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Googleが旅行系のクエリに対し、新しい表示を実験中?通常の検索とは大きく異なる仕様に。

9 years 10ヶ月 ago
モバイルで色々と調べ物をする機会も多いですが、「次の休みの旅行先を検索する」、なんてこともあるかと思います。今回の記事は、旅行関連のクエリに対し、Googleが新しいインターフェイスを返している、という内容です。色々と遊んでみましたが、言語設定を英語にすれば、日本からでも表示されます。(英語の検索結果が返って来ますが、クエリは日本語でも大丈夫です。)また、国以上のレベル(アメリカ、ロシア、アジアなど)であれば大体表示され、”where to go in 〇〇”や”destination in 〇〇”でも表示されます。実験的な仕様であるようですが、お時間のある時に、色々試してみてはいかがでしょうか?– SEO Japan

Googleがモバイルにおける新たな検索体験をユーザーに提供している。旅行・トラベル系のクエリに対して、通常とは大きく異る検索結果を表示しているのだ。

*リンク先は英語となっています。

Googleは、モバイルにおける、旅行に関連した検索のインターフェイスをひっそりと改良したようだ。この変更における検索結果には”more destinations(より多くの行き先)”というボタンが表示されており、クリックすると通常の検索結果とは全く異なるインターフェイスが表示される。この一連の検索体験を解説してみよう。

まずは、”where to go in russia(ロシアで行くべき場所)”と検索してみよう。

検索結果には行き先となるべく場所がいくつか表示されており、より多くの行き先を表示するための、青い大きな矢印も表示されている。このボタンをクリックすれば画面が拡大され、より多くの行き先が表示される。この画面からは、戻るボタンを押すか、再度検索を行わない限りは、通常の検索結果画面に戻ることはできない。ここでは、該当のエリアのフライトやホテルの料金を確認することができる。

また、日付、興味、価格などでフィルタリングできる機能もある。この機能は、通常の旅行系の検索でもしばしば見られるものである。

行き先をクリックすれば、その場所についての、非常に見た目の良い、ナレッジグラフ・カードが表示される。

画面をスクロールすると、フライト検索からフライトの、ホテル検索からホテルの、そして、ローカル検索からレストランの広告が表示される。

ナレッジグラフ・カードの下部まで向かうと、灰色の文字で、”see web results(Web検索結果を見る)”というリンクが表示されている。

誤解しないで欲しいのだが、旅行先を探しているユーザーにとっては、非常に良い体験であると思っている。しかし、新しいモバイル体験とは言えないのかもしれない。

追記:今回の記事の内容はGoogleの実験のようで、時間がたてば表示内容が変更となる可能性がある。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Revamps Mobile Travel Search Results, Almost Making Web Results Irrelevant」を翻訳した内容です。

フィルタリングの有無や、NY(ニューヨーク)ではでないけど、OC(オレンジカウンティー)では表示されるなど、まだまだ探り探りの段階であるようです。今後正式導入されるかは不明ですが、もし導入されれば、(広告も含め)表示されるためのロジックなどが気になりますね。今は国単位での検索がメインのようですが、これが街単位になると旅行中でも便利な機能です。観光地や飲食店にとってもいいアピールの場になるかもしりません。ちょっとした小ネタではありましたが、こうしたところに検索の変化が垣間見えます。– SEO Japan
SEO Japan

Googleの各アップデートが与える、SEOとコンテンツ戦略への影響のまとめ。

9 years 10ヶ月 ago
2016年は年明けから色々と慌ただしい動きがありました。米国で順位変動が起こり、ペンギンアップデートの疑いがありましたが、後にコアアルゴリズムの調整ということが判明し、ほぼ同時期に、パンダアップデートがコアアルゴリズムの一部となった、という発表がありました。他にも色々と話題があり、総じて慌ただしい1月だったと言えるのではないでしょうか。今回の記事は、Googleのメジャーなアップデートの内容をまとめ、それぞれどういった施策が必要かをまとめた記事になります。年明けの順位変動がやや落ち着きつつありますが、このタイミングで再度確認しておくことも、悪くはないと思います。– SEO Japan

エンタープライズSEOプラットフォームの大手、 BrightEdgeのCEOであるジム・ユー氏が、ここ数年間に行われたGoogleの多数のアルゴリズムのアップデートが、SEO戦略を方向づけてきた経緯を探っている。この情報は、今後の展開を占う上でカギとなるかもしれない。

