海外SEO情報ブログ

出現を遅らせたインタースティシャルならGoogleのアルゴリズムをすり抜けられるか?

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 初級]

閲覧をじゃまするインタースティシャルを表示するページの評価を下げるアルゴリズムを、Googleは来年1月に導入する予定です。

このアルゴリズム変更について、英語版オフィスアワーでおもしろい(?)質問が出ていたので紹介します。

インタースティシャルの出現を遅らせたらどうなる?

質問は次のようなものでした。

わずらわしいインタースティシャルを表示するページの順位をモバイル検索で下げる予定についてですが、インタースティシャルが出現するのを大幅に遅らせたとしても評価は下がりますか?

GoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏はこんなふうに回答しました。

インタースティシャルはユーザー体験を悪くすると私たちが言っているにもかかわらず、ずるいやり方でなんとかしてインタースティシャルを使おうと考えているように聞こえる。

インタースティシャル アルゴリズムで得しようと思っているんだとしたら気を付けたほうがいい。

法律上の理由があるなら、もちろんインタースティシャルを表示してかまわない。

そうじゃなくて、ユーザーがページを見たときに注意を引きたいなら私なら別の方法を考えるね。

ダメなものはダメ

インタースティシャルをすぐに表示させるのではなく、しばらく時間を置いてから表示させようという魂胆です。
たとえば、ユーザー画素のページを開いてから10秒経過したら表示させることができるでしょう。

Googlebotは時間をかけて滞在しないので、インタースティシャルを見ることはありません。
でもユーザーは見ます。

画面の上または下に出てくる適切な大きさのバナーや法律上の問題から必要なポップアップのように正しく使われているインタースティシャルなら問題視されません。
それ以外の目障りなインタースティシャルはどんな形式であれ使うべきではありません。
ダメなものはダメです。

本質に立ち返ってみると、Googleがインタースティシャルアルゴリズムを導入することにしたのは、すべてではないにしても大多数のユーザーがインタースティシャルを嫌っているからです。
Googleの目をすり抜けられたとしても結局はユーザーに嫌われます。

遅延インタースティシャルのほかにも、あの手この手でウザいインタースティシャルを仕掛けてくるサイトが出てくるような予感がします。
でもユーザーを最優先に考えていれば、そういったことを企もうとは思いませんよね。

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Kenichi Suzuki

直帰率や滞在時間をランキングシグナルとしてGoogleは使っているのか? アルゴリズム評価には使っているが個々の検索結果を変更する目的では使わない

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 初〜中級]

Googleは、検索結果でのクリック率や直帰率、サイトでの滞在時間をランキングに反映させているのでしょうか?
たびたび出てくるこの質問にGoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏が直近のウェブマスターオフィスアワーで答えました。

検証には使っているが、個々のレベルでは使っていない

次の質問が尋ねられました。

Googleは、ランキングシグナルとして直帰率を使っていますか?

ミューラー氏はこう答えます。

直帰率みたいなものは、Googleアナリティクスのようなツールで昔から計測されている指標だ。でも、私たちはGoogleアナリティクスを検索順位を決めることにはまったく使っていない。検索に対しては通常は使っておらず、結びつけてはいない。

(クリックや直帰など)そういったデータを実際に使っている1つの場面は、アルゴリズムを評価するときだ。

概して、どちらのアルゴリズムがいいかを検証するときに使う。数百万の検索結果、数百万のさまざなサイトにわたって検証することができる。そして、「概して言えば、集計データに基づくとこちらのアルゴリズムのほうがうまくいってるな」と言うことができる。

だが、もっと狭い範囲では、そういうことは本当には簡単にはできない。私が知る限りでは、直帰のようなものはランキングには使っていない。

質問が続きます。

たとえば、1,000人のユーザーが訪問したとします。

300人のユーザーは探していたものを見つけた。400人のユーザーはそこそこ時間をサイトで費やしたけれど、また検索を続けた。400人はすぐに検索結果に戻った。

こういったユーザー行動の状態をGoogleは見ていますか? 検索順位を変化させますか?

ミューラー氏の回答は次のようでした。

基本的には先ほども言ったとおりだ。

非常に幅広く集約されたデータにおいては、そういったもののなかには見ているものも確かにある。何百万ものサイト、何百万もの検索結果を見たときには、そこから妥当な有用性を得ることができると思う。

しかしページ単位では、そういったことは普通は簡単にできるものではないだろう。

Googleアナリティクスのデータを検索には使っていない、これは信じていいでしょう。

すべてのサイトがGAを導入しているわけではありません。
ウェブ全体を考えれば、むしろ導入していないサイトのほうが多いのではないでしょうか。

そういった限られたデータを利用することは信頼性に欠けます。

一方で、検索結果でのクリックなどユーザー行動を実際に利用している場面があります。
それは新しいアルゴリズムを導入したり、アルゴリズムに改良を加えるときです。

検索品質評価者や、あるいは一般ユーザーを対象にしたテストで、新しい検索結果が良いものかどうかを判断するときの材料にしています。

たとえば、以前よりもユーザーがクリックしなくなったり再検索が増えたりしたとしたら、新しい検索結果は品質が返って落ちたと判断されるかもしれません。
テストで良い結果が得られれば実際に導入されるだろうし、良い結果が得られなければ導入は見送られるかもしれません。

アルゴリズムの改良や品質のチェックにクリックなどのユーザーデータが使われることは、GaryがGoogle Dance Tokyoで日本に来たときも説明していました。

さて問題は、個々のサイト/ページにおける検索結果でのユーザー行動がランキングに直接反映されるのかどうかです?
特にここ2、3年盛り上がっている(?)トピックです。

ミューラー氏によれば、ものすごく限られたデータだから簡単には利用できないとのことでした。
何百万もの検索結果とサイトを基にした集計データはアルゴリズムの評価に役立つけれど、1つのページや1つの検索結果だけのデータをそのまま検索結果には反映させることには問題があるからです。

あなたはどう思いますか?
僕はジョンを信じることにします。:)

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Kenichi Suzuki

AMPページでリアルタイムにコンテンツを更新する「amp-live-list」がベータ版を抜け一般公開

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 上級]

AMPプロジェクトは、<amp-live-list> がベータ版から抜けたことをアナウンスしました。
一般サイトでの利用が可能です。

<amp-live-list> は、ページを再読み込みすることなしに、更新されたコンテンツをAMPページで即座に表示する仕組みです。
7月の終わりにベータ版が公開されていました。

英国最大手パブリッシャーがライブブログでamp-live-listを採用

<amp-live-list>は、スポーツやイベントの実況中継、あるいは選挙速報のニュースのように、その瞬間に起きている最新の情報をリアルタイムで配信するページで用いられます。
ブログでのライブ中継なので、”live blog (ライブ ブログ)”と呼ばれることもあります。

完成版としての仕様が固まったわけではなくまだ試験運用の状態 (Experimental) ですが、英国最大手の新聞社であるThe Guardianはサイトのライブブログのセクション<amp-live-list> をさっそく実装しています。

こちらのアニメーションは公式アナウンスが紹介している <amp-live-list> によってAMPページでコンテンツが更新する例です。

amp-live-listでコンテンツが更新する例

ややわかりずらいのですが、「New updates」という赤いボタンがページの上部に出現し、それをタップするとコンテンツが更新してページのトップに自動的に移動します。
すると最新のコンテンツ(記事)が追加されていて、それを読むことができます。

ページを再読み込みしていません。
単にページ内を移動しているような感覚です。

ユーザーがタップしなくても自動的に更新したり、いくつの更新があるのかを表示したりといったオプション機能も今後は検討するとのことです。

ライブブログ形式でコンテンツを配信している日本のサイトを僕はほとんど聞いたことがありません。

それでも、Yahoo!がリオオリンピックの特設サイトでリアルタイムに近い形で試合の状況をテキスト配信していました。
僕は、TVを見られないときはこちらを読んでいました。

