EC運営で注目が集まる「オウンドメディア」とは? 意味、目的、始め方など具体例を交えてわかりやすく解説! | 今日から試せるネットショップ運営ノウハウ powered by カラーミーショップ | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2024年1月31日(水) 07:00
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オウンドメディアを運用する目的や始め方、効果的な活用を行っているショップさんの事例に加えて、AI利用についても解説します

同業他社との差別化を図ることなどを目的に、オウンドメディアに力を入れるECサイトも見られるようになりました。そもそもオウンドメディアとは何なのでしょうか。目的や構築の方法から、オウンドメディアのAI利用についても解説していきます。

よむよむカラーミー ツクルくん ツクルくん

大手企業はほとんどがオウンドメディアをやっている印象だけれど、何が目的なんだろう。

よむよむカラーミー カラミちゃん カラミちゃん

オウンドメディアはマーケティングを目的としたメディアで、差別化やファン獲得などに有効です。メリットについても詳しく説明していきますね。

オウンドメディアとは何? 意味をわかりやすく紹介

オウンドメディア(Owned Media)とは、企業が所有するすべての情報媒体のことです。
一般的にオウンドメディアというと、ユーザーに向けて自社独自の情報を発信するWebサイト(ブログ)を指します。ですが、広義では情報を伝えるWebサイトだけでなく、メルマガやカタログ、セミナーなど企業のあらゆる媒体がオウンドメディアとされています。

なお、コンテンツを豊富に掲載し、ECサイト自体がメディア化したサイトのことをメディアECやメディアコマースともいいます。

オウンドメディアが注目される理由とは

オウンドメディアが注目されるようになった理由として、スマートフォンやSNSの普及があげられます。スマートフォンの普及をきっかけに、ユーザーは常時情報に触れており、1日に得る情報量は10年間で530倍になったと言われています(参考:平成18年度情報流通センサス)。

ほしい情報を自ら取りに行きやすくなったことで、消費行動が変化したのと同時に、自動的に表示される広告はユーザーによっては、拒否感を持たれてしまい効果が期待できないケースも増えてきているのです。

そこでユーザーに向けて情報発信を行い、ユーザーとの接触を増やすコンテンツマーケティングというマーケティング手法に注目が集まっています。

コンテンツマーケティングとは「ユーザーに有益な情報提供を行い、サイトに自らアクセスしてもらう」施策のことで、オウンドメディアの運営が重要になるのです。

公式サイト(ホームページ)やLPとの違いは?

企業のWebサイトというと、公式サイトやLPという言葉が浮かんだ人もいるでしょう。

公式サイトとオウンドメディアが一体になっている場合もありますが、厳密に分けると下記のように設置目的が異なり、それぞれ違いがあります。

  公式サイト LP(ランディングページ) オウンドメディア 目的 ・情報公開
・ブランディング など コンバージョン
(契約・商品の購入) ・ファン作り
・自社の認知拡大 など ターゲット 取引先、顧客、株主など 見込み客 情報を知りたい幅広いユーザー 掲載情報 ・会社概要
・採用情報 など 商品の詳細や魅力 自社独自の専門性のある情報

会社の顔のような役割があり、基本情報や事業内容などの会社概要を掲載しているのが公式サイト(ホームページ)です。ユーザーや関係者に情報を提供することや、ブランディングを目的に作成されています。

LP(ランディングページ)は、商品やサービスの魅力を紹介して、購入や申し込みにつなげることを目的としたWebページです。
企業のWeb広告バナーからよく遷移するのがランディングページで、商品に興味のあるユーザーに向けて具体的に訴求するため、離脱されないよう1ページに情報がまとめられているのが特徴といえます。

そしてオウンドメディアは、潜在層を含むさまざまなユーザーをターゲットにしているサイトです。

自社を知ってもらったり、ファンになってもらったりすることを目的としているため、自社商品やサービスに関連する専門的な情報の発信がメインといえます。

ペイドメディアやアーンドメディアとの違いは?