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*記事内のリンク先は、全て英語となっています。

1998年にローンチされて以来、Googleは継続的に検索アルゴリズムを改善し、ユーザーとコンテンツがより正しくマッチするように力を入れてきた。

ここ数年、多くのアルゴリズムのアップデートは、スパム度の高いコンテンツや品質の低いコンテンツに狙いを絞り、検索結果にこのタイプのコンテンツが表示される頻度を下げることに取り組んでいる。また、検索クエリとページの内容を”理解”する力を改善し、検索結果をユーザーの意図に合わせるためのアルゴリズムアップデートも行われている。

品質の高いコンテンツとユーザー体験に焦点を絞るアプローチは、SEOとコンテンツマーケティングを行う上で最適な方法であり、”アップデートに対応する施策”ではなく、”アップデートを見越した施策”の重要性を改めて確認させている。

多くのGoogleのアップデートは、多数の著名なサイトにインパクトを与えてきた。検索マーケターは、ランキングの落下を避けるため、各アップデートに対して最適化する方法を学ばなければならなかった。クリックの67.60%が検索結果のトップ5に集中することを考慮すると、アルゴリズムのアップデートにより順位を2つ、3つ下げることは、トラフィック、収入、コンバージョンに大きく影響する可能性がある。

今後の数週間、および、数ヶ月間で、最新のアップデートが落ち着き、また、新たなアップデートが到来する中、SEO戦略とコンテンツ戦略が、この動きに応じて、どのように進化するのか見届けたいところだ。それでは、Googleの主なアルゴリズムのアップデート(過去、現在、未来)を要約し、デジタルマーケティングの領域に対するインパクトについて検証していこう。

パンダアップデート

パンダアップデートは2011年2月に初めて発動され、その後数回に渡ってアップデートされてきた。このアップデートは、品質の低いコンテンツに狙いを絞り、検索結果ページで上位にランクインさせないことを意図している。

例えば、スパムコンテンツのあるページ、広告が多過ぎるページ、過度に重複したコンテンツなどは、しばしば、パンダによるペナルティーを受けてきた。

パンダアップデートがGoogleのコア・ランキングアルゴリズムに加わったことが最近発表され、大きな話題となった。

この動向が何を意味するかに関しては、少々疑問が残っているものの、確実に分かっていることもある。例えば、パンダアップデートは、より定期的に実施されるようになるだろう。これは、すでにパンダによるペナルティー受けているブランドにとっては、喜ばしいことだろう。

しかし、当初の噂とは反対に、パンダアップデートはリアルタイムでは行われない見込みとなっている。

コンテンツの作成に関しては、初めてパンダが発動されて以来、高品質の情報を提供することが必要となっている。有益な見解に欠けた薄っぺらいコンテンツなどの、品質の低いコンテンツがあるウェブサイトは、それらを単純に削除するのではなく、品質を改善することが求められている。

しかし、”品質”がコンテンツの長さだけでは評価されないことを肝に銘じておこう。つまり、品質の低いページにテキストを増やしたところで、改善されたとは見なされないのだ。内容によっては、コンテンツは長くも短くもなる。重要な事は、ユーザーが求めている情報を提供しているかどうか、という点に尽きる。コンテンツの品質は、量よりも重要なのである。

ペンギンアップデート

ペンギンアップデートはパンダが発動された約1年後の2012年4月に初めて登場した。検索結果に表示されるコンテンツの質を上げるためのGoogleによる大掛かりな取り組みが話題になる際、この2つのアップデートはよく同じグループに分類される。

このアップデートは、スパムリンクに狙いを絞っている。Googleはウェブサイトの信頼性と評判のシグナルとして、バックリンクに注目しており、ウェブサイトやウェブページのバックリンクの状況をランキングの判断材料に入れている。

アルゴリズムがあまり高度ではなかった時代は、単純に多数のバックリンク(この場合、スパムリンクや関連性のないリンクが多い)を獲得して、検索エンジンのランキングを効果的に操作することが可能であった。

ペンギンはリンクファームや、ランキングを人工的に上げるために、質の低いリンクに依存しているページに狙いをつけ、このような意図的な操作を撃退した。スパムなバックリンクが多いウェブサイトは、Googleによるペナルティーを回避するため、劣悪なリンクを削除、または、無効化しなければならなくなった。

品質の高いリンクは、今でもウェブサイトにプラスの影響を与えている。しかし、あくまでも自然に品質の高いバックリンクプロフィールを構築する取り組みに力を入れるべきだとGoogleは強調している。