4年後の東京オリンピックは、<amp-live-list>を使ったAMPページで試合観戦できるかもしれませんね。

- AMPページでリアルタイムにコンテンツを更新する「amp-live-list」がベータ版を抜け一般公開 -

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Kenichi Suzuki

ウザいインタースティシャル広告に徹底ペナルティ、グーグルが遂に決定【海外&国内SEO情報ウォッチ】

9 years 3ヶ月 ago

Web担当者Forumの連載コーナー、「海外&国内SEO情報ウォッチ」を更新しました。今週取り上げた記事は次のとおりです。

今週のピックアップ

  • ウザいインタースティシャル広告にペナルティ、グーグルが遂に決定
    Web担当者フォーラム 海外&国内SEO情報ウォッチの今週のイラスト
  • インタースティシャルのペナルティはページ単位で影響する

日本語で読めるSEO/SEM情報

  • 重複ページのrel=”canonical”、アルゴリズム変更を事前告知する場合としない場合の違い、コンテンツの登用対策など、8月のオフィスアワー
  • あなたにも絶対に必要なユーザビリティテストとその始め方
  • やはり「AMP対応は待て」か? AMP導入3か月後に出した結論

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

  • HTTPSでインデックス済みのURLをHTTPに戻すにはどうすればいいのか?
  • キーワードを埋め込んだなフッターリンクにSEO効果はあるのか?
  • AMPでA/Bテストまで利用できるようになった
  • titleタグのおかしな書き換えが発生したらグーグルにフィードバックしよう
  • hreflangで、言語の順番は関係ないが、タグの場所は重要

海外SEO情報ブログの掲載記事からピックアップ

  • インタースティシャルがわずらわしいかどうかを診断するツールをGoogleは提供する予定なし
  • JavaScriptのクロール用に特別なユーザーエージェントをGoogleは持っていない、JSの処理はクロールとは別

こちらからどうぞ。

- ウザいインタースティシャル広告に徹底ペナルティ、グーグルが遂に決定【海外&国内SEO情報ウォッチ】 -

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Kenichi Suzuki

Google、最新コンテンツをリアルタイムで検索結果に表示するSearch live coverage carouselを試験的に開始

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 上級]

Googleは、「Search live coverage carousel(サーチ ライブ カバレッジ カルーセル)」という名称の、新しい機能の仕様をデベロッパー向けサイトで公開しました。
Search live coverage carousel は、公開したばかりのコンテンツを通常のクロールよりもずっと速く検索結果に表示することを可能にします。

今年5月の Google I/O 2016 で Richard Gingras(リチャード・ギングラス)氏は、今後公開を予定している新機能の1つとして Real time index を紹介しました。
この Real time index が Search live coverage carousel に相当すると推測されます。

通常クロールよりもずっと高速に最新コンテンツをカルーセルで検索結果表示

Search live coverage carousel を利用すると、最新のコンテンツが入手できるようになったときにGoogleに通知できます。
状況が刻々と移り変わるコンテンツを、Googleは、現在のように通常のクロールによって検索結果に表示するよりもずっと高速に検索結果に表示することが可能になります。

状況が刻々と移り変わるコンテンツとは、たとえば次のようなコンテンツです。

  • スポーツの生中継
  • 選挙速報
  • ニュース速報

コンテンツの種類は、記事・ライブブログ・動画などさまざまなものが対象です。

名前からもわかるように Search live coverage carousel はカルーセルで表示されます。

こちらはデベロッパーサイトに掲載されている Search live coverage carousel のサンプル画像です。

Search live coverage carouselのサンプル

プロ・アメリカンフットボール (NFL) チームの Dallas Cowboys(ダラス・カウボーイズ)に関する最新ニュースのようです。
写真とアイコンから判断するに、インタビューの動画でしょうか。

カルーセルを横にスワイプすると次のコンテンツが見えてくるのでしょう。

Search live coverage carousel の実装方法

Search live coverage carousel を実装するには、3つの設定が必要です。

  • AMP
  • 構造化データ
  • Atom XML feed

AMPフォーマットでコンテンツを発行します。
ということは、モバイル検索でのみ Search live coverage carousel 提供されるということになります。
最新ニュースを知りたいのに、もたもたとページが表示されたら確かに嫌ですよね。

schema.orgを用いた構造化データの設定が必要です。
どういったタイプのschema.orgをサポートしどのプロパティが必須なのかはドキュメントには書かれていません。
とはいえ、記事や動画ならトップニュース用のschema.orgと同じなのではないでしょうか。

公開したコンテンツを Atom XML feed に含め、HTTP POST を使ってGoogleに通知します。
こうすることにより、そのコンテンツをGoogleは直ちにクロール、インデックスできます。

試験運用が始まる

Search live coverage carousel はまだ正式公開されていません。
現在はパイロットプログラムとして、試験運用のための参加者を募集している状態です。

パイロットプログラムに参加するにはこちらのフォームから応募します。

ただし初めのうちは、ニュースやスポーツなどの最新のコンテンツを毎日数十以上発行するような大規模パブリッシャーを対象にしているような感じです。
このブログのような1日1記事のサイトは参加できないと思われます。

それでも、もしあなたが、速報性が問われるコンテンツを日々大量に発行しているなら関心を持っていることをGoogleに示すといいでしょう。

- Google、最新コンテンツをリアルタイムで検索結果に表示するSearch live coverage carouselを試験的に開始 -

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Kenichi Suzuki

Android版Googleアプリ、端末内のパーソナルコンテンツを検索する「アプリ内」機能を導入

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 中級]

Android版のGoogleアプリで、端末にインストールしているアプリのなかにあるコンテンツを検索できるようになりました。
Gmailのメールやコンタクトの連絡先、YouTubeの動画などパーソナルなコンテンツを検索できる便利な機能です。
検索結果の「アプリ内」タブから利用できます。

アプリのなかにあるパーソナルコンテンツを検索

Googleアプリで検索し、「アプリ内」(英語では、”In Apps”)タブを選択するとアプリのなかにあるコンテンツの検索結果になります。

こちらは、僕のスマホでGoogleアプリから「夏」を検索した結果です。
GmailのメールとEvernoteのノートが表示されています。

Googleアプリの「アプリ内」結果

当然のことながら、パーソナルなコンテンツは自分の端末でしか結果に出てきません。
電話帳アプリの「コンタクト」もアプリ内検索の対象になるパーソナルコンテンツのひとつです。

Chromeからの結果もいちばん下にチラッと見えます。
閲覧履歴からだと思われます。(笑)

ほかには、TwitterとYahoo!ニュース、クックパッドからのコンテンツも表示されました。
どのアプリもインストールしてあります。

Googleアプリの「アプリ内」結果

App Indexingに対応しているアプリは、自動的に対象になるようです。

ただし、App Indexingアプリからは、パーソナルなコンテンツではなく一般公開されているコンテンツが返ってきます。

Twitterの結果に出ているユーザーは僕がフォローしているユーザーではありません。
通常の検索結果にも出てくる公開ツイートなので、関連性があったためアプリ内検索でも出てきたのでしょう。

対応アプリ

「アプリ内」検索をサポートしているアプリの例として公式アナウンスは次を紹介しています。

  • Gmail
  • Spotify
  • YouTube

今後数か月以内に次のようなアプリがサポートを予定しているとのことです。

  • Facebook Messenger
  • LinkedIn
  • Evernote
  • Glide
  • Todoist
  • Google Keep

対応予定のリストに含まれているEvernoteは、先ほどのキャプチャで見せたようにすでに対応していますね。

自分のスマホ端末であなたが利用している、あなた個人のアプリコンテンツをGoogleアプリのアプリ内検索で探せるようになりました。
アプリコンテンツを対象したパーソナライズ検索と言っていいかもしれません。
使う側としては便利な機能になりそうです。