オウンドメディアはマーケティングに重要なメディアで、ペイドメディアとアーンドメディアをあわせて、トリプルメディアともいわれます。

ペイドメディアは、費用を支払って掲載するメディア、つまり広告のことです。リスティング広告やディスプレイ広告などのWeb広告のほか、広義ではテレビやラジオ、新聞などへの広告掲載も含まれます。
オウンドメディアのように検索から長期的な自然流入を狙うメディアとは逆で、短期間での成果が求められるため自社商品の宣伝がメインです。

一方アーンドメディアは、ユーザーが情報を発信するメディアのことです。SNSのほか、個人ブログや口コミサイト、掲示板などがあります。

自社がオウンドメディアで発信した情報がユーザーに刺されば拡散されやすくなるため、オウンドメディアとアーンドメディアはうまく組み合わせて活用していくことがポイントです。

オウンドメディアの目的は? 何のために行うのか

広告のように自社の宣伝要素はあまり含まないオウンドメディアですが、運営するにはそれなりのコストが必要になります。ではなぜ企業はオウンドメディアを行うのでしょうか。目的を確認していきます。

1. 自社を知るきっかけ作り(認知拡大)

オウンドメディアは、検索結果からユーザーが自然にサイトへ流入することを想定したメディアです。ユーザーの悩みや疑問に答える記事や、関心の高い情報をきっかけに自社のオウンドメディアに訪れてもらうことで、自社や商品・サービスを知ってもらえるでしょう。

自社のブランドや商品に興味のある人であれば積極的に情報を取りに来てくれますが、そこまで熱心なユーザーはなかなかいません。
そこでオウンドメディアでは、コンテンツを糸口として、もともと自社を知らなかった人にも自然な形でアピールすることが目的なのです。

2. ファンを作る

情報があふれ、更新スピードの速い昨今、ブランディングや競合との差別化をはかり、企業やショップ、商品のファンになってもらうことが重要なポイントです。

オウンドメディアで継続的にユーザーに有益な情報発信をすることで、サイト閲覧数が増え検索順位が上がります。
結果、認知度が上がり、ユーザーがSNSなどで情報発信をしてくれるようになり、さらなる認知拡散が期待できます

オウンドメディアは広告とは違いサイトの構成も自ら行うため、よりブランディングがしやすいコンテンツともいえます。

この後の章でも解説しますが、コンセプトを決め、運用することがファン獲得にも重要になります。あれもこれもとたくさんの情報をむやみにのせるのでなく、1つのコンセプトを持ち運営することで、サイトに統一感が出るでしょう。

3. 他社との差別化

個人でも簡単にネットショップを開設できるサービスの登場やインターネットの普及の影響などにより、ECサイトの数は年々増加しています。
そのため、数多くのサイトのなかからユーザーに選ばれるためには、他社との差別化が重要です。

オウンドメディアでは、商品やサービスに関連する情報や自社のコンセプトなど独自の情報を自由に発信できます。
自社ならでは切り口で情報を発信していけば、他社にはない自社ブランドの価値やコンセプトがユーザーに伝わっていくでしょう。

自社の魅力をユーザーに知ってもらい、他社との差別化を図るのもオウンドメディアの重要な目的です。

4. コンテンツを資産化

今ある自社サイトの企業情報や商品情報を充実させるだけでは、ユーザーは積極的にサイトに訪れてはくれません。SNSでの情報発信は流動性が高く、常に情報を発信し続ける必要があるのです。

そこでオウンドメディアが重要となります。
オウンドメディアは情報をアーカイブできるので、ユーザーの求める情報を探しやすくコンテンツ化(文章・映像化など)することにより、ユーザーが検索した際に目にとまり、自らサイトにアクセスしてくれるでしょう。

検索をしてサイトを訪れてくれたユーザーは、その時点で潜在顧客といえます。さらに発信した情報は資産となり、ペイドメディアとの合わせ技で拡散することも可能です。

5. SEO施策の実施

オウンドメディアはSEO施策のためのコンテンツSEOとしても重要なコンテンツです。
ユーザーのニーズを満たす良質なコンテンツを作り運営することでGoogle検索エンジンの評価が上がるため、オウンドメディアの情報を充実させるほど検索の順位が上がり、認知拡大につながるでしょう。

