EC売上3割増の米アパレルECに学ぶSNS活用。Instagram、TikTokの使い分けなどソーシャルメディア戦略事例 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2022年3月10日(木) 08:00
このページは、外部サイト ネットショップ担当者フォーラム の情報をRSSフィード経由で取得して表示しているため、記事の一部分しか表示されていなかったり、画像などが正しく表示されなかったり、オリジナル記事が意図したデザインと異なっていたりする場合があります。
完全な状態のオリジナル記事は 「EC売上3割増の米アパレルECに学ぶSNS活用。Instagram、TikTokの使い分けなどソーシャルメディア戦略事例 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ」 からご覧ください。
売上増を続けるオンラインアパレルブランド「Magnolia Boutique」。売り上げを伸ばしているInstagramチャネルの活用法、注文が増えているというTikTokチャネルの使用方法などの事例を解説

オンラインアパレルブランド「Magnolia Boutique(マグノリア ブティック)」は、InstagramとTikTokのそれぞれで商品を宣伝する際、デジタルマーケティングの戦略を変えています。オーガニックトラフィック、インフルエンサープロモーション、ベストセラー商品のタグ付けを組み合わせることで、測定可能な成果を得ています。

ECサイト平均より約30%高いSNS経由の注文金額

「Magnolia Boutique」は、広告予算の約50%をFacebookとInstagramの広告に費やし、プロモーションを行っています。

スーザン・デルプリオールCEOは、「ロックダウンを伴うコロナ禍でも、手頃な価格で季節感のある衣料品への需要は2020年を通して続いた」と説明。2020年のオンライン売上高は、2019年比で28%増えました。その勢いは2021年も続き、オンライン売上は2020年比で32%増加しています。

「Magnolia Boutique」のECサイト全体におけるコンバージョン率は3.2%強ソーシャルメディアチャネル経由は約2~2.5%で推移しています。FacebookとInstagramが広告予算の半分を占めるなか、TikTokの存在感が高まっているそうです。

私たちにとって、コレクションはとても重要です。シーズン開始時には、広告予算の多くをソーシャルメディアへ投じ、消費者をECサイトに誘導することに注力しています

EC売上3割増の米アパレルECに学ぶSNS活用。Instagram、TikTokの使い分けなどソーシャルメディア戦略事例スーザン・デルプリオールCEO

デルプリオール氏は、オーガニックのトラフィックが一段落すると、ベストセラーなど特定の商品を宣伝、平均注文額を増やすための施策を行うと説明。SNS経由の平均注文額はECサイト平均より約30%高いのですが、理由の1つが商品のタグ付けにあります

InstagramやTikTokでは、複数の商品をタグ付けするようにしています。何らかの理由でタグ付けがうまくいかなかったり、表示されないと、その投稿に対して消費者からDMやコメントが届き、どこで買えるのか質問されます。

EC売上3割増の米アパレルECに学ぶSNS活用。Instagram、TikTokの使い分けなどソーシャルメディア戦略事例この投稿では、「Magnolia Boutique」の2021年秋コレクションの服を着たInstagramのインフルエンサーを起用。トラフィックは48時間で15%増加し、EC全体の売り上げが79%増加しました
インスタグラムの人気投稿でトラフィックを増やす

「Magnolia Boutique」のInstagramフォロワーは約23万人。デルプリオール氏によると、投稿は公開後約24~48時間、ECサイトへのトラフィックに影響を与えるそうです。また、Instagramの場合、投稿後数日間はニュースフィードに表示されるため、投稿公開後3~4日程度はトラフィックが増加すると説明します。

また、50万人以上のフォロワーを持つインフルエンサーを起用した投稿は、保存期間が長く、72時間以上トラフィックが増加する傾向があるといいます。

「Magnolia Boutique」の人気投稿の1つは、2021年9月10日のもので、120万人のフォロワーを抱えるInstagramのインフルエンサーであるローラ・ビバリン氏が登場。彼女が「Magnolia Boutique」の2021年秋コレクションの服を着ている様子が写っています。

商品はタグ付けされていませんが、この投稿により、トラフィックは15%増加、売り上げは通常の日と比べて79%増と大きく伸びました。この投稿では、キャプションに商品名を表記しました。

EC売上3割増の米アパレルECに学ぶSNS活用。Instagram、TikTokの使い分けなどソーシャルメディア戦略事例商品をタグ付けして紹介したこの投稿は、投稿後48時間でトラフィックが62%増加し、ウェブ全体の売り上げは72%増えました

