことが、なんとなく基準で残っているのでしょうか。上の定義に少し加えるなら、メルマガは「比較的費用の掛からない自前のメディア」です

    ネットショップ全体の情報を送る工夫も必要

    また、カスタマライズ、パーソナライズなどは、非常に大事ですが、完全にお客さまの好みにはなりません。あくまで基本は「希望する人に希望する情報をお届けする」ですが、明示的に希望する内容(=申し込まれた内容)だけをお送りし、希望されていないからと、まったくその他の情報を送らないような設定は本当にお客さまのためになっているのでしょうか。メルマガを通じて新しい商品や情報を発見したり、店舗でも行われるようなスタッフからの提案を受けられるような内容にしていっても良いかと思います。

    ユーザーがメルマガの受信を希望するか選択する項目で、カテゴリーやブランドの選択肢だけがあって、それ以外の情報は送らない設定にしてしまっているサイトがよくあります。筆者は、EC事業者側の裁量で、選択されたもの以外やネットショップ全体の情報を送れるように、但し書きを掲載することなどを薦めています

    これを否定してしまうことは、メルマガ以外でも行っているご提案やクロスセル的なことを否定するのと同じではないかと思うのです。もちろん、やり過ぎればメルマガは解除されますから、バランスを取ることが大切です。

    これらを念頭に置いて、メルマガを送るか送らないか、絞り込むか絞り込まないかを決める必要があります。

    メルマガの形式、体裁などの基礎知識

    メルマガの体裁・長さ

    長すぎるメルマガも敬遠されます。文字だけのメルマガ(テキストメール)は有効なこともありますが、あまり長くないことが前提です。

    HTMLメルマガ(ほぼ死語でしょうが)は、もちろんより有効ですが、最近はHTMLメルマガにするために無理やり画像を貼り付けたようなメルマガもあり、どこまで有効なのか疑問なものもあります。

    体裁(テンプレート)的に、上の部分に目次を入れようとして、本文が下の方に行きすぎたり、長くなったりするのも問題ですし、本当にその体裁は必要ですかと聞きたくなるようなメルマガもあります。他社がやっているからといった理由や形にとらわれすぎるのではなく、お客さまや目的に合わせて改善をしていく必要があります

    件名

    メルマガの件名は、非常に大事です。以前は、「限定」や「値引き」などのワードが入っていると開封率が上がっていました(今もある程度そうですが)。しかし、いろんな会社が同じようなことをやってしまうと、効果がなくなってしまうのでしょうがありません件名はA/Bテストを頻繁に行いながら改善いていくべきものです。メルマガの担当者は、こういったことからも、非常に忙しいはずです。

    送付元名

    メーラーに表示される送付名は、まずどこのショップが送ったのかがはっきりと分かり、あまり変な工夫をせずに怪しくないことが大事です。

    ここしばらく言われていることで、送付名を個人名にすることは確かに有効ですが、これはどちらかということB2Bの手法ではないかと思われます。一般消費者の受け止め方に気を付けてください。

    メルマガの内容

    メルマガは、あまり種類を作り過ぎず、ゼネラルなものとパーソナライズされたもの(中にある程度、ゼネラルな要素のあるもの)がよいのではと思います。完全自動のパーソナライズされる機能があれば大丈夫ですが、そうでなければ割と運用に手間が掛かります。通常のメールもパーソナライズメールも、ツールを導入すると手間が掛からないとよく言われますが、それでも実務では割と手間は掛かるものです。

    また、パーソナライズメールは、よほどのAI的な要素を入れない限りは、条件やシナリオを人間が考える必要があり、手動で設定するしかありません

    システムメールの活用

    登録確認メールや購入確認メール、配送メールなどにも、プロモ―ショナルな要素を入れることが可能です。通常のメルマガよりも開封率は高いですし、多くの場合、お客さまの目に触れます。ただし、本来のシステムメールの目的や役割を邪魔しないような内容、長さにするのは当然です。

    ステップメール

    ステップメールは想定したシナリオで、仕組化して送れるので、とても有効だと言えます。特に単品通販、継続的に使われる商品には有効といわれています。言い換えると、リピート注文を促進するには非常に効果があります。

    運用する際は、購入何日後にどのようなメールを送るか、それで注文がない場合はどのくらい経ってから次のメールを送るのか……といったシナリオを考えます。値引きやクーポンなど、どのような特典をどのタイミングで送るかを考えることが重要です。これらは、DMベースで通販会社では昔から行われていたことですが、メルマガだともっと気軽に効果的に実施できるということです。

    さらに、お客さまが以前に購入した時間帯に合わせてステップメールを送ると閲覧率が上がるなど、DMではできなったことが実現できます。

    筆者は、ECビジネスも、古くからの通販や実店舗のノウハウに学ぶものは多く、それをEC側のノウハウと合わせて応用することによって、効果を上げられることは多いと考えています。ぜひ、参考にしてください。