あなたのサイトに注目を集めるためには、検索、ソーシャル、そして、コンテンツというトリオを活用することが大事だ。品質の高いコンテンツを作り、ソーシャルメディアで配信し、作品に注目が集まるように仕向けよう。

これは読者の増加につながり、(理論的には)より多くのバックリンクを集める上でプラスに働く。また、評判の高いブログにゲスト投稿することで、自身のコンテンツに対する評判を高め、強固なバックリンクの獲得も可能となる。

ハミングバード

続いて、ハミングバードアップデートが2013年に発動された。このアップデートは、Googleのセマンティック検索に関する能力を改善するものだった。まるで友達に尋ねているようにクエリを入力し、会話形式でGoogleを使用することが当たり前のようになっている。

このアップデートは、検索者の意図とコンテキストを理解して、Googleが検索結果を返すことに役立っている。

このアップデートにより、コンテンツの作成方法を再び変更しなければならなくなった。Googleはクエリ内のキーワードとコンテンツ内のキーワードをつなげる単純なマッチングを行うだけでなく、意図を重視する方針を取ったのである。

現在、コンテンツにはキーワードがあるだけでは十分とは言えなくなっている。ユーザーが何に興味を持っているか、そして、何を学びたいか、を理解していることを証明する必要があるのだ。

コンテンツのトピックを検索エンジンに伝える上で、キーワードは今でも重要な役割を担っているが、その利用方法は変化している。ロングテールのキーワードがより重要になり、意図は絶対に必要になった。

ハミングバードの登場により、コンテンツの作成者は、顧客が特定のキーワードを検索エンジンに入力する理由を理解し、そのニーズに対応するコンテンツを作らなければならなくなった。

モバイルアップデート

2015年、コンテンツの作成に影響を与えた大規模なアップデートが数回行われた。先陣を切って登場したのが4月に発動されたモバイルフレンドリーアップデートであった。Googleが事前にこのアップデートの発動を予告しており、珍しいケースであった。

このアップデートを実施するに当たり、Googleはモバイルが検索、そして、オンラインにおける顧客の行動の多くを支配しつつあることを理解していた。事実、モバイルフレンドリーアップデートが発動された僅か数ヵ月後、モバイルの検索回数がデスクトップの検索回数を上回ったとGoogleは正式に発表している。 モバイルフレンドリーアップデートにより、ウェブサイトのモバイルフレンドリー化が必須となった。さもなければ、ウェブサイトのビジビリティを失ってしまうだろう。

このアップデートにより、Googleはモバイルのユーザーがインターネット上で何をしたいのかを理解し、このようなニーズへ対応することをWebサイトに求めた。

要するに、SEO担当者とコンテンツマーケターは次のようなデザインの要素を考慮しなければならなくなったのである。

  • レスポンシブデザイン、もしくは、モバイルページ。
  • ナビゲーションを目立つ場所に配置し、顧客が指でも簡単に利用することが出来るように工夫する。
  • ボタンとボタンの距離が近過ぎるなどによるフラストレーションを避ける。
  • 全てのフォームをスマートフォンの画面でも効率よく、そして、簡単に埋められるようにする。

このモバイルフレンドリーアップデートは、Googleによるペナルティーを避ける以上の、ウェブサイトをモバイルに最適化させる必要性をブランドに知らしめた。

例えば、モバイル端末を利用する顧客は行動的であることが多い。電話をかけたい、もしくは、住所を知りたい、といったことがある。彼らは、画面で何度もスクロールすることなく、楽に情報得たいと思っている。長文のコンテンツはモバイル端末では比較的多く読まれているが、ページのトップに簡単に戻ることができるような仕組みを用意しておくと、とても便利だ。

また、モバイルユーザーは地域志向であることも多い。モバイル端末向けに作るコンテンツは、ローカルSEOを考慮し、モバイルの機会を最大限に活かすべきだ。

クオリティアップデート

モバイルアップデートの展開から間もなく、別のGoogleのアップデートの形跡が多く見られた。このアップデートにはクオリティアップデートというニックネームが与えられた。Googleは当初、このアップデートを認めなかったこともあり、静かに発動されたアップデートだ。

このアップデートにより、ユーザー体験やコンテンツの品質に力を入れていたウェブサイトには見返りが与えられた。一方で、多数の広告を持つサイトや特定のユーザー生成コンテンツを持つサイトは、ペナルティーを科される確率が高くなっていた。この点に関しては、HubPages等の有名なサイトも対象になっていた。