オウンドメディアのメリット

オウンドメディアを運営する目的がわかったところで、メリットも確認していきましょう。

費用をかけずに集客できるようになる

無料のブログサービスや「WordPress」を利用すれば、費用をかけずに無料でオウンドメディアを始めて集客につなげられます。

広告の場合は費用を払わないと露出されないため、無料で集客するのは難しいでしょう。

またオウンドメディアにストックされたコンテンツは、過去に公開したのものでも、検索からのユーザー流入が期待できます。

流入されやすいような人気コンテンツが増えていけば、新規記事作成などのコストもかけず集客できる資産となるのも、オウンドメディアのメリットです。

潜在顧客など幅広い層へリーチできる

潜在顧客とは、生活のなかでなんとなく不安や悩みを抱えているものの、どう解決するべきか方法までたどり着いていない層をいいます。

一方、すでに商品やサービスの購入を考えている人を顕在顧客といいますが、ユーザー全体では「何となく不安や悩みがある」潜在顧客のほうが一般的に多いといわれています。

オウンドメディアは、広告やLPのように商品をダイレクトに紹介するのではなく、ユーザーに役立つ情報を発信するメディアであるため、潜在層をはじめとした広い層にリーチできるといえるでしょう。

そのため、オウンドメディアはより多くの人に自社の存在知ってもらえるのがメリットです。

さらに、商品やサービスを知らない潜在顧客でも、コンテンツを通して悩みを解決することで顕在顧客に育成できるというメリットもあります。

正しい情報を伝えることができる

SNSをはじめとするアーンドメディアは、個人が自由に発信できるため間違った情報が掲載されて拡散されるリスクがあります。

誤った情報が広まらないためにも、自社メディアとしてオウンドメディアで公式の情報を載せることで、人々に誤解を与えずに済みます。

自社についての情報をある程度コントロールできるのも、オウンドメディアを行うメリットでしょう。

蓄積したデータを戦略に活かせる

オウンドメディアというWebサイトを運営していくことで、さまざまなデータを収集できるようになります。

どのくらいの訪問があったか、ユーザーがどのような経路で訪問したのか、どのページがよく見られているか、閲覧後にユーザーはどのページに移動したかなどのデータがわかるでしょう。

データを分析してユーザーの関心が高い情報やユーザーの行動が視覚化されれば、今後の戦略や施策を考える際に役立てられます
そしてユーザーニーズにあったコンテンツの配信、コンバージョン率の高いコンテンツの配信ができるようになるでしょう。

オウンドメディアのデメリット

オウンドメディアには、もちろんデメリットもあります。

1つ目は運営するのに、多少のコストはかかることです。
オウンドメディアは広告のように露出のための金銭面でのコストはかかりませんが、メディアを運営するための人的コストは必要とします。

また、質の良いコンテンツを継続して配信していかないと成果につながりにくいため、メディアに力を入れようと外注を利用すると内製よりもコストがかかるでしょう。

このように、オウンドメディアを運営しない場合と比べると、多少のコストがかかります。

2つ目は、オウンドメディアは成果が出るまでに時間がかかる集客方法ということです。

成果が得られないなかでコンテンツを作り続けたり、周りの部署や上司からは「成果が出ないのになぜ続けるのか」と疑問視されたりする可能性もあります。

すぐに成果が得られないのでモチベーションを保ちにくいというデメリットはありますが、記事の本数やSNSでのリアクション数など小さなことを目標にしてコツコツ続けていけば、きっと結果につながるでしょう。

オウンドメディアで成功するための運用ポイント

オウンドメディアが軌道に乗るにはどのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。実際にオウンドメディアを運用する際の運用ポイントをご紹介します。

1. 更新頻度

せっかくオウンドメディアを立ち上げても更新されず、古い情報ばかりだとユーザーは再訪してくれません。

できれば1日1回の更新が望ましいといわれていますが、むりやり書いた記事や信ぴょう性の薄い記事を掲載してしまっては、信用を失ってしまいます。無理のない範囲で更新を継続することが重要です。