また、App Indexingを実装しているアプリは露出機会が増えそうです。
App Indexingを実装しているアプリ開発者にとってもメリットになる可能性もあります。

- Android版Googleアプリ、端末内のパーソナルコンテンツを検索する「アプリ内」機能を導入 -

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Kenichi Suzuki

Google、「スマホ対応」ラベル表示の廃止をモバイル検索で実施

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 初級]

Googleは、スマートフォン対応したページに対象にモバイル検索結果で付与していた「スマホ対応」のラベル表示を廃止しました。

インタースティシャルを表示するページのランキングを下げるアルゴリズム変更の導入とあわせて、「スマホ対応」ラベルの廃止も1週間前にGoogleは告知していました。
アルゴリズム変更は来年1月の実施予定ですが、ラベル廃止は早々に実施されたことになります。

「スマホ対応」ラベルが付かないモバイル検索結果

「スマホ対応」のラベルが付いていた以前の検索結果と、付かなくなった現在の検索結果を並べてみます。

「スマホ対応」ラベルが表示されていた検索結果と表示されなくなった検索結果

スマホ対応しているクックパッドにもNAVERまとめにも、「スマホ対応」ラベルはもう付いていません。

僕が目立つように付けた赤枠を取り去って、”素”の状態に戻します。

「スマホ対応」ラベルが表示されていた検索結果と表示されなくなった検索結果

一見するとラベルがないので確かにすっきり見えるのですが、表示に慣れていたせいか逆に、「”何か”がない」という違和感を覚えるのは僕だけでしょうか?

ラベルがなくなった分だけスニペットの文字数が増えるかと僕は予想していたけれど、変わってないですね。
増やしてくれればいいのに。

なお、米Googleのモバイル検索での「Mobile-friendly」ラベルも表示されなくなっています。
グローバルでラベル廃止をGoogleは実施したと思われます。

ラベルはなくなってもモバイルフレンドリーはランキング要因

Googleが推奨するとおりにモバイル対応しているはずなのに「スマホ対応」ラベルが突然消えたと慌てる人が出てきそうです。
まわりにそんな人がいたら、仕様が変わってラベル表示が廃止されたことを教えてあげましょう。

ただしラベルが表示されなくなったからといって、モバイルフレンドリーがランキング要因から除かれたわけではありません。
今までどおり、モバイル対応していないページは検索順位が下がることがあります。

きちんとモバイル対応できているかどうかは、モバイルフレンドリーツールモバイルユーザービリティレポートで確認できます。

- Google、「スマホ対応」ラベル表示の廃止をモバイル検索で実施 -

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Kenichi Suzuki

Google、ローカルビジネス向けレビューの構造化データのガイドラインを更新。悪いレビューも許可すること、サードパーティサイトのレビューはマークアップ不可など

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 中級]

レビューのガイドラインを評価

Googleは、レビューの構造化データの仕様・ガイドラインを更新しました。
特にローカルビジネス向けのレビューに対して、重要な変更が含まれます。

ローカルビジネス向けレビューの新しいガイドライン

レストランやホテル、ショップなど実店舗型のビジネスが顧客のレビューをサイトに掲載し、構造化データでマークアップする際のガイドラインが更新されました。
下が、2016年8月4日に更新された、この記事を書いている時点でのローカルビジネスのレビューのガイドラインです。

  • Snippets must not be written or provided by the business or content provider unless they are genuine, independent, and unpaid editorial reviews.
  • Reviews must allow for customers to express both positive and negative sentiments. They may not be vetted by the business or restricted by the content provider based on the positive/negative sentiment of the review before submission to Google.
  • Reviews cannot be template sentences built from data or automated metrics. For example, the following is not acceptable: “Based on X number of responses, on average people experienced X with this business.”
  • Reviews for multiple-location businesses such as retail chains or franchises can only be submitted for the specific business location for which they were written. In other words, reviews for multiple-location businesses cannot be syndicated or applied to all business locations of the same company.
  • Aggregators or content providers must have no commercial agreements paid or otherwise with businesses to provide reviews.
  • Do not include reviews that are duplicate or similar reviews across many businesses or from different sources.
  • Only include reviews that have been directly produced by your site, not reviews from third-party sites or syndicated reviews.

日本語訳

日本語ページが存在しないので、日本語にしました。

  • 本物で、関係性がなく、対価を支払わず自発的に書いてもらったものでない限りは、レビューは、ほかのビジネスやコンテンツ提供者によって書かれたり提供されたりしたものであってはいけません。
  • レビューは、好意的な意見と批判的な意見のどちらも顧客が表せるようでなければなりません。Googleに投稿する前に、そのレビューが好意的か否定的かという感情にもとづいて、ビジネス運用者によって審査されたりコンテンツプロバイダーによって制限されたりしてはいけません。
  • レビューは、データや自動解析から作られた定型文であってはいけません。たとえば次のようなレビューは許可されません ―― 「◯件の返信にもとづくと、たいていの人はこのサービスに対して◯◯を体験しています」
  • チェーン店やフランチャイズのように複数の場所で営業しているビジネスに対するレビューは、そのレビューが書かれた店舗の場所においてのみ投稿できます。言い換えると、複数の場所で営業しているビジネスのレビューを、同じ経営元のほかの場所の店舗に複製したり掲載したりすることはできません。
  • レビューを配信するサービス提供者やコンテンツプロバイダーは、対価を支払っても支払わなくても、レビューを提供するために営利目的の契約を結んではいけません。
  • たくさんのビジネスに渡る、あるいは異なるソース元からの、重複したり類似したりするレビューを含めてはいけません。
  • あなたのサイトに直接投稿されたレビューだけを含めてください。サードパーティのサイトからのレビューや同報配信されたレビューを含めてはいけません。

わかりやすい日本語版

僕の日本語訳では意味がわかりにくいところがあったのではないでしょうか。
オリジナル自体が(僕にとっては?)わかりづらい英語で書かれていて、日本語に訳しづらい表現が多いのです。

要点を絞って、わかりやすく書き換えたのがこちらです。

  • 純粋な顧客ではない評論家や業者によってレビューが書かれたとしたら、そういった人・業者にはお金を払っていてはいけないし、関係性があってはいけない。宣伝目的ではなく、中立な立場でのレビューでなければならない。
  • 良いレビュー、悪いレビューのどちらも顧客は投稿できるようにする。悪いレビューだからといって検閲してはいけない。
  • 自動生成したレビューを掲載してはいけない。
  • 複数の店舗があるビジネスでは、レビューを掲載できるのはその場所の店舗(のサイト/ページ)だけ。たとえば、新宿・渋谷・池袋の3か所にお店があったとして、新宿店に対して書かれたレビューを渋谷店や池袋店(のサイト/ページ)に掲載することはできない。
  • レビューサイトは、営利目的でレビューを提供してはいけない。
  • 同一または類似したレビューを掲載してはいけない。
  • 構造化データでマークアップできるのは自分のサイトに投稿されたレビューだけ。たとえば、Googleや食べログに書き込まれたレビューを自分のサイトに掲載してそれをマークアップしてはいけない。

お金を払って書いてもらったレビューをマークアップしてはいけないのは当然として、レビューが批判的だから掲載しないとか、別の店舗のレビューを使いまわしするとか、レビューサイトに書かれたレビューをコピーしてそれをマークアップするとか、気を付けなければならない点がいくつもあります。

ガイドラインに違反していると、構造化データでマークアップしていてもリッチスニペットが検索結果に出なくなることがあります。
悪質な場合は手動対策の対象になるかもしれません。

あなたがローカルビジネスを営んでいてレビューの構造化データを設置しているなら、ガイドラインに沿っているか点検してください。

- Google、ローカルビジネス向けレビューの構造化データのガイドラインを更新。悪いレビューも許可すること、サードパーティサイトのレビューはマークアップ不可など -