しかし、興味深いことに、全てのサイトで、全てのユーザー生成コンテンツが打撃を受けたわけではなかった。それどころか、Quoraなどの一部のサイトは、このアップデートの恩恵を受けていた。このサイトがページに投稿される回答やコンテンツ自体について、細心の注意を払っていたためだと考えられている。

このアップデートのペナルティーを回避するためには、品質の浅いコンテンツやユーザーのニーズを優先していないコンテンツを避けることが重要だと見られている。

また、ウェブページがスムーズに動いていることを確認する必要がある。なぜなら、エラーメッセージは、このアップデートのペナルティーをもたらす可能性があるためだ。Googleは、ユーザーが質問への答えを見つけようとしても、過剰に宣伝色の強い記事や404に導かれると、フラストレーションが大いに溜まることを心得ている。

RankBrain(ランクブレイン)

RankBrainは2015年の秋に発表され、Googleのアルゴリズムに新たな変化をもたらした。 このアップデートで、Googleの検索エンジンはAI(人口知能)とマシンラーニングの分野に進出したことになる。

このシステムは、ユーザーの行動を学び、予測するためのものであり、Googleが毎日遭遇する星の数ほどの、固有で、今まで見たことがないクエリを解釈し、対応する上で役に立つ。

さらに、RankBrainはGoogleが何らかの方法でコンテンツと意図を理解する上でも手を貸すと考えられている。Googleはこの新しいAIの仕組みに関しての詳細な説明は避けているが、3番目に重要なランキングのシグナルになったと明言している。サイトの運営者にとっては、ユーザーの意図にマッチするコンテンツの作成がさらに重要になったと言えるだろう。

RankBrainが展開されて以来、一部のマーケターは、スキーマ・マークアップなどの、SEOのテクニカルな領域を最新の状態にする重要性を力説するようになった。検索エンジンがさらにAIに依存するようになると、このような細かいことが重大になる可能性がある。

先日の騒動: パンダ & コアアルゴリズム

先日、新たなアップデートに一部のマーケターが意表を突かれていた。このアップデートは、多数のサイトの評価に影響を与えたとみられている。このアップデートは、ペンギンアップデートやパンダアップデートと関係のある動きではないか、という噂が流れていたものの、Googleはこのような噂を退け、他の定着したアップデートとは関係のない、コアアルゴリズムのアップデートだと公式に認めた。

ここ数年で確立されたパターンを参考にすると、今回の調整は、他のアップデートと同じように、ユーザーの意図をより正しく理解し、質の高いコンテンツを特定することに焦点を絞っている可能性が高い。

“アップデートのアップデート”が行われ、(この記事の公開を待つ7日間の間にも)ひっきりなしに変化しているため、コアの変更に関しては、Search Engine Landのバリー・シュワルツ氏を頼りに最新の情報を得ると良いだろう。

SEL Updates on Google

今後の数週間で、このアップデートが何をターゲットにしているのか、そして、ブランドはどのように対応すればよいのかについて、さらに情報が得られるはずだ。現時点では、顧客が見たいと望むものに応じた、品質の高いコンテンツの作成にコンテンツのクリエイターは力を入れるべきだ。

結論: 品質の高いコンテンツとユーザー体験に焦点を絞り、一歩先を進め

Googleは、品質の高いユーザー体験を提供することをブランドに常に求めている。これは正当な要求であろう。事実、アップデートはユーザー体験を評価することを目的としている。マーケターは各種のアルゴリズムのアップデートに注意を払い、必要に応じて順応し、出来るだけ多くのユーザーにコンテンツを見てもらうように努めよう。

一歩先を進み、リスクを低減させるには、発動されたアルゴリズムへの対応ではなく、先を見越した施策を行うべきなのだ。

通常、以下の取り組みに力を入れると良い。

  • 品質の高いコンテンツを提供する。 固有で、ユーザーに関連するコンテンツを提供しなければならない。ターゲットのキーワードをコンテンツに詰め込むことは避けよう。
  • ユーザーのためにサイトを最適化する。 ユーザーがポジティブな体験をして、必要とする(もしくは探している)情報を得られるようにしよう。ページが読み込まれるスピードとデザインを考慮する必要がある。また、モバイル検索向けのベストプラクティスに従うべきだ。
  • リンクを買うのではなく、獲得する。 品質の高い、信頼がおけ、関連性のあるコンテンツにターゲットを絞ろう。