2. コンセプトを明確にする

更新頻度を意識するばかり、コンテンツのジャンルがさまざまだと、何のメディアかわからず訪れたユーザーもサイトから離脱してしまいます。

まずは、「誰に何を届けるメディアか」というコンセプトを明確にし、運営をはじめることが重要です。コンセプトが明確だと、ユーザーにも魅力的な情報を伝えられるでしょう。

ですがコンセプトを固めすぎてしまうと、掲載情報の範囲も狭めてしまうことになります。
「Aが好きな人は、Bにも興味があるかも」といったように、関連情報を掲載することでユーザーが再訪問してくれるといったサイクルが生まれます。

少し俯瞰した視点を持ちつつも、コンセプトをぶらさず運用することが大切です。

3. すぐに結果を求めない

オウンドメディアを始めたのに、閲覧数も問い合わせもまったく増えないと、目で見える数字に結果を求めがちです。

繰り返しになりますが、オウンドメディアは立ち上げてすぐに結果がでるものではありません。
コンスタントに記事を増やし、ユーザーの目に触れる機会を増やしていくことで、少しずつ検索順位があがります
検索順位が上がることでさらに閲覧数が増え、サイトのファンができます。そこでようやく商品やサービスの利用者がでてくるのです。

SEOやコンテンツマーケティングの施策でも、『最低100コンテンツは必要』といわれています。

1日1コンテンツ掲載したとしても3か月はかかります。そこからがスタートと考えると、効果が見え出すのに半年以上はかかると考えてよいでしょう。

時間がかかって当然と考え、上司や他部署などまわりの人たちにもあらかじめ説明しておくことをおすすめします。

オウンドメディアの作り方・制作の手順

ではこれから、オウンドメディアを作るための大まかな手順をご紹介します。「何から始めていいかわからない」という方はぜひ参考にしてください。

1. 目的を定める

企業のブランディングにつなげる、商品・サービスの購入につなげる、人材の採用・求人につなげるなど、オウンドメディアを始めるにあたって「何を目的にするか」が重要なポイントです。

また、運用ポイントに記載したように、長く続けるためにもコンセプトを決め運用することが大切です。

目的やコンセプトはサイト構成やデザインにも関係するので、最初に決めることで統一感のあるオウンドメディアになります。

2. コンセプトやターゲットを決める

オウンドメディアはユーザーの興味のある情報や悩みを解決できるような情報を発信して、集客につなげるメディアです。

そのためメディア運営側が発信したいことを中心にするのではなく、ユーザーが何を求めているのかをよく検討する必要があります。

自社がオウンドメディアを通して伝えたいことや方向性を定めた上で、想定するユーザーニーズを組み合わせてコンセプトを定めていきましょう。

コンセプトは競合調査を行い、他社のメディアと違った切り口で考えて差別化します。

ターゲットは、メディアで配信するコンテンツを主に閲覧すると想定される層のことです。
戦略を立てやすくするためにも、ターゲットに加えてペルソナとして、職業・家族構成・生活スタイルなどの詳細を設定した具体的な人物像を考えてみることをおすすめします。

3. 内製か外注か運用体制を考える

オウンドメディアは基本的に始めたらずっと運営していくものなので、社内にリソースがあるかどうかをきちんと確認してから立ち上げましょう。

リソースによって、内製して自社で運用するか、専門的な企業へ外注するか運用体制を検討します。

内製のメリットは追加の人件費がかからないため、低コストで運用できることです。
また、社内で完結するのでオウンドメディアのコンセプト対する認識の齟齬が起こりにくいのもメリットといえます。

外注は費用が発生しますが、プロによって質の高いコンテンツを作ってもらえるので、検索順位での上位表示が期待できます。

また社内のリソースが内製よりも割かれないため、少人数で運営している企業でも本格的なオウンドメディア運営が実現するでしょう。

すべて委託するのではなく、コンテンツ作成のみ、メディア開発のみを外注するなど、一部を外注する方法もあります。

内製か外注かは社内の運営のリソースと照らし合わせて考えましょう。

4. オウンドメディアの構築方法を選ぶ

オウンドメディアのサイトを作成するには、「WordPress」など無料のWeb構築システム(CMS)を利用する方法、有料のCMSを利用する方法、ECサイトであれば利用中のECカートシステムに備わっている機能を使うといった方法があります。

