楽天グループは、「楽天市場」出店店舗向けの「戦略共有会」において、「RaCoupon(ラ・クーポン)」のクーポンシステム利用料の無料キャンペーンを2024年3月末で終了すると発表した。
「ラ・クーポン」開始時からクーポンシステムの利用は無料で展開していた。無料キャンペーンは2024年3月末で終了となり、2024年4月から利用量に応じて料金を徴収する。見直し後の料金体系などの詳細は、8月末頃に「サポートニュース」で詳細を配信する予定。
無料キャンペーン終了の大きな要因は、クーポン利用の受注件数の急拡大があげられる。利用数が増加するにつれて、クーポンサービスを支える費用が増大。クーポン機能の強化に向けた取り組みを行っており、安定的なシステム稼働に向けた投資が必要となったため、無料キャンペーンの終了を決めた。
クーポンの利用状況が拡大
「楽天市場」におけるクーポン利用状況を見ると、クーポン発行店舗数の年平均増加率は8.8%、クーポン利用購買割合の年平均成長率は14.7%と増加している(いずれも2018年から2022年の推移)。また、クーポン利用の受注件数も、2013年から10年で約20倍に急拡大している。
クーポンは、値引き金額を最大99%まで設定でき、「○○個以上で利用可能」などのまとめ買い促進、最短5分から設定できる有効期限など、販促キャンペーン設計の自由度が比較的高いことから店舗の支持を得ていた。
また、クーポン対象の商品ページでのポップアップ表示でユーザーにクーポンを見付けてもらいやすいこと、店舗メルマガ・バナーなどでの告知、検索結果へのクーポン表示など、ユーザーとのコミュニケーションとしての役割を果たしていた部分もあった。
ユーザーとしても“今だけ”“自分だけ”といったお得感を感じられることにつながっていることも、クーポンが支持される理由という。
楽天グループで利用できるクーポンサービス「RaCoupon(ラ・クーポン)」(画像は「楽天市場」のサイトからキャプチャ)
2024年にクーポン機能を強化
クーポン機能は店舗、ユーザーから支持を得ているため、機能強化を進める。出店店舗からの要望を受け、ユーザー基本属性・購入履歴に基づいてセグメントができるユーザーセグメント機能の拡充、上限設定商品数の拡大、クーポン発行後の表示範囲の変更を可能にするといった機能強化を行う予定だ。
また、クーポンキュレーションメディア「わくわくクーポンランド」を「楽天市場」ユーザー向けへの露出強化を予定しており、ユーザーがクーポンを見つけやすい環境を整備していく。
クーポンメディアのイメージ
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:「楽天市場」のクーポンシステム利用料、無料キャンペーンを2024年3月末で終了
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.