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Kenichi Suzuki

今すぐ始められる、ECサイトでのAMP対応

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 上級]

AMPプロジェクトは、ECサイトでのAMPサポートに現在取り組んでいます。
ですが、現状でもECサイトがAMPに対応することはできます。

今すぐ始められるECサイトのAMP対応についてAMPプロジェクト公式ブログが解説しました。
要点をまとめてこの記事で紹介します。

カテゴリページのAMP対応

一般的に静的で、商品の一覧を表示するために設計されているカテゴリページはECサイトの中では特にAMPに向いています。

<amp-carousel> のような要素を利用するとスマートフォンでも商品を閲覧しやすくなります。
<amp-carousel> はいわゆる”カルーセル”をAMPページで実装できる仕組みです。
水平方向にフリックすることで、次から次へとスライド式に商品を閲覧できます。

こちらはAMPで構成されたカテゴリページのサンプルです。

AMPでのカテゴリページ

Recommendations(おすすめ)のセクションはカルーセルになっています。

AMPカテゴリページのカルーセル

商品詳細ページのAMP対応

商品の個別の詳細ページでは、次のようなAMP要素を利用できます。

  • <amp-carousel> ―― カテゴリページでも紹介したカルーセルUI
  • <amp-video> ―― AMPページに動画を設置
  • <amp-accordion> ―― アコーディオン型のUI
  • <amp-social-share> ―― ソーシャルボタンの設置
  • <amp-sidebar> ―― サイドバーを設置(普段は隠れていて画面の左をタップすると出現させることができる)
  • <amp-list> ―― リスト表示のUI

最後に挙げた <amp-list>には CORS JSON を使うことで、関連商品を動的に表示させることができます。
試験運用中の <amp-access>を組み合わせると、ログインしたユーザーにはパーソナライズしたおすすめ商品を表示させることもできます(こちらもCORS JSONを使う)。
なお動的にコンテンツを表示するための amp-mustache テンプレートが準備されています。

ほかには、ECサイトでよく使われるサムネイル画像ギャラリーのようなUIも開発が始まっています。

こちらはAMPで構成された商品詳細ページのサンプルです。

AMP商品詳細ページのサンプル

画面の下部にある「SHOW VIDEO」をタップすると動画を視聴できます。
その下にはソーシャルボタンが設置されています。

Description(商品説明)やSpecification(仕様)などはアコーディオンUIです。
初期状態では見出しだけで、タップすると本文が出現します。

商品詳細ページのアコーディオンメニュー

アクセス解析のAMP対応

ECサイトでも当然のことながらアクセス解析は重要です。
<amp-analytics>を使えば、AMPページでもアクセス解析を設置できます。
Googleアナリティクスや現在はAdobe Analyticsを始め、現在は数多くのアクセス解析がAMPをサポートしています。

購入のAMP対応

ECサイトのコンバージョンポイントでもある、購入はまだAMPでは実装できません。
AMPでの購入を可能にする <amp-form> の実験が始まっています。

現状では購入は通常のページで処理するしかありません。
AMPページから通常ページに移ったときでもユーザーには一貫した体験を提供することが重要だと公式ブログの記事は説明しています。

もしProgressive Web App(PWA、プログレッシブ ウェブ アプリ)を実装しているなら、AMPからPWAへの連携が可能です。
<amp-install-serviceworker> を使います。

まだ購入ができないので、ECサイトでのAMP化を急ぐ必要はないと僕は思います。
それでもいずれは(近いうちに?)可能になるでしょうから、もし労力を確保できるなら一部分からでもAMPを試してみると面白いかもしれませんね。

もし運営するECサイトのAMP対応をすぐに始めるなら、詳細を知るために公式ブログ記事を自分でも読んでください。

AMP対応しないとしても、少なくとも、AMPのECサイトサポートがどんな状況にあるのかに関してはアンテナを張っておいたほうがいいでしょう。
AMP対応するにはどういった作業が必要なのかも今から調べておけば、AMP化をスムーズに始められます。

- 今すぐ始められる、ECサイトでのAMP対応 -

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Kenichi Suzuki

AMPでは、ソーシャルボタンもサイドバーも広告もレコメンドも実現できる【海外&国内SEO情報ウォッチ】

9 years 3ヶ月 ago

Web担当者Forumの連載コーナー、「海外&国内SEO情報ウォッチ」を更新しました。今週取り上げた記事は次のとおりです。

今週のピックアップ

  • AMPでは、ソーシャルボタンもサイドバーも広告もレコメンドも実現できる
    Web担当者フォーラム 海外&国内SEO情報ウォッチの今週のイラスト
  • AMP対応すべきか? SEOプロの出した答

日本語で読めるSEO/SEM情報

  • 不自然リンクのペナルティは回数が重なるとどんどん重くなる
  • 小規模サイトにアクセス解析はいらない、もっとやるべきことがある

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

  • コンテンツ品質の問題で順位が下がったら、それを修正しても元に戻るとは限らない
  • 【SEOに悲報】キーワードプランナーで検索ボリュームが調べられなくなってしまった
  • HTMLとPDFで同一コンテンツを公開したら重複コンテンツになるのか?
  • HTTPヘッダーのrel=”canonical”は画像には使えない
  • グーグルはSVGのなかのリンクをたどることができるのか?
  • 大手メディアサイトが常時HTTPS化に苦戦

海外SEO情報ブログの掲載記事からピックアップ

  • AMPプロジェクトが第3四半期のロードマップを更新、ECサイトでのAMPサポートを目指す
  • AMPに対応した広告用ランディングページ「ALP」、DFPが年内に配信開始予定
  • Google、あらゆる種類のインタースティシャルを対象にモバイル検索で評価を下げるアルゴリズム変更を予告

こちらからどうぞ。

- AMPでは、ソーシャルボタンもサイドバーも広告もレコメンドも実現できる【海外&国内SEO情報ウォッチ】 -

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Kenichi Suzuki

インタースティシャルがわずらわしいかどうかを診断するツールをGoogleは提供する予定なし

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 初級]

モバイル向けページに設置したインタースティシャルがわずらわしいかどうかを診断するツールを、少なくとも今のところはGoogleは提供する予定はないようです。
またSearch Consoleのモバイルユーザビリティレポートにもエラーとしてあがってくることもなさそうです。

診断ツールは出さない

モバイルフレンドリーツールやモバイルユーザビリティレポートを使って、わずらわしいインタースティシャルをチェックできるようになるかどうかをGoogleの長山さんにTwitterで質問しました。

次のような回答をいただきました。

ということで、そのインタースティシャルがわずらわしいかどうかは自分の目で実際に見て判断することになります。(´・ω・`)

質問の意図

誤解のないように、僕の質問の意図を説明しておきます。

強制的に差し込まれるインタースティシャルの全面広告ページや画面を覆い尽くして身動きをとれなくさせるインタースティシャルがわずらわしいのは、たしかに一目瞭然です。
ウザさ満天なので、わざわざツールに頼る必要はないでしょう。

一方で、公式アナウンスには、新しいランキング要素の影響を受けない手法の1つの例としてこのように書かれています。

画面スペースから見て妥当な大きさで、簡単に閉じることのできるバナー。ここで言う妥当な大きさとは、たとえば Safari や Chrome に表示されるアプリ インストール バナー程度の大きさです。

※強調は僕による

画面スペースから見て妥当な大きさのバナー

「妥当な大きさ」……。

インタースティシャルに対するアルゴリズム変更の発表があってすぐに知り合いが質問してきました。

その人のサイトは、ページを少しスクロールすると、画面の下部に(”Call to Action”用の)バナーを出現させるようにしていました。
スクロールしてもくっついきて常に表示される、いわゆるスティッキー広告です(コンバージョンに効く)。