本格的に集客を考えるなら、SEOに強い「WordPress」での構築がおすすめです。 カスタマイズ性が高いので、SEO施策を施したサイト設計が可能ですし、デザインもオリジナリティが出せるでしょう。

5. 記事を制作する

オウンドメディアを構築したら、メディアに掲載するコンテンツ(記事)を制作していきます。
記事を書く前にまず行うのが、キーワードの選定です。キーワードとは「誕生日ギフト おすすめ」などユーザーが検索する言葉のことです。

自社と関連のあるキーワードのなかでもどのような検索が多いのか、どのキーワードはコンバージョン率(商品購入など成果に結びつく率)が高いのかなどをツールを使って分析し、記事のキーワードを選定していきます。

次にキーワードを元にユーザーの検索意図を考えて、ニーズを満たすような記事の構成案(骨組み)を作成していきます。
選定したキーワードで検索した時に上位にくる他社記事の構成案を参考にしつつ、自社らしいオリジナルの要素を加えていきましょう。

構成を決めたら、キーワードをベースにしたタイトルを考えて、執筆していきます。文字数は競合となる記事よりも多いほうが望ましいです。

6. 記事を公開し定期的に分析する

記事を作成し公開したら、SNSやメルマガなどで記事の公開をお知らせして、積極的に集客を行いましょう。

検索結果で上位表示されるようになるには2~3か月かかるといわれているので、自社でこまめにSNSなどでアピールしていくことは大切です。

さらに、記事公開後は定期的な記事の分析(効果測定)も必要です。
分析ツールを利用すれば、記事の閲覧数や流入の経路、ページの平均滞在時間や直帰率(ページ閲覧後にすぐ離脱した数)などがわかります。

分析結果をもとに、どうすればユーザーがもっと興味を示してくれるか、あるいはコンバージョン率上昇につながるか検討して、コンテンツを改善していきます。

分析と改善を繰り返すことで、徐々にユーザーに支持されるオウンドメディアに成長していくはずです。

オウンドメディアはAIで作ることも可能?

2023年はAIの進化が目覚ましく、イラスト作成や議事録の記録などさまざまなAIツールが登場しており、文章作成のためのAIツールもいくつかリリースされています。

では、オウンドメディアのコンテンツもAIツールで作成可能なのでしょうか。結論からお伝えすると、もちろん可能です。

ですが、自社のコンセプトとずれてしまったり、SEOに適切に対処できなかったりとAIが作成した記事をそのまま使用することは難しいです。適切な使い方をすることで、オウンドメディア運営の強い味方になってくれるでしょう。

たとえば、コンテンツのアイデアが浮かばないときです。
AIに意外な角度から企画を提案してもらえたり、アイデア化する前のたたき台を作ってもらったりという使い方ができます。

また、自分が作った記事やコンテンツをよりよくするにはどうすれば良いのか意見をもらうこともできるでしょう。

オウンドメディア運営においてはAIの文章をそのまま使うという方法ではなく、構成やアイデア出し、文章チェックなどでAIは活躍しそうです。

AIでオウンドメディアの記事を作成する際の注意点

うまく活用すれば効率的にオウンドメディア作成ができるAIツールですが、注意点もあります。

まず、AIは正しくない情報を生成してしまうこともあるということです。
AIツールやバージョンによっては、まだまだ精度が高くないため勝手に情報を作り出して真実のように伝えてしまう可能性もあります。

そのため人による編集・構成、ファクトチェックは必須です。
AIの回答をそのまま利用するのではなく、作成された情報に誤りはないかよく確認してから使用するようにしましょう。

さらに画像やイラストなどAIによる生成物は通常の著作権侵害と同じ基準で判断されることから、商用利用できるのか、著作権侵害にあたらないかなどのチェックも必要です。

文章や画像、その他の生成物も必ず人が見極め、整えてから使用するようにしましょう。

オウンドメディアを運営しているECの具体的な事例6選

オウンドメディアの目的やメリット・デメリットについて解説してきました。ここからは実際にオウンドメディアを使っているネットショップさんの事例をいくつかご紹介します。

