ColdFusion Summit 2018 @ラスベガスに行ってきました
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Adobe ColdFusionとは?
そもそもAdobe ColdFusionをご存知ない方もいるかと思うのですが、「Adobe ColdFusion」はJava ベースのWebアプリケーションサーバーで、HTMLと同じようなCFMLと呼ばれる言語を使った開発が可能な為、Javaベースでありながら短期間で習得ができる点が特徴です。日本では1998年に日本語版「ColdFusion 3.0」が発売されて以来、法人向けWebシステム基盤として企業や官公庁、教育機関等で長年にわたり採用されています。詳しくはこちら>>
ColdFusion Summit 2018
今年は7月に最新版の Adobe ColdFusion 2018 がリリースされたこともあり、ColdFusion Summit への注目度も高まっていました。ColdFusion2018の詳細は後半で紹介しますが、ColdFusionだけでなく他の言語のRESTも管理できるAPIマネージャや以前に比べて様々な情報や解析が可能になったパフォーマンスモニタ、エンジン自体の速度アップ等、メジャーアップデートにふさわしい強化がおこなわれています。
今回のColdFusion Summitはハードロックホテルでの開催ということもあり、ミュージシャンの写真を使用したプレゼンテーションとなっていました。
ちなみに今年の参加者はこんな感じでした。↓
参加者:450人以上
参加企業:300社以上
プリカンファレンス参加者180人
管理者:47%
開発者:53%
開発チームによる ColdFusion の開発方針
プレゼンテーションの前半ではColdFusionの開発チームが、これまでの23年間で最も力力を注いできたの3つのポイントである「パフォーマンスとスケール」「セキュリティ」「生産性」について、調査結果を踏まえつつ紹介しています。
尚、今年はColdFusion2018がリリースされましたが、ColdFusion2018の開発にあたってユーザーに意見を求めたところ以下の結果となったとのことでした。
・パフォーマンス:82%のユーザーがパフォーマンスに対する関心を寄せています
・セキュリティ:72%のユーザーが1か月以内にセキュリティアップデートを適用
・生産性:100%の開発者が早く仕事を終えて帰ることを希望
パフォーマンスとスケール
ではColdFusion2018のメインの一つであるパフォーマンスとスケールについて。
まずスピードに関してですが、ColdFusionチームは何年もランタイムパフォーマンスの向上に熱を入れて開発し続けてきました。その結果ColdFusion11からColdFusion2018ではは45%の高速化の実現すに成功。コードの改修無く単純なアップグレードだけでここまで速度アップするというのは大きい改善ですね。
ColdFusionと連携できるサードパーティ製品を使用している場合にも高速化が実証済みで、こちらについては英文ですがこちらのホワイトペーパーにまとめられています。
また、ColdFusion 2016で追加されたAPIマネージャについては、1日何十億のAPIコールに対しても30ミリ秒未満のレイテンシという、他の製品に全く引けを取らない性能、スケーラビリティを有していることもアピールされていました。
セキュリティ
毎年数多くの脆弱性の報告があがっていますが、ColdFusionが他のプラットホームと比較して2014-2017年の間、最も脆弱性の報告が少なかった言語であることが第三者機関による調査でも示されています。くわえて、他の言語では毎年ゼロデイ脆弱性が出ていますが、ColdFusionは2012年以降出ていません。
生産性
「他のプラットホームにスイッチしたけどやっぱりColdFusionに戻ってきちゃいました」というのはよく聞く話。ある企業のユーザー様からは「NETやその他のWeb対応ソリューションを使用して競合他社が2年半から3年以上かけて行うことが、ColdFusionでは8ヶ月で達成できる」というお言葉をいただきました。これもColdFusionの開発スピードの速さや使い易さ故ですね。
また、最新版のColdFusion2018では、RESTサービスが改善されています。
RESTサービスの開発はコード変更するたびにColdFusionのリフレッシュが必要になるなど扱いにくい状態でした。ColdFusion2018では改善されおり、さらにデバックもしやすくなっています。
その他にもこんなにたくさん改善されました、ということで、写真のスライドではColdFusion2018で新たに追加された機能や改善点がまとめられています。
あるようでなかった機能が追加されているので、便利さが増しています。
プレゼンターのTridibさんは、こうした3つの価値が単なるColdFusion開発チームの独り相撲ではなく、ユーザーへのヒアリングに次ぐヒアリングの上に成り立っていることを繰り返し述べていました。
即戦力の育成に優れるColdFusion
パフォーマンス、セキュリティ、生産性あらゆる面において日進月歩を遂げているColdFusionですが、開発者の早期育成にも非常に優れた言語となっています。開発者の育成については興味深い調査結果を報告がされています。
ColdFusionを利用している40%の企業では、ColdFusion未経験の開発者を新たにColdFusionが使える開発者として雇用しているようです。そしてその新しい開発者のうちの70%はなんと研修期間3か月未満!
下のグラフは新しい開発者を雇うにあたって、「現時点で使える言語は何ですか?」という質問に対するアンケート結果です。もともと.NETやJava、PHP、その他の言語を使える人も多いですが、24%くらいの人は何の言語も未経験の状態で雇用されています。ColdFusionがいかに簡単な言語で即戦力の育成に優れているか、この調査がよく示してくれています。
ColdFusionの今後について
1995年に世に出され、今年で23年を迎えたColdFusionですが、2013~2018年にかけてて、ColdFusionのニーズが右肩上がりに増えているのがわかります。
こうした需要の増加に対応して、様々なDevopsツールとのシームレスな連携、クラウドへの対応、データリポジトリとの連携によるデータのシームレスな引き出しなど、時代に合わせた改善を行ってきました。
そしてColdFusionと長いお付き合いのお客様の中には10年以上前に構築したレガシーアプリケーションを使用しているユーザーもいることでしょう。そういったお客様に対して、いかに大幅なプログラムの書き直しという巨大なコストを省き、既存のものを時代の最先端を行くアプリケーションへと変容させることができるか、といった大きな課題にもも挑戦し続けていくとのことでした。
最後の画像はColdFusionのロードマップです。 既に2022年までロードマップがひかれており、2年ごとに新バージョンをリリースすることが明記されています。
また、5年のコアサポートが含まれていることが、個人的にはうれしいポイントでした。
以上、ColdFusion Summit 2018の報告でした。
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