ほぼ毎年、Googleのアップデートは業界の垣根を越えて、広範囲に渡ってインパクトを及ぼす。新しい基準をコンテンツがどれだけ満たしているかで、一夜のうちにコンテンツのランキングが上下する。

Googleは、コンテンツの作成において、ランキングよりもユーザーを優先して欲しいと望んでいる。品質の高いコンテンツとデジタル戦略に力を入れているマーケターは、Googleのアップデートがもたらすリスクを軽減し、(この取り組みを行わない)競合者からマーケットシェアを奪うことが可能になるのだ。

後手に回るのではなく、先手を打つべきだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもSearch Engine Landを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Search Update Impact On SEO & Content Strategies: Staying Ahead With A Focus On Quality」を翻訳した内容です。

取り扱ったアップデートの数が多く、一つ一つを深掘りした内容ではありませんでしたが、大事な部分はしっかりとまとめられていると感じています。こうした記事を読む度に思うことは、それぞれのアップデートのアプローチは異なるものの、Googleが目指している場所は一つであるということです。個人的には、それでも、各アップデートの内容は把握すべきかとは思いますので、やや基本的な内容ではありましたが、非常に有益な記事であったと思います。– SEO Japan
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B2Bマーケターもモバイル対応に取り組むべき、3つの理由。

9 years 10ヶ月 ago
モバイルの重要性は言わずもがなですが、今回の記事は、それがB2Bのマーケターにとっても重要だと論じる記事となります。モバイルフレンドリー・アルゴリズムが登場してそろそろ1年が経ちますが(去年の今頃は立て続けに新情報が出ていた時期ですね。)、言葉自体はすっかり定着した感があり、”当たり前”の施策となっているようにも感じます。記事中には”Think with Google“からのデータも記載されていましたが、今回使用されたデータ以外も含め、SEO JapanのFacebookページで紹介しています。– SEO Japan

B2Bのウェブサイトをモバイル検索のために最適化しているだろうか?まだの場合は、急いでモバイルフレンドリー化を行わなければならない。その理由をパトリシア・ハーシュ氏が説明している。

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*記事内のリンク先は、全て英語となっています。

モバイル端末の利用が増えていることを示す最近のスタッツには、誰もが目にしているはずだ。ここ数年でモバイル端末によるインターネットの利用は、PCによるインターネットの利用を凌駕するまで成長している。また、2015年、Googleはモバイル端末の検索がデスクトップの検索を数で上回ったと発表していた。さらに、アメリカでは人口の75%近くがスマートフォンを所有しているとするデータもある。

モバイルはあらゆるマーケティング戦略において、間違いなく、欠くことのできない要素である。しかし、B2Bのマーケターにとって、モバイルの利用の増加はどんな意味を持つのだろうか?なぜここまで大勢のB2Bビジネスが、モバイルマーケティング戦略の対応に遅れているのだろうか?そして、この遅れは最終的に事業の成功に、どのような影響を与えるのだろうか?

今記事では、B2Bのマーケターもモバイル戦略を今すぐに受け入れなければならない、3つの重要な理由を挙げていく。

1. モバイルは基本的なマーケティング指標にインパクトを与える。

モバイルゲドンは、大勢が予想していたようなデジタルマーケティングにおける大問題ではなかったかもしれない。しかし、B2Bのマーケターも、Webサイトをモバイル対応にしていない場合に生じる、重大で、根本的なリスクを理解しなければならない。

CWSは、強固なモバイル体験を提供していないビジネスには、次のような困難に遭遇するとしている。

  • オーガニックの検索結果順位の下落
  • モバイルサイトのトラフィックの減少
  • 直帰率の増加

最適とは言い難いモバイル体験を提供していると、ビジビリティやウェブサイトのトラフィックなど、基本的なオンラインマーケティングの成功度を示す指標を危険に晒すことに、大勢のB2Bマーケターはいまだに気づいていない。

2. カスタマーエンゲージメントにはモバイルが必要

ブランドのビジビリティとトラフィックの獲得に加え、モバイルフレンドリーなウェブサイトは、顧客のロイヤリティ、感情、そして、エンゲージメントを高める。「今、モバイルサイトにユーザーが最も求めていること」(日本語の要約はこちら)と題されたGoogleの調査で判明した事実の一部を掲載しよう。