そのバナーが、わずらわしいインタースティシャルだとしてみなされてしまうのではないかと心配になったのです。

僕が見た限りでは、ユーザーの閲覧をジャマするような大きさではありませんでした。
一般的なアプリインストールバナーと同程度の、妥当な大きさです。
簡単に閉じることもできます。

問題なさそうに見えたものの、絶対に大丈夫だと僕が断言することはできません。

そこで、診断ツールまたはエラーレポートがGoogleから提供されるかどうかを知ろうとしたのです。
でも残念ながら提供されないとのことでした。

「ユーザー目線で考えて、イライラさせるようなものでなければ大丈夫」と頭ではわかっていても、自分のサイトとなると心配になるものです。

これくらいなら大丈夫だろうと思う大きさよりも、さらにひと回り小さくしておけば安心かもしれませんね。(笑)
一般のユーザーに実際に見てもらって、わずらわしく感じるかどうかを判断してもらうのもいいでしょう。
ほかには、同じようなタイプのインタースティシャルを利用しているサイトを調査して参考にするのもよさそうです。

- インタースティシャルがわずらわしいかどうかを診断するツールをGoogleは提供する予定なし -

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Kenichi Suzuki

煩わしいインタースティシャルのランキング要素への追加はモバイルフレンドリーアップデートの一部

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 初〜中級]

煩わしいインタースティシャルを表示するページの検索順位を下げるアルゴリズム変更を、2017年1月10日に実施することを昨日Googleは予告しました。

公式アナウンスの日本語訳がさっそく公開されています。
重要な変更だからでしょう。

変更にまつわる疑問をインターネット上で眺めていると「公式アナウンスをきちんと読んでいないな」と思わざるをえないものがたくさんあります。
誤って解釈しないためにも、時間をかけてしっかりと目を通すことを推奨します。

この記事では、発表から1晩明けての補足・追加の情報を提供します。

モバイルフレンドリーアップデートの拡張

今回の変更は単独の新しいアルゴリズムの導入ではなく、既存のモバイルフレンドリー アップデートへのランキング要素の追加です。
今までは、アプリのインストールを勧めるインタースティシャルだけが「モバイルフレンドリーではない」の判定対象でしたが、その対象範囲を広げた形になります。

問題があるインタースティシャルを設置しているページは「スマホ対応」のラベルが付かなくなるでしょう。
もっとも、スマホ対応ラベルの表示は撤廃されてしまいますけどね。

(h/t: @JohnMu & @0penkenhiro)

アプリインストールのインタースティシャルはエラーとしてレポートされなくなる

この変更にともない、アプリインストールのインタースティシャルはモバイルユーザビリティレポートにエラーとしてレポートされなくなります
アプリインストールのインタースティシャルのエラー警告を無視していたサイト(ないとは思いますが)では、エラーの減少が見られるかもしれません。

とはいえ、問題視されなくなったわけではもちろんありません。
エラーとしてレポートされなくなるだけです。
アプリインストールを含む、すべてのタイプの煩わしいインタースティシャルがモバイル検索でランキングが下がる原因になりえます。

ただしありとあらゆるインタースティシャルをGoogleは禁止しているわけでないことも認識しておく必要があります。
正しく使えばユーザー体験を損ねることがないインタースティシャルも存在します。

たとえば、このページのようなアプリのインストールバナーはまったく問題ありません。
モバイルフレンドリーだとして認定されます。

アプリインストールバナー

じゃまになるほど大きくないし、すぐに消せます。

アプリインストールバナー以外にも新しいランキング要素の影響を受けないインタースティシャルがあります。
公式アナウンスで例示されているので確認してください。

今後、もしあなたのサイトで設置しているインタースティシャルが新しいランキング要素にひっかかるとしたら、おそらくモバイルユーザビリティレポートにエラーとして出てくるだろうし、モバイルフレンドリーテストツールにも合格しないはずです(確認中)。

インタースティシャルを使い続ける場合は、Googleのツールを使って問題がないことを確認するようにしましょう。

法律上の必要性に基づいて表示しているなど正しく使っているはずなのに、不正なインタースティシャルだとしてもしも認定されてしまったとしたら、Googleにフィードバックできます(公式ヘルプフォーラムへの投稿でGoogleに届きます)。

- 煩わしいインタースティシャルのランキング要素への追加はモバイルフレンドリーアップデートの一部 -

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Kenichi Suzuki

Google、あらゆる種類のインタースティシャルを対象にモバイル検索で評価を下げるアルゴリズム変更を予告

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 初・中・上級]

インタースティシャルを表示するモバイルページの評価を下げるアルゴリズムを導入することをGoogleはアナウンスしました。
種類を問わず、すべてのインタースティシャルが対象になりえます。
変更は2017年1月10に実施される予定です。

アプリインストールだけじゃない、すべてのインタースティシャルが対象

アプリのインストールを勧めるインタースティシャルを表示するページをモバイルフレンドリーとはみなさず検索順位を下げることもあるアルゴリズム更新を、Googleは昨年の9月に事前通知し、11月に実施しています。

ただしこのアルゴリズム変更は、「アプリインストール」のインタースティシャルだけが対象です。
そのほかのタイプのインタースティシャルを表示したとしても、依然としてモバイルフレンドリーとみなされていました。

しかし今回のアルゴリズム変更は、否が応でも入り込んでくるインタースティシャルすべてが対象になります。

たとえば次のようなインタースティシャルが対象です。

  • メインコンテンツを覆うポップアップを表示する。検索結果からそのページに着地してすぐに表示する場合もあるし、ページをしばらく見たあとに表示する場合もあるがどちらも含まれる。
  • ユーザーがメインコンテンツにアクセスする前に終了させないといけない、単独のインタースティシャルを表示する。
  • Above the fold(ファーストビュー、スクロールせずに最初に表示される領域)のエリアが単独のインタースティシャルのように見えるが、実際のコンテンツはその下に位置しているレイアウトを使う。

こちらは、2つめの「単独のインタースティシャル(standalone、スタンドアロン型)」の具体例です。
検索結果をタップすると、広告だけの独立したページが強制的に差し込まれます。

スタンドアロン型のインタースティシャル

実際のコンテンツに進むには、右上にある「先に進む」という意味の英語で書かれたリンクをタップするか(PC向けページなので非常に小さい)、10秒ほど待たなければなりません。

このようなインタースティシャルはアルゴリズム変更の影響を受け、モバイル検索での順位が下がる可能性があります。

インタースティシャルは何であれ、ユーザー体験を損ねる

なぜインタースティシャルを利用したページの評価をGoogleが下げるかというと、それはもちろんユーザー体験を損ねるからです。
たとえモバイルフレンドリーだったとしても、突然に無理やり入り込んでくるインタースティシャルを喜ぶユーザーはいないでしょう。
本当に見たいコンテンツを見ることをジャマします。

今までは、アプリのインストールを迫るインタースティシャルが対象でした。
ですが、アプリインストールでなくても、何であれインタースティシャルはユーザー体験を損ねる要因になります。

そこで、すべてのインタースティシャルに適用範囲を拡大することをGoogleは決めたのです。

対象にならないインタースティシャル

一方で、アルゴリズム変更の対象にならないインタースティシャルもあります。
正当で合理性があるインタースティシャルです。

たとえば次のようなインタースティシャルは評価を下げられることはありません。

  • 法的な義務に対応するためのポップアップ。たとえば、Cookieの保存や年齢確認のためのポップアップ。
  • コンテンツが公開されておらずインデックスされないサイトでのログインのためのダイアログ。たとえば、メールのようなプライベートコンテンツや購読者だけが読めるインデックスされないコンテンツ。
  • ディスプレイの妥当なスペースだけを占めていて簡単に消せるバナー。たとえば、SafariやChromeで提供されるインストールバナー。これらは妥当な大きさでディスプレイ領域に表示される。

