「コロナを契機にネットショップを立ち上げたけど行き詰まってきた」という方も多いかもしれません。売れないとすぐにやめてしまう人も多いですが、そう簡単に軌道に乗るものではありません。商品開発も販促も継続が重要です。
おいしい豚肉に情熱をかける男の歩み
Eコマースで大事なのは「売れること」より「リピートされること」。第一次産業従事者が極上豚肉を直接家庭に届けるまでの軌跡。山西牧場2代目 倉持信宏さん | コマースプラス
https://commerceplus.jp/nobuhiro-kuramochi/
まとめると、
- 茨城県坂東市で養豚業を営む山西牧場は、既存の流通では自分たちが最も大事にしている味を知ってもらうことが難しいと考え、消費者に直接届ける方法としてEコマースに行き着いた
- Wixでの自作ショップは「びっくりするほど売れなかった」が、BASEや食べチョクなどを利用することで徐々に売れていった
- 自農場の豚肉を使ったレトルトカレーを「食べられる名刺」として配ってから認知度が上がり、売上も上がっていった
ものづくりをしている人ってよく「食べたらわかる」って言うんですけど、そもそも食べてもらうフェーズにこぎつけるまでが大変じゃないですか?そこで、当時新商品として作った自農場の豚肉を使ったレトルトカレーを鞄につめて、東京に向かいました。まず食べてもらえる機会と人を増やそうと思って。
売れるまでの苦労は比較的サラッと書かれていますが「びっくりするほど売れなかった」時は相当つらかったと思います。軌道に乗っているネットショップでも立ち上げ期はとても苦労されていますし、最初の注文を今でも覚えているという人も多いです。
売れない中でもふるさと納税や食べチョクなどに出品して認知度を上げていく作業をされていました。転機になったのは「食べる名刺」ことレトルトカレーでした。コロナ前で人に会える時にはこれを配っていたとのことで、かなりインパクトがありますよね。「商品自体には戦えるパワーがあることには確信がありました」ということなので、とにかく食べてもらることを考えたようです。この他にポイントだなと思ったのは下記の点です。
- 2020年にはクラウドファンディングで資金を集めShopifyでリニューアル。決済手段が豊富だったことと、イケてるショップがShopifyだったことが決め手
- 商品開発では、それぞれ意味や目的を持って作ること、継続して生産していくことの2つを大事にしている。最終的には素材の良さにたどり着いてほしいという軸はブラさない
- 商品の開発段階からその制作過程を公開する試みは反響が大きかった。「できました」より「作っているよ」という発信が楽しみにしてもらえる
期待と信頼を前借りしているからこそ、実際に商品を届けたあとでそれに応えることができたか?という部分に、本質的な価値が見えると思うんです。期待を超えることができなければ、きっとお客さんは「ふーん、こんなものか。次に行こう」と思ってリピートには至らないでしょう。
でも、お客さんの期待以上の体験や時間を届けることができれば、その衝撃は「もう一回食べたい、体験したい」という思いからリピートにつながると思います。
ショップ運営の根底に「継続」があるようですね。商品開発もずっと継続して生産していくことを中心に考えられていますし、ショップの運営もリピーターが増えることも考えています。買う側とすれば気に入った商品がすぐになくなってしまうのは残念ですし、無くなってしまえばリピートができませんからね。
ネットショップの場合は値引きやポイントやお試しなどで1回だけ買ってもらうのはそんなに難しくありません。そこからリピートにつなげるには広告やメルマガも必要ですが、やっぱり商品力こそが最重要だと思います。食べてもらえばわかるというのなら、食べてもらったらリピートしてもらわないといけないですよね。
第一次産業でネットショップを考えている人には読んでもらいたい記事です。
2020年流通総額はAmazonが1位で下位も急伸
【2020年EC流通総額ランキング】国内18・海外27のECモール・カート・アプリの流通総額から見る市場トレンド | eコマースコンバージョンラボ
https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/70241
まとめると、
- 2020年(1月~12月)の国内EC流通総額ランキングは1位がAmazon、2位が楽天、3位がYahoo!ショッピング
- 楽天はトラベルなどの宿泊流通、GORAによるゴルフ流通、ビジネス、楽天24、楽天デリバリー、ラクマ、楽天西友ネットスーパーなどの値を含んだ額
- Yahoo!ショッピングはPayPayモール、LOHACO、チャームの取扱高を含むが、アスクルBtoBやZOZOUSEDなどの取扱額は含まれない
最上位は2020年、初めてAmazonが奪取した。これまでも楽天は首位を守ってきたものの、その公表値はトラベルや楽天ペイ、ラクマなどを含んだ値となっており、純粋な楽天市場だけの値だけで見ると、数年前からAmazonの方が流通総額が大きいことは業界内では公然たる事実となっていたため、それほど大きな衝撃ではないだろう。
また、Yahoo!ショッピングが初の1兆円を突破し、3番目のモールとして消費者にも一定の認知を獲得することに成功したと言えるだろう。また、メルカリは早ければ今年2021年に、遅くても2022年には1兆円の壁をクリアする勢いだ。
引用文にあるようにAmazonの1位、楽天の2位はそんなに驚きではないですね。3位以下のモール・カートが伸びているのがポイントです。メルカリは1兆円が見えてきていますし、BASEは前年比121.8%増となっており、この2社以外も軒並み20%以上の成長です。
ちなみにShopifyは世界全体で12兆円ほどの流通額で日本は323%増としか発表されていないので、流通額はわかりません。2021年も伸びているはずなので、どれくらいの規模になっているかが気になりますね。
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Amazonユーザーが会社勤務、楽天ユーザーが主婦(主夫)というのは納得です。Amazonはパソコン関連や本が閲覧されており、楽天は食品や日用品雑貨が閲覧されています。
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縮小のリスクはありますが、「いまさら新規参入したいと思われないカテゴリ」に参入できれば安定しますよね。
Amazon最大のECイベント「Amazon ECサミット2021」を10月開催 DXや越境ECをテーマにセッション提供 | 日本ネット経済新聞
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かなりの数のセミナーがありますので気になるものがあればご参加を。
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※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:“継続”がキーワードの牧場D2C事例。転機は「食べられる名刺」【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ
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