  • モバイルフレンドリーのサイトであれば、その会社のサイトに再度訪問する確率が高い、と74%が答えた。
  • モバイルフレンドリーのウェブサイトがない企業に対し、フラストレーションが溜まり、迷惑に感じる、と48%が答えた。
  • モバイル対応のサイトでない場合、その企業へのエンゲージメントする可能性が低くなると、52%が答えた。

驚きの結果と言えるのではないだろうか。B2Bのマーケターにとって、見込み客を不快にさせ、エンゲージメントを獲得する障壁を構築するようなことは、避けたいと思うのが自然なはずだ。

エンゲージメント、リード、そして、セールスを獲得するために、ポジティブなモバイル体験が、見込み客との関係性を構築する上で、絶対に欠かせない要素と言えるだろう。

3. B2Bにおいても、意思決定者がモバイル端末を使用する機会が増えている。

買い手側が、リサーチと選定のプロセスにおいて、インターネットをよく利用していることは周知の事実だ。しかし、モバイル端末を利用するB2Bの意思決定者が増え続けている事実も知っていただろうか?実際に、B2Bにおけるモバイルの利用は、購入サイクル全体を通して高まっているのだ。

GoogleはMillward Brown Digitalと協力し、リサーチと購入の習慣に関して、B2Bにおける3,000名の意思決定者を対象とした調査(日本語の要約はこちら)を行った。調査結果の一部を以下に記載する。

  • 42%がB2Bの購入プロセスでリサーチを行う際にモバイル端末を利用していると答えた。
  • スマートフォンの検索アクティビティへの利用が増えている。Googleは、モバイルクエリが3倍増加していると報告している。
  • モバイル端末経由のB2Bのリサーチは、オフィスを離れている時に限られるわけではなく、49%が職場でもモバイル端末を用いてリサーチを行っていると答えた。

このように、増加しているのは消費者によるモバイルの利用だけではない。あなたの顧客、見込み客、バイヤーも、今で以上に、モバイル端末を利用しているのだ。オフィスで、そして、仕事の時間外で、モバイル端末を使って、重要なビジネスの決定が下されている、という事実をB2Bのマーケターは理解しなければならない。

ここから始めよう。 モバイルフレンドリーのウェブサイトを作るためのいくつかのヒント。

それでは、現状のモバイル体験の効果をどのように測定すればよいのだろうか?以下のとてもシンプルな手順に従ってみよう。

  1. モバイルのPageSpeedを評価し、改善する。
  2. モバイルデザインのベストプラクティスSEO Japanの過去記事でも紹介しました。)を理解し、実施する。

PageSpeedのスコアに加え、Googleはウェブサイトのモバイル体験を改善するための修正点を提案してくれている。例えば、ページの読み込みスピードをアップするため、圧縮の有効化、ブラウザキャッシングの活用、CSSの縮小、画像の最適化、ランディングページのリダイレクトの回避、といった具合だ。

モバイルデザインのベストプラクティスに関しては、より見やすいフォントのサイズの利用、ナビゲーションの簡略化、ビューポートの設定、プラグインの利用の回避、といったことが挙げられる。

上記2つのリソースは、モバイルサイトの利用体験の改善を始める上で、シンプルだが、効果的な成果を期待できるだろう。

モバイル、それは競争における利点。

B2Bマーケターにとって基本となるポイントを挙げていく。

  • モバイル体験は、根本的なオンラインマーケティングの成功を直接左右し、ビジビリティやトラフィック等の指標に影響を与えている。
  • 魅力的なモバイル体験の提供は、顧客候補と継続的に付き合い、リードとセールスを増やす上で絶対に必要だ。
  • B2Bの意思決定には、全ての購入サイクルの段階で、そして、時間に関係なく(職場にいる時も)モバイル端末が用いられている。

自身のウェブサイトの分析データを確認してみよう。現時点でモバイルのトラフィックが大半を占めていないとしても、今後は増加することが予想され、その傾向は続いていくはずだ。

先手を打つべきだ。マルチスクリーンの世界を受け入れよう。モバイルマーケティングを競争上のアドバンテージに変えておこう。今のうちに。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもSearch Engine Landを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「3 Reasons B2B Marketers Must Embrace Mobile… Now」を翻訳した内容です。

B2Bマーケターにとって必要な理由、というアプローチでしたが、全てのWebサイトに通じる内容も含まれていました。アメリカのデータといえど、購入プロセスにおけるモバイルの利用は増えているようですね。生活のあらゆる場面でモバイル端末が利用されていますが、”今後来る”ではなく、”すでにある”ことを改めて感じました。– SEO Japan
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1 時間 27 分 ago
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