アプリインストールのインタースティシャルのアルゴリズムは廃止

このアルゴリズム更新によって、例外はあるもののすべてのインタースティシャルが評価が下がる対象になります。
対象範囲の拡大にともない、アプリインストールだけを対象にしていたアルゴリズムは使われなくなります。

正確には、使われなくなるというよりは、新たなアルゴリズムに統合されます。
アプリインストールのインタースティシャルが評価が下がる対象であることに変わりはありません。

スマホ対応ラベルの撤廃

インタースティシャルのアルゴリズム更新とは直接の関係はありませんが、もう1つの変更をGoogleは同時にアナウンスしました。

モバイル検索での「スマホ対応 (Mobile-friendly)」ラベルの撤廃です。

2014年11月にスマホ対応ラベルを導入して以来(日本では翌月)、検索結果に表示される85%のページがモバイルフレンドリーになっているそうです。

大多数のページがモバイル対応しているので、スマホ対応のラベルはもう不要だと判断したようです。
検索結果をすっきりさせるためにラベルを表示しないようにするとのことです。

ただし表示しないというだけであって、モバイルフレンドリーがランキング要因であることに変わりはありません。

Search Consoleのモバイルユーザビリティレポートもモバイルフレンドリーテストツールも今までどおり提供されます。

インタースティシャルが僕は本当に嫌いです。
1ユーザーの視点から、今回のアルゴリズム更新は待ちに待っていた変更です。

対応を迫られるサイトも出てくるでしょうが、僕ほどではないにしてもインタースティシャルを好まないユーザーは多はずです。
ユーザー体験の向上を第一に考えてサイト運営してほしいと望みます。

2017年1月10に実施を予定しています。
モバイルに関してはGoogleは必ず事前通知しています。
余裕を持って対処にあたってください。

- Google、あらゆる種類のインタースティシャルを対象にモバイル検索で評価を下げるアルゴリズム変更を予告 -

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Kenichi Suzuki

JavaScriptのクロール用に特別なユーザーエージェントをGoogleは持っていない、JSの処理はクロールとは別

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 中級]

Googleは、JavaScriptをクロールするために特別なUser Agent(ユーザーエージェント)を持ってはいません。
通常のGooglebotがJavaScriptもクロールします。

BB-8
[Image Credit https://goo.gl/vCy291]

JavaScriptのクロール用に特別なUAは存在しない

GoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏に、フォロワーがTwitterで次のように質問しました。

JavaScriptやAjaxを多用したサイトに対しては、普通のGooglebotとは異なるGooglebotがいるんですか?

ミューラー氏はこのように返信します。

特別なUAはない。だが、クロールの直後にいつもレンダリングするとは限らない。それでたぶん、そういうふうに考えたのではないだろうか?

JavaScript/Ajaxをたくさん使ったサイトを質問したユーザーは運用しているらしく、インデックスへの反映が遅いため、JavaScript専用のクローラがいるのではないかと疑ったようです。

しかし、JavaScriptであろうが通常のGooglebotがクロールします。

JSコンテンツのインデックスへの反映が遅い(遅く見える)理由

その後のやり取りを見ていると、JavaScript/Ajaxコンテンツのインデックスへの反映が遅いと質問者が感じた理由は、主に次の2つの要因によると思われます。

  • JavaScriptの実行は別プロセス
  • キャッシュはインデックスとは異なる

JavaScriptの実行は別プロセス

ミューラー氏が触れているように、JavaScriptはクロールと同時に実行されるわけではありません。
そのページのHTMLのクロールと、そのページにあるJavaScriptの実行は別々に処理されます。
JavaScriptも含めてレンダリングした、そのページの最終的なコンテンツのインデックスができあがるまでには時間がかかることもあります。

以前に詳しく解説しました。

キャッシュはインデックスとは異なる

質問者は、Googleのキャッシュを見てインデックス状態を判断していた可能性があります。
キャッシュを見た場合、そのページのJavaScriptを処理するのはGooglebotではなくあなたが今使っているブラウザです。
レンダリングが完了してGooglebotが実際に見ているページをキャッシュでは確認することはできません。

Googlebotがそのページをどのように見ているかを正確に知るには、Fetch as Googleのレンダリングを使います。

こちらも以前に詳しく解説しました。

ということで、この記事で伝えたかったことをまとめると、

  • JavaScriptのクロールのために特別なGooglebotは存在しない
  • JavaScriptのクロールとその処理は同時とは限らないため、インデックスへの反映にタイムラグが生じることがある

となります。

- JavaScriptのクロール用に特別なユーザーエージェントをGoogleは持っていない、JSの処理はクロールとは別 -

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Kenichi Suzuki

Googleの検索結果に直接投稿する機能のテスト参加が拡大、ブラジルとインドにも展開予定

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 上級]

メッセージや画像、動画をあたかもソーシャルメディアであるかのように検索結果に直接投稿する機能をGoogleは試験的に公開しています。
この機能を、より多くのスモールビジネスに提供する予定とのことです。
また利用できるのは米国だけだったのが、ブラジルとインドにも展開していきます。

検索結果に投稿するとは?

TwitterやFacebookに投稿するように、メッセージや画像、動画を投稿してGoogleの検索結果にそのまま表示させることができます。
もともとは今年の3月に、米国の大統領選挙の候補者のために提供された機能です。

こちらは、ヒラリー・クリントン (Hillary Clinton) 氏の投稿が差し込まれている検索結果です。
Hillary ClintonのGoogle Posts

TwitterやFacebook、Google+での投稿ではありません。

ヒラリーさんの名前の下には”on Google”というラベルが記載されています。
どこかのソーシャルメディアではなく、「Googleに」投稿したということを示したいのでしょう。

検索結果に直接投稿する機能はその後、限られた数の中小規模のローカルビジネスに対しても試験的に提供が始まりました。

もう少し詳しいことはWeb担当者Forumの連載コラムで説明したので、そちらを参照してください。

より多くのローカルビジネスに開放、ブラジルとインドにも展開

ローカルSEOのエキスパートである、Mike Blumenthal(マイク・ブルーメンソール)氏によると、検索結果に投稿する機能(「Google Posts」などと呼ばれることがあるが、正式な名称をGoogleは公表していない)をさらに数十のローカルビジネスが利用できるようにGoogleは予定しているとのことです。

こちらは新たに試験運用に参加したと思われる、My Special Dayというウェディングドレスのブティックの投稿です。

My Special Dayの検索結果投稿

ショップ名の下には、ヒラリーさんと同じように”on Google”のラベルが付いていますね。

投稿をタップ/クリックすると、その投稿が拡大表示されます。

My Special Dayの検索結果投稿

また米国だけで提供していた機能ですが、ブラジルとインドにも展開するとのことです。

Googleが新しい機能を試験的に公開する場合は、たいてい大手企業のサイトが相手になります。
しかしこの機能に関しては、スモールビジネスが選ばれています。
珍しいことです。

大規模なビジネスであればFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアを効果的にすでに利用できているはずです。
いっぽうで小さなお店では、ソーシャル運用まで手が回らないことも多いでしょう。
そういった小規模ビジネスに露出チャンスを与えたいというのがGoogleの狙いなのかもしれませんね。

そして、米国の次がなぜブラジルとインドなんでしょうね。
ソーシャルメディアがさほど普及していないから?
この機能は回線速度が遅くても利用しやすかったりするから?