    LINEなどのツールを活用する際の注意点

    SNSやチャットアプリ、メッセンジャーは、「顧客全体のうち、どのくらいの割合が使っているのか」「すべての顧客が使えないと、運用やサービスレベルに支障をきたす」などと言われていました。しかし、昨今のLINEなどの普及率を考えると、非常に有効なツールになってきています。

    LINEやSNSなどのツールを使う場合、次のような点に気を付けてください。

    • メルマガやステップメールとは、形態、体裁、情報量が違う
    • 内容も「文章」というよりは「会話」
    • 自前の顧客DBとして使えるかどうか
    • 自前のメディアであるメルマガと比べて、実施費用はどうか
    • 公共のツールや一般的なインフラではないので、運用主体の方針で仕様が変わることがある

    EC、ネットなどでは、次々と新しい技術やサービスが出てきています。EC担当者は常にアンテナを張っておかなくてはならないでしょう。しかし、片っ端から飛びついてしまったり、自社のお客さまに合っていないのに利用を開始してしまっては、社内リソースがまわらなくなったり、運用負荷が増えたりします。

    また、一番気を付けなくてはいけないのは、お客さまにご迷惑をかけないことです。不十分な体制や、あやふやな目的でツールを導入してしまっては、不手際が起きてしまいます。また、十分に普及が進まず、利用を終了してしまうことは、お客さまのご迷惑になることです。いったん始めたサービスを止やめてはいけないということではなく、十分に考慮したサービス終了の手続き、段取りが必要だということです

    ◇◇◇

    以上、メルマガの考え方などを説明してきました。繰り返しますが、現時点でもしばらくの間は、メルマガは非常に有効で、比較的費用の掛からない自前のメディアです。古い手法と単純に考えるのではなく、きちんと理解して、効果的に活用していくことはEC担当者にとって、結果にも結び付く大変重要なことです。

    中島 郁
    中島 郁

    7月から就業時間中の喫煙を禁止、―健康経営・働き方改革を進めるサンワカンパニー

    6 years 4ヶ月 ago

    住宅設備機器と建築資材のインターネット販売を行うサンワカンパニーは7月1日から、従業員の就業時間中の喫煙を禁止した。

    従業員の心身における健康を重要経営課題の1つとして認識しており、これまで働き方改革を進めると同時に、健康経営を推進してきた。

    今回、これをさらに拡充し、従業員ならびにその家族の健康維持・向上を目的に、従業員の就業時間中の喫煙禁止を決めた。

    サンワカンパニーは2017年から、さまざまな制度を導入している。2018年にはプレミアムフライデーやNO残業デーを導入したほか、従業員の副業を認可。プレミアムフライデーおよびNO残業デーはともに、2018年9月期時点で各92%の利用率に達している。さらに、全社員を対象として人間ドッグの受診も実施している。

    2019年4月から、70歳までの定年を延長した。これは少子高齢化社会への対応など社会的要請のほか、50歳超の社員が有する知識・ノウハウおよび担っている枠割を鑑みたため。従業員が心身ともに健康的に就労できる環境を整え、顧客により良いサービスを提供できるように努めていく。

    石居 岳
    石居 岳

    資生堂初のサブスクECとは? パーソナライズスキンケア「Optune」を展開

    6 years 4ヶ月 ago

    資生堂は7月1日、顧客ごとにカスタマイズしたスキンケア化粧品キットをサブスクリプション型で販売する新ブランド「Optune(オプチューン)」の本格展開を開始した。

    資生堂がサブスクリプション型のサービスを手がけるのは初めて。2018年3月から数量限定で試験販売を行い、改良を重ねて正式なサービス開始に踏み切った。

    ユーザーは「Optune」の専用サイトで申し込んだ後、専用アプリをダウンロードする。スマホのカメラで肌を撮影し、アプリで肌状態を測定すると、後日、ユーザーの肌状態に合わせたスキンケア化粧品のカートリッジ5本と、専用の調合マシンが届く。カートリッジをマシンにセットして使用する。

    インターネットに接続した調合マシンはアプリと連携しており、その日のユーザーの肌状態や気温、紫外線量などのデータを踏まえて、スキンケア化粧品の配合比率や使用量を決定し、抽出する。

    資生堂は、顧客ごとにカスタマイズしたスキンケア化粧品キットをサブスクリプション型で販売する新ブランド「Optune(オプチューン)」の本格展開を開始
    「Optune(オプチューン)」のシステム概要

    資生堂によると、スキンケアカートリッジの種類と配合比率、抽出量の組み合わせのパターンは8万通りを超えるという。

    スキンケア化粧品の残量を自動で管理し、使い切る前に顧客が指定した曜日・時間帯に商品を配送する。

    「Optune」の月額料金は送料込みで税別1万円。1か月間の使用量には上限が設定されており、追加料金を支払えば上限を超えて利用することも可能。調合マシンはレンタル。契約後6か月以内に解約した場合は解約手数料5000円が発生する。

    7月1日時点で「Optune」の対応デバイスは「iPhone6s以降/iOS11以降」となっている。

    渡部 和章
    渡部 和章
    確認済み
    4 分 38 秒 ago
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