使えるカスタマージャーニーマップの書き方・作成方法

「現場で使えること」に振り切ったカスタマージャーニーマップの作り方・活用方法についての解説記事。サンプルPDFを見ながら読み進める形式で自然に書き方が身に付きます。テンプレートとしてもご活用ください。
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[転載元]
使えるカスタマージャーニーマップの書き方・作成方法 ※サンプルPDF付き|DML
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まずは、サンプルPDFをダウンロードしてください。その後、この記事に戻ってきてください。

マーケターには免許や資格はありません。では、何を以ってマーケターと呼ぶのか、何ができたらマーケターなのか、最近そんなことを考えていました。そこでふと思ったのが、「マーケターなら、“使えるカスタマージャーニーマップ”が書けるんじゃないか」ということです。

なぜなら、使えるカスタマージャーニーマップを書くためには、「顧客や見込顧客に関する理解」「データに関する知識」「手法に関する知識」「(商材・ブランドと親和性のある)コンテンツに関する知識」が必要となるからです。十分条件ではありませんが、少なくともマーケターの必要条件にはなると思い、今回の記事を書きます。

「カスタマージャーニーマップを作ったことが無い」「カスタマージャーニーマップを作ったが、納得しただけで終わってしまった」「マーケ施策がマンネリ化している(← 結構多い)」という方に読んでいただきたい解説記事です。

ググれば素晴らしく詳細で、納得のいくカスタマージャーニーマップのサンプルは山ほどあります。ただ、今回筆者が紹介するのは、「現場で使えること」に振り切ったカスタマージャーニーマップの書き方・活用方法です。どちらが良いとは言えませんが、ぜひこの記事のカスタマージャーニーマップも参考にしていただければと思います。

記事の特性上、まずはサンプルPDFをダウンロードいただき、またこの記事に戻ってください。

使えるカスタマージャーニーマップのサンプルPDF(テンプレート)

参考書籍の紹介

良書です。今回の記事を書く際の参考とさせていただきました。良書なので、ぜひ読んでいただければと思います。この書籍はMAツール導入前提のカスタマージャーニーマップですが、“アクションに繋げる”という意味では、本記事のカスタマージャーニーマップと思想は同じかと思います。

カスタマージャーニーマップを作る目的は?本当に必要?

カスタマージャーニーマップの目的は1to1マーケティングの実現です。1to1マーケティングとは、生活者のペルソナ×パーセプション(商品や商品カテゴリに対する認識・心理状態)ごとに施策を行うマーケティングと定義したいと思います。生活者の趣向が多様化、受け取る情報が膨大化する現代において、重要なマーケティング方法です。

しかし、実際に1to1マーケティングをやろうとすると金も工数もかかります。取り組むべきマーケティングではありますが、自社の資金やリソース状況を加味し、今取り組めないのであれば、無理にカスタマージャーニーマップを作る必要はありません。もっとシンプルなフレームワークを利用した方が良いでしょう。

パーセプションの変化

【ここから本題】カスタマージャーニーマップを活用した、1to1マーケティング開始までのステップ

大事なことなので、2回言います。まずはPDFをダウンロード。

本記事はカスタマージャーニーマップのサンプルPDFを見ながら、ご覧いただくと理解しやすいです。画像が横長過ぎて、Webページだと表示が厳しい(泣)。。まずは、騙されたと思って、参考資料をダウンロードしてください。

使えるカスタマージャーニーマップのサンプルPDF(テンプレート)

1to1マーケティング開始までの流れ

  • 【STEP1】ペルソナの作成
  • 【STEP2】コンテンツの整理
  • 【STEP3】ペルソナごとにパーセプションの流れを作成
  • 【STEP4】そのパーセプションに至った場合に、発生しやすい行動を設定 ← これが施策のトリガーとなる
  • 【STEP5】発生行動ごとに施策(手法×コンテンツ)を設定
  • 【STEP6】手法とコンテンツを「現在利用可能なもの」「不足しているもの」に分類
  • 【STEP7】手法とコンテンツの優先順位をつけ、不足しているものを用意する
  • 【STEP8】マーケティング施策を開始する

長いですね・・・1つ1つクリアしていきましょう!

STEP1 ペルソナの作成

カスタマージャーニーマップの以下の部分を作成します。

カスタマージャーニーマップ「ペルソナ」

ターゲット設定とペルソナ設定の違い

カスタマージャーニーマップ作成の前に、まずはペルソナを作成しましょう。カスタマージャーニーマップでは、感情の変化を追っていくので、「男性 30代」や「女性 20代」などの属性だけでは不十分です。

例えば、筆者は男性30代ですが、アニオタ・外出嫌い・PC好きなどの興味関心や価値観が当てはまります。同じ男性30代であっても「金融系商社マン、月に1回はゴルフ、旅行大好き、飲み会の2次会に必ず行く」のようなキラキラした人とは全く違うわけです(友達にもそんな人はいません)。ペルソナを作成するということは、ターゲットとする人物の解像度を上げるということです。

ターゲット設定とペルソナ設定の違い

ペルソナ設定のメリットとデメリット

ターゲット設定と比較すると、ペルソナ設定のメリットとデメリットが分かりやすいです。

ターゲット設定
  • 【内容】性別、年齢、居住地などの属性情報が中心、「ファッション」「金融」などの大まかな興味関心
  • 【メリット】想定を外しづらい(当てはまる生活者が多い)
  • 【デメリット】メッセージが大雑把な内容になりやすい(競合他社ともかぶりやすい)
ペルソナ設定
  • 【内容】ターゲット情報に加えて、性格・ライフスタイル・価値観などの人物を構成する詳細な情報(典型的な生活者像)
  • 【メリット】その人にマッチした具体的な価値を訴求できる
  • 【デメリット】想定を外しやすい(当てはまる生活者が少ない)

ペルソナ設定された広告クリエイティブ

STEP2 コンテンツの整理

コンテンツの整理では、自社が保有するコンテンツでマーケティングに利用できそうなものを洗い出します。Webサイトのサイトマップがあれば作業がはかどります。Webページ以外にも動画、営業ツール(パンフレット、チラシなど)、動画、メール原稿などもコンテンツです。Webページはメールアドレスや住所情報など、パーソナルデータが取得できるページを分けておくと、カスタマージャーニーマップを作成する際に便利です。

カスタマージャーニーマップ「コンテンツの整理」

STEP3 ペルソナごとにパーセプションの流れを作成

パーセプションとは、商品や商品カテゴリに対する認識・心理状態のことです。商品を知らない状態から、どんなパーセプションチェンジを経てゴールに至るのか、ペルソナを自分に憑依させて、想像で良いのでまずは自分で書いてみましょう。その後、同じ部署の方、違う部署の方、自分の周りのペルソナに近い方の意見なども集め、肉付けしていきます。可能であれば、顧客にヒアリングできるとベストです。

「まずは自分で作る」作った上で、他の人々の意見を取り入れ、自分に足りていなかった視点を吸収していきましょう。

このSTEPは、マーケティング戦略やブランド戦略を行っている人たちが得意な部分ではないでしょうか。もちろん、リサーチを活用し一般生活者の中からペルソナに近い人たちの実際の声を取り入れると、より精度が増します。

カスタマージャーニーマップ「パーセプション」

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デジタルマーケティングラボの内容が本になりました。
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[運営者]広瀬信輔(ディーテラー株式会社/株式会社マクロミル/株式会社イノ・コード 所属)
[著 書]『アドテクノロジーの教科書』
[転載元]使えるカスタマージャーニーマップの書き方・作成方法 ※サンプルPDF付き

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