実験のまま終了するか、このまま日本にも展開してくるかはまったくわかりません。
それでも「おもしろそう」と興味を持ったなら、ウェイティングリストに登録しておくといいでしょう。

- Googleの検索結果に直接投稿する機能のテスト参加が拡大、ブラジルとインドにも展開予定 -

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Kenichi Suzuki

クロールバジェットとは? SEOにどう関係するの? ウチでも注意すべき?【海外&国内SEO情報ウォッチ】

9 years 3ヶ月 ago

Web担当者Forumの連載コーナー、「海外&国内SEO情報ウォッチ」を更新しました。今週取り上げた記事は次のとおりです。

今週のピックアップ

  • クロールバジェットを140文字で定義せよ & クロールバジェットを気にかけるべきか?
    Web担当者フォーラム 海外&国内SEO情報ウォッチ

日本語で読めるSEO/SEM情報

  • 検索ユーザーにも検索エンジンにも高評価される最強のコンテンツの作り方
  • グーグルからAMP対応を迫るメールが送られてきた
  • グーグルアナリティクスの全機能を体験できるデモアカウント、だれでも使えます
  • グーグルの検索結果からレストラン予約ができる機能、登場

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

  • JavaScriptリダイレクトも移転先ページに評価は渡る
  • HTTPS移行するときは、外部JSもHTTPSで読み込ませること
  • グーグルがAMPエラーを検索結果で教えてくれた
  • パンくずリストの構造化データに画像の指定が必要ってホント?

海外SEO情報ブログの掲載記事からピックアップ

  • Google、検索アナリティクスの表示回数・掲載順位・クリック数のデータについて詳細に説明するヘルプ記事を公開
  • モバイル検索結果がすべてAMPになる日が来る!? 巨大なAMP専用枠”Live Ticker”をGoogleがこの秋に導入予定
  • SEOに大きな痛手か?AdWords広告予算が少ないと、キーワードプランナーで月間検索ボリュームが手に入らなくなる

SEO Japanの掲載記事からピックアップ

ピックアップなし。

こちらからどうぞ。

- クロールバジェットとは? SEOにどう関係するの? ウチでも注意すべき?【海外&国内SEO情報ウォッチ】 -

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Kenichi Suzuki

AMPに対応した広告用ランディングページ「ALP」、DFPが年内に配信開始予定

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 上級]

AMP プロジェクトは、広告をAMPで配信できるランディングページを開発しました。
AMP Ad Landing Pages、通称 ALP と呼びます。

ALPはAMPフォーマットで作られているので、広告用のランディングページを高速に表示できます。

ALPは1秒以内で表示完了

ALPを採用した広告ランディングページは、1秒かからずに表示を完了することができます。

Googleのモバイル検索からAMPページにアクセスし、そのページに掲載されている広告をタップしてALPが表示されるまでの流れが、次のアニメーションGIFで紹介されています。

ALPのデモ

このデモでは、広告バナーをタップしてからALPが表示されるまでに要した時間は0.83秒です。

ALPの高速表示を実現するために用いられる4つの技術

主に、次の4つの技術を用いてALPは高速な広告配信を実現しています。

  • ランディングページへのプリコネクト
  • ランディングページのプリロード
  • キャッシュ配信
  • リダイレクトなし

ランディングページへのプリコネクト

ALPでは、最終的に到達する実際のランディングページに対して事前に接続をリクエストしておきます。
こうすることでユーザーが広告を本当にタップしてから接続を開始するよりも、ランディングページにアクセスするまでの時間を短縮できます。

ランディングページのプリロード

ユーザーが広告をタップするよりも前に、ファーストビュー(スクロールせずに、最初の時点でスマホのディスプレイに表示される領域)の要素をリクエストしダウンロードしておきます。
CPUを消費を抑えられます。

キャッシュ配信

AMPキャッシュからランディングページを配信します。
広告を配信するサーバーではなくAMP CDNからの配信なので高速にページが返されます。

リダイレクトなし

計測を目的に、広告ではランディングページに到達するまでにリダイレクトを挟むことがあります。
可能であれば、ALPではリダイレクトを取り除き、広告からランディングページまで直接連れて行きます。amp-pixel を設定すればトラッキングは可能です。

ALPでの広告配信方法

ALPでの広告配信には次の3者が関わってきます。

広告配信者

広告を掲載するサイトは、AMP対応したページを公開し、ALPに対応した広告をそこに載せます。
たとえば、僕のブログはAMP対応しているのでALP広告を掲載できます。

広告主

広告を発行するサイトは、AMP対応したランディングページを作成します。
ここで注意するのは、通常のランディングページとそれに対応したAMPのランディングページをペアで作成することです。
つまり、通常のAMP対応と同じです。

広告配信システムがALPをサポートしている場合は、AMPページに掲載された広告をユーザーがタップするとALPを見せます。
通常のページに広告が掲載されていれば、通常のランディングページを見せます。

最終的な到達ページとして、あなたがALPを指定するわけではないのです。
ALPに着地させるか通常のランディングページに着地させるかは、広告配信システムが処理します(次で説明)。

AMPページを直接のランディングページとして構成することは可能ですが、それだと誰がどのデバイスでどんなページからいつアクセスしても、必ずそのAMP広告ページに着地することになりますね。

広告配信システム

1つ前で触れたように、広告配信システムがALPをサポートしていなければなりません。

公式アナウンスで言及されているのは、DoubleClick for Publishers (DFP) です。
DFPは次の2つの四半期をかけて(つまり年内をかけて)ALPの統合を進めていくとのことです。

検索結果からAMPページにアクセスしたときは瞬時に表示されたのに、そのページに掲載されていた広告をタップしたらなかなか表示されない。
こんな状況に出会ったら、AMPが速いぶん、よけいにストレスを感じそうです。

広告のランディングページだって速い方がいいに決まってます。
ページの表示速度がコンバージョン率に大きな影響を与えた事例は山ほどあります。

ALPでは、広告ページから元のページに戻るときもきちんと高速で表示されるように設計されています。

ALPをサポートすることがはっきりしている広告配信システムは、今のところDFPだけです。
AdSenseやAdWordsがALPをサポートし始めたら、AMP対応を始めるサイトが一気に増えるかもしれませんね。

- AMPに対応した広告用ランディングページ「ALP」、DFPが年内に配信開始予定 -

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Kenichi Suzuki

AMPプロジェクトが第3四半期のロードマップを更新、ECサイトでのAMPサポートを目指す

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 上級]

AMPプロジェクトは、第3四半期 中間ロードマップを更新しました。

ロードマップには、その期間にAMPプロジェクトが集中的に取り組む、新機能の追加や機能の改善に関する予定と進捗が示されています。

ECサイトでの利用が想定されている機能のサポートが、第3四半期のロードマップには含まれています。

ECサイトでの利用を想定したAMPの新機能

ECサイトのAMP対応の普及を目的に、新しい機能の開発に取り組むことになっています。

たとえば、次のような機能をECサイトのAMPページで利用できるようにします。

  • フォーム
  • サムネイル画像ギャラリー
  • アクセス解析

フォーム

AMPページでフォームを使えるようにします。
<form><input> に相当する機能がECサイトでは必須です。
こうした機能を含むフォームに必要な仕組みを amp-form という拡張仕様によって、AMPページでも利用可能にしていきます。

サムネイル画像ギャラリー

ECサイトでよく使われる、サムネイル画像を並べて、1つをタップするとその拡大画像を表示する機能をAMPページでも提供します。

Amazonで使われている、拡大画像用のサムネイル画像ギャラリー

アクセス解析

ECサイトでは、ほかの業種のサイトでは取得しないような解析データが必要になってきます。
ECサイトで必要な、イベントトラッキングや商品情報の取得などECサイト向けのアクセス解析を可能にしていきます。

ECサイトでは、eBayが先行して試験的にAMP対応を始めています。
しかし、AMP化したのは商品一覧ページです。
コンテンツがほとんど変化せず、「カートに入れる」のようなユーザーからのアクションは発生しません。
ニュース記事と同じ、AMPと相性がいい静的なコンテンツと言えます。

そうではなく、商品詳細ページで購入ができる状態のAMPページを提供するための取り組みが本格的に始まりました。

通常の検索結果にAMP対応ページを表示する開発プレビューのモバイル検索をGoogleは先日公開しました。
プレビュー版ではなく実際の検索でのテストも始まっています。