1. 気仙沼ニッティング

宮城県気仙沼市を拠点に手編みのセーターやカーディガンをオーダーできる「気仙沼ニッティング」さん。

トップページのカルーセルには商品の魅力を余すことなく伝える高クオリティな商品写真とともに、心にすっと入ってくるキャッチコピーが並びます。

スクロールするとあたたかい雰囲気がつたわる制作風景を動画でみることができ、一瞬で引き込まれます。

「手仕事」「海とセーター」「お店のこと」といったコンテンツも豊富。ファンの心をぎゅっとつかんでいるサイトです。

2. 光浦醸造

慶応元年(1865年)創業。味噌・醤油・調味料をはじめ、フロートレモンティーなど暮らしを豊かにする保存食を製造販売する「光浦醸造」さん。

トップページから導線が設けられたコンテンツページは、魅力的な写真とともに商品の楽しみ方を解説しており、読み続けると、同ページ内で商品購入ができるようカートが設置されています。

商品カテゴリーからの商品ページはカートが先に設置されており、カートの下に商品説明が掲載されています。導線によって、さまざまな工夫が施されている魅力的なショップです。

3. 職人醤油

昔ながらの手法で自然の中でつくる醤油を販売する「職人醤油」さん。

「醤油を楽しむレシピ集」というコンテンツでは「パン+バター+醤油」「魅惑の醤油トースト」など、気になるレシピがたくさん紹介されています。
豊富なレシピは醤油の種類からも探すことができ、時間を忘れて読んでしまいそう。

さらに、醤油の作り方や違いなどをシンプルで力強いイラストと臨場感が伝わる写真とともに紹介しており、気づいたら醤油の魅力にすっかり魅了されています。

ショップオーナーさんの商品への想いも伝わってきます。

4. EDIT LIFE

“生活を立体的に編集する”をコンセプトに、メディア型のネットショップを運営する「EDIT LIFE」さん。

編集者、クリエイティブディレクターがキュレーターとなり、クリエイターが手がけるアート作品や生活アイテムを展示販売します。

まるで雑誌のような構成で作られたこちらのショップ。編集力を生かした読み物が充実しています。

商品を使ったライフスタイルをイメージさせながら紹介する役割を持つ「ブログ」と、人やブランドについて読み応えのある「マガジン」の使い分けが特徴的です。

5. かわしま屋

食べる人の身体のことを考え、安全性や品質にこだわったオーガニック食品を中心に販売している「かわしま屋」さん。

読み物の「Food for Well-being」では、商品を使ったレシピだけでなく玄米や麹など、ユーザーの関心の高い食品に関する知識をコラムとして掲載しています。

ただ文章と写真を掲載するのではなく、管理栄養士に監修してもらいより信頼性の高い記事にしたり、動画を使って解説したりなどユーザーに有益な情報を提供することで、検索結果では常に上位にランクインしているオウンドメディアです。

6. イロドリ

「イロドリ」さんは鹿児島県阿久根市のご夫婦が営んでいる器や生活雑貨、食品などのセレクトショップ。

オーナーさんがもともと子育てやペットについて書いていたブログをきっかけにネットショップを始めたことから、「イロドリの読み物」も商品のことだけでなく、ご家族の日常がつづられており、読み手をほっこりした気持ちにさせてくれます。

商品やサイトデザイン、そしてオウンドメディアから感じるショップさんの雰囲気に思わずファンになってしまうユーザーも多いでしょう。

まとめ

今回はオウンドメディアについて解説しました。オウンドメディアはこまめな更新と継続更新が重要になります。

継続をしていくプロセスの中で、徐々に更新のコツもつかめてくるので、無理のない範囲でできるだけこまめに更新を行いましょう。

そのためにも目的やコンセプトを決めることは重要なポイントとなります。はじめにコンセプトや目的を決め、コンテンツの内容がぶれないように気を付けながら運営することが大切です。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:EC運営で注目が集まる「オウンドメディア」とは? 意味、目的、始め方など具体例を交えてわかりやすく解説! | 今日から試せるネットショップ運営ノウハウ powered by カラーミーショップ
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この記事はカラーミーショップの公式Webメディア『よむよむカラーミー by GMOペパボ』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

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