2021年9月29日、花柄ワンピースのプロモーション投稿がヒットしました。投稿を公開してから48時間、トラフィックが62%、売り上げが72%増加しました。これは、「Magnolia Boutique」で最も人気のあるInstagramの投稿の1つです。

また、2021年10月28日に公開した「The Hollie Edit」と題したインスタグラムの人気投稿では、Instagramで120万人のフォロワーを持つインフルエンサーのホリー・ウッドワード氏が登場。彼女が「Magnolia Boutique」の2021年秋コレクションで発表された商品を着用している様子が写っています。これにより、公開後48時間、ECサイトへのトラフィック、および売り上げがそれぞれ35%増加しました。デルプリオール氏はこう言います。

タイミングが、投稿のパフォーマンスに大きく影響します。春と秋に、最も多くのトラフィックとコンバージョンがあります。春と秋は、消費者がワードローブを見直したり、次の旅行やイベントの計画を立てたりする時期です。彼女達は、ショッピングしたり、ファッションのインスピレーションを得るために、ソーシャルメディアを見ているのです。

デルプリオール氏は、EC全体の売り上げのうち、SNSチャネルに起因する割合については言及していません。

EC売上3割増の米アパレルECに学ぶSNS活用。Instagram、TikTokの使い分けなどソーシャルメディア戦略事例この投稿は、タグ付けされた商品とインフルエンサーとともに掲載され、その結果、48時間でトラフィックも売り上げも35%増加しました
EC売上3割増の米アパレルECに学ぶSNS活用。Instagram、TikTokの使い分けなどソーシャルメディア戦略事例このInstagramの投稿ではインフルエンサーを特集してタグ付け、投稿後48時間でWebトラフィックが20%増加し、EC売上が3割増えました
成長ドライバーとして活用できるTikTok

FacebookとInstagramはオンライン通販事業者の主力広告チャネルですが、最近は「TikTokが伸びている」とデルプリオール氏は言います。

現在、TikTokでは1万600人のフォロワーがいます。2021年11月11日、「Magnolia Boutique」のTikTok動画は75万回以上再生され、前日比でトラフィックが12%増加。全体の売り上げは、平均から35%も急増しました。

有料プロモーションを行わない動画の場合、通常は数百から数千の再生回数にとどまります。この動画はその数字を大幅に上回ったのです。

EC売上3割増の米アパレルECに学ぶSNS活用。Instagram、TikTokの使い分けなどソーシャルメディア戦略事例このTikTok動画は75万回以上再生され、前日比で12%のアクセス増につながりました。また、売り上げは35%増加しました

「有料プロモーションなしで65万回以上再生されました」とデルプリオール氏は説明。その後、有料のTikTok広告を使い始めたところ、再生回数が75万回以上に増えました。

デルプリオール氏は、TikTokが他のソーシャルチャネルと比較して、異なるパフォーマンスを示していることに気づきました。

一般的には「役に立つ」「あまり洗練されていない」といった動画がTikTokでは好まれると言われています。ある人気のTikTok動画では最新のジーンズスタイルに適する靴が紹介され、視聴者は何が適しているのかがわかると買い物を始めます。デルプリオール氏はこう言います。

笑える動画を投稿したら、それも評判になったんです。TikTok動画に掲載する商品が何であれ、投稿する前に十分な在庫があることを確認したほうがいいことがわかりました。

またデルプリオール氏は、TikTokでのインフルエンサーの活用方法は、Instagramとは異なると言います。

TikTokのインフルエンサーは、コラボレーションや商品取引に積極的ですが、Instagramでは多くの費用をかけないと複数投稿ができなくなっています

「Magnolia Boutique」は、広告予算の一部をTikTok専用コンテンツを作成するコンテンツクリエイターの活用に割り当てています。デルプリオール氏は言います。

そのクリエイティブをインフルエンサーが投稿すると、その効果はすぐに表れます。子供と一緒に歩いたり、日常的なことをしているリアルなインフルエンサーに共感し、“同じものを手に入れなければ!”と思って、すぐに購入するのだと思います

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:EC売上3割増の米アパレルECに学ぶSNS活用。Instagram、TikTokの使い分けなどソーシャルメディア戦略事例 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

Digital Commerce 360
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

NDA
Non-Disclosure Agreementの略。一般には「秘密保持契約」と ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]