Googleが着々とAMPサポートを拡大させるなか、AMP対応したくても必要な機能を提供できないために歯がゆく感じているサイト管理者もいることでしょう。
AMPのECサイト機能サポートをこの記事では取り上げましたが、ECサイト以外でもよく使われる機能のAMPサポートも少しずつ始まっています。

通常のスマホ向けページと同じユーザー体験をAMPページでも提供できるようになれば、AMP対応へのハードルがずいぶんと低くなります。
今後のAMPの発展に期待しましょう。

- AMPプロジェクトが第3四半期のロードマップを更新、ECサイトでのAMPサポートを目指す -

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Kenichi Suzuki

Google、開発版ではなく本番のモバイル検索でAMP結果を表示するテストを開始

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 上級]

通常のモバイル検索にAMP対応したページを表示する開発プレビューをちょうど2週間前にGoogleは公開しました。
g.co/ampdemo にアクセスすることでAMP用に特別に作られた検索結果を体験できます。

しかし、本当の通常検索でAMPページを表示するテストをすでに始めているようです。

本番環境でのAMP結果

開発プレビューの検索結果では、上部にAMPを紹介するメッセージボックスが掲載されます(キャプチャは英語ですが、日本語の検索結果では日本語になります)。

実験を伝えるAMP検索結果でのメッセージ

しかしこちらのAMP結果にはそのメッセージが表示されていません。
なぜなら、開発プレビューではなく本当に通常の検索結果だからです。

本番環境でのAMP結果

AMPカルーセルの上、検索結果1位のAMP Projectの公式ページにAMPマークが付いています。

少し下にスクロールしても、AMPページが検索結果に出ています。

本番環境でのAMP結果

もう少し下がると Mobile-friendly(モバイル対応)ラベルのページも混ざってきました。

本番環境でのAMP結果

開発プレビューではなく、本番環境でのモバイル検索にAMPページを表示するテストに遭遇したユーザーはほかにもいます

本番環境でのAMP検索を本当に実験しているのかどうかという質問に対して、GoogleのGary Illyes(ゲイリー・イリェーシュ)氏は次のように答えています。

僕らは常に実験やテストを行っている。きっとそういったのに出会ったのだろう。

僕も運良く(?)被験者に当たったのでしょう。
でもシークレットモードで立ち上げた時だったので、閉じたらもう体験できなくなりそうです。;(

ちなみに、同じ状態で日本のGoogleではAMPページは表示されず普通のモバイル検索結果でした。

一般ユーザーの反応を伺うためか?

一般ユーザーが開発プレビューの検索結果を利用するとは思えません。
AMPページを表示する検索結果を本番環境で提供することによって、普通のユーザーがどのように反応するかをGoogleは確かめようとしているのでしょう。

それにしても、僕の予想よりも早く本番に移してきました。
ともすると開発プレビューの公開と同時に実環境でもテストを始めていたのかもしれませんね。

AMP検索の年内の公開をGoogleは予定しているようですが、一般ユーザーの反応は果たしてどうなることでしょう。

- Google、開発版ではなく本番のモバイル検索でAMP結果を表示するテストを開始 -

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Kenichi Suzuki

SEOに大きな痛手か?AdWords広告予算が少ないと、キーワードプランナーで月間検索ボリュームが手に入らなくなる

9 years 3ヶ月 ago

[レベル: 中級]

Googleは、キーワードプランナーで提供するデータに制限をかけました。
広告費用が少ない広告主は、月間平均検索ボリュームの詳細なデータが手に入らなくなることがあります。

キーワードプランナーは本来はAdWords広告主のためのツールです。
しかし、SEOためのキーワードリサーチの目的で利用しているサイト管理者も多いはずです。
広告を出稿していないサイト管理者にとっては、この制限はたいへん残念な仕様変更になりそうです。

広告費用が少ないと検索ボリュームが(かなり)大まかに丸められる

英語版のAdWordsコミュニティでGoogle社員がキーワードプランナーの更新について次のようにアナウンスしました。

Hi AdWords Community,
 
As of this week, previous technical issues affecting the Keyword Planner tool are now resolved. Some important updates to keep in mind:
 

  • Most advertisers will see search volume data in Keyword Planner as usual.
  • Advertisers with lower monthly spend may see a limited data view in the Keyword Planner. For example, you may see values such as 0, 1-100, 100-1K, 1K-10K, 10K-100K, 100K-1M, 1M+ in the average monthly searches column. In addition, other advertisers may trigger the limited data view by reaching a limit on the number of searches for search volume data (specifically, requests to our API).
  • Access to traffic forecast data will remain unchanged.

 
These changes will ensure that AdWords advertisers are able to get the data they need to optimize their accounts.

箇条書きの部分を訳します。

  • ほとんどの広告主は検索ボリュームのデータをキーワードプランナーでいつものように見ることができます。
  • 毎月の支払いが少ない広告主はキーワードプランナーで限られたデータしか見られなくなるかもしれません。たとえば、月間平均検索ボリュームの列で、値が次のようになることがあります ―― 0、1〜100、100〜1000、1000〜1万、1万〜10万、10万〜100万、100万以上。加えて、検索ボリュームデータ調査の上限数に到達したことによってデータ制限が発生する広告主も出てくるかもしれません(特に、APIを利用してのリクエスト)。
  • トラフィックの予測データの利用には変更はありません。

僕たちにとって特に重要なのは強調した2つ目です。

月々支払う広告費用が少ないと、月間平均検索ボリュームが範囲の広い概算になります。

こちらは、通常のデータ表示結果です。
100または10の桁まで月間平均検索リュームが提供されます。

キーワードプランナー

こちらは、制限がかかっているデータ表示結果です(入手できなかったので、Search Engine Roundtableでバリーが投稿した記事からいただきました)。

データ制限がかかったキーワードプランナー

借りものなので英語のインターフェイスですが、”K”は 1,000 を意味します。
“M”は 1,000,000 を意味します。
したがって、「100K ― 1M」は「10万〜100万」になります。
「10K ― 100K」は「1万〜10万」になります。

かなりざっくりとした数値になってしまっています。

月ごとのボリューム数の推移を示す棒グラフも制限バージョンでは表示されなくなっていることにも気付いてください。

キーワードプランナーはSEOじゃなくて広告主のためのツールだけど……

キーワードのバリエーションを拾うという目的ではキーワードプランナーは依然として使えます。
しかし、どのくらいの数のユーザーがそのキーワードで検索するのかという需要調査においては非常に頼りなくなってしまいました。

月々の支払が少ない広告主には制限がかかるということは、有効な広告キャンペーンを走らせていなければ費用はゼロなので当然制限がかかります。
AdWordsを使っていないとしたら、即アウトです。

AdWordsを使っていたとしても、制限がかからない最低費用がいくらなのかは不明です。

また、基準以上の予算を消費していたとしても、APIを使って大量のクエリを投げていたとしたら制限が課せられることもあるとのことです。
ツールを利用している場合は注意が必要です。

キーワードプランナーは、(Googleの最重要な収益源になっている)AdWordsの広告主のためのツールです。
たいして出稿していない広告主やAPIでシステムに負荷をかけたりするような使い方に制限をかけるのは、大切な顧客である広告主を守るために必要な措置だとGoogleは判断したのでしょうね。

客観的に見れば納得がいく仕様変更だと僕には思えます。
とはいえ、SEOに取り組む人にとっては喜べない変更になりそうです。

ちなみに、もう5、6年もの間いっさい広告を出していない僕のAdWordsアカウントでは詳細データをまだ入手できました。
ですが、制限がかかり始めている広告主が日本でも出てきているようなので、米国だけでの話ではないはずです(日本語UIのキャプチャをください!)。
ゆっくりと適用は進んでいるのかもしれません。

- SEOに大きな痛手か?AdWords広告予算が少ないと、キーワードプランナーで月間検索ボリュームが手に入らなくなる -

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Kenichi